JP3317115B2 - 封止材用エポキシ樹脂組成物、その製造方法及び無機充填材 - Google Patents

封止材用エポキシ樹脂組成物、その製造方法及び無機充填材

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L63/00Compositions of epoxy resins; Compositions of derivatives of epoxy resins

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  • Epoxy Resins (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体等の封止に
使用される封止材用エポキシ樹脂組成物及びそれに用い
られる無機充填材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置などの電子部品の封止方法と
して、セラミックや、熱硬化性樹脂を用いる方法が、従
来より行われている。なかでも、エポキシ樹脂組成物に
よる封止が、経済性及び性能のバランスより好ましく、
広く行われている。このエポキシ樹脂組成物により封止
された半導体装置は、例えば配線回路を有する基板又は
リードフレーム用金属上に半導体チップを搭載し、その
半導体チップとリードフレームを金線等のボンディング
ワイヤーを用いて、溶着等の方法によって接続し、半導
体チップとボンディングワイヤーの全体及びリードフレ
ームの一部を、封止材で封止して形成されている。上記
リードフレームとしては、電気伝導性の性能の点より銅
製のリードフレームや、熱膨張率の性能の点より42ア
ロイ製のリードフレームが一般に使用されている。これ
らのリードフレームは、金線等のボンディングワイヤー
との接着性が低いため、リードフレームのボンディング
ワイヤーと接続しようとする部分にあらかじめ銀メッキ
や金メッキを行った後、ボンディングワイヤーと接続
し、接続の信頼性を改良する方法が検討されている。
【0003】近年、電子装置の小型化、薄型化のため、
半導体装置の実装方法が、従来のピン挿入実装方式から
表面実装方式へと移行している。従来のピン挿入実装方
式で半導体装置を実装する場合、一般に半導体装置の端
子(リードフレームの封止材で封止されていない部分)
のみハンダに浸漬し、封止材の部分は浸漬しないため、
封止材の温度はあまり高くならないが、表面実装方式で
半導体装置を実装する場合、ハンダリフロー等により、
封止材の部分と端子の部分が同様に加熱されるため封止
材は高い温度に曝されることとなり、場合によっては封
止材の部分は一般に黒色等に着色しているため端子の部
分よりも高い温度になる場合さえあった。この表面実装
方式の場合、半導体装置が吸湿していると、実装時の急
激な加熱により吸湿水分が急激に膨張することにより、
半導体装置の封止材の部分にクラックが発生し、信頼性
が低下するという問題が発生する場合があり、耐ハンダ
クラック性が優れた封止材用エポキシ樹脂組成物が求め
られている。
【0004】この耐ハンダクラック性の改良として、封
止材中に無機充填材を充填することにより封止材中の吸
湿しやすい成分であるエポキシ樹脂の量を減らし封止材
中の吸湿量を減らす方法や、吸湿率の低いエポキシ樹脂
等を用いる方法や、無機充填材の表面をシランカップリ
ング剤等により処理したものを用いる方法等が検討され
ている。
【0005】しかし封止材中に無機充填材を高い比率で
加えて耐ハンダクラック性を改良した場合、実際に半導
体装置を使用するときに曝される温度サイクルにより、
リードフレームの銀メッキや金メッキを行った部分と封
止材及びリードフレームの銀メッキや金メッキを行って
いない部分と封止材との接合部に、これらの接着性が低
いためと推定されるが、クラックが発生する場合があ
り、リードフレームと封止材との接着性が高く、温度サ
イクルに曝されても封止材とリードフレームの接合部に
クラックが発生しにくい封止ができる封止材用エポキシ
樹脂組成物が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を改善するために成されたもので、耐ハンダクラック性
及び耐温度サイクル性が共に優れた封止材用エポキシ樹
脂組成物を提供することを目的とする。また、このよう
な封止材用エポキシ樹脂組成物の製造方法を提供するこ
とを目的とする。また、それを使用することにより、こ
のような封止材用エポキシ樹脂組成物を得ることができ
るようになる無機充填材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
封止材用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化
剤、無機充填材及びシランカップリング剤を配合してな
る封止材用エポキシ樹脂組成物100重量部中に、無機
充填材を70〜95重量部含有する封止材用エポキシ樹
脂組成物において、シランカップリング剤として、下記
式(a)で表されるシラン化合物及び下記式(b)で表
されるシラン化合物を配合していることを特徴とする。
【0008】
【化3】
【0009】
【化4】
【0010】本発明の請求項2に係る封止材用エポキシ
樹脂組成物は、請求項1記載の封止材用エポキシ樹脂組
成物において、無機充填材が、シリカを含有しているこ
とを特徴とする。
【0011】本発明の請求項3に係る封止材用エポキシ
樹脂組成物は、請求項1又は請求項2記載の封止材用エ
ポキシ樹脂組成物において、請求項1の式(a)で表さ
れるシランカップリング剤及び請求項1の式(b)で表
されるシランカップリング剤を、無機充填材100重量
部に対して、それぞれ0.05〜1.5重量部配合して
いることを特徴とする。
【0012】本発明の請求項4に係る封止材用エポキシ
樹脂組成物は、請求項1から請求項3のいずれかに記載
の封止材用エポキシ樹脂組成物において、結晶シリカを
無機充填材100重量部に対して、20〜100重量部
含有していることを特徴とする。
【0013】本発明の請求項5に係る封止材用エポキシ
樹脂組成物は、請求項1から請求項4のいずれかに記載
の封止材用エポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂
が、ビフェニル型エポキシ樹脂を含有していることを特
徴とする。
【0014】本発明の請求項6に係る封止材用エポキシ
樹脂組成物は、請求項1から請求項5のいずれかに記載
の封止材用エポキシ樹脂組成物において、硬化剤が、ア
ラルキル型フェノール樹脂を含有していることを特徴と
する。
【0015】本発明の請求項7に係る封止材用エポキシ
樹脂組成物の製造方法は、請求項1から請求項6のいず
れかに記載の封止材用エポキシ樹脂組成物の製造方法で
あって、無機充填材をシランカップリング剤で処理した
のち、封止材用エポキシ樹脂組成物に配合することを特
徴とする。
【0016】本発明の請求項8に係る無機充填材は、封
止材用エポキシ樹脂組成物に使用する無機充填材であっ
て、請求項1の式(a)で表されるシランカップリング
剤及び請求項1の式(b)で表されるシランカップリン
グ剤で、処理されていることを特徴とする。
【0017】本発明によると、請求項1の式(a)及び
請求項1の式(b)で表されるシランカップリング剤を
封止材用エポキシ樹脂組成物に配合し、かつ、無機充填
材を、封止材用エポキシ樹脂組成物100重量部中に、
70〜95重量部含有しているため、これらのシランカ
ップリング剤が無機充填材とリードフレームとの密着力
を改善し、また、無機充填材が吸湿率を低下させるた
め、耐ハンダクラック性及び耐温度サイクル性が向上す
る。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の封止材用エポキシ樹脂組
成物は、少なくともエポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材
及びシランカップリング剤として、請求項1の式(a)
で表されるシラン化合物及び請求項1の式(b)で表さ
れるシラン化合物を配合してなる。請求項1の式(a)
で表されるシラン化合物及び請求項1の式(b)で表さ
れるシラン化合物を共に配合していることが重要であ
り、これらのシランカップリング剤を配合していない場
合又は一方のみ配合している場合は、リードフレームと
の接着性が低下し、耐温度サイクル性が低下する。な
お、請求項1の式(a)で表されるシラン化合物の内、
下記式(c)で表されるN−フェニル−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシランを用い、請求項1の式(b)で
表されるシラン化合物の内、下記式(d)で表されるγ
−メルカプトプロピルトリメトキシシランを用いた場
合、耐温度サイクル性を改良する効果が大きく好まし
い。
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】なお、請求項1の式(a)で表されるシラ
ンカップリング剤及び請求項1の式(b)で表されるシ
ランカップリング剤を、無機充填材100重量部に対し
て、それぞれ0.05〜1.5重量部、より好ましくは
0.1〜1.0重量部配合していることが好ましい。
0.05重量部未満の場合は、耐温度サイクル性を改良
する効果が小さく、1.5重量部を越える場合は、封止
材の強度が低下し問題となる。
【0022】なお、シランカップリング剤としては、
求項1の式(a)で表されるシラン化合物及び請求項1
式(b)で表されるシラン化合物のみを配合している
ことに限定するものではなく、更に必要に応じてエポキ
シシランや他のアミノシラン等を配合していてもよい。
また、これらのシランカップリング剤は、封止材用エポ
キシ樹脂組成物に直接添加してもよいが、あらかじめ無
機充填材に直接噴霧する方法や、シランカップリング剤
を溶かした溶液に無機充填材を浸漬する方法等により無
機充填材をシランカップリング剤で処理したのち、封止
材用エポキシ樹脂組成物に添加する方法の場合、封止材
用エポキシ樹脂組成物に直接添加する場合と比較して、
封止材とリードフレームとの接着性の改良や、耐温度サ
イクル性を改良する効果を確実に得ることができ好まし
い。
【0023】本発明で使用する無機充填材としては特に
限定するものではなく、例えば結晶シリカ、非晶質シリ
カ、アルミナ、マグネシア、酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、窒化ケイ素、タルク、ケイ酸カ
ルシウム等が挙げられる。上記無機充填材は、単独で用
いても、2種類以上を併用してもよい。なお、無機充填
材を、封止材用エポキシ樹脂組成物100重量部中に、
70〜95重量部、より好ましくは80〜93重量部含
有することが重要である。無機充填材が70重量部未満
の場合、封止材の吸湿量が増加し、耐ハンダクラック性
が低下する場合があり問題となり、95重量部を越える
場合、封止材用エポキシ樹脂組成物の粘度が高くなり、
封止する際の成形性が低下し問題となる。なお、封止材
用エポキシ樹脂組成物中に、難燃剤、着色剤等として無
機物を配合した場合、上記重量部の計算に当たっては、
無機充填材として重量に加えて計算する。
【0024】なお、無機充填材として結晶シリカ又は非
晶質シリカ等のシリカを用いた場合、封止材の線膨張係
数が小さくなり好ましい。特に結晶シリカを含有した封
止材用エポキシ樹脂組成物で銅製のリードフレームを封
止した場合、その封止材の線膨張係数と、銅製のリード
フレームの線膨張係数がほぼ同じになるため、さらに耐
ハンダクラック性が向上し好ましい。なお、結晶シリカ
を無機充填材100重量部に対して、20〜100重量
部含有すると、封止材と銅製のリードフレームとの線膨
張係数がほぼ同じになるため、耐ハンダクラック性が向
上する効果が得られる。
【0025】本発明で使用するエポキシ樹脂としては特
に限定するものではなく、例えばオルソクレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹
脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂等が挙
げられ、これらを単独で用いても、2種類以上を併用し
てもよい。なお、下記式(e)で表わされるビフェニル
型エポキシ樹脂は吸湿率の低いエポキシ樹脂のため、こ
の樹脂を含有する場合、耐ハンダクラック性が更に向上
し好ましい。なお、式中R11,R12,R13,R14は水素
又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。
【0026】
【化7】
【0027】本発明で使用する硬化剤としては、エポキ
シ樹脂と反応して硬化させるものであれば特に限定する
ものではなく、例えばフェノールノボラック樹脂、クレ
ゾールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ア
ラルキル型フェノール樹脂等の各種ノボラック樹脂、無
水フタル酸、無水ピロメット酸等の酸無水物、ジアミノ
ジフェニルメタン、メタフェニレンジアミン等の芳香族
アミン等が挙げられる。上記硬化剤は、単独で用いて
も、2種類以上を併用してもよく、その配合量として
は、通常エポキシ樹脂に対して、当量比で0.1〜10
の範囲で配合される。なお、下記式(f)で表わされる
アラルキル型フェノール樹脂を含有する場合、樹脂の強
度が高いため、耐ハンダクラック性及び耐温度サイクル
性が向上し好ましい。なお、式中pは0又は正の整数を
表す。アラルキル型フェノール樹脂は、フェノール、ク
レゾール等のフェノール類と、アラルキルエーテル類と
の反応で得られる樹脂組成物である。
【0028】
【化8】
【0029】また、硬化剤として上記式(f)で表わさ
れるアラルキル型フェノール樹脂のフェノール部をα−
ナフトールに代えた、下記式(g)で表わされるフェノ
ール樹脂を含有する場合、樹脂の吸湿率が低くなるた
め、耐ハンダクラック性が向上し好ましい。なお、式中
qは0又は正の整数を表す。
【0030】
【化9】
【0031】本発明の封止材用エポキシ樹脂組成物に
は、必要に応じて、硬化促進剤、離型剤、着色剤、低応
力化剤及び難燃剤等を配合させることもできる。硬化促
進剤としては例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,
4,0)ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、ベン
ジルジメチルアミン等の三級アミン化合物、2−メチル
イミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、
2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル
イミダゾール等のイミダゾール化合物、トリフェニルホ
スフィン、トリブチルホスフィン等の有機ホスフィン化
合物等が挙げられる。離型剤としては例えば、カルナバ
ワックス、ステアリン酸、モンタン酸、カルボキシル基
含有ポリオレフィン等が挙げられる。着色剤としては例
えば、カーボンブラック、酸化チタン等が挙げられる。
低応力化剤としては例えば、シリコーンゲル、シリコー
ンゴム、シリコーンオイル等が挙げられる。難燃剤とし
ては例えば、三酸化アンチモン、ハロゲン化合物、リン
化合物等が挙げられる。これらの硬化促進剤、離型剤、
着色剤、低応力化剤及び難燃剤等は2種類以上を併用す
ることもできる。
【0032】本発明の封止材用エポキシ樹脂組成物は、
均一に混合され、混練されていることが好ましい。混練
の方法としては例えば、ロール、ニーダー、ミキサー等
を用いて加熱して行われ、その後冷却、粉砕するなどの
方法で封止材用エポキシ樹脂組成物は製造される。
【0033】次に、本発明の請求項8に係る無機充填材
の実施の形態を説明する。本発明の請求項8に係る無機
充填材は、請求項1の式(a)で表されるシランカップ
リング剤及び請求項1の式(b)で表されるシランカッ
プリング剤で処理されている、封止材用エポキシ樹脂組
成物に使用する無機充填材である。封止材用エポキシ樹
脂組成物100重量部中に無機充填材を70〜95重量
部含有している封止材用エポキシ樹脂組成物に、この無
機充填材を使用すると、耐ハンダクラック性及び耐温度
サイクル性が共に優れた封止材用エポキシ樹脂組成物が
得られる。
【0034】
【実施例】
(実施例1〜7、比較例1〜5)封止材用エポキシ樹脂
組成物として、下記の3種類のエポキシ樹脂、2種類の
硬化剤、4種類の無機充填材、3種類のシランカップリ
ング剤、硬化促進剤、離型剤、着色剤及び難燃剤を表1
及び表2に示す重量比で配合した。なお、表1及び表2
の中で、充填材の比率は、封止材用エポキシ樹脂組成物
の重量部に対する、無機充填材と難燃剤の合計の重量部
を表し、結晶シリカの比率は、無機充填材の合計重量部
に対する、結晶シリカの重量部を表す。 ・エポキシ樹脂ア:上記式(e)で表され、R11
12,R13,R14が全て水素であるビフェニル型エポキ
シ樹脂[油化シェル社製、商品名YX4000H] ・エポキシ樹脂イ:上記式(e)で表され、R11
12,R13,R14が全て水素であるビフェニル型エポキ
シ樹脂と上記式(e)で表され、R11,R12,R13,R
14が全てメチル基であるビフェニル型エポキシ樹脂を重
量比で各50%混合した樹脂[油化シェル社製、商品名
YL6121] ・エポキシ樹脂ウ:テトラブロモビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂 ・硬化剤エ:上記式(f)で表されるアラルキル型フェ
ノール樹脂[住金化工社製、商品名HE−100] ・硬化剤オ:上記式(g)で表されるフェノール樹脂
[三井東圧社製、商品名αNX] ・無機充填剤カ:非晶質シリカ[電気化学工業社製、商
品名FB74] ・無機充填剤キ:非晶質シリカ[電気化学工業社製、商
品名FB30] ・無機充填剤ク:非晶質シリカ[龍森社製、商品名SO
25R] ・無機充填剤ケ:結晶シリカ[龍森社製、商品名3K
S] ・シランカップリング剤コ:上記式(c)で表されるN
−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
[信越化学工業社製、商品名KBM573] ・シランカップリング剤サ:上記式(d)で表されるγ
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン[東芝シリコ
ーン社製、商品名TSL8380E] ・シランカップリング剤シ:下記式(h)で表されるエ
ポキシシラン[東レダウコーニング社製、商品名SH6
040]
【0035】
【化10】
【0036】・硬化促進剤:トリフェニルホスフィン ・離型剤:カルナバワックス ・着色剤:カーボンブラック ・難燃剤:三酸化アンチモン
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】なお、上記シランカップリング剤は、あら
かじめ無機充填剤に直接噴霧して表面処理した後、配合
した。上記の各原料を混合した後、加熱ロールを用い
て、温度85℃で5分間混練し、次いで冷却した。その
後、粉砕して封止材用エポキシ樹脂組成物を得た。
【0040】実施例1〜7及び比較例1〜5で得られた
封止材用エポキシ樹脂組成物をトランスファー成型機を
用いて、170℃の温度で90秒成形した後、175℃
の温度で6時間後硬化して評価用サンプルを作製した。
得られた評価用サンプルの耐温度サイクル性、耐ハンダ
クラック性、密着性、吸湿率、線膨張係数及び曲げ強度
を下記の方法で測定した。
【0041】耐温度サイクル性は、9.6×9.6×
0.4mmの半導体チップを厚み150μmの銀メッキ
を施した銅製のリードフレームに銀ペーストで接着した
後、28×28×3.2mmの160ピンQFP型評価
用サンプルを上記方法で作製した。次いでこの評価用サ
ンプル10個を温度サイクル試験機で、−65℃30分
及び150℃30分の処理を1サイクルとし、500サ
イクル処理した。次いで評価用サンプルを半分に切断
し、切断面を研磨した後、顕微鏡でクラックの発生の大
きさを観察した。クラックの大きさが75μm(リード
フレームの厚みの半分)以上のものを不良として求め
た。
【0042】耐ハンダクラック性としては、9.6×
9.6×0.4mmの半導体チップを厚み150μmの
銀メッキを施した銅製のリードフレームに銀ペーストで
接着した後、15×19×1.8mmの60ピンQFP
型評価用サンプルを上記方法で作製した。次いでこの評
価用サンプル10個を85℃/85%RHの条件で72
時間処理した後、最高温度が245℃のハンダリフロー
装置で加熱した。次いで評価用サンプルを半分に切断
し、切断面を研磨した後、顕微鏡でクラックの発生の大
きさを観察した。クラックの大きさが75μm以上のも
のを不良として求めた。
【0043】密着性は、銀メッキを全面に施した厚み
0.5mmの銅板の片面に、プリン型評価用サンプルを
上記方法で作製した後、プッシュプルゲージを用いて、
剪断方向に引っ張り、破断したときの強度を求めた。
【0044】線膨張係数は、直径5mm長さ20mmの
円柱型評価用サンプルを上記方法で作製した後、熱機械
測定(TMA)装置(理学電気社製、TAS200)を
用いて、50〜100℃の間の線膨張係数を求めた。
【0045】吸湿率は、直径50mm厚み3mmの円盤
型評価用サンプルを上記方法で作製した後、125℃の
温度で16時間乾燥し、次いで85℃/85%RHの条
件で72時間処理した後、125℃の温度で16時間乾
燥した直後の重量との差を測定して増加率を計算して求
めた。
【0046】曲げ強度は、10×4×100mmの評価
用サンプルを上記方法で作製した後、JIS−K691
1に準じて室温で測定した。
【0047】結果は表3に示したように、各実施例は比
較例1及び比較例3〜5と比較して耐ハンダクラック性
が良好であることが確認された。また各実施例は比較例
2〜4と比べ耐温度サイクル性が良好であることが確認
された。また各実施例は、請求項1の式(a)及び請求
項1の式(b)で表されるシランカップリング剤の一方
又は両方を配合していない比較例1〜4と比べ密着性が
良好であり、また各実施例は無機充填材の量が少ない比
較例5と比べ吸湿率が低く良好であることが確認され
た。また、無機充填材として、結晶シリカを無機充填材
100重量部に対して、20〜100重量部の範囲に含
有した、実施例1〜3は、実施例4、5及び実施例7と
比較して、銅製リードフレームの線膨張係数約1.7×
10-5/℃とほぼ同等であることが確認された。また、
各実施例の曲げ強度は比較例と差がないことを確認し
た。
【0048】
【表3】
【0049】
【発明の効果】本発明の請求項1から請求項6に係る封
止材用エポキシ樹脂組成物は、無機充填材を、封止材用
エポキシ樹脂組成物100重量部中に、70〜95重量
部含有し、更に請求項1の式(a)及び請求項1の
(b)で表されるシランカップリング剤を封止材用エポ
キシ樹脂組成物に配合しているため、この封止材用エポ
キシ樹脂組成物を用いて封止をすると、耐ハンダクラッ
ク性及び耐温度サイクル性が共に優れた封止品が得られ
る。
【0050】本発明の請求項5に係る封止材用エポキシ
樹脂組成物を用いて封止をすると、上記の効果に加えさ
らに、銅製リードフレームの線膨張係数とほぼ同様の線
膨張係数となる。
【0051】本発明の請求項7に係る封止材用エポキシ
樹脂組成物の製造方法によると、耐ハンダクラック性及
び耐温度サイクル性が共に優れる効果を確実に得ること
ができる封止材用エポキシ樹脂組成物が得られる。
【0052】本発明の請求項8に係る無機充填材を、封
止材用エポキシ樹脂組成物100重量部中に無機充填材
を70〜95重量部含有している封止材用エポキシ樹脂
組成物に用いると、耐ハンダクラック性及び耐温度サイ
クル性が共に優れた封止品が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 23/31 (56)参考文献 特開 平5−32867(JP,A) 特開 平7−82341(JP,A) 特開 平8−20673(JP,A) 特開 平6−69380(JP,A) 特開 平5−86265(JP,A) 特開 平7−242732(JP,A) 特開 平3−62845(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 63/00 - 63/10 C08K 5/544 C08K 5/58 C08K 9/06 H01L 23/29

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材及び
    シランカップリング剤を配合してなる封止材用エポキシ
    樹脂組成物100重量部中に、無機充填材を70〜95
    重量部含有する封止材用エポキシ樹脂組成物において、
    シランカップリング剤として、下記式(a)で表される
    シラン化合物及び下記式(b)で表されるシラン化合物
    を配合していることを特徴とする封止材用エポキシ樹脂
    組成物。 【化1】 (式中R1、R3、R4 は水素又は炭素数1〜12の一価
    の炭化水素基、R2 は炭素数1〜12の二価の炭化水素
    基、nは1〜3の整数を表す。) 【化2】 (式中R5 は炭素数1〜12の二価の炭化水素基、
    6、R7は水素又は炭素数1〜12の一価の炭化水素
    基、mは1〜3の整数を表す。)
  2. 【請求項2】無機充填材が、シリカを含有していること
    を特徴とする請求項1記載の封止材用エポキシ樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】請求項1の式(a)で表されるシランカッ
    プリング剤及び請求項1の式(b)で表されるシランカ
    ップリング剤を、無機充填材100重量部に対して、そ
    れぞれ0.05〜1.5重量部配合していることを特徴
    とする請求項1又は請求項2記載の封止材用エポキシ樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】結晶シリカを無機充填材100重量部に対
    して、20〜100重量部含有していることを特徴とす
    る請求項1から請求項3のいずれかに記載の封止材用エ
    ポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】エポキシ樹脂が、ビフェニル型エポキシ樹
    脂を含有していることを特徴とする請求項1から請求項
    4のいずれかに記載の封止材用エポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】硬化剤が、アラルキル型フェノール樹脂を
    含有していることを特徴とする請求項1から請求項5の
    いずれかに記載の封止材用エポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】無機充填材をシランカップリング剤で処理
    したのち、封止材用エポキシ樹脂組成物に配合すること
    を特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の
    封止材用エポキシ樹脂組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1の式(a)で表されるシランカッ
    プリング剤及び請求項1の式(b)で表されるシランカ
    ップリング剤で、処理されている封止材用エポキシ樹脂
    組成物に使用する無機充填材。
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