JP3345491B2 - 金属基材を使用した触媒体の製造方法 - Google Patents

金属基材を使用した触媒体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、灯油等の液体燃料や都
市ガス等の気体燃料を空気と混合させて触媒燃焼させる
ために使用する触媒燃焼用触媒、あるいは各種燃焼機
器、自動車等から発生する排ガスを無害化するために使
用する浄化用触媒の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の触媒は、一般に、コーディライ
ト等からなるハニカム状セラミックスにウォッシュコー
トと呼ばれる活性アルミナ等からなる被覆層を形成し、
比表面積を通常10〜50m2/gに増大させ、この担
体被覆層に白金族金属、たとえば白金、パラジウム等を
担持して調製していた。ここで使用するコーディライト
等のセラミックスは、吸水性を有しているため、ウォッ
シュコートして被覆層を形成することにそれほどの困難
さは生じていなかった。しかし、近年触媒性能の向上を
図るために、圧力損失を低減できるアルミニウムを含む
フェライト系ステンレス鋼からなる基材が使用されるよ
うになり、新たな問題が生じてきた。この金属基材の場
合、吸水性はほとんど有していない。そのため所定量の
触媒被覆層を形成するには、従来に比べて粘性の高いス
ラリーを使用し、かつウォッシュコート工程を複数回行
わなければならなくなった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】金属基材は、吸水性を
ほとんど有していないのでこれにウォッシュコートを行
うため、触媒スラリー中に浸漬して引き上げると、金属
基材下部はセラミックスに比べて大きな液溜りを生じ易
い。この局部的に被覆量が増大している液溜り部は、耐
熱衝撃性、機械的衝撃に弱く、使用時の剥離原因とな
り、剥離すると当然性能劣化の原因にもなっていた。ま
た、1回目のウォッシュコートで液溜りを生じている触
媒に、向きを反転して2回目のウォッシュコートを行っ
ても、1回目の触媒被覆層が吸水性を有しているので、
液溜りを生じている部分は他の場所に比べるとはるかに
吸水量が多くなり、したがって、2回目にもこの部分の
被覆量が多くなる傾向にある。この繰り返しを5、6回
行うと、金属基材の端部の被覆量だけが他の場所に比べ
て異常に多くなり、高密度なコルゲート状金属を用いた
ハニカム構造体では、格子内詰まりを起こす原因にもな
っていた。
【0004】また、高密度なコルゲート状金属を用いた
ハニカム構造体へのウォッシュコートもセラミックスの
時と同様に触媒スラリーに浸漬引き上げ後、ハニカムの
格子内に溜っている余分な触媒スラリーをエアーガンで
吹き飛ばし調製していた。コーディライトセラミックス
の場合には、セラミックスの吸水力で浸漬時にスラリー
から水分を吸収して、ある程度強固に触媒被覆層が表面
上に形成されており、その後に余分なスラリーをエアー
ガンである程度強く吹き飛ばしても問題はなかった。し
かし、金属基材の場合には吸水力をほとんど有していな
いものの表面上にウォッシュコートしているので、ハニ
カムの格子内に溜っている余分なスラリーをエアーガン
で強く吹き飛ばすと、上流に被覆されているスラリーが
下流側にずり下がる結果となり、エアーガンの使用によ
って上流から下流部での被覆量バラツキを増大させてい
た。本発明は、上記従来の問題点を鑑みて、金属基材を
使用した触媒体において上流から下流まで均一に生産性
良く触媒被覆層を形成する方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルミニウム
を含むフェライト系ステンレス鋼からなる基材の表面上
に貴金属成分を含有する活性アルミナを主体とした触媒
スラリーをコーティングする製造方法において、コーテ
ィング工程を複数に分け、1つのコーティング工程にお
いては基材の排ガス流路方向における一端部を触媒スラ
リーに浸漬しない部分とし、他のコーティング工程にお
いては基材の前記一端部とは反対側の排ガス流路方向に
おける端部を触媒スラリーに浸漬しない部分とするもの
である。
【0006】本発明は、また前記触媒スラリーの代わり
に触媒成分を含まない触媒担体スラリーを用いて触媒担
体をコーティングする。この場合は、基材に被覆した触
媒担体層に後の工程で触媒成分を担持させる。さらに本
発明は、基材を前記スラリーに浸漬する際の基材保持手
段としてマグネットを用いる。この場合、基材の上部を
マグネットで保持しながら、一定速度でスラリー中に基
材を浸漬し、引き上げるのが好ましい。
【0007】
【作用】本発明は、上記のようにアルミニウムを含むフ
ェライト系ステンレス鋼からなる基材の表面に触媒また
触媒担体のスラリーをコーティングする製造方法におい
て、まず1回目に基材の上端部にスラリーを浸漬しない
部分を設けてウォッシュコートし、次の2回目には方向
を反転し、同様に基材の上端部にスラリーを浸漬しない
部分を設けてウォッシュコートする。したがって、1回
目のウォッシュコートで液溜りを生じている場所には2
回目はウォッシュコートを行わないようにすることとな
り、毎回全体を被覆していた従来法に比べて被覆層の均
一化が図られることになる。基材上端部に設けるスラリ
ーを浸漬しない部分は、使用するスラリーの粘性によっ
て異なるが、被覆層の均一化を図るためには約2〜5m
m程度が適当である。その結果、触媒体を使用する際の
圧力損失低減となり、自動車用排ガス浄化触媒体ではエ
ンジンへの負荷を弱くできる。さらに、熱衝撃時に発生
し易い液溜りでの剥離防止にも効果がある。
【0008】本発明で使用する金属基材はフェライト系
であるので、スラリー中に浸漬、引き上げする際には、
基材の上部を電磁石で固定保持することができる。固定
保持した基材を一定の速度で引き上げ作業を行うことに
よって、スラリーは金属基材との液界面で表面張力に影
響されながら一定量が金属基材表面上に被覆されること
になる。この結果、金属薄板表面上に形成される被覆層
は上流から下流部での被覆量バラツキを抑制することが
できる。また、高密度なコルゲート状金属を用いたハニ
カム構造体へのウォッシュコートも、一定の遅い速度で
引き上げ作業を行うことにより、格子内に溜る余分なス
ラリーを極力少量にすることができ、従来法に比べて非
常に弱い圧力のエアーガンで処理することが可能であ
る。
【0009】また、従来はコルゲート状金属のハニカム
構造体の外周部を保持しながらスラリー中への浸漬を行
っていたため、保持するための治具に付着したスラリー
は材料のロスであり、さらに連続生産中に付着した触媒
スラリーが乾燥してダマになった状態で再度触媒スラリ
ーに落下すると、それがハニカムの格子閉塞の原因にな
ることもあった。しかし、本発明では基材固定の治具を
浸漬することなく、ウォッシュコートを行えるので、今
までのような問題点も解決できる。さらに、金属基材を
電磁石で固定保持することで数個の金属ハニカムへのウ
ォッシュコートを同時に自動的に行うことができ、量産
性にも優れている。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例における触媒体の製造
方法を説明する。 [実施例1]Cr含量20重量%、Al含量5重量%の
Fe−Cr−Al系フェライトステンレス鋼(厚み50
μm)を大きさ55×82mmに切断して、凹部3個を
有する基材に曲げ加工した(その断面形状は図4に10
で示すものと同じである)。次に、基材を900℃で3
0分間熱処理して表面に酸化皮膜を形成した。その後、
アルミナ分約80重量%のBaO・Al23・CeO2
粉末(比表面積120m2/g)100g、水200
g、ポリエチレングリコール10g、界面活性剤0.5
gおよびジニトロジアンミン白金水溶液をPt換算で3
g加えてなる水性混合物をボールミル調製し、150c
psの触媒スラリーとした。
【0011】上記基材の凹部3個を有する上端を電磁石
面で保持しながら、触媒スラリー中に2mm/secの
速度で上端部5mmを残す状態で浸漬し、1mm/se
cの速度で引き上げて乾燥した後、500℃で10分間
熱処理した。その後、1回目とは向きを反転させて同様
に基材上端を電磁石面で保持しながら、触媒スラリー中
に上端部5mmを残す状態で浸漬し、1mm/secの
速度で引き上げて乾燥した後、500℃で10分間熱処
理した。その結果、触媒被覆層が基材表面上に250m
g形成された触媒体を得た。図1に得られた触媒体10
の縦断面図を模式的に示した。
【0012】1は基材であり、2は1回目のコーティン
グにより形成された触媒被覆層、3は2回目のコーティ
ングにより形成された触媒被覆層である。1回目のコー
ティングでは、基材1は図の左側が上端であり、右側に
液溜りが生じて2aで示すように他の部分より厚い被覆
層が形成されている。2回目のコーティングでは上下が
逆となっているので、3aで示す厚い被覆層は、1回目
に被覆されていない部分に形成されている。
【0013】次に触媒体10と噛み合わさる形となる凹
部2個とその半分2個を有する基材を同様に用意し、そ
の基材に酸化皮膜を形成した後、上記と同様にして触媒
被覆層を形成し、触媒体11とした。触媒体10と11
とをそれぞれ型容器12と13内にわずかな隙間を設け
て固定し、触媒体が型容器から外れないようにし、型容
器12と13を合わせて発熱部とし、図3、図4に示す
発熱装置を組み立てた。
【0014】[比較例1]実施例1と同じ材料を用いて
一組の基材を作製し、それぞれの基材に実施例1と同じ
組成であるがわずかに粘性の低い触媒スラリーをコーテ
ィングした。すなわち、基材の上端を電磁石面で保持し
ながら、触媒スラリー中に2mm/secの速度で全体
を浸漬し、1mm/secの速度で引き上げて乾燥した
後、500℃で10分間熱処理した。その後、1回目と
は向きを反転させて同様に基材上端を電磁石面で保持し
ながら、触媒スラリー中に全体を浸漬し、1mm/se
cの速度で引き上げて乾燥した後、500℃で10分間
熱処理した。その結果、触媒被覆層が基材表面上に25
0mg形成された触媒体を得た。図2に得られた触媒体
の縦断面図を模式的に示した。
【0015】上記のように基材全体を触媒スラリーに浸
漬する方法によると、2回目のコーティングでは、1回
目に形成された端部の厚い被覆層2aの部分の吸水性が
大きいため、この部分の被覆層3bも他の部分より厚く
形成される。比較例1の触媒体についても実施例1と同
様にして図3、図4に示す発熱装置を組み立てた。
【0016】図3、図4において、19はイソブタンガ
スボンベであり、ボンベ19とノズル20の間にはバル
ブ21と22が設けてあり、バルブ22が主バルブであ
り、バルブ21はバイメタル(図示せず)で開閉される
副バルブである。ノズル20より噴出した燃料ガスは、
ガス流の誘引作用により回りの空気を吸引し、混合室1
4で均一に混合し、燃焼室15に供給される。燃焼室1
5は2個のアルミニウム製型容器で構成される発熱部の
内部に設けられ、燃焼室15の壁面には触媒体10と1
1(あるいは比較例の触媒体)が型容器12と13内に
わずかな隙間を設けて固定されている。その隙間はアル
ミニウム製型容器の表面をエンボス加工(図示せず)と
することで調整した。触媒体で発生した反応熱(燃焼
熱)を外部に効率よく伝熱するために、アルミニウム製
型容器12と13は伝熱フィン16、17を有し、これ
らの伝熱フィン16、17の表面もエンボス加工(図示
せず)されている。触媒体の後方には圧電着火素子23
が配置されている。
【0017】つぎに動作原理について簡単に述べる。ま
ず、主バルブ22を開くと、ノズル20より燃料ガスが
混合室14に供給され、同時に空気も誘引作用により供
給される。空気を混合された燃料ガスが燃料室15内に
導入された後、圧電着火素子23で火花をスパークさせ
ることで触媒体の後方、排気口18手前付近に一時火炎
を形成させ、その反応熱で触媒体の下流部がすぐに加熱
されて触媒燃焼を開始し、その触媒燃焼は直ちに触媒体
最上流部へと移行する。燃焼排ガスは排気口18から排
出される。反応熱は燃焼排気ガスと触媒体が接するアル
ミニウム製型容器12と13で構成される発熱部を経て
外部に提供される。バルブ21はバイメタル方式で、発
熱部側面の1カ所を温度検知し、ある温度(約220
℃)以上になると閉塞され、燃料ガスの供給が停止さ
れ、発熱部の温度調節に使用される。したがって、本発
熱装置は燃料ガスの供給、停止が繰り返され、その結果
触媒体も発熱、冷却を繰り返すことになる。
【0018】イソブタンを燃料として空気過剰率(空気
/燃料)1.02、500kcal/hの条件に設定し
て、1000時間燃焼させた。その結果、触媒体の上流
部は燃料ガスの供給時にはかなりの高温(約900℃以
上)に曝され、かつ燃料ガスの停止時には250℃程度
まで冷却される。したがって、900〜250℃の熱サ
イクルを1〜2分間隔で受け、金属基材上流部には基材
の熱変形も生じていた。しかし、本発明による触媒体
は、基材表面上に均一に被覆形成されているので、10
00時間後も剥離を生じていなかった。比較例で得た触
媒体は、上流側液溜り部に剥離を生じていた。本実施例
のように金属基材を薄板の状態で設置して触媒燃焼させ
た場合には、上流から下流部にわたって大きな温度差が
生じ、その結果熱変形が起こる。この熱変形時に機械的
な応力がかかって液溜り部の剥離が生じ易くなる。ま
た、上流部への熱負荷が過大になると、基材自身が大き
く熱変形し、元に戻らなくなる。その際にも触媒被覆層
の剥離するのを防止するため、本発明の均一な被覆層形
成が優れていた。
【0019】[実施例2]実施例1と同じFe−Cr−
Al系フェライトステンレス鋼(厚み50μm)をコル
ゲート状に曲げ加工したものを用いてハニカム状構造体
(セル密度400セル/inch2、直径100mm、
長さ115mm)を用意した。次に、この基材を900
℃で4時間熱処理して表面に酸化皮膜を形成した。その
後、アルミナ分約80wt%のBaO・Al23・Ce
2粉末(比表面積120m2/g)1000g、水30
00g、ポリエチレングリコール100g、界面活性剤
5gおよびジニトロジアンミン白金水溶液、塩化ロジウ
ムをそれぞれPt、Rh換算で10g、2g加えてなる
水性混合物をボールミル調製し、40cpsの触媒スラ
リーとした。上記基材上端を電磁石面で保持しながら、
触媒スラリー中に2mm/secの速度で上端部3mm
を残す状態で浸漬し、2mm/secの速度で引き上げ
た後、16メッシュのテフロンネット上に移載し、ハニ
カムの格子内に溜っている余分な触媒スラリーを0.4
kg/cm2のエアーガンで吹き飛ばした後、60℃の
温風で充分乾燥し、500℃で30分間熱処理した。そ
の後、1回目とは向きを反転させて同様に基材上端を電
磁石面で保持しながら、触媒スラリー中に上端部3mm
を残す状態で浸漬し、2mm/secの速度で引き上げ
て16メッシュのテフロンネット上に移載し、ハニカム
の格子内に溜っている余分な触媒スラリーを0.4kg
/cm2のエアーガンで吹き飛ばした後乾燥し、500
℃で30分間熱処理した。その後この作業工程をさらに
2回繰り返し、計4回のウォッシュコートを行い、金属
ハニカムに触媒被覆層を135g形成した。
【0020】[比較例2]実施例2と同じハニカム構造
の基材を900℃で4時間熱処理して表面に酸化皮膜を
形成した後、実施例1と同じ組成でわずかに粘性の低い
触媒スラリーをコーティングした。すなわち上記基材外
周部を保持しながら、触媒スラリー中に浸漬後、1.5
cm/sec程度の速い速度で引き上げた後、16メッ
シュのテフロンネット上に移載し、ハニカムの格子内に
溜っている余分な触媒スラリーを1kg/cm2のエア
ーガンで吹き飛ばした後、60℃の温風で充分乾燥し、
500℃で30分間熱処理した。その後、1回目とは向
きを反転させて同様に基材外周部を保持しながら、触媒
スラリー中に浸漬後、速い速度で引き上げた後、16メ
ッシュのテフロンネット上に移載し、ハニカムの格子内
に溜っている余分な触媒スラリーを1kg/cm2のエ
アーガンで吹き飛ばした後、60℃の温風で充分乾燥
し、500℃で30分間熱処理した。その後この作業工
程をさらに2回繰り返し、計4回のウォッシュコートを
行い、金属ハニカムに触媒被覆層を135g形成した。
実施例2と比較例2で得られたハニカム触媒体の圧力損
失を比較した結果、本発明による触媒体の方が約5%圧
力損失低減に効果があった。また、外観でも明らかに本
発明の触媒体の方が均一に被覆層が形成されていた。
【0021】本発明で基材をマグネットに保持させる場
合、実施例では電磁石を使用したが、通常のマグネット
を使用しても良い。しかし、生産性を考慮すると、電磁
石の使用が好ましい。マグネットに保持させる基材の数
は、実施例1のような小さなものであれば、数十個でも
同時に行うことが可能であった。また、浸漬、引き上げ
速度については、浸漬の場合触媒スラリーの吸水スピー
ドよりも少し速い程度に合わせるのが最もきれいに被覆
層が生成された。したがって、最初の浸漬時にはスピー
ドは関係無いが、2回目からは使用する触媒スラリーの
粘度によって条件は異なるので、個別調整が必要であっ
た。また、引き上げ速度は、浸漬速度よりもさらに重要
であり、触媒スラリーの粘度が高いのに引き上げ速度を
速くすると液溜りを大きくしてしまう結果になった。逆
に触媒スラリーの粘度が低いのに引き上げ速度を遅くす
ると、生産性が悪化するばかりであった。したがって、
使用する触媒スラリーの粘度によって条件を慎重に決め
なければならない。引き上げ速度は、およそ1〜2mm
/secにすることが好ましい。また、基材上端部に設
ける触媒スラリーを浸漬しない部分の長さも使用する触
媒スラリーの粘度によって異なるが、約2〜5mm程度
が適当であった。
【0022】本発明で使用するアルミニウムを含むフェ
ライト系ステンレス鋼は、耐熱性、耐食性に優れた材料
であり、一般にはCrが15〜20wt%、Alが3〜
5wt%で、わずかな添加剤と残部がFeの組成で使用
される。この材料は900℃の高温で熱処理すると酸化
皮膜が形成され、それが投錨効果によって触媒被覆層と
の密着性向上に効果があるとされている。また、この酸
化皮膜は、触媒被覆層が金属基材内部酸化(錆)を防止
するのにも効果的であることが分かった。この金属基材
内部酸化(錆)を防止する目的で酸化皮膜を形成するの
であれば、従来言及されているような900℃で4時間
の加熱は必要ではなく、900℃で10分間以上であれ
ば効果があった。
【0023】本発明で使用する触媒スラリーあるいは触
媒担体スラリーは、活性アルミナを主体とした触媒担体
を含み、この触媒担体には活性アルミナの耐熱性を向上
させる目的でアルカリ土類金属が含まれるもの、あるい
は助触媒として希土類金属が含まれるものであっても良
い。また、その他吸着脱臭のためにゼオライト等をある
程度添加したものでも良い。貴金属成分は、あらかじめ
担体粉末に担持されているものであっても、あるいは水
溶液の状態で触媒スラリー中に含有されていても良く、
触媒担体被覆層形成後に同被覆層に担持されても良い。
また、実施例では触媒スラリー中に添加剤としてポリエ
チレングリコールを使用したが、これは基材への濡れ性
向上および液溜り部のクラック防止に効果的であり、界
面活性剤は液溜り低減に効果的であった。本発明のよう
な金属基材に被覆層を形成するために使用する触媒スラ
リー中には、塗膜性を改善するための添加剤が使用され
ていても問題はない。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、生産性良く、均一な触
媒被覆層を有する金属基材を使用した触媒体を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によって得られた触媒体の縦断
面図である。
【図2】比較例によって得られた触媒体の縦断面図であ
る。
【図3】実施例で用いた発熱装置の横断面図である。
【図4】同発熱装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1 基材 2 1回目の触媒被覆層 3 2回目の触媒被覆層 10 触媒体 11 触媒体 12 型容器 13 型容器 14 混合室 15 燃焼室 16 フィン 17 フィン 18 排気口 19 ボンベ 20 ノズル 21 バルブ 22 バルブ 23 圧電着火素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74 B01D 53/86 B01D 53/94 F01N 3/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムを含むフェライト系ステン
    レス鋼からなる基材の表面に貴金属成分を含有する活性
    アルミナを主体とした触媒スラリーをコーティングする
    製造方法であって、前記基材を、排ガス流路方向の一端
    を残して排ガス流路方向に触媒スラリーに浸漬する工
    程と、次いで前記基材を前記一端部と反対側の端部を残
    して排ガス流路方向に触媒スラリーに浸漬する工程とを
    有することを特徴とする金属基材を使用した触媒体の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 アルミニウムを含むフェライト系ステン
    レス鋼からなる基材の表面に活性アルミナを主体とした
    触媒担体スラリーをコーティングする製造方法であっ
    て、前記基材を、排ガス流路方向の一端部を残して排ガ
    ス流路方向に触媒担体スラリーに浸漬する工程と、次い
    で前記基材を前記一端部と反対側の端部を残して排ガス
    流路方向に触媒担体スラリーに浸漬する工程とを有する
    ことを特徴とする金属基材を使用した触媒体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記基材を前記スラリーに浸漬する際の
    基材保持手段がマグネットである請求項1または2記載
    の金属基材を使用した触媒体の製造方法。
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