JP3374884B2 - 変性ノルボルネン系重合体、及びそれから成る成形材料 - Google Patents

変性ノルボルネン系重合体、及びそれから成る成形材料

Info

Publication number
JP3374884B2
JP3374884B2 JP09807395A JP9807395A JP3374884B2 JP 3374884 B2 JP3374884 B2 JP 3374884B2 JP 09807395 A JP09807395 A JP 09807395A JP 9807395 A JP9807395 A JP 9807395A JP 3374884 B2 JP3374884 B2 JP 3374884B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
norbornene
polymer
weight
hydrogenation
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP09807395A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08269302A (ja
Inventor
靖男 角替
禎二 小原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Zeon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zeon Corp filed Critical Zeon Corp
Priority to JP09807395A priority Critical patent/JP3374884B2/ja
Publication of JPH08269302A publication Critical patent/JPH08269302A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3374884B2 publication Critical patent/JP3374884B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学材料や医療用材料
として優れた性質を有する変性ノルボルネン系重合体及
びそれから成る成形材料に関し、さらに詳しくは、透明
性、耐熱性、接着性などに優れた変性ノルボルネン系重
合体及びそれから成る成形材料に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性ノルボルネン系樹脂は、耐熱
性、透明性、低吸湿性、低吸水性、耐薬品性、耐水性、
低複屈折性の樹脂であり、光学材料、医療材料、電気絶
縁材料、自動車部品材料などの成形材料として広く用い
られ始めている。しかし、ほかの材料と接着性が不十分
であったり、使用環境によっては透明性が低下する場合
があった。そのような問題に対して、熱可塑性ノルボル
ネン系樹脂のマトリックス中に樹脂と非相溶であるゴム
質重合体を微量加えて、微細なミクロドメインとして分
散させた樹脂組成物とすることが提案されている(特開
平5−247324号など)。この組成物中で、ゴム質
重合体は可視光の波長より小さな粒径を有する球状のミ
クロドメインとして分散しており、光の透過を阻害しな
い。しかし、ゴム質重合体を凝集させずに小さな粒径に
し、均一に分散させるのは困難であり、そのために混練
条件も通常の混練よりシェアを掛けたり、長時間混練す
ることが必要であった。
【0003】また、ノルボルネン系単量体をブタジエン
ゴムやスチレン−ブタジエンゴムなどのゴム質重合体に
1〜40重量%グラフト共重合し、耐衝撃性を改良した
変性ノルボルネン系樹脂の製造方法が知られている(特
開平3−54220号公報)。このグラフト変性された
成形材料中で、ゴム質重合体からなるブロックは凝集し
やすく、ノルボルネン系重合体やノルボルネン系重合体
からなるブロックによって形成されるマトリックス中で
粒子状に分散させるには、やはり通常よりも厳しい条件
で混練する必要がある。さらに、ゴム質重合体からなる
ブロックは量が多すぎるため、粒子状に分散させても、
凝集してしまい、粒径が大きくなり、光線の透過を阻害
しないようなものは得られなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、熱可塑
性ノルボルネン系樹脂のマトリックス中にゴム質重合体
の微細なミクロドメイン構造を分散させた、ほかの材料
との接着性に優れ、使用環境によっては透明性が低下し
にくい成形材料を容易に得ることを目的に鋭意研究の結
果、特定の方法により製造された変性ノルボルネン系開
環重合体水素添加物が混練などの操作を行わなくとも、
ミクロドメイン構造を構成することを見出し、本発明を
完成させるに到った。
【0005】
【課題を解決する手段】かくして、本発明によれば、エ
チレン性不飽和結合を有するエラストマーの存在下にノ
ルボルネン系モノマーを重合してなる変性ノルボルネン
系重合体であって、エラストマー成分がミクロドメイン
としてポリマー中に分散している変性ノルボルネン系重
合体、及び該変性ノルボルネン系重合体から成る成形材
料が提供される。
【0006】(エラストマー)本発明で用いるエラスト
マーは、ノルボルネン系モノマーおよび必要に応じて用
いるコモノマーに対し、共重合可能な高分子モノマーと
して機能し、また、ノルボルネン系重合体と非相溶のも
のであれば、特に限定されない。高分子モノマーとして
機能するためには、少なくとも一つのエチレン性不飽和
結合を有することが必要である。ほかの材料との接着性
がよい点でガラス転移温度(以下、Tgという)が40
℃以下のもの好ましい。ブロック共重合体であるエラス
トマーなどではTgが2点以上ある場合があるが、その
場合は、最も低いTgが40℃以下であれば本発明のエ
ラストマーとして好ましいものである。
【0007】例えば、ノルボルネン系モノマーを開環重
合する場合に用いることができるエラストマーとして
は、スチレン・ブタジエン・ブロック共重合体、スチレ
ン・ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体、スチレ
ン・イソプレン・ブロック共重合体、スチレン・イソプ
レン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・ブタジ
エン・ランダム共重合体、芳香族ビニル・モノマーと共
役ジエン系モノマーのランダムまたはブロック共重合
体; ポリイソプレンゴム; ポリクロロプレンゴム;
エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・α−オレ
フィン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体
などのポリオレフィンゴムで分子鎖末端または側鎖にエ
チレン性不飽和結合を有する重合体; エチレン・プロ
ピレン・ジエン共重合体、α−オレフィン・ジエン共重
合体、ジエン共重合体、イソブチレン・イソプレン共重
合体、イソブチレン・ジエン共重合体などのジエン系共
重合体、これらのハロゲン化物; アクリロニトリル・
ブタジエン共重合体; ノルボルネン系単量体とエチレ
ンまたはα−オレフィンの共重合体、ノルボルネン系単
量体とエチレンとα−オレフィンの三元共重合体、ノル
ボルネン系単量体の開環重合体などのノルボルネン系エ
ラストマーのうち用いるノルボルネン系樹脂と非相溶の
もの; などが挙げられる。これらの中でも、芳香族ビ
ニル系モノマーと共役ジエン系モノマーの共重合体と、
ノルボルネン系樹脂と非相溶のノルボルネン系エラスト
マーが、均一に分散したミクロドメインを形成しやすく
好ましい。
【0008】エラストマーの重量平均分子量は、トルエ
ン溶媒によるGPC(ゲル・パーミエーション・クロマ
トグラフィ)法で測定したポリスチレン換算値で、2
0,000以上、好ましくは30,000以上、より好
ましくは50,000以上、1,000,000以下、
好ましくは800,000以下、より好ましくは50
0,000以下のものである。分子量が小さすぎると機
械的強度が低く、大きすぎると成形が困難になり、また
ミクロドメインの形成が困難になる。
【0009】(ノルボルネン系モノマー)ノルボルネン
系モノマーも、特開平2−227424号公報、特開平
2−276842号公報、特開平6−80792号公報
などで公知の単量体であって、例えば、ノルボルネン、
そのアルキル、アルキリデン、芳香族置換誘導体および
これら置換または非置換のオレフィンのハロゲン、水酸
基、エステル基、アルコキシ基、シアノ基、アミド基、
イミド基、シリル基等の極性基置換体、例えば、2−ノ
ルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5,5−
ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボ
ルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデ
ン−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−
ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン、5−メ
チル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5
−フェニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−5−メ
チル−2−ノルボルネン、5−ヘキシル−2−ノルボエ
ルネン、5−オクチル−2−ノルボルネン、5−オクタ
デシル−2−ノルボルネン等; ノルボルネンに一つ以
上のシクロペンタジエンが付加した単量体、その上記と
同様の誘導体や置換体、例えば、1,4:5,8−ジメ
タノ−2,3−シクロペンタジエノ−1,2,3,4,
4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−メ
チル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,
6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,4:
5,10:6,9−トリメタノ−2,3−シクロペンタ
ジエノ−1,2,3,4,4a,5,5a,6,9,9
a,10,10a−ドデカヒドロアントラセン等; シ
クロペンタジエンがディールス・アルダー反応によって
多量化した多環構造の単量体、その上記と同様の誘導体
や置換体、例えば、ジシクロペンタジエン、2,3−ジ
ヒドロジシクロペンタジエン等; シクロペンタジエン
とテトラヒドロインデン等との付加物、その上記と同様
の誘導体や置換体、例えば、1,4−メタノ−1,4,
4a,4b,5,8,8a,9a−オクタヒドロフルオ
レン、5,8−メタノ−2,3−シクロペンタジエノ−
1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナ
フタレン等; 等が挙げられる。
【0010】本発明の効果を阻害しない範囲でノルボル
ネン系モノマー以外のモノマーを併用してもよい。
【0011】(変性ノルボルネン系重合体の製造方法)
本発明の変性ノルボルネン系重合体を得るには、エラス
トマーの存在下にノルボルネン系モノマーを重合する。
【0012】ノルボルネン系モノマーを重合する方法も
特に限定されず、特開平1−168725号公報、特開
平1−190726号公報、特開平3−14882号公
報、特開平3−122137号公報、特開平4−638
07号公報、特開平6−298956号公報などで公知
の方法でよい。具体的には、ノルボルネン系単量体の開
環重合するか、ノルボルネン系単量体を付加重合する。
付加重合する場合は、一般には、エチレンなどのオレフ
ィンと共重合する。
【0013】例えば、ノルボルネン系モノマーを開環重
合するには、メタセシス重合触媒を用いる。メタセシス
重合触媒は、例えば、特公称41−20111号公報、
特開昭46−14910号公報、特公昭57−1788
3号公報、特公昭57−61044号公報、特開昭54
−86600号公報、特開昭58−127728号公
報、特開平1−240517号公報などで公知のもので
あり、本質的に(a)遷移金属化合物触媒成分と(b)
金属化合物助触媒成分から成る。
【0014】メタセシス重合触媒に用いる(a)遷移金
属化合物触媒成分は、デミングの周期律表IVB、V
B、VIB、VIIB、またはVIII族の遷移金属の
化合物であり、これらの遷移金属のハロゲン化物、オキ
シハロゲン化物、アルコキシハロゲン化物、アルコキシ
ド、カルボン酸塩、(オキシ)アセチルアセトネート、
カルボニル錯体、アセトニトリル錯体、ヒドリド錯体、
これらの誘導体、これらまたはこれらの誘導体のP(C
565などの錯化剤による錯化物が挙げられる。具体
的には、TiCl4、WBr4、WBr6、WCl4、WC
6、WF4、WI2、WOCl4、MoBr4、MoC
4、MoCl4、MoF4、MoOCl4、NaWO4
(HN42WO4、CuWO4、(CO)5WC(OC2
5)(C45)、トリデシルアンモニウムモリブデン酸
塩などが例示される。実用上、重合活性などの点から、
W、Mo、Ti、またはVの化合物が好ましく、特にこ
れらのハロゲン化物、オキシハロゲン化物、またはアル
コキシハロゲン化物が好ましい。
【0015】メタセシス重合触媒に用いる(b)金属化
合物助触媒成分は、デミングの周期律表第IA、II
A、IIB、IIIA、またはIVA族金属の化合物で
少なくとも一つの金属元素−炭素結合、または金属元素
−水素結合を有するものであり、例えば、Al、Sn、
Li、Na、Mg、Zn、Cd、Bなどの有機化合物な
どが挙げられる。具体的には、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミ
ニウム、ジエチルアルミニウムモノクロリド、ジエチル
アルミニウムモノブロミド、ジエチルアルミニウムモノ
イオジド、ジエチルアルミニウムモノヒドリド、メチル
アルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムジク
ロリドなどの有機アルミニウム化合物; テトラメチル
スズ、テトラエチルスズ、ジブチルジエチルスズ、テト
ラブチルスズなどの有機スズ化合物;n−ブチルリチウ
ムなどの有機リチウム化合物; n−ペンチルナトリウ
ムなどの有機ナトリウム化合物; メチルマグネシウム
イオジド、t−ブチルマグネシウムクロリド、アリルマ
グネシウムクロリドなどの有機マグネシウム化合物;ジ
エチル亜鉛などの有機亜鉛化合物; ジエチルカドミウ
ムなどの有機カドミウム化合物; トリメチルホウ素な
どの有機ホウ素化合物; などが挙げられる。
【0016】(a)成分、(b)成分のほかに第三成分
を加えて、メタセシス重合活性を高めることができる。
そのような第三成分としては、脂肪族第三級アミン、芳
香族第三級アミン、分子状酸素、アルコール、エーテ
ル、過酸化物、カルボン酸、酸無水物、酸クロリド、エ
ステル、ケトン、含窒素化合物、含硫黄化合物、含ハロ
ゲン化合物、分子状ヨウ素、その他のルイス酸などが挙
げられる。その中でも、脂肪族または芳香族第三級アミ
ンが好ましく、その具体例としては、トリエチルアミ
ン、ジメチルアニリン、トリ−n−ブチルアミン、ピリ
ジン、α−ピコリンなど挙げられる。また、アルコール
など、OH基を含有する化合物は、化学量論量を超えて
加えると、メタセシス重合活性を阻害する不活性化剤と
して機能するので、化学量論量以下加えるようにする必
要がある。なお、ここでいう化学量論量とは、(a)成
分のモル数と(a)成分に含有されている遷移金属の酸
化数の積をOH基を含有する化学物の一分子当りのOH
基の数で除した数値で表されるモル数をいう。
【0017】これらの成分の量的関係は(a)成分の金
属元素1モルに対して(b)成分の金属元素1モル以
上、好ましくは2モル以上、100モル以下、好ましく
は50モル以下、また通常(a)成分1モルに対して第
三成分が0.005モル以上、好ましくは0.05モル
以上、10モル以下、好ましくは3モル以下の範囲で用
いられる。(a)成分に対して(b)成分が少なすぎる
と(a)成分の量に対して十分な活性が得られず、多す
ぎると過剰な(b)成分の除去が困難になったり、コス
トが高くなる。(a)成分に対して第三成分が少なすぎ
ると第三成分添加の効果が小さく、多すぎると過剰な第
三成分の除去が困難になったり、コストが高くなる。
【0018】メタセシス重合は、通常、不活性有機溶媒
中で行う。用いる溶媒は特に限定されない。ノルボルネ
ン系モノマーは溶媒100重量部に対し、3重量部以
上、好ましくは5重量部以上、より好ましくは10重量
部以上、50重量部以下、好ましくは40重量部以下、
より好ましくは35重量部以下の範囲で、メタセシス重
合触媒は(a)成分をノルボルネン系モノマー100モ
ルに対し、0.001モル以上、好ましくは0.005
モル以上、より好ましくは0.01モル以上、10モル
以下、好ましくは5モル以下、より好ましくは2モル以
下の範囲で添加する。
【0019】なお、本発明においては、開環重合か付加
重合に関わらず、エチレン性不飽和結合を有するエラス
トマーの存在下で重合を行うが、重合開始時からエラス
トマーの存在下で行っても、重合途中で重合反応液中に
エラストマーを加えてもよい。このエラストマーは、高
分子モノマーとして作用し、するので、反応に供せられ
る全モノマー量の0.001〜0.8重量%になるよう
に加える。
【0020】得られた変性ノルボルネン系重合体を回収
するには多量の貧溶媒中に溶液を注ぎこみ、析出させ
て、溶媒を濾過して除去すればよい。用いる貧溶媒とし
ては、メタノール、イソプロパノール、アセトンなどが
例示される。
【0021】開環重合して得た変性ノルボルネン系重合
体は、水素添加する。ノルボルネン系開環重合体は主鎖
に二重結合を有するため、耐熱劣化性、耐光劣化性など
に問題を生じることがあるが、水素添加して主鎖の二重
結合を飽和させることにより改善される。
【0022】水素添加方法は特に限定されず、一般的な
水素添加触媒の存在下に変性ノルボルネン系開環重合体
を水素と接触させればよい。通常、溶媒中で水素添加す
るが、用いる溶媒は重合に用いたものでよい。重合反応
液の溶媒をそのまま水素添加反応の溶媒として用いる場
合は、必ずしも変性ノルボルネン系開環重合体を析出、
凝固させた後に水素添加反応液を調製する必要はなく、
重合反応後の重合反応液に水素添加触媒を添加して水素
添加反応液とすることができる。
【0023】水素添加触媒は、(c)遷移金属化合物と
(d)還元性金属化合物から成る均一系触媒でも、不均
一触媒であってもよい。均一系触媒は、水素添加反応液
中で分散しやすいので添加量が少なくてよく、また高温
高圧にしなくても活性を有するので重合体の分解やゲル
化が起こらず、低コスト性や品質安定性等に優れる。不
均一触媒は高温高圧にすることで高活性となり、短時間
で水素添加でき、さらに除去が容易である等の生産効率
に優れる。
【0024】均一系触媒は、特開昭58−43412号
公報、特開昭60−26024号公報、特開昭64−2
4826号公報、特開平1−138257号公報等で公
知のものである。(c)遷移金属化合物としては、デミ
ングの周期律表の第I族、または第IV族から第VII
I族のいずれかに属する遷移金属の化合物、例えば、C
r、Mo、Fe、Mn、Co、Ni、Pd、Ru等の遷
移金属のハロゲン化物、アルコキシド、アセチルアセト
ネート、スルファネート、カルボキシレート、ナフテネ
ート、トリフルオロアセテート、ステアレート等が挙げ
られ、具体的な化合物としては、コバルト(III)ア
セチルアセトネート、ビス−(トリフェニルホスフィ
ン)−コバルトジクロリド、ニッケル(II)アセチル
アセトネート等が挙げられる。また、(d)還元性金属
化合物としては、デミングの周期律表第IA、IIA、
IIB、IIIA、またはIVA族金属の化合物であっ
て、少なくとも一つの金属元素−炭素結合、または金属
元素−水素結合を有するものであり、例えば、Al化合
物、Li化合物、Zn化合物、Mg化合物等が挙げら
れ、具体的には、トリエチルアルミニウム、トリフェニ
ルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド、エチ
ルアルミニウムセスキクロリド、ジエチルアルミニウム
ヒドリド、ジメチルマグネシウム、メチルマグネシウム
ブロリド、リチウムアルミニウムヒドリド等が挙げられ
る。(c)成分と(d)成分の組み合わせとして具体的
には、(c)成分としてMn、Fe、Co、またはNi
の有機金属化合物、ハロゲン化物、アルコキシド、アセ
チルアセトネート、スルフォネート、またはナフテネー
ト、(d)成分としてAl、Li、Zn、Mg等の有機
化合物、または水素化物を組み合わせた触媒が高活性で
あり、また不純物による反応阻害・活性低下の影響が小
さいので好ましく、(c)成分としてTi、Fe、C
o、またはNiの有機金属化合物、ハロゲン化物、アル
コキシド、またはアセチルアセトネート、(d)成分と
して、アルキルアルミニウム、またはアルキルリチウム
を組み合わせた触媒が特に高活性であり、また不純物に
よる反応阻害・活性低下の影響が特に小さいので、より
好ましい。これらの成分の量的関係は、各成分の種類に
もよるが、一般に(c)成分の金属元素1モルに対し
(d)成分の金属元素が0.5モル以上、好ましくは1
モル以上、50モル以下、好ましくは8モル以下であ
る。多すぎても少なすぎても水素添加反応の活性は不十
分である。特に多すぎる場合は、ゲル化や副反応が起こ
ることもある。
【0025】また、不均一触媒も公知のものであり、例
えば、Ni、Pd等の水素添加触媒金属を担体に担持さ
せたものが挙げられる。特に、不純物等の混入が少ない
ほど好ましい場合は、担体として、アルミナやケイソウ
土等の吸着剤を用いることが好ましく、また、細孔容積
0.5cm3/g以上、好ましくは0.7cm3/g以
上、好ましくは250cm2/g以上のアルミナ類を用
いるのが好ましい。このような担体を用いると重合に用
いた触媒に由来する等の遷移金属原子等を吸着させるこ
とができ、不純物の少ない樹脂を得ることができる。
【0026】なお、重合反応液に水素添加触媒を加えて
水素添加するにあたっては、重合反応後の溶媒の揮発な
どにより樹脂濃度が変わっていることがある。その場
合、樹脂固形分に対して、溶媒の量を重量比で1倍以
上、好ましくは2倍以上、100倍以下、好ましくは2
0倍以下になるように調整しなおすことが好ましい。
【0027】水素添加反応に用いる水素添加触媒の量
は、均一系触媒の場合、各成分の種類、組み合わせによ
って異なるが、通常、樹脂100gに対して、(c)成
分の遷移金属化合物が0.001ミリモル以上、好まし
くは0.1ミリモル以上、1000ミリモル以下、好ま
しくは100ミリモル以下である。また、不均一系触媒
の場合も、水素添加反応に用いる水素添加触媒の量は、
触媒金属の種類や担体への担持の状態等によって異なる
が、通常、樹脂100gに対して、触媒金属量が0.1
g以上、好ましくは1.0g以上、20g以下、好まし
くは15g以下である。水素添加触媒を水素添加反応液
に過剰に添加するとコストがかかる上、水素添加触媒の
除去等の後処理が困難であり、少なすぎると反応効率が
悪くなる。
【0028】水素添加反応は、水素を水素添加反応液中
に導入することによって行われ、例えば、攪拌下にて導
入された水素を十分に変性ノルボルネン系開環重合体と
接触させる方法が好ましい。水素圧力は、通常、0.1
kg/cm2以上、好ましくは2kg/cm2以上、10
0kg/cm2以下、好ましくは40kg/cm2以下の
範囲で反応させる。水素圧力が低すぎると水素添加反応
が進行せず、高すぎると反応のコントロールが難しく、
また副反応やゲル化を引き起こすこともある。
【0029】水素添加反応は、通常、0℃以上、250
℃以下、均一系触媒を用いる場合は、好ましくは20℃
以上、100℃以下、不均一系触媒を用いる場合は、好
ましくは200℃以上、より好ましくは210℃以上、
240℃以下、より好ましくは230℃以下で実施され
る。温度が低すぎると反応速度が遅く、高すぎると開環
重合体やその水素添加物の分解やゲル化が起こり易く、
エネルギーコストも高くなる。
【0030】変性ノルボルネン系開環重合体水素添加物
は水素添加前と比較すると、開環重合体の主鎖の不飽和
結合の50%以上、好ましくは70%以上、より好まし
くは80%以上が飽和したものである。例えば、芳香族
環構造を有しているノルボルネン系モノマーを用いた場
合、芳香族環構造の水素添加率は、耐熱劣化性、耐光劣
化性、耐候劣化性などに大きな影響はない。しかし、芳
香環構造の水素添加率が低いほど屈折率が高くなるな
ど、物性が変わる。例えば、(c)成分としてビス(シ
クロペンタジエニル)チタニウムジクロライドと(d)
成分としてアルキルリチウムを組み合わせた水素添加触
媒(特公昭63−4841号公報)、(c)成分として
ジアルキル−ビス(シクロペンタジエニル)チタニウム
と(d)成分として還元性マグネシウム化合物を組み合
わせた水素添加触媒(特開昭61−28507号公
報)、(c)成分としてジアルキル−ビス(シクロペン
タジエニル)チタニウムと(d)成分としてアルコキシ
リチウムを組み合わせた水素添加触媒(特開平1−27
5606号公報)等を用いることにより、樹脂中の芳香
族環の不飽和結合を水素添加させないで、他の不飽和結
合のみを水素添加することも可能であり、芳香環構造の
水素添加率は目的に応じて選択すればよい。
【0031】(変性ノルボルネン系重合体)本発明の変
性ノルボルネン系重合体は、重量平均分子量はトルエン
溶液を用いたGPC法で測定したポリスチレン換算値で
10,000以上、好ましくは20,000以上、より
好ましくは25,000以上、200,000以下、好
ましくは150,000以下、より好ましくは120,
000以下のものである。分子量が小さすぎると機械的
強度が弱く、大きすぎると溶液粘度が高くなり、生産性
が悪くなる。
【0032】本発明の変性ノルボルネン系重合体は、エ
ラストマーがミクロドメインを形成して均一に分散す
る。通常、ミクロドメインはほぼ球状となり、粒子間で
の粒径のばらつきは小さく、通常直径0.3μm以下、
好ましくは0.2μm以下である。このミクロドメイン
は、粒径が可視光の波長よりも小さいので、光線透過を
実質的に妨害せず、変性ノルボルネン系開環重合体水素
添加物は透明性に優れる。また、このミクロドメイン構
造を有することにより、変性ノルボルネン系重合体は高
温高湿状態に放置した後、室温に戻しても白濁すること
はない。
【0033】(添加剤)用途に応じて本発明の変性ノル
ボルネン系重合体の特性を失わない範囲で、各種添加剤
を添加してもよい。例えば、フェノール系やリン系等の
老化防止剤;フェノール系等の熱劣化防止剤; ベンゾ
フェノン系等の紫外線安定剤; アミン系等の帯電防止
剤; 脂肪族アルコールのエステル、多価アルコールの
部分エステル及び部分エーテル等の滑剤; 等の各種添
加剤を添加してもよい。
【0034】(用途)本発明の変性ノルボルネン系重合
体は、様々な特性を有するが、その特性に応じて、光学
材料をはじめとして各種成形品の成形材料として広範な
分野において有用である。例えば、光ディスク、光学レ
ンズ、プリズム、光拡散板、光カード、光ファイバー、
光学ミラー、液晶表示素子基板、導光板、偏光フィル
ム、位相差フィルム等の光学材料; 液体、粉体、また
は固体薬品の容器(注射用の液体薬品容器、アンプル、
バイアル、プレフィルドシリンジ、輸液用バッグ、密封
薬袋、プレス・スルー・パッケージ、固体薬品容器、点
眼薬容器等)、サンプリング容器(血液検査用サンプリ
ング試験管、薬品容器用キャップ、採血管、検体容器
等)、医療器具(注射器等)、医療器具等の滅菌容器
(メス用、鉗子用、ガーゼ用、コンタクトレンズ用
等)、実験・分析器具(ビーカー、シャーレ、フラス
コ、試験管、遠心管等)、医療用光学部品(医療検査用
プラスチックレンズ等)、配管材料(医療用輸液チュー
ブ、配管、継ぎ手、バルブ等)、人工臓器やその部品義
(歯床、人工心臓、人造歯根等)等の医療用器材; 処
理用または移送用容器(タンク、トレイ、キャリア、ケ
ース等)、保護材(キャリアテープ、セパレーション・
フィルム等)、配管類(パイプ、チューブ、バルブ、流
量計、フィルター、ポンプ等)、液体用容器類(サンプ
リング容器、ボトル、アンプルバッグ等)の電子部品処
理用器材; 被覆材(電線用、ケーブル用等)、民生用
・産業用電子機器匡体(複写機、コンピューター、プリ
ンター、テレビ、ビデオデッキ、ビデオカメラ等)、構
造部材(パラボラアンテナ構造部材、フラットアンテナ
構造部材、レーダードーム構造部材等)等の電気絶縁材
料; 一般回路基板(硬質プリント基板、フレキシブル
プリント基板、多層プリント配線板等)、高周波回路基
板(衛星通信機器用回路基板等)等の回路基板; 透明
導電性フィルム(液晶基板、光メモリー、面発熱体等)
の基材; 半導体封止材(トランジスタ封止材、IC封
止材、LSI封止材、LED封止材等)、電気・電子部
品の封止材(モーター封止材、コンデンサー封止材、ス
イッチ封止材、センサー封止材等)の封止材; ルーム
ミラーやメーター類のカバーなど自動車用内装材料;
ドアミラー、フェンダーミラー、ビーム用レンズ、ライ
ト・カバーなど自動車用外装材料; 等が挙げられる。
【0035】(態様)本発明の態様としては、(1)
エチレン性不飽和結合を有するエラストマーの存在下に
ノルボルネン系モノマーを重合した変性ノルボルネン系
重合体であって、エラストマー成分がミクロドメインと
してポリマー中に分散している変性ノルボルネン系重合
体、(2) エチレン性不飽和結合を有するエラストマ
ーを0.001〜0.8重量%含有するノルボルネン系
モノマーを重合したものである(1)記載の重合体、
(3) エラストマーが40℃以下のガラス転移温度を
有するものである(1)〜(2)記載の重合体、(4)
エラストマーがトルエン溶液を用いたGPC法で測定
したポリスチレン換算値で重量平均分子量が20,00
0〜1,000,000のものである(1)〜(3)記
載の重合体、(5) ミクロドメインが直径0.3μm
以下の粒子である(1)〜(4)記載の重合体、(6)
トルエン溶液を用いたGPC法で測定したポリスチレ
ン換算値で重量平均分子量が10,000〜200,0
00である(1)〜(5)記載の重合体、(7) 少な
くとも一つのガラス転移温度が90℃以上である(1)
〜(6)記載の重合体、(8) ノルボルネン系モノマ
ーを開環重合したものである(1)〜(7)記載の重合
体、(9) 開環重合した後に水素添加したものである
(8)記載の重合体、(10) 水素添加率が50%以
上である(9)記載の重合体、(11) (1)〜(1
0)記載の重合体から成る成形材料、などが挙げられ
る。
【0036】
【実施例】以下に、実施例、比較例を挙げて、本発明を
具体的に説明する。なお、数平均分子量と重量平均分子
量はトルエン溶液を用いたGPC法にしてポリスチレン
換算により測定した。
【0037】実施例1 窒素雰囲気下、スチレン含量23.5重量%、ビニル含
量33.0重量%の溶液重合により得られたスチレン・
ブタジエン・ゴム「NS−114」(日本ゼオン株式会
社製、重量平均分子量約350,000、Tg約−53
℃)0.25重量部をシクロヘキサン240重量部に溶
解し、6−メチル−1,4:4,8−ジメタノ−1,
4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタ
レン60重量部、n−テトラブチルスズ0.12重量
部、六塩化タングステンの0.8重量%シクロヘキサン
溶液10重量部を加えて、60℃、常圧にて1時間反応
した。単量体の重合体への転化率は100%で、得られ
た変性ノルボルネン系樹脂組成物の重量平均分子量は、
47,000、分子量分布Mw/Mnは2.4であっ
た。
【0038】次に、重合反応溶液100重量部、コバル
ト(III)アセチルアセトナート1重量部をオートク
レーブに仕込み、続いてトリエチルアルミニウムの15
重量%シクロヘキサン溶液7重量部を加えた後、水素圧
力10kgf/cm2、温度80℃で2時間反応させ
た。この水素添加反応溶液を多量のイソプロパノールに
注ぎ、水素添加組成物を凝固回収後、乾燥した。水素添
加組成物の重量平均分子量は68,000、分子量分布
Mw/Mnは2.4、Tgは約150℃の1点のみ確認
され、1H−NMR分析より、オレフィン由来の二重結
合に対する水素添加率は99.9%以上で、芳香環由来
の二重結合に対する水素添加率は0.5%であった。
【0039】この水素添加組成物を熱プレス(樹脂温度
200℃、300kgf/cm2、3分)で20mm×
15mm、厚さ3.0mmの板を成形した。この板は透
明で、400〜700nmでの光線透過率は最小で9
0.4%であった。この板に真空蒸着法により厚さ10
0nmのアルミニウム膜を形成し、碁盤目剥離試験にか
けたところ、100%で良好な接着性を示した。
【0040】この板を約0.05μmの厚さにスライス
し、四酸化ルテニウムでスチレン部分を染色し、透過型
電子顕微鏡により観察したところ、ゴム質重合体ブロッ
クは樹脂のマトリックス中で直径約0.01μmのほぼ
球状のミクロドメイン構造をとっていた。
【0041】この水素添加組成物を樹脂温260℃でイ
ンジェクションブロー成形し、筒状部分の平均厚み3m
m、内容積100mlの円筒状細口瓶を成形した。容器は
透明で、一部を切り出して、ヘイズメータでヘイズを測
定したところ0.5%であった。
【0042】この容器を100℃の沸騰水中で30分間
加熱、121℃のスチーム下で30分間加熱、85℃・
90%RHで48時間放置したが、いずれの場合も目視
および50倍の倍率の顕微鏡観察で、外観の変化は認め
られなかった。
【0043】比較例1 スチレン・ブタジエン・ゴムの代わりに1−ヘキセン
0.35重量部を用いた以外は実施例1と同様にして重
合体を得た。得られた重合体の重量平均分子量は、4
2,000、分子量分布Mw/Mnは2.2であった。
この重合体反応液に0.25重量部のスチレン・ブタジ
エン・ゴム(前述のNS−114)を加えて溶解し、実
施例1と同様に水素添加反応を行い、回収した。得られ
た水素添加組成物の重量平均分子量は、58,000、
分子量分布Mw/Mnは2.4、Tgは約150℃の1
点のみ確認され、1H−NMR分析より、オレフィン由
来の二重結合に対する水素添加率は99.9%以上で、
芳香環由来の二重結合に対する水素添加率は0.3%で
あった。
【0044】この水素添加組成物を混練することなく、
実施例1と同様にして熱プレスして板を成形した。この
板は、わずかに白濁しており、400〜700nmでの
光線透過率は50〜70%であった。
【0045】この板を実施例1と同様に染色し、透過型
電子顕微鏡により観察したところ、ゴム質重合体は樹脂
のマトリックス中で直径1〜3μm程度の粒子が観測さ
れた。
【0046】この結果から、水素添加時にゴム質重合体
を添加した場合は、本発明のように微小なミクロドメイ
ンは容易に形成されないことがわかった。
【0047】比較例2 スチレン・ブタジエン・ゴム(NS−114)20重量
部をシクロヘキサン80重量部に溶解した溶液を、重合
反応液の代わりに用いる以外は実施例1の水素添加と同
様に処理し、Tg約−19℃、主鎖の水素添加率が9
9.9%以上、芳香環の水素添加率0.3%の水素添加
物を得た。
【0048】スチレン・ブタジエン・ゴムの代わりに、
この水素添加物を用いる以外は実施例1と同様に、重
合、水素添加反応を行った。得られた重合体の転化率は
100%で、重合体の重量平均分子量は、58,00
0、分子量分布Mw/Mnは2.6であった。水素添加
反応後の重量平均分子量は62,000、分子量分布M
w/Mnは2.3、Tgは約151℃の1点のみ確認さ
れ、1H−NMR分析より、オレフィン由来の二重結合
に対する水素添加率は99.9%以上で、芳香環由来の
二重結合に対する水素添加率は0.6%であった。
【0049】この水素添加組成物を混練することなく、
実施例1と同様にして熱プレスして板を成形した。この
板は、わずかに白濁しており、400〜700nmでの
光線透過率は55〜70%であった。
【0050】この板を実施例1と同様に染色し、透過型
電子顕微鏡により観察したところ、ゴム質重合体は樹脂
のマトリックス中で直径1〜3μm程度の粒子が観測さ
れた。
【0051】この結果から、エチレン性二重結合を持た
ず、高分子コモノマーとして共重合されないゴム質重合
体の存在下で重合、水素添加をしても、本発明のように
微小なミクロドメインは容易に形成されないことがわか
った。
【0052】比較例3 スチレン・ブタジエン・ゴムを5重量部用いた以外は、
実施例1と同様にして重合、水素添加反応を行った。得
られた重合体の転化率は100%で、重合体の重量平均
分子量は、58,000、分子量分布Mw/Mnは3.
4であった。水素添加反応後の重量平均分子量は67,
000、分子量分布Mw/Mnは3.0、Tgは約14
9℃の1点のみ確認され、1H−NMR分析より、オレ
フィン由来の二重結合に対する水素添加率は99.2%
で、芳香環由来の二重結合に対する水素添加率は0.8
%であった。
【0053】この樹脂を実施例1と同様にして染色し、
観察したところ、部分的に直径約0.3μmのミクロド
メインとそれが凝集した2〜4μm程度の粒子が観測さ
れた。
【0054】実施例1と同様にして、20mm×15m
m、厚さ3.0mmの板を成形し、アルミニウム膜を形
成し、碁盤目剥離試験にかけたところ、100%で良好
な接着性を示したが、この板は目視でも白濁しており、
400〜700nmでの光線透過率は35〜45%しか
なかった。
【0055】この結果から、ゴム質重合体を高分子コモ
ノマーとして多量に共重合させた場合は、本発明のよう
に微小なミクロドメインは容易に形成されないことがわ
かった。
【0056】実施例2 シクロヘキサン200重量部、スチレンモノマー10重
量部、n−ブチルエーテル0.003重量部、n−ブチ
ルリチウム0.015重量部を加え、撹拌下50℃にて
1時間重合し、続いて1,3−ブタジエン20重量部を
加え、30分間反応した。得られたポリマーの数平均分
子量は125,000、分子量分布Mw/Mnは1.0
8、Tgは約−95℃と約100℃の2点が確認され、
ブタジエン単位中の1,2−ビニル結合含有率は10%
(全重合体換算6%)であった。
【0057】この重合反応液1.5重量部をシクロヘキ
サン240重量部に溶解し、6−メチル−1,4:4,
8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−
オクタヒドロナフタレン60重量部、n−テトラブチル
スズ0.12重量部、六塩化タングステンの0.8重量
%シクロヘキサン溶液10重量部を加えて、60℃、常
圧にて1時間反応した。単量体の重合体への転化率は1
00%で、得られた組成物の重量平均分子量は、42,
000、分子量分布Mw/Mnは2.2であった。
【0058】次に、重合反応溶液100重量部にパラジ
ウム量が5重量%のパラジウム/アルミナ触媒を10g
を加え、オートクレーブ中で水素圧力30kgf/cm
2、温度80℃で5時間反応させた。反応後、濾過によ
って水素添加触媒を除いた後、この水素添加反応溶液を
多量のイソプロパノールに注ぎ、水素添加組成物を凝固
回収後、乾燥した。重量平均分子量は58,000、分
子量分布Mw/Mnは2.2、Tgは約153℃の1点
のみが確認され、1H−NMR分析より、オレフィン由
来の二重結合に対する水素添加率は99.0%で、芳香
環由来の二重結合に対する水素添加率は2.0%であっ
た。
【0059】この水素添加組成物を熱プレス(樹脂温度
200℃、300kg/cm2 、3分)で20mm×1
5mm、厚さ3.0mmの板を成形した。この板は透明
で、400〜700nmでの光線透過率は最小で92.
0%であった。この板に真空蒸着法により厚さ100n
mのアルミニウム膜を形成し、碁盤目剥離試験にかけた
ところ、100%で良好な接着性を示した。
【0060】この板を約0.05μmの厚さにスライス
し、四酸化ルテニウムでスチレン部分を染色し、透過型
電子顕微鏡により観察したところ、ゴム質重合体は樹脂
のマトリックス中で直径約0.01μmのほぼ球状のミ
クロドメイン構造をとっていた。
【0061】この水素添加組成物を樹脂温260℃でイ
ンジェクションブロー成形し、筒状部分の平均厚み3m
m、内容積100mlの円筒状細口瓶を成形した。容器は
透明で、一部を切り出して、ヘイズメータでヘイズを測
定したところ0.5%であった。
【0062】この容器を100℃の沸騰水中で30分間
加熱、121℃のスチーム下で30分間加熱、85℃・
90%RHで48時間放置したが、いずれの場合も室温
に戻した後、目視および50倍の倍率の顕微鏡観察で、
外観の変化は認められなかった。
【0063】
【発明の効果】本発明の変性ノルボルネン系重合体は、
特に混練をしなくても、高分子ブロックがミクロドメイ
ンを構成し、透明性に優れ、ほかの材料との密着性に優
れ、また、高温高湿状態または高温水中に保持した後に
室温に戻しても白濁せず、高圧スチーム滅菌などが可能
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 61/06 - 61/08 C08L 65/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン性不飽和結合を有するエラスト
    マーの存在下にノルボルネン系モノマーを重合してなる
    変性ノルボルネン系重合体であって、エラストマー成分
    がミクロドメインとしてポリマー中に分散している変性
    ノルボルネン系重合体。
  2. 【請求項2】 ノルボルネン系モノマーを開環重合した
    ものである請求項1記載の重合体。
  3. 【請求項3】 開環重合した後に水素添加したものであ
    る請求項2記載の重合体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の重
    合体から成る成形材料。
JP09807395A 1995-03-30 1995-03-30 変性ノルボルネン系重合体、及びそれから成る成形材料 Expired - Fee Related JP3374884B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09807395A JP3374884B2 (ja) 1995-03-30 1995-03-30 変性ノルボルネン系重合体、及びそれから成る成形材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09807395A JP3374884B2 (ja) 1995-03-30 1995-03-30 変性ノルボルネン系重合体、及びそれから成る成形材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08269302A JPH08269302A (ja) 1996-10-15
JP3374884B2 true JP3374884B2 (ja) 2003-02-10

Family

ID=14210179

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09807395A Expired - Fee Related JP3374884B2 (ja) 1995-03-30 1995-03-30 変性ノルボルネン系重合体、及びそれから成る成形材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3374884B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007107007A (ja) * 1997-07-28 2007-04-26 Nippon Zeon Co Ltd ビニル環状炭化水素重合体を含有する樹脂組成物からなる成形物及びその製造方法
JP2005242171A (ja) * 2004-02-27 2005-09-08 Sekisui Chem Co Ltd 偏光子保護フィルム及び偏光板

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996010596A1 (en) 1994-09-30 1996-04-11 Nippon Zeon Co., Ltd. Hydrogenated ring-opening polymer

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996010596A1 (en) 1994-09-30 1996-04-11 Nippon Zeon Co., Ltd. Hydrogenated ring-opening polymer

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08269302A (ja) 1996-10-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3672315B2 (ja) 開環重合体水素添加物
US5539060A (en) Method for hydrogenation of metathesis polymers
JP5365603B2 (ja) 重合体組成物およびその利用
EP0713893B1 (en) Hydrogenated norbornene-base ring-opening polymer, process for producing the same, and use thereof
JPWO1996010596A1 (ja) 開環重合体水素添加物
JPH0816129B2 (ja) ノルボルネン系開環重合体の製造方法
JP2008195890A (ja) 樹脂組成物及びフィルム
JPH06136057A (ja) 水素添加シクロペンタジエン系樹脂、その製造方法、それからなる光学材料、医療用器材、電気絶縁材料、および電子部品処理用器材
JP3374884B2 (ja) 変性ノルボルネン系重合体、及びそれから成る成形材料
JPH0892357A (ja) 変性ノルボルネン系樹脂の製造方法
JP4945945B2 (ja) 熱可塑性樹脂、その製造方法および成形材料
CN113557258B (zh) 开环聚合物氢化物、树脂组合物以及成型体
JP3478351B2 (ja) ジシクロペンタジエン系開環重合体水素添加物の製造方法
JP3170937B2 (ja) 変性樹脂、およびその水素添加物
JP3478350B2 (ja) 開環重合体水素添加物の製造方法
JP2783194B2 (ja) ノルボルネン系開環重合体水素添加物の製造方法
JP3277568B2 (ja) ビニル化環状炭化水素系共重合体、その水素添加物、水素添加物からなる光学材料、医療用器材、電気絶縁材料、および電子部品処理用器材
JP3235219B2 (ja) ノルボルネン系共重合体、その水素添加物、それからなる光学材料、医療用材料、電気絶縁材料、および電子部品処理用器材
JP3387533B2 (ja) ノルボルネン系共重合体水素添加物及びその用途
JP2000026580A (ja) ノルボルネン系開環重合体水素添加物の製造方法
JP2005290232A (ja) 開環共重合体水素化物、その製造方法および成形材料
JP3073228B2 (ja) 開環重合体水素添加物およびその製造方法
JP3277624B2 (ja) メタセシス重合体の水素添加方法
JPH07121981B2 (ja) 開環重合体水素添加物およびその製造方法
JP3050196B2 (ja) ノルボルネン系開環重合体

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees