JP3379128B2 - イオン注入装置 - Google Patents
イオン注入装置Info
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Description
的に走査する方式のイオン注入装置に関し、より具体的
には、静電走査に伴うビームサイズの変化を小さくする
手段に関する。 【0002】 【従来の技術】この種のイオン注入装置の従来例を図4
に示す。このイオン注入装置は、いわゆるパラレルスキ
ャンかつハイブリッドスキャン方式のものであり、図示
しないイオン源から引き出され、かつ必要に応じて質量
分析、加速等の行われたスポット状のイオンビーム2
を、走査電源14から互いに180度位相の異なる走査
電圧V1 、V2 が印加される2対の走査電極4および6
の協働によって、即ち一方の走査電極4で偏向させたイ
オンビーム2を他方の走査電極6で同じ角度だけ逆方向
に偏向させることにより、X方向(例えば水平方向。以
下同じ)に静電的に平行走査して幅広のイオンビーム
(パラレルビーム)2を作るようにしている。 【0003】走査電源14は、この例では、概ね三角波
状の信号を発生させる信号発生器16と、その信号の位
相を180度反転させるインバータ18と、このインバ
ータ18および信号発生器16からの信号をそれぞれ増
幅する高電圧アンプ20および22とを有しており、例
えば図5に示すような互いに180度位相の異なる走査
電圧V1 およびV2 を発生させる。なお、この図5およ
び後述する図2では、図示を簡略化するために三角波形
をした走査電圧を例示しているが、実際上は三角波形と
は若干異なる波形が使用されることが多い。 【0004】イオンビーム2は、走査電極4、6におい
て、上記両走査電圧V1 、V2 の差の電圧によって走査
される。図1、図2および図4ないし図6中の符号A、
B、Cは、互いに対応した位置を表している。 【0005】また、両走査電極4、6の間には、この例
では一対の偏向電極8が設けられており、これによって
イオンビーム2を前記X方向と実質的に直交するY方向
(例えば垂直方向。以下同じ)に所定の角度(例えば7
度程度)偏向させ、直進する中性ビームを分離するよう
にしている。この偏向は、磁界によって行う場合もあ
る。 【0006】更に、走査電極6の下流側にターゲット
(例えばウェーハ)10を保持するホルダ12を配置す
ると共に、それらを図示しないターゲット駆動装置によ
ってイオンビーム2の照射領域内において前記Y方向に
機械的に走査し、これとイオンビーム2の前記X方向の
走査との協働によって、ターゲット10の全面にできる
だけ均一にイオン注入を行うようにしている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】上記のように走査電極
4、6によってイオンビーム2を静電的に走査すると、
例えば図6に示すように、イオンビーム2が走査電極間
の端部AまたはCにある時にはビームサイズが大きく、
走査電極間の中心部Bにある時にはビームサイズが小さ
くなるという問題が生じる。 【0008】これは、イオンビーム2内に含まれている
イオンと電子の移動速度の差により(イオンは電子に比
べて数千倍重く従って動きにくい)、電界のかかった部
分(時)において、イオンと電子とが分離して、イオン
ビーム2内に含まれていた電子が少なくなってイオンビ
ーム2がそれ自身の電荷により発散してビームサイズが
大きくなるからである。即ち、イオンビーム2が走査電
極4(または6)間の端部A、Cを通る時は、大きな電
界がかかるので、イオンビーム2の発散は大きくそのビ
ームサイズは大きくなる。一方、イオンビーム2が走査
電極4(または6)間の中心部Bを通る時は、一対の走
査電極は共にゼロ電位にあるため(図5参照)、イオン
ビーム2内に電子とイオンが分離せず、従ってイオンビ
ーム2は発散しにくいのでそのビームサイズは小さくな
る。 【0009】このようなイオンビーム2のビームサイズ
の変化は、イオンビーム2の電流密度が大きくなるほど
著しくなる。これは、イオンビーム2の電流密度が大き
くなるほどイオン同士の反発力が大きくなるからであ
る。 【0010】そして、上記のようにイオンビーム2のビ
ームサイズが変化すると、イオンビーム2が走査電極間
の中心部Bを通る時にビーム密度が高くなって注入量が
多くなり、端部A、Cを通る時にビーム密度が低くなっ
て注入量が少なくなるので、ターゲット10に対する注
入均一性を悪化させるという問題が生じる。 【0011】このような問題は、パラレルスキャンやハ
イブリッドスキャンとは関係なく、静電走査を採用する
イオン注入装置に共通して存在する。 【0012】そこでこの発明は、静電走査に伴うイオン
ビームのビームサイズの変化を小さくして、ターゲット
に対する注入均一性を向上させることができるようにし
たイオン注入装置を提供することを主たる目的とする。 【0013】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明のイオン注入装置は、直流のオフセット電
源を設けて、一対の走査電極に印加される走査電圧に、
当該走査電圧の波高値よりも小さく、かつ互いに同じ極
性のオフセット電圧をそれぞれ加えるようにしたことを
特徴とする。 【0014】 【作用】上記構成によれば、イオンビームが走査電極間
の端部を通る時に少なくとも一方の走査電極に電圧が印
加されているのは勿論のこと、イオンビームが走査電極
間の中心部を通る時にも両走査電極にはオフセット電圧
分の電圧が印加されることになる。 【0015】このように、イオンビームが走査電極間の
端部を通る時も中心部を通る時も、一対の走査電極の少
なくとも一方には必ず電圧が印加されることになり、従
ってイオンビーム内から電子を分離させてイオンビーム
を発散させる作用が中心部を通る時と端部を通る時とで
ほぼ同じように起こるので、静電走査に伴うイオンビー
ムのビームサイズの変化が小さくなる。その結果、ター
ゲットに対する注入均一性が向上する。 【0016】 【実施例】図1は、この発明の一実施例に係るイオン注
入装置を部分的に示す図である。図4の従来例と同一ま
たは相当する部分には同一符号を付し、以下においては
当該従来例との相違点を主に説明する。 【0017】この実施例においては、従来の走査電源1
4の構成を次のように変更した走査電源14aを設けて
いる。即ち、直流のオフセット電源24と、それからの
電圧(この実施例では正の電圧であるが、負の電圧でも
良い)をインバータ18からの出力電圧および信号発生
器16からの出力電圧にそれぞれ加算するアナログ加算
器26および28を追加している。そして、このアナロ
グ加算器26および28からの出力電圧を高電圧アンプ
20および22でそれぞれ増幅して走査電圧V3 および
V4 を作り、これを走査電極4および6に印加するよう
にしている。 【0018】この走査電圧V3 およびV4 の波形の一例
を図2に示す。この例では、両走査電圧V3 、V4 は、
図5で示したような三角波形の走査電圧V1 、V2 に、
互いに同じ極性かつ同じ大きさのオフセット電圧V0 を
それぞれ加えたものである。 【0019】このオフセット電圧V0 の大きさは、例え
ば数十〜数百V程度で良い。 【0020】このような走査電圧V3 、V4 を走査電極
4、6に印加すると、図2からも分かるように、イオン
ビーム2が走査電極4(または6)間の端部AまたはC
を通る時に、一対の走査電極の内の少なくとも一方の走
査電極に電圧が印加されているのは勿論のこと、イオン
ビーム2が走査電極4(または6)間の中心部Bを通る
時にも、一対の走査電極の両方の走査電極にはオフセッ
トV0 分の電圧が印加されることになる。 【0021】このように、イオンビーム2が走査電極間
の端部A、Cを通る時も中心部Bを通る時も、一対の走
査電極の少なくとも一方には必ず電圧が印加されること
になり、従ってイオンビーム2内から電子を分離させて
イオンビーム2を発散させる作用が中心部Bを通る時と
端部A、Cを通る時とでほぼ同じように起こるので、静
電走査に伴うイオンビーム2のビームサイズの変化が小
さくなる。その結果、ターゲット10に対する注入均一
性が向上する。 【0022】なお、上記のように走査電圧V3 、V4 に
同じオフセット電圧V0 をそれぞれ加えても、イオンビ
ーム2は両走査電圧V3 、V4 の差によって走査される
から、イオンビーム2の走査自体については従来例と変
わらない。 【0023】また、元の走査電圧V1 およびV2 にオフ
セット電圧V0 を加える回路構成は、図1の例以外のも
のも採り得る。例えば、上記オフセット電源24および
アナログ加算器26、28に相当するものを高電圧アン
プ20および22にそれぞれ内蔵させても良いし、ある
いは図3に示す走査電源14bのように、オフセット電
圧V0 をそれぞれ出力するオフセット電源30および3
2を高電圧アンプ20および22にそれぞれ直列に挿入
しても良い。 【0024】また、元の走査電圧V1 およびV2 に負の
オフセット電圧V0 をそれぞれ加えても良い。 【0025】また、元の走査電圧V1 およびV2 にそれ
ぞれ加えるオフセット電圧は、互いに同じ大きさの方が
イオンビーム2の走査の中心がずれないので好ましい
が、異なる大きさでも良い。 【0026】また、この発明は、上記例のようなパラレ
ルスキャン方式やハイブリッドスキャン方式のイオン注
入装置に限定されるものではなく、少なくとも一対の走
査電極を有していてイオンビームを静電的に走査するイ
オン注入装置に広く適用することができる。 【0027】 【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、イオン
ビームが走査電極間の端部を通る時も中心部を通る時
も、一対の走査電極の少なくとも一方には必ず電圧が印
加されることになり、従ってイオンビーム内から電子を
分離させてイオンビームを発散させる作用が中心部を通
る時と端部を通る時とでほぼ同じように起こるので、静
電走査に伴うイオンビームのビームサイズの変化を小さ
くすることができる。その結果、ターゲットに対する注
入均一性が向上する。
分的に示す図である。 【図2】図1の装置における走査電圧の波形の一例を示
す図である。 【図3】走査電源の他の例を示す回路図である。 【図4】従来のイオン注入装置の一例を部分的に示す図
である。 【図5】図4の装置における走査電圧の波形の一例を示
す図である。 【図6】図4の装置におけるイオンビームのビームサイ
ズの変化を模式的に示す図である。 【符号の説明】 2 イオンビーム 4,6 走査電極 10 ターゲット 14a,14b 走査電源 16 信号発生器 18 インバータ 20,22 高電圧アンプ 24 オフセット電源 26,28 アナログ加算器 30,32 オフセット電源
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 相対向する一対の走査電極を有し、この
両走査電極に180度位相の異なる走査電圧をそれぞれ
印加してイオンビームを静電的に走査するようにしたイ
オン注入装置において、直流のオフセット電源を設け
て、前記両走査電極に印加される走査電圧に、当該走査
電圧の波高値よりも小さく、かつ互いに同じ極性のオフ
セット電圧をそれぞれ加えるようにしたことを特徴とす
るイオン注入装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02070993A JP3379128B2 (ja) | 1993-01-13 | 1993-01-13 | イオン注入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02070993A JP3379128B2 (ja) | 1993-01-13 | 1993-01-13 | イオン注入装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06215724A JPH06215724A (ja) | 1994-08-05 |
| JP3379128B2 true JP3379128B2 (ja) | 2003-02-17 |
Family
ID=12034678
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP02070993A Expired - Fee Related JP3379128B2 (ja) | 1993-01-13 | 1993-01-13 | イオン注入装置 |
Country Status (1)
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| JP (1) | JP3379128B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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-
1993
- 1993-01-13 JP JP02070993A patent/JP3379128B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JPH06215724A (ja) | 1994-08-05 |
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