JP3419014B2 - 圧電素子の製造方法 - Google Patents

圧電素子の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、圧電セラミックスと基
板とを接合一体化する圧電素子の製造方法に関するもの
である。 【0002】 【従来の技術】陽極接合による圧電素子の製造方法の従
来例が図3に示されている。この陽極接合は一般的には
図2に示されるようにシリコン基板2とガラス4との接
合に使用され、両者2,4を重ね合わせた状態で高温加
熱し、この下で両者2と4に数100 Vの電圧を印加する
ことによって接合を行うものである。図3の従来例はこ
の陽極接合をシリコン基板2と圧電セラミックス1との
接合に利用したものである。圧電セラミックス1の接合
面にガラス層4を形成し、基板2と圧電セラミックス1
をこのガラス層4を介して重ね合わせ、約300 ℃〜500
℃の高温炉にて加熱しながら基板2とガラス層4間に数
100 Vの電圧を印加することによって圧電セラミックス
1と基板2とを接合している。 【0003】この場合、接合温度が圧電セラミックス1
のキュリー点よりも高いので、分極処理した圧電セラミ
ックス1と基板2とを高温に加熱して陽極接合により接
合すると、分極状態が崩れてしまう。したがって、この
種の陽極接合にて圧電素子を製造する場合には、接合し
た後に改めて両者1,2間に電圧を印加して圧電セラミ
ックス1の分極処理を行う。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、圧電セ
ラミックス1と基板2の接合後に圧電セラミックス1に
電圧を加えて分極処理を施すと、この圧電セラミックス
1は分極方向に伸び、分極方向と直交する方向には収縮
して体積が変化するので、圧電セラミックス1と基板2
に内部歪みが生じ、その結果、圧電素子3の機械的圧力
を電気信号に変換する等の電気−機械相互間の変換特性
が損なわれ、さらに歪みが大きいと圧電素子3が破壊す
るという問題が生じた。 【0005】本発明は、上記従来の課題を解決するため
になされたものであり、その目的は、圧電セラミック
分極処理を施したときの内部歪みを極小に抑え、電気
−機械間の変換特性を損なわず、また、破壊されること
のない圧電素子の製造方法を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、次のように構成されている。すなわち、本
発明の圧電素子の製造方法は、圧電セラミックスを基板
に接合することによって作製する圧電素子の製造方法に
おいて、圧電セラミックスと基板との接合温度を圧電セ
ラミックスのキュリー点よりも低く設定し、圧電セラミ
ックスと基板とを接合する際に接合温度よりも高い温度
加熱状態で圧電セラミックスに電圧を印加して分極を
行い、この分極電圧を印加した状態で冷却し、冷却温度
が接合温度に達するまでに圧電セラミックスの分極を完
了することを特徴として構成されている。 【0007】 【作用】圧電セラミックスと基板との接合温度をキュリ
ー点よりも低く設定し、圧電セラミックスと基板を重ね
合わせた状態で接合温度よりも高い高温に加熱し、この
加熱下で圧電セラミックスに電圧を印加し、分極を行
う。この状態で冷却して、接合温度となるまで分極電圧
が圧電セラミックスに印加される。圧電セラミックスは
分極の際に体積の変化を生ずるが、圧電セラミックスの
接合面は基板と接合するまでは伸縮自在となっているの
で、圧電セラミックスの分極処理が終わった以降に圧電
セラミックスと基板とが接合して圧電素子が製造され
る。したがって、圧電セラミックスは内部歪みを生ずる
ことなく基板と接合し、圧電素子が製造される。 【0008】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1には、本発明に係る圧電素子の製造方法の一
実施例が示されている。同図において、ジルコンチタン
酸鉛Pb(ZrX Ti1-X )O3 系圧電セラミックス1
は、その組成を変化させることによりキュリー点を自在
に設定できる。この実施例では、圧電セラミックス1と
シリコン等の基板2とを接合温度が圧電セラミックス1
のキュリー点以下となるように、組成を調整して圧電セ
ラミックス1を形成する。また、圧電セラミックス1と
基板2にはそれぞれ電極5a,5bがスパッタ処理等に
より形成され、さらに圧電セラミックス1の接合面にス
パッタ処理等により厚さ数μmのガラス層4が無機系接
着層として形成されている。このガラス層4を介して圧
電セラミックス1と基板2とを重ね合わせた状態で300
℃〜600 ℃程度の高温炉に入れて加熱する。この加熱下
で前記電極5a,5bを介して圧電セラミックス1と基
板2に数100 Vの電圧を印加する。 【0009】この状態のまま冷却し、接合温度となるま
で圧電セラミックス1に分極電圧を印加し続ける。つま
り、接合温度となって圧電セラミックス1と基板2とが
接合(接着固定)するまで、圧電セラミックス1に分極
電圧が印加されることとなり、圧電セラミックス1の分
極処理が完了した状態で圧電セラミックスと基板とが接
合し、圧電素子が製造される。 【0010】本実施例によれば、圧電セラミックス1と
基板2とが接合温度で接合するまでの間に圧電セラミッ
クス1に分極処理が施されるので、両者1と2が接合す
る前に分極処理が完了している。したがって、圧電セラ
ミックス1の分極が完了した状態では圧電セラミックス
1は分極処理に伴う体積変化が終わって接合しており、
圧電セラミックス1に内部歪みが生ずることはない。そ
のため、従来例のように圧電セラミックス1の内部歪み
による圧電素子の電気−機械相互間の変換特性が損なわ
れるということがない。 【0011】また、従来例のように接合処理と分極処理
を別工程で行う必要がなく、本実施例では、これらの処
理を同時に一連の製造工程で行うため、製造工程が簡単
なものとなり、作業効率が向上する。 【0012】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
とはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、基板
2はシリコン材を用いたが、ゲルマニウムやガリウムヒ
素等、他の半導体基板を用いてもよい。 【0013】また、圧電セラミックス1としてジルコン
チタン酸鉛Pb(ZrX Ti1-X )O3 系のものを用い
たが、その他のセラミックスでもよい。 【0014】さらに、圧電セラミックス1のキュリー点
より低い温度で圧電セラミックス1と基板2を接合させ
るものであれば、本実施例のような陽極接合に限らず、
共晶接合やガラス接合等にも本発明を適用でき、さらに
本実施例のような無機系接着剤4を用いないでエポキシ
樹脂等の有機系接着剤を用いても同様に適用できる。こ
れらの場合にも接合温度よりも高い温度で分極を完了さ
せることとなる。 【0015】 【発明の効果】本発明によれば、圧電セラミックスと基
板との接合温度を圧電セラミックスのキュリー点よりも
低く設定し、接合温度よりも高い温度の加熱状態から接
合温度に至るまでの間に圧電セラミックス分極処理が
完了しているので、体積変化を伴う分極処理が完了して
から圧電セラミックスと基板と接合することとなる
したがって、圧電セラミックスと基板との接合後に圧電
セラミックスに内部歪みを生ずることなく圧電素子が製
造されるので、従来例のように圧電素子電気−機械相
互間の変換特性が損なわれることはない。 【0016】また、従来例のように、接合処理と分極処
理を別工程で行う必要はなく、接合処理と分極処理を同
時に一連の工程で行うため、製造工程が簡易なものとな
り、作業効率がよい。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る圧電素子の製造方法の一実施例を
示す構成図である。 【図2】陽極接合の一般例を示す説明図である。 【図3】従来の陽極接合による圧電素子の製造方法を示
す説明図である。 【符号の説明】 1 圧電セラミックス 2 基板 3 圧電素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−26087(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 41/22 H01L 41/24

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 圧電セラミックスを基板に接合すること
    によって作製する圧電素子の製造方法において、圧電セ
    ラミックスと基板との接合温度を圧電セラミックスのキ
    ュリー点よりも低く設定し、圧電セラミックスと基板と
    を接合する際に接合温度よりも高い温度の加熱状態で圧
    電セラミックスに電圧を印加して分極を行い、この分極
    電圧を印加した状態で冷却し、冷却温度が接合温度に達
    するまでに圧電セラミックスの分極を完了することを特
    徴とする圧電素子の製造方法。
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DE102016110209B3 (de) * 2016-06-02 2017-11-02 Physik Instrumente (Pi) Gmbh & Co. Kg Verfahren zum Verbinden eines keramischen Friktionselements mit einem piezokeramischen Element

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