JP3473180B2 - アンチロック制御装置 - Google Patents

アンチロック制御装置

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JP3473180B2
JP3473180B2 JP13938495A JP13938495A JP3473180B2 JP 3473180 B2 JP3473180 B2 JP 3473180B2 JP 13938495 A JP13938495 A JP 13938495A JP 13938495 A JP13938495 A JP 13938495A JP 3473180 B2 JP3473180 B2 JP 3473180B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のアンチロック制
御装置において、特に、車輪速センサにノイズ等が重畳
した場合に、不要なABS制御が行われないように推定
車体速度を算出するようにしたアンチロック制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のアンチロック制御装置は、車輪ご
とに設けられた車輪速センサからの車輪速度を示す各信
号からそれぞれの車輪の車輪速度及び車輪減速度を算出
する。更に、該各車輪の車輪速度から推定車体速度を算
出して、上記各車輪速度、各車輪減速度及び推定車体速
度から車輪ロック等の車輪の状態を検出し、該車輪の状
態に応じて各車輪のブレーキ液圧を調整することによ
り、車両の操舵性、走行安定性の確保及び制動距離の短
縮を図るものであった。しかし、車輪速センサからの信
号に何らかの原因でノイズが重畳すると、車輪速度を正
確に算出することができず、ABS制御の精度が低下す
るという問題があった。
【0003】そこで、上記問題を解決するために、特公
平5−53674号公報では、車輪速度の異常を検出す
ると、該制御サイクルにおいては、車輪速度の異常を検
出した車輪の車輪速度及び車輪減速度を前回の制御サイ
クルのときの値に置き換えることにより不要なブレーキ
液圧の減圧を防止しようとした車両用制御装置が開示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図15は、上記特公平
5−53674号公報で開示された車両用制御装置を使
用した場合における車輪速度及び推定車体速度と、該装
置を使用しなかった場合における車輪速度、及び車輪速
度にノイズが重畳しない場合における推定車体速度を示
した図である。
【0005】図15において、実線が特公平5−536
74号公報で開示された車両用制御装置を使用しなかっ
た場合にノイズが重畳した車輪速度(図では実車輪速度
と記す)を示し、2点鎖線が該車両用制御装置を使用し
た場合におけるノイズが重畳し続けたときの車輪速度を
示す。また、1点鎖線は車輪速度にノイズが重畳しない
場合における推定車体速度(図では実推定車体速度と記
す)を示し、破線は特公平5−53674号公報に開示
された車両用制御装置を使用した場合における車輪速度
にノイズが重畳し続けたときの推定車体速度を示す。
【0006】図15で示すように、上記公報に開示され
た車両用制御装置では、車輪速センサにノイズが重畳し
続けた場合、推定車体速度が、車輪速度にノイズが重畳
していない場合における実際の推定車体速度よりもいず
れ大きくなることから、不要なブレーキ液圧の減圧が起
き、車両の減速度の低下を招く。
【0007】本発明は、車輪速センサからの信号にノイ
ズが重畳した場合におけるABS制御の精度の低下を防
ぎ、該ノイズが重畳し続けた場合においても、不要なブ
レーキ液圧の減圧が起きることによる車両の減速度の低
下を防ぐことができるアンチロック制御装置を得ること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】したがって、本発明は、
各車輪の速度を検出する少なくとも1つの車輪速度検出
手段と、該車輪速度検出手段からの信号より車輪の車輪
速度を算出する車輪速度算出手段と、該車輪速度算出手
段で算出された各車輪の車輪速度から推定車体速度を算
出する推定車体速度算出手段とを備えたアンチロック制
御装置において、上記車輪速度算出手段で算出された
車輪の車輪速度の異常を検出し、車輪速度の異常を検出
した場合、上記推定車体速度算出手段に対して、該車輪
の車輪速度を除いて今回の制御サイクルにおける推定車
体速度を算出させる異常検出手段を備え、該異常検出手
段は、同一車輪において、今回の制御サイクルで算出さ
れた車輪速度が前回の制御サイクルで算出された車輪速
度よりも所定値以上大きくなると、該車輪における今回
の車輪速度を異常と判断し、所定の処理を行うまで 、上
記推定車体速度算出手段に対して、該車輪の車輪速度を
除いて今回の制御サイクルにおける推定車体速度を算出
させることを特徴とするアンチロック制御装置を提供す
るものである。
【0009】また、本発明は、各車輪の速度を検出する
少なくとも1つの車輪速度検出手段と、該車輪速度検出
手段からの信号より車輪の車輪速度を算出する車輪速度
算出手段と、該車輪速度算出手段で算出された各車輪の
車輪速度から推定車体速度を算出する推定車体速度算出
手段とを備えたアンチロック制御装置において、上記車
輪速度算出手段で算出された各車輪の車輪速度の異常を
検出し、車輪速度の異常を検出した場合、上記推定車体
速度算出手段に対して、該車輪の車輪速度を除いて今回
の制御サイクルにおける推定車体速度を算出させる異常
検出手段を備え、該異常検出手段は、同一車輪におい
て、今回の制御サイクルで算出された車輪速度が前回の
制御サイクルで算出された車輪速度よりも所定値以上大
きいことを検出した後、所定の時間、上記推定車体速度
算出手段に対して、該車輪の車輪速度を除いて今回の制
御サイクルにおける推定車体速度を算出させることを特
徴とするアンチロック制御装置を提供するものである。
【0010】本願の特許請求の範囲の請求項3に記載の
発明において、上記請求項1又は請求項2の異常検出手
段は、推定車体速度算出手段に対して、推定車体速度を
算出する際に、上記異常と判断した車輪速度を除く時間
を、今回の制御サイクルで算出された車輪速度と前回の
制御サイクルで算出された車輪速度との偏差に応じて設
定することを特徴とする。
【0011】本願の特許請求の範囲の請求項4に記載の
発明において、上記請求項1から請求項3の異常検出手
段は、同一車輪における車輪速度の異常を所定の回数検
出した場合、上記車輪速度検出手段の異常と判定し、す
べての車輪のABS制御を禁止すると共に、所定の復帰
処理を行うまで該ABS制御の禁止を解除しないことを
特徴とする。
【0012】また、本発明は、各車輪の速度を検出する
少なくとも1つの車輪速度検出手段と、該車輪速度検出
手段からの信号より車輪の車輪速度を算出する車輪速度
算出手段と、該車輪速度算出手段で算出された各車輪の
車輪速度から推定車体速度を算出する推定車体速度算出
手段とを備えたアンチロック制御装置において、上記車
輪速度算出手段で算出された各車輪の車輪速度の異常を
検出し、車輪速度の異常を検出した場合、上記推定車体
速度算出手段に対して、該車輪の車輪速度を除いて今回
の制御サイクルにおける推定車体速度を算出させる異常
検出手段を備え、該異常検出手段は、同一車輪におい
て、今回の制御サイクルで算出された車輪速度が前回の
制御サイクルで算出された車輪速度よりも所定値以上大
きいことを検出した後、該車輪速度が、上記推定車体速
度算出手段により算出された推定車体速度に対して所定
の範囲内の値になるまで、上記推定車体速度算出手段
に、該車輪の車輪速度を除いて今回の制御サイクルにお
ける推定車体速度を算出させることを特徴とするアンチ
ロック制御装置を提供するものである。
【0013】本願の特許請求の範囲の請求項6に記載の
発明において、上記請求項の異常検出手段は、同一車
輪における車輪速度の異常を所定時間以上検出した場
合、上記車輪速度検出手段の異常と判定し、すべての車
輪のABS制御を禁止すると共に、所定の復帰処理を行
うまで該ABS制御の禁止を解除しないことを特徴とす
る。
【0014】
【作用及び効果】特許請求の範囲の請求項1に記載の装
置は、上記異常検出手段は、車輪速度算出手段で算出さ
れた各車輪の車輪速度の異常を検出し、車輪速度の異常
を検出した場合、上記推定車体速度算出手段に対して、
該車輪の車輪速度を除いて今回の制御サイクルにおける
推定車体速度を算出させ、同一車輪において、今回の制
御サイクルで算出された車輪速度が前回の制御サイクル
で算出された車輪速度よりも所定値以上大きくなると、
該車輪における今回の車輪速度を異常と判断し、所定の
処理を行うまで、上記推定車体速度算出手段に対して、
該車輪の車輪速度を除いて今回の制御サイクルにおける
推定車体速度を算出させるため、ノイズが車輪速センサ
に重畳し続けても、算出した推定車体速度がノイズが重
畳していないときの実際の値よりも大きくなって、不要
なブレーキ液圧の減圧が起こることを防ぐことができ、
アンチロック制御装置において、安全性と信頼性の大い
なる向上を図ることができる。
【0015】 特許請求の範囲の請求項2に記載の装置
は、上記異常検出手段は、車輪速度算出手段で算出され
た各車輪の車輪速度の異常を検出し、車輪速度の異常を
検出した場合、上記推定車体速度算出手段に対して、該
車輪の車輪速度を除いて今回の制御サイクルにおける推
定車体速度を算出させ、同一車輪において、今回の制御
サイクルで算出された車輪速度が前回の制御サイクルで
算出された車輪速度よりも所定値以上大きいことを検出
した後、所定の時間、上記推定車体速度算出手段に対し
て、該車輪の車輪速度を除いて今回の制御サイクルにお
ける推定車体速度を算出させるため、ノイズが車輪速セ
ンサに複数回重畳しても、算出した推定車体速度がノイ
ズが重畳していないときの実際の値よりも大きくなっ
て、不要なブレーキ液圧の減圧が起こることを防ぐこと
ができる。更に、車両が走行中にノイズ源に対して遠ざ
かって行く場合などにおいて、ノイズが車輪速センサに
重畳しなくなった場合、速やかに通常の処理に戻すこと
ができ、アンチロック制御装置において、安全性と信頼
性の大いなる向上を図ることができる。
【0016】 特許請求の範囲の請求項3に記載の装置に
おいては、請求項1又は請求項2に記載の異常検出手段
が、推定車体速度算出手段に対して、推定車体速度を算
出する際に、上記異常と判断した車輪速度を除く時間
を、今回の制御サイクルで算出された車輪速度と前回の
制御サイクルで算出された車輪速度との偏差に応じて設
定するため、ノイズが車輪速センサに複数回重畳して
も、算出した推定車体速度がノイズが重畳していないと
きの実際の値よりも大きくなって、不要なブレーキ液圧
の減圧が起こることを防ぐことができる。更に、車両が
走行中にノイズ源に対して遠ざかって行く場合などにお
いて、ノイズが車輪速センサに重畳しなくなった場合、
速やかに通常の処理に戻すことができ、アンチロック制
御装置において、安全性と信頼性の大いなる向上を図る
ことができる。
【0017】 特許請求の範囲の請求項4に記載の装置に
おいては、請求項1から請求項3に記載の異常検出手段
が、同一車輪における車輪速度の異常を所定の回数検出
した場合、上記車輪速度検出手段の異常と判定し、すべ
ての車輪のABS制御を禁止すると共に、所定の復帰処
理を行うまで該ABS制御の禁止を解除しないため、外
部からのノイズだけでなく、車輪速センサ及び該センサ
の周辺部の故障によって、算出した推定車体速度が正常
時の値よりも大きくなって、不要なブレーキ液圧の減圧
が起こることを防ぐことができると共に、アンチロック
制御装置において、安全性と信頼性の大いなる向上を図
ることができる。
【0018】 特許請求の範囲の請求項5に記載の装置
は、上記異常検出手段は、車輪速度算出手段で算出され
た各車輪の車輪速度の異常を検出し、車輪速度の異常を
検出した場合、上記推定車体速度算出手段に対して、該
車輪の車輪速度を除いて今回の制御サイクルにおける推
定車体速度を算出させ、同一車輪において、今回の制御
サイクルで算出された車輪速度が前回の制御サイクルで
算出された車輪速度よりも所定値以上大きいことを検出
した後、該車輪速度が、上記推定車体速度算出手段によ
り算出された推定車体速度に対して所定の範囲内の値に
なるまで、上記推定車体速度算出手段に、該車輪の車輪
速度を除いて今回の制御サイクルにおける推定車体速度
を算出させるため、ノイズが車輪速センサに重畳しなく
なった場合、速やかに通常の処理に戻すことができると
共に、ノイズが車輪速センサに重畳し続けても、算出し
た推定車体速度がノイズが重畳していないときの実際の
値よりも大きくなって、不要なブレーキ液圧の減圧が起
こることを防ぐことができ、アンチロック制御装置にお
いて、安全性と信頼性の大いなる向上を図ることができ
る。
【0019】 特許請求の範囲の請求項6に記載の装置に
おいては、請求項5に記載の異常検出手段が、同一車輪
における車輪速度の異常を所定時間以上検出した場合、
上記車輪速度検出手段の異常と判定し、すべての車輪の
ABS制御を禁止すると共に、所定の復帰処理を行うま
で該ABS制御の禁止を解除しないため、ノイズが車
速センサに重畳しなくなった場合、速やかに通常の処理
に戻すことができると共に、ノイズが車輪速センサに重
畳し続けても、算出した推定車体速度がノイズが重畳し
ていないときの実際の値よりも大きくなって、不要なブ
レーキ液圧の減圧が起こることを防ぐことができ、アン
チロック制御装置において、安全性と信頼性の大いなる
向上を図ることができる。
【0020】
【実施例】次に、図面に示す実施例に基づき、本発明に
ついて詳細に説明する。図1は、本発明のアンチロック
制御装置(以下、ABS制御装置と呼ぶ)の実施例を示
した概略のブロック図である。
【0021】 図1において、ABS制御装置1は、各車
輪に設けられた車輪速センサ2a,2b,2c,2d
と、車輪速度及び車輪減速度演算部3と、異常検出部4
と、推定車体速度演算部5と、車輪状態検出部6と、液
圧制御装置駆動部7と、制御禁止部8とから構成され
る。上記車輪速度及び車輪減速度演算部3は、各車輪速
センサ2a,2b,2c,2dからの信号よりそれぞれ
の車輪の速度及び減速度を算出し、異常検出部4は、該
車輪速度及び車輪減速度演算部3で算出された車輪速度
から異常な車輪速度を検出する。
【0022】 上記推定車体速度演算部5は、車輪速度及
び車輪減速度演算部3で算出され異常検出部4を介して
入力された車輪速度から推定車体速度を算出し、上記車
輪状態検出部6は、車輪速度及び車輪減速度演算部3で
算出された車輪速度と車輪減速度、及び推定車体速度演
算部5で算出された推定車体速度から、車輪のロック及
びスキッド状態を検出する。また、上記液圧制御装置駆
動部7は、各車輪のブレーキ液圧の加減圧又は保持を行
う液圧制御装置9を駆動制御し、制御禁止部8は、上記
異常検出部4が上記異常を所定の回数以上検出した場合
に、液圧制御装置駆動部7に対してABS制御を禁止す
るシステムダウンを行う。なお、該システムダウンは、
所定の処理を行わない限り解除されない。
【0023】 上記各車輪速センサ2a,2b,2c,2
dはそれぞれ上記車輪速度及び車輪減速度演算部3に接
続され、該車輪速度及び車輪減速度演算部3は異常検出
部4及び車輪状態検出部6に接続されている。また、異
常検出部4は推定車体速度演算部5及び制御禁止部8に
接続され、推定車体速度演算部5は車輪状態検出部6に
接続されている。更に、車輪状態検出部6は液圧制御装
置駆動部7に接続され、液圧制御装置駆動部7は液圧制
御装置9に接続され、制御禁止部8は液圧制御装置駆動
部7に接続されている。なお、上記車輪速センサ2a〜
2dは車輪速度検出手段を、車輪速度及び車輪減速度演
算部3は車輪速度算出手段を、推定車体速度演算部5は
推定車体速度算出手段を、異常検出部4及び制御禁止部
8は異常検出手段をなす。
【0024】 以上のような構成において、各車輪の車輪
速度に異常がない場合におけるABS制御動作を説明す
る。上記車輪速度及び車輪減速度演算部3は、上記各車
輪速センサ2a〜2dより入力されたそれぞれの交流信
号を矩形波に波形処理し、これらの矩形波の電圧の変化
するエッジ間の時間をそれぞれ計測し、これらを基に各
車輪の速度を算出した後、該各車輪の速度を異常検出部
4及び車輪状態検出部6に出力する。
【0025】 異常検出部4は、車輪速センサ2a〜2d
より入力される各信号へのノイズ等の重畳により、上記
車輪速度及び車輪減速度演算部3で算出された車輪速度
が異常な値を示していないかチェックを行い、異常な値
の車輪速度がなければ車輪速度及び車輪減速度演算部3
から入力された各車輪速度から推定車体速度演算部5に
対して推定車体速度を算出させる。推定車体速度演算部
5は、算出した該推定車体速度を車輪状態検出部6に出
力する。なお、推定車体速度を算出する方法は公知であ
るのでここではその説明を省略する。
【0026】 ここで、異常検出部4は、異常な値の車輪
速度を検出した場合、該車輪速度に対応する車輪速セン
サに異常が生じていると判断し、推定車体速度演算部5
に対して、上記異常な車輪速度を除く各車輪速度から推
定車体速度を算出させ、推定車体速度演算部5は、算出
した該推定車体速度を車輪状態検出部6に出力する。ま
た、異常検出部4は、同一車輪において上記異常が所定
の回数以上検出すると、制御禁止部8に対して上記シス
テムダウンを行うように指令し、制御禁止部8は、該指
令に従って液圧制御装置駆動部7に対してシステムダウ
ンを行わせる。
【0027】 上記車輪状態検出部6は、例えば、上記車
輪速度及び車輪減速度演算部3から入力された車輪速度
と推定車体速度演算部5から入力された推定車体速度と
の差が一定値を上回ると、該車輪に車輪ロックが生じた
と判断して、液圧制御装置駆動部7に該車輪のブレーキ
圧を減圧する減圧信号を出力し、液圧制御装置駆動部7
は、液圧制御装置9に対して該当車輪のブレーキ液圧を
減圧させる。
【0028】 また、上記該当車輪のブレーキ液圧の減圧
により、例えば、該当車輪の車輪速度と推定車体速度と
の差がある一定値よりも小さくなると、車輪状態検出部
6は車輪のロックが回避されたと判断して、液圧制御装
置駆動部7に該当車輪のブレーキ圧を加圧する加圧信号
を出力し、液圧制御装置駆動部7は、液圧制御装置9に
対して該当車輪のブレーキ液圧を再加圧させる。
【0029】 次に、図2及び図3は、図1で示した本発
明の装置の実施例における第1動作例を示したフローチ
ャートであり、図2及び図3を用いて、図1の装置、特
に異常検出部4における第1動作例を説明する。図2に
おいて、異常検出部4は、初期設定として最初にステッ
プS1で、各車輪ごとに異常を検出した回数をカウント
する異常回数カウンタFC1,FC2,FC3,FC4をそ
れぞれ0クリアし、ステップS2で、異常な車輪速度が
算出された車輪速センサに対する異常を各車輪ごとに示
すフラグである異常フラグF1,F2,F3,F4をそれぞ
れリセットしてクリアする。次に、ステップS3で、各
車輪ごとに設けられたインデックスをカウントし4輪す
べての車輪において処理が終わったかどうかを判断する
ために使用されるインデックスカウンタiを1に設定し
て、ステップS4に進む。
【0030】 異常検出部4は、ステップS4で、上記イ
ンデックスカウンタiに設定されたカウンタ値に対応す
る車輪の車輪速センサ、例えばカウンタ値1は右前輪を
示す場合、右前輪の車輪速センサ2aからの信号より算
出された前回の制御サイクルにおける車輪速度SPEED1を
前回の制御サイクルにおける右前輪の車輪速度LSSPEED1
とし、ステップS5で今回の制御サイクルで算出された
右前輪の車輪速度をSPEED1とした後、ステップS6で、
インデックスカウンタiをインクリメントする。
【0031】 次に、ステップS7において、異常検出部
4は、インデックスカウンタiのカウンタ値が5である
かどうかを調べ、インデックスカウンタiのカウンタ値
が5でなければ(NO)、ステップS4に戻り、インデ
ックスカウンタiのカウンタ値が5であれば(YE
S)、ステップS8に進む。なお、本発明の実施例にお
いて、添字iはインデックスカウンタiのカウンタ値を
示している。
【0032】 異常検出部4は、ステップS8で、各車輪
の車輪速度の内、最も速い車輪速度VHを初期設定とし
て0にし、ステップS9で、インデックスカウンタiを
1に設定した後、ステップS10で、今回の制御サイク
ルにおける車輪速度SPEEDiから前回の制御サイクルにお
ける車輪速度LSSPEEDiを減算した値ΔSPEEDiを算出し
て、該ΔSPEEDiが所定値a未満であるか否かを調べ、所
定値a未満である場合(YES)、ステップS11に進
む。ステップS10において、所定値a以上である場合
(NO)、ステップS12で車輪速度SPEEDiが異常であ
ることを示す異常フラグFiをセットした後、ステップ
S13で、異常回数カウンタFCiのカウンタ値をイン
クリメントして、ステップS11に進む。なお、上記所
定値aは、通常考えられる1制御サイクル間に変化する
車輪速度の値であり、例えば、1制御サイクルが8msec
の場合、10〜15km/hである。
【0033】 異常検出部4は、ステップS11で、上記
異常回数カウンタFCiのカウンタ値が所定値α未満で
あるか否かを調べ、所定値α以上である場合(NO)、
ステップS14で、システムダウンフラグ(以下SDフ
ラグと呼ぶ)FSDをセットし、該SDフラグFSDがセッ
トされたのを受けて、制御禁止部8は、液圧制御装置駆
動部7に対して、すべての車輪のABS制御を禁止する
システムダウンを行わせて本フローは終了する。また、
異常検出部4は、ステップS11で、上記カウンタ値が
所定値α未満であれば(YES)、図3のステップS1
5に進む。
【0034】 異常検出部4は、図3のステップS15に
おいて、上記異常フラグFiがリセットされてクリアさ
れているか否かを調べ、異常フラグFiがクリアされて
いれば(YES)、ステップS16で、現時点における
最も速い車輪速度VHが今回の車輪速度SPEEDi未満であ
るか否かを調べ、現時点における最も速い車輪速度VH
が今回の車輪速度SPEEDi未満である場合(YES)、ス
テップS17に進み、ステップS17で、車輪速度SPEE
Diを最も速い車輪速度VHとしてステップS18に進
む。また、ステップS15で異常フラグFiがクリアさ
れていない場合(NO)、又はステップS16で現時点
における最も速い車輪速度VHが今回の車輪速度SPEEDi
以上である場合(NO)、それぞれステップS18に進
む。
【0035】 異常検出部4は、図3のステップS18
で、インデックスカウンタiをインクリメントし、ステ
ップS19で、インデックスカウンタiのカウンタ値が
5か否かを調べ、インデックスカウンタiのカウンタ値
が5でなければ(NO)、図2のステップS10に戻
り、インデックスカウンタiのカウンタ値が5であれば
(YES)、ステップS20に進む。
【0036】 ステップS20で、推定車体速度演算部5
は、異常検出部4で設定された上記最速の車輪速度VH
を基に推定車体速度を算出して、該推定車体速度を車輪
状態検出部6に出力する。次に、ステップS21に進
み、車輪状態検出部6は、ステップS21で、インデッ
クスカウンタiを1に設定し、ステップS22で、イン
デックスカウンタiのカウンタ値に対応する車輪に対し
てブレーキ液圧の減圧判断が成立するか否かを判定し、
減圧判断が成立する場合(YES)、ステップS23に
進む。
【0037】 ステップS23で車輪状態検出部6は、液
圧制御装置駆動部7に対して、インデックスカウンタi
のカウンタ値に対応する車輪におけるブレーキ液圧の減
圧速度を設定して、ステップS24に進む。また、ステ
ップS22で、減圧判断が成立しないという判定がなさ
れた場合(NO)、ステップS25に進み、ステップS
25で車輪状態検出部6は、液圧制御装置駆動部7に対
して、インデックスカウンタiのカウンタ値に対応した
車輪に対するブレーキ液圧の加圧速度を設定して、ステ
ップS24に進む。
【0038】 次に、車輪状態検出部6は、ステップS2
4で、インデックスカウンタiのカウンタ値をインクリ
メントして、ステップS26に進み、ステップS26
で、インデックスカウンタiのカウンタ値が5であるか
否かを調べ、カウンタ値が5であれば(YES)、ステ
ップS27に進み、カウンタ値が5でなければ(N
O)、すなわちカウンタ値が5未満の場合、ステップS
22に戻る。ステップS27で、液圧制御装置駆動部7
は、液圧制御装置9に対して、設定された加減圧速度に
従って各車輪のブレーキ液圧の加減圧又は保持を行わせ
た後、図2のステップS3に戻る。
【0039】 図4は、本実施例の第1動作例における、
車輪速度SPEEDi、推定車体速度及び異常フラグFiの関
係を示した図であり、図5は、本実施例の第1動作例に
おける、車輪速度SPEEDi、推定車体速度、異常回数カウ
ンタFCiのカウンタ値及びSDフラグFSDの関係を示
した図である。本実施例における第1動作例は、図4の
ように、車輪速センサにノイズが重畳し、該車輪速セン
サの信号から算出した車輪速度が、例えば1制御サイク
ルが8msecの場合、1制御サイクルで10〜15km/h
以上上昇するような、通常では考えられない急激な上昇
を示した場合、該異常を検出して異常フラグをセットし
て該車輪速度の異常を示す。
【0040】 更に、該異常フラグで示された車輪の車輪
速センサから算出された車輪速度を推定車体速度の演算
から除外して、算出された残りの車輪の各車輪速度から
推定車体速度を算出するようにしたものであり、ノイズ
が車輪速センサに重畳し続けても、算出した推定車体速
度がノイズが重畳していないときの実際の値よりも大き
くなって、不要なブレーキ液圧の減圧が起こることを防
ぐことができる。
【0041】 また、車輪速センサのロータ又は該センサ
の周辺部に異常が生じて、該車輪速センサの信号から算
出した車輪速度が、1制御サイクルで通常では考えられ
ない急激な上昇が起きたような場合、一定の間隔で該状
態が起きる場合が多い。
【0042】 そこで、図5のように、同一車輪におい
て、車輪速センサの信号から算出した車輪速度が、通常
では考えられない急激な上昇を示した場合、該異常を検
出すると共に、該異常を検出した回数が所定の回数、例
えば50〜60回になるとSDフラグをセットし、すべ
ての車輪のABS制御を禁止するシステムダウンを行
い、所定の処理を行わない限り該システムダウンを解除
しない。このことから、外部からのノイズだけでなく、
車輪速センサ及び該センサの周辺部の故障によって、算
出した推定車体速度が、正常時の値よりも大きくなって
不要なブレーキ液圧の減圧が起こることを防ぐことがで
きる。上記のように、ABS制御装置において、安全性
と信頼性の大いなる向上を図ることができる。
【0043】 次に、上記第1動作例においては、車輪速
センサの信号から算出した車輪速度が、1制御サイクル
で通常では考えられない急激な上昇を検出すると、異常
フラグをセットし、その後、車輪速センサにノイズが重
畳しなくなった場合においても、異常フラグはセットさ
れたままであったが、車輪速センサにノイズが重畳して
いる間だけ、上記異常フラグをセットし、異常フラグで
示された車輪の車輪速センサから算出された車輪速度を
推定車体速度の演算から除外して、算出された残りの車
輪の各車輪速度から推定車体速度を算出するようにして
もよく、上記第1動作例の図2を図6のフローチャート
に置き換え、図3を図7のフローチャートに置き換えて
本発明の実施例における第2動作例とする。
【0044】 図6及び図7は、図1で示した本発明の装
置の実施例における第2動作例を示したフローチャート
であり、図6及び図7を用いて、図1の装置、特に異常
検出部4における第2動作例を説明する。なお、図6及
び図7において、上記図2及び図3と同じフローは同じ
符号で示しており、ここではその説明を省略すると共
に、図2及び図3のフローチャートとの相違点のみ説明
する。
【0045】 図6における図2との相違点は、図2のス
テップS1をステップS30の処理に置き換えたこと
と、図2のステップS11、ステップS13及びステッ
プS14がなく、図2のステップS10及びステップS
12の後にステップS31からステップS33の処理を
行うことにある。また、図7における図3との相違点
は、図3のステップS15の判断を行う処理でNOの場
合、ステップS34、ステップS35及びステップS1
4の処理を行うことにある。
【0046】 図6において、異常検出部4は、最初にス
テップS30で、異常を検出している時間を各車輪ごと
に計測する異常タイマTA1,TA2,TA3,TA4をそれぞ
れ0クリアして、ステップS2に進み、図2のステップ
S2からステップS10の処理を行う。また、異常検出
部4は、ステップS10で、今回の制御サイクルにおけ
る車輪速度SPEEDiから前回の制御サイクルにおける車輪
速度LSSPEEDiを減算した値ΔSPEEDiを算出し、該ΔSPEE
Diが所定値a未満であるか否かを調べ、所定値a未満で
ある場合(YES)、ステップS31に進む。ステップ
S10で、所定値a以上である場合(NO)、ステップ
S12で車輪速度SPEEDiが異常であることを示す異常フ
ラグFiをセットした後、ステップS31に進む。
【0047】 異常検出部4は、ステップS31で、今回
の制御サイクルにおける車輪速度SPEEDiが、前回の制御
サイクルにおいて推定車体速度演算部5で算出された推
定車体速度VREFに所定値bを加算した値を超えるか否
かを調べ、前回の制御サイクルにおいて算出された推定
車体速度VREFに所定値bを加算した値を超える場合
(YES)、図7のステップS15に進む。また、ステ
ップS31で、前回の制御サイクルにおいて算出された
推定車体速度VREFに所定値bを加算した値以下の場合
(NO)、ステップS32に進み、異常検出部4は、ス
テップS32で異常フラグFiをリセットしてクリア
し、ステップS33で異常タイマTAiの計測時間ΔTAi
を0クリアした後、すなわち、異常タイマTAiのカウン
タ値CTAiを0クリアした後、図7のステップS15に
進む。なお、1制御サイクル時間をeとすると、上記カ
ウンタ値CTAiにおいて、CTAi=ΔTAi/eという関
係が成り立つ。
【0048】 図7において、異常検出部4は、ステップ
S15で、上記異常フラグFiがリセットされてクリア
されているか否かを調べ、異常フラグFiがクリアされ
ていない場合(NO)、ステップS34に進み、ステッ
プS34で上記異常タイマTAiのカウンタ値CTAiをイ
ンクリメントし、ステップS35で該カウンタ値CTAi
が示す時間ΔTAiが所定値β未満であるか否かを調べ、
所定値β未満であれば(YES)、ステップS18に進
む。ステップS35で、所定値β以上であれば(N
O)、ステップS14の処理を行って本フローは終了す
る。また、ステップS19で、インデックスカウンタi
のカウンタ値が5でなければ(NO)、図6のステップ
S10に戻る。また、ステップS27の処理を行った
後、図6のステップS3に戻る。
【0049】 図8は、本実施例の第2動作例における、
車輪速度SPEEDi、推定車体速度及び異常フラグFiの関
係を示した図であり、図9は、本実施例の第2動作例に
おける、車輪速度SPEEDi、推定車体速度、異常フラグF
i、異常タイマTAiの計測時間ΔTAi及びSDフラグFS
Dの関係を示した図である。本第2動作例は、図8のよ
うに、車輪速センサにノイズが重畳し、該車輪速センサ
の信号から算出した車輪速度が、例えば前回の制御サイ
クルで算出した推定車体速度に所定値bを加算した値以
上である間のみ、異常フラグをセットして該車輪速度の
異常を示す。なお、上記所定値bは、通常では考えられ
ない急激な上昇を示すような値、例えば1制御サイクル
が8msecの場合、10〜15km/hに設定される。
【0050】 更に、車輪速センサにノイズが重畳してい
る間だけ上記異常フラグをセットし、異常フラグがセッ
トされている間だけ該異常フラグで示した車輪の車輪速
センサからの信号より算出された車輪速度を推定車体速
度の演算から除外して、算出された残りの車輪の各車輪
速度から推定車体速度を算出するようにしたものであ
り、ノイズが車輪速センサに重畳しなくなった場合に、
速やかに通常の処理に戻すことができると共に、ノイズ
が車輪速センサに重畳し続けても、算出した推定車体速
度がノイズが重畳していないときの実際の値よりも大き
くなって、不要なブレーキ液圧の減圧が起こることを防
ぐことができる。
【0051】 また、図9のように、車輪速センサにノイ
ズが重畳し、同一車輪において、該車輪速センサの信号
から算出した車輪速度が、例えば前回の制御サイクルで
算出した推定車体速度に所定値bを加えた値以上である
状態の時間を測定し、該測定時間ΔTAiが所定値β以
上、例えば1〜2秒以上になるとSDフラグをセット
し、すべての車輪のABS制御を禁止するシステムダウ
ンを行い、所定の処理を行わない限り該システムダウン
を解除しない。このことから、外部からのノイズだけで
なく、車輪速センサ及び該センサの周辺部の故障によっ
て、算出した推定車体速度が、正常時の値よりも大きく
なって不要なブレーキ液圧の減圧が起こることを防ぐこ
とができる。上記のように、ABS制御装置において、
安全性と信頼性の大いなる向上を図ることができる。
【0052】 次に、上記第1動作例においては、車輪速
センサの信号から算出した車輪速度が、1制御サイクル
で通常では考えられない急激な上昇を検出すると、異常
フラグをセットし、その後、車輪速センサにノイズが重
畳しなくなった場合においても、異常フラグはセットさ
れたままであったが、車輪速センサにノイズが重畳する
と所定の時間だけ、上記異常フラグをセットし、異常フ
ラグで示された車輪の車輪速センサから算出された車輪
速度を推定車体速度の演算から除外して、算出された残
りの車輪の各車輪速度から推定車体速度を算出するよう
にしてもよく、上記第1動作例の図2及び図3を、図1
0及び図11のフローチャートに置き換えて本発明の実
施例における第3動作例とする。
【0053】 図10及び図11は、図1で示した本発明
の装置の実施例における第3動作例を示したフローチャ
ートであり、図10及び図11を用いて、図1の装置、
特に異常検出部4における第3動作例を説明する。な
お、図10及び図11において、上記図2及び図3と同
じフローは同じ符号で示しており、ここではその説明を
省略すると共に、図2及び図3のフローチャートとの相
違点のみ説明する。
【0054】 図10及び図11における図2及び図3と
の相違点は、図2のステップS13とステップS11と
の間にステップS60及びステップS61の処理を追加
したことと、図2のステップS11と図3のステップS
15との間にステップS62及びステップS63の処理
を追加したことにある。更に、図3のステップS17と
ステップS18との間にステップS64の処理を追加し
たことにある。
【0055】 図10において、異常検出部4は、ステッ
プS13の処理を行った後、ステップS60に進み、ス
テップS60で、各車輪ごとに異常フラグがセットされ
ている時間を計測する、カウントダウンを行うカウンタ
を備えたタイマTBi(図示せず)における現在のカウン
タ値CTBiが所定値CT0未満であるか否か、すなわ
ち、タイマTBiの現在の計測時間ΔTBiが該所定の時間
T0未満であるか否かを調べ、タイマTBiがカウントダ
ウンを開始して該ΔTBiが所定値T0未満の場合(YE
S)、ステップS61に進み、ステップS61で、上記
タイマTBiを所定値T0に設定して、ステップS11に
進む。また、ステップS60で上記タイマTBiが上記所
定値T0以上である場合(NO)、ステップS11に進
む。なお、1制御サイクル時間をeとすると、上記カウ
ンタ値CTBiにおいて、CTBi=ΔTBi/eという関係
が成り立つ。
【0056】 また、異常検出部4は、ステップS11
で、上記異常回数カウンタFCiのカウンタ値が所定値
α未満であるか否かを調べ、上記カウンタ値が所定値α
未満であれば(YES)、ステップS62に進み、ステ
ップS62で、上記タイマTBiの現在の時間ΔTBiが0
か否かを調べ、現在の時間ΔTBiが0でないならば(Y
ES)、図11のステップS15に進む。ステップS6
2で、現在の時間ΔTBiが0であれば(NO)、ステッ
プS63で、異常フラグFiをリセットしてクリアした
後、図11のステップS15に進む。
【0057】 図11において、異常検出部4は、ステッ
プS17で、車輪速度SPEEDiを最も速い車輪速度VHと
した後、ステップS64で、上記タイマTBiのカウンタ
値CTBiをデクリメントして、ステップS18に進む。
また、ステップS15で異常フラグFiがクリアされて
いない場合(NO)、又はステップS16で現時点にお
ける最も速い車輪速度VHが今回の車輪速度SPEEDi以上
である場合(NO)、それぞれステップS64に進む。
また、ステップS19で、インデックスカウンタiのカ
ウンタ値が5でなければ(NO)、図10のステップS
10に戻る。また、ステップS27の処理を行った後、
図10のステップS3に戻る。
【0058】 図12は、本実施例の第3動作例におけ
る、車輪速度SPEEDi、推定車体速度、異常フラグFi及
びタイマTBiのカウンタ値CTBiが示す時間ΔTBiの関
係を示した図である。何らかの理由で車輪速センサにノ
イズが重畳する場合、現実的には1回のみで終わること
が少なく、異常検出には至らないレベルのノイズが複数
回重畳する場合が多い。そこで、本実施例における第3
動作例は、図12のように、車輪速センサにノイズが重
畳し、該車輪速センサの信号から算出した車輪速度が、
例えば1制御サイクルが8msecの場合、1制御サイクル
で10〜15km/h以上上昇するような、通常では考え
られない急激な上昇を示した場合、該異常を検出すると
共に、所定の時間、例えば50ms〜300msの間、異常
フラグをセットして該車輪速度の異常を示す。
【0059】 更に、該異常フラグで示された車輪の車輪
速センサから算出された車輪速度を推定車体速度の演算
から除外して、算出された残りの車輪の各車輪速度から
推定車体速度を算出するようにしたものである。このこ
とから、ノイズが車輪速センサに複数回重畳しても、算
出した推定車体速度がノイズが重畳していないときの実
際の値よりも大きくなって、不要なブレーキ液圧の減圧
が起こることを防ぐことができる。更に、車両が走行中
にノイズ源に対して遠ざかって行く場合などにおいて、
ノイズが車輪速センサに重畳しなくなった場合、速やか
に通常の処理に戻すことができる。
【0060】 また、上記第1動作例と同じく上記図5で
示すように、同一車輪において、車輪速センサの信号か
ら算出した車輪速度が、通常では考えられない急激な上
昇を示した場合、該異常を検出すると共に、該異常を検
出した回数が所定の回数、例えば50〜60回になると
SDフラグをセットし、すべての車輪のABS制御を禁
止するシステムダウンを行い、所定の処理を行わない限
り該システムダウンを解除しない。このことから、外部
からのノイズだけでなく、車輪速センサ及び該センサの
周辺部の故障によって、算出した推定車体速度が、正常
時の値よりも大きくなって不要なブレーキ液圧の減圧が
起こることを防ぐことができる。上記のように、ABS
制御装置において、安全性と信頼性の大いなる向上を図
ることができる。
【0061】 次に、上記第3動作例においては、車輪速
センサの信号から算出した車輪速度が、1制御サイクル
で通常では考えられない急激な上昇を検出すると、所定
の時間、異常フラグをセットして異常フラグで示された
車輪の車輪速センサから算出された車輪速度を推定車体
速度の演算から除外して、算出された残りの車輪の各車
輪速度から推定車体速度を算出するようにしたが、車輪
速センサに重畳したノイズの大きさに応じて異常フラグ
をセットする時間を設定してもよく、上記第3動作例の
図10を、図13のフローチャートに置き換えて本発明
の実施例における第4動作例とする。
【0062】 図13及び図11は、図1で示した本発明
の装置の実施例における第4動作例を示したフローチャ
ートであり、図13を用いて、図1の装置、特に異常検
出部4における第4動作例を説明する。なお、図13に
おいて、上記図10と同じフローは同じ符号で示してお
り、ここではその説明を省略すると共に、図10のフロ
ーチャートとの相違点のみ説明する。図13における図
10との相違点は、図10のステップS60の判断を行
う処理をステップS70の判断を行う処理に置き換え、
更に、図7のステップS61の処理をステップS71の
処理に置き換えたことにある。
【0063】 図13において、異常検出部4は、ステッ
プS13の処理を行った後、ステップS70で、上記タ
イマTBiにおける現在のカウンタ値CTBiが、今回の制
御サイクルにおける上記ΔSPEEDiに、例えば5〜60の
定数kを掛けた値で設定される設定時間Tk(Tk=k×
ΔSPEEDi)に相当するカウンタ値CTk未満であるか否
か、すなわち、上記タイマTBiの現在の計測時間ΔTBi
が上記設定時間Tk未満であるか否かを調べ、タイマTB
iがカウントダウンを開始して計測時間ΔTBiが設定時
間Tk未満の場合(YES)、ステップS71に進み、
ステップS71で、上記計測時間ΔTBiを設定時間Tk
に設定して、ステップS11に進む。
【0064】 図14は、本実施例の第4動作例におけ
る、車輪速度SPEEDi、推定車体速度、異常フラグFi及
び上記タイマTBiのカウンタ値CTBiが示す時間ΔTBi
の関係を示した図である。何らかの理由で車輪速センサ
にノイズが重畳する場合、現実的には1回のみで終わる
ことが少なく、異常検出には至らないレベルのノイズが
複数回重畳する場合が多い。また、該各ノイズの大きさ
は一定でない場合が多く、例えば、ノイズ源に対して、
車両が近づいていくと車輪速センサに重畳するノイズは
次第に大きくなり、車両が遠ざかっていくと車輪速セン
サに重畳するノイズは次第に小さくなっていく。
【0065】 そこで、本実施例における第4動作例は、
図14のように、車輪速センサにノイズが重畳し、該車
輪速センサの信号から算出した車輪速度が、例えば1制
御サイクルが8msecの場合、1制御サイクルで10〜1
5km/h以上上昇するような、通常では考えられない急
激な上昇を示した場合、該異常を検出すると共に、該異
常が検出された車輪速センサからの信号データより算出
された前回の制御サイクルの車輪速度と、今回の制御サ
イクルにおける車輪速度との差に応じて設定された時間
Tkの間、異常フラグをセットして該車輪速度の異常を
示す。
【0066】 更に、該異常フラグで示された車輪の車輪
速センサから算出された車輪速度を推定車体速度の演算
から除外して、算出された残りの車輪の各車輪速度から
推定車体速度を算出するようにしたものである。このこ
とから、ノイズが車輪速センサに複数回重畳しても、算
出した推定車体速度がノイズが重畳していないときの実
際の値よりも大きくなって、不要なブレーキ液圧の減圧
が起こることを防ぐことができる。更に、車両が走行中
にノイズ源に対して遠ざかって行く場合などにおいて、
ノイズが車輪速センサに重畳しなくなった場合、速やか
に通常の処理に戻すことができる。
【0067】 また、上記第1動作例と同じく上記図5で
示すように、同一車輪において、車輪速センサの信号か
ら算出した車輪速度が、通常では考えられない急激な上
昇を示した場合、該異常を検出すると共に、該異常を検
出した回数が所定の回数、例えば50〜60回になると
SDフラグをセットし、すべての車輪のABS制御を禁
止するシステムダウンを行い、所定の処理を行わない限
り該システムダウンを解除しない。このことから、外部
からのノイズだけでなく、車輪速センサ及び該センサの
周辺部の故障によって、算出した推定車体速度が、正常
時の値よりも大きくなって不要なブレーキ液圧の減圧が
起こることを防ぐことができる。上記のように、ABS
制御装置において、安全性と信頼性の大いなる向上を図
ることができる。
【0068】 このように、本発明は、様々な変形例が考
えられ、本発明の範囲は上記実施例に限定されるもので
はなく、特許請求の範囲によって定められるべきもので
あることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のアンチロック制御装置の実施例を示
した概略のブロック図である。
【図2】 図1で示した本発明の装置の実施例における
第1動作例を示したフローチャートの前半部分を示した
図である。
【図3】 図1で示した本発明の装置の実施例における
第1動作例を示したフローチャートの後半部分を示した
図である。
【図4】 本実施例の第1動作例における、車輪速度、
推定車体速度及び異常フラグFiの関係を示した図であ
る。
【図5】 本実施例の第1動作例における、車輪速度、
推定車体速度、異常回数カウンタFCiのカウンタ値及
びSDフラグFSDの関係を示した図である。
【図6】 図1で示した本発明の装置の実施例における
第2動作例を示したフローチャートの前半部分を示した
図である。
【図7】 図1で示した本発明の装置の実施例における
第2動作例を示したフローチャートの後半部分を示した
図である。
【図8】 本実施例の第2動作例における、車輪速度、
推定車体速度及び異常フラグFiの関係を示した図であ
る。
【図9】 本実施例の第2動作例における、車輪速度、
推定車体速度、異常フラグFi、異常タイマTAiの計測
時間ΔTAi及びSDフラグFSDの関係を示した図であ
る。
【図10】 図1で示した本発明の装置の実施例におけ
る第3動作例を示したフローチャートの前半部分を示し
た図である。
【図11】 図1で示した本発明の装置の実施例におけ
る第3動作例を示したフローチャートの後半部分を示し
た図である。
【図12】 本実施例の第3動作例における、車輪速
度、推定車体速度、異常フラグFi及びタイマTBiの計
測時間ΔTBiの関係を示した図である。
【図13】 図1で示した本発明の装置の実施例におけ
る第4動作例を示したフローチャートの前半部分を示し
た図である。
【図14】 本実施例の第4動作例における、車輪速
度、推定車体速度、異常フラグFi及びタイマTBiの計
測時間ΔTBiの関係を示した図である。
【図15】 従来の装置を使用した場合における車輪速
センサにノイズが重畳し続けたときの推定車体速度と、
ノイズが重畳しなかったときの推定車体速度を示した図
である。
【符号の説明】
1 ABS制御装置 2a,2b,2c,2d 車輪速センサ 3 車輪速度及び車輪減速度演算部 4 異常検出部 5 推定車体速度演算部 6 車輪状態検出部 7 液圧制御装置駆動部 8 制御禁止部 9 液圧制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−172288(JP,A) 特開 平6−24317(JP,A) 特開 平8−127332(JP,A) 特開 平5−85387(JP,A) 特開 昭64−90860(JP,A) 特開 平4−154466(JP,A) 実開 昭62−197465(JP,U) 実開 平4−154466(JP,U) 特公 平5−53674(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/92 B60T 8/58

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各車輪の速度を検出する少なくとも1つ
    の車輪速度検出手段と、該車輪速度検出手段からの信号
    より車輪の車輪速度を算出する車輪速度算出手段と、該
    車輪速度算出手段で算出された各車輪の車輪速度から推
    定車体速度を算出する推定車体速度算出手段とを備えた
    アンチロック制御装置において、 上記車輪速度算出手段で算出された各車輪の車輪速度の
    異常を検出し、車輪速度の異常を検出した場合、上記推
    定車体速度算出手段に対して、該車輪の車輪速度を除
    て今回の制御サイクルにおける推定車体速度を算出させ
    る異常検出手段を備え 該異常検出手段は、同一車輪において、今回の制御サイ
    クルで算出された車輪速度が前回の制御サイクルで算出
    された車輪速度よりも所定値以上大きくなると、該車輪
    における今回の車輪速度を異常と判断し、所定の処理を
    行うまで、上記推定車体速度算出手段に対して、該車輪
    の車輪速度を除いて今回の制御サイクルにおける推定車
    体速度を算出させる ことを特徴とするアンチロック制御
    装置。
  2. 【請求項2】 各車輪の速度を検出する少なくとも1つ
    の車輪速度検出手段と、該車輪速度検出手段からの信号
    より車輪の車輪速度を算出する車輪速度算出手段と、該
    車輪速度算出手段で算出された各車輪の車輪速度から推
    定車体速度を算出する推定車体速度算出手段とを備えた
    アンチロック制御装置において、 上記車輪速度算出手段で算出された各車輪の車輪速度の
    異常を検出し、車輪速度の異常を検出した場合、上記推
    定車体速度算出手段に対して、該車輪の車輪速度を除い
    て今回の制御サイクルにおける推定車体速度を算出させ
    る異常検出手段を備え、 該異常検出手段は、同一車輪において、今回の制御サイ
    クルで算出された車輪速度が前回の制御サイクルで算出
    された車輪速度よりも所定値以上大きいことを検出した
    後、所定の時間、上記推定車体速度算出手段に対して、
    該車輪の車輪速度を除いて今回の制御サイクルにおける
    推定車体速度を算出させることを特徴とするアンチロッ
    ク制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2のいずれかに記載
    のアンチロック制御装置にして、上記異常検出手段は、
    推定車体速度算出手段に対して、推定車体速度を算出す
    る際に、上記異常と判断した車輪速度を除く時間を、今
    回の制御サイクルで算出された車輪速度と前回の制御サ
    イクルで算出された車輪速度との偏差に応じて設定する
    ことを特徴とするアンチロック制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    のアンチロック制御装置にして、上記異常検出手段は、
    同一車輪における車輪速度の異常を所定の回数検出した
    場合、上記車輪速度検出手段の異常と判定し、すべての
    車輪のABS制御を禁止すると共に、所定の復帰処理を
    行うまで該ABS制御の禁止を解除しないことを特徴と
    するアンチロック制御装置。
  5. 【請求項5】 各車輪の速度を検出する少なくとも1つ
    の車輪速度検出手段と、該車輪速度検出手段からの信号
    より車輪の車輪速度を算出する車輪速度算出手段と、該
    車輪速度算出手段で算出された各車輪の車輪速度から推
    定車体速度を算出する推定車体速度算出手段とを備えた
    アンチロック制御装置において、 上記車輪速度算出手段で算出された各車輪の車輪速度の
    異常を検出し、車輪速度の異常を検出した場合、上記推
    定車体速度算出手段に対して、該車輪の車輪速度を除い
    て今回の制御サイクルにおける推定車体速度を算出させ
    る異常検出手段を備え、 該異常検出手段は、同一車輪において、今回の制御サイ
    クルで算出された車輪速度が前回の制御サイクルで算出
    された車輪速度よりも所定値以上大きいことを検出した
    後、該車輪速度が、上記推定車体速度算出手段により算
    出された推定車体速度に対して所定の範囲内の値になる
    まで、上記推定車体速度算出手段に、該車輪の車輪速度
    を除いて今回の制御サイクルにおける推定車体速度を算
    出させる ことを特徴とするアンチロック制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項に記載のアンチロック制御装置
    にして、上記異常検出手段は、同一車輪における車輪速
    度の異常を所定時間以上検出した場合、上記車輪速度検
    出手段の異常と判定し、すべての車輪のABS制御を禁
    止すると共に、所定の復帰処理を行うまで該ABS制御
    の禁止を解除しないことを特徴とするアンチロック制御
    装置。
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