JP3479366B2 - 傾斜角検出装置 - Google Patents

傾斜角検出装置

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JP3479366B2
JP3479366B2 JP30449594A JP30449594A JP3479366B2 JP 3479366 B2 JP3479366 B2 JP 3479366B2 JP 30449594 A JP30449594 A JP 30449594A JP 30449594 A JP30449594 A JP 30449594A JP 3479366 B2 JP3479366 B2 JP 3479366B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、本体に対して重力によ
り初期状態に復帰付勢された被検出体が、前記本体に対
してなす角度を検出する傾斜角検出手段が設けられた傾
斜角検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記傾斜角検出装置は、例えば、図2に
示すように、本体としての角型の容器21の内部に、被
検出体としてのシリコンオイル等の所定粘度の液体23
を入れるとともに、傾斜していない状態(図2の状態)
の容器21に対して内部の液体23が重力により初期状
態即ち液面水平状態に復帰しているときに、同一形状の
平行金属板を同一間隔で立設した検出電極22を、各平
行金属板について同一液面になる状態で傾斜角検出方向
(図の左右方向)に一対配置し、更に、夫々の検出電極
22の静電容量を測ってその静電容量値を傾斜角値に変
換する変換回路部24を備えるものである。つまり、容
器21が傾斜していない状態では両検出電極22の静電
容量は同一であるが、容器21が傾斜すると、重力によ
り水平状態に復帰した液体23の液面は、傾斜の上側に
なる検出電極に対しては下がるが、傾斜の下側になる検
出電極に対しては上がって液面差が生じ、両電極間の静
電容量は同一ではなくなるので、この静電容量の違いに
よって傾斜角を検出するようにしていた。尚、以上よ
り、容器21、検出電極22、液体23及び変換回路部
24によって、本体(容器21)に対して重力により初
期状態に復帰付勢された被検出体(液体23)が、その
本体(容器21)に対してなす角度を検出する傾斜角検
出手段20が構成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、検出の安定性を確保する面から液体23の
粘度をある程度大きくする必要がある。そのため、傾斜
角の変化速度即ち角速度が遅い場合はそれほど問題には
ならないが、角速度が速い場合には、その速度に液体2
3の初期状態(液面水平状態)への復帰速度が追従でき
なくなるので、液体23が初期状態に復帰する途中の状
態での傾斜角を測ることになり、正確な傾斜角が検出で
きないという問題点があった。
【0004】そこで、上記従来の傾斜角検出装置の応答
特性の悪さを回避する手段として、レーザージャイロ等
の角速度検出センサの出力情報(角速度)を積分処理し
て角度を求める傾斜角度検出装置が考えられるが、この
種の角度検出装置では、積分処理部等の出力が時間的に
変動してしまい、検出の安定性が悪いという別の問題点
があった。
【0005】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、上記従来技術の欠点を解消すべ
く、被検出体が重力による初期状態へ復帰する特性を利
用した傾斜角検出装置において、傾斜角の変化速度が速
い場合にも、応答遅れなく極力正確な傾斜角を検出でき
るようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による傾斜角検出
装置は、本体に対して重力により初期状態に復帰付勢さ
れた被検出体が、前記本体に対してなす角度を検出する
傾斜角検出手段が設けられた傾斜角検出装置であって、
その第1の特徴構成は、前記本体の傾斜角検出方向での
角速度を検出する角速度検出手段と、前記角速度検出手
段の情報に基づいて、前記傾斜角検出手段の少なくとも
角速度高域側での応答特性の低下を補うように、前記傾
斜角検出手段の検出傾斜角情報を補正して補正傾斜角検
出情報を出力する処理手段とが設けられ、前記処理手段
が、前記傾斜角検出手段の前記応答特性の低下を補うよ
うに設定された通過特性で、前記角速度検出手段の出力
を通過させるフィルター手段と、そのフィルター手段の
出力を積分する積分手段と、その積分手段の出力を前記
傾斜角検出手段の出力に加算して前記補正傾斜角検出情
報を得る加算手段とを備えている点にある。
【0007】
【0008】 又、第の特徴構成は、上記第1の特徴
構成において、前記傾斜角検出手段が、前記被検出体と
して所定粘度の液体を備えるとともに、前記本体が、前
記液体を収容する容器にて構成され、前記角速度検出手
段が、ジャイロセンサーにて構成されている点にある。
【0009】
【作用】本発明の第1の特徴構成によれば、本体の傾斜
速度が速くなると、つまり傾斜角検出方向での角速度が
高域側になると、本体に対して重力により初期状態に復
帰付勢された被検出体がその初期状態に完全に復帰しな
いために、その被検出体が本体に対してなす角度を傾斜
角として検出する傾斜角検出手段の応答特性が低下する
が、処理手段にて、本体の傾斜角検出方向での角速度を
検出する角速度検出手段の情報に基づいて、上記傾斜角
検出手段の検出傾斜角情報について少なくとも角速度高
域側での応答特性の低下を補う処理がなされ、その補正
処理後の補正傾斜角検出情報が処理手段から出力され
る。
【0010】 又、上記処理手段において、角速度検出
手段の出力が、傾斜角検出手段の応答特性の低下を補う
ように設定された通過特性でフィルター手段を通過し、
そのフィルター手段の出力が積分手段にて積分処理さ
れ、その積分手段の出力が傾斜角検出手段の出力に加算
されて補正傾斜角検出情報が得られる。
【0011】 又、第の特徴構成によれば、上記第1
特徴構成において、所定粘度の液体を収容する容器の
傾斜角検出方向での角速度が高域側になると、容器に対
して重力により初期状態つまり液面水平状態に復帰付勢
された液体の液面が水平状態に完全に復帰しないため
に、その液面が容器に対してなす角度を傾斜角として検
出する傾斜角検出手段の応答特性が低下するが、処理手
段にて、容器の傾斜角検出方向での角速度を検出するジ
ャイロセンサーの情報に基づいて、上記傾斜角検出手段
の検出傾斜角情報について少なくとも角速度高域側での
応答特性の低下を補う処理がなされ、その補正処理後の
補正傾斜角検出情報が処理手段から出力される。
【0012】
【発明の効果】本発明の第1の特徴構成によれば、被検
出体の重力による初期状態への復帰特性を利用した傾斜
角検出手段の応答性が低下する角速度高域側において、
その応答性の低下を補正して極力正確な傾斜角情報が得
られるので、本発明の傾斜角検出装置によって、例え
ば、誘導用ビーム光に沿って走行する作業車側で受光位
置から車体位置を検出する場合に、車体の傾斜の影響を
補正して正確な車体位置が検出でき、あるいは、車体の
姿勢制御等において正確な傾斜角情報に基づいて水平姿
勢に維持する等の制御が的確にできるようになる。
【0013】 又、上記傾斜角検出手段の応答性の角速
度高域側での低下を補正する処理が、フィルター手段、
積分手段及び加算手段等の制御処理においてごく普通に
使用される手段の組み合わせにて実現され、装置構成を
簡素なものにすることができる。
【0014】 又、第の特徴構成によれば、傾斜角検
出手段を所定粘度の液体を使用する液体式に構成して、
傾斜角の変化が遅い条件では充分に安定した傾斜角情報
を得ながら、傾斜角の変化が速い条件では、レーザージ
ャイロ等の応答の速いジャイロセンサーの角速度情報を
用いて上記液体式の傾斜角検出手段の応答特性の低下を
補い、もって、傾斜角の変化が極端に遅い条件から傾斜
角の変化が速い条件までの広い範囲において良好な傾斜
角検出を行うことができ、上記第1の特徴構成を実施す
る際の好適な手段が得られる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を田植え用の作業車の走行制御
に適用した場合の実施例を図面に基づいて説明する。
【0016】図9に示すように、圃場内に設定された互
いに平行に並ぶ複数個の走行行程において、田植え用の
作業車Vが走行行程の長さ方向に沿って自動走行するよ
うに誘導するために、その走行用ガイドとなる誘導用ビ
ーム光A1をその一端側から他端側に向けて走行行程の
長さ方向に沿って投射する誘導用レーザ光投射装置B1
が、複数個の走行行程のうちの隣接する一対の走行行程
によって共用されて設けられ、もって、互いに平行する
複数個の走行行程の夫々において前記誘導用ビーム光A
1を投射できるように構成している。
【0017】又、前記走行行程の長さ方向における両端
部の位置を示すと共に、次の走行行程への回向動作の開
始位置を示すための回向用ビーム光A2を、前記誘導用
ビーム光A1の投射方向に対して直交する方向に向けて
投射する回向用レーザ光投射装置B2が、走行行程の長
さ方向における両端部夫々に対応して前記走行行程が並
ぶ圃場横側方箇所に設けられている。これにより、前記
作業車Vが各走行行程の終端部に達するに伴って、前記
作業車Vを次の走行行程に向けて180度方向転換させ
ながら、各走行行程を往復走行させることにより、所定
範囲の圃場における植え付け作業を連続して自動的に行
えるようにしている。
【0018】前記作業車Vの構成について説明すれば、
図8及び図9に示すように、左右一対の前輪3及び後輪
4を備えた車体5の後部に、苗植え付け装置6が、昇降
自在で且つ駆動停止自在に設けられている。又、図1に
示すように、前記前後輪3,4は、左右を一対として前
後で各別に操向操作自在に構成され、操向用の油圧シリ
ンダ7,8と、それらに対する電磁操作式の制御弁9,
10とが設けられている。つまり、前輪3又は後輪4の
一方のみを操向する2輪ステアリング形式、前後輪3,
4を逆位相で且つ同角度に操向する4輪ステアリング形
式、前後輪3,4を同位相で且つ同角度に操向する平行
ステアリング形式の三種類のステアリング形式を選択使
用できるようになっている。
【0019】図1中、11はエンジンEからの出力を変
速して前記前後輪3,4の夫々を同時に駆動する油圧式
無段変速装置、12はその変速操作用の電動モータ、1
3は前記植え付け装置6の昇降用油圧シリンダ、14は
その制御弁、15は前記エンジンEによる前記植え付け
装置6の駆動を断続する電磁操作式の植え付けクラッチ
である、又、作業車Vの走行並びに植え付け装置6の作
動を制御するためのマイクロコンピュータ利用の制御装
置16が設けられ、この制御装置16が、後述の各種セ
ンサの検出情報に基づいて、前記変速用モータ12、前
記各制御弁9,10,14、及び、前記植え付けクラッ
チ15の夫々を制御するように構成されている。
【0020】前記作業車Vには、図1に示すように、前
記前後輪3,4夫々の操向角を検出するポテンショメー
タ利用の操向角検出センサR1,R2、前記変速装置1
1の変速状態に基づいて間接的に前後進状態及び車速を
検出するポテンショメータ利用の車速センサR3、及び
前記変速装置11の出力軸の回転数を計数して走行距離
を検出するためのエンコーダS4、及び、後述の回向用
光センサS3と操向制御用光センサ17が設けられ、
又、車体5の横幅方向への傾斜角を検出する傾斜センサ
20、及び、上記車体5の横幅方向への傾斜角の変化速
度(角速度)を検出するレーザージャイロ等のジャイロ
センサーからなる角速度センサ25(図8参照)の各種
センサが設けられている。そして、上記傾斜センサ20
と角速度センサ25の出力情報は、演算回路19に入力
され、後述のように、この演算回路19からの出力であ
る補正傾斜角検出情報が制御装置16に入力されてい
る。
【0021】図8及び図9にも示すように、誘導用ビー
ム光A1に対する車体横幅方向での操向位置のずれをそ
の車体横幅方向での受光位置に基づいて検出するため
に、誘導用ビーム光A1を受光する操向制御用光センサ
17が作業車Vの横幅方向の右側の車体前方側に設けら
れ、更に、回向用ビーム光A2を受光する回向用光セン
サS3が、車体左右何れの側からでも回向用ビーム光A
2を受光できるように、操向制御用光センサ17の前方
側の車体左右両側の夫々に設けられている。尚、回向用
光センサS3は回向用ビーム光A2に対する受光の有無
のみを検出するように構成され、受光位置は判別できな
いようになっている。
【0022】前記操向制御用光センサ17について説明
を加えれば、図7及び図8に示すように、車体前後方向
に間隔dを隔て且つ上下方向にも間隔を隔てて配置され
た前後一対の光センサS1,S2から構成され、そし
て、前記誘導用ビーム光A1が車体前後の何れの方向か
ら入射される場合でも差のない状態で受光できるように
するために、車体前後の各方向からの入射光を前記光セ
ンサS1,S2夫々の受光面に向けて反射する反射鏡1
8を備えている。前記前後一対の光センサS1,S2の
夫々は、複数個の受光素子Dを車体横幅方向に並設した
ものであって、横幅方向でのセンサ中心D0に位置する
受光素子の位置を基準として、誘導用ビーム光A1を受
光した前後夫々の受光素子の位置X1,X2即ち受光位
置を検出できるように構成されている。
【0023】前記傾斜センサ20は、図2に示すよう
に、角型の容器21の内部に、シリコンオイル等の所定
粘度の液体23が収容されるとともに、傾斜していない
状態(図2の状態)の容器21に対して内部の液体23
が重力により初期状態に復帰しているとき、即ち、液面
が水平状態のときに、同一形状の平行金属板を同一間隔
で立設した検出電極22を、各平行金属板について同一
液面になる状態で傾斜角検出方向(図の左右方向)に一
対配置し、更に、夫々の検出電極22の静電容量情報を
処理して傾斜角検出情報に変換処理する変換回路部24
とを備えている。尚、傾斜センサ20は、その傾斜角検
出方向が車体横幅方向に一致している。
【0024】つまり、車体が横幅方向に傾斜していない
状態では両検出電極22の静電容量は同一であるが、車
体が横幅方向に傾斜すると、重力により初期状態(液面
水平状態)に復帰している液体23の液面は、傾斜の上
側になる検出電極については下がるが、傾斜の下側にな
る検出電極については上がって液面差が生じ(図3参
照)、両電極間の静電容量は同一ではなくなるので、こ
の静電容量の違いから変換回路部24が傾斜角を検出処
理する。以上より、この傾斜センサ20にて、容器21
にて構成された本体21に対して重力により初期状態に
復帰付勢された被検出体としての液体23が、本体21
に対してなす角度を検出する傾斜角検出手段20が構成
される。
【0025】又、前記角速度センサ25も、その角速度
検出方向が車体横幅方向に一致するように設置されてい
る。従って、その角速度センサ25にて、前記本体(容
器21)の傾斜角検出方向での角速度を検出する角速度
検出手段25が構成され、その角速度検出手段25が、
ジャイロセンサー(レーザージャイロ)にて構成される
ことになる。
【0026】ところで、前記傾斜センサ20において
は、液体23が初期状態(液面水平状態)に復帰するに
は所定の応答時間を要するので、傾斜角の変化(角速
度)が速いときは、液面は水平状態に復帰しておらず、
図3に示すように、車体5が例えば左側に傾斜角θ2傾
斜しても、液面は途中の角度θ1(水平状態では0)の
状態である。従って、傾斜センサ20からは、角速度高
域側での応答特性が低下した検出傾斜角情報、即ち、真
の傾斜角θ2から上記復帰途中の液面の角度θ1を引い
た角度(θ2−θ1)の情報が得られる。
【0027】そこで、前記演算回路19は、前記角速度
センサ25の情報に基づいて、前記傾斜センサ20の少
なくとも角速度高域側での応答特性の低下を補うよう
に、前記傾斜センサ20の検出傾斜角情報を補正して補
正傾斜角検出情報を出力する処理手段19として機能す
るように構成されている。
【0028】上記処理手段19は、具体的には、図4に
示すように、前記傾斜センサ20の前記応答特性の低下
を補うように設定された通過特性で、前記角速度センサ
25の出力を通過させるフィルター手段としてのフィル
ター回路33と、そのフィルター回路33の出力を積分
する積分手段としての積分回路34と、その積分回路3
4の出力を前記傾斜センサ20の出力に加算して前記補
正傾斜角検出情報を得る加算手段としての加算回路35
とを備えている。尚、図4に示すように、演算回路19
には、傾斜センサ20及び角速度センサ25からの出力
信号夫々のオフセットを調整するオフセット調整回路3
1a,31bと、そのオフセット調整後の信号のゲイン
(利得)を調整するゲイン調整回路32a,32bとが
設けられ、そのゲイン調整後の各出力信号が、上記処理
手段19における傾斜センサ20の出力及び角速度セン
サ25の出力として用いられる。又、上記加算回路35
の出力は、出力アンプ36にて所定レベルに増幅された
後、補正傾斜角検出情報として出力される。
【0029】次に、上記傾斜センサ20の角速度高域側
での応答特性の低下、及び、上記フィルター回路33の
通過特性について、図5に基づいて説明する。先ず、傾
斜センサ20の角速度ωに対する応答特性G1(ω)
は、下式にて表され、その特性をボード線図で表したも
のが、図5(イ)である。
【0030】
【数1】G1 (ω)=(1−G2 (ω)) /ω 但し、G2 (ω)= k3*(jω)/ [(jω)2-k1*(jω)-k2] j=(-1)1/2 k1、K2、k3=特性から決まる所定の定数 である。
【0031】フィルター回路33の通過特性は、傾斜セ
ンサ20の応答特性G1(ω)の角速度高域側での低下
を補うように設定される。つまり、上記傾斜センサ20
の応答特性において、その出力が角速度高域側で低下す
る量に対応する部分G2(ω) を、フィルター回路33
の通過特性G2(ω)として設定している。
【0032】そして、上記通過特性G2(ω)でフィル
ター回路33を通過し、さらに積分回路34にて積分さ
れた後の信号の応答特性をボード線図で表したものが、
図5(ロ)に示され、又、傾斜センサ20の出力(図5
(イ))に、上記積分後の出力(図5(ロ))を加算し
た最終的な出力の応答特性が、図5(ハ)に示されてい
る。図から、元々の傾斜センサ20では、出力が低下し
ていた角速度高域側において、その出力低下が改善され
て、より早い角速度まで傾斜角検出可能な範囲が広がっ
たことがわかる。
【0033】又、前記制御装置16は、前記操向制御用
光センサ17の受光情報に基づいて前記作業車Vが前記
誘導用ビーム光A1に沿って自動走行するように操向制
御すると共に、前記作業車Vが一つの走行行程の終端部
に達するに伴って、その一つの走行行程に隣接する次の
走行行程の始端部に向けて前記作業車Vを回向動作させ
るように構成されている。以下、この操向制御について
説明する。
【0034】前記操向制御用光センサ17の前記前後一
対の光センサS1,S2の夫々の受光素子の受光位置X
1,X2とその車体前後方向での取り付け間隔dとに基
づいて、図7及び下式に示すように、前記誘導用ビーム
光A1の投射方向に対する平面視での車体5の傾きφと
横幅方向における位置の偏位αとを求め、この傾きφと
偏位αとが共に零となるように、目標操向角を設定して
操向制御する。
【0035】
【数2】 φ=tan-1(|X1−X2|/d) α=X1
【0036】尚、この例では、前記横幅方向における位
置の偏位αは、前記一対の光センサS1,S2の一方
(S1)の受光位置としているが、前記傾きφによる誤
差が生じないようにするために、前記一対の光センサS
1,S2夫々の受光位置X1,X2の平均値を用いるよ
うにしてもよい。そして、前記作業車Vは、但し、本実
施例では、各走行行程では、前記前輪3のみを操向する
2輪ステアリング形式で操向制御するように構成してあ
る。
【0037】ここで、車体5が横幅方向に傾斜していな
い場合には上式に従って横幅方向の位置偏位αを求めれ
ばよいが、車体5が横幅方向に例えば傾斜角θ2で傾斜
した場合には、図6に示すように、前後一対の光センサ
S1,S2の夫々の受光素子の受光位置X1,X2は、
車体5が水平状態のときの位置から傾斜側に移動するの
で、この移動による誤差を、下式のように補正処理にて
除去する。尚、傾きφについては、両センサの受光位置
X1,X2の移動量が同じになり、引き算されて誤差が
打ち消されるので、補正処理は行わない。
【0038】具体的には、一対の光センサS1,S2
は、前輪3の車軸位置から高さHの位置で、且つ、セン
サの中央位置D0が車体5の横幅方向の中央から距離L
に位置するように設けられている。従って、車体5が横
幅方向に傾斜角θ2傾いた場合の補正処理後の位置偏位
α1は、補正処理前の位置偏位αから下式のようにして
求まる。
【0039】
【数3】 α1=(L+α)・cosθ2+H・sinθ2−L
【0040】〔別実施例〕上記実施例では、処理手段1
9が、傾斜角検出手段20の少なくとも角速度高域側で
の応答特性の低下を補った補正傾斜角検出情報を出力す
る場合を示したが、これ以外に、上記角速度高域側での
応答特性の低下を補うのに加えて、角速度低域側での応
答特性の低下(但し、低下の程度は角速度高域側に比べ
て小さい)をも補うようにしてもよい。
【0041】
【0042】又、上記実施例では、処理手段19を、い
わゆるハード回路(フィルター回路33、積分回路3
4、加算回路35)に構成したものを示したが、このよ
うなハード回路ではなく、各手段(フィルター手段、積
分手段、加算手段)をパソコン等のコンピュータにおけ
る処理プログラムに構成して、ソフト処理によって補正
傾斜角検出情報を得るようにすることも可能である。
【0043】上記実施例では、傾斜角検出手段20が、
本体である容器21に収容され且つその容器21に対し
て重力により初期状態(液面水平状態)に復帰付勢され
た被検出体である所定粘度の液体23が、その容器21
に対してなす角度を検出する傾斜角検出手段20に、容
器21に固定された検出電極22とその検出電極22の
静電容量を傾斜角情報に変換する変換回路部24とを備
えて、上記傾斜角度を容器21に対する傾斜方向での液
面差による静電容量の差に置き換えて検出する場合を示
したが、静電容量に置き換えずに、例えば、液面に浮い
たフロートの上下位置をポテンショメータ等にて直接検
出し、その基準位置からの上下移動量にて傾斜角を求め
るようにしてもよい。
【0044】又、上記実施例では、被検出体として液体
を利用する傾斜角検出装置について示したが、これ以外
に、例えば、本体に設けた枢支点に、傾斜角検出方向に
揺動自在な状態で被検出体である重りを垂下し、この重
りが本体に対してなす角度、つまり、初期状態である垂
直下方に向く状態の重りに対して本体が傾斜した角度に
よって傾斜角を検出する装置でもよい。尚、この場合、
検出値の安定性を確保するために、重りを液中に浸した
り、あるいは、機械的なダンパを設ける等すると、検出
の応答性が悪くなるので、本発明によって、応答特性を
補正した傾斜角を得る必要が出てくる。
【0045】上記実施例では、角速度検出手段25を、
レーザージャイロ等のジャイロセンサーの角速度センサ
の例について示したが、これに限るものではない。
【0046】上記実施例では、本発明を田植え用の作業
車の走行制御装置に適用したものを例示したが、これ以
外に、例えば、図10に示すように、薬剤散布車におい
て車体横幅方向に長尺状に構成された散布装置41の複
数のノズル41bから、液体等の薬剤を圃場上に均一に
散布するために、その長尺状の散布装置41を水平状態
に維持するための姿勢制御に適用することができる。図
では、長尺状の散布装置41が車体横幅方向の中央箇所
41aで車体前後方向の軸芯周りに回転自在に枢支され
るとともに、枢支箇所41aから所定距離離れた位置で
油圧シリンダ42の可動アームの先端に保持されてい
る。そして、散布装置41に付設した傾斜センサ20及
び角速度センサ25の出力を処理して得た傾斜角検出情
報に基づいて油圧シリンダ42が作動され、散布装置4
1が水平状態に維持される。又、田植え機以外の農作業
車及び各種作業車の姿勢制御、並びに、地上に固定した
状態で傾斜角が変化する装置の傾斜角検出等にも適用で
きる。
【0047】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】作業車の制御構成のブロック図
【図2】傾斜検出手段の概略斜視図
【図3】傾斜検出手段の検出状態を説明する図
【図4】処理手段の構成を示すブロック図
【図5】処理手段の処理内容を示すグラフ
【図6】車体の傾斜による位置ずれ検出値の補正を説明
する背面図
【図7】操向制御用光センサを説明する概略平面図
【図8】作業車及び誘導用ビーム光の投射状態を示す側
面図
【図9】作業車の走行行程を示す概略平面図
【図10】別実施例の作業車の姿勢制御を示す概略背面
【符号の説明】
21 本体 23 被検出体 20 傾斜角検出手段 25 角速度検出手段 19 処理手段 33 フィルター手段 34 積分手段 35 加算手段 21 容器 25 ジャイロセンサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−150806(JP,A) 特開 平6−194166(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 9/00 - 9/36 A01C 11/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体(21)に対して重力により初期状
    態に復帰付勢された被検出体(23)が、前記本体(2
    1)に対してなす角度を検出する傾斜角検出手段(2
    0)が設けられた傾斜角検出装置であって、 前記本体(21)の傾斜角検出方向での角速度を検出す
    る角速度検出手段(25)と、前記角速度検出手段(2
    5)の情報に基づいて、前記傾斜角検出手段(20)の
    少なくとも角速度高域側での応答特性の低下を補うよう
    に、前記傾斜角検出手段(20)の検出傾斜角情報を補
    正して補正傾斜角検出情報を出力する処理手段(19)
    とが設けられ、 前記処理手段(19)が、前記傾斜角検出手段(20)
    の前記応答特性の低下を補うように設定された通過特性
    で、前記角速度検出手段(25)の出力を通過させるフ
    ィルター手段(33)と、そのフィルター手段(33)
    の出力を積分する積分手段(34)と、その積分手段
    (34)の出力を前記傾斜角検出手段(20)の出力に
    加算して前記補正傾斜角検出情報を得る加算手段(3
    5)とを備えている 傾斜角検出装置。
  2. 【請求項2】 前記傾斜角検出手段(20)が、前記被
    検出体(23)として所定粘度の液体を備えるととも
    に、前記本体(21)が、前記液体を収容する容器(2
    1)にて構成され、 前記角速度検出手段(25)が、ジャイロセンサー(2
    5)にて構成されている 請求項1記載の傾斜角検出装
    置。
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