JP3520663B2 - 感光性ペースト - Google Patents

感光性ペースト

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JP3520663B2
JP3520663B2 JP11637496A JP11637496A JP3520663B2 JP 3520663 B2 JP3520663 B2 JP 3520663B2 JP 11637496 A JP11637496 A JP 11637496A JP 11637496 A JP11637496 A JP 11637496A JP 3520663 B2 JP3520663 B2 JP 3520663B2
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雄一朗 井口
孝樹 正木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な感光性ペース
トに関する。本発明の感光性ペーストは、プラズマディ
スプレイ、プラズマアドレス液晶ディスプレイをはじめ
とする各種のディスプレイ、回路材料等のパターン加工
に用いられる。
【0002】
【従来の技術】近年、回路材料やディスプレイにおける
パターン加工において、小型化・微細化が進んでいる。
【0003】特に、パッケージング材料やプラズマディ
スプレイパネルの隔壁形成には、ガラスなどの無機材料
を高精度かつ高アスペクト比でパターン加工をできる材
料が望まれている。
【0004】従来、無機材料のパターン加工を行う場
合、無機粉末と有機バインダーからなるペーストによる
スクリーン印刷が多く用いられている。しかしながらス
クリーン印刷は精度の高いパターンが形成できないとい
う欠点があった。
【0005】この問題を改良する方法として、プラズマ
ディスプレイの分野では、特開平1−296534号公
報、特開平2−165538号公報、特開平5−342
992号公報では、感光性ペーストを用いてフォトリソ
グラフィ技術に形成する方法が提案されている。しかし
ながら、感光性ペーストの感度や解像度が低いために高
アスペクト比、高精細の隔壁が得られないために、例え
ば80μmを越えるような厚みのものをパターン加工す
る場合、複数回の加工工程(スクリーン印刷・露光・現
像)を必要とするため、工程が長くなる欠点があった。
【0006】また、特開平2−165538号公報で
は、感光性ペーストを転写紙上にコーティングした後、
転写フィルムをガラス基板上に転写して隔壁を形成する
方法が、特開平3−57138号公報では、フォトレジ
スト層の溝に誘電体ペーストを充填して隔壁を形成する
方法がそれぞれ提案されている。また特開平4−109
536号公報では、感光性有機フィルムを用いて隔壁を
形成する方法が提案されている。しかしながら、これら
の方法では、転写フィルムやフォトレジストあるいは有
機フィルムを必要とするために工程が増えるという問題
点があった。また、高精細度や高アスペクト比を有する
隔壁を得るには至っていない。また、隔壁だけでなく、
絶縁体層や誘電体層のパターン加工が必要になる場合が
あるが、隔壁と同様の問題がある。
【0007】一方、回路材料の分野では、ICを実装す
るセラミック基板を精密に加工する技術が必要とされて
いるものの、現状では、スクリーン印刷やパンチングに
よるパターン形成が行われているため、回路材料の小型
化に伴う高精度のパターニング要求に対応するための技
術が必要とされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記欠点
のない感光性ペースト、特に、高アスペクト比かつ高精
度のパターン加工を可能にする感光性ペーストを提供す
ることを目的として、鋭意検討を行った。
【0009】その結果、ペーストを塗布した後、露光す
る際にフォトマスクを用いて露光する方法では、大型化
した場合はフォトマスクの変形によって精度低下する場
合があり、また、多種多様なパターン形成が必要になっ
た場合に、多くの種類のフォトマスクを必要とするとい
う問題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、感光性化合
物を含む有機成分と無機微粒子と可視光感光型の重合開
始剤を必須成分とする感光性ペーストであって、ペース
ト中の無機微粒子の屈折率N1と有機成分の屈折率N2
が、0.01<N1−N2<0.07 を満たす感光性
ペーストによって解決される。
【0011】すなわち、感光性ペースト中の有機成分お
よび無機成分の屈折率制御を行うことによって、有機成
分と無機成分の界面での反射・散乱を削減し、高アスペ
クト比かつ高精度のパターン加工を行うことを特徴とす
る感光性ペーストに関する。
【0012】本発明の感光性ペーストは、アルゴンイオ
ンレーザーなどの可視光レーザーの波長に感光して、高
精度のパターンを形成できるため、フォトマスクを使用
しないフォトリソグラフィー、つまり、描画露光が可能
になる利点がある。この場合は、大型化による精度低下
が少ないことやフォトマスクに起因する不良の発生を防
止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の感光性ペーストとは、無
機微粒子と感光性の化合物を含む有機成分からなり、感
光性の有機成分によるフォトリソグラフィーを用いたパ
ターン形成後に焼成を行って、無機物のパターンを作成
するものである。本発明では、この感光性ペースト中に
可視光感光型の重合開始剤を添加することによって、可
視光による露光、特に、レーザー光による露光が可能に
なり、簡便に高精度のパターン加工が可能になる。
【0014】ペースト中の無機微粒子の含有率は60〜
95重量%、さらには、70〜95重量%であることが
焼成時の収縮率が小さく、焼成による形状変化が小さく
なり好ましい。さらには、各成分の含有量が次に示す量
であることが好ましい。
【0015】 感光性化合物を含む有機成分 : 5〜40重量部 無機微粒子 : 60〜95重量部 可視光感光型重合開始剤 :0.05〜5重量部 また、有機成分の屈折率と無機微粒子の屈折率の差を
0.1以下、より好ましくは、0.07以下にすること
によって、高アスペクト比のパターンが簡便に得ること
ができる。
【0016】さらには、感光性ペースト中の無機微粒子
の屈折率N1と感光性有機成分の屈折率N2が次式を満
たすことによって、高アスペクト比のパターンを高精度
に形成することができる。 −0.03<N1−N2<0.07 より好ましくは、−0.01<N1−N2<0.07で
ある。
【0017】無機微粒子としては、一般的なものであれ
ば特に限定はないが、ガラス、セラミックス(アルミ
ナ、コーディライト等)等が、透明性に優れるため好ま
しい。特にケイ素酸化物、ホウ素酸化物またはアルミニ
ウム酸化物を必須成分とするガラスやセラミックスが好
ましく用いられる。これらは、絶縁体であり、絶縁パタ
ーンの形成、特にプラズマディスプレイやプラズマアド
レス液晶ディスプレイの隔壁の形成に好ましく用いられ
る。
【0018】無機微粒子の粒子径は、作製しようとする
パターンの形状を考慮して選ばれるが、50重量%粒子
径が0.1〜10μm、10重量%粒子径が0.4〜2
μm、90重量%粒子径が4〜10μmのサイズを有し
ており、比表面積0.2〜3m2 /gの無機微粒子を用
いることが、パターン形成上において好ましい。
【0019】また、無機微粒子として、形状が球状であ
る無機微粒子を用いることによって、高アスペクト比の
パターンニングが可能である。具体的には、球形率80
個数%以上であることが好ましい。より好ましくは平均
粒子径1.5〜4μm、比表面積0.5〜1.5m2
g、球形率90個数%以上である。
【0020】球形率とは、顕微鏡観察において、球形も
しくは楕球形の形状を有する粒子の割合であり、光学顕
微鏡において、円形、楕円形として観察される。
【0021】プラズマディスプレイやプラズマアドレス
液晶ディスプレイの隔壁に用いる場合は、熱軟化点の低
いガラス基板上にパターン形成するため、無機微粒子と
して、熱軟化温度が350〜600℃のガラス微粒子を
60重量%以上含む無機微粒子を用いることが好まし
い。
【0022】436nmの波長での全光線透過率(3m
m厚み)が50%以上のガラスを粉砕して得られたガラ
ス微粒子を用いることによって、より正確な形状のパタ
ーンを得ることができる。
【0023】また、焼成時に基板ガラスのそりを生じさ
せないためには、線熱膨張係数が50〜90×10-7
さらには、60〜90×10-7のガラス微粒子を用いる
ことが好ましい。
【0024】ガラス微粒子中の組成としては、酸化珪素
は3〜60重量%の範囲で配合することが好ましく、3
重量%未満の場合はガラス層の緻密性、強度や安定性が
低下し、また熱膨張係数が所望の値から外れ、ガラス基
板とのミスマッチが起こりやすい。また60重量%以下
にすることによって、熱軟化点が低くなり、ガラス基板
への焼き付けが可能になるなどの利点がある。
【0025】酸化ホウ素は5〜50重量%の範囲で配合
することによって、電気絶縁性、強度、熱膨張係数、絶
縁層の緻密性などの電気、機械および熱的特性を向上す
ることができる。50重量%を越えるとガラスの安定性
が低下する。
【0026】酸化ビスマス、酸化鉛、酸化リチウム、酸
化ナトリウム、酸化カリウムのうち少なくとも1種類を
5〜50重量%含むガラス微粒子を用いることによっ
て、ガラス基板上にパターン加工できる温度特性を有す
るガラスペーストを得ることができる。50重量%を越
えるとガラスの耐熱温度が低くなり過ぎてガラス基板上
への焼き付けが難しくなる。特に、酸化ビスマスを5〜
50重量%含有するガラスを用いることは、ペーストの
ポットライフが長いなどの利点がある。
【0027】酸化ビスマスを含むガラス組成としては、
酸化物換算表記で 酸化ビスマス 5〜50重量部 酸化珪素 3〜60重量部 酸化ホウ素 5〜50重量部 の組成を含むものを50重量%以上含有することが好ま
しい。
【0028】ところで、一般に絶縁体として用いられる
ガラスは、1.5〜1.9程度の屈折率を有している。
有機成分の屈折率が無機微粒子の屈折率と大きく異なる
場合は、無機微粒子と感光性有機成分の界面での反射・
散乱が大きくなり、精細なパターンが得られない。一般
的な有機成分の屈折率は1.45〜1.7であるため、
本発明では、無機微粒子の屈折率を1.5〜1.65に
することにより、無機微粒子と有機成分の屈折率を整合
させることができる。それによって、有機成分の選択の
幅が広がる利点がある。
【0029】酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリ
ウム等のアルカリ金属の酸化物を合計で3〜20重量%
含有するガラス微粒子を用いることによって、熱軟化温
度、熱膨張係数のコントロールが容易になるだけでな
く、ガラスの屈折率を低くすることができるため、有機
物との屈折率差を小さくすることが容易になる。アルカ
リ金属の酸化物の添加量はペーストの安定性を向上させ
るためには、20重量%以下が好ましく、より好ましく
は15重量%以下である。
【0030】特に、アルカリ金属の中では酸化リチウム
を用いることによって、比較的ペーストの安定性を高く
することができ、また、酸化カリウムを用いた場合は、
比較的少量の添加でも屈折率を制御できる利点があるこ
とから、アルカリ金属酸化物の中でも、酸化リチウムと
酸化カリウムの添加が有効である。
【0031】この結果、ガラス基板上に焼き付け可能な
熱軟化温度を有し、屈折率を1.5〜1.7にすること
ができ、有機成分との屈折率差を小さくすることが容易
になる。
【0032】酸化鉛や酸化ビスマスを含有するガラスは
熱軟化温度や耐水性向上の点から好ましいが、酸化鉛や
酸化ビスマスを10重量%以上含むガラス微粒子は、屈
折率が1.6以上になるものが多い。このため、酸化ナ
トリウム、酸化リチウム、酸化カリウムなどのアルカリ
金属の酸化物と酸化鉛や酸化ビスマスを併用することに
よって、熱軟化温度、熱膨張係数、耐水性、屈折率のコ
ントロールが容易になる。
【0033】また、ガラス微粒子中に、酸化アルミニウ
ム、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウ
ム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムなど、特
に酸化アルミニウム、酸化バリウム、酸化亜鉛を添加す
ることにより、硬度や加工性を改良することができる
が、熱軟化点、熱膨張係数、屈折率の制御の点からは、
その含有量は40重量%以下が好ましく、より好ましく
は30重量%以下であり、かつ、これらの含有量の合計
が50重量%以下である。
【0034】また、本発明に用いられる無機微粒子中
に、熱軟化点が600℃以上のガラス微粒子やセラミッ
クス微粒子を無機微粒子の40重量%以下の範囲で添加
することによって、焼成時の収縮率を抑制することがで
きる。ただし、この場合に用いる無機微粒子の屈折率差
が0.1以下、さらには、0.05以下であることが、
精度良くパターン形成する上で重要である。
【0035】一方、回路材料、特に多層基板に用いるた
めの、ガラス材料としては、基板として、ガラス以外に
セラミックを用いることができるため、熱軟化温度を6
00℃以下にする必要が無く、材料として、酸化アルミ
ニウムの含有量を25〜75重量%程度にすることによ
って、より強度の高い基板形成が可能になる。
【0036】本発明における無機微粒子の屈折率測定
は、ベッケ法により行うことができる。測定する光の波
長はペーストを塗布した後に、露光する光の波長で測定
することが効果を確認する上で正確である。特に、40
0〜900nmの範囲の波長の光で測定することが好ま
しい。さらには、466nmもしくは488nmでの屈
折率測定が好ましい。
【0037】種々の金属酸化物を添加することによっ
て、焼成後のパターンに着色することができる。例え
ば、感光性ペースト中に黒色の金属酸化物を1〜10重
量%含むことによって、黒色のパターンを形成すること
ができる。
【0038】この際に用いる黒色の金属酸化物として、
Cr、Fe、Co、Mn、Cuの酸化物の内、少なくと
も1種、好ましくは3種以上を含むことによって、黒色
化が可能になる。特に、FeとMnの酸化物をそれぞれ
0.5重量%以上含有することによって、より黒色のパ
ターンを形成できる。
【0039】さらに、黒色以外に、赤、青、緑等に発色
する無機顔料を添加したペーストを用いることによっ
て、各色のパターンを形成できる。これらの着色パター
ンは、プラズマディスプレイのカラーフィルターなどに
好適に用いることができる。
【0040】また、本発明に用いられる無機微粒子とし
て、成分の異なる微粒子を組み合わせて用いることもで
きる。特に、熱軟化点の異なるガラス微粒子やセラミッ
クス微粒子を用いることによって、焼成時の収縮率を抑
制することができる。ただし、この場合に用いる成分の
異なる無機微粒子に関して、それぞれの屈折率差が0.
1以下、さらには、0.05以下であることが、精度良
くパターン形成する上で重要である。
【0041】本発明において使用される有機成分とは、
感光性の有機物を含むペースト中の有機成分(ペースト
から無機成分を除いた部分)のことである。
【0042】本発明に用いる感光性ペーストに関して
は、感光性成分の含有率が有機成分中の10重量%以
上、さらには、30重量%以上であることが光に対する
感度の点で好ましい。
【0043】有機成分は、感光性モノマー、感光性オリ
ゴマー、感光性ポリマーのうち少なくとも1種類から選
ばれる感光性成分を含有し、さらに必要に応じて、バイ
ンダー、光重合開始剤、紫外線吸収剤、増感剤、増感助
剤、重合禁止剤、可塑剤、増粘剤、有機溶媒、酸化防止
剤、分散剤、有機あるいは無機の沈殿防止剤やレベリン
グ剤などの添加剤成分を加えることも行われる。
【0044】本発明においては、可視光に感光する重合
開始剤を必須成分として含有する。可視光に感光可能な
重合開始剤としては、一般的な可視光重合開始剤を用い
ることができる。近紫外に吸収を持つ陽イオン染料とボ
ーレート陰イオンとの錯体、近赤外増感色素で増感され
たハロゲン化銀と還元剤との組み合わせたもの、チタノ
セン、鉄アレーン錯体、有機過酸化物、ヘキサアリール
ビイミダゾール、N−フェニルグリシン、ジアリールヨ
ウドニウム塩等のラジカル発生剤の少なくとも1種と、
更に必要に応じて、3−置換クマリン、シアニン色素、
メロシアニン色素、チアゾール系色素、ピリリウム系色
素等の増感色素を用いることができ、(株)シーエムシ
ー社版の機能材料1986年10月号p.56〜59に
示されている重合開始剤や特開平3−111402号公
報、特開平3−179003号公報、特開平3−802
51号公報、特開平7−114176号公報、特開平6
−67414号公報、特開平6−67425号公報に示
される重合開始剤等を用いることができる。
【0045】感光性成分としては、光不溶化型のものと
光可溶化型のものがあり、光不溶化型のものとして、 (A)分子内に不飽和基などを1つ以上有する官能性の
モノマー、オリゴマー、ポリマーを含有するもの (B)芳香族ジアゾ化合物、芳香族アジド化合物、有機
ハロゲン化合物などの感光性化合物を含有するもの (C)ジアゾ系アミンとホルムアルデヒドとの縮合物な
どいわゆるジアゾ樹脂といわれるもの等がある。
【0046】また、光可溶型のものとしては、 (D)ジアゾ化合物の無機塩や有機酸とのコンプレック
ス、キノンジアゾ類を含有するもの (E)キノンジアゾ類を適当なポリマーバインダーと結
合させた、例えばフェノール、ノボラック樹脂のナフト
キノン−1,2−ジアジド−5−スルフォン酸エステル
等がある。
【0047】本発明において用いる感光性成分は、上記
のすべてのものを用いることができる。感光性ペースト
として、無機微粒子と混合して簡便に用いることができ
る感光性成分は、(A)のものが好ましい。
【0048】感光性モノマーとしては、炭素−炭素不飽
和結合を含有する化合物で、その具体的な例として、メ
チルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピル
アクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチル
アクリレート、sec−ブチルアクリレート、sec−
ブチルアクリレート、イソ−ブチルアクリレート、te
rt−ブチルアクリレート、n−ペンチルアクリレー
ト、アリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブト
キシエチルアクリレート、ブトキシトリエチレングリコ
ールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシ
クロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロ
ールアクリレート、グリシジルアクリレート、ヘプタデ
カフロロデシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、イソボニルアクリレート、2−ヒドロキシ
プロピルアクリレート、イソデキシルアクリレート、イ
ソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−
メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレングリコ
ールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアク
リレート、オクタフロロペンチルアクリレート、フェノ
キシエチルアクリレート、ステアリルアクリレート、ト
リフロロエチルアクリレート、アリル化シクロヘキシル
ジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレー
ト、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、エチ
レングリコールジアクリレート、ジエチレングリコール
ジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリ
トールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジトリメチ
ロールプロパンテトラアクリレート、グリセロールジア
クリレート、メトキシ化シクロヘキシルジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロピレ
ングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジアクリレート、トリグリセロールジアクリレート、
トリメチロールプロパントリアクリレート、アクリルア
ミド、アミノエチルアクリレート、フェニルアクリレー
ト、フェノキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレ
ート、1−ナフチルアクリレート、2−ナフチルアクリ
レート、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノ
ールA−エチレンオキサイド付加物のジアクリレート、
ビスフェノールA−プロピレンオキサイド付加物のジア
クリレート、チオフェノールアクリレート、ベンジルメ
ルカプタンアクリレート、また、これらの芳香環の水素
原子のうち、1〜5個を塩素または臭素原子に置換した
モノマー、もしくは、スチレン、p−メチルスチレン、
o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、塩素化スチ
レン、臭素化スチレン、α−メチルスチレン、塩素化α
−メチルスチレン、臭素化α−メチルスチレン、クロロ
メチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレン、カルボシ
キメチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラ
セン、ビニルカルバゾール、および、上記化合物の分子
内のアクリレートを一部もしくはすべてをメタクリレー
トに変えたもの、γ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、1−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げら
れる。本発明ではこれらを1種または2種以上使用する
ことができる。
【0049】これら以外に、不飽和カルボン酸等の不飽
和酸を加えることによって、感光後の現像性を向上する
ことができる。不飽和カルボン酸の具体的な例として
は、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、クロト
ン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、またはこれ
らの酸無水物などがあげられる。
【0050】バインダーとしては、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エステル重合
体、アクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル−
メタクリル酸エステル共重合体、α−メチルスチレン重
合体、ブチルメタクリレート樹脂などがあげられる。
【0051】また、前述の炭素−炭素二重結合を有する
化合物のうち少なくとも1種類を重合して得られたオリ
ゴマーやポリマーを用いることができる。
【0052】重合する際に、これらのモノマーの含有率
が10重量%以上、さらに好ましくは35重量%以上に
なるように、他の感光性のモノマーと共重合することが
できる。
【0053】共重合するモノマーとしては、不飽和カル
ボン酸等の不飽和酸を共重合することによって、感光後
の現像性を向上することができる。不飽和カルボン酸の
具体的な例としては、アクリル酸、メタアクリル酸、イ
タコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル
酢酸、またはこれらの酸無水物などがあげられる。
【0054】こうして得られた側鎖にカルボキシル基等
の酸性基を有するポリマーもしくはオリゴマーの酸価
(AV)は50〜180、さらには70〜140の範囲
が好ましい。酸価が50未満であると、現像許容幅が狭
くなる。また、酸価が180を越えると未露光部の現像
液に対する溶解性が低下するようになるため現像液濃度
を濃くすると露光部まで剥がれが発生し、高精細なパタ
ーンが得られにくい。
【0055】以上示した、ポリマーもしくはオリゴマー
に対して、光反応性基を側鎖または分子末端に付加させ
ることによって、感光性を持つ感光性ポリマーや感光性
オリゴマーとして用いることができる。
【0056】好ましい光反応性基は、エチレン性不飽和
基を有するものである。エチレン性不飽和基としては、
ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基などが
あげられる。
【0057】このような側鎖をオリゴマーやポリマーに
付加させる方法は、ポリマー中のメルカプト基、アミノ
基、水酸基やカルボキシル基に対して、グリシジル基や
イソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やア
クリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはア
リルクロライドを付加反応させて作る方法がある。
【0058】グリシジル基を有するエチレン性不飽和化
合物としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グ
リシジル、アリルグリシジルエーテル、エチルアクリル
酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、クロト
ン酸グリシジルエーテル、イソクロトン酸グリシジルエ
ーテルなどがあげられる。
【0059】イソシアネート基を有するエチレン性不飽
和化合物としては、(メタ)アクリロイルイソシアネー
ト、(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート等があ
る。
【0060】また、グリシジル基やイソシアネート基を
有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライ
ド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライド
は、ポリマー中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカ
ルボキシル基に対して0.05〜1モル当量付加させる
ことが好ましい。
【0061】光重合開始剤として、前記の可視光に感光
可能な重合開始剤とともに、一般的な光重合開始剤を併
用することができる。
【0062】光重合開始剤の具体的な例として、ベンゾ
フェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビ
ス(ジメチルアミン)ベンゾフェノン、4,4−ビス
(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジクロロ
ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニ
ルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−
ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−
フェニル−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキ
シ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジク
ロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオ
キサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロ
ピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジ
ル、ベンジルジメチルケタノール、ベンジルメトキシエ
チルアセタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−
t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノ
ン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズア
ントロン、ジベンゾスベロン、メチレンアントロン、4
−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−
アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス
(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサ
ノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−
メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパ
ンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、
1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エ
トキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エト
キシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキ
シム、ミヒラーケトン、2−メチル−[4−(メチルチ
オ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、
ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニル
クロライド、N−フェニルチオアクリドン、4,4−ア
ゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、
ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホルフィ
ン、カンファーキノン、四臭素化炭素、トリブロモフェ
ニルスルホン、過酸化ベンゾインおよびエオシン、メチ
レンブルーなどの光還元性の色素とアスコルビン酸、ト
リエタノールアミンなどの還元剤の組合せなどがあげら
れる。本発明ではこれらを1種または2種以上使用する
ことができる。光重合開始剤は、感光性成分に対し、
0.05〜10重量%の範囲で添加され、より好ましく
は、0.1〜5重量%である。重合開始剤の量が少なす
ぎると、光感度が不良となり、光重合開始剤の量が多す
ぎれば、露光部の残存率が小さくなりすぎるおそれがあ
る。
【0063】紫外線吸収剤を添加することも有効であ
る。紫外線吸収効果の高い化合物を添加することによっ
て高アスペクト比、高精細、高解像度が得られる。紫外
線吸収剤としては有機系染料からなるもの、中でも35
0〜450nmの波長範囲で高UV吸収係数を有する有
機系染料が好ましく用いられる。具体的には、アゾ系染
料、アミノケトン系染料、キサンテン系染料、キノリン
系染料、アミノケトン系染料、アントラキノン系、ベン
ゾフェノン系、ジフェニルシアノアクリレート系、トリ
アジン系、p−アミノ安息香酸系染料などが使用でき
る。有機系染料は吸光剤として添加した場合にも、焼成
後の絶縁膜中に残存しないで吸光剤による絶縁膜特性の
低下を少なくできるので好ましい。これらの中でもアゾ
系およびベンゾフェノン系染料が好ましい。有機染料の
添加量は0.05〜5重量部が好ましい。0.05重量
%以下では紫外線吸光剤の添加効果が減少し、5重量%
を越えると焼成後の絶縁膜特性が低下するので好ましく
ない。より好ましくは0.05〜1重量%である。有機
顔料からなる紫外線吸光剤の添加方法の一例を上げる
と、有機顔料を予め有機溶媒に溶解した溶液を作製し、
それをペースト作製時に混練する方法以外に、該有機溶
媒中に無機微粒子を混合後、乾燥する方法があげられ
る。この方法によって無機微粒子の個々の粒子表面に有
機の膜をコートしたいわゆるカプセル状の微粒子が作製
できる。
【0064】本発明において、無機微粒子に含まれるP
b、Fe、Cd、Mn、Co、Mgなどの金属および酸
化物がペースト中に含有する感光性成分と反応してペー
ストが短時間でゲル化し、塗布できなくなる場合があ
る。このような反応を防止するために安定化剤を添加し
てゲル化を防止することが好ましい。用いる安定化剤と
しては、トリアゾール化合物が好ましく用いられる。ト
リアゾール化合物としては、ベンゾトリアゾール誘導体
が好ましく用いられる。この中でも特にベンゾトリアゾ
ールが有効に作用する。本発明において使用されるベン
ゾトリアゾールによる無機微粒子の表面処理の一例を上
げると、無機微粒子に対して所定の量のベンゾトリアゾ
ールを酢酸メチル、酢酸エチル、エチルアルコール、メ
チルアルコールなどの有機溶媒に溶解した後、これら微
粒子が十分に浸すことができるように溶液中に1〜24
時間浸積する。浸積後、好ましくは20〜30℃下で自
然乾燥して溶媒を蒸発させてトリアゾール処理を行った
微粒子を作製する。使用される安定化剤の割合(安定化
剤/無機微粒子)は0.05〜5重量%が好ましい。
【0065】増感剤は、感度を向上させるために添加さ
れる。増感剤の具体例としては、2,4−ジエチルチオ
キサントン、イソプロピルチオキサントン、2,3−ビ
ス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、
2,6−ビス(4−ジメチルアミニベンザル)シクロヘ
キサノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザ
ル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラーケトン、
4,4−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、
4,4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4−ビ
ス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシ
ンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベンジリ
デンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビ
ニレン)−イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−
ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−カルボニ
ル−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)アセトン、
3,3−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリ
ン)、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N
−フェニルエタノールアミン、N−トリルジエタノール
アミン、N−フェニルエタノールアミン、ジメチルアミ
ノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸イソア
ミル、3−フェニル−5−ベンゾイルチオテトラゾー
ル、1−フェニル−5−エトキシカルボニルチオテトラ
ゾールなどがあげられる。本発明ではこれらを1種また
は2種以上使用することができる。なお、増感剤の中に
は光重合開始剤としても使用できるものがある。増感剤
を本発明の感光性ペーストに添加する場合、その添加量
は感光性成分に対して通常0.05〜10重量%、より
好ましくは0.1〜10重量%である。増感剤の量が少
なすぎれば光感度を向上させる効果が発揮されず、増感
剤の量が多すぎれば露光部の残存率が小さくなりすぎる
おそれがある。
【0066】重合禁止剤は、保存時の熱安定性を向上さ
せるために添加される。重合禁止剤の具体的な例として
は、ヒドロキノン、ヒドロキノンのモノエステル化物、
N−ニトロソジフェニルアミン、フェノチアジン、p−
t−ブチルカテコール、N−フェニルナフチルアミン、
2,6−ジ−t−ブチル−p−メチルフェノール、クロ
ラニール、ピロガロールなどが挙げられる。重合禁止剤
を添加する場合、その添加量は、感光性ペースト中に、
通常、0.001〜1重量%である。
【0067】可塑剤の具体的な例としては、ジブチルフ
タレート、ジオクチルフタレート、ポリエチレングリコ
ール、グリセリンなどがあげられる。
【0068】酸化防止剤は、保存時におけるアクリル系
共重合体の酸化を防ぐために添加される。酸化防止剤の
具体的な例として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾ
ール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t
−4−エチルフェノール、2,2−メチレン−ビス−
(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2−
メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノ
ール)、4,4−ビス−(3−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−6
−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2
−メチル−4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)ブタ
ン、ビス[3,3−ビス−(4−ヒドロキシ−3−t−
ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエス
テル、ジラウリルチオジプロピオナート、トリフェニル
ホスファイトなどが挙げられる。酸化防止剤を添加する
場合、その添加量は通常、添加量は、ペースト中に、通
常、0.001〜1重量%である。
【0069】本発明の感光性ペーストには、溶液の粘度
を調整したい場合、有機溶媒を加えてもよい。このとき
使用される有機溶媒としては、メチルセロソルブ、エチ
ルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルエチルケト
ン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロ
ペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアル
コール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシ
ド、γ−ブチロラクトン、ブロモベンゼン、クロロベン
ゼン、ジブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモ安
息香酸、クロロ安息香酸などやこれらのうちの1種以上
を含有する有機溶媒混合物が用いられる。
【0070】有機成分の屈折率とは、露光により感光性
成分を感光させる時点におけるペースト中の有機成分の
屈折率のことである。つまり、ペーストを塗布し、乾燥
工程後に露光を行う場合は、乾燥工程後のペースト中の
有機成分の屈折率のことである。例えば、ペーストをガ
ラス基板上に塗布した後、50〜100℃で1〜30分
乾燥して屈折率を測定する方法などがある。
【0071】本発明における屈折率の測定は、一般的に
行われるエリプソメトリー法やVブロック法が好まし
く、測定は露光する光の波長で行うことが効果を確認す
る上で正確である。特に、400〜900nmの範囲中
の波長の光で測定することが好ましい。さらには、46
6nmもしくは488nmでの屈折率測定が好ましい。
【0072】また、有機成分が光照射によって重合した
後の屈折率を測定するためには、ペースト中に対して光
照射する場合と同様の光を有機成分のみに照射すること
によって測定できる。
【0073】ガラス基板上に焼き付けを行うことができ
る酸化ビスマスや酸化鉛を10重量%以上含有するガラ
ス微粒子は、屈折率が1.6以上になる場合があり、こ
の場合は有機物の屈折率を高くする必要がある。
【0074】この場合、有機成分中に高屈折率成分を導
入する必要があり、有機成分中に硫黄原子、臭素原子、
ヨウ素原子、ナフタレン環、ビフェニル環、アントラセ
ン環、カルバゾール環を有する化合物を10重量%以上
用いることが高屈折率化に有効である。また、ベンゼン
環を20重量%以上含有することによって、高屈折率化
ができる。
【0075】特に、硫黄原子もしくはナフタレン環を1
0重量%以上含有することによって、より簡便に有機成
分を高屈折率化することができる。ただし、含有量が6
0重量%以上になると光感度が低下するという問題が発
生するので、硫黄原子とナフタレン環の合計含有量が1
0〜60重量%の範囲であることが好ましい。
【0076】有機成分中に硫黄原子、臭素原子、ナフタ
レン環を導入する方法としては、感光性モノマーやバイ
ンダー中に、硫黄原子、ナフタレン環を持つ化合物を用
いることが有効である。分子内に硫黄原子を含有するモ
ノマーとしては、次の一般式(A)、(B)または
(C)で示される化合物などが挙げられる。構造式中の
Rは水素原子もしくはメチル基を示す。
【0077】
【化1】 また、増感剤は、露光波長に吸収を有しているものが用
いられる。この場合、吸収波長近傍では屈折率が極端に
高くなるため、増感剤を多量に添加することによって、
有機成分の屈折率を向上することができる。この場合の
増感剤の添加量として、ペースト中に0.5〜10重量
%添加することができる。より好ましくは、1〜6重量
%である。
【0078】感光性ペーストは、通常、無機微粒子、紫
外線吸光剤、感光性ポリマー、感光性モノマー、光重合
開始剤、ガラスフリットおよび溶媒等の各種成分を所定
の組成となるように調合した後、3本ローラや混練機で
均質に混合分散し作製する。
【0079】ペーストの粘度は無機微粒子、増粘剤、有
機溶媒、可塑剤および沈殿防止剤などの添加割合によっ
て適宜調整されるが、その範囲は2000〜20万cp
s(センチ・ポイズ)である。例えばガラス基板への塗
布をスピンコート法で行う場合は、2000〜5000
cpsが好ましい。スクリーン印刷法で1回塗布して膜
厚10〜20μmを得るには、5万〜20万cpsが好
ましい。ブレードコーター法やダイコーター法などを用
いる場合は、2000〜20000cpsが好ましい。
【0080】次に、感光性ペーストを用いてパターン加
工を行う一例について説明するが、本発明はこれに限定
されない。ガラス基板やセラミックスの基板、もしく
は、ポリマー製フィルムの上に、感光性ペーストを全面
塗布、もしくは部分的に塗布する。塗布方法としては、
スクリーン印刷、バーコーター、ロールコーター、ダイ
コーター、ブレードコーター等一般的な方法を用いるこ
とができる。塗布厚みは、塗布回数、コーターのギャッ
プ、スクリーンのメッシュ、ペーストの粘度を選ぶこと
によって調整できる。
【0081】ここでペーストを基板上に塗布する場合、
基板と塗布膜との密着性を高めるために基板の表面処理
を行うことができる。表面処理液としてはシランカップ
リング剤、例えばビニルトリクロロシラン、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、トリス−
(2−メトキシエトキシ)ビニルシラン、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロキ
シプロピル)トリメトキシシラン、γ(2−アミノエチ
ル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ランなどあるいは有機金属例えば有機チタン、有機アル
ミニウム、有機ジルコニウムなどである。シランカップ
リング剤あるいは有機金属を有機溶媒、例えばエチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、プロピルアルコール、ブチルアルコールなどで0.
1〜5%の濃度に希釈したものを用いる。次にこの表面
処理液をスピナーなどで基板上に均一に塗布した後に8
0〜140℃で10〜60分間乾燥することによって表
面処理ができるまた、フィルム上に塗布した場合、フィ
ルム上で乾燥を行った後、次の露光工程を行う場合と、
ガラスやセラミックの基板上に張り付けた後、露光工程
を行う方法がある。
【0082】本発明の感光性ペーストをポリエステルフ
ィルムなどの上に塗布することによって、回路材料やデ
ィスプレイに用いる感光性グリーンシートを得ることが
できる。
【0083】塗布した後、露光装置を用いて露光を行
う。露光は通常のフォトリソグラフィーで行われるよう
に、フォトマスクを用いてマスク露光する方法が一般的
であるが、本発明の場合、フォトマスクを用いずに、可
視光レーザーなどを用いて直接描画露光する方法も好適
に用いることができる。
【0084】この場合、光源としては、半導体レーザ
ー、可視光レーザーなどを用いることができる。可視光
レーザーとしては、アルゴンイオンレーザーなどを用い
ることができ、フォトマスクを用いないため、マスクに
起因するトラブルを抑制することができる。
【0085】マスク露光する場合、用いるマスクは、感
光性有機成分の種類によって、ネガ型もしくはポジ型の
どちらかを選定する。露光装置としては、ステッパー露
光機、プロキシミティ露光機等を用いることができる。
【0086】塗布した感光性ペースト表面に酸素遮蔽膜
を設けることによって、パターン形状を向上することが
できる。酸素遮蔽膜の一例としては、PVAやセルロー
スなどの膜、あるいは、ポリエステルなどのフィルムが
上げられる。
【0087】PVA膜の形成方法は濃度が0.5〜5重
量%の水溶液をスピナーなどの方法で基板上に均一に塗
布した後に70〜90℃で10〜60分間乾燥すること
によって水分を蒸発させて行う。また水溶液中にアルコ
ールを少量添加すると絶縁膜との塗れ性が良くなり蒸発
が容易になるので好ましい。さらに好ましいPVAの溶
液濃度は、1〜3重量%である。この範囲にあると感度
が一層向上する。PVA塗布によって感度が向上するの
は次の理由が推定される。すなわち感光性成分が光反応
する際に、空気中の酸素があると光硬化の感度を妨害す
ると考えられるが、PVAの膜があると余分な酸素を遮
断できるので露光時に感度が向上すると考えられる。
【0088】ポリエステルやポリプロピレン、ポリエチ
レン等の透明なフィルムを用いる場合は、塗布後の感光
性ペーストの上に、これらのフィルムを張り付けて用い
る方法もある。
【0089】露光後、感光部分と非感光部分の現像液に
対する溶解度差を利用して、現像を行なうが、この場
合、浸漬法やスプレー法、ブラシ法で行なう。
【0090】用いる現像液は、感光性ペースト中の有機
成分が溶解可能である有機溶媒を使用できる。また該有
機溶媒にその溶解力が失われない範囲で水を添加しても
よい。感光性ペースト中にカルボキシル基等の酸性基を
持つ化合物が存在する場合、アルカリ水溶液で現像でき
る。アルカリ水溶液として水酸化ナトリウムや炭酸ナト
リウム、水酸化カルシウム水溶液などのような金属アル
カリ水溶液を使用できるが、有機アルカリ水溶液を用い
た方が焼成時にアルカリ成分を除去しやすいので好まし
い。
【0091】有機アルカリとしては、一般的なアミン化
合物を用いることができる。具体的には、テトラメチル
アンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアン
モニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエ
タノールアミンなどが挙げられる。アルカリ水溶液の濃
度は通常0.01〜10重量%、より好ましくは0.1
〜5重量%である。アルカリ濃度が低すぎると可溶部が
除去されず、アルカリ濃度が高すぎると、パターン部を
剥離させ、また非可溶部を腐食させるおそれがあり好ま
しくない。また、現像時の現像温度は、20〜50℃で
行うことが工程管理上好ましい。
【0092】次に焼成炉にて焼成を行う。焼成雰囲気
や、温度はペーストや基板の種類によって異なるが、空
気中、窒素、水素等の雰囲気中で焼成する。焼成炉とし
ては、バッチ式の焼成炉やベルト式の連続型焼成炉を用
いることができる。焼成温度は400〜1000℃で行
う。ガラス基板上にパターン加工する場合は、520〜
610℃の温度で10〜60分間保持して焼成を行う。
【0093】また、以上の塗布や露光、現像、焼成の各
工程中に、乾燥、予備反応の目的で、50〜300℃加
熱工程を導入しても良い。
【0094】
【実施例】以下に、本発明を実施例を用いて、具体的に
説明する。ただし、本発明はこれに限定はされない。な
お、実施例、比較例中の濃度(%)は特にことわらない
限り重量%である。
【0095】実施例は、無機微粒子および有機成分から
なる感光性ペーストを作成した。作成手順は、まず、有
機成分の各成分を80℃に加熱しながら溶解し、その
後、無機微粒子を添加し、混練機で混練することによっ
てペーストを作成した。粘度は溶媒量をによって調整し
た。溶媒量(γ−ブチルラクトン)はペースト中に10
〜40%になるように調整した。
【0096】次に、30cm角のソーダガラス基板もし
くは石英ガラス基板上に、スクリーン印刷法による複数
回塗布によって、100μmの塗布厚みになるように塗
布を行った後、80℃で30分乾燥した。
【0097】次に、488nm水冷アルゴンイオンレー
ザー(日本電気社製GLG3028)を用いて、走査露
光を行った。パターンはピッチ300μm、線幅100
μm、プラズマディスプレイにおけるストライプ状の隔
壁パターン形成が可能になるように設定した。露光後、
80℃で30分キュアを行った。その後、炭酸ナトリウ
ムの1%水溶液に浸漬して、現像を行った。
【0098】さらに、得られたガラス基板を120℃で
1時間乾燥した後、所定の温度で1時間焼成を行った。
焼成により約20%程度の収縮が生じる。
【0099】評価は、パターン形状(線幅約80μm、
高さ約80μm、ピッチ300μmがターゲット)を電
子顕微鏡観察によって観察した。良好な形状が得られて
いる場合は○、欠落などにより良好な形状が得られてい
ない場合を×として評価を行った。
【0100】また、有機成分の屈折率は、ペースト中の
有機成分だけを調整して、塗布および乾燥工程後に、エ
リプソメトリー法によって、25℃における488nm
の波長の光に関して測定を行った。実施例に示すペース
ト組成は露光工程時(乾燥工程後)の組成である。乾燥
前の組成は、溶媒であるγ−ブチルラクトンの量がペー
スト中に15%になっている以外は、表中の組成比であ
る。
【0101】実施例1、2 表1に示す組成の感光性ペーストを用いて、パターン作
成を行った。焼成は、560℃で行った。
【0102】
【表1】 表中の略称に関して、次に示す。
【0103】(ポリマー1の構造中の数字は、それぞれ
のモノマーの構成モル比を示す) TMPTA :トリメチロールプロパントリアクリ
レート BMEXS−MA:
【化2】 エリスロシン :
【化3】 IGC261 :
【化4】 BMPS :
【化5】 γ−BL :γ−ブチロラクトン ポリマー1 :
【化6】
【0104】
【発明の効果】本発明の感光性ペーストによって、高ア
スペクト比かつ高精度のパターン加工が可能になる。こ
れによって、ディスプレイ、回路材料等の厚膜、高精度
のパターン加工が可能になり、精細性の向上、工程の簡
略化が可能になる。
【0105】特に、簡便に高精度のプラズマディスプレ
イパネルの隔壁を形成することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−311097(JP,A) 特開 平8−50811(JP,A) 特開 昭62−252481(JP,A) 特開2002−214772(JP,A) 特開 平9−223462(JP,A) 特開 平6−144871(JP,A) 特開 平7−291656(JP,A) 特開 平4−337226(JP,A) 特開 平5−271576(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 - 7/42 C03C 3/00 H01J 9/02

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光性化合物を含む有機成分と無機微粒子
    と可視光感光型の重合開始剤を必須成分とする感光性ペ
    ーストであって、ペースト中の無機微粒子の屈折率N1
    と有機成分の屈折率N2が、次式を満たすペーストを用
    いることを特徴とする感光性ペースト。0.01<N1−N2<0.07
  2. 【請求項2】感光性化合物を含む有機成分と無機微粒子
    と可視光感光型の重合開始剤を必須成分とする感光性ペ
    ーストであって、該感光性ペーストが可視光レーザーに
    よって直接描画されるものであることを特徴とする感光
    性ペースト。
  3. 【請求項3】無機微粒子の屈折率が1.5〜1.65の
    範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の
    感光性ペースト。
  4. 【請求項4】有機成分中に、分子内にカルボキシル基を
    含有する重量平均分子量500〜10万のオリゴマーも
    しくはポリマーを10〜90重量%含むことを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載のの感光性ペースト。
  5. 【請求項5】有機成分中に、分子内に不飽和二重結合を
    有する重量平均分子量500〜10万のオリゴマーもし
    くはポリマーを10〜90重量%含むことを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載のの感光性ペースト。
  6. 【請求項6】有機成分中に、分子内にカルボキシル基と
    不飽和二重結合を含有する重量平均分子量500〜10
    万のオリゴマーもしくはポリマーを10〜90重量%含
    むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の感
    光性ペースト。
  7. 【請求項7】有機成分中に、有機染料を0.05〜5重
    量%含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    に記載の感光性ペースト。
  8. 【請求項8】無機微粒子が、ガラス微粒子であることを
    特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の感光性ペー
    スト。
  9. 【請求項9】ガラス微粒子として、熱軟化温度が350
    〜600℃のガラス微粒子を用いることを特徴とする請
    求項8の感光性ペースト。
  10. 【請求項10】ガラス微粒子として、酸化ビスマス、酸
    化鉛のうち少なくとも1種類を含有し、その含有率の合
    計が5〜50重量%のガラス微粒子を用いることを特徴
    とする請求項8または9に記載の感光性ペースト。
  11. 【請求項11】ガラス微粒子として、酸化リチウム、酸
    化ナトリウム、酸化カリウムのうち少なくとも1種類を
    含有し、その含有率の合計が3〜20重量%のガラス微
    粒子を用いることを特徴とする請求項8〜10のいずれ
    かに記載の感光性ペースト。
  12. 【請求項12】ガラス微粒子として、線熱膨張係数が6
    0〜90×10-7のガラス微粒子を用いることを特徴と
    する請求項8〜11のいずれかに記載の感光性ペース
    ト。
  13. 【請求項13】請求項1〜12のいずれかに記載の感光
    性ペーストを使用し、可視光レーザーによって直接描画
    露光することを特徴とするパターン加工方法。
  14. 【請求項14】ペーストを塗布する工程およびその後に
    露光する工程を含むディスプレイパネル用部材の製造方
    法であって、ペーストが請求項1〜12のいずれかに記
    載の感光性ペーストであり、かつ、露光工程で可視光レ
    ーザーを用いて直接描画露光することを特徴とするディ
    スプレイパネル用部材の製造方法。
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