JP3543182B2 - パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電動モータが駆動する油圧ポンプを作動油圧の発生源として操舵補助を行うパワーステアリング装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は、電動モータが駆動する油圧ポンプを作動油圧の発生源として操舵補助を行うパワーステアリング装置の1例の要部構成を示すブロック図である。このパワーステアリング装置は、制御部1が指示する印加電圧の目標値に従って、モータ駆動回路2が電動モータ4に電圧を印加して駆動させ、電動モータ4は油圧ポンプ5を駆動して作動油圧を発生させる。
【0003】
コントロールバルブ6は、舵輪7が操作され、舵輪軸の下端に設けられたピニオンギア6cを含むギア装置(図示せず)が作動することにより、パワーシリンダへ通じるパイプライン6a,6bへ圧送する作動油の圧力を制御する。これにより、パワーシリンダが作動して、舵輪7の操作方向に操作量に応じた操舵補助力を発生するようになっている。
モータ駆動回路2及び電動モータ4の間には、電動モータ4に流れる電流を検出するモータ電流検出回路3が設けられ、そのモータ電流検出信号は制御部1へ入力される。制御部1は、このモータ電流検出信号により、電動モータ4へ印加する電圧を制御するようになっている。
【0004】
このような構成の従来のパワーステアリング装置では、制御部1は、舵輪7が操作されず操舵補助力を必要としないとき(電動モータ4に流れる電流は小さい)は、エネルギー消費量を抑えるため、図11に示すように、モータ駆動モードを待機回転モード(低電圧、低回転速度)にして、電動モータ4の出力を減少させている。そして、舵輪7が操作されてコントロールバルブ6が作動し、作動油圧が上昇して負荷が増大し、電動モータ4に流れる電流が増加して、モータ電流検出回路3のモータ電流検出信号が所定値(例えば12A相当)に達すると、制御部1は、モータ駆動モードをアシスト回転モード(高電圧、高回転速度)に切換えて、電動モータ4の出力を増加させるようにしている。
尚、待機回転モードは、アシスト回転モードと比較して、相対的に低いモータ出力を生じるモータ駆動モードである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のパワーステアリング装置は、舵輪7が操作されないときに電動モータ4に流れる電流は、装置毎に製造時に起因するバラツキがあり、また、作動油の粘性が温度により変化することによっても変動するので、待機回転モードからアシスト回転モードへの切換えのためのモータ電流の閾値は、上述のように高め(例えば12A相当)に設定されている。
【0006】
そのため、従来のパワーステアリング装置は、図10(a)に示すように、舵輪7が操作され始めて、コントロールバルブ6が作動し、作動油圧が上昇して負荷が増大し、図10(b)に示すように、電動モータ4に流れる電流が増加して、モータ電流検出回路3のモータ電流検出信号が12A相当に達し、図10(c)に示すように、電動モータ4へ印加する電圧が一段上げられる迄に、時間のズレ(図10(e))が生じる。
【0007】
そのため、舵輪7が操作され始めて、電動モータ4へ印加する電圧が一段上げられる迄の時間(ズレ)は、操舵補助力が小さいので、図10(d)円内に示すように、操舵トルクが大きくなり、操舵開始時に引っ掛かりが生じていた。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたものであり、操舵以外に起因するモータ電流のバラツキ及び変動の影響を受けず、舵輪が操作され始めてから電動モータへ印加する電圧が一段上げられる迄の時間のズレ、つまり待機回転モードからアシスト回転モードへ切換えられる迄の時間のズレが小さく操舵感覚の良いパワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1発明に係るパワーステアリング装置は、待機回転モード及びアシスト回転モードにより回転される電動モータが駆動する油圧ポンプを作動油圧の発生源として操舵補助を行うパワーステアリング装置において、前記電動モータに流れる電流を検出するモータ電流検出回路と、該モータ電流検出回路が検出したモータ電流値に基づいて、前記モードの切換えを制御するためのパラメータを演算するパラメータ演算手段と、該パラメータ演算手段が演算したパラメータと所定値との大小を判定する判定手段と、該判定手段の判定結果に応じて、前記モードの切換え制御を行うモータ制御手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
第2発明に係るパワーステアリング装置は、前記パラメータ演算手段は、前記モータ電流検出回路が検出したモータ電流値を微分する微分演算手段であることを特徴とする。
【0010】
第3発明に係るパワーステアリング装置は、前記パラメータ演算手段は、前記モータ電流検出回路が検出したモータ電流値を所定時間で平均又は積分する演算手段と、前記モータ電流値と該演算手段が平均又は積分した値との差を求める減算手段とを有することを特徴とする。
【0011】
第4発明に係るパワーステアリング装置は、前記パラメータ演算手段は、前記モータ電流検出回路が検出したモータ電流値を微分する微分演算手段と、該微分演算手段が微分した値及びモータ電流値を加算する加算手段とを有することを特徴とする。
【0012】
第5発明に係るパワーステアリング装置は、前記パラメータ演算手段は、前記モータ電流検出回路が検出したモータ電流値を所定時間で平均又は積分する演算手段と、モータ電流値と該演算手段が平均又は積分した値との差を求める減算手段と、該減算手段が求めた差及び前記モータ電流値を加算する加算手段とを有することを特徴とする。
【0013】
第6発明に係るパワーステアリング装置は、待機回転モード及びアシスト回転モードにより回転される電動モータが駆動する油圧ポンプを作動油圧の発生源として操舵補助を行うパワーステアリング装置において、前記電動モータに流れる電流を検出するモータ電流検出回路と、該モータ電流検出回路が検出したモータ電流値に基づいて、前記モードの切換えを制御するためのパラメータを演算するパラメータ演算手段と、該パラメータ演算手段が演算したパラメータと所定値との大小を判定するパラメータ判定手段と、前記モータ電流値と所定の電流値との大小を判定するモータ電流判定手段と、前記パラメータ判定手段及び前記モータ電流判定手段の各判定結果の論理を演算する論理手段と、該論理手段の演算結果に応じて、前記モードの切換え制御を行うモータ制御手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
第7発明に係るパワーステアリング装置は、前記パラメータ演算手段は、前記モータ電流検出回路が検出したモータ電流値を微分する微分演算手段であることを特徴とする。
【0015】
第8発明に係るパワーステアリング装置は、前記パラメータ演算手段は、前記モータ電流検出回路が検出したモータ電流値を所定時間で平均又は積分する演算手段と、前記モータ電流値と該演算手段が平均又は積分した値との差を求める減算手段とを有することを特徴とする。
【0016】
【作用】
本発明の第1発明に係るパワーステアリング装置では、パラメータ演算手段が、モータ電流検出回路が検出したモータ電流値に基づいて、待機回転モード及びアシスト回転モードの切換えを制御するためのパラメータを演算し、判定手段が、このパラメータと所定値との大小を判定する。そして、モータ制御手段は、判定手段の判定結果に応じて、モードの切換え制御を行う。
【0017】
第2発明に係るパワーステアリング装置では、微分演算手段は、モータ電流検出回路が検出したモータ電流値を微分し、この微分値に基づいてモードの切換えを制御するので、舵輪が操作され始めて、電動モータに流れる電流が増加し始めると、直ちに待機回転モードからアシスト回転モードに切換えられ、モードが切換えられる迄の時間のズレが小さくなる。
【0018】
第3発明に係るパワーステアリング装置では、演算手段が、モータ電流検出回路が検出したモータ電流値を所定時間で平均又は積分し、減算手段は、モータ電流値とこの平均又は積分した値との差を求める。そして、この求めた差に基づいてモードの切換えを制御するので、舵輪が操作され始めて、電動モータに流れる電流が増加し始めると、直ちに待機回転モードからアシスト回転モードに切換えられ、モードが切換えられる迄の時間のズレが小さくなる。また、作動油の粘性が温度により変化することによって、モータ電流値が変動しても、モータ電流値とモータ電流値の所定時間当たりの平均値又は積分値との差を取っているので、モータ電流値の、作動油の温度による変動分を消去できる。
【0019】
第4発明に係るパワーステアリング装置では、微分演算手段が、モータ電流検出回路が検出したモータ電流値を微分し、加算手段がこの微分した値及びモータ電流値を加算する。そして、この加算した値に基づいてモードの切換えを制御するので、舵輪が操作され始めて、モータ電流が増加し始めると、直ちに待機回転モードからアシスト回転モードに切換えられ、モードが切換えられる迄の時間のズレが小さくなる。また、舵輪の操作が緩やかで、モータ電流値の増加率(微分した値)が小さいときでも、少なくとも、モータ電流値によりモードの切換えを制御できる。
【0020】
第5発明に係るパワーステアリング装置では、平均演算手段又は積分演算手段が、モータ電流検出回路が検出したモータ電流値を所定時間で平均又は積分し、減算手段が、モータ電流値とこの平均又は積分した値との差を求めて、加算手段が、この差及び前記モータ電流値を加算する。そして、この加算した値に基づいてモードの切換えを制御するので、舵輪が操作され始めて、モータ電流が増加し始めると、直ちに待機回転モードからアシスト回転モードに切換えられ、モードが切換えられる迄の時間のズレが小さくなる。また、舵輪の操作が緩やかで、モータ電流値の増加率(差)が小さいときでも、少なくとも、モータ電流値によりモードの切換えを制御できる。
【0021】
第6発明に係るパワーステアリング装置では、パラメータ演算手段が、モータ電流検出回路が検出したモータ電流値に基づいて、モードの切換えを制御するためのパラメータを演算し、パラメータ判定手段が、この演算したパラメータと所定値との大小を判定する。さらに、モータ電流判定手段が、モータ電流値と所定の電流値との大小を判定する。そして、論理手段が、パラメータ判定手段及びモータ電流判定手段の各判定結果の論理を演算し、この論理手段の演算結果に従って、モードの切換え制御を行う。
【0022】
第7発明に係るパワーステアリング装置では、微分演算手段が、モータ電流検出回路が検出したモータ電流値を微分し、パラメータ判定手段が、この微分した値と所定値との大小を判定する。また、モータ電流判定手段が、モータ電流値と所定の電流値との大小を判定する。そして、論理手段が、パラメータ判定手段及びモータ電流判定手段の各判定結果の論理を演算し、この論理手段の演算結果に従って、モードの切換え制御を行う。
【0023】
第8発明に係るパワーステアリング装置では、平均演算手段又は積分演算手段が、モータ電流検出回路が検出したモータ電流値を所定時間で平均又は積分し、減算手段が、モータ電流値とこの平均又は積分した値との差を求めて、パラメータ判定手段が、この差と所定値との大小を判定する。さらに、モータ電流判定手段が、モータ電流値と所定の電流値との大小を判定する。そして、論理手段が、パラメータ判定手段及びモータ電流判定手段の各判定結果の論理を演算し、この論理手段の演算結果に従って、モードの切換え制御を行う。
【0024】
【実施例】
以下に、本発明に係るパワーステアリング装置の実施例を、それを示す図面を参照しながら説明する。
図1は、第1,2発明に係るパワーステアリング装置の1実施例の要部構成を示すブロック図である。このパワーステアリング装置は、制御部1aが有するモータ印加電圧指示部8が指示する印加電圧に従って、モータ駆動回路2が電動モータ4に電圧を印加して回転駆動させ、電動モータ4は油圧ポンプ5を駆動して作動油圧を発生させる。
【0025】
コントロールバルブ6は、舵輪7が操作され、舵輪軸の下端に設けられたピニオンギア6cを含むギア装置(図示せず)が作動することにより、パワーシリンダへ通じるパイプライン6a,6bへ圧送する作動油の圧力を制御する。これにより、パワーシリンダが作動して、舵輪7の操作方向に操作量に応じた操舵補助力を発生するようになっている。
【0026】
モータ駆動回路2及び電動モータ4の間には、電動モータ4に流れる電流を検出するモータ電流検出回路3が設けられ、そのモータ電流検出信号は制御部1aが有する微分演算部10へ入力される。微分演算部10は、このモータ電流検出信号を微分し、この微分された値(パラメータ演算値)は、制御部1aが有する判定部9aへ入力される。判定部9aは、この微分された値の、所定値との大小を判定し、その判定結果をモータ印加電圧指示部8へ送り、モータ印加電圧指示部8は、この判定結果に従って、電動モータ4への印加電圧を指示する。
【0027】
以下に、このような構成のパワーステアリング装置の動作を説明する。
制御部1aが有するモータ印加電圧指示部8は、舵輪7が操作されず操舵補助力を必要としないとき(電動モータ4に流れる電流は小さい)は、エネルギー消費量を抑えるため、図2に示すように、電動モータ4へ印加する電圧を一段下げるモータ印加電圧指示信号を出力し、電動モータ4の出力を減少させている(待機回転モード)。
微分演算部10は、常時、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号を微分し、その微分した値を判定部9aへ入力している。判定部9aは、この微分した値の、所定値との大小を判定し、その判定結果をモータ印加電圧指示部8へ送っている。
【0028】
舵輪7が操作されてコントロールバルブ6が作動し、作動油圧が上昇して負荷が増大し、電動モータ4に流れる電流が増加して、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号が大きくなると、微分演算部10がモータ電流検出信号を微分した値は大きくなる。判定部9aは、この微分した値(パラメータ演算値)が所定値P1より大きくなると、その判定結果をモータ印加電圧指示部8へ送り、モータ印加電圧指示部8は、この判定結果により、図2に示すように、電動モータ4へ印加する電圧を一段上げるモータ印加電圧指示信号を出力する。
モータ駆動回路2は、このモータ印加電圧指示信号に従って、印加する電圧を一段上げて電動モータ4を回転駆動させ、その出力を増加させる(アシスト回転モード)。
【0029】
一方、舵輪7の操作が停止されたときは、作動油圧が下降して負荷が減少し、電動モータ4に流れる電流が減少して、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号が小さくなると、微分演算部10がモータ電流検出信号を微分した値は小さくなる(負の値になる)。判定部9aは、この微分した値(パラメータ演算値)が所定値P2より小さくなると、その判定結果をモータ印加電圧指示部8へ送り、モータ印加電圧指示部8は、この判定結果により、図2に示すように、電動モータ4へ印加する電圧を一段下げるモータ印加電圧指示信号を出力する。
モータ駆動回路2は、このモータ印加電圧指示信号に従って、印加する電圧を一段下げて電動モータ4を回転駆動させ、その出力を減少させる(待機回転モード)。
このパワーステアリング装置では、電動モータに流れる電流が増加し始めると、直ちに電動モータへの印加電圧が一段上げられ、舵輪が操作され始めてから、待機回転モードからアシスト回転モードへ切換えられる迄の時間のズレが小さくなる。
【0030】
図3は、第1,3発明に係るパワーステアリング装置の1実施例の要部構成を示すブロック図である。このパワーステアリング装置は、制御部1bが有するモータ印加電圧指示部8が指示する印加電圧に従って、モータ駆動回路2が電動モータ4に電圧を印加して駆動させ、電動モータ4は油圧ポンプ5を駆動して作動油圧を発生させる。
【0031】
モータ駆動回路2及び電動モータ4の間には、電動モータ4に流れる電流を検出するモータ電流検出回路3が設けられ、そのモータ電流検出信号は制御部1bが有する、モータ電流検出信号を所定時間で積分するための積分演算部11へ入力される。積分演算部11は、このモータ電流検出信号を所定の積分時間で積分し、この積分された値は、差引点12でモータ電流検出信号との差が求められ、この求められた差(パラメータ演算値)は、制御部1bが有する判定部9bへ入力される。判定部9bは、この求められた差の、所定値との大小を判定し、その判定結果をモータ印加電圧指示部8へ送り、モータ印加電圧指示部8は、この判定結果に従って、電動モータ4への印加電圧を指示する。その他の要部構成は、上述で説明した第1,2発明に係るパワーステアリング装置の要部構成と同様であるので、説明を省略する。
【0032】
以下に、このような構成のパワーステアリング装置の動作を説明する。
制御部1bが有するモータ印加電圧指示部8は、舵輪7が操作されず操舵補助力を必要としないとき(電動モータ4に流れる電流は小さい)は、エネルギー消費量を抑えるため、図2に示すように、電動モータ4へ印加する電圧を一段下げるモータ印加電圧指示信号を出力し、電動モータ4の出力を減少させている(待機回転モード)。
積分演算部11は、常時、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号を積分し、その積分した値は、差引点12でモータ電流検出信号との差が求められる。求められた差は判定部9bへ入力され、判定部9bは、この求められた差の、所定値との大小を判定し、その判定結果をモータ印加電圧指示部8へ送っている。
【0033】
舵輪7が操作されてコントロールバルブ6が作動し、作動油圧が上昇して負荷が増大し、電動モータ4に流れる電流が増加して、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号が大きくなると、積分演算部11がモータ電流検出信号を積分した値は大きくなる。差引点12は、モータ電流検出信号とモータ電流検出信号を積分した値との差を求め、この差を判定部9bへ送っている。
判定部9bは、この差(パラメータ演算値)が所定値P1より大きくなると、その判定結果をモータ印加電圧指示部8へ送る。モータ印加電圧指示部8は、この判定結果により、図2に示すように、電動モータ4へ印加する電圧を一段上げるモータ印加電圧指示信号を出力する。
モータ駆動回路2は、このモータ印加電圧指示信号に従って、印加する電圧を一段上げて電動モータ4を回転駆動させ、その出力を増加させる(アシスト回転モード)。
【0034】
一方、舵輪7の操作が停止されたときは、作動油圧が下降して負荷が減少し、電動モータ4に流れる電流が減少して、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号が小さくなると、積分演算部11がモータ電流検出信号を所定時間当たりに積分した値も小さくなる。差引点12は、モータ電流検出信号とモータ電流検出信号を積分した値との差を求め、この差を判定部9bへ送っている。判定部9bは、この差(パラメータ演算値)が所定値P2より小さくなると、その判定結果をモータ印加電圧指示部8へ送り、モータ印加電圧指示部8は、この判定結果により、図2に示すように、電動モータ4へ印加する電圧を一段下げるモータ印加電圧指示信号を出力する。
モータ駆動回路2は、このモータ印加電圧指示信号に従って、印加する電圧を一段下げて電動モータ4を回転駆動させ、その出力を減少させる(待機回転モード)。
【0035】
このパワーステアリング装置では、モータ電流値とモータ電流値の所定時間当たりの積分値との差を取っているので、モータ電流値の変化の度合いを見ていることになり、電動モータに流れる電流が増加し始めると、直ちに電動モータへの印加電圧が一段上げられ、舵輪が操作され始めてから、待機回転モードからアシスト回転モードへ切換えられる迄の時間のズレが小さくなる。また、作動油の粘性が温度により変化することによって、モータ電流値が変動した場合でも、モータ電流値とモータ電流値の所定時間当たりの積分値との差を取っているので、モータ電流値の、作動油の温度による変動分を消去できる。
尚、上述の積分演算部11を、モータ電流検出信号を所定時間で平均する平均演算部に置き換えても、同様の効果を得ることができる。
【0036】
図4は、第1,4発明に係るパワーステアリング装置の1実施例の要部構成を示すブロック図である。このパワーステアリング装置は、制御部1cが有するモータ印加電圧指示部8が指示する印加電圧に従って、モータ駆動回路2が電動モータ4に電圧を印加して駆動させ、電動モータ4は油圧ポンプ5を駆動して作動油圧を発生させる。
【0037】
モータ駆動回路2及び電動モータ4の間には、電動モータ4に流れる電流を検出するモータ電流検出回路3が設けられ、そのモータ電流検出信号は制御部1cが有する微分演算部10へ入力される。微分演算部10は、このモータ電流検出信号を微分し、この微分された値は、加え合わせ点13でモータ電流検出信号に加算され、この加算された値(パラメータ演算値)は、制御部1cが有する判定部9cへ入力される。判定部9cは、この加算された値の、所定値との大小を判定し、その判定結果をモータ印加電圧指示部8へ送り、モータ印加電圧指示部8は、この判定結果に従って、電動モータ4への印加電圧を指示する。その他の要部構成は、上述で説明した第1,2発明に係るパワーステアリング装置の要部構成と同様であるので、説明を省略する。
【0038】
以下に、このような構成のパワーステアリング装置の動作を説明する。
制御部1cが有するモータ印加電圧指示部8は、舵輪7が操作されず操舵補助力を必要としないとき(電動モータ4に流れる電流は小さい)は、エネルギー消費量を抑えるため、図2に示すように、電動モータ4へ印加する電圧を一段下げるモータ印加電圧指示信号を出力し、電動モータ4の出力を減少させている(待機回転モード)。
微分演算部10は、常時、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号を微分し、その微分した値は、加え合わせ点13でモータ電流検出信号に加算される。加算された値は判定部9cへ入力され、判定部9cは、この加算された値の、所定値との大小を判定し、その判定結果をモータ印加電圧指示部8へ送っている。
【0039】
舵輪7が操作されてコントロールバルブ6が作動し、作動油圧が上昇して負荷が増大し、電動モータ4に流れる電流が増加して、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号が大きくなると、微分演算部10がモータ電流検出信号を微分した値は大きくなる。加え合わせ点13は、モータ電流検出信号にモータ電流検出信号を微分した値を加算し、この加算した値を判定部9cへ送っている。
判定部9cは、この加算した値(パラメータ演算値)が所定値P1より大きくなると、その判定結果をモータ印加電圧指示部8へ送り、モータ印加電圧指示部8は、この判定結果により、図2に示すように、電動モータ4へ印加する電圧を一段上げるモータ印加電圧指示信号を出力する。
モータ駆動回路2は、このモータ印加電圧指示信号に従って、印加する電圧を一段上げて電動モータ4を回転駆動させ、その出力を増加させる(アシスト回転モード)。
【0040】
一方、舵輪7の操作が停止されたときは、作動油圧が下降して負荷が減少し、電動モータ4に流れる電流が減少して、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号が小さくなると、微分演算部10がモータ電流検出信号を微分した値は小さくなる(負の値になる)。加え合わせ点13は、モータ電流検出信号にモータ電流検出信号を微分した値を加算し、この加算した値を判定部9cへ送っている。
判定部9cは、この加算した値(パラメータ演算値)が所定値P2より小さくなると、その判定結果をモータ印加電圧指示部8へ送り、モータ印加電圧指示部8は、この判定結果により、図2に示すように、電動モータ4へ印加する電圧を一段下げるモータ印加電圧指示信号を出力する。
モータ駆動回路2は、このモータ印加電圧指示信号に従って、印加する電圧を一段下げて電動モータ4を回転駆動させ、その出力を減少させる(待機回転モード)。
【0041】
このパワーステアリング装置では、電動モータに流れる電流が増加し始めると、直ちに電動モータへの印加電圧が一段上げられ、舵輪が操作され始めてから、待機回転モードからアシスト回転モードへ切換えられる迄の時間のズレが小さくなる。また、舵輪の操作が緩やかで、モータ電流値の増加率(微分した値)が小さいときでも、少なくとも、モータ電流値により電動モータへの印加電圧を制御できる。
【0042】
図5は、第1,5発明に係るパワーステアリング装置の1実施例の要部構成を示すブロック図である。このパワーステアリング装置は、制御部1dが有するモータ印加電圧指示部8が指示する印加電圧に従って、モータ駆動回路2が電動モータ4に電圧を印加して駆動させ、電動モータ4は油圧ポンプ5を駆動して作動油圧を発生させる。
【0043】
モータ駆動回路2及び電動モータ4の間には、電動モータ4に流れる電流を検出するモータ電流検出回路3が設けられ、そのモータ電流検出信号は制御部1dが有する、モータ電流検出信号を所定時間で積分するための積分演算部11へ入力される。積分演算部11は、このモータ電流検出信号を所定の積分時間で積分し、この積分された値は、差引点16でモータ電流検出信号との差が求められる。この求められた差は加え合わせ点15でモータ電流検出信号に加算され、この加算された値(パラメータ演算値)は、制御部1dが有する判定部9dへ入力される。判定部9dは、この加算された値の、所定値との大小を判定し、その判定結果をモータ印加電圧指示部8へ送り、モータ印加電圧指示部8は、この判定結果に従って、電動モータ4への印加電圧を指示する。その他の要部構成は、上述で説明した第1,2発明に係るパワーステアリング装置の要部構成と同様であるので、説明を省略する。
【0044】
以下に、このような構成のパワーステアリング装置の動作を説明する。
制御部1dが有するモータ印加電圧指示部8は、舵輪7が操作されず操舵補助力を必要としないとき(電動モータ4に流れる電流は小さい)は、エネルギー消費量を抑えるため、図2に示すように、電動モータ4へ印加する電圧を一段下げるモータ印加電圧指示信号を出力し、電動モータ4の出力を減少させている(待機回転モード)。
積分演算部11は、常時、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号を積分し、その積分した値は差引点16へ入力される。差引点16では、モータ電流検出信号とその積分した値との差が求められる。この求められた差は加え合わせ点15でモータ電流検出信号に加算される。この加算された値(パラメータ演算値)は判定部9dへ入力され、判定部9dは、この加算された値の、所定値との大小を判定し、その判定結果をモータ印加電圧指示部8へ送っている。
【0045】
舵輪7が操作されてコントロールバルブ6が作動し、作動油圧が上昇して負荷が増大し、電動モータ4に流れる電流が増加して、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号が大きくなると、積分演算部11がモータ電流検出信号を積分した値は大きくなる。その積分した値は差引点16へ入力され、差引点16では、モータ電流検出信号とその積分した値との差が求められる。この求められた差は加え合わせ点15でモータ電流検出信号に加算され、加え合わせ点15は、この加算した値を判定部9dへ送っている。
判定部9dは、この加算した値(パラメータ演算値)が所定値P1より大きくなると、その判定結果をモータ印加電圧指示部8へ送り、モータ印加電圧指示部8は、この判定結果により、図2に示すように、電動モータ4へ印加する電圧を一段上げるモータ印加電圧指示信号を出力する。
モータ駆動回路2は、このモータ印加電圧指示信号に従って、印加する電圧を一段上げて電動モータ4を回転駆動させ、その出力を増加させる(アシスト回転モード)。
【0046】
一方、舵輪7の操作が停止されたときは、作動油圧が下降して負荷が減少し、電動モータ4に流れる電流が減少して、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号が小さくなると、積分演算部11がモータ電流検出信号を所定の積分時間で積分した値は小さくなる。その積分した値は差引点16へ入力され、差引点16では、モータ電流検出信号とその積分した値との差が求められる。この求められた差は加え合わせ点15でモータ電流検出信号に加算され、加え合わせ点15は、この加算した値を判定部9dへ送っている。
判定部9dは、この加算した値(パラメータ演算値)が所定値P2より小さくなると、その判定結果をモータ印加電圧指示部8へ送り、モータ印加電圧指示部8は、この判定結果により、図2に示すように、電動モータ4へ印加する電圧を一段下げるモータ印加電圧指示信号を出力する。
モータ駆動回路2は、このモータ印加電圧指示信号に従って、印加する電圧を一段下げて電動モータ4を回転駆動させ、その出力を減少させる(待機回転モード)。
【0047】
このパワーステアリング装置では、電動モータに流れる電流が増加し始めると、直ちに電動モータへの印加電圧が一段上げられ、舵輪が操作され始めてから、待機回転モードからアシスト回転モードへ切換えられる迄の時間のズレが小さくなる。また、作動油の粘性が温度により変化することによって、モータ電流値が変動した場合でも、モータ電流値とモータ電流値の所定時間当たりの積分値との差を取っているので、モータ電流値の、作動油の温度による変動分を消去できる。また、舵輪の操作が緩やかで、モータ電流値の増加率(積分した値)が小さいときでも、少なくとも、モータ電流値により電動モータへの印加電圧を制御できる。
尚、上述の積分演算部11を、モータ電流検出信号を所定時間で平均する平均演算部に置き換えても、同様の効果を得ることができる。
【0048】
図6は、第6,7発明に係るパワーステアリング装置の1実施例の要部構成を示すブロック図である。このパワーステアリング装置は、制御部1eが有するモータ印加電圧指示部8が指示する印加電圧に従って、モータ駆動回路2が電動モータ4に電圧を印加して駆動させ、電動モータ4は油圧ポンプ5を駆動して作動油圧を発生させる。
【0049】
モータ駆動回路2及び電動モータ4の間には、電動モータ4に流れる電流を検出するモータ電流検出回路3が設けられ、そのモータ電流検出信号は制御部1eが有する微分演算部10へ入力される。微分演算部10は、このモータ電流検出信号を微分し、この微分された値は、制御部1eが有する微分値判定部9fへ入力される。微分値判定部9fは、この微分された値の、所定値との大小を判定し、その判定結果を論理積部14へ送る。一方、モータ電流検出信号は制御部1eが有するモータ電流判定部9eへも入力される。モータ電流判定部9eは、この入力されたモータ電流検出信号の、所定値との大小を判定し、その判定結果を論理積部14へ送る。
【0050】
論理積部14は、微分値判定部9f及びモータ電流判定部9eのそれぞれの判定結果の論理積を演算し、その演算結果をモータ印加電圧指示部8へ送る。モータ印加電圧指示部8は、この演算結果に従って、電動モータ4への印加電圧を指示する。その他の要部構成は、上述で説明した第1,2発明に係るパワーステアリング装置の要部構成と同様であるので、説明を省略する。
【0051】
以下に、このような構成のパワーステアリング装置の動作を説明する。
制御部1eが有するモータ印加電圧指示部8は、舵輪7が操作されず操舵補助力を必要としないとき(電動モータ4に流れる電流は小さい)は、エネルギー消費量を抑えるため、図2に示すように、電動モータ4へ印加する電圧を一段下げるモータ印加電圧指示信号を出力し、電動モータ4の出力を減少させている。
微分演算部10は、常時、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号を微分し、その微分した値は微分値判定部9fへ入力される。微分値判定部9fは、この微分された値の、所定値との大小を判定し、その判定結果を論理積部14へ送っている。
【0052】
モータ電流判定部9eは、常時、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号の、所定値との大小を判定し、その判定結果を論理積部14へ送っている。
論理積部14は、微分値判定部9f及びモータ電流判定部9eのそれぞれの判定結果の論理積を演算し、その演算結果をモータ印加電圧指示部8へ送る。モータ印加電圧指示部8は、この演算結果に従って、電動モータ4への印加電圧を指示する。
【0053】
舵輪7が操作されてコントロールバルブ6が作動し、作動油圧が上昇して負荷が増大し、電動モータ4に流れる電流が増加して、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号が増加すると、微分演算部10がモータ電流検出信号を微分した値は大きくなる。
微分値判定部9fは、この微分した値(パラメータ演算値)が所定値P1より大きくなると、その判定結果をHレベル信号として論理積部14へ送る。
モータ電流判定部9eは、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号が所定値より大きくなると、その判定結果をHレベル信号として論理積部14へ送る。
【0054】
論理積部14は、微分値判定部9f及びモータ電流判定部9eのそれぞれの判定結果が共にHレベルであるとき、Hレベル信号をモータ印加電圧指示部8へ送る。モータ印加電圧指示部8は、このHレベル信号により、図2に示すように、電動モータ4へ印加する電圧を一段上げるモータ印加電圧指示信号を出力する。モータ駆動回路2は、このモータ印加電圧指示信号に従って、印加する電圧を一段上げて電動モータ4を回転駆動させ、その出力を増加させる(アシスト回転モード)。
【0055】
一方、舵輪7の操作が停止されたときは、作動油圧が下降して負荷が減少し、電動モータ4に流れる電流が減少して、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号が小さくなると、微分演算部10がモータ電流検出信号を微分した値は小さくなる(負の値になる)。
微分値判定部9fは、この微分した値(パラメータ演算値)が所定値P2より小さくなると、その判定結果をLレベル信号として論理積部14へ送る。
モータ電流判定部9eは、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号が所定値より小さくなると、その判定結果をLレベル信号として論理積部14へ送る。
【0056】
論理積部14は、微分値判定部9f及びモータ電流判定部9eのそれぞれの判定結果の何れか又は両方がLレベルであるとき、Lレベル信号をモータ印加電圧指示部8へ送る。モータ印加電圧指示部8は、このLレベル信号により、図2に示すように、電動モータ4へ印加する電圧を一段下げるモータ印加電圧指示信号を出力する。
モータ駆動回路2は、このモータ印加電圧指示信号に従って、印加する電圧を一段下げて電動モータ4を回転駆動させ、その出力を減少させる(待機回転モード)。
【0057】
このようなパワーステアリング装置では、微分値判定部9f及びモータ電流判定部9eのそれぞれの判定結果の論理積により、モータ印加電圧指示部8が指示電圧を制御するので、モータ電流判定部9eの大小判定のための所定値を低めに設定でき、舵輪が操作され始めてから電動モータへ印加する電圧が一段上げられ、待機回転モードからアシスト回転モードへ切換えられる迄の時間のズレが小さくなり操舵感覚が良くなる。
【0058】
尚、論理積部14は、微分値判定部9f及びモータ電流判定部9eのそれぞれの判定結果の論理和を演算する論理手段であっても良い。その場合は、モータ電流判定部9eの大小判定のための所定値を低めには設定できないが、電動モータに流れる電流が増加し始めると、モータ電流検出信号を微分した値により、直ちに電動モータへの印加電圧が一段上げられ、舵輪が操作され始めてから、待機回転モードからアシスト回転モードへ切換えられる迄の時間のズレが小さくなる。また、舵輪の操作が緩やかで、モータ電流値の増加率(微分した値)が小さいときでも、少なくとも、モータ電流値により電動モータへの印加電圧を制御できる。
【0059】
図7は、第6,8発明に係るパワーステアリング装置の1実施例の要部構成を示すブロック図である。このパワーステアリング装置は、制御部1fが有するモータ印加電圧指示部8が指示する印加電圧に従って、モータ駆動回路2が電動モータ4に電圧を印加して駆動させ、電動モータ4は油圧ポンプ5を駆動して作動油圧を発生させる。
【0060】
モータ駆動回路2及び電動モータ4の間には、電動モータ4に流れる電流を検出するモータ電流検出回路3が設けられ、そのモータ電流検出信号は、制御部1fが有する、モータ電流検出信号を所定時間で積分するための積分演算部11へ入力される。積分演算部11は、このモータ電流検出信号を所定の積分時間で積分し、この積分された値は、差引点17でモータ電流検出信号との差が求められる。この求められた差は、制御部1fが有する積分値判定部9gへ入力される。積分値判定部9gは、この求められた差の、所定値との大小を判定し、その判定結果を論理積部14へ送る。一方、モータ電流検出信号は、制御部1fが有するモータ電流判定部9hへも入力される。モータ電流判定部9hは、この入力されたモータ電流検出信号の、所定値との大小を判定し、その判定結果を論理積部14へ送る。
【0061】
論理積部14は、積分値判定部9g及びモータ電流判定部9hのそれぞれの判定結果の論理積を演算し、その演算結果をモータ印加電圧指示部8へ送る。モータ印加電圧指示部8は、この演算結果に従って、電動モータ4への印加電圧を指示する。その他の要部構成は、上述で説明した第1,2発明に係るパワーステアリング装置の要部構成と同様であるので、説明を省略する。
【0062】
以下に、このような構成のパワーステアリング装置の動作を説明する。
制御部1fが有するモータ印加電圧指示部8は、舵輪7が操作されず操舵補助力を必要としないとき(電動モータ4に流れる電流は小さい)は、エネルギー消費量を抑えるため、図2に示すように、電動モータ4へ印加する電圧を一段下げるモータ印加電圧指示信号を出力し、電動モータ4の出力を減少させている(待機回転モード)。
積分演算部11は、常時、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号を所定の積分時間で積分し、その積分した値は、差引点17で積分終了時のモータ電流検出信号との差が求められる。この求められた差は、制御部1fが有する積分値判定部9gへ入力される。積分値判定部9gは、この求められた差の、所定値との大小を判定し、その判定結果を論理積部14へ送っている。
【0063】
モータ電流判定部9hは、常時、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号の、所定値との大小を判定し、その判定結果を論理積部14へ送っている。
論理積部14は、積分値判定部9g及びモータ電流判定部9hのそれぞれの判定結果の論理積を演算し、その演算結果をモータ印加電圧指示部8へ送る。モータ印加電圧指示部8は、この演算結果に従って、電動モータ4への印加電圧を指示する。
【0064】
舵輪7が操作されてコントロールバルブ6が作動し、作動油圧が上昇して負荷が増大し、電動モータ4に流れる電流が増加して、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号が大きくなると、積分演算部11がモータ電流検出信号を積分した値は大きくなる。その積分した値は差引点17へ入力され、差引点17では、モータ電流検出信号とその積分した値との差が求められる。この求められた差は積分値判定部9gへ入力される。
積分値判定部9gは、この求められた差(パラメータ演算値)が所定値P1より大きくなると、その判定結果をHレベル信号として論理積部14へ送る。
モータ電流判定部9hは、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号が所定値より大きくなると、その判定結果をHレベル信号として論理積部14へ送る。
【0065】
論理積部14は、積分値判定部9g及びモータ電流判定部9hのそれぞれの判定結果が共にHレベルであるとき、Hレベル信号をモータ印加電圧指示部8へ送る。モータ印加電圧指示部8は、このHレベル信号により、図2に示すように、電動モータ4へ印加する電圧を一段上げるモータ印加電圧指示信号を出力する。モータ駆動回路2は、このモータ印加電圧指示信号に従って、印加する電圧を一段上げて電動モータ4を回転駆動させ、その出力を増加させる(アシスト回転モード)。
【0066】
一方、舵輪7の操作が停止されたときは、作動油圧が下降して負荷が減少し、電動モータ4に流れる電流が減少して、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号が小さくなると、積分演算部11がモータ電流検出信号を所定時間当たりに積分した値は小さくなる。その積分した値は差引点17へ入力され、差引点17では、モータ電流検出信号とその積分した値との差が求められる。
積分値判定部9gは、この積分した値(パラメータ演算値)が所定値P2より小さくなると、その判定結果をLレベル信号として論理積部14へ送る。
モータ電流判定部9hは、モータ電流検出回路3が出力するモータ電流検出信号が所定値より小さくなると、その判定結果をLレベル信号として論理積部14へ送る。
【0067】
論理積部14は、積分値判定部9g及びモータ電流判定部9hのそれぞれの判定結果の何れか又は両方がLレベルであるとき、Lレベル信号をモータ印加電圧指示部8へ送る。モータ印加電圧指示部8は、このLレベル信号により、図2に示すように、電動モータ4へ印加する電圧を一段下げるモータ印加電圧指示信号を出力する。
モータ駆動回路2は、このモータ印加電圧指示信号に従って、印加する電圧を一段下げて電動モータ4を回転駆動させ、その出力を減少させる(待機回転モード)。
【0068】
このようなパワーステアリング装置では、積分値判定部9g及びモータ電流判定部9hのそれぞれの判定結果の論理積により、モータ印加電圧指示部8が指示電圧を制御するので、モータ電流判定部9hの大小判定のための所定値を低めに設定でき、舵輪が操作され始めてから電動モータへ印加する電圧が一段上げられ、待機回転モードからアシスト回転モードへ切換えられる迄の時間のズレが小さくなり操舵感覚が良くなる。
【0069】
尚、論理積部14は、積分値判定部9g及びモータ電流判定部9hのそれぞれの判定結果の論理和を演算する論理手段であっても良い。その場合は、モータ電流判定部9hの大小判定のための所定値を低めには設定できないが、電動モータに流れる電流が増加し始めると、モータ電流検出信号とその積分した値との差により、直ちに電動モータへの印加電圧が一段上げられ、舵輪が操作され始めてから、待機回転モードからアシスト回転モードへ切換えられる迄の時間のズレが小さくなる。また、舵輪の操作が緩やかで、モータ電流値の増加率(求められた差)が小さいときでも、少なくとも、モータ電流値により電動モータへの印加電圧を制御できる。
【0070】
尚、上記実施例においては、アシスト回転モード及び待機回転モードをモータ印加電圧指示値の高低により行う場合を示したが、本発明は、これに限定される必要はなく、例えば、アシスト回転モード及び待機回転モードをモータ回転速度指示値の高低により行う場合にも適用できる。
図8は、そのモータ回転速度制御を採用したパワーステアリング装置の1例の要部構成を示すブロック図で、第1,2発明の実施例である。
【0071】
制御部1gが有するモータ回転速度指示部18は、判定部9aの判定結果により、図2に示すように、アシスト回転モード(高回転速度)及び待機回転モード(低回転速度)のモータ回転速度指示信号を出力する。差引点20で、そのモータ回転速度指示信号とモータ回転速度検出回路19で検出されたモータ回転速度検出値との差が求められる。その求められた差は、モータ駆動回路2へ与えられ、電動モータ4を駆動する。
【0072】
ここで、モータ回転速度検出回路19は、モータ電流のリップル周波数fと、電動モータ4のスロットの数Nとから、次式(1)より、
V=f/N ……(1)
モータ回転速度Vを検出する。
微分演算部10及び判定部9aの作用は、第1図の実施例の場合と同様であるので、説明を省略する。
尚、第3乃至第8発明も、モータ回転速度制御を採用したパワーステアリング装置に適用できることは、言うまでもない。
【0073】
【発明の効果】
第1,2発明に係るパワーステアリング装置によれば、舵輪が操作され始めて、電動モータに流れる電流が増加し始めると、直ちに待機回転モードからアシスト回転モードに切換えられ、モードが切換えられる迄の時間のズレが小さくなる。
【0074】
第1,3発明に係るパワーステアリング装置によれば、舵輪が操作され始めて、電動モータに流れる電流が増加し始めると、直ちに待機回転モードからアシスト回転モードに切換えられ、モードが切換えられる迄の時間のズレが小さくなる。また、作動油の粘性が温度により変化することによって、モータ電流値が変動しても、モータ電流値とモータ電流値の所定時間当たりの平均又は積分した値との差を取っていることになるので、モータ電流値の、作動油の温度による変動分を消去できる。
【0075】
第1,4,5発明に係るパワーステアリング装置によれば、舵輪が操作され始めて、モータ電流が増加し始めると、直ちに待機回転モードからアシスト回転モードに切換えられ、モードが切換えられる迄の時間のズレが小さくなる。また、舵輪の操作が緩やかで、モータ電流値の増加率が小さいときでも、少なくとも、モータ電流値によりモードの切換えを制御できる。
【0076】
第6,7,8発明に係るパワーステアリング装置によれば、モータ電流値の大小判定のための所定値を低めに設定でき、舵輪が操作され始めてから、モードが切換えられる迄の時間のズレが小さくなり操舵感覚が良くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1,2発明に係るパワーステアリング装置の1実施例の要部構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係るパワーステアリング装置の動作を説明するための説明図である。
【図3】第1,3発明に係るパワーステアリング装置の1実施例の要部構成を示すブロック図である。
【図4】第1,4発明に係るパワーステアリング装置の1実施例の要部構成を示すブロック図である。
【図5】第1,5発明に係るパワーステアリング装置の1実施例の要部構成を示すブロック図である。
【図6】第6,7発明に係るパワーステアリング装置の1実施例の要部構成を示すブロック図である。
【図7】第6,8発明に係るパワーステアリング装置の1実施例の要部構成を示すブロック図である。
【図8】第1,2発明に係るパワーステアリング装置の1変形例の要部構成を示すブロック図である。
【図9】従来のパワーステアリング装置の要部構成例を示すブロック図である。
【図10】従来のパワーステアリング装置の動作を説明するための説明図である。
【図11】従来のパワーステアリング装置の動作を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g 制御部
2 モータ駆動回路
3 モータ電流検出回路
4 電動モータ
5 油圧ポンプ
6 コントロールバルブ
7 舵輪
8 モータ印加電圧指示部
9a,9b,9c,9d 判定部
9e,9h モータ電流判定部
9f 微分値判定部
9g 積分値判定部
10 微分演算部
11 積分演算部
12,16,17,20 差引点
13,15 加え合わせ点
14 論理積部
18 モータ回転速度指示部
19 モータ回転速度検出回路

Claims (8)

  1. 待機回転モード及びアシスト回転モードにより回転される電動モータが駆動する油圧ポンプを作動油圧の発生源として操舵補助を行うパワーステアリング装置において、
    前記電動モータに流れる電流を検出するモータ電流検出回路と、該モータ電流検出回路が検出したモータ電流値に基づいて、前記モードの切換えを制御するためのパラメータを演算するパラメータ演算手段と、該パラメータ演算手段が演算したパラメータと所定値との大小を判定する判定手段と、該判定手段の判定結果に応じて、前記モードの切換え制御を行うモータ制御手段とを備えることを特徴とするパワーステアリング装置。
  2. 前記パラメータ演算手段は、前記モータ電流検出回路が検出したモータ電流値を微分する微分演算手段である請求項1記載のパワーステアリング装置。
  3. 前記パラメータ演算手段は、前記モータ電流検出回路が検出したモータ電流値を所定時間で平均又は積分する演算手段と、前記モータ電流値と該演算手段が平均又は積分した値との差を求める減算手段とを有する請求項1記載のパワーステアリング装置。
  4. 前記パラメータ演算手段は、前記モータ電流検出回路が検出したモータ電流値を微分する微分演算手段と、該微分演算手段が微分した値及びモータ電流値を加算する加算手段とを有する請求項1記載のパワーステアリング装置。
  5. 前記パラメータ演算手段は、前記モータ電流検出回路が検出したモータ電流値を所定時間で平均又は積分する演算手段と、モータ電流値と該演算手段が平均又は積分した値との差を求める減算手段と、該減算手段が求めた差及び前記モータ電流値を加算する加算手段とを有する請求項1記載のパワーステアリング装置。
  6. 待機回転モード及びアシスト回転モードにより回転される電動モータが駆動する油圧ポンプを作動油圧の発生源として操舵補助を行うパワーステアリング装置において、
    前記電動モータに流れる電流を検出するモータ電流検出回路と、該モータ電流検出回路が検出したモータ電流値に基づいて、前記モードの切換えを制御するためのパラメータを演算するパラメータ演算手段と、該パラメータ演算手段が演算したパラメータと所定値との大小を判定するパラメータ判定手段と、前記モータ電流値と所定の電流値との大小を判定するモータ電流判定手段と、前記パラメータ判定手段及び前記モータ電流判定手段の各判定結果の論理を演算する論理手段と、該論理手段の演算結果に応じて、前記モードの切換え制御を行うモータ制御手段とを備えることを特徴とするパワーステアリング装置。
  7. 前記パラメータ演算手段は、前記モータ電流検出回路が検出したモータ電流値を微分する微分演算手段である請求項6記載のパワーステアリング装置。
  8. 前記パラメータ演算手段は、前記モータ電流検出回路が検出したモータ電流値を所定時間で平均又は積分する演算手段と、前記モータ電流値と該演算手段が平均又は積分した値との差を求める減算手段とを有する請求項6記載のパワーステアリング装置。
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