JP3554844B2 - 光磁気ヘッド装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光磁気記録されたデータを再生する光磁気ヘッド装置に関し、特に、高密度記録されたデータの再生に関する。
【0002】
【従来の技術】
光磁気ディスク装置は、大容量のデータを記憶することが可能であり、マルチメディアシステムにおいて更なる大容量化が要望されている。本願発明者らは、光磁気ディスク装置の光ヘッド部に遮光板を配することにより、光ディスクに記録されたデータの超解像再生が可能な光ヘッド装置を提案している(特許登録番号 2664327号)。
【0003】
この光ヘッド装置では、光源である半導体レーザから出射された光ビームがコリメータレンズで平行光となり、真円補正プリズムで光ビーム断面を円形にした後、第1のビームスプリッタを透過して対物レンズで光磁気ディスク上に集光される。光磁気ディスクには、記録膜の磁化を記録すべきデータに対応する方向に向けることによりデータが記録されている。光ビームの照射による加熱で昇温され、キュリー温度以上になった記録膜に外部磁界を与えることにより、記録膜の磁化が所望の方向を向く。
【0004】
光磁気ディスクからの反射光は、対物レンズで平行光となり、第1のビームスプリッタに再び入射されて反射される。反射された光は第2のビームスプリッタで2分され、一方はサーボ信号検出に用いられ、他方は再生信号検出に用いられる。再生信号検出のための光は、まず遮光板を透過して再生信号検出部に入射される。再生信号検出部には、1/2 波長板, 偏光ビームスプリッタ及びフォトダイオードが配されている。遮光板は透明基板の略中央に不透明膜を設けて形成されており、不透明膜が形成された部分は光が透過されず、周縁部で光が透過するようになっている。
【0005】
遮光板の周縁側を透過した光は1/2 波長板を通って45°回転され、偏光ビームスプリッタによりp偏光成分とs偏光成分とに分けられる。光源からの出射光がp偏光である場合は、記録膜の磁気カー効果により光磁気ディスクの反射光には信号成分であるs偏光成分が含まれている。1/2 波長板を通って45°回転され、偏光ビームスプリッタで分けられたp偏光成分及びs偏光成分は夫々フォトダイオードに受光され、これらの差分を求めることにより再生信号が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上の如き構成の光磁気ヘッド装置では、光磁気ディスクからの反射光が遮光板を通ることにより光磁気ディスクの照射スポットの反射光の中央部分が遮光されるので、再生信号に超解像効果が得られる。図11は、光磁気ヘッド装置の伝達関数の振幅特性の1例を示す。縦軸は変調度を表し、横軸は空間周波数を表している。グラフ中、遮光板有りのグラフは上述した光磁気ヘッド装置の特性を示し、遮光板無しのグラフは、再生信号検出用の反射光の全てを用いて差分検出を行なった特性を示している。グラフから判るように、空間周波数が800 〜1000(サイクル/mm)で遮光板を配した光磁気ヘッドの方が高い変調度を得ている。従って、中央部分の光の透過を遮えぎる遮光板を配することにより、高密度記録されたデータを分解能良く再生することができる。
【0007】
このように、上述した構成の光磁気ヘッドでは、高密度記録されたデータを超解像再生することができる。しかしながら、遮光板を透過する光の一部が遮光されるために、フォトダイオードが受光する光量が少なくなる。図12は遮光板の透過率分布を示すグラフであり、縦軸は透過率を表し、横軸は遮光板の中心からの距離を表している。グラフから判るように、遮光板の中央の半径r0 の領域で透過率が0%になっている。これにより、遮光板を配さない構成の光磁気ヘッドと比較してフォトダイオードの受光量が低く、再生信号の分解能は高いが再生信号自体は小さくなる。このために、再生信号のS/Nが劣化するという問題があった。
【0008】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、信号成分でない偏光成分を信号成分である偏光成分よりも高率で透過させる遮光手段、又は信号成分でない偏光成分を透過し、信号成分である偏光成分を遮光する遮光手段を配することにより、再生信号自体を大きくしてS/Nを向上させ、且つ超解像再生が可能な光磁気ヘッド装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る光磁気ヘッド装置は、光磁気記録媒体で反射された反射光の中央部分を遮光する遮光手段を備え、該遮光手段により中央部を遮光した前記反射光を用いて超解像効果を有する再生信号を得る光磁気ヘッド装置において、前記遮光手段は入射される反射光の略中央部分にて信号成分でない偏光成分が信号成分である偏光成分よりも高い透過率を有する偏光膜を備えることを特徴とする。
【0010】
第1発明にあっては、偏光膜を有する前記遮光手段に入射される反射光の略中央部分、即ち、光振幅分布中の中央部分で信号成分でない偏光成分を信号成分である偏光成分よりも多く透過させる。再生信号を検出する際のフォトダイオードの出力は、光の振幅ではなく光のパワーに比例しているので、遮光手段を透過する光量が多いほど再生信号自体が大きくなり、S/Nが向上する。また、信号成分である偏光成分は透過率が低いので、超解像再生が可能となる。
【0011】
第2発明に係る光磁気ヘッド装置は、光磁気記録媒体で反射された反射光を入射せしめるレンズと、前記反射光を再生信号検出用とフォーカシングエラー及びトラッキングエラー検出用とに分割するビームスプリッタと、前記反射光の中央部分を遮光する遮光手段と、該遮光手段を中央部が遮光されて透過した反射光を用いて超解像効果を有する再生信号を検出する再生信号検出部とを備える光磁気ヘッド装置において、前記遮光手段は、入射される反射光の略中央部分にて信号成分でない偏光成分が信号成分である偏光成分よりも高い透過率を有する偏光膜を備え、前記ビームスプリッタで分割された反射光が入射される位置に配してあることを特徴とする。
【0012】
第2発明にあっては、前記ビームスプリッタで反射光を分割した後にその一方を遮光手段に入射して信号成分でない偏光成分を透過させ、他方をフォーカシングエラー及びトラッキングエラー検出系に用いている。再生信号を検出する際のフォトダイオードの出力は、光の振幅ではなく光のパワーに比例しているので、遮光手段を透過する光量が多いほど再生信号自体は大きくなり、S/Nが向上する。また、信号成分である偏光成分は遮光するので、超解像再生が可能となる。また、遮光手段にて遮光した後に前記ビームスプリッタで反射光を分割する場合と比較して、フォーカシングエラー及びトラッキングエラー検出用の光量が多くなる。
【0013】
第3発明に係る光磁気ヘッド装置は、光磁気記録媒体で反射された反射光を入射せしめるレンズと、前記反射光を再生信号検出用とフォーカシングエラー及びトラッキングエラー検出用とに分割するビームスプリッタと、前記反射光の中央部分を遮光する遮光手段と、該遮光手段を中央部が遮光されて透過した反射光を用いて超解像効果を有する再生信号を検出する再生信号検出部とを備える光磁気ヘッド装置において、前記遮光手段は、入射される反射光の略中央部分にて信号成分でない偏光成分が信号成分である偏光成分よりも高い透過率を有する偏光膜を備え、前記遮光手段を透過した反射光が前記ビームスプリッタに入射される位置に配してあることを特徴とする。
【0014】
第3発明にあっては、前記遮光手段で反射光の光振幅分布中の中央部分で信号成分でない偏光成分を透過した後、前記ビームスプリッタで反射光を分割し、その一方を再生信号検出系に入射し、他方をフォーカシングエラー及びトラッキングエラー検出系に用いている。再生信号を検出する際のフォトダイオードの出力は、光の振幅ではなく光のパワーに比例しているので、遮光手段を透過する光量が多いほど再生信号自体は大きくなり、S/Nが向上する。また、信号成分である偏光成分は遮光するので、超解像再生が可能となる。
【0015】
第4発明に係る光磁気ヘッド装置は、第1乃至第3発明のいずれかにおいて、前記偏光膜は、信号成分でない偏光成分を透過し、信号成分である偏光成分を反射又は吸収する誘電体多層膜であることを特徴とする。
【0016】
第4発明にあっては、前記偏光膜として誘電体多層膜を用いる。従って、信号成分でない偏光成分を略100%透過し、信号成分である偏光成分を略100%反射又は吸収する。また、遮光手段を透過する光量がさらに多くなるので再生信号自体がさらに大きくなり、S/Nが向上する。また、信号成分である偏光成分を高率で遮光するので、さらに高分解能での超解像再生が可能となる。
【0017】
第5発明に係る光磁気ヘッド装置は、第1又は第4発明のいずれかにおいて、前記偏光膜を選択的に透過させる信号成分でない偏光成分は、前記光磁気記録媒体に照射されるビーム光の偏光方向と同方向であることを特徴とする。
【0018】
第5発明にあっては、出射されたビーム光が光磁気記録媒体に照射され、ここで反射されて遮光手段に入射される。このビーム光の偏光方向が例えばp偏光である場合は、ビーム光が反射する際に磁気カー効果により信号成分としてs偏光成分が生じ、p偏光成分は信号成分ではない偏光成分である。従って、信号成分ではない偏光成分を透過させるので、遮光手段を透過する光量が多くなり、再生信号自体が大きくなる。また、信号成分である偏光成分は遮光するので、超解像再生が可能となる。
【0019】
第6発明に係る光磁気ヘッド装置は、第1又は第5発明のいずれかにおいて、前記遮光手段を透過した反射光を集光する集光手段を配してあることを特徴とする。
【0020】
第6発明にあっては、反射光に含まれる偏光成分の夫々が、光の略中央部分と周縁部分とで透過率を異ならせて遮光手段を透過し、この透過光が集光しているので、前記中央部分と周縁部分との光が光学的に重なり、これが再生信号検出部に与えられる。これにより、中央部分の透過光が、再生信号の大きさに比例する光の成分aに直接関わり、aを増大させるので再生信号のS/Nがさらに向上する。集光手段には例えば集光レンズが用いられ、集光レンズは反射光の光路中、遮光手段と再生信号検出部との間に配される。又は、遮光手段の入り側に配されても良い。この場合は、反射光が合焦するまでに遮光手段を透過するように、集光レンズと遮光手段との距離は、集光レンズの焦点距離以内であることが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
図1は、本発明の実施の形態の光磁気ヘッド装置の構成図である。図中、11は半導体レーザ光源であり、ここから出射されたレーザ光はコリメータレンズ12で平行光とされた後、真円補正プリズム13で円形の平行光となる。この平行光はp偏光であり、第1のビームスプリッタ14を介して対物レンズ15に入射され、対物レンズ15により光磁気ディスク1上に集光される。光磁気ディスク1は透明基板2と記録膜3とを備えており、平行光は対物レンズ15により記録膜3上に集光される。なお、光磁気ディスク1の上方には磁気ヘッド4が配されており、光磁気ディスク1の記録/再生時に所定の磁界を印加するようになっている。
【0022】
光磁気ディスク1からの反射光は前記対物レンズ15により平行光にされた後、前記第1のビームスプリッタ14により反射され、第2のビームスプリッタ16に入射される。第2のビームスプリッタ16に入射された平行光は二分され、一方は再生信号検出系20に供給され、他方はサーボ信号検出部17に供給される。サーボ信号検出部17では図示しない四分割光検出器の出力に基づいてフォーカシングエラー信号及びトラッキングエラー信号が検出される。
【0023】
再生信号検出系20に供給される平行光は、本発明の特徴である遮光板21に供給され、遮光板21を透過した光が2分の1波長板(以下、1/2波長板と記す)18に入射される。図2は遮光板21の構成を示す平面図である。遮光板21は、平面視で略矩形状の透明平板21aと、該透明平板21aの一面に形成された偏光膜21bとを有している。偏光膜21bは透明平板21aの略中央に円形状を有して形成され、その位置及び半径r0 は反射光の中央部分を遮るように設定してある。また偏光膜21bは、例えば誘電体多層膜で構成されており、偏光ビームスプリッタに用いられる膜と同様に所定の偏光成分を反射又は吸収する機能を有している。
【0024】
図3は、本実施の形態に用いる遮光板の光の透過率分布を示すグラフである。縦軸は透過率を表し、横軸は遮光板の中心からの距離を表している。グラフ中、実線はp偏光成分を示し、破線はs偏光成分を示している。グラフから判るように、偏光膜21bの領域以外ではp偏光成分及びs偏光成分の双方が略100%の透過率で透過するが、偏光膜21bの領域ではp偏光成分は略100%の透過率で透過し、s偏光成分は略0%の透過率、即ち反射又は吸収されて遮光される。
【0025】
そして、遮光板21を透過した光が1/2波長板18に入射されて偏光方向を45°回転され、偏光ビームスプリッタ19に入射されてp偏光成分とs偏光成分とに分けられる。p偏光成分及びs偏光成分の夫々はフォトダイオード(PD1)22及びフォトダイオード(PD2)23で受光され、電気信号に変換されて差動増幅器24に入力され、再生信号が差分検出される。
【0026】
以上の如き構成の光磁気ヘッド装置の効果を示すために、まず、光学経路における各位置での光の偏光状態を説明する。図4は、図1に示す光学経路の各位置での偏光状態を説明するグラフであり、縦軸はs偏光成分振幅を表し、横軸はp偏光成分の振幅を表している。図4(a)はα−α線での偏光状態を示している。真円補正プリズム13から出射された平行光はp偏光であり、これが光磁気ディスク1に照射される。記録膜3の磁化方向は、記録すべきデータに応じて上又は下方向であり、光は反射する際に磁気カー効果によって±θk だけ偏光方向が回転され、s偏光成分が生じる。この状態がβ−β線での偏光状態であり、図4(b)に示す。この光が1/2波長板により偏光方向を45°回転させ、図4(c)に示したγ−γ線での偏光状態でフォトダイオード22,23で受光され、差動増幅器24で再生信号が差分検出される。
【0027】
次に、差分検出原理を説明する。図5は、本発明の光磁気ヘッド装置を用いて行なう差分検出の原理を説明するグラフである。縦軸はs偏光成分振幅を表し、横軸はp偏光成分振幅を表している。カー回転角±θk に対応するp偏光成分振幅及びs偏光成分振幅は以下の式で表される(以下、復号同順)。
【0028】
【数1】
【0029】
このp偏光成分振幅及びs偏光成分振幅はフォトダイオード22,23で光電変換され、電気信号となる。フォトダイオード22,23からの出力は光の振幅に比例するのではなく、パワーに比例するため、フォトダイオード22,23からの出力は夫々以下の式で表される。
【0030】
【数2】
【0031】
また、これらの出力の差、即ち再生信号は以下の式で表される。
【0032】
【数3】
【0033】
(1)式から判るように、再生信号はカー回転角±θk によって生じたs偏光成分による±bのみに比例しているのではなく、p偏光成分によるaにも比例している。bは信号成分であるが、aは信号成分ではない。このことから、上述した如き遮光板21により反射光の中央部分でp偏光成分を透過し、s偏光成分のみを遮光することによりaの値が、s偏光成分,p偏光成分共に遮光する従来技術に比して大きくなり、再生信号自体を大きくできる。また、信号成分に関与するs偏光成分を遮光するので、超解像再生が可能である。
【0034】
このように、p偏光成分を大きくするために上述した如き遮光板21を用いた場合を説明している。図1に示す如き光磁気ヘッド装置の構成では受光量が増大するので信号レベルは高くなり、その結果、再生信号のS/Nは増大する。しかしながら、中央部分の光とその他の部分の光とを各別に光電変換しているので、遮光板21の中央部分を透過した光のP偏光成分の振幅は上記(1)式のaに反映されず、従って、aを大きくしたことにはならない。実際に(1)式のaを大きくするためには、遮光板21の中央部分を透過したp偏光成分の光と、周縁部分を透過したs偏光成分を含む光とを光学的に重ねた後、フォトダイオード22,23で光電変換する必要がある。そこで次に、遮光板21の中央部分を透過した光が(1)式のaに反映され、信号成分のaを大きくできる実際的な光磁気ヘッド装置について説明する。
【0035】
図6は、図1の装置をさらに改良した光磁気ヘッド装置の構成図である。遮光板21と1/2波長板18との間に集光レンズ25を配している。その他の構成は図1と同様であり、対応する部分に同符号を付して説明を省略する。遮光板21を透過した光は集光レンズ25により集光され、遮光板21の中央部分を透過したp偏光成分の光と、周縁部分を透過したs偏光成分を含む光とが光学的に重なり合って、夫々のフォトダイオード22,23で受光される。フォトダイオード22,23で光電変換された信号は、上述した(1)式に示す如き再生信号となり、遮光板21の中央部分を透過したp偏光成分の光がaに反映され、aが大きくなる。
【0036】
従って、図6に示す光磁気ヘッド装置では、光磁気ディスク1に照射するレーザ光、即ち往路のレーザ光がp偏光の場合に、反射光の中央部分で、超解像効果に関与するs偏光成分を遮光し、信号成分ではないp偏光成分のみを透過させるので遮光手段を透過する再生信号全体の光量が増大し、S/Nが改善される。また、超解像効果に関与するs偏光成分は従来通り遮光するので、高分解能での超解像再生が可能となる。
【0037】
なお、遮光板21を透過した光をフォトダイオード22,23に集光させるための集光レンズ25の配位置は、遮光板21と1/2波長板18との間に限らず、第1及び第2のビームスプリッタ14,16の間でも良いし、第2のビームスプリッタ16と遮光板21との間でも良いし、1/2波長板18と偏光ビームスプリッタ19との間にあっても良い。また、2枚の集光レンズを用いて、一方を偏光ビームスプリッタ19とフォトダイオード22との間に、他方を偏光ビームスプリッタ19とフォトダイオード23との間に設けてあっても良い。
【0038】
上述した光磁気ヘッドの実施の形態では、遮光板21を1/2波長板18の直前に配した場合を説明しているが、遮光板の位置はこれに限るものではない。遮光板の配置位置が異なる他の実施の形態を以下に説明する。
【0039】
図7は、本発明の他の実施の形態の光磁気ヘッド装置を示す構成図である。遮光板21及び集光レンズ25は、1/2波長板18と偏光ビームスプリッタ19との間に配されており、1/2波長板18,遮光板21,集光レンズ25及び偏光ビームスプリッタ19の順である。1/2波長板18で偏光方向を45°回転された平行光が遮光板21を通り、略中央部分で信号成分が遮光される。透過光は集光されて偏光ビームスプリッタ19に入射され、フォトダイオード23,24で受光される。遮光板21は1/2波長板18からの平行光を受けるために、図2に示す遮光板21を平面内で45°回転させた向きに配されている。その他の構成は、図1に示す磁気ヘッド装置の構成と同様であり、同部分に同符号を付して説明を省略する。
【0040】
このような構成の光磁気ヘッド装置にあっては、図1の遮光板21と同様の作用、即ち、超解像効果に関与する信号成分を遮光し、信号成分でない偏光成分のみを透過させるので、上述した磁気ヘッド装置と同様の効果を得ることができる。
【0041】
なお、遮光板21を透過した光をフォトダイオード22,23に集光させるための集光レンズ25の配位置は、遮光板21と偏光ビームスプリッタ19との間に限らない。例えば第1及び第2のビームスプリッタ14,16の間でも良いし、第2のビームスプリッタ16と1/2波長板18との間でも良いし、1/2波長板18と遮光板21との間にあっても良い。また、2枚の集光レンズを用いて、一方を偏光ビームスプリッタ19とフォトダイオード22との間に、他方を偏光ビームスプリッタ19とフォトダイオード23との間に設けてあっても良い。
【0042】
また、図8は、本発明のさらに他の実施の形態の光磁気ヘッド装置を示す構成図である。遮光板21は第1のビームスプリッタ14と第2のビームスプリッタ16との間に配されており、集光レンズ25は、第2のビームスプリッタ16と1/2波長板18との間に配されている。第1のビームスプリッタ14で反射された平行光が遮光板21を通り、略中央部分でs偏光成分が遮光されて第2のビームスプリッタ16に入射される。第2ビームスプリッタ16から再生信号検出系20に供給される平行光は、集光レンズ25により集光されて1/2波長板18に入射され、フォトダイオード23,24で受光される。その他の構成は、図1に示す磁気ヘッド装置の構成と同様であり、同部分に同符号を付して説明を省略する。
【0043】
このような構成の光磁気ヘッド装置にあっては、図1の遮光板21と同様の作用、即ち、超解像効果に関与するs偏光成分を遮光し、信号成分でないp偏光成分のみを透過させるので、上述した磁気ヘッド装置と同様の効果を得ることができる。
【0044】
なお、遮光板21を透過した光をフォトダイオード22,23に集光させるための集光レンズ25の配位置は、第2のビームスプリッタ16と1/2波長板18との間に限らない。例えば第1のビームスプリッタ14と遮光板21との間でも良いし、遮光板21と第2のビームスプリッタ16の間でも良いし、1/2波長板18と偏光ビームスプリッタ19との間にあっても良い。また、2枚の集光レンズを用いて、一方を偏光ビームスプリッタ19とフォトダイオード22との間に、他方を偏光ビームスプリッタ19とフォトダイオード23との間に設けてあっても良い。
【0045】
さらに図9は、本発明のさらに他の実施の形態の光磁気ヘッド装置を示す構成図である。遮光板21は第1のビームスプリッタ14と対物レンズ15との間に配されており、集光レンズ25は、第2のビームスプリッタ16と1/2波長板18との間に配されている。光磁気ディスク1で反射された反射光が対物レンズ15で平行光にされた後、遮光板21を通り、略中央部分でs偏光成分が遮光されて第1のビームスプリッタ14で反射され、第2のビームスプリッタに入射される。第2ビームスプリッタ16から再生信号検出系20に供給される平行光は、集光レンズ25により集光されて1/2波長板18に入射され、フォトダイオード23,24で受光される。その他の構成は、図1に示す光磁気ヘッド装置の構成と同様であり、同部分に同符号を付して説明を省略する。なお、半導体レーザ光源11から出射された往路のレーザ光も遮光板21を通るが、遮光板21はp偏光成分を透過させるため、p偏光である往路のレーザ光は透過されるので不都合はない。
【0046】
このような構成の光磁気ヘッド装置にあっては、図1の遮光板21と同様の作用、即ち、超解像効果に関与するs偏光成分を遮光し、信号成分でないp偏光成分のみを透過させるので、上述した光磁気ヘッド装置と同様の効果を得ることができる。
【0047】
なお、遮光板21を透過した光をフォトダイオード22,23に集光させるための集光レンズ25の配位置は、第2のビームスプリッタ16と1/2波長板18との間に限らない。例えば第1及び第2のビームスプリッタ14,16の間でも良いし、1/2波長板18と偏光ビームスプリッタ19との間にあっても良い。また、2枚の集光レンズを用いて、一方を偏光ビームスプリッタ19とフォトダイオード22との間に、他方を偏光ビームスプリッタ19とフォトダイオード23との間に設けてあっても良い。
【0048】
また、上述した遮光板21の偏光膜21bは、図2に示すように、略円形状を有しているが、これに限るものではなく、遮光板21を通る平行光の略中央部分に対応する位置に偏光膜が形成されてあれば良い。図10は他の遮光板の構造を示す遮光板の平面図である。遮光板21は透明平板21aと偏光膜21cとを有している。透明平板21aは平面視で略矩形状を有し、その一面の略中央に帯状の偏光膜21cが形成されている。このような構造の遮光板21を用いることにより、上述した光磁気ヘッド装置と同様の効果を得ることができる。
【0049】
さらに、上述した遮光板21は透明平板21aと偏光膜21cとで構成してある場合を説明しているが、これに限るものではなく、偏光膜21cのみからなるものであっても良い。例えば、ビームスプリッタ又は1/2波長板18の出光面に偏光膜21cを設けてあっても良い。
【0050】
さらにまた、上述した遮光板21の偏光膜21b,21cとして、所定の偏光方向成分を略100%透過させ、他の偏光方向成分を略0%の透過、即ち遮光する誘電体多層膜を用いた場合を説明しているが、これに限るものではなく、偏光方向により透過率が異なる偏光板のような膜を用いても良い。
【0051】
さらにまた、上述した光磁気ヘッド装置は、往路のレーザ光がp偏光である場合を説明しているが、これに限るものではなく、s偏光であっても適用できる。ただしこの場合は、p偏光成分よりもs偏光成分の方が高い透過率を有する偏光膜を備える遮光板を用い、さらに、偏光方向に係わる構成をp偏光用とs偏光用とで入れ替える。
【0052】
なお、上述した実施の形態は、光磁気ディスクからの反射光を対物レンズで平行光とし、平行光が遮光手段を透過する構成とした場合を説明しているが、平行光に限るものではなく、例えば、再生信号検出部へ集束する集束光が遮光手段を透過する構成であっても良い。
【0053】
また、上述した実施の形態は、偏光ビームスプリッタにより反射光を偏光成分に分けて再生信号を差動検出する場合を説明しているが、これに限るものではなく、各偏光成分を用いて再生信号を検出する構成であれば良い。
【0054】
【発明の効果】
以上のように、本発明においては、光磁気ディスクでの反射光が遮光手段を透過し、反射光の略中央部分で、信号成分でない偏光成分よりも信号成分である偏光成分の方を高率で透過させるので、再生信号を大きくしてS/Nを向上させ、且つ、超解像再生が可能となる。また、遮光手段を透過した光を集光させるので、再生信号の大きさに比例する光の成分を大きくでき、再生信号のS/Nがさらに向上する等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の光磁気ヘッド装置の構成図である。
【図2】本実施の形態の遮光板の平面図である。
【図3】本実施の形態の遮光板の光透過率を示すグラフである。
【図4】本実施の形態の遮光板での光の偏光状態を示すグラフである。
【図5】本実施の形態の再生信号の差分検出を説明するグラフである。
【図6】本実施の形態の他の光磁気ヘッド装置の構成図である。
【図7】他の実施の形態の光磁気ヘッド装置の構成図である。
【図8】さらに他の実施の形態の光磁気ヘッド装置の構成図である。
【図9】さらに他の実施の形態の光磁気ヘッド装置の構成図である。
【図10】他の実施の形態の遮光板の平面図である。
【図11】従来の光磁気ヘッド装置の伝達関数の振幅特性を示すグラフである。
【図12】従来の光磁気ヘッド装置の遮光板の光透過率を示すグラフである。
【符号の説明】
1 光磁気ディスク
4 磁気ヘッド
14 第1のビームスプリッタ
15 対物レンズ
16 第2のビームスプリッタ
18 1/2波長板
19 偏光ビームスプリッタ
21 遮光板
21b,21c 偏光膜
25 集光レンズ
Claims (6)
- 光磁気記録媒体で反射された反射光の中央部分を遮光する遮光手段を備え、該遮光手段により中央部を遮光した前記反射光を用いて超解像効果を有する再生信号を得る光磁気ヘッド装置において、
前記遮光手段は入射される反射光の略中央部分にて信号成分でない偏光成分が信号成分である偏光成分よりも高い透過率を有する偏光膜を備えることを特徴とする光磁気ヘッド装置。 - 光磁気記録媒体で反射された反射光を入射せしめるレンズと、前記反射光を再生信号検出用とフォーカシングエラー及びトラッキングエラー検出用とに分割するビームスプリッタと、前記反射光の中央部分を遮光する遮光手段と、該遮光手段を中央部が遮光されて透過した反射光を用いて超解像効果を有する再生信号を検出する再生信号検出部とを備える光磁気ヘッド装置において、
前記遮光手段は、入射される反射光の略中央部分にて信号成分でない偏光成分が信号成分である偏光成分よりも高い透過率を有する偏光膜を備え、前記ビームスプリッタで分割された反射光が入射される位置に配してあることを特徴とする光磁気ヘッド装置。 - 光磁気記録媒体で反射された反射光を入射せしめるレンズと、前記反射光を再生信号検出用とフォーカシングエラー及びトラッキングエラー検出用とに分割するビームスプリッタと、前記反射光の中央部分を遮光する遮光手段と、該遮光手段を中央部が遮光されて透過した反射光を用いて超解像効果を有する再生信号を検出する再生信号検出部とを備える光磁気ヘッド装置において、
前記遮光手段は、入射される反射光の略中央部分にて信号成分でない偏光成分が信号成分である偏光成分よりも高い透過率を有する偏光膜を備え、前記遮光手段を透過した反射光が前記ビームスプリッタに入射される位置に配してあることを特徴とする光磁気ヘッド装置。 - 前記偏光膜は、信号成分でない偏光成分を透過し、信号成分である偏光成分を反射又は吸収する誘電体多層膜である請求項1乃至3のいずれかに記載の光磁気ヘッド装置。
- 前記偏光膜を選択的に透過させる信号成分でない偏光成分は、前記光磁気記録媒体に照射されるビーム光の偏光方向と同方向である請求項1乃至4のいずれかに記載の光磁気ヘッド装置。
- 前記遮光手段を透過した反射光を集光する集光手段を配してある請求項1乃至5のいずれかに記載の光磁気ヘッド装置。
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