JP3555882B2 - 炊飯器における蓋ストッパー構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒンジバネによって蓋を開く方向に付勢して蓋を迅速に開くようにした炊飯器の蓋開閉機構に関する発明である。より詳しくは、蓋の開き角度を一定に保つため、開く方向に付勢した蓋の最大開き位置で蓋の回動を停止させるストッパー構造に係る発明である。
【0002】
【従来の技術】
ヒンジバネによって蓋を開く方向に付勢して蓋を迅速に開くようにした炊飯器の蓋開閉機構は従来より公知である。また、炊飯器本体のヒンジ部構造が露出しないように、ヒンジ部構造をヒンジカバーによって隠す構造も従来から採用されている。
このようなヒンジバネによって蓋を開く方向に付勢する炊飯器では、蓋の最大開き角度を一定に保つため、本体の一部や前記ヒンジカバーに最大開き角度において蓋の一部が当接する蓋ストッパーを形成している。また、ヒンジバネによって蓋が勢い良く開いたときに、開蓋の最終位置においてストッパーに衝突して機体に衝撃が発生するのを防止するため、各種のブレーキ構造が工夫されている。蓋のブレーキ構造には、特開平11−56614号に開示されるように蓋の一部に形成した勘合部をヒンジカバーに設けたブレーキ板に勘合させる構造や、特開2001−37630号に開示されるように蓋が開くに従って強く接する弾性変形部材を設ける思想などが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本体の一部や前記ヒンジカバーに、蓋ストッパー機構専用のリブなどを形成する従来の構造では、本体やヒンジカバーを成型する金型に蓋ストッパー機構を形成する必要があり、それだけ金型が複雑になりコストが上昇する。まして、複雑な蓋ブレーキ構造を設けるにはより構造が複雑なものとなる欠点がある。
また、ストッパー専用のリブが機外に突出すると、それだけお手入れの際に邪魔になる。
上記従来技術の欠点に鑑み、本発明はより簡単な構造によって蓋ストッパー構造、あるいは蓋ブレーキ構造を実現してコストダウンをはかるとともに、お手入れ性を向上させることを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では本体に対して蓋を開閉自在に装着し、ヒンジバネによって蓋を開く方向に付勢し、ヒンジ部構造をヒンジカバーによって隠す炊飯器の蓋開閉機構において、ヒンジカバーをビス止めするためのビス孔外周に形成するリブを蓋ストッパーとして利用する。すなわち、ビス孔外周に形成するリブを、開放方向に回動させた蓋の一部に当接させることによって蓋の最大開き位置を規制する。このとき、ヒンジカバーに形成するリブの上隅部を斜め方向に切断して傾斜面を形状し、開放方向に回動させた蓋の一部を前記傾斜面に当接させるとともに該傾斜面に沿って弾性的に変形可能とすることによってブレーキ機能をも具備させることができる。
【0005】
上記構成とすることによって、蓋ストッパを形成するために特別な構造を形成することなく、ヒンジカバーをビス止めするときにビスが露出したりビス孔から水が浸入するのを防止する目的で形成するビス孔外周に形成するリブを蓋ストッパー構造、あるいは蓋ブレーキ構造として活用し、それだけ構造を単純化しコストを低減できることになる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の炊飯器における蓋ストッパー構造の実施の形態を、添付の図面に基づいて説明する。
図1は、一部を切断した炊飯器の側面図、図2は蓋ヒンジ部分の分解斜視図である。
【0007】
図1に示す炊飯器は、本体1の内部にヒータ3によって加熱される釜2を収蔵し、釜2の上面に開閉自在の蓋4を配置するものである。蓋4のヒンジ軸5にはヒンジバネ6を装着し、蓋4を迅速に開くことができるようにしている。また、本体1の前方部分には、蓋ロックレバー7を配置して蓋4を閉じた状態に維持することができるようにしている。
【0008】
蓋4を軸支するためのヒンジ部はヒンジ軸5やヒンジバネ6を、比較的大きな強度を持たせて装着するために複雑な構造となり、外観上見栄えの良いものではない。このようなヒンジ部構造を目隠しするとともに水が本体内部に浸入するのを防止するため、本体1のヒンジ部構造にはヒンジカバー8をビス9によって装着する。ヒンジカバー8は、本体のヒンジ部に形成したボス10に対してビス9止めするが、同時にヒンジカバー8の左右両側に設けた係止爪11を本体の係止孔12に係止させることによってガタつきなくしっかりと固定することができるようにしている。
【0009】
ヒンジカバー8をビス止めするためのビス孔13の外周には、ビス孔13に水が掛からない目的あるいはビス頭を隠して保護するなどの目的で環状のリブ14を突出形成している。このリブ14は一定の高さを有するものであるが、その上隅部分を斜めに切除して傾斜面15を形成する。一方、蓋4の後端部は本体1のヒンジ部構造に対応する部分を切欠し、蓋4の後方への回動に支障がないようにした上で、ヒンジ部を構成するヒンジ軸5とヒンジバネ6を装着している。蓋4のヒンジ軸に装着するヒンジバネ6の一端は、蓋4の裏面に支受させるとともに他端を本体1の一部に支持させることによって蓋2全体を開放方向に付勢している。
【0010】
従来、ヒンジカバー8を固定するためのビス孔13外周に形成するリブ14は、蓋4の開閉に影響のない位置、高さに形成するものであるが、本発明では上記リブ14を開放方向に回動させた蓋の最大開き位置において、蓋の一部が当たる位置及び高さに形成する。すなわち、図3の(a)に示す閉蓋状態にある蓋4を開いて行き、図3の(b)に示す蓋の最大開き位置に達すると蓋の一部がリブ14に当たるように形成し、蓋のストッパーとして機能させる。
【0011】
蓋の一部が当たるリブ14の形状は、特に限定されるものではなく、環状以外に環状の一部が途切れているようなものであってもよい。また、環状に形成するリブ14を短円筒状とし、回動させた蓋の一部を単に衝突させる態様のストッパーであってもよいが、図示実施形態では図3の(b)に示すように蓋を最大の開き角度に回動させたときに、最初に蓋の一部がリブ14の傾斜面15に当接し、この傾斜面15を滑るように移動しながら垂直面の部分で停止するようにしている。
【0012】
このときの状態を、図4及び図5についてより具体的に説明する。図4の(a)は、閉蓋状態にある蓋4の後端部4aとヒンジ軸5及びリブ14の位置関係を示している。ヒンジ軸5を中心として回動する蓋4の後端部4aは、一点鎖線で示す回転軌跡Xに沿って回動し、その回転軌跡上にリブ14の傾斜面15を位置させるようにしている。このとき、傾斜面15は蓋4後端部4aの回転軌跡に対して鋭角の角度αとなるようにしている。
【0013】
したがって、蓋4が図4の(a)に示す閉蓋状態から開放方向に回動し、後端部4aがリブ14の傾斜面15に当接すると、蓋の後端部4aに対して外向きの力が作用する。この外向きの力によって、通常合成樹脂材で成型される蓋4の後端部4aが弾性的に変形する。この変形によって蓋の後端部4aが傾斜面15を滑って図4の(b)に点線で示す如くリブ14の垂直面に達することが可能となり、この位置で蓋4の回動が停止される。このように、蓋4の一部が弾性的に変形することによって、蓋4開放の最終段階でブレーキ効果が発生し、蓋の開放が衝撃的に停止されることを防止する。
【0014】
蓋4後端部4aのヒンジ部分は、図2からも理解されるように、本体のヒンジ部分に装着されるように門形に切除している。したがって、該部分の剛性が弱化される結果、図5に点線で示す位置から二点鎖線で示す位置に容易に弾性的に変形する。このように、蓋の一部が弾性的に変形(撓む)ことによって、適度なブレーキ効果が発揮されることになる。
【0015】
なお、ヒンジカバー8のリブ14に蓋の一部を当接させる構造をストッパー効果に限定し、これとは別にブレーキ構造を備えるものであってもよい。例えば、図示実施形態では本体1のヒンジ部分の一部に弾性的に変形可能な舌片16を突出させておき、蓋の開放にしたがって蓋の一部が前記舌片16に強く当接し、ヒンジバネ6による蓋の開放に多少のブレーキ力を作用させる構造を併設している。これにより、蓋開放の最終段階である程度蓋の開き速度を落とすことができる。
【0016】
蓋4の前端は、本体1に対して蓋ロックレバー7によって係脱自在とし、閉蓋状態を維持することができるようにしている。そして、本体1の前面には表示パネル17を配置している。表示パネル17は、本体の一部を切欠して窓孔18を形成するとともに窓孔18の内奥に液晶表示装置19を配置し、切欠してある窓孔18に透明なパネルプレート20を装着することによって外部から液晶表示装置19を視認することができるようにしている。パネルプレート20の表面には、透明なカバー21を貼着し、パネルプレート20を保護している。
【0017】
窓孔18に透明なパネルプレート20を装着し、内奥にある液晶表示装置19を視認することができるようにすると、窓孔18と液晶表示装置19の間において窓孔18内周部分から機体の内部構造が見えてしまうという現象が起こる。これを防止するには、窓孔18の内周部分に内奥に向けて周壁を形成するのが普通であるが、この場合本体1の成型が困難となりコストアップになる欠点があった。この欠点を解消するために、図7に示すパネルプレート20では、窓孔18に装着したときに液晶表示装置19に達する周壁22を形成しておき、この周壁22の表面にローレット加工を施している。これにより、パネルプレート20が透明であっても窓孔18の周囲から機体の内部構造が見えてしまう現象を防止することができる。パネルプレート20の周壁22には、ローレット加工以外に任意の疎面加工を施してもよい。
【0018】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明の炊飯器における蓋ストッパー構造によれば、ヒンジカバーを本体に固定するためのビス孔外周に形成するリブを蓋開放のストッパーとして機能させるため、ヒンジカバーや本体などにストッパー構造を形成する必要がなく、それだけ構造を簡略化することができる。したがって、ヒンジカバーや本体を成型するための金型を簡略化することができそれだけコストダウンをはかることができる。また、器外に突出する蓋ストッパー専用のリブを無くすることによって、これが邪魔になるようなことがなくお手入れ性を向上させることができる。
【0019】
請求項2記載の発明によれば、ストッパー機構として機能させるビス孔外周のリブをストッパーであるとともにブレーキ機構として機能させることによって、蓋開放の最終段階で衝撃的に蓋開放が停止することを防止することができる。蓋開放に際し、ブレーキ機構を設ける思想は従来公知であるが、本発明によれば蓋ブレーキ機構のために特別な機構を備える必要がなく、コストダウンをはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、一部を切断した炊飯器の側面図、
【図2】図2は、図1に示す炊飯器の蓋ヒンジ部分の分解斜視図、
【図3】図3は、炊飯器のヒンジ機構部分の拡大断面図、
【図4】図4は、ストッパー機構及びブレーキ機構となるヒンジカバーと蓋の動きを示す側面の略図、
【図5】図5は、蓋開放の最終段階における蓋の変形を示す平面の略図、
【図6】図6は、本体前面の蓋係止部及び表示パネル部分のみを分解状態で示す、拡大断面図、
【図7】表示パネル部分に装着するパネルプレートの斜視図。
【符号の説明】
1…本体、2…釜、3…ヒータ、4…蓋、5…ヒンジ軸、6…ヒンジバネ、7…蓋ロックレバー、8…ヒンジカバー、9…ビス、10…ボス、11…係止爪、12…係止爪、13…係止孔、14…リブ、15…傾斜面、16…舌片。

Claims (2)

  1. 本体に対して蓋を開閉自在に装着し、ヒンジバネによって蓋を開く方向に付勢し、ヒンジ部構造をヒンジカバーによって隠す炊飯器の蓋開閉機構において、ヒンジカバーをビス止めするためのビス孔外周に形成するリブを開放方向に回動させた蓋の一部に当接させることによって蓋の最大開き位置を規制することを特徴とする炊飯器における蓋ストッパー構造。
  2. ヒンジカバーに形成するリブの上隅部を斜め方向に切断して傾斜面を形状し、開放方向に回動させた蓋の一部を前記傾斜面に当接させるとともに該傾斜面に沿って蓋の一部を弾性的に変形可能とすることによってブレーキ機能を具備させてなる請求項1記載の炊飯器における蓋ストッパー構造。
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