JP3568246B2 - オーガ式製氷機及びそのオーガ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、モータ駆動のオーガを有するオーガ式製氷機に関し、特に、駆動トルク等を軽減可能としするオーガ式製氷機のオーガに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
オーガ式製氷機は、周知のように、外周面に冷却パイプが巻着された冷凍ケーシング内に製氷水を供給して冷却し、螺旋刃を有するオーガにより、同冷凍ケーシングの内周面に氷結した氷層を掻き取り、要求される氷質に従って押圧頭と称する氷圧縮通路を有するものの中に上方に送り込んで、例えば氷粒を連続的に生成するものである。
【0003】
図3は、上述したようなオーガ式製氷機の螺旋刃の一部を拡大して示すもので、1は冷凍ケーシング、2はその内部に回転自在に配置されたオーガ、3はオーガ2の外周に形成された螺旋刃、4は冷凍ケーシング1の外周面に巻着された冷却パイプである。従来の螺旋刃3は、半径方向の最も外側にある部分が、図3に示されたその縦方向断面から分かるように、下側にある垂直部3aと、この垂直部3aから半径方向の内方に傾斜して上方に延びる上側のテーパ部3bとからなり、オーガ2を回転させて螺旋刃3をねじ状に進めることにより、垂直部3a及びテーパ部3bの接続部位で氷層5を削り取る、或は掻き取るものである。
また、図4に示したすように、螺旋刃3の半径方向の最も外側にある部分を、半径方向の外方に傾斜しつつ上方に延びるテーパ部3cのみから構成し、同テーパ部3cの先端上縁により氷層5を剥離もしくは削り取るようにしたものも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者の螺旋刃を有するものにおいては、冷凍ケーシング1の一定部位について考察すると、ある螺旋刃部分が上記一定部位の氷層を剥離してから同螺旋刃部分が再び上記一定部位に達するまでの間に、螺旋刃により剥離できなかった氷層上に更に氷が成長するため、これが垂直部3aを半径方向の内方に強く押して、オーガに過大な負荷がかかり、その結果、剥離力を増大させない限り、冷凍ケーシング1に変形を生じさせたり、オーガ2の軸受(図示せず)の負担を増大させたりすることになっていた。また、冷凍ケーシング1の内周面と垂直部3aとの間に氷が圧縮状態で挟まれ、それを掻き取る際にキューキューという異音が発生することがあった。
また、後者の螺旋刃を有するものにおいては、垂直部がないため剥離力を軽減することはできるが、テーパ部3cの面が下向きで氷圧送作用がないため、刃先外形寸法が製作誤差により相対的に小さかったり、摩耗等により減少して、冷凍ケーシングとの間の隙間が大きくなると、製氷能力が極端に低下する欠点があった。
従って、本発明の目的は、剥離力を増すことなく製氷能力の向上を可能としたオーガ式製氷機及びそのオーガを提供することを目的とするものである。
【0005】
上述の目的を達成するため、本発明の一側面によると、オーガ式製氷機は、冷凍ケーシングと、該冷凍ケーシング内に回転自在に配設されるオーガと、該オーガに接続される駆動モータとを備え、前記オーガは、本体部と、該本体部の周囲に設けられた螺旋刃とを有し、前記オーガの軸心方向における前記螺旋刃の断面が、前記本体部から半径方向外方に延びる第1側面と、該第1側面から前記軸心方向に離間して前記本体部から半径方向外方に延びる第2側面と、前記第1側面及び第2側面の両先端を接続するテーパ面とから画成されており、該テーパ面は、前記オーガの回転により前記螺旋刃によって前記冷凍ケーシングの内周面から剥離した氷層が送られる方向に面するように形成されている。また、上述の目的を達成するため、本発明の別の側面によると、オーガ式製氷機において垂直に配設される冷凍ケーシングの内周面に生成した氷層を剥離して上方に送るためのオーガは、円柱状の本体部と、該本体部の周面に設けられた螺旋刃とを備え、前記オーガの軸心方向における前記螺旋刃の断面が、前記本体部から半径方向外方に延びる上側面と、該上側面から軸方向に離間して前記本体部から半径方向外方に延びる下側面と、前記上側面及び前記下側面の両先端を直線状に接続するテーパ面とから画成されており、該テーパ面は、前記上側面の先端で半径方向の最も内側にあり、前記下側面の先端で半径方向の最も外側にある。
【0006】
【作用】
オーガ式製氷機の運転中、冷却されている冷凍ケーシング内には製氷水が供給されており、この製氷水が冷凍ケーシングの内周面に氷結して成長し、氷層となる。オーガの回転に伴って螺旋刃が氷層を剥離し、そのテーパ面が剥離した氷を上方に送る。テーパ面はその一端から他端まで直線状に上向きに延びているため、氷により半径方向に作用する力は軽減される。
【0007】
【実施例】
次に、本発明の好適な実施例について添付図面を参照して詳細に説明するが、図中、同一符号は同一又は対応部分を示すものとする。
図1は、本発明による螺旋刃を備えたオーガ式製氷機10の全体構成を縦断面で示す図で、オーガ式製氷機10は、冷却パイプ14が外周面に巻着された円筒状の冷凍ケーシング11を備え、該冷凍ケーシング11内に、円柱状の本体部12Aに設けられた螺旋刃13を有するオーガ12が軸受20a、20bにより回転自在に支持されて設けられている。下部の軸受20aに支持されたオーガ12の軸部12aは、周知のスプライン継手18を介して駆動モータ16の出力軸17に結合されており、一方、上部の軸受20bにより支持された上側の軸部12bの上端には、棒状のカッタ22が設けられている。
【0008】
冷凍ケーシング11の下端に取り付けることができるほぼ円筒状の保持部材19内に上述の軸受20aが収容され、一方、冷凍ケーシング11の上端内に取り付けられた押圧頭21内に軸受20bが収容されている。この押圧頭21は、図示しないが、軸方向に延びる通常複数の凹状の氷圧縮通路を備え、そこを通るフレーク状の氷を圧縮して氷柱とするものである。押圧頭21から放出筒23内に出た氷柱はカッタ22により折断されて氷粒24となる。
また、冷却パイプ14は、周知のように適宜の断熱材25により覆われている。冷凍ケーシング11の下端部には給水パイプ26が流体連通可能に接続されていて、図示しない製氷水タンクからの製氷水がこの給水パイプ26を介して冷凍ケーシング11内に供給される。
【0009】
図2は、図1において符号30で示された領域を拡大して示すもので(ただし、図2は運転開始後の状態で冷凍ケーシング11の内周面には氷層15が生成している。)、オーガ12の本体部12Aから突出する螺旋刃13は、縦方向の断面で見ると、上側面(第1側面)13aと、下側面(第2側面)13bと、該上下側面を接続するテーパ面13cとから画成されている。テーパ面13cは、本発明によると、その下端縁から上端縁まで図で見て実質的に直線状に半径方向の内方に延びており、下端縁が半径方向に関して最も外側にある。テーパ面13cの傾斜角度θは0°<θ<33.6°の範囲内にあればよく、好ましくは5°〜15°であるが、図示の実施例では、10°とした。
尚、図2では、上側面13a及び下側面13bはオーガ12の本体部から水平に延出するように図示されているが、テーパ面13cが上述のように延びていることが必要であり、本発明は、上述した上下側面の延出方向や、テーパ面の軸方向の寸法や、上下側面の半径方向の寸法には限定されない。
【0010】
次に、上述した構成を有する本発明のオーガ式製氷機10の運転について説明する。このオーガ式製氷機10の運転に際して、給水パイプ26から製氷水が冷凍ケーシング11内に所定水位まで供給され、図示しない冷凍装置が作動されて冷却パイプ14に冷媒が通流し、冷凍ケーシング11を介して製氷水が冷却され、駆動モータ16が作動される。
駆動モータ16の作動により出力軸17、スプライン継手18を介してオーガ12が回転され、冷凍ケーシング11の内周面に生成した氷層15(図2参照)は、螺旋刃13により削り取られながら、上方に送られ、押圧頭21の図示しない氷圧縮通路に入り、そこで圧縮されて氷柱となる。氷圧縮通路から放出筒23に放出された氷柱はオーガ12と共に回転するカッタ22により折断されて、適宜の長さの氷粒24となる。
【0011】
図5の(a)及び(b)並びに図6の(a)及び(b)は、図3に示した螺旋刃3を有する従来のオーガ式製氷機と、図2に示した螺旋刃13を有する本発明のオーガ式製氷機とについて上述のように試験運転を行い、その際のトルク歪、ラジアル歪を市販の計測器により測定して記録紙上に表示された曲線をほぼ忠実に模写したもので、(a)は従来、(b)は本発明の場合のデータである。
図5から分かるように、トルク歪については、本発明の螺旋刃13を有するものにあっては、約1/2以下に減少し、トルク荷重に換算すると、従来の最大値が35Kgfmであったのに対して、本発明では13.4Kgfmとなり、大幅な改善が認められる。また、図6は、冷凍ケーシング1、11を上から見て直交する2方向A−B、C−Dのラジアル歪を表しており、この図からも明らかなように、最大ラジアル荷重は半減した。また、荷重が一方向に偏ることもない。
【0012】
【発明の効果】
以上の説明から分かるように、本発明の螺旋刃を画成する面には、冷凍ケーシングの軸心と平行な垂直方向の面が含まれていないために、冷凍ケーシングの内周面に生成された氷層を掻き取る際に、顕著な異音が発生することなく、オーガが受ける半径方向の荷重が減少し、ラジアル荷重は勿論のこと、トルク荷重も軽減され、氷の剥離力即ち駆動モータの負荷を減少させることができる。しかも、螺旋刃を画成するテーパ面は、その下方部位ほど半径方向の外側に位置するため、即ち掻き取られた氷が送られる方向に面しているため、テーパ面全体に氷の送出作用があり、日産製氷能力の高いオーガ式製氷機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による螺旋刃を備えたオーガ式製氷機の全体構成を示す縦断面図。
【図2】図1のオーガ式製氷機における螺旋刃を示す拡大断面図。
【図3】従来の螺旋刃の図2に相当する断面図。
【図4】別の従来の螺旋刃の図2に相当する断面図。
【図5】(a)は、従来の螺旋刃を備えたオーガ式製氷機を運転した場合のトルク歪の測定データを示す曲線、(b)は、従来の螺旋刃を備えたオーガ式製氷機を運転した場合のトルク歪の測定データを示す曲線である。
【図6】(a)、従来の螺旋刃を備えたオーガ式製氷機を運転した場合のラジアル歪の測定データを示す曲線、(b)は、従来の螺旋刃を備えたオーガ式製氷機を運転した場合のラジアル歪の測定データを示す曲線である。
【符号の説明】
10…オーガ式製氷機、11…冷凍ケーシング、12…オーガ、12A…本体部、13…螺旋刃、13a…上側面(第1側面)、13b…下側面(第2側面)、13c…テーパ面、15…氷層、16…駆動モータ。

Claims (2)

  1. 冷凍ケーシングと、
    該冷凍ケーシング内に回転自在に配設されるオーガと、
    該オーガに接続される駆動モータと
    を備え、
    前記オーガは、本体部と、該本体部の周囲に設けられた螺旋刃とを有し、
    前記オーガの軸心方向における前記螺旋刃の断面が、
    前記本体部から半径方向外方に延びる第1側面と、
    該第1側面から前記軸心方向に離間して前記本体部から半径方向外方に延びる第2側面と、
    前記第1側面及び第2側面の両先端を接続するテーパ面と
    により画成されており、
    該テーパ面は、前記オーガの回転により前記螺旋刃によって前記冷凍ケーシングの内周面から剥離した氷層が送られる方向に面するように形成されている、オーガ式製氷機。
  2. オーガ式製氷機において垂直に配設される冷凍ケーシングの内周面に生成した氷層を剥離して上方に送るためのオーガであって、
    円柱状の本体部と、
    該本体部の周面に設けられた螺旋刃と
    を備え、
    前記オーガの軸心方向における前記螺旋刃の断面が、
    前記本体部から半径方向外方に延びる上側面と、
    該上側面から軸方向に離間して前記本体部から半径方向外方に延びる下側面と、
    前記上側面及び前記下側面の両先端を直線状に接続するテーパ面と
    から画成されており、
    該テーパ面は、前記上側面の先端で半径方向の最も内側にあり、前記下側面の先端で半径方向の最も外側にある、オーガ式製氷機のオーガ。
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