JP3568712B2 - スクラムタイミングレコーダ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子力発電所における原子炉内の制御棒スクラム動作の健全性を検証するスクラムタイミングレコーダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図20は、従来のスクラムタイミングレコーダ装置を示す構成図であって、原子炉NV内に原子炉の出力調整をするために制御棒L1〜L205が配置され、制御棒L1〜L205は、制御棒駆動装置D1〜D205によって、それぞれの駆動量に応じて駆動され、それぞれの制御棒位置信号が制御棒位置検出装置1によって出力されている。スクラム信号発生装置2では、原子炉出力を緊急停止させるための制御棒L1〜L205を全挿入させるイベントトリガ信号であるスクラム信号を出力する。
【0003】
スクラムタイミングレコーダ100は、電磁オシロ等で構成され、スクラム信号を入力すると制御棒位置検出装置(詳しくは制御棒ストローク%位置検出装置)1から各制御棒位置信号を入力して記録する。
【0004】
図21は、スクラムタイミングレコーダ100に記録される制御棒1本が全引抜位置からスクラムしたときの制御棒位置信号の出力波形を示し、原子炉NVに対向する左側の制御棒位置検出装置1では、0%,40%,60%,100%に各接点信号を出力するようになっており、これが右側のようにストローク信号として出力される。
【0005】
スクラム信号発生装置2からスクラム信号が発せられると、スクラム発生から制御棒が炉心上部に向かって挿入させられる位置に対応して、0,10,40,60,100%および全挿入位置の通過時点で発生するストローク信号が図示するようにパルス状信号として出力される。
【0006】
ここで、FI〜F3信号とは、スクラムした際、制御棒が全挿入位置に正しく保持されているかを検知するための信号である。スクラム発生において、制御棒はスクラム動作を行うが、図21に示すように炉心のトップで30秒程制御棒駆動機構から押し上げられた状態となり、その後に制御棒駆動機構の押し上げが止まり、制御棒の自重により全挿入位置に落ちつく。F2信号はストローク信号の100%と兼ねるものである。
【0007】
これらの発生する信号を制御棒位置信号として抽出し、電磁オシロに記録させ、スクラム時間を採取し、制御棒の駆動の健全性評価が可能である。なお、計測時間はスクラム発生から10秒間のデータ採取を行えば、スクラム時間の計測が行なえる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したスクラムタイミングレコーダ100では、次のように種々の問題点がある。
【0009】
すなわち、前述のパルス信号群は図22に示すようにマグネットMが接点CONのスイッチSWを通過するとき機械的動作に伴なう単純な接点信号であるり、正しいパルス信号の波形が出力されない場合がある。
【0010】
第1には、図23に示すように出力波形にチャタリングが発生し易くスクラム時間の正確な算出の支障となる場合がある。
【0011】
第2には、タイミングのずれによるもので通常のスクラム動作では、図21あるいは図24の上段に示すようにスクラム開始から10秒経過後に制御棒の全挿入位置を示すが、制御棒動作の調整段階において、図25の下段に示すように制御棒位置がスクラム発生から10秒以内に全挿入位置を示すことがある。この場合、パルス数が異常で、スクラム時間が正確に算出できない。
【0012】
第3には、図22に示すスイッチSWからのパルス状信号の信号割れによるものである。パルス状信号が図26に示す上段のように3つに信号が割れて出力されると図26に示す下段のように3つのパルス状信号となることがある。この場合、炉内の環境に応じてしきい値を下げる微調整作業を行うが、この作業は大変な手間を要している。
【0013】
第4には、測定制御棒の抽出によるもので、オペレータが制御棒座標から信号線を探して、電磁オシロを信号線に接続していたので、接続ミス等が発生するおそれもある。
【0014】
第5には、シングルスクラムSW動作状態表示に関するもので、スクラム動作をさせる制御棒の指定はスクラム信号発生装置2から制御棒毎にSWのオン状態からオフ状態にすることで行なわれる。この際、全ての制御棒のSWが通常のオフ状態であることを確認した後、次の制御棒スクラム指定を行う必要があり、これがオペレータにとって極めて大変な作業であった。
【0015】
そこで、本発明は正確にスクラム時間を測定し、制御棒スクラム動作の健全性を検証可能とするスクラムタイミングレコーダ装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、原子炉に配設される複数の制御棒の各ストローク%位置を表す各制御棒ストローク%位置信号を検出して出力する制御棒ストローク%位置検出装置と、前記制御棒を緊急挿入するスクラム信号を発生させるスクラム信号発生装置とを有し、前記スクラム信号によって前記制御棒を挿入させたとき前記制御棒ストローク%位置信号からスクラム時間を収集し、制御棒のスクラム動作の健全性をスクラム時間によって検証するスクラムタイミングレコーダ装置において、前記スクラム信号の入力によって前記各制御棒ストローク%位置信号をスキャンして得られる各ストローク%位置のスキャンデータを取込むプロセス入力手段と、このプロセス入力手段によって取込まれるスキャンデータを時系列に所定時間に亘って変化データを抽出しスキャンデータ群エリアへ保存する計測処理手段と、この計測処理手段によってスキャンデータ群エリアへ保存されたスキャンデータに信号解析処理を施し、得られる解析データを解析データ群エリアへ保存する信号解析処理手段とを備え、この信号解析処理手段は、前記スキャンデータ群エリアで抽出されたスキャンデータをスクラム発生からの相対時間データとして、また、そのスキャンデータにチャタリング波形がある場合には所定の是正処理を施して正常なパルス状信号としてスクラム発生からの相対時間データをチャタリングマスクデータ群エリアに保存するチャタリングマスク処理手段と、制御棒ストローク100%挿入検出位置手前で発生するパルスを基準として次に発生する信号変化を制御棒ストローク100%挿入位置検出信号として捉え、相対時間データをタイミングずれデータ群エリアに保存する前記タイミングずれデータ処理手段と、前記タイミングずれデータ群エリアに保存した相対時間データに信号割れがある場合、所定の信号割れ是正処理を施して正常な相対時間データのみを前記解析データ群エリアに保存する信号割れデータ処理手段を備え、この解析データ群エリアに保存された相対時間データを参照して制御棒のスクラム動作の健全性を検証することを特徴とする。
【0017】
請求項2に係る発明は、請求項1記載のスクラムタイミングレコーダ装置において、前記解析データ群エリアへ保存された解析データについて制御棒座標テーブルを参照して制御棒番号を抽出する制御棒番号抽出手段と、制御棒番号毎にスクラム時間を算出して所定の帳票形式に加工し出力装置へ出力する帳票処理手段とを付加することを特徴とする。
【0018】
請求項3に係る発明は、請求項1記載のスクラムタイミングレコーダ装置において、オペレータの介入によってスクラム動作させるときスクラム動作を実行可能な待機状態であることを表示して知らせるスクラム信号発生表示手段を付加することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0023】
図1は、本発明の第1実施の形態を示すスクラムタイミングレコーダ装置の構成図である。
【0024】
スクラムタイミングレコーダ装置は、スクラムタイミングレコーダ101に制御棒位置検出装置(詳しくは制御棒ストローク%位置検出装置)1とスクラム信号発生装置2とが接続されており、スクラムタイミングレコーダ101は、プロセス入力手段10と計測処理手段11とタイマー11aと信号解析処理手段12とスキャンデータ群エリア13と解析データ群エリア14とから構成されている。
【0025】
ここで、計測処理手段11は、プロセス入力手段10によって取込まれるスキャンデータを時系列に所定時間に亘って、スキャンデータ群エリア13へ保存する。信号解析処理手段12は、計測処理手段11によってスキャンデータ群エリア13へ保存されたスキャンデータを取出して正常なパルス状信号とするように信号解析処理を施し得られる解析データを解析データ群エリア14へ保存する。スキャンデータ群エリア13は、スキャンデータを保存するものである。解析データ群エリア14は、信号解析処理を施し得られる解析データを保存するものである。
【0026】
さらに、図2は、図1に示す信号解析処理手段12の詳細を示すもので、信号解析処理手段12は、チャタリングマスク処理手段15とタイミングずれデータ処理手段16と信号割れデータ処理手段17とチャタリングマスクデータ群エリア18とタイミングずれデータ群エリア19とからなっている。
【0027】
ここで、チャタリングマスク処理手段15は、スキャンデータの信号波形にチャタリングがある場合に所定の是正処理を施して正常なパルス状信号とするものである。タイミングずれデータ処理手段16は、スキャンデータの信号波形にタイミングずれがある場合、所定のタイミングずれ是正処理を施して正常なパルス状信号とするものである。信号割れデータ処理手段17は、スキャンデータの信号波形に信号割れがある場合、所定の信号割れ是正処理を施して正常なパルス状信号とするものである。
【0028】
次に、第1実施の形態の作用を図3に示す処理手順によって説明する。
【0029】
まず、制御棒位置検出装置1から出力される制御棒位置信号とスクラム信号発生装置2から出力されるONのスクラム信号とかプロセス入力手段10に入力し、この入力データを常時、時系列に図4に示すようなスキャンデータ群エリア13に蓄えている(S1)。
【0030】
この図4に示すスキャンデータ群エリア13は、プロセス入力手段10の1回分のスキャンデータ群(スクラム信号及び制御棒位置を示すストローク、全挿入位置を示すF2、F3)をスクラム動作の所要時間以上の10秒、1msec周期で時系列にトップからボトム方向に蓄え可能な構成となっている。さらに、スキャンデータ群エリア13はエリアの最後までスキャンデータ群が達すると、スキャンデータ群エリア13のトップに戻る循環バッファとなっている。このスキャンデータ群エリア13の状態が計測処理手段11によって監視されている。
【0031】
スクラム信号発生装置2からスクラム信号がONからOFFに変化すると計測処理手段11ではスクラム計測時間の経過を計測するタイマー11aを0秒から動作させ、このタイマー11aが10秒を示したならば、計測処理手段11ではスキャンデータ群エリア13へのデータ更新を停止させる(S2〜S4)。この停止の際のデータサンブルは、図5に示すように、全ての制御棒位置信号について、1回分のスキャンデータ群1msecの分解で、「0」,「1」で保存されている。この蓄えられたスキャンデータ群により、信号解析処理手段12の内部処理に従って以下の解析処理が行われる。
【0032】
まず、最初に図2に示すチャタリングマスク処理手段15がスキャンデータ群エリア13についてスクラム信号の発生時点を検索する(S5)。そして、チャタリング波形の検索処理を行い、チャタリングマスクデータ群エリア18を更新する(S6)。
【0033】
具体的には、図6に示す処理を実行するが、パルス状信号は、一般に、図7に示す上段のように、接点波形の検出から離脱或いは離脱から検出までの最小幅は機械動作性能上t=4msec以上である。従って、図示t1やt2のように4msec未満であれば、チャタリングとみなして処理を行う(図7の下段)。
【0034】
まず、スキャンデータ群エリア13のおいてスクラム発生時点から時系列方向に変化データ位置X1を抽出し、チャタリングマスクデータ群エリア18を更新する(S21,S22)。更新方法は、図8に示すように”スクラム発生からの相対時間”と”変化データX1のスキャンデータ群”について行う。同様に、次の変化データ位置X2を抽出する(S23)。これら変化データX1から変化データX2の変化幅が4msec以上であれば、チャタリング波形でないのでチャタリングマスクデータ群エリア18にそのままX2のデータを更新する(S24)。
【0035】
このとき変化幅が4msec未満であれば、チャタリング波形であるのでX2はチャタリングマスクデータ群エリア18に更新しない。この変化データ位置X2を基準としてチャタリング処理を行うためX2をX1に移す(S25)。さらに、チャタリング処理の完了を判断するために、スクラム発生時点から10秒間以上の変化データの抽出となっていないかチェックを行う。10秒経過していなければチャタリング処理の継続を行う(S26)。
【0036】
続いて、タイミングずれデータ処理手段16によってチャタリングマスクデータ群エリア18に基づいてタイミングずれデータ処理を実行する(S7)。
【0037】
詳細には、図9に示す処理がされ、スクラム発生からF3の第1パルスの検出を基準として、以降に検出されるストローク%のパルス変化の検出を100%値として、タイミングずれデータ群エリアを更新する。まず、前述したチャタリングマスクデータ群エリア18の内容においてスクラム発生から全挿入位置を示すF3の第1パルス信号の変化を検索する(S31)。このパルスの発生検出を基準として、以降に発生するストローク%信号変化の検索を行う(S32)。このストローク%の信号変化が100%位置となるので、このタイミングずれデータ群エリア19を更新する。(S33)。これにより、ストローク100%位置からスクラム信号発生方向に向かって得られる信号変化時の相対時間データをタイミングずれデータ群エリア19に保存更新する(S34)。なお、チャタリングマスクデータ群エリア18のデータ検索がスクラム信号発生時点まで到達したら処理を終了する(S35)。
【0038】
さらに、タイミングずれデータ群エリア19のデータを基に信号割れデータ処理手段17によって処理がされ、解析データ群エリア14のデータを更新する(S8,S9)。
【0039】
詳細には、図10に示す処理がされるが、図11の上段に示すようにT1またはT2の時間が20msecに等しいか未満の場合、下段に示すように最後の波形のみ残し、先の波形を削除する処理がされる。
【0040】
まず、図10に示すように、タイミングずれデータ群エリア19の内容において、データ群エリアの後部から変化のあるストローク信号のスキャンデータX1を検出し、解析データ群エリア14を更新する(S41)。更新後、タイミングずれデータ群エリア19の内容において、スキャンデータX1からさらにスクラム信号検出方向にさかのぼって変化データを検出し、X2へセットし、解析データ群エリア14を更新する(S42)。更新後、タイミングずれデータ群エリア19の内容においてX2からさらにさかのぼって変化のあるストローク信号のスキャンデータを検出し、X3にセットする(S43)。
【0041】
ここで、X2からX3を引いた演算結果が20msec以下であれば、1つの連続したパルス波形となるのでスキャンデータX2,X3を解析データ群55を更新する(S44,S45)。このようにパルス波形の判別をスクラム信号発生時点まで繰り返す(S46,S47)。
【0042】
このように第1実施の形態によれば、スクラム動作による接点信号にて予かじめ起こりうる事象を考慮した接点動作となるので、正しいスクラム時間が算出される。これにより、オペレータに正確なスクラム時間をリアルタイムに提供でき、プラントの立上げの早期化が図れる。また、チャタリング等の一過性の接点誤動作が生じたり、あるいは制御棒駆動の調整段階でもスクラム時間が正しく計測できる。また、磁場における接点の動作調整作業が不要となる。計測部に機械的な動作箇所を用いていないので、確実にスクラム動作のデータ採取でき、オペレータの精神的な負担が軽減され、ディジタル数値にて処理を行なっているので、オペレータの個人差によるデータ評価にバラつきがなく、ついては信頼性の高い評価ができる。
【0043】
次に、本発明の第2実施の形態について図12を参照して説明する。
【0044】
図12に示す第2実施の形態は、図1に示す第1実施の形態に制御棒番号抽出手段21と帳票処理手段22とプリンタ23と制御棒番号対応テーブル24とを追設している。
【0045】
制御棒番号抽出手段21は、解析データ群エリア14へ保存された解析データについて制御棒番号対応テーブル24を参照して制御棒番号を抽出するものである。帳票処理手段22は、制御棒番号毎にスクラム時間を算出して所定の帳票形式に加工しプリンタ23へ出力するものである。
【0046】
制御棒番号抽出手段21では、図13に示す処理を行い、解析データ群エリア14の変化のあったデータに基づいて、図15に示す制御棒番号対応テーブル24を参照して制御棒番号を求める(S51)。帳票処理手段22は、解析データ群エリア14からデータを取込み帳票形式に加工してプリンタ23へ出力する(S52)。
【0047】
詳細には、図14に示す処理によって、まず、制御棒番号抽出手段21は、解析データ群エリア14の内容において変化したスキャンデータの有無のチェックを行う(S61,S62)。無ければ処理終了するが、有れば変化したスキャンデータのハードロケーション番号に基づき図15に示す制御棒番号対応テーブル24を検索し、制御棒座標を求める(S63〜S65)。そして、図16に示すように制御棒番号毎に挿入位置に対してスクラム時間が印字されて出力される。
【0048】
このように、従来のオペレータが測定制御棒座標を検索し、電磁オシロ等を接続する手間が不要となり、確実に動作した制御棒番号のスクラム時間が採取可能となったので、信頼性が向上し、オペレータの作業負担が軽減される。
【0049】
次に、本発明の第3実施の形態について図17を参照して説明する。
【0050】
図17に示す第3実施の形態は図12に示す第2実施の形態にスクラム信号発生表示手段25を追設している。
【0051】
スクラム信号発生表示手段25は、スクラム信号発生装置2から単一の制御棒についてオペレータの介入によってスクラム動作させるときスクラム動作を実行可能な待機状態であることを表示して知らせるものである。
【0052】
スクラム信号発生装置2とスクラム信号発生表示手段25とは、図18に示すように、スクラム信号発生装置2には、制御棒番号1〜205に対応するスイッチSW1〜SW205が設けられ、常時接点閉となって、オペレータが個別にシングルのスクラム動作をするとき接点開となる。そして、SW1〜SW205は、直列回路を構成し、スクラム信号発生表示手段25の電源26に接続され、直列回路には、表示ランプ27と表示ランプ28とが並列に接続されている。
【0053】
この構成で、図19に示すように任意の制御棒についてSW1〜SW205のいずれかがOFFとされるとスクラム信号が出力され、スクラム信号発生表示手段25の表示ランプ27,28が消灯する(S71,S72)。また、リセットされるとスクラム信号発生表示手段25の表示ランプ27,28が点灯する(S73,S74)。
【0054】
これにより任意のスクラムSWがどれか一つでもスクラム動作指令があると、SWがOFFで動作し、一括表示窓は消灯となる。また、スクラム動作指令を示したSWをスクラム指令から通常位置に戻すとONなり、一括表示窓である表示ランプ27,28がスクラム動作待機状態を示す”点灯”となる。
【0055】
このように、オペレータが次のスクラム動作指令を行う際、その度に他の制御棒の各スクラムSW状態をいちいち確認することなく、全数のスクラムSW状態を一つの表示窓で表示して知らせることができ、オペレータの作業負担が軽減できる。
【0056】
なお、他の実施の形態として、一般的な産業プラントにおいても本発明を適用できる。すなわち、イベントトリガとして高速で変化する過度現象、例えば、タービントリツプシーケンス、温度変化、電圧/電源変動および流量/圧力変動等のような事象をデータ収集する場合にチャタリングタイミングずれ、信号割れを処理して適正なデータを得ることができる。
【0057】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によれば、タイミングずれを修正してスクラム時間を算出するので、制御棒の調整時に起因するタイミングずれに影響されることなく、正確なスクラム時間を算出することができる。
また、スキャンデータの信号波形にチャタリングや信号割れが生じてもこれを修正して正常な信号とするので正しいスクラム時間が算出でき、制御棒のスクラム動作の健全性に対する信頼性の高い検証が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態を示すスクラムタイミングレコーダ装置の構成図である。
【図2】図1のスクラムタイミングレコーダ装置に備える信号解析処理手段の構成図である。
【図3】図1のスクラムタイミングレコーダ装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】図1のスクラムタイミングレコーダ装置に備えるスキャンデータ群エリアの構成図である。
【図5】図4のスキャンデータ群エリアの詳細を示す説明図である。
【図6】図2のチャタリングマスク処理手段の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】図2のチャタリングマスク処理手段の作用を示す説明図である。
【図8】図1の解析データ群エリアを示す構成図である。
【図9】図2のタイミングずれデータ処理手段の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】図2の信号割れデータ処理手段の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】図2の信号割れデータ処理手段の作用を示す説明図である。
【図12】本発明の第2実施の形態を示すスクラムタイミングレコーダ装置の構成図である。
【図13】図12のスクラムタイミングレコーダ装置に備える制御棒番号抽出手段の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】図13の具体的フローチャートである。
【図15】図12のスクラムタイミングレコーダ装置に備える制御棒番号対応テーブルを示す構成図である。
【図16】図12のスクラムタイミングレコーダ装置に備えるプリンタへ出力された印字例である。
【図17】本発明の第3実施の形態を示すスクラムタイミングレコーダ装置の構成図である。
【図18】図17のスクラムタイミングレコーダ装置に備えるスクラム信号発生表示手段とスクラム信号発生装置の構成図である。
【図19】図17のスクラム信号発生表示手段の処理手順を示すフローチャートである。
【図20】従来のスクラムタイミングレコーダ装置を示す構成図である。
【図21】スクラム発生時の各信号を示すタイミングチャートである。
【図22】制御棒位置検出装置の接点を示す説明図である。
【図23】制御棒位置検出装置のチャタリング出力波形例である。
【図24】タイミングずれ出力波形を示す第1の説明図である。
【図25】タイミングずれ出力波形を示す第2の説明図である。
【図26】信号割れ出力波形を示す説明図である。
【符号の説明】
1 制御棒位置検出装置
2 スクラム信号発生装置
10 プロセス入力手段
11 計測処理手段
12 信号解析処理手段
13 スキャンデータ群エリア
14 解析データ群エリア
15 チャタリングマスク処理手段
16 タイミングずれデータ処理手段
17 信号割れデータ処理手段
18 チャタリングマスクデータ群エリア
19 タイミングずれデータ群エリア
21 制御棒番号抽出手段
22 帳票処理手段
24 制御棒番号対応テーブル
25 スクラム信号発生表示手段

Claims (3)

  1. 原子炉に配設される複数の制御棒の各ストローク%位置を表す各制御棒ストローク%位置信号を検出して出力する制御棒ストローク%位置検出装置と、前記制御棒を緊急挿入するスクラム信号を発生させるスクラム信号発生装置とを有し、前記スクラム信号によって前記制御棒を挿入させたとき前記制御棒ストローク%位置信号からスクラム時間を収集し、制御棒のスクラム動作の健全性をスクラム時間によって検証するスクラムタイミングレコーダ装置において、
    前記スクラム信号の入力によって前記各制御棒ストローク%位置信号をスキャンして得られる各ストローク%位置のスキャンデータを取込むプロセス入力手段と、このプロセス入力手段によって取込まれるスキャンデータを時系列に所定時間に亘って変化データを抽出しスキャンデータ群エリアへ保存する計測処理手段と、この計測処理手段によってスキャンデータ群エリアへ保存されたスキャンデータに信号解析処理を施し、得られる解析データを解析データ群エリアへ保存する信号解析処理手段とを備え、
    この信号解析処理手段は、
    前記スキャンデータ群エリアで抽出されたスキャンデータをスクラム発生からの相対時間データとして、また、そのスキャンデータにチャタリング波形がある場合には所定の是正処理を施して正常なパルス状信号としてスクラム発生からの相対時間データをチャタリングマスクデータ群エリアに保存するチャタリングマスク処理手段と、
    制御棒ストローク100%挿入検出位置手前で発生するパルスを基準として次に発生する信号変化を制御棒ストローク100%挿入位置検出信号として捉え、相対時間データをタイミングずれデータ群エリアに保存する前記タイミングずれデータ処理手段と、
    前記タイミングずれデータ群エリアに保存した相対時間データに信号割れがある場合、所定の信号割れ是正処理を施して正常な相対時間データのみを前記解析データ群エリアに保存する信号割れデータ処理手段を備え、この解析データ群エリアに保存された相対時間データを参照して制御棒のスクラム動作の健全性を検証することを特徴とするスクラムタイミングレコーダ装置。
  2. 前記解析データ群エリアへ保存された解析データについて制御棒座標テーブルを参照して制御棒番号を抽出する制御棒番号抽出手段と、制御棒番号毎にスクラム時間を算出して所定の帳票形式に加工し出力装置へ出力する帳票処理手段とを付加することを特徴とする請求項1記載のスクラムタイミングレコーダ装置。
  3. オペレータの介入によってスクラム動作させるときスクラム動作を実行可能な待機状態であることを表示して知らせるスクラム信号発生表示手段を付加することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のスクラムタイミングレコーダ装置。
JP32119796A 1996-11-18 1996-11-18 スクラムタイミングレコーダ装置 Expired - Lifetime JP3568712B2 (ja)

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