JP3600637B2 - 米飯用シート - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、不透液および不通気性の蓋付き容器、たとえばプラスチック容器内に米飯を入れて販売する、テイクアウト用米飯において、その米飯表面と蓋裏との間に介在させるシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、食生活の多様化に伴って、いわゆる外食産業が盛んであり、テイクアウト用おべんとうの販売が多くなっている。
【0003】
ご飯は、プラスチック容器内に入れて販売された後、その温度で水分が湯気として蒸発し、容器内面に結露することが知見されている。結露した水分はやがてご飯に落下し、その表面はベトツキ、水滴が落下するご飯の表面より下層、および水滴が落下しない箇所はパサツキ、食味を悪化させ、また蓋を開けたとき、その蓋裏に結露が残り、その蓋をテーブル上に置いたとき、そのテーブルを汚すことがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この問題に対して、従来、有効な手段がない。たとえば、実開平3−108671号公報に記載のシートを配置したとしても、湯気が中間の吸水性シートに吸水され、ある程度の効果はあるとしても、ご飯の場合には、大量の湯気が発生するので、その吸水性シートに全量を吸収することはできない。また、このシートは、外層が不通気性シートであるために、湯気が透過することはない。
【0005】
したがって、本発明の課題は、湯気は透過し、透過した湯気が結露したとしても、ご飯側には戻ることがなく、したがって、ご飯がベトツクことがなく、また、湯気の透過を調整し、湯気が透過し過ぎることがなく、したがってご飯がパサツクことがなく、食味の低下を防止できる米飯用シートを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、不透液および不通気性の蓋付き容器内に米飯を入れ、その米飯表面と蓋裏との間に介在させるシートであって、
ポリプロピレンの不織布の3〜200g/m2の通気性下層と、15〜30g/m2の木材パルプの抄紙シートで、かつクレープ率が1〜40%であるクレープ紙からなる吸水性上層とが、接着剤の塗布量として0.5〜30.0g/m2をもってラミネートされ、
前記シートは他の層を有せず下層と上層の2層のみからなり、前記下層は米飯側に上層は蓋側に配置されるものであり、
前記シートを10枚重ねて測定したときにおける透気度(JIS P 8117)が、100秒以下であることで解決できる。
【0007】
ポリプロピレンの不織布が0.9〜120デニールであることが好適である。
【0008】
【作用】
本発明では、図2に示すように、下層21がポリプロピレン不織布からなるので通気性を示すとともに、疎水性を示す。また、上層22は木材パルプからなるので、吸水性を示すとともに、通気性も示す。
【0009】
その結果、ご飯3からの湯気Vは、シート2全体を通過し、蓋1Bの裏面まで達する。この蓋1Bの裏面においては外気との温度差により結露Sが生じる。結露Sが落下した場合には、シート2の上層22において吸水される。この吸水された水分は、下層21がポリプロピレンの繊維不織布からなるので疎水性であり、下層21を透過して、ご飯3の表面まで透過はしない。したがって、従来のように、ご飯がベトツクことはない。
【0010】
また、シートの通気性が良好に調整されているので、湯気が透過し過ぎることがなく、したがってご飯からの湯気が出るのを抑制し、パサツキを防止できる。
【0011】
他方、下層21はご飯3の表面と直接接触するが、下層21がポリプロピレンの繊維からなる不織布層であるために、ご飯3が付着することはない。
【0012】
本発明における別の特徴は、前記公報記載のように、3層シート構造とすることなく、通気性下層と吸水性上層との2層構造としたものである。前記公報記載の3層構造では、食品の包装材としては有効であるとしても、本発明が対象とする米飯表面と容器の蓋裏との間に介在させるシートとしては使用できない。すなわち、内層の疎水性繊維シートを透過した水蒸気を吸水性繊維シートで吸水するとしても、同公報が言う不通気性シートの存在がバリヤーとなり、結果として、前記吸水性繊維シートでの吸水量がきわめて少なくなり、米飯容器のように、大量の水蒸気が発生するものには到底使用できず、食味の改善には殆ど有効でない。しかも、不通気性シートを設けることによるコスト高を招く。
【0013】
さらに、本発明では、通気性下層と吸水性上層とは0.5〜30.0g/m2の塗布量をもって接着剤により積層した。熱エンボスや超音波熱接合などを用いることを当初考えたが、本発明では特に吸水性上層が木材パルプの抄紙シートからなるので、接着性が十分でなく、特に米飯からの熱を受けて接着強度が弱まり、かつ水蒸気を受けて抄紙シートがふやけたとき剥離が生じやすい。また、熱を与えると、通気性下層シートがポリエチレン不織布からなるので、溶融として通気孔を目詰まりさせて、目的の通気性が得られない。この点、接着剤を用いる場合には、これらの現象を回避できるとともに、風合いが良好である。
【0014】
【実施例】
以下本発明を図面を参照しながら実施例によりさらに詳説する。
図1は本発明の米飯用シートの使用状態を示すもので、不透液および不通気性の蓋付き容器1、たとえばプラスチック容器の本体容器1A内に米飯3を入れ、その米飯表面と蓋1Bとの間に、本発明の米飯用シート2が介在される。
【0015】
この米飯用シート2は、0.9〜120デニール、特に0.9〜10デニールであるポリプロピレンの不織布の3〜200g/m2、望ましくは12〜50g/m2の通気性下層21と、12〜50g/m2、望ましくは15〜30g/m2、より好ましくは18〜27g/m2の木材パルプの抄紙シートからなる吸水性上層22とが、接着剤層23によりラミネートされ、その塗布量としては0.5〜30.0g/m2、望ましくは0.5〜2.0g/m2とされる。
【0016】
この場合、シート2は他の層、たとえば従来公知のシートのように、不通気性シートを有せず、前記下層21は米飯3側に上層は蓋1B側に配置される。
【0017】
通気性下層21は、ポリプロピレンの不織布からなる。ポリエチレン、ポリエステル、レーヨン不織布なども考えられるが、ご飯との付着性があり、また吸水性を示すので、これらは好ましくなく、ポリプロピレンの不織布が最適であることを知見した。
【0018】
ポリプロピレンの不織布の目付は3〜50g/m2 とされる。
【0019】
上層は、12〜50g/m2の木材パルプの抄紙シートからなる。目付量が少ないと吸水性が良好でなく、逆に目付量が大きいと材料コストが嵩むばかりでなく、通気性を阻害する。この上層としては、LBKP:NBKP=1:0.3〜1.5程度として、通常の抄紙法により得ることができる。湿潤紙力増強剤などの公知の添加剤を添加することが当然にできる。この上層は、特に好ましくは、クレープ紙である。クレープ率は、1〜40%、特に好ましくは3〜15%である。クレープをかけると、吸水量が多くなる。
【0020】
接着剤23としては、たとえばウレタン系などの適宜の接着剤を塗布量(乾燥重量)として0.5〜30g/m2をもって塗布し、下層と上層とを接着によりラミネートする方法によれば、どのような上下層素材でも接着でき、風合いの柔らかいものが得られる利点がある。塗布量が0.5g/m2ではラミネート強度が低く、逆に30g/m2を超えると通気性を阻害する。この接着剤は全面のべた塗りのほか、たとえば格子状などの間欠塗布により、塗布することができる。格子の塗布面積および塗布濃度の調整により、湯気の透過量を自由に調整できる。接着剤として、ポリエステル系ウレタン、ポリエーテル系ウレタンなども用いることができる。
【0021】
一方、シートの全体の透気度(JIS P 8117)としては、製品シートを10枚重ねて測定したときにおいて、100秒以下、望ましくは50秒以下、特に好ましくは10秒以下である。
【0022】
本発明のシートは、枚葉のほか、好ましくは図3に示すように、トイレットペーパーのように、ロール状に巻いて、所定長さ(ご飯表面全体を覆う大きさ)ごとミシン目10Aを形成したロール10である。かかる形態によれば、店頭において、ロール10を適宜のホルダーに保持した後、販売の都度、ミシン目10Aから切り離してご飯表面を被覆できる。
【0023】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、湯気は透過し、透過した湯気が結露したとしても、ご飯側には戻ることがなく、したがって、ご飯がベトツクことがなく、また湯気の透過量を調整することにより、ご飯のパサツキを抑制でき、食味の低下を防止できるなどの利点がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシートの使用状態の要部断面図である。
【図2】シート構成の断面図である。
【図3】ロール巻き形態のシートの斜視図である。
【符号の説明】
1…容器、1A…本体容器、1B…蓋、2…米飯用シート、10…ロール、21…下層、22…上層、23…接着剤。
Claims (2)
- 不透液および不通気性の蓋付き容器内に米飯を入れ、その米飯表面と蓋裏との間に介在させるシートであって、
ポリプロピレンの不織布の3〜200g/m2の通気性下層と、15〜30g/m2の木材パルプの抄紙シートで、かつクレープ率が1〜40%であるクレープ紙からなる吸水性上層とが、接着剤の塗布量として0.5〜30.0g/m2をもってラミネートされ、
前記シートは他の層を有せず下層と上層の2層のみからなり、前記下層は米飯側に上層は蓋側に配置されるものであり、
前記シートを10枚重ねて測定したときにおける透気度(JIS P 8117)が、100秒以下であることを特徴とする米飯用シート。 - ポリプロピレンの不織布が0.9〜120デニールである請求項1記載の米飯用シート。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP17903294A JP3600637B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 米飯用シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17903294A JP3600637B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 米飯用シート |
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| JPH0840467A JPH0840467A (ja) | 1996-02-13 |
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Family
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Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP17903294A Expired - Lifetime JP3600637B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 米飯用シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
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| JP (1) | JP3600637B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9279069B2 (en) | 2007-10-26 | 2016-03-08 | Nitto Denko Corporation | Double-sided pressure-sensitive adhesive sheet and method for producing the same |
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-
1994
- 1994-07-29 JP JP17903294A patent/JP3600637B2/ja not_active Expired - Lifetime
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| US9279069B2 (en) | 2007-10-26 | 2016-03-08 | Nitto Denko Corporation | Double-sided pressure-sensitive adhesive sheet and method for producing the same |
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