JP3611121B2 - 複数系統伝送方式 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は複数系統伝送方式に関し、特に独立した複数系統伝送路からの伝送信号を無瞬断切替装置によりシームレスに切り替える場合において、伝送路の回線稼働率の低下を防止できるようにした複数系統伝送方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
高信頼性を目的とした映像信号の2重化伝送においては、同一映像信号を2本の経路に分けて伝送し、受信側ではそれらの2系統の映像を監視するものがある。図3は、該2重化伝送方式の従来例を示すものである。
【0003】
図示されているように、送信端装置30から送り出された映像信号は2つに分岐され、一方の映像信号は伝送路31a,31b,・・・,31nからなる第1経路、他方の映像信号は伝送路32a,32b,・・・,32nからなる第2経路をそれぞれ伝送され、受信側に設けられた無瞬断切替装置33に入力する。該無瞬断切替装置33は、該2本の経路のいずれかに障害が発生した場合には、これを察知し、スイッチを切り替えて正常な経路を無瞬断で選択する。その結果、受信端装置34には、常に正常な映像信号が供給されることになる。
【0004】
次に、図4は、該2重化伝送方式の他の従来例を示すものである。この方式では、伝送経路は、伝送路区間a,b,・・・,nからなり、各伝送路区間、例えば伝送路区間aは、第1伝送路41a、第2伝送路42aおよび切替スイッチ43aから構成されている。他の伝送路区間b,c,・・・,nも、該伝送路区間aと同様の構成になっている。
【0005】
この2重化伝送方式では、通常は各切替スイッチ43a,43b,・・・,43nは、例えば図示されているように各伝送路区間において第1伝送路41a,41b,・・・,41nを選択しているが、例えば伝送路区間bの第1伝送路41bに障害が発生したとすると、切替スイッチ43bは点線で示されているように正常な第2伝送路42bを選択するように切り替わる。この結果、伝送路区間bは正常な映像信号を次段の伝送路区間に伝送できるようになり、受信端装置では正常な映像信号を継続して受信できるようになる。
【0006】
ここで、図3、図4の各伝送方式の回線信頼度を求めると次のようになる。まず、図3のものでは、伝送路一区間一系統の信頼度、すなわち伝送路31a,31b,・・・;32a,32b,・・・のそれぞれの信頼度をRlineとすると、2重化伝送路全体の信頼度Rsumは次の(1)式のようになる。なお、該(1)式において、nは伝送路区間数である。
Rsum =1−(1−Rline n)2 ・・・(1)
【0007】
一方、前記図4のものでは、一伝送路区間、例えば伝送路区間aの回線信頼度Rは次のようになる。
R=1−(1−Rline)2
したがって、図4の2重化伝送路全体の信頼度R’sumは次の(2)式のようになる。
R’sum=Rn={1−(1−Rline)2}n ・・・(2)
前記RsumとR’sumとを比較すると、Rsum<R’sumとなり、図4の方式の方が回線信頼度が大きい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
さて、図4の方式を実現するためには、各切替スイッチ43a,43b、・・・毎に回線障害検出装置およびスイッチ制御装置等の回線切替制御部を設ける必要があり、伝送路に障害が起きても障害のない健全な信号を受信端装置34に供給し続けるためには、該回線切替制御部および該切替スイッチ等を高速で動作させて、正常な伝送路に切り替えることが必要である。このため、回線切替の設計が大変難しいという問題があった。また、集中監視制御方式を採用して各伝送路区間の回線障害検出および各切替スイッチの制御を1カ所から実施する場合には、各伝送路区間における障害検出から切替スイッチ制御実行までに低速伝送路を使用するため、かなりの応答時間を要するという課題がある。
【0009】
なお、本発明に関連する公知の刊行物として、例えば特開2002−142131号公報、特開2002−84262号公報等がある。
【0010】
本発明は、前記した従来技術の課題に基づいてなされたものであり、その目的は、各伝送路区間の切替スイッチの切替動作が高速でなくても、無瞬断の信号を受信端に伝送できる複数系統伝送方式を提供することである。また、他の目的は、回線切替の制御部の設計を簡易化および低コスト化できる複数系統伝送方式を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明は、複数系統の伝送路を介して信号を受信端に伝送する複数系統伝送方式において、前記複数系統の伝送路の各伝送路区間に設けられた伝送路切替スイッチと、前記受信端に設けられ、前記複数系統を伝送してきた信号が入力する無瞬断切替装置とを具備し、前記伝送路区間に障害が発生した時に、障害伝送路区間の受信端に向かって直近に位置する伝送路切替スイッチが健全な側の伝送路からの信号を次段の伝送路区間の複数系統に分岐するようにした点に第1の特徴がある。この特徴によれば、各伝送路区間の切替スイッチの切替動作が高速でなくても、無瞬断の信号を受信端に伝送できるようになる。
【0012】
また、本発明は、回線障害の回復が検知された時には、前記伝送路切替スイッチに制御信号を送り、前記障害伝送路区間を正常時の伝送路区間に戻すようにした点に第2の特徴がある。この特徴によれば、障害回復後に、前記伝送路区間の伝送路を再度独立して機能させることができるようになる。
【0013】
また、本発明は、前記障害検出装置による障害の検出方法および検出内容は、前記無瞬断切替装置とは無関係に設定できるようにした点に第3の特徴がある。
【0014】
さらに、本発明は、前記伝送路の障害の検出速度および前記送路切替スイッチの動作速度は、前記無瞬断切替装置の動作速度に比べて、高速である必要がない点に第4の特徴がある。
【0015】
該第3、第4の特徴によれば、回線切替の制御部の設計を簡易化および低コスト化することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態の映像伝送路の構成を示すブロック図である。
【0017】
図において、送信点から送信された映像信号は、2つの独立した伝送路1および2を経由して受信点に伝送される。該伝送路1および2は、伝送路区間a,b,・・・,nから構成されており、例えば該伝送路区間aは、第1伝送路1a,第2伝送路2a,第1切替スイッチ3a,および回線障害検出装置4aから構成されている。他の伝送路区間b,・・・,nも、該伝送路区間aと同じ構成に作成されている。
【0018】
図2は、前記第1,第2,・・・,第n切替スイッチ3a,3b,・・・,3nの一具体例を示す図であり、各切替スイッチは同構成である。今、伝送路区間aに注目して説明をすると、伝送路区間aが正常な場合(モード1)には、後述する集中監視制御装置6からの制御信号11により、第1切替スイッチ3aは実線および点線で示されている接続をされ、2つの独立した伝送路1,2が形成される。しかし、該伝送路区間aの第2伝送路2aに回線障害が発生すると(モード2)、前記集中監視制御装置6からの制御信号11に従って、第1切替スイッチ3aは同図の実線および点線で示されている接続がされ、正常な第1伝送路1aからの映像信号が次段の伝送路区間の2系統に分岐される。同様に、該伝送路区間aの第1伝送路1aに回線障害が発生すると(モード3)、第1切替スイッチ3aは図示のように切り替えられ、正常な第2伝送路2aからの映像信号が次段の伝送路区間の2系統に分岐される。
【0019】
本実施形態では、さらに、受信点の前に、伝送路区間nからの映像信号が入力する無瞬断切替装置5が設けられている。また、前記回線障害検出装置4a、4b,・・・,4nからの回線障害情報10を集中監視し、前記切替スイッチ3a,3b,・・・,3nに制御信号11を送る集中監視制御装置6が設けられている。
【0020】
前記回線障害検出装置4a、4b,・・・,4nは、各伝送路区間における伝送路の障害を検出する。例えば、伝送路に特有の障害、例えば映像信号の同期ロス、フレームロス、または警報転送情報などに基づいて、回線障害状況を監視する。前記集中監視制御装置6は、該回線障害検出装置4a、4b,・・・,4nから送られてくる回線障害情報を集中監視し、回線障害の発生が認められた場合には、該回線障害が発生した伝送路区間の切替スイッチに対して、それ以降の伝送路に対して、健全な系統の信号を2分岐するように制御信号11を送る。当該切替スイッチは、該制御信号11を受け取ると、該制御信号に基づいて図2に示したように動作し、回線を切り替える。
【0021】
次に、本実施形態の動作を説明する。各伝送路区間a,b,・・・,nの各第1、第2伝送路に障害がない場合には、各切替スイッチ3a,3b,・・・,3nは図2のモード1で示されている接続を行い、送信点から送信された映像信号は、2つの独立した伝送路1および2を経由して無瞬断切替装置5および受信点に伝送される。該無瞬断切替装置5は、周知のように、健全な側の伝送路を選択して出力する。もし伝送路1,2のいずれか一方の系統の回線に回線障害が発生した時には、無瞬断でシームレスに他方の健全な系統に回線の切替が実施される。
【0022】
さて、図1に示されているように、例えば伝送路区間bの第2伝送路2bに回線障害7が発生したとすると、無瞬断切替装置5は無瞬断で伝送路1を選択すると共に、回線障害検出装置4bは該回線障害を検出し、回線障害情報10を集中監視制御装置6に転送する。集中監視制御装置6は、該回線障害情報10を受信すると、伝送路区間bに回線障害が発生したことを認識し、切替スイッチ3bに対して制御信号11を送出する。この結果、切替スイッチ3bは該制御信号11に従って前記モード2の動作をし、第1伝送路1bからの健全な映像信号が次段の伝送路1と2の両方に接続され、一方第2伝送路2bからの不健全な映像信号は該伝送路2から切り離される。
【0023】
明らかなように、切替スイッチ3bは無瞬断切替装置5に比べて、遅く動作するが、受信点には健全な映像信号が継続して供給される。すなわち、本実施形態では、回線障害検出装置4bの回線障害検出速度および切替スイッチ3bの動作速度は高速である必要がない。したがって、各伝送路区間a,b,・・・,nの回線切替は、高速性より確実性に重点をおいて設計することができる。
【0024】
また、本実施形態によれば、障害発生区間以外の伝送路区間では、2経路の伝送路を有効に活用することができ、回線稼働率の低下を防止することができる。
【0025】
次に、回線障害検出装置4bが回線障害の回復を検知した時には、回線障害復旧情報10が集中監視制御装置6に送られ、該集中監視制御装置6が障害が復旧していると判定した時は一定の時間後に切替スイッチ3bに対して、伝送路2系統が独立して機能するために元に戻すように、前記モード1の制御信号11を送出する。
【0026】
本実施形態の伝送路1区間1系統の信頼度をRlineとすると、伝送路1区間当たりの信頼度Rは、R=1−(1−Rline)2となり、さらに伝送路全体の信頼度はRsumは、Rsum=Rnとなる。したがって、本実施形態の伝送路全体の信頼度Rsumは、図4の伝送路全体の信頼度R’sumと同じになる。換言すれば、本実施形態では、従来の伝送路全体の信頼度と同じ信頼度を確保しながら、回線切替の制御部の設計に余裕を与えることができ、該設計の簡易化、低コスト化を図ることができる。
【0027】
また、本実施形態によれば、前記無瞬断切替装置5が、例えば映像信号ベースバンドに特有な同期ロス、フレームロス、フリーズなどの障害を検出するのに対して、前記回線障害検出装置4a、4b,・・・,4nは伝送路に特有の同期ロス、フレームロス、あるいは警報転送情報などに基づいて回線障害を検出するので、該回線障害検出装置による障害の検出方法および検出内容は、無瞬断切替装置とは無関係に設定することができる。
【0028】
なお、本発明は、冗長系を構成する映像伝送ネットワーク、スタジオ設備、あるいは一般のデータ通信ネットワーク等に適用することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、各伝送路区間の切替スイッチと受信端の無瞬断切替装置とを組み合わせたので、該切替スイッチの切替動作が高速でなくても、無瞬断の信号を受信端に伝送できるようになる。また、このため、回線切替の制御部の設計に余裕を与えることができるようになる。
【0030】
また、伝送路区間に障害が発生した時には、該障害伝送路区間の受信端に向かって直近に位置する伝送路切替スイッチが健全な側の伝送路からの信号を次段の伝送路区間の複数系統に分岐するようにしたので、該伝送路切替スイッチ以降の区間においても複数系統の伝送路が確保され、回線稼働率の低下を防止することができるようになる。
【0031】
また、回線障害の回復が検知された時には自動的に正常時の伝送路区間に戻され、各伝送路区間の複数系統が独立して機能するようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の構成を示すシステムブロック図である。
【図2】本実施形態の切替スイッチの機能を示す図である。
【図3】従来システムの一例を示すシステムブロック図である。
【図4】従来システムの他の例を示すシステムブロック図である。
【符号の説明】
1,2・・・伝送路、1a,1b,・・・,1n・・・第1伝送路、2a,2b,・・・,2n・・・第2伝送路、3a,3b,・・・,3n・・・切替スイッチ、4a,4b,・・・,4n・・・回線障害検出装置、5・・・無瞬断切替装置、6・・・集中監視制御装置、10・・・回線障害情報、11・・・制御信号。
Claims (5)
- 複数系統の伝送路を介して信号を受信端に伝送する複数系統伝送方式において、
前記複数系統の伝送路の各伝送路区間に設けられた伝送路切替スイッチと、
前記受信端に設けられ、前記複数系統を伝送してきた信号が入力する無瞬断切替装置とを具備し、
前記伝送路区間に障害が発生した時に、障害伝送路区間の受信端に向かって直近に位置する伝送路切替スイッチが健全な側の伝送路からの信号を次段の伝送路区間の複数系統に分岐することを特徴とする複数系統伝送方式。 - 請求項1に記載の複数系統伝送方式において、
前記複数系統の伝送路の障害を検出する障害検出装置と、
該障害検出装置からの検出情報を受信し、伝送路障害の判定をする集中監視装置とをさらに具備し、
前記集中監視装置は伝送路障害と判定した時に、前記伝送路切替スイッチに制御情報を送出することを特徴とする複数系統伝送方式。 - 請求項2に記載の複数系統伝送方式において、
前記集中監視装置は回線障害の回復を検知した時には、前記伝送路切替スイッチに制御信号を送り、前記障害伝送路区間を正常時の伝送路区間に戻すようにすることを特徴とする複数系統伝送方式。 - 請求項2に記載の複数系統伝送方式において、
前記障害検出装置による障害の検出方法および検出内容は、前記無瞬断切替装置とは無関係に設定できることを特徴とする複数系統伝送方式。 - 請求項2ないし4のいずれかに記載の複数系統伝送方式において、
前記伝送路の障害の検出速度および前記送路切替スイッチの動作速度は、前記無瞬断切替装置の動作速度に比べて、高速である必要がないことを特徴とする複数系統伝送方式。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2002284077A JP3611121B2 (ja) | 2002-09-27 | 2002-09-27 | 複数系統伝送方式 |
Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| JP2002284077A JP3611121B2 (ja) | 2002-09-27 | 2002-09-27 | 複数系統伝送方式 |
Publications (2)
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| JP3611121B2 true JP3611121B2 (ja) | 2005-01-19 |
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Country Status (1)
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|---|---|---|---|---|
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2002
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| JP2004120618A (ja) | 2004-04-15 |
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