JP3663872B2 - 内燃機関のラジエータ取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は内燃機関のラジエータ取付構造に係り、特に第1、第2ラジエータステーによってラジエータを左右のフレームに固定する際に、第2ラジエータステーの形状を変更し、ラジエータの大型化を図るとともに、吹き返しを防止あるいは減少させてラジエータの冷却性能の悪化を回避し得る内燃機関のラジエータ取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両においては、フロント側のエンジンルーム内に縦置き内燃機関を搭載して設けるとともに、この縦置き内燃機関前側にラジエータを配設し、ラジエータによって冷却水を冷却し、縦置き内燃機関の適正な冷却を行っている。
【0003】
例えば、図4に示す如く、4輪駆動車等のフレーム付き車両102においては、車両102のフロント側のエンジンルーム104に車両前後方向(図4において上下方向)に指向させた縦置き内燃機関106を搭載して設け、この縦置き内燃機関106の車両前後方向前側(図4において上部側)には左右のフレーム、つまり図4及び図5の左側に位置する第1フレーム108と図4及び図5の右側に位置する第2フレーム110とによって固定されるラジエータ112を配設している。
【0004】
そして、第1ラジエータステー114によってラジエータ112を第1フレーム108に固定するとともに、第2ラジエータステー116によってラジエータ112を第2フレーム110に固定している。
【0005】
このとき、第2フレーム110上部且つ前記ラジエータ112の横側部位にステアリングギヤボックス118を設けている。
【0006】
このような内燃機関のラジエータ取付構造としては、実公平2−39852号公報に開示されるものがある。この公報に開示される自動車の機関の冷却装置は、自動車のフロントグリル孔の最遠部とこの最遠部の内側で且つその後方に配置されたラジエータの縁部との間に亘って所定風圧以上で開動する集積板を前方に向かって末広がり状に傾斜して設け、アイドリング時や低速時のように走行風の少ない場合に、積極的に走行風をラジエータに取り入れ、熱風の巻き込み現象を防止するとともに、高速時にはエンジンルーム内に走行風を取り入れ、エンジンルーム内の温度上昇を防止している。
【0007】
また、実公平2−45064号公報に開示されるものがある。この公報に開示される自動車の前部車体構造は、エンジンルーム内の前側にラジエータがクロスメンバに支持されて配置され、ラジエータは、アッパパネルとロアパネルとをフランジ結合してなるアッパタンクを有しており、このアッパタンクのフランジの左右両側部はそれぞれ車幅方向外方に延長されていて、各側方延長部はエンジンルーム側壁で前後方向に延びる強度メンバーに接続されており、アッパタンクのフランジの前部は前方に延長されていて、前方延長部にはボンネットの先端部に設けられるロック装置が係合する係合部が設けられ、かつ前方延長部は上下方向に延びるステーを介してクロスメンバに接続されており、ラジエータシュラウドアッパを省略し、ラジエータ回りのレイアウトを容易としている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の内燃機関のラジエータ取付構造においては、図4に示す如く、前記第2ラジエータステー116がラジエータ112の横側部位とステアリングギヤボックス118間にのみ位置している。
【0009】
この結果、前記ラジエータ112の幅方向の寸法が規制され、ラジエータを大型化することができず、実用上不利であるという不都合がある。
【0010】
そして、性能面においては、渋滞時等にエンジンルーム104の内圧が上昇し、ラジエータ112を通過した温度の高い冷却風の一部が、図5に示す如く、ラジエータ112の左右両側、特に間隙の大なる第2ラジエータステー116側を通過してラジエータ112の前側に吹き返し、ラジエータの冷却性能の悪化を招くという不都合がある。
【0011】
上述した不都合を解消するための対策として、図6に示す如く、ラジエータ212の第1ラジエータステー214と第1フレーム208間に第1吹き返し防止プレート230を設けるとともに、第2ラジエータステー216と第2フレーム210間に第2吹き返し防止プレート232を設ける構成が考えられる。
【0012】
このとき、完全な密閉構造とすることができない場合には、第1、第2ラジエータステー214、216の両方ではなく、間隙の大なる第2ラジエータステー216側のみに吹き返し防止プレートを設ける構成とする方策を取ることも考えられる。
【0013】
しかし、上記方策においては、機能面における不都合である吹き返しを防止あるいは減少させることはできるが、第1、第2吹き返し防止プレート230、232によって前記ラジエータ212の幅方向の寸法が規制されることとなり、ラジエータを大型化することができないという不都合が解消されず、改善が望まれていた。
【0014】
また、前記第1、第2吹き返し防止プレート230、232、あるいは少なくとも第2ラジエータステー216側の吹き返し防止プレートを追加することにより、部品点数が増加し、製作が困難で、コストが大となり、経済的に不利であるとともに、取付工数が多く、取付性が悪く、実用上不利であるという不都合もある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
そこでこの発明は、上述の不都合を除去するために、車両のフロント側のエンジンルームに車両前後方向に指向させた縦置き内燃機関を搭載して設け、この縦置き内燃機関の車両前後方向前側には幅方向の両側を左右のフレームによって挟まれるラジエータを配設し、一方のフレームに前記ラジエータを固定する第1ラジエータステーを設けるとともに、他方のフレームに前記ラジエータを固定する第2ラジエータステーを設け、この他方のフレーム上部且つ前記ラジエータの横側部位にステアリングギヤボックスを設けた内燃機関のラジエータ取付構造において、前記第2ラジエータステーを、前記ラジエータの横側部位に固定されるラジエータ固定部と、車両前後方向に延びる垂直面部と、車両幅方向に延びる接続面部と、前記他方のフレームに取り付けるフレーム取付部とを接続して構成し、前記フレーム取付部を前記ステアリングギヤボックスよりも車両前後方向で後側に位置させるとともに、前記垂直面部を前記ステアリングギヤボックスの上方に位置させる形状に形成したことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
上述の如く発明したことにより、ラジエータの横側部位に固定されるラジエータ固定部と、車両前後方向に延びる垂直面部と、車両幅方向に延びる接続面部と、他方のフレームに取り付けるフレーム取付部とを接続して第2ラジエータステーを構成し、フレーム取付部をステアリングギヤボックスよりも車両前後方向で後側に位置させるとともに、垂直面部をステアリングギヤボックスの上方に位置させる形状に形成し、第2ラジエータステーによってラジエータの幅方向の寸法を大とし、ラジエータの冷却性能を向上させている。
【0017】
【実施例】
以下図面に基づいて、この発明の実施例を説明する。
【0018】
図1〜図3は、この発明の実施例を示すものである。図3において、2は車両、4はエンジンルームである。
【0019】
この車両2のフロント側のボディ2a間のエンジンルーム4に車両前後方向(図1において上下方向)に指向させた縦置き内燃機関6を搭載して設け、この縦置き内燃機関6の車両前後方向前側(図1において上部側)には幅方向の両側を左右のフレーム、つまり図1の左側に位置する第1フレーム8と図1の右側に位置する第2フレーム10とによって挟まれるラジエータ12を配設する。
【0020】
そして、第1フレーム8にラジエータ12を固定する第1ラジエータステー14を設けるとともに、第2フレーム10にラジエータ12を固定する第2ラジエータステー16を設け、第2フレーム10の斜め上方且つ前記ラジエータ12の横側部位にステアリングギヤボックス18を設ける。
【0021】
このとき、前記第2ラジエータステー16を、前記ラジエータ12の横側部位に固定されるラジエータ固定部20と、車両前後方向に延びる垂直面部24と、車両幅方向に延びる接続面部28と、前記他方のフレームに取り付けるフレーム取付部22とを接続して構成し、前記フレーム取付部22を前記ステアリングギヤボックス18よりも車両前後方向で後側に位置させるとともに、前記垂直面部24を前記ステアリングギヤボックス18の上方に位置させる形状に形成した構成とする。
【0022】
詳述すれば、図2に示す如く、前記第2ラジエータステー16のラジエータ12の横側部位とステアリングギヤボックス18間に位置する部位に前記ラジエータ固定部20を形成する。
【0023】
そして、前記第2フレーム10への取付位置たる前記フレーム取付部22を車両前後方向後側に移動させて形成するとともに、ラジエータ12への取付位置と第2フレーム10への取付位置たるフレーム取付部22間に、車両前後方向に延び且つ吹き返し防止機能を有する前記垂直面部24を形成し、図1及び図3に示す如く、前記第2ラジエータステー16をステアリングギヤボックス18側にオフセットさせ、第2ラジエータステー16の垂直面部24をステアリングギヤボックス18の上方に位置させるものである。
【0024】
このとき、前記第2ラジエータステー16の垂直面部24の下方部位には、この垂直面部24をステアリングギヤボックス18の上方に位置させた際に、ステアリングギヤボックス18への接触を回避するために、接触防止用の切欠き部26が形成されている。
【0025】
また、前記第2ラジエータステー16の垂直面部24と前記フレーム取付部22とは、垂直面部24に対して直交し且つ車両幅方向に延びる接続面部28により接続されている。
【0026】
更に、前記垂直面部24は、図1及び図2に示す如く、車両前後方向で前記ラジエータ固定部20から前記縦置き内燃機関6に設けられるファンの側方に到るよう形成されるとともに、前記ラジエータ固定部20からファンの側方に到る範囲において前記ラジエータ12の上端部と略同一の高さの上端から垂下され、前記ステアリングギヤボックス18上方の下端に到るよう形成されている。
【0027】
次に作用を説明する。
【0028】
前記車両2には、エンジンルーム4に車両前後方向に指向させて縦置き内燃機関6を搭載している。この縦置き内燃機関6は、車両前後方向の前側にラジエータ12を配設している。
【0029】
そして、ラジエータ12は、前記第1フレーム8に第1ラジエータステー14を介して固定されるとともに、前記第2フレーム10には第2ラジエータステー16を介して固定される。
【0030】
このとき、第2ラジエータステー16側においては、ステアリングギヤボックス18よりも車両前後方向後側に移動させたフレーム取付部22によって第2ラジエータステー16を前記第2フレーム10に取り付けし、ラジエータ12の横側部位とステアリングギヤボックス18間且つステアリングギヤボックス18よりも上方部位において、第2ラジエータステー16のラジエータ固定部20にラジエータ12の横側部位を固定している。
【0031】
これにより、前記ラジエータ12の横側部位に固定されるラジエータ固定部20と、車両前後方向に延びる垂直面部24と、車両幅方向に延びる接続面部28と、前記他方のフレームに取り付けるフレーム取付部22とを接続して構成した前記第2ラジエータステー16の前記フレーム取付部22を、前記ステアリングギヤボックス18よりも車両前後方向で後側に位置させるとともに、前記垂直面部24を前記ステアリングギヤボックス18の上方に位置させる形状に形成したことによって、ラジエータ12の幅方向の寸法を大とすることができ、ラジエータ12を大型化できて冷却性能を向上し得るものである。
【0032】
また、前記第2フレーム10への取付位置たるフレーム取付部22を車両前後方向後側に移動させて形成するとともに、ラジエータ12への取付位置と第2フレーム10への取付位置たるフレーム取付部22間に、車両前後方向に延びる垂直面部24を形成したことにより、この垂直面部24によって吹き返しを防止あるいは減少させることができ、ラジエータの冷却性能の悪化を回避し得る。
【0033】
更に、前記垂直面部24を有する第2ラジエータステー16を設けることにより、第2ラジエータステー16側において従来の如き吹き返し防止プレートを設ける必要がなく、部品点数を削減することができ、コストを低減し得て、経済的に有利であるとともに、取付工数が減少し、取付性を向上し得て、実用上有利である。
【0034】
更にまた、前記垂直面部24は、車両前後方向で前記ラジエータ固定部20から前記縦置き内燃機関6に設けられるファンの側方に到るよう形成されるとともに、前記ラジエータ固定部20からファンの側方に到る範囲において前記ラジエータ12の上端部と略同一の高さの上端から垂下され、前記ステアリングギヤボックス18上方の下端に到るよう形成されることにより、垂直面部24に車両前後方向で内燃機関6に設けられるファンの側方まで到るよう延設し、その間の垂直面部24の高さを高くし、ラジエータ12を通過した冷却風の吹き返し防止機能を高めることができる。
【0035】
【発明の効果】
以上詳細に説明した如くこの発明によれば、車両のフロント側のエンジンルームに車両前後方向に指向させた縦置き内燃機関を搭載して設け、縦置き内燃機関の車両前後方向前側には幅方向の両側を左右のフレームによって挟まれるラジエータを配設し、一方のフレームに前記ラジエータを固定する第1ラジエータステーを設けるとともに、他方のフレームにラジエータを固定する第2ラジエータステーを設け、他方のフレーム上部且つ前記ラジエータの横側部位にステアリングギヤボックスを設けた内燃機関のラジエータ取付構造において、第2ラジエータステーを、ラジエータの横側部位に固定されるラジエータ固定部と、車両前後方向に延びる垂直面部と、車両幅方向に延びる接続面部と、他方のフレームに取り付けるフレーム取付部とを接続して構成し、フレーム取付部をステアリングギヤボックスよりも車両前後方向で後側に位置させるとともに、垂直面部をステアリングギヤボックスの上方に位置させる形状に形成したので、前記第2ラジエータステーによってラジエータの幅方向の寸法を大とすることができ、ラジエータを大型化できて冷却性能を向上し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例を示す車両に搭載されるラジエータの概略拡大平面図である。
【図2】 図1の矢視II部分からの拡大側面図である。
【図3】 図1の矢視III部分からの拡大正面図である。
【図4】 この発明の第1の従来技術を示す車両に搭載されるラジエータの概略平面図である。
【図5】 車両に搭載されるラジエータの概略拡大平面図である。
【図6】 この発明の第2の従来技術を示す車両に搭載されるラジエータの概略拡大平面図である。
【符号の説明】
2 車両
4 エンジンルーム
6 縦置き内燃機関
8 第1フレーム
10 第2フレーム
12 ラジエータ
14 第1ラジエータステー
16 第2ラジエータステー
18 ステアリングギヤボックス
20 ラジエータ固定部
22 フレーム取付部
24 垂直面部
26 切欠き部
28 接続面部
Claims (2)
- 車両のフロント側のエンジンルームに車両前後方向に指向させた縦置き内燃機関を搭載して設け、この縦置き内燃機関の車両前後方向前側には幅方向の両側を左右のフレームによって挟まれるラジエータを配設し、一方のフレームに前記ラジエータを固定する第1ラジエータステーを設けるとともに、他方のフレームに前記ラジエータを固定する第2ラジエータステーを設け、この他方のフレーム上部且つ前記ラジエータの横側部位にステアリングギヤボックスを設けた内燃機関のラジエータ取付構造において、前記第2ラジエータステーを、前記ラジエータの横側部位に固定されるラジエータ固定部と、車両前後方向に延びる垂直面部と、車両幅方向に延びる接続面部と、前記他方のフレームに取り付けるフレーム取付部とを接続して構成し、前記フレーム取付部を前記ステアリングギヤボックスよりも車両前後方向で後側に位置させるとともに、前記垂直面部を前記ステアリングギヤボックスの上方に位置させる形状に形成したことを特徴とする内燃機関のラジエータ取付構造。
- 前記垂直面部は車両前後方向で前記ラジエータ固定部から前記縦置き内燃機関に設けられるファンの側方に到るよう形成されるとともに、前記ラジエータ固定部からファンの側方に到る範囲において前記ラジエータの上端部と略同一の高さの上端から垂下され、前記ステアリングギヤボックス上方の下端に到るよう形成されること特徴とする請求項1に記載の内燃機関のラジエータ取付構造。
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