JP3665092B2 - 棒状化粧料繰出容器 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は横断面が非円形の棒状化粧料を収容する繰出容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
横断面が非円形、例えば楕円形をなす棒状化粧料を収容する棒状化粧料繰出容器には、外筒とその内部を昇降する皿部が棒状化粧料と同様に横断面楕円形に形成されていて、外筒の下部内側には操作部材が回動可能に取り付けられ、外筒の下部に設けた窓孔から前記操作部材を回動操作できるようになっていて、皿部と操作部材との間に操作部材の回転運動を皿部の直線運動に変換する変換機構が設けられたものがある。この場合、外筒に嵌脱自在な蓋筒も横断面が楕円形である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、棒状化粧料には揮発性成分を含むものがあり、このような棒状化粧料を収容する繰出容器では気密機構が必要である。しかしながら、横断面非円形をなす棒状化粧料の場合には、前述のように外筒、皿部、蓋筒がいずれも横断面非円形であり、その非円形の摺動部分を気密状態に保持するのは極めて困難であった。
【0004】
本発明はこのような従来の技術の問題点に鑑みてなされたものであり、横断面非円形の棒状化粧料を収容する繰出容器において、簡単な構造で気密性に優れた棒状化粧料繰出容器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
(本発明の要旨)
本発明は、横断面非円形の棒状化粧料と横断面が相似形をなし基部側に窓孔を備えた外筒と、前記棒状化粧料の基部を内嵌し前記外筒の内部に配されて外筒に対して軸線方向に移動可能で周方向に回転不能に取り付けられた皿部と、前記外筒の窓孔から操作環部を露出させて外筒に周方向へ回転可能で軸線方向へ移動不能に取り付けられた操作部材と、前記皿部と操作部材との間に設けられていて操作部材の回転運動を皿部の直線運動に変換する変換機構と、前記外筒の先部側に嵌脱自在な蓋筒とを備えた棒状化粧料繰出容器において、
前記外筒に、前記皿部の移動域よりも基部側に外筒の内周面に連なる円環壁部を設け、
前記操作部に、前記円環壁部でシール状態に圧接摺動可能なシール環部を有する有底円筒状のシール筒部を設け、
前記円環壁部及びシール筒部の内側に前記変換機構を設置し、
前記蓋筒の頂部内側に、該蓋筒を外筒に嵌着した時に外筒と蓋筒との間をシールするシール部材を配設してなり、
前記シール部材は、非嵌着時には蓋筒の内周面から離間して位置しているが、嵌着時に外筒の外周面に圧接し且つ外方に弾性変形せしめられて蓋筒の内周面に圧接する弾性筒部を備えることを特徴とする棒状化粧料繰出容器である(請求項1に対応)。
【0006】
横断面非円形とは真円以外の形状のことであり、例えば、長方形や正方形等の四角形、あるいは楕円形等である。
前記外筒の円環壁部と前記操作部材のシール筒部の位置関係は、円環壁部をシール筒部の外側あるいは内側のいずれに配しても構わない。
【0007】
前記皿部と操作部材との間に設ける変換機構としては螺子機構を例示することができる。
シール部材は蓋筒から脱落しないように取り付けられていればよく、その取付構造には特に限定はない。
【0009】
(2)本発明は前記(1)に記載の棒状化化粧料繰出容器において、前記シール部材には前記弾性筒部よりも蓋筒の頂部側に空気抜き孔が形成されていることを特徴とする棒状化粧料繰出容器である(請求項2に対応)。このようにすると、蓋筒の嵌着時に内部が高圧化するのを防止することができ、蓋筒を確実且つスムーズに嵌着せしめることができる。さらに、(3)前記シール部材に、弾性筒部の上部に位置して蓋筒の環状突起に挿入される小径部を設け、該小径部に、該環状突起に挿入する際にその環状突起に設けられた縦突条間に挿入されて位置決めする縦突条を形成する(請求項3に対応)。
【0010】
〈本発明の原材料〉
本発明における各構成に材料の限定はないが、その全てをプラスチックで形成することも可能である。
【0011】
【作用】
〈本発明の作用〉
外筒の窓孔から露出する操作環部を操作して操作部材を回転すると、操作部材の回転運動が変換機構によって皿部の直線運動に変換され、皿部は外筒内を軸線方向に沿って移動する。
【0012】
円環壁部とシール筒部によって外筒と操作部材との間がシールされており、蓋筒の嵌着時にはシール部材によって外筒と蓋筒との間がシールされるので、閉蓋時に棒状化粧料は外筒と操作部材と蓋筒とで囲まれた密閉空間内に格納されることとなる。したがって、棒状化粧料が揮発性成分を含むものであっても、揮発性成分の揮発を阻止することができる。
【0013】
又、横断面が非円形の摺動部についてはシール構造を施す必要がなく、構造が簡単になる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図1から図7の図面に基いて説明する。
〈第1実施例〉
図1及び図2は本発明の第1実施例における棒状化粧料繰出容器の縦断面図であり、図4、図5は蓋筒を取り外した状態の平面図及び正面図である。
【0015】
棒状化粧料繰出容器は、外筒10と、ホルダ30と、操作部材50と、蓋筒70とを備えている。
外筒10はポリプロピレン製で、横断面が棒状化粧料(図示せず)と相似形の楕円形をなし、下から順に大径部11,中径部12,小径部13になっていて上にいくにしたがって横断面寸法が小さくなっている。尚、図1は外筒11の長軸方向に沿う縦断面図であり、図2は短軸方向に沿う縦断面図である。
【0016】
外筒10は大径部11の底部に嵌着固定された底蓋14によって閉塞されている。大径部11には短軸方向に対向する部位に一対の窓孔15が開口している。
中径部12の外周面には、長軸方向に対向する部位に一対の縦条の係合突起16が設けられており、短軸方向に対向する部位に一対の横長の係合突起17が設けられている。
【0017】
外筒10の内周面であって中径部12と小径部13の境界部からは仕切り壁部18が内方へ水平に延びている。仕切り壁部18の中央には貫通孔が形成されており、仕切り壁部18の下面からは前記貫通孔と同心状に円環壁部19が下方に延びている。
【0018】
小径部13の内周面には長軸方向に対向する部位に一対の縦条の案内突起20が設けられている。
【0019】
操作部材50は外筒10の大径部11及び中径部12の内部に取り付けられており、操作部材50は、内筒部51と、外筒部(シール筒部)52と、操作環部53とを備えている。
【0020】
内筒部51はポリアセタール樹脂製で、中空円筒状をなし、前記外筒10の仕切り壁部18の貫通孔を貫通して、仕切り壁部18に回動可能で且つ上下動不能に係合している。内筒部51の上部内周面には、後述するホルダ30の螺筒32の螺溝35に係合する一対の係合突起54が内向きに設けられている。
【0021】
この内筒部51の外側に外筒部52が固定されている。外筒部52は低密度ポリエチレン製で、有底円筒状をなし、その底部を底蓋14の環状突部21の内側に回動可能に挿入し、外筒部52の内部に前記内筒部51を嵌着固定している。
【0022】
外筒部52の上部はシール環部55になっていて、シール環部55はその全周を外筒10の円環壁部19の内周面に圧接させ、シール状態に密接摺動するようになっている。
【0023】
外筒部52は外方に張り出す環体部56を有しており、この環体部56の外側に操作環部53が嵌合固定されている。操作環部53はポリプロピレン製で、その外周面の一部を外筒10の窓孔15に挿入して若干外方に突出させている。操作環部53の外周面には滑り止め用の縦突条が多数平行に形成されている。
【0024】
以上のように、操作部材50は外筒10に上下方向に移動不能に取り付けられており、窓孔15から露出する操作環部53を操作することによって回動することができるようになっている。
【0025】
ホルダ30はポリプロピレン製で、、外筒10の小径部13内に収納された有底の皿部31と、この皿部31の底面中央から下方に延びる螺筒32とから構成されている。
【0026】
皿部31は横断面を棒状化粧料と相似形の楕円形に形成されていて、棒状化粧料の基部を内嵌させてこれを支持している。皿部31の外周面には前記外筒10の案内突起20に係合する縦溝33が設けられている。又、皿部31の上部外周縁には外筒10の小径部13の内周面にほぼ当接する鍔34が周設されている。
【0027】
一方、ホルダ30の螺筒32は円筒状をなし、その外周面には螺溝35が螺旋状に形成されている。この螺溝35には前記操作部材50の係合突起54が係合しており、これによって、操作部材50を回動するとホルダ30が小径部13内を上下動し、棒状化粧料が外筒10から突没するようになっている。即ち、この実施例では、ホルダ30の螺溝35と操作部材50の係合突起54によって、変換機構が構成されている。
【0028】
蓋筒70はポリプロピレン製で、横断面を外筒10と相似形の楕円形に形成されていて、嵌着時には下部が外筒10の中径部12に外嵌し、下縁が大径部11の上縁に突き当たるようになっている。又、蓋筒70の内周面下部には、嵌着時に前記外筒10の係合突起16が係合する縦溝71と、嵌着時に外筒10の係合突起17が係合する横溝72が設けられている。
【0029】
蓋筒70の頂部には横断面が楕円形の環状突起73が形成されている。環状突起73の内周面には、長軸方向及び短軸方向に対向する部位に、互いに平行に配された各一対の縦突条が形成されている。
【0030】
この環状突起73の内側にはシール部材80が取り付けられている。シール部材80は低密度ポリエチレン製で弾性を有し、横断面が楕円形の有頂筒状をなし、上部が小径部81、下部が大径部(弾性筒部)82になっている。小径部81の外周面には、長軸方向及び短軸方向に対向する部位に、各1本の縦突条が形成されている。
【0031】
小径部81は環状突起73内に挿入されており、挿入の際に小径部81の縦突条を環状突起73の縦突条間に挿入することによって位置決めされる。そして、小径部81の天板部を両面貼着テープ90によって蓋筒70の頂部に貼着固定することにより、シール部材80は蓋筒70に固定されている。
【0032】
大径部82は下方に末広がりな形状をなし、その内周面の途中には内方に膨出する環状の膨出部83が設けられ、外周面の下縁には外方へ突出する環状のシール突部84が設けられている。
【0033】
図3において二点鎖線で示すように、蓋筒70の非嵌着時において、膨出部83の内面はその全周を外筒10の小径部13の先部外周面よりも若干小さく形成されており、シール突部84の外周面はその全周を蓋筒70の周壁部内周面よりも若干小さく形成されている。
【0034】
そして、蓋筒70を外筒10に嵌着した時に、外筒10の小径部13が膨出部83を外方に押し広げながら膨出部83の内側に嵌入し、その結果、外径部82の先部も外方へ押し広げられて、シール突部84の外周面の全周が蓋筒70の周壁部内周面に圧接するようになっている。
【0035】
即ち、シール部材80の大径部82は蓋筒70の嵌着時に外筒10の小径部13と蓋筒70の周壁部との間に挟装されるとともに弾性変形せしめられるようになっていて、その弾性復元力によって、膨出部83が全周的に外筒10の小径部13の外周面を強く圧接してこの間をシールし、シール突部84が全周的に蓋筒70の内周面を強く圧接してこの間をシールするようになっている。
【0036】
又、シール部材80には、小径部81と大径部82との間の段差部85において短軸方向に対向する部位に、空気抜き孔86が形成されている。この空気抜き孔86は、蓋筒70の嵌着操作時にシール部材80内で加圧された空気圧を外部に逃がすためのものである。
【0037】
即ち、シール部材80の内部は空気抜き孔86を介して蓋筒70とシール部材80との間の空間87に連通しており、空間87内の圧力が上昇すると、その圧力によってシール部材80の大径部82の先部が内方に弾性変形してシール突部84と蓋筒70の周壁部内周面との間に隙間ができ、この隙間から圧力を逃がすのである。空気圧が逃げて空間87内の圧力が低下すると、大径部82の先部が再び広がってシール突部84が蓋筒70の周壁部内周面に圧接してシールする。
【0038】
上述構成の棒状化粧料繰出容器においては、操作部材50の外筒部52が有底筒状であり、外筒10の円環壁部19と操作部材50のシール環部55とがシール状態に摺動し、外筒部52及びシール環部55と円環壁部19の内側に変換機構を収容し、蓋筒70の嵌着時に外筒10と蓋筒70との間をシール部材80の大径部82によってシールしているので、棒状化粧料は外筒10と操作部材50とシール部材80と蓋筒70によって囲まれた密閉空間内に収納されることとなる。したがって、棒状化粧料が揮発性成分を含むものであっても、揮発性成分の揮発を阻止することができる。
【0039】
そして、摺動部(即ち円環壁部19とシール環部55の摺動部)におけるシール部分を円環状としたので、構造が簡単で、成形性がよく、しかもシール性のよいものにすることができる。又、完全なシール構造にするのが困難な楕円状の摺動部(即ち、皿部31と外筒10の小径部13との間)については、シール構造にする必要がなくなる。
【0040】
〈第2実施例〉
図6及び図7は本発明の第2実施例における棒状化粧料繰出容器の要部縦断面図であり、図6は短軸方向に沿った断面を示し、図7は長軸方向に沿った断面を示している。
【0041】
第2実施例の第1実施例との相違点は、シール部材80の取付構造と、空気抜き孔86の設置位置にある。
即ち、第2実施例における蓋筒70の頂部は凸曲面状に膨出していて、シール部材80の天板部との間に空間が形成されている。そのため、両面貼着テープ90によってシール部材80を蓋筒70に貼着する代わりに、シール部材80の小径部81の天板部に起立壁部88を設け、この起立壁部88を蓋筒70の頂部に突き当て、小径部81の外周面に外方へ突出する係合突起89を設け、この係合突起89を蓋筒70の上部内周面に設けた係合溝74に係合することによって、シール部材80を上下動不能に固定している。尚、シール部材80の周方向の位置決め構造は第1実施例の場合と同様であり、それによってシール部材80は回動不能に固定される。尚、空気抜き孔86は小径部81に設けられている。そのほかの点は、第1実施例のものと同じである。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、蓋筒を外筒に嵌着した時に、横断面非円形の棒状化粧料を、外筒と操作部材と蓋筒によって囲まれた密閉空間内に格納することができ、棒状化粧料から揮発性成分が揮発するのを確実に防止することができるという優れた効果が奏される。しかも、非円形の摺動部にはシール構造を施す必要がないので、構造が簡単である。
【0043】
シール部材に弾性筒部を設けた場合には、シール性が非常によい。
シール部材に空気抜き孔を設けると、蓋筒の嵌着を確実に且つスムーズに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の棒状化粧料繰出容器の長軸方向に沿う縦断面図である。
【図2】本発明の第1実施例の棒状化粧料繰出容器の短軸方向に沿う縦断面図である。
【図3】図2の要部拡大図である。
【図4】本発明の第1実施例の棒状化粧料繰出容器において蓋筒を取り外した状態の平面図である。
【図5】本発明の第1実施例の棒状化粧料繰出容器において蓋筒を取り外した状態の正面図である。
【図6】本発明の第2実施例の棒状化粧料繰出容器の短軸方向に沿う要部縦断面図である。
【図7】本発明の第2実施例の棒状化粧料繰出容器の長軸方向に沿う要部縦断面図である。
【符号の説明】
10 外筒
15 窓孔
19 円環壁部
31 皿部
35 螺溝(変換機構)
50 操作部材
52 外筒部(シール筒部)
53 操作環部
54 係合突起(変換機構)
70 蓋筒
80 シール部材
82 大径部(弾性筒部)
86 空気抜き孔
Claims (3)
- 横断面非円形の棒状化粧料と横断面が相似形をなし基部側に窓孔を備えた外筒と、前記棒状化粧料の基部を内嵌し前記外筒の内部に配されて外筒に対して軸線方向に移動可能で周方向に回転不能に取り付けられた皿部と、前記外筒の窓孔から操作環部を露出させて外筒に周方向へ回転可能で軸線方向へ移動不能に取り付けられた操作部材と、前記皿部と操作部材との間に設けられていて操作部材の回転運動を皿部の直線運動に変換する変換機構と、前記外筒の先部側に嵌脱自在な蓋筒とを備えた棒状化粧料繰出容器において、
前記外筒に、前記皿部の移動域よりも基部側に外筒の内周面に連なる円環壁部を設け、
前記操作部材に、前記円環壁部でシール状態に圧接摺動可能なシール環部を有する有底円筒状のシール筒部を設け、
前記円環壁部及びシール筒部の内側に前記変換機構を設置し、
前記蓋筒の頂部内側に、該蓋筒を外筒に嵌着した時に外筒と蓋筒との間をシールするシール部材を配設してなり、
前記シール部材は、非嵌着時には蓋筒の内周面から離間して位置しているが、嵌着時に外筒の外周面に圧接し且つ外方に弾性変形せしめられて蓋筒の内周面に圧接する弾性筒部を備えることを特徴とする棒状化粧料繰出容器。 - 請求項1に記載の棒状化粧料繰出容器において、前記シール部材には前記弾性筒部よりも蓋筒の頂部側に空気抜き孔が形成されていることを特徴とする棒状化粧料繰出容器。
- 前記シール部材は、弾性筒部の上部に位置して蓋筒の環状突起に挿入される小径部を有し、該小径部に、該環状突起に挿入する際にその環状突起に設けられた縦突条間に挿入されて位置決めする縦突条を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の棒状化粧料繰出容器。
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