JP3668040B2 - 多層配線基板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、入力電源に対する瞬断バックアップ機能を持たせた多層配線基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、DRAM,SRAM等のデジタルメモリにおいては、その構造上、電圧が印加されている間のみメモリ効果を有する。したがって、入力電源が遮断されるとメモリ内容が失われるという特性がある。
【0003】
そこで、入力電源の瞬断に対してもメモリ内容を保持する必要のある従来のシステムでは、電源部または回路基板上にバックアップ用のコンデンサを実装して、常時これを充電しておき、電源の瞬断時に、このコンデンサを放電させて電源を得るようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、バックアップ用コンデンサには回路の消費電力とバックアップ時間に応じ、比較的大きな電気容量が必要とされる。これらを電源部または基板に実装することは装置の小型化、軽量化、低コスト化を阻む一因となっていた。
【0005】
この発明は上記事情を考慮してなされたものであり、追加のコンデンサを実装することなく、電源瞬断バックアップ機能を提供することを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る多層配線基板は、入力電源に対する瞬断バックアップ機能を持たせた配線基板材の両主面を覆うように絶縁材を被着し、この絶縁材上にそれぞれパターン層を形成した多層配線基板において、前記配線基板材は、3層の電極層とこれら電極層間に形成された誘電体とにより構成され、外側に配置された第1の電極層に第1の入力電源の電源端を接続し、外側に配置された第2の電極層に第2の入力電源の電源端を接続し、内側に配置された第3の電極層に前記第1及び第2の入力電源の接地端をそれぞれ接続したことを特徴とする。また、前記誘電体は、PZTであることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明による配線基板材料の実施の形態1の断面図である。図1において1aは銅箔、2は蒸着,スパッタリング又は印刷により上記銅箔1a上に形成された膜状の誘電体、1bは上記誘電体2の上に被着された銅箔であり、これ等各部品で図外の入力電源に対し、電気容量が形成される。この電気容量にもとづき常時は充電され、瞬断時は放電されてバックアップ機能あるいはバイパスコンデンサ機能が与えられる。
【0016】
実施の形態2.
図2はこの発明による配線基板材料の実施の形態2の断面図である。これは、膜状の誘電体を挟む互いに平行な銅箔1a,1b,1cを3層有するものである。すなわち、3個の平行な銅箔1a,1b,1cの間に膜状の誘電体2a,2bが蒸着,スパッタリング,印刷等で介在される。
【0017】
実施の形態1または実施の形態2に示す配線基板材料の銅箔は後述の実施の形態3、実施の形態4に示すように電源層、接地層として用いることができ、これらを用いることにより、電源瞬断バックアップ機能,バイパスコンデンサ機能を要するシステムにおいて小型軽量化および低コスト化を達成することができる。
【0018】
上記実施の形態1の配線基板材料の電気容量Cは、誘電体の誘電率ε、銅箔の面積S、銅箔間の距離dを用いて、
C=ε・S/d ・・・(1)
なる関係を満たす。これにより、ε、S、dを適当に選択することにより所望のCを得ることができる。
【0019】
実施の形態3.
図3はこの発明による配線基板の実施の形態3の断面図である。図3において、3a,3bは互いに平行な通常の基板材料(絶縁材)、4a,4bは上記基板材料3a,3bの外面に被着された表層のパターン面である。また、5は蒸着により銅箔1a上に形成された膜状の誘電体、1bは上記誘電体5の両面に被着された銅箔であり、上記基板材料3a,3bは上記1a,1bの外面に被着される。図3では、一方の銅箔1を+電源層、もう一方の銅箔1aを接地層として用いているものである。銅箔1a,1b間に誘電体5として例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O 3 ))を選択し蒸着すると、代表的数値として例えばε=1000/(36π×109)[F/m]、d=0.5[μm]の定数を得る。この場合、(1)式により
C≒17.6[F]
を得る。これは一般的な配線基板を1sec程度の瞬断からバックアップするのに十分な容量である。したがって、この実施の形態3により、配線基板自体が電源バックアップ機能を有することがわかる。
【0020】
実施の形態4.
図4はこの発明による配線基板の実施の形態4の断面図であり、図3と同じものは同一符号を用いている。6は印刷により銅箔1a上に形成された誘電体である。実施の形態3と同様に誘電体6として例えばPZTを選択し印刷すると、代表的数値として例えばε=1000/(36π×109)、d=50[μm]の定数を得たものである。この場合、(1)式により
C≒0.36[F]
を得る。これは一般的な配線基板を1sec程度の瞬断からバックアップするのに十分な容量である。したがって、この実施の形態4によっても、配線基板自体が電源バックアップ機能を有することがわかる。
【0021】
実施の形態3および実施の形態4は数百以上の比誘電率を持つ膜状の誘電体を使用することにより、この誘電体の形成方法如何にかかわらず、電源バックアップ機能を有することを示すものであるが、銅箔間の誘電体の選定または誘電体の配向制御による誘電率制御、膜厚の制御等により所望の(必要十分な)容量を得るように構成できることは言うまでもない。
【0022】
実施の形態5.
図5はこの発明による配線基板の実施の形態5の断面図である。図5において下から順次表層のパターン面4a、絶縁材3a、銅箔1a、膜状の誘電体6a、銅箔1b、誘電体6b、銅箔1c、絶縁材3b、表層のパターン面4bを積層したものである。この場合、中心の銅箔1bを接地層に、両端の銅箔1a,1cを2種の電源層として用いている。実施の形態3または実施の形態4と同様に誘電体を構成することにより、2電源に対する瞬断バックアップ機能を有することができる。
【0023】
実施の形態5は3枚の銅箔1a,1b,1cと2層の膜状の誘電体6a,6bを用いて、2電源に対する瞬断バックアップ機能を実現しているがさらに多層化して3電源以上に対する瞬断バックアップ機能を有するように構成できることは言うまでもない。
【0024】
実施の形態6.
図6はこの発明による基板の実施の形態6の断面である。この場合、下から順次、表層のパターン4、絶縁材3、銅箔1a、誘電体2、銅箔1bを積層したものである。そして、最上の銅箔1bはエッチングされて、ランド部1−1,1−2,1−3,1−4を形成し、多数誘電体上に形成されている。これらランド部としての銅箔部分をスルーホールないしはパターンにより特定の回路部分と接続することにより、従来基板上に実装していたコンデンサの機能を基板単体で有することができる。なお、銅箔1aは接地層、ランド部1−4は電源層に設定される。なお、7はランド部1−2,1−4間に接続されたIC等の回路部分である。
【0025】
実施の形態7.
図7はこの発明による配線基板の実施の形態7の断面図である。この場合、下から順次、表層のパターン4、絶縁材3、銅箔1a、誘電体2a、銅箔1b、誘電体2b、銅箔1cを積層したものである。そして、最上の銅箔1cはエッチングされて、ランド部1−5,1−6,1−7,1−8を形成している。この場合もランド部としての銅箔部分をスルーホールないしパターンにより特定の回路部分と接続することにより、電源バックアップ機能および個別コンデンサ機能を持つ基板を得ることができる。なお、銅箔1aは接地層、銅箔1bは電源層として設定される。
【0026】
実施の形態6および実施の形態7では、複数のコンデンサを基板上に構成することができるが、その容量を変化させるためには、島状にする銅箔の大きさを変化させる必要がある。しかしながら、1枚の基板上においてもコンデンサはオーダの異なるものを複数用いることが必要な場合が多い。このような場合に電極の大きさのみでなく、電極間の距離を変化させて容量を制御することが効果的である。
【0027】
実施の形態8.
図8はこの発明による配線基板の実施の形態8の断面図である。図8において、2は誘電体であり、銅箔1aの上面に全体に形成する。その後、追加の誘電体8を誘電体2の部分Aに対応して選択的に形成した後、全体の上に銅箔1bを形成する。ここで、銅箔1bは部分Aに形成された銅箔1−9と、部分Bに形成された銅箔1−10とより成る。銅箔1―9,1−10は基板積層時に積層するが、この積層の後、部分Aおよび部分Bの銅箔1−9,1−10間はエッチングにより分離する。代表的数値として、誘電体2の膜厚を1μm、誘電体8の膜厚を10μmとすると、部分Aおよび部分Bでは10倍程度の容量比を得ることができる。一方、基板材料厚の差は9μm程度であり、基板積層に問題のないレベルである。したがって、実施の形態8により単位面積当たりの容量の異なるコンデンサ部分を複数構成することができる。
【0028】
【発明の効果】
本発明の多層配線基板によれば、容量Cを大きくできるので、瞬断バックアップ機能のためのコンデンサを別途取り付ける必要がなく、入力電源に対する電源瞬断バックアップ機能を持たせることができ、システム全体の小型,軽量化,低コスト化が図れる。誘電体としてPZTを用いることで、一般的な配線基板を1sec程度の瞬断からバックアップするのに十分な容量Cを得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による配線基板材料の実施の形態1の断面図である。
【図2】 この発明による配線基板材料の実施の形態2の断面図である。
【図3】 この発明による配線基板の実施の形態3の断面図である。
【図4】 この発明による配線基板の実施の形態4の断面図である。
【図5】 この発明による配線基板の実施の形態5の断面図である。
【図6】 この発明による配線基板の実施の形態6の断面図である。
【図7】 この発明による配線基板の実施の形態7の断面図である。
【図8】 この発明による配線基板の実施の形態8の断面図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c 銅箔
2a,2b,2c 蒸着または印刷により形成された誘電体
3a,3b,3c 基板材料
4a,4b,4c 基板表面のパターン層
5 蒸着により形成された誘電体
6 印刷により形成された誘電体
7 コンデンサを接続する回路部分
8 2層目の誘電体層
Claims (2)
- 入力電源に対する瞬断バックアップ機能を持たせた配線基板材の両主面を覆うように絶縁材を被着し、この絶縁材上にそれぞれパターン層を形成した多層配線基板において、前記配線基板材は、3層の電極層とこれら電極層間に形成された誘電体とにより構成され、外側に配置された第1の電極層に第1の入力電源の電源端を接続し、外側に配置された第2の電極層に第2の入力電源の電源端を接続し、内側に配置された第3の電極層に前記第1及び第2の入力電源の接地端をそれぞれ接続したことを特徴とする多層配線基板。
- 前記誘電体は、PZTであることを特徴とする請求項1に記載の多層配線基板。
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Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09020999A JP3668040B2 (ja) | 1999-03-30 | 1999-03-30 | 多層配線基板 |
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Family Applications (1)
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1999
- 1999-03-30 JP JP09020999A patent/JP3668040B2/ja not_active Expired - Fee Related
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