JP3673636B2 - レンズ制御装置、レンズ制御方法、記憶媒体 - Google Patents

レンズ制御装置、レンズ制御方法、記憶媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インタフォーカスタイプ・レンズシステム等のレンズに関し、特にそのレンズ位置の制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図11はインナフォーカスタイプ・レンズシステムの構成を示すものである。図11において、1101は固定されている第1のレンズ群、1102は変倍を行う第2のレンズ群(以下ズームレンズという)、1103は絞り、1104は固定されている第3のレンズ群、1105は焦点調節機能と変倍による焦点面の移動を補正する、所謂コンペ機能とを兼ね備えた第4のレンズ群(以下フォーカスレンズという)、1106は撮像面である。公知のとおり、図11のように構成されたレンズシステムでは、1105がコンペ機能と焦点調節機能を兼ね備えているため、焦点距離が等しくても、撮像面1106に合焦するためのフォーカスレンズ1105の位置は、被写体距離によって異なってしまう。
【0003】
各焦点距離において被写体距離を変化させた場合、撮像面上に合焦させるためのフォーカスレンズ1105の位置を連続してプロットすると、図12のようになる。ズーム中は、被写体距離に応じて図12に示される一つの軌跡を選択し、該軌跡どおりにフォーカスレンズ1105を移動させれば、ボケのないズームが可能になる。そこで、図12に示される複数の軌跡情報を何らかの形でレンズ制御用マイコンに記憶させておき、フォーカスレンズ1105とズームレンズ1102の位置によって一つの軌跡を選択して、該選択した軌跡上をたどりながらズーミングを行うのが一般的である。
【0004】
しかしながら、該追従方法には、各レンズ位置カウンタの値を特定の値にリセットする必要がある。つまり、レンズ位置カウンタの値がずれると、マイコン内に記憶したズームレンズ位置とフォーカスレンズ位置の組合せ座標が得られるカム軌跡情報が正しく読み取れないため、ズーム動作中に軌跡を正確にトレースすることができなくなるためである。
【0005】
そこで、電源投入後、通常の動作にはいる前に、ズームレンズ1102、フォーカスレンズ1105を所定位置に移動させて、各レンズ位置カウンタをリセットすることが多く用いられている。この場合、前記各所定位置を、レンズ内に組み込まれたフォトダイオードの各取付位置とするのが一般的であり、該各フォトダイオードからの出力信号が変化した各レンズ位置を、各レンズリセット位置として、各レンズ位置カウンタの値を、光学系のバランス調整によって決まる値にそれぞれ設定している。レンズリセット動作中は、撮影画像はボケが大きくなるので、出画せず、該動作完了後出画する方法を取っている。
【0006】
また、各レンズ位置カウンタのリセット完了後も出画を禁止したまま、電源投入前にあったレンズ位置まで再び各レンズを戻し、レンズリセット動作による画角変化等を生じさせない手法も提案されている。
【0007】
また、レンズを駆動させるモータとしては、歩進パルス数に対する回転角度が一定なために、歩進パルスをそのままインクリメントして位置検出が行え、位置検出のためのエンコーダを必要としないパルスモータの使用が一般的になっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前述の従来例では、電源立ち上げのときだけレンズリセットを行っているため、監視カメラ等で24時間稼働の場合は、衝撃や電源の瞬断、電気ノイズ、電波ノイズ等で脱調が起こった場合には電源を立ち上げなおし(電源の再起動)、レンズリセットしないとならない。
【0009】
しかし、監視カメラなどは監視している間に、電源を切って画が見えなくなると監視の意味が無くなるという問題があった。
【0010】
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、電源を再起動することなく、常に所要のレンズの位置を正確に制御することのできる、レンズ制御装置,レンズ制御方法,記憶媒体を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明では、レンズ制御装置を次の(1)ないし()のとおりに、レンズ制御方法を次の()のとおりに構成し、そして記憶媒体をつぎの()のとおりに構成する。
(1)レンズと、このレンズを駆動する駆動手段と、撮影動作のために使用される領域に前記レンズを駆動する際に前記レンズが所定位置にあることを検出し検出信号を出力する位置検出手段と、前記レンズが前記所定位置を通過する際に前記位置検出を行い、前記レンズの駆動位置を補正する際には当該レンズが前記所定位置を第1の方向から通過した際の前記検出信号に基づいて行い、当該第1の方向とは異なる第2の方向から通過した際の前記検出信号に基づいては行わない補正手段とを備えたレンズ制御装置。
(2)前記(1)記載のレンズ制御装置において、補正手段は、当該レンズ制御装置の電源をオンにし、前記レンズを前記駆動手段により前記所定位置まで駆動したときにも、補正するものであるレンズ制御装置。
(3)前記(1)記載のレンズ制御装置において、前記位置検出手段は、その電源が、当該レンズ制御装置の電源がオンしている間中、オンしているものであるレンズ制御装置。
(4)前記(1)記載のレンズ制御装置において、前記位置検出手段は、その電源が、前記駆動手段の動作中のみオンしているものであるレンズ制御装置。
(5)前記(1)記載のレンズ制御装置において、前記レンズは、監視カメラのレンズであるレンズ制御装置。
(6)前記(1)記載のレンズ制御装置において、前記レンズはインナフォーカスタイプ・レンズシステムにおけるズームレンズおよび/またはフォーカスレンズであるレンズ制御装置。
(7)レンズ制御装置におけるレンズ制御方法であって、撮影動作のために使用される領域にレンズを駆動する際に前記レンズが所定位置にあることを検出し検出信号を出力する位置検出ステップと、前記レンズが前記所定位置を通過する際に前記位置検出を行い、前記レンズの駆動位置を補正する際には当該レンズが前記所定位置を第1の方向から通過した際の前記検出信号に基づいて行い、当該第1の方向とは異なる第2の方向から通過した際の前記検出信号に基づいては行わない補正ステップと、を備えたレンズ制御方法。
(8)前記(7)記載のレンズ制御方法を実現するためのプログラムを格納した記憶媒体。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を、レンズ制御装置の実施例により詳しく説明する。
【0022】
なお実施例では、スタンドアロンの装置を想定しているが、本発明は、これに限らず、AFマイコン,システムコントロールマイコン,ズームスイッチ等が有線,無線の回線を介して結合された形で同様に実施することができる。また、本発明は、装置の形に限らず、方法の形で、更に、この方法を実現するためのプログラムを格納した、CD−ROM等の記憶媒体の形で同様に実施することができる。
【0023】
【実施例】
(実施例1)
図1は、実施例1である“レンズ制御装置”の構成を示すブロック図である。
【0024】
図1において、101,102,103,104,105はそれぞれインナフォーカスタイプのレンズシステムを構成する要素であり、それぞれ固定の前玉レンズ群、変倍を行うための第2のレンズ群(ズームレンズ)、絞り、固定の第3のレンズ群、そしてコンペ機能とフォーカシングの機能を兼ね備えた第4のレンズ群(フォーカスレンズ)である。
【0025】
123,125はそれぞれズームレンズ102とフォーカスレンズ105が基準位置にあることを検出するためのスイッチであって、それぞれがフォトセンサ124,126と共に各レンズに組み込まれている。なおこれらのスイッチ123,125、フォトセンサ124,126が請求項の位置検出手段に相当する。このスイッチ123,125は、それぞれレンズ群102,105に固定されており、このレンズ群102,105が光軸と平行に移動するのに伴って一体的に移動する。そして、各レンズ群の移動可能領域の中間で、鏡筒に固定されたフォトセンサ124,126の出力光を遮るか遮らないかの動作を行う。出力光が遮られているか、または遮られていないかによって、フォトセンサ124,126の光検出部はLowからHiの信号を出力するので、この出力信号の変化するところを基準位置として、レンズがそこにあるのかどうかを検出できる。
【0026】
図2は、レンズ位置カウンタのリセット動作を行うリセットスイッチの構成図であって、フォトセンサ124(または126)を構成する発光部201から受光部202への光路を、レンズと共に光軸と平行に移動する遮蔽板123(または125)が遮ったとき、受光部202の出力信号はLowレベルに、また遮らないときHiレベルになる。
【0027】
前記レンズシステムを透過した映像光は撮像素子106面上で結像され、光電変換により映像信号に変換される。107は増幅器(またはインピーダンス変換器)、108はカメラ信号処理回路であり、ここで処理された映像信号は増幅器109で規定レベルまで増幅され、LCD表示回路110で処理された後、LCD111で撮影画像を表示する。
【0028】
一方、増幅器107で増幅された映像信号は、絞り制御回路112、AF評価値処理回路131に送られる。絞り制御回路112では、映像信号入力レベルに応じて、IGドライバ113,IGメータ114を駆動して、絞り103を制御し、光量調節を行っている。
【0029】
AF評価値処理回路131では測距枠生成回路116からのゲート信号に応じて測距枠内の映像信号の高周波成分のみを抽出し、処理を行っている。115はAFマイコンであり、AF評価信号強度に応じて、レンズの駆動制御、及び測距エリアを変更するための測距枠制御を行っている。
【0030】
また、AFマイコン115はシステムコントロールマイコン(以下シスコンと称する)121と通信をしており、シスコン121がA/D変換等により読み込む、ズームスイッチ122(ユニット化されたズームスイッチで、操作部材の回転角度に応じた電圧が出力される。この出力電圧に応じて可変速ズームがなされる)の情報や、AFマイコン115が制御するズーム時のズーム方向や焦点距離などのズーム動作情報等を互いにやりとりしている。
【0031】
117,119は、それぞれAFマイコン115から出力されるズームレンズ102およびフォーカスレンズ105の駆動命令に従って駆動エネルギをレンズ駆動用モータに出力するための電流波形変更可能なドライバ、118,120はそれぞれズームレンズ102およびフォーカスレンズ105を駆動するためのモータである。
【0032】
レンズ駆動用のモータ118,120がステッピングモータであるとして、モータの駆動方法を以下で説明する。
【0033】
AFマイコン115は、プログラム処理によりズームモータ118、フォーカスモータ120の駆動速度を決定し、各ステッピングモータ118,120の回転周波数信号として、ズームモータ118駆動用ドライバ117、フォーカスモータ120駆動用ドライバ119に送る。またモータ118,120の駆動/停止命令、及び各モータの回転方向命令をドライバ117,119に送っている。その駆動/停止信号、及び回転方向信号は、ズームモータ118に関しては主として、ズームスイッチユニット122の状態に応じて、フォーカスモータ120に関しては、AF時及びズーム時にマイコン115内の処理で決定する駆動命令に応じている。モータドライバ117,119は、回転方向信号に応じて、4相のモータ励磁相の位相を順回転及び逆回転の位相に設定し、且つ受信した回転周波数信号に応じて、4つのモータ励磁相の印加電圧(または電流)を変化させながら、出力することにより、モータ118,120の回転方向と回転周波数とを制御しつつ、駆動/停止命令に応じて、モータ118,120への出力をON/OFFしている。
【0034】
図3は、レンズ制御用AFマイコン115内のレンズ位置カウンタのリセット動作を説明するためのフローチャートであり、AFマイコン115内で処理される。なおこのレンズ位置カウンタが請求項の位置指示手段に相当する。
【0035】
図3において、ステップ301(以下S301のように示す)で処理の実行が開始されると、S302で電源が投入されたかどうかを検出し、電源が投入されていなければその場で待機し続ける。電源が投入されると、S303でレンズの位置カウンタリセット動作が終了したかどうかを判断し、終了していればS322に進む。
【0036】
終了していなければS304でズームレンズ用位置検出カウンタCzをクリアし、S305でフォトセンサ124の出力信号がHiレベルかどうかを確認する。例えば遮光と透光の境界がレンズ移動可能範囲のほぼ中間にある場合、フォトセンサ124の出力信号の状態から前記境界が現在のレンズ位置よりもテレ側にあるのかワイド側にあるのかが判別できる。
【0037】
図3を例にとると、フォトセンサ124の出力信号がLowレベルである場合は遮光されているので、ズームレンズ102は前記境界よりもテレ側に位置しており、ズームレンズ102をワイド側に移動することによってフォトセンサ124の出力信号のLowからHighへの変化を得ることができる。始めにフォトセンサ124の出力信号がHighレベルの時にはその逆になる。
【0038】
従って、図3のS305でフォトセンサ124の出力信号の状態を確認し、Highレベルであれば、S306でズームレンズ102をテレ方向に移動させて境界点を得ようとする。またこの時、ズームレンズ用位置検出カウンタCzを、ズームモータ118の歩進パルスに同期させてS307でインクリメントする。そして、S308でフォトセンサ124の出力信号がLowに変化したかどうかを検出して、変化していなければS306に戻って動作を繰り返す。また、S308で出力信号がLowに変化したことが確認できればS312の処理へ進む。
【0039】
次に、S305でフォトセンサ124の出力信号がLowレベルであると判断された場合には、S309〜S311でそれぞれS306〜S308とは逆の動作及び判断を行って、S311で、フォトセンサ124の出力信号の変化を確認した後、S312の処理へ進む。
【0040】
S312に処理が移行したとき、カウンタCzの値は、電源投入直後、リセット動作を行う前のズームレンズ位置とリセットスイッチ位置との間のズームモータ118の歩進パルス数を示しており、この値が即ちズームレンズ102の電源投入前の位置とリセットスイッチ位置124との距離を表すことになる。そこでS312では、この時のカウンタCzの値をメモリCoに一旦格納し、カウンタCzには予め測定、または決められているリセットスイッチの位置を表す数値(例えばズームレンズ移動範囲内にある光学設計上定められた原点から測定したリセットスイッチ位置を、モータ118の歩進パルス数に換算した値)を代入する。S313の処理が完了した時点で、ズームレンズ位置検出カウンタCzのリセットが完了する。
【0041】
次にS314において、S313に新たに決められたカウンタCzの値からメモリCoの値を減じ、この結果を改めてメモリCoに代入する。S314では、ある原点から測定したリセットスイッチの位置を基準として(そこからリセットスイッチ〜初めのズームレンズ位置間の距離を減じて)初めのズームレンズ102の絶対位置を求め、メモリCoに代入しているのであるから、カウンタCzの値がメモリCoの値になるまでズームレンズ102を移動させれば、電源投入前の位置に戻ることができる。
【0042】
なお、本実施例の処理S309,S310,S311を通った場合、S312でメモリするCoの値は負の値となっているが、これをそのままS314の式に代入すれば、結果はS313のカウンタCzより大きくなり、初めのレンズ位置がリセットスイッチよりもテレ側にあることを意味するので、何等差し支えない。以上のようにして初めのレンズ位置(電源投入前のレンズ位置)を求め、S315からの処理に移る。
【0043】
S315は戻り先位置(初めのレンズ位置)メモリCoと、リセット完了済のズームレンズ位置カウンタCzが等しいかの判別で、真ならば、既にズームレンズ位置は戻り先位置にいることになるので、S321へ行く。
【0044】
S315で偽ならばS316で戻り先位置Coが現在のズーム位置Czより大きいかを判別する。大きいならば、戻り方向はテレ方向であるとして、S317でテレ方向にズームレンズを駆動して、S318で、戻り先位置Coに到達したかを確認する。到達が確認されたら、S321の処理へ行き、まだ到達していない場合にはS317からの処理を繰り返す。S316で偽と判断された場合は、戻り先位置がズームレンズの現在位置よりもワイド側にある場合で、その時S319,S320の処理で、S317,S318とは逆の動作,判別を行う。S320の処理で、ズームレンズが戻り先位置に到達したと確認したらS321の処理へ行く。
【0045】
S321では、ズームレンズの駆動を停止させる。そしてS322で出画後、通常撮影動作を実行する。撮影が終了して電源が遮断されたことをS323で確認して、S302の処理に戻る。S323で電源遮断が確認できない場合はS303へ戻る。
【0046】
図4は、図5の中のS322の通常動作の部分の詳細を示す図であり、レンズ制御AFマイコン115内で処理される。S401はシスコン121との相互通信ルーチンであり、ここでズームスイッチユニット情報や、ズームレンズ位置などのズーム動作情報のやりとりを行っている。S402は、AF評価値処理回路131から得られた信号によりAF評価信号の鮮鋭度信号を加工し、評価信号の変化に応じ自動焦点調節処理を行うAF処理ルーチンである。S403はズーム処理ルーチンであり、ズーム動作時において、合焦を維持するためのコンペ動作の処理ルーチンであり、カム軌跡をトレースする、フォーカスレンズ105の駆動方向及び駆動速度を算出する。
【0047】
S404は、AF時や、ズーム動作時等に応じて、S402,S403で算出されるズームやフォーカスの、駆動方向や駆動速度のうち、いずれを使用するのかを選択し、レンズのメカ端に当たらないようにソフト的に設けているテレ端よりテレ側、ワイド端よりワイド側、至近端より至近側、無限端より無限側には駆動しないように設定するルーチンである。S405では、S404で定めた、ズーム及びフォーカス用の駆動方向,駆動速度情報に応じて、モータドライバ118及び120に制御信号を出力し、レンズ102,105の駆動/停止を制御する。S405の処理終了後は図3のS323に戻る。なお、図4の一連の処理は垂直同期期間に同期して実行される(図3のS323からS303に戻る処理の中で、次の垂直同期信号が来るまで、waitする)。
【0048】
S405で設定された、駆動速度,駆動パルスによって、図5に示したような割り込み処理を行い、ズームレンズを駆動する。
【0049】
図5は、割り込み処理の動作フローを示す図である。この割り込みは、図4のS404で設定された駆動速度によって決まるタイミングで割り込みがかかるもので、速度が速いときは速い周期で、速度が遅いときは遅い周期で割り込み駆動パルスを出力するための処理である。S501は割り込みスタートで、S502でズーム中かどうかを判断する。ズーム中でなければS511で割り込みを終了させる。ズーム中であればS503でズーム駆動のための駆動パルスを出力する。
【0050】
次に、S504でワイドからテレへのズームかどうかを判断し、S504でテレ側へのズームであれば、S505でズームカウンタの値Czをインクリメントする。S506でズーム駆動パルスの出力により図1,図2のフォトセンサ124の出力がHiからLowに変化したかどうか判断し、変化していなければS511で割り込みを終了する。変化していたらS507でその時のズームカウンタCz(ズーム位置)がズームリセットSW位置と同じかどうか判断し、同じであればS511で割り込みを終了し、同じでなければ、脱調が発生し、AFマイコン115のズームカウント位置とレンズのズーム位置に狂いが生じたと判断して、S508でマイコンのズームカウントCzにズームリセットSW位置数値を代入して、ズームカウントCzをリセットし、割り込みを終了する。
【0051】
S504でワイド側へのズームであれば、S509でズームカウンタの値Czをデクリメントする。S510でズーム駆動パルスの出力によりフォトセンサ124の出力がLowからHiに変化したかどうか判断し、変化していなければS511で割り込みを終了する。変化していたらS507,S508とテレ側のズーム時と同様な動作を行い、ズームカウントのリセットを行う。
【0052】
以上説明したように、本実施例によれば、電源ONの最初だけのズームカウンタリセット動作だけでなく、ズーム中に常にフォトセンサスイッチを監視し、ズームカウンタが狂っていたらズームカウンタをリセット(更正)することで、映像の状態を変えることなく、レンズとマイコンの脱調状態を治すことができる。
【0053】
(実施例2)
実施例1ではズームレンズ102の位置カウンタリセット動作について説明してきたが、このリセット動作はフォーカスレンズ105のリセットについても同様に用いることができる。本実施例は、ズームレンズ102とフォーカスレンズ105の位置カウンタをリセットする例である。なおハードウエアの構成は実施例1と同様である。
【0054】
フォーカスレンズ105のリセット動作に関して、図6を用いて説明する。
【0055】
S601は処理の開始を示し、S602で電源が投入されるまで待機し、電源が投入されると、S603でレンズの位置カウンタリセット動作が終了したかどうか判断し、終了していればS623に進む。終了していなければS604で図3に示したズームレンズのリセット動作を行う。S605からS615までの処理は、図3のS304からS314の処理と同様で、フォーカスレンズのリセットスイッチ位置を検出するための処理である。
【0056】
S605でフォーカスレンズ用位置検出カウンタCfをクリアし、S606でフォトセンサ126の出力信号がHiレベルかどうかを確認する。例えば遮光と透光の境界がレンズ移動可能範囲のほぼ中間にある場合、フォトセンサ126の出力信号の状態から前記境界が現在のレンズ位置よりも至近側にあるのか無限側にあるのかが判別できる。図2を例にとると、フォトセンサ126の出力信号がLowレベルである場合は遮光されているので、フォーカスレンズ105は前記境界よりも至近側に位置しており、フォーカスレンズ105を無限側に移動することによってフォトセンサ126出力信号のLowからHighへの変化を得ることができる。始めにフォトセンサ126の出力信号がHighレベルの時にはその逆になる。
【0057】
従って、S606でフォトセンサ126の出力信号がHighレベルであれば、S607でフォーカスレンズ105を至近方向に移動させて境界点を得ようとする。またこの時、フォーカスレンズ用位置検出カウンタCfを、フォーカスモータ120の歩進パルスに同期させてS608でインクリメントする。そして、S609でフォトセンサ126の出力信号がLowに変化したかどうかを検出して、変化していなければS607に戻って動作を繰り返す。また、S609で出力信号がLowに変化したことが確認できればS613の処理へ進む。
【0058】
次に、S606でフォトセンサ126の出力信号がLowレベルであると判断された場合には、S610〜S612でそれぞれS607〜S609とは逆の動作及び判断を行って、S612で、フォトセンサ126の出力信号の変化を確認した後、S613の処理ヘ進む。
【0059】
S613に処理が移行した時、カウンタCfの値は電源投入直後、リセット動作を行う前のフォーカスレンズ位置とリセットスイッチ位置との間のフォーカスモータ120の歩進パルス数を示しており、この値が即ちフォーカスレンズ105の電源投入前の位置とリセットスイッチ位置との距離を表すことになる。そこでS613では、この時のカウンタCfの値をメモリCf0に一旦格納し、S604ではカウンタCfには予め測定、又は決められているリセットスイッチの位置を表す数値(例えばフォーカスレンズ移動範囲内にある光学設計上定められた原点から測定したリセットスイッチ位置を、モータ120の歩進パルス数に換算した値)を代入する。S614の処理が完了した時点で、フォーカスレンズ位置検出カウンタCfのリセットが完了する。
【0060】
次にS615において、S614で新たに決められたカウンタCfの値からメモリCf0の値を減じ、この結果を改めてメモリCf0に代入する。S615ではある原点から測定したリセットスイッチの位置を基準として(そこからリセットスイッチ〜初めのフォーカスレンズ位置間の距離を減じて)初めのフォーカスレンズ105の絶対位置を求め、メモリCf0に代入しているのであるから、カウンタCfの値がメモリCf0の値になるまでフォーカスレンズ105を移動させれば、電源投入前の位置に戻ることができる。以上のようにして初めのレンズ位置を求め、S616からの処理に移る。
【0061】
S616は戻り先位置メモリCf0と、リセット完了済みのフォーカスレンズ位置カウンタCfが等しいかの判別で、真ならば、既にフォーカスレンズ位置は戻り先位置にいることになるので、S622へ行く。S616で偽ならばS617で戻り先位置Cf0が現在のフォーカス位置Cfより大きいかを判別する。大きいならば、戻り方向は至近方向であるとして、S618で至近方向にフォーカスレンズ105を駆動して、S619で、戻り先位置Cf0に到達したかを確認する。到達が確認されたら、S622の処理ヘ行き、まだ到達していない場合にはS618からの処理を繰り返す。S617で偽と判断された場合は、戻り先位置がフォーカスの現在位置よりも無限側にある場合で、その時S620,S621の処理で、S618,S619とは逆の動作,判別を行う。S621の処理で、フォーカスレンズが戻り先位置に到達したと確認したらS622の処理へ行く。
【0062】
S622では、フォーカスレンズ105の駆動を停止させ、S623で出画後、通常撮影動作を実行する。撮影が終了して電源が遮断されたことをS624で確認して、S602の処理に戻る。
【0063】
図7は、フォーカス駆動のための割り込み処理の動作フローを示す図である。この割り込みは、図4のS404で設定された駆動速度によって決まるタイミングで割り込みがかかるもので、速度が速い時は速い周期で、速度が遅い時は遅い周期で割り込み駆動パルスを出力するための処理である。S701は割り込みスタートで、S702でフォーカス駆動中かどうかを判断する。フォーカス駆動中でなければS711で割り込みを終了させる。フォーカス駆動中であればS703でフォーカスレンズ駆動のための駆動パルスを出力する。
【0064】
次に、S704で無限から至近へのフォーカス駆動かどうか判断し、S704で至近側へのフォーカス駆動であれば、S705でフォーカスカウンタの値Cfをインクリメントする。S706でフォーカス駆動パルスの出力によりフォトセンサ126の出力がHiからLowに変化したかどうか判断し、変化していなければS711で割り込みを終了する。変化していたらS707でその時のフォーカスカウンタCf(フォーカス位置)がフォーカスリセットスイッチ位置と同じかどうか判断し、同じであればS711で割り込みを終了し、同じでなければ脱調が発生し、マイコンのフォーカスカウント位置とレンズのフォーカス位置に狂いが生じたと判断して、S708でマイコンのフォーカスカウンタCfにフォーカスリセットスイッチ位置数値を代入して、フォーカスカウンタCfをリセットし、割り込みを終了する。
【0065】
S704で無限側へのフォーカス駆動であれば、S709でフォーカスカウンタの値Cfをデクリメントする。S710でフォーカス駆動パルスの出力によりフォトセンサ126の出力がLowからHiに変化したかどうか判断し、変化していなければS711で割り込みを終了する。変化していたらS707,S708と至近側へのフォーカス駆動時と同様な動作を行い、フォーカスカウンタのリセットを行う。
【0066】
以上説明したように、本実施例によれば、実施例1の効果に加えて次の効果が得られる。
【0067】
電源ONの最初だけのフォーカスカウンタリセット動作だけでなく、フォーカスレンズ駆動中に常にフォトセンサスイッチを監視し、フォーカスカウンタが狂っていたらフォーカスカウンタをリセット(更正)することで、映像の状態を変えることなく、レンズとマイコンの脱調状態を治すことができる。
【0068】
(実施例3)
実施例1,2では、電源ONの最初だけのカウンタリセット動作だけでなく、レンズ駆動中に常にフォトセンサスイッチを監視し、カウンタが狂っていたらカウンタをリセットすることで、映像の状態を変えることなく、レンズとマイコンの脱調状態を治す手法を示したが、前述の手法は常にフォトセンサの電源をONの状態にして、フォトセンサ出力の監視をしていたため、消費電力が多くなるという問題が生じる。
【0069】
そこで、レンズを駆動する時だけフォトセンサの電源をONにする例を以下実施例3として説明する。
【0070】
図8は、本実施例の特徴を表すもので、ズーム駆動のための割り込み処理の動作フローである。S801は割り込みスタートで、S802でズーム駆動中かどうかを判断する。ズーム駆動中でなければS803でフォトセンサの電源をOFFにし、S813で割り込みを終了させる。ズーム駆動中であれば、S804でフォトセンサの電源をONにし、S805でズーム駆動のための駆動パルスを出力する。
【0071】
次に、S806からS812までは図5のS504からS510と同様の動作であり、S806からS812までの動作の中で、ズームカウンタの値がずれていたらカウンタをリセットするようにする。
【0072】
以上説明したように、電源ONの最初だけのズームカウンタリセット動作だけでなく、ズーム駆動中にも常にフォトセンサスイッチを監視し、ズームカウンタが狂っていたらズームカウンタをリセットする場合に、ズーム駆動中だけフォトセンサの電源をONにし、ズーム停止中はフォトセンサの電源をOFFにすることで、消費電力の削減を考慮しながら、映像の状態を変えることなく、レンズとマイコンの脱調状態を治すことができる。
【0073】
ここでは、ズームレンズ駆動系に関して説明したが、フォーカスレンズ駆動系に関しても同様に実施することができる。
【0074】
(実施例4)
実施例3では、電源ONの最初だけのカウンタリセット動作だけでなく、レンズ駆動中に常にフォトセンサスイッチを監視し、カウンタが狂っていたらカウンタをリセットする際に、レンズ駆動時だけフォトセンサの電源をONし、レンズ停止時にはフォトセンサの電源をOFFすることで、映像の状態を変えることなく、レンズとマイコンの脱調状態を治し、かつ消費電力を削減した手法を示したが、ここではより消費電力を削減できる手法を示す。
【0075】
ズームカウンタやフォーカスカウンタのエンコーダは簡単にずれるのではなく、メカ的な衝撃や、電気ノイズが生じた特殊な状態で発生するものである。従って、常時フォトセンサの監視をしていなくても性能が悪化することはない。また、フォトセンサのHi→Lowへの変化とLow→Hiへの変化にはヒステリシスがあるので、どちらか一方の状態で監視した方が正確な情報が得られることになる。この例を実施例4として説明する。
【0076】
すなわち、ズームがテレ側に駆動する時だけフォトセンサの電源をONにし、フォトセンサの出力のHi→Lowだけを監視する手法の動作フローを図9に示す。
【0077】
逆に、ズームがワイド側に駆動する時だけフォトセンサの電源をONにし、フォトセンサ出力のLow→Hiだけを監視する手法の動作フローを図10に示す。
【0078】
以上説明したように、本実施例によれば、電源ONの最初だけのズームカウンタリセット動作だけでなく、ズーム駆動中にも、フォトセンサ出力のHi→LowかLow→Hiのどちらかだけの変化を監視し、ズームカウンタが狂っていたらズームカウンタをリセットするようにし、フォトセンサの電源のON,OFFを制御することで、消費電力の削減を考慮しながら、映像の状態を変えることなく、レンズとマイコンの脱調状態を治すことができる。
【0079】
ここでは、ズームレンズ駆動系に関して説明したが、フォーカスレンズ駆動系に関しても同様に実施することができる。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電源を再起動することなく、常に所要のレンズの位置を正確に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の構成を示すブロック図
【図2】 フォトセンサスイッチの構成を示す図
【図3】 ズームレンズのレンズ位置カウンタのリセット処理を示すフローチャート
【図4】 通常動作の詳細を示す図
【図5】 割り込み処理を示すフローチャート
【図6】 実施例2におけるレンズ位置カウンタのリセット処理を示すフローチャート
【図7】 割り込み処理を示すフローチャート
【図8】 実施例3における割り込み処理を示すフローチャート
【図9】 実施例4における割り込み処理を示すフローチャート
【図10】 実施例4における割り込み処理を示すフローチャート
【図11】 インナフォーカスレンズシステムの構成を示す図
【図12】 カム軌跡データの概念図
【符号の説明】
102 ズームレンズ
105 フォーカスレンズ
115 AFマイコン
123,125 スイッチ
124,126 フォトセンサ

Claims (8)

  1. レンズと、このレンズを駆動する駆動手段と、撮影動作のために使用される領域に前記レンズを駆動する際に前記レンズが所定位置にあることを検出し検出信号を出力する位置検出手段と、前記レンズが前記所定位置を通過する際に前記位置検出を行い、前記レンズの駆動位置を補正する際には当該レンズが前記所定位置を第1の方向から通過した際の前記検出信号に基づいて行い、当該第1の方向とは異なる第2の方向から通過した際の前記検出信号に基づいては行わない補正手段とを備えたことを特徴とするレンズ制御装置。
  2. 請求項1記載のレンズ制御装置において、補正手段は、当該レンズ制御装置の電源をオンにし、前記レンズを前記駆動手段により前記所定位置まで駆動したときにも、補正するものであることを特徴とするレンズ制御装置。
  3. 請求項1記載のレンズ制御装置において、前記位置検出手段は、その電源が、当該レンズ制御装置の電源がオンしている間中、オンしているものであることを特徴とするレンズ制御装置。
  4. 請求項1記載のレンズ制御装置において、前記位置検出手段は、その電源が、前記駆動手段の動作中のみオンしているものであることを特徴とするレンズ制御装置。
  5. 請求項1記載のレンズ制御装置において、前記レンズは、監視カメラのレンズであることを特徴とするレンズ制御装置。
  6. 請求項1記載のレンズ制御装置において、前記レンズはインナフォーカスタイプ・レンズシステムにおけるズームレンズおよび/またはフォーカスレンズであることを特徴とするレンズ制御装置。
  7. レンズ制御装置におけるレンズ制御方法であって、撮影動作のために使用される領域にレンズを駆動する際に前記レンズが所定位置にあることを検出し検出信号を出力する位置検出ステップと、前記レンズが前記所定位置を通過する際に前記位置検出を行い、前記レンズの駆動位置を補正する際には当該レンズが前記所定位置を第1の方向から通過した際の前記検出信号に基づいて行い、当該第1の方向とは異なる第2の方向から通過した際の前記検出信号に基づいては行わない補正ステップと、を備えたことを特徴とするレンズ制御方法。
  8. 請求項記載のレンズ制御方法を実現するためのプログラムを格納したことを特徴とする記憶媒体。
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