JP3677111B2 - 流体圧アクチュエータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体圧アクチュエータに関し、特に、ガイドロッドを有する流体圧アクチュエータや複数のシリンダを協働させる流体圧アクチュエータに適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、流体圧アクチュエータのピストンロッドの回転や横負荷によるピストンロッドの撓みを抑えるため、実開平4−58602号公報の流体圧シリンダ装置のように、流体圧アクチュエータにガイドロッドを付加することが行われている。
【0003】
ここで、実開平4−58602号公報の流体圧シリンダ装置は、まず、空気圧シリンダのピストンロッドと平行に延在するガイド穴を有するリニアボールベアリングを内蔵したガイド体と、ガイド穴を摺動するガイドロッドと、このガイドロッドとピストンロッドとを連結する連結プレートとを備えたガイド機構を有する流体圧シリンダ装置を開示する。この場合、リニアボールベアリングは、カシメや圧入によってガイド体に固定され、ガイドロッドの軸受として機能する。なお、この流体圧シリンダ装置では、ガイドロッドは、ピストンロッドを挟んで2本設けられており、これらによりピストンロッドは回転することなく、かつ横荷重による影響が抑えられた状態で作動する。
【0004】
一方、流体圧アクチュエータでは、実開平4−66406号公報のシリンダ装置のように、装置の短縮化、薄形化を図りつつシリンダ出力を増加すべく、シリンダを複数個並列に配したものも提案されている。この場合、各ピストンロッドは、シリンダチューブ端部にスナップリングによって抜け止めされたハウジング内に摺動自在に保持されている。そして、これらのピストンロッドを連結プレートにて連結し、シリンダを協動させて出力を増加させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような流体圧アクチュエータにおいては、ピストンロッドとガイドロッドやピストンロッド同士が連結プレートにより固定されているため、各部品の加工精度や取り付け精度が低いと、シリンダの動きが悪くなったり、部品の摩耗が激しくなる等の弊害がある。すなわち、実開平4−58602号公報の流体圧シリンダ装置では、ピストンロッドやガイドロッドの加工精度や、リニアボールベアリングの取り付け精度、連結プレートの加工精度および連結プレートと各ロッドとの取り付け精度等が低いと、ピストンロッドやガイドロッドに倒れが生じ、作動不良や寿命低下の原因となる。そのため、各部品の寸法やその取り付けには高い精度が要求され、部品製造コストや製品組み付け工数が増大するという問題があった。
【0006】
また、かかる弊害を防止すべく、各部品に若干のクリアランスを設け、寸法誤差を吸収する方法も採られているが、この場合、各部品間に生ずるガタは避けられず、このため、製品の精度が低く横荷重に対して弱いという問題がある。
【0007】
また、実開平4−66406号公報のシリンダ装置においても、各部品の寸法やその取り付けに高い精度が要求されるという点は上述の場合と同様である。一方、これに加えて当該シリンダ装置では、軸受をスナップリングやカシメにより固定するため、製造ラインに大型プレスや専用の組み立て機が必要となる場合がある。この場合、それに応じて製造工数も増大することになり、製造ラインの設備投資はもとより製造コスト自体も増大するという問題があった。特にシリンダ孔径の小さいアクチュエータでは組立性が悪いという問題があった。また、セラミックや肉厚の薄い軸受は圧入することで破損、変形という問題が生ずることもあった。
【0008】
本発明の目的は、部品加工精度や組み付け精度を緩和できると共に、製造工数を削減し得る流体圧アクチュエータを提供することにある。
【0009】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0011】
すなわち、本発明の流体圧アクチュエータは、流体圧シリンダ部と、該流体圧シリンダ部のピストンロッドと平行に配設されたガイドロッドを収容するガイドロッド孔を有するガイドロッド収容部とを備え、前記ガイドロッドと前記ピストンロッドとを連結部材により連結してなる流体圧アクチュエータであって、前記ガイドロッド孔内に配設され前記ガイドロッドを軸方向に移動自在に保持する軸受と前記ガイドロッド孔との間に空隙を形成し、前記ガイドロッド孔内に配設され前記ガイドロッドを軸方向に移動自在に保持する軸受と前記ガイドロッド孔との間に空隙を形成し、前記ピストンロッドを前記流体圧シリンダ部に組み付け、前記ガイドロッドを前記軸受に組み付け、かつ前記ピストンロッドと前記ガイドロッドとを前記連結部材により組み付けた後に、前記空隙に結合剤を注入することにより前記軸受を前記ガイドロッド孔内に固定したことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の流体圧アクチュエータは、流体圧シリンダ部と、該流体圧シリンダ部のピストンロッドと平行に配設されたガイドロッドを収容するガイドロッド孔を有するガイドロッド収容部とを備え、前記ガイドロッドと前記ピストンロッドとを連結部材により連結してなる流体圧アクチュエータであって、前記連結部材のガイドロッド取付孔と前記ガイドロッドとの間に空隙を形成し、前記ピストンロッドを前記流体圧シリンダ部に組み付け、前記ガイドロッドを軸方向に移動自在に保持する軸受を前記ガイドロッドに組み付け、前記ガイドロッドと前記軸受を前記ガイドロッド孔に組み付け、かつ前記ピストンロッドと前記ガイドロッドとを前記連結部材に組み付けた後に、前記空隙に結合剤を注入することにより前記ガイドロッドを前記ガイドロッド取付孔内に固定したことを特徴とする。
【0013】
一方、本発明の流体圧アクチュエータは、互いに平行に配設された複数の流体圧シリンダ部を有し、該流体圧シリンダ部のピストンロッド同士を連結部材により連結してなる流体圧アクチュエータであって、前記流体圧シリンダ部のシリンダ室内に配設され前記ピストンロッドを軸方向に移動自在に保持する軸受と前記シリンダ室内壁との間に空隙を形成し、複数の前記ピストンロッドを前記流体圧シリンダ部に組み付け、かつ複数の前記ピストンロッドを前記連結部材に組み付けた後に、前記空隙に結合剤を注入することにより前記軸受を前記シリンダ室内に固定したことを特徴とする。
【0014】
また、互いに平行に配設された複数の流体圧シリンダ部を有し、該流体圧シリンダ部のピストンロッド同士を連結部材により連結してなる流体圧アクチュエータであって、前記連結部材のピストンロッド取付孔と前記ピストンロッドとの間に空隙を形成し、それぞれの前記流体圧シリンダに軸受を組み付け、複数の前記ピストンロッドを前記軸受に組み付け、かつ複数の前記ピストンロッドを前記連結部材に組み付けた後に、前記空隙に結合剤を注入することにより前記ピストンロッドを前記ピストンロッド取付孔内に固定したことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1である流体圧アクチュエータの構成を示す断面図である。この流体圧アクチュエータは、2本のガイドロッド1を有してなるガイド付きの空気圧アクチュエータである。実施の形態1では、ガイドロッド1を保持する軸受2を、部品組み付け完了後に接着剤や合成樹脂等の結合剤40にて固定することにより、部品の加工精度や組み付け精度の緩和を図っている。
【0017】
実施の形態1の流体圧アクチュエータは、その中心に空気圧シリンダ部3(流体圧シリンダ部)を有すると共に、その両側に2個のガイドロッド収容部4を形成したシリンダチューブ5を備える。そして、このガイドロッド収容部4に軸受2によって保持されたガイドロッド1と空気圧シリンダ部3のピストンロッド7とを、連結プレート8(連結部材)にて連結した構成となっている。なお、シリンダチューブ5はアルミ合金、連結プレート8は鋼により形成されている。
【0018】
ここで、シリンダチューブ5の空気圧シリンダ部3は、通常のエアシリンダと同様、シリンダ室9内にピストン6とサポート10をピストンロッド7とカシメ結合した状態で収容し、シリンダ室9の両端をロッドカバー11およびエンドプレート12により閉鎖した構成となっている。この場合、ピストン6のピストンロッド7側には、ピストン6とロッドカバー11との衝突の衝撃を減衰するためのバンパ13が設けられている。また、ピストン6とサポート10との間にはマグネット14が嵌挿されており、図示しないセンサによりピストン6の位置が検知できるようになっている。なお、ロッドカバー11とエンドプレート12はそれぞれ、ガスケット15によりシリンダ室9内を気密状態に保持しつつスナップリング16によって抜け止め固定されている。
【0019】
また、シリンダチューブ5の空気圧シリンダ部3の両側には、ガイドロッド1を収容し保持するためのガイドロッド収容部4が設けられている。なお、図1において上下に配された2つのガイドロッド収容部4は何れも同様の構造であるので、一方のみを例にとって説明する。
【0020】
このガイドロッド収容部4には、段付状のガイドロッド孔17が形成されており、その大径部17aには、軸受2が若干のクリアランスを有する状態で嵌め込まれている。そして、その中にピストンロッド7が摺動自在に保持される。この場合、ガイドロッド孔17の大径部17aの中程には、大径部17aより大径に形成された環状の注入溝18が形成されている。一方、軸受2の外側にも、注入溝18に対向する位置に環状の注入溝19が形成されており、これらにより、軸受2と大径部17aとの間には環状の間隙20(空隙)が形成される。
【0021】
また、シリンダチューブ5には、この間隙20と連通した注入孔21が設けられている。そして、この注入孔21より間隙20内に結合剤40を注入し硬化させることにより、軸受2が大径部17a内において位置決め固定される。なお、当該実施の形態1においては、この注入孔21は下側のガイドロッド収容部4の間隙20とも連通しており、注入孔21に結合剤40を流し込むことにより、両方の間隙20に結合剤40を注入することができる。また、軸受2の両端側にはシール22が配設されており、間隙20に注入した結合剤40が外部に流出しないようになっている。
【0022】
一方、ガイドロッド1とピストンロッド7は、図1に示したように、連結プレート8によって連結されており、ピストンロッド7は、ガイドロッド1に案内されて空気圧シリンダ部3から出没する。すなわち、ピストンロッド7は、空気圧シリンダ部3の作動に伴って、連結プレート8およびガイドロッド1によって回転方向への動きが拘束された状態で動作する。この場合、各ロッドは連結プレート8と直角となるようにねじ止めされており、この直角度については精度が必要とされるが、後述する組み付け後の軸受固定により、各ロッド間のピッチ精度は従来のガイドロッド付きシリンダよりも緩くすることが可能となる。
【0023】
次に実施の形態1の流体圧アクチュエータの組み立て手順について説明する。
【0024】
実施の形態1の流体圧アクチュエータでは、従来のものと同様に、空気圧シリンダ部3を組み付けると共に、ガイドロッド孔17の大径部17aに軸受2を嵌め込む。この場合、軸受2は大径部17aに対して若干のクリアランスを有しており、プレス等の大型機械による圧入作業は必要ない。
【0025】
軸受2をシリンダチューブ5に取り付けた後、軸受2にガイドロッド1を挿入し、連結プレート8と各ロッドとを固定する。このとき、軸受2とガイドロッド孔17の大径部17aとの間には若干のクリアランスが存在する。従って、連結プレート8のロッド取付孔間に多少のピッチ誤差があっても、軸受2が大径部17aの中で適宜移動してこれを吸収する。このため、連結プレート8を組み付ける際に、ガイドロッド1やピストンロッド7に無理な力が加わったり、傾いた状態のまま固定されてしまうことはない。
【0026】
このように各部品を組み付けた後、接着ガン等により注入孔21から結合剤40を間隙20に対し注入、硬化させ軸受2を固定する。この場合、軸受2は、各部品の寸法誤差や組み付け誤差を吸収した状態で組み付けられており、結合剤40の注入、硬化により、その状態にて軸受2が固定される。従って、たとえ連結プレート8やガイドロッド1等に寸法誤差があった場合であっても、この軸受固定工程を経ることにより、これらの誤差を容易に吸収することができる。すなわち、連結プレート8とガイドロッド1との間の直角度が確保できてさえいれば、他の部品の精度はそれほど厳密である必要はなく、各部品の精度を従来より緩く設定することが可能となる。また、誤差を勘案して部品間にクリアランスを設定する必要もないため、クリアランスの少ない高精度の軸受をこじれ等の問題なく容易に組み付けることが可能となる。
【0027】
なお、結合剤40の硬化を、空気圧シリンダ部3を作動させてピストンロッド7やガイドロッド1を出没させつつ行うことも可能である。これにより、軸受2を、ピストンロッド7の動きを阻害しない状態にて確実に固定することができる。また、クリアランスの程度によってはシール22を省くことも可能である。さらに、注入孔21を上下のガイドロッド収容部4に1個ずつ別々に設けても良い。
【0028】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2の流体圧アクチュエータについて説明する。図2はその構成を示す断面図である。この流体圧アクチュエータは、2個の空気圧シリンダ部3を有してなる、いわゆるツインロッドタイプの空気圧アクチュエータである。本発明では、各ピストンロッド7を保持するハウジング30(軸受)を、部品組み付け完了後に樹脂等にて固定することにより、部品の加工精度や組み付け精度の緩和を図っている。なお、当該流体圧アクチュエータの構成のうち実施の形態1と同様のものについては同一の符号を付すと共にその詳細は省略する。
【0029】
当該流体圧アクチュエータでは、図2に示したように、空気圧シリンダ部3が並列に2個設けられており、それぞれのピストンロッド7が連結プレート8によって連結されている。また、シリンダ室9のピストンロッド7の先端側には、ハウジング30がシリンダ室9と若干のクリアランスを有する状態で嵌め込まれている。そして、このハウジング30内に、ピストンロッド7がロッドブッシュ31を介して摺動自在に保持されている。
【0030】
なお、当該流体圧アクチュエータにおいては、上下のピストン6は同期して作動するため、ピストン位置検出用のマグネット14は、上側のピストン6の端部のみにEリング34を用いて取り付けられている。また、ハウジング30の外側端近傍には、ロッドパッキン35が設けられており、シリンダ室9内の気密性が保持されている。
【0031】
ここで、実施の形態2においては、シリンダ室9の内壁の一部に注入溝32が形成されている。また、ハウジング30にも注入溝32と対向する位置に注入溝33が形成されている。そして、これらの注入溝32、33により、シリンダ室9の内壁とハウジング30との間に間隙20が形成される。なお、この間隙20にも、それぞれ注入孔21が設けられており、ここからハウジング30固定用の結合剤40が注入される。
【0032】
当該流体圧アクチュエータにおいても、実施の形態1と同様に、各部品を組み付けた後に注入孔21から結合剤40を注入してハウジング30を固定する。すなわち、まず、空気圧シリンダ部3を組み付け、その後連結プレート8にてピストンロッド7を連結する。この場合、ハウジング30はシリンダ室9とは遊嵌状態にて組み付けられているため、連結プレート8を組み付ける際に、ピストンロッド7に無理な力が加わったり、傾いた状態のまま固定されてしまうことはない。
【0033】
そして、各部品を組み付けた後、注入孔21から結合剤40を間隙20に対し注入し、硬化させハウジング30を固定する。この場合、ハウジング30は、各部品の寸法誤差や組み付け誤差を吸収した状態で組み付けられており、結合剤40の注入、硬化により、その状態にてハウジング30がシリンダ室9内に固定される。従って、このハウジング固定工程を経ることにより、実施の形態1と同様に、これらの誤差を容易に吸収することができる。
【0034】
また、実施の形態2の場合には、ハウジング30をスナップリング止めする必要がなくなるため、スナップリング止め工程を省けるのみならず、その分ハウジング30の長さを長くできる。従って、空気圧シリンダ部3の強度をより大きくすることができると共に、ピストンロッド7の動きをより安定させることができる。
【0035】
(実施の形態3)
さらに、本発明の実施の形態3の流体圧アクチュエータについて説明する。図3はその構成を示す断面図である。この流体圧アクチュエータは実施の形態1とほぼ同様の構成からなるガイド付きシリンダであるが、実施の形態3においては、連結プレート8とガイドロッド1とを、部品組み付け完了後に樹脂等にて固定している。そして、これにより実施の形態1と同様、部品の加工精度や組み付け精度の緩和を図っている。なお、当該流体圧アクチュエータの構成のうち実施の形態1と同様のものについては同一の符号を付すと共にその詳細は省略する。
【0036】
当該流体圧アクチュエータでは、軸受2はガイドロッド収容部4のガイドロッド孔17に圧入固定されている。この点、これを部品組み付け後に結合剤40により固定する実施の形態1の流体圧アクチュエータと異なった構成となっている。また、当該流体圧アクチュエータにおいては、連結プレート8のガイドロッド取付孔23とガイドロッド1との間に間隙20が形成されている。
【0037】
すなわち、ガイドロッド取付孔23の中程には、その内径より大径の注入溝24が形成される一方、ガイドロッド1の先端側にも、注入溝24に対向する形で注入溝25が形成されており、これらにより、ガイドロッド取付孔23とガイドロッド1との間に環状の間隙20が形成される。なお、ガイドロッド1の先端部外径は、ガイドロッド取付孔23よりも若干小さく形成されており、両者の間には若干のクリアランスが存在する。
【0038】
また、連結プレート8には、この間隙20と連通した注入孔21が設けられており、この注入孔21より合成樹脂や接着剤等の結合剤40を注入することにより、間隙20内に結合剤40が注入される。この場合、ガイドロッド1はガイドロッド取付孔23内において、部品間の寸法誤差を吸収した状態で組み付けられており、結合剤40の注入、硬化により、その状態にてガイドロッド1が固定される。従って、連結プレート8やガイドロッド1、軸受2の取付位置等に寸法誤差があった場合であっても、このガイドロッド固定工程を経ることにより、これらの誤差を容易に吸収することができる。
【0039】
図4は、図3の流体圧アクチュエータの変形例であり、図3のものが連結プレート8側から結合剤40を注入しているのに対し、これはガイドロッド1の端面から結合剤40を注入している。すなわち、図4の流体圧アクチュエータにおいては、ガイドロッド1の端面からガイドロッド1の内部を通って間隙20に至る注入孔26を設け、ここから結合剤40を注入している。また、間隙20も、連結プレート8とガイドロッド1にそれぞれ断面三角形状の注入溝27、28を設けて形成した断面菱形状のものとなっている。
【0040】
なお、間隙20の形状や個数は、適宜変更することが可能である。図5にその例を示す。すなわち、間隙20の断面形状は、図5(a)のように円形としても良く、また、図5(b)のように4個設けたり、図5(c)のように断面を四角形として3個設けるようにしても良い。さらに、図5(d)のように螺旋状に形成することも可能である。
【0041】
図6は、図4の流体圧アクチュエータのさらなる変形例であり、間隙20に空気抜き孔29を設けたものである。この場合、間隙20に結合剤40を注入する際に押し出される空気や、注入した結合剤40が固化する際に生じる空気をこの孔から逃がすことができる。
【0042】
なお、このような構成を実施の形態2のようなツインロッドタイプの流体圧アクチュエータに適用して、実施の形態2の連結プレート8とピストンロッド7を樹脂等により固定する構成とすることも勿論可能である。
【0043】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0044】
たとえば、実施の形態1〜3においては、連結プレートか軸受の一方を結合剤によって固定していたが、連結プレートと軸受の両方を結合剤によって固定する構造とすることもできる。また、間隙の形状も前述の実施の形態1〜3、特に図5に挙げたものには限られない。この場合、間隙は必ずしも環状に設ける必要はなく、円周上の一部を切り欠いた形としても良い。さらに、実施の形態1〜3においては、たとえば、軸受とガイドロッド孔の双方に注入溝を設けて間隙を形成していたが、必ずしも対向する部材の両方に注入溝を形成する必要はなく、何れか一方に注入溝を設けて間隙を形成しても良い。加えて、実施の形態1〜3では、軸受としてすべり軸受を用いた例を示したが、本発明で言う軸受とは軸を保持する機能を有する広義の軸受を意味し、ボールベアリングやローラベアリング等のころがり軸受は勿論のこと、ボールねじやリニアガイド等にも本発明は適用可能である。
【0045】
一方、前述の実施の形態では、ガイドロッドが2本のものやシリンダが2個のものを挙げたが、ガイドロッドが1本のものや3本以上のもの、また、シリンダが3個以上ある多軸構造の流体圧アクチュエータにも本発明が適用できることは勿論である。さらに、両ロッド形の流体圧アクチュエータにも適用可能である。
【0046】
加えて、本発明の構成は、前述の実施の形態のようなガイド付きシリンダやツインロッドタイプの空気圧アクチュエータのみならず、単体シリンダの軸受にも適用することができる。すなわち、単体シリンダにおいてピストンロッドを軸方向に移動自在に保持する軸受に関し、該軸受とシリンダ室内壁との間に空隙を形成し、該空隙に結合材を注入することにより当該軸受をシリンダ室内に固定するようにすることもできる。そして、これにより、部品間に寸法誤差があった場合であっても、それを容易に吸収することができ、各部品の精度を従来より緩く設定することができる。このため、単体シリンダにおいても、クリアランスの少ない高精度の軸受をこじれ等の問題なく容易に組み付けることができる。また、この場合も、圧入工程やスナップリング止め工程等を省くことができ、製造設備が簡単で済むと共に工数を減らすことができる。さらに、スナップリングを省くことができるため、同じ全長でありながら軸受の長さを長くすることができると共に、変形や破損しやすい軸受についても精度を保ったまま組み付けを行うことができる。
【0047】
一方、単体シリンダのピストンロッドと被駆動部材との接続に本発明を適用することも可能である。すなわち、被駆動部材のピストンロッド取付孔とピストンロッドとの間に空隙を形成し、該空隙に結合材を注入することによりピストンロッドをピストンロッド取付孔に固定するようにすることもできる。そして、これにより、相手部品との間に寸法誤差があった場合であっても、それを容易に吸収することができ、各部品の精度を従来より緩く設定することができる。
【0048】
以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその利用分野である空気圧シリンダを用いた流体圧アクチュエータに適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、たとえば、油圧や電動のアクチュエータにも適用できる。
【0049】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0050】
(1)軸受とシリンダチューブの間やガイドロッドと連結プレートとの間に、結合剤注入用の間隙を設け、部品組み付け後にこの間隙に結合剤を注入して両者を固定する構成としたことにより、相手部品との間に寸法誤差があった場合であっても、それらの誤差を容易に吸収することができ、各部品の精度を従来より緩く設定することができる。また、誤差を勘案して部品間にクリアランスを設定する必要もないため、クリアランスの少ない高精度の軸受をこじれ等の問題なく容易に組み付けることができる。
【0051】
(2)接着ガン等によって結合剤を注入するだけで軸受等を固定することができ、圧入工程やスナップリング止め工程等が省くことができる。従って、製造設備が簡単で済むと共に工数を減らすことができ、設備投資や製造コストを削減することができる。特に、シリンダ孔径の小さいアクチュエータにおける組立性が飛躍的に向上する。
【0052】
(3)スナップリングを省くことができるため、同じ全長でありながら軸受の長さを長くすることができる。従って、シリンダ強度をより大きくすることができると共に、ピストンロッドの動きをより安定させることができる。
【0053】
(4)変形や破損しやすい軸受についても精度を保ったまま組み付けを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1である流体圧アクチュエータの構成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態2である流体圧アクチュエータの構成を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態3である流体圧アクチュエータの構成を示す断面図である。
【図4】図3の流体圧アクチュエータの変形例を示す断面図である。
【図5】図4の流体圧アクチュエータの間隙形状の変形例を示す一部拡大断面図である。
【図6】図4の流体圧アクチュエータの間隙に空気抜き孔を設けた変形例を示す一部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ガイドロッド
2 軸受
3 空気圧シリンダ部(流体圧シリンダ部)
4 ガイドロッド収容部
5 シリンダチューブ
6 ピストン
7 ピストンロッド
8 連結プレート(連結部材)
9 シリンダ室
10 サポート
11 ロッドカバー
12 エンドプレート
13 バンパ
14 マグネット
15 ガスケット
16 スナップリング
17 ガイドロッド孔
17a 大径部
18 注入溝
19 注入溝
20 間隙(空隙)
21 注入孔
22 シール
23 ガイドロッド取付孔
24 注入溝
25 注入溝
26 注入孔
27 注入溝
28 注入溝
29 空気抜き孔
30 ハウジング(軸受)
31 ロッドブッシュ
32 注入溝
33 注入溝
34 Eリング
35 ロッドパッキン
40 結合剤

Claims (4)

  1. 流体圧シリンダ部と、該流体圧シリンダ部のピストンロッドと平行に配設されたガイドロッドを収容するガイドロッド孔を有するガイドロッド収容部とを備え、前記ガイドロッドと前記ピストンロッドとを連結部材により連結してなる流体圧アクチュエータであって、
    前記ガイドロッド孔内に配設され前記ガイドロッドを軸方向に移動自在に保持する軸受と前記ガイドロッド孔との間に空隙を形成し、前記ピストンロッドを前記流体圧シリンダ部に組み付け、前記ガイドロッドを前記軸受に組み付け、かつ前記ピストンロッドと前記ガイドロッドとを前記連結部材により組み付けた後に、前記空隙に結合剤を注入することにより前記軸受を前記ガイドロッド孔内に固定したことを特徴とする流体圧アクチュエータ。
  2. 流体圧シリンダ部と、該流体圧シリンダ部のピストンロッドと平行に配設されたガイドロッドを収容するガイドロッド孔を有するガイドロッド収容部とを備え、前記ガイドロッドと前記ピストンロッドとを連結部材により連結してなる流体圧アクチュエータであって、
    前記連結部材のガイドロッド取付孔と前記ガイドロッドとの間に空隙を形成し、前記ピストンロッドを前記流体圧シリンダ部に組み付け、前記ガイドロッドを軸方向に移動自在に保持する軸受を前記ガイドロッドに組み付け、前記ガイドロッドと前記軸受を前記ガイドロッド孔に組み付け、かつ前記ピストンロッドと前記ガイドロッドとを前記連結部材に組み付けた後に、前記空隙に結合剤を注入することにより前記ガイドロッドを前記ガイドロッド取付孔内に固定したことを特徴とする流体圧アクチュエータ。
  3. 互いに平行に配設された複数の流体圧シリンダ部を有し、該流体圧シリンダ部のピストンロッド同士を連結部材により連結してなる流体圧アクチュエータであって、
    前記流体圧シリンダ部のシリンダ室内に配設され前記ピストンロッドを軸方向に移動自在に保持する軸受と前記シリンダ室内壁との間に空隙を形成し、複数の前記ピストンロッドを前記流体圧シリンダ部に組み付け、かつ複数の前記ピストンロッドを前記連結部材に組み付けた後に、前記空隙に結合剤を注入することにより前記軸受を前記シリンダ室内に固定したことを特徴とする流体圧アクチュエータ。
  4. 互いに平行に配設された複数の流体圧シリンダ部を有し、該流体圧シリンダ部のピストンロッド同士を連結部材により連結してなる流体圧アクチュエータであって、
    前記連結部材のピストンロッド取付孔と前記ピストンロッドとの間に空隙を形成し、それぞれの前記流体圧シリンダに軸受を組み付け、複数の前記ピストンロッドを前記軸受に組み付け、かつ複数の前記ピストンロッドを前記連結部材に組み付けた後に、前記空隙に結合剤を注入することにより前記ピストンロッドを前記ピストンロッド取付孔内に固定したことを特徴とする流体圧アクチュエータ。
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