JP3681977B2 - シート搬送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートを一定の間隔で所定の処理位置に連続して搬送するシート搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シート原稿シートやコピーシート等を所定の位置に搬送し、読み取り処理や印字処理等を実行するシート搬送装置においては、シートの処理時間を短縮するため、連続して送られるシートの間隔を可能な限り小さい一定の間隔で搬送するように構成されている。
【0003】
例えば、複写機、ファクシミリ、イメージスキャナなどの画像読取装置に用いられるシート搬送装置では、給紙トレイに積み重ねられたシート原稿を1枚毎に分離して画像読取部に自動的に供給する際に、先シート原稿を一定量送った後に次シート原稿を給紙することにより、先シート原稿との間隔を一定にして次シート原稿を繰出し、一定の間隔で順次画像読取部に搬送されたシート原稿を固定された読取手段で画像読取り処理を行う装置が知られている。しかし、この装置では、シート原稿の分離する時間がシート原稿種類によりばらつくため、シート原稿間隔が設定した一定の間隔に保たれないとの問題が生じる。
【0004】
このような問題を解決するため、従来の装置では給紙トレイからの次シート原稿のシート原稿の繰出しを早めて分離位置の下流の待機位置で停止して待機させ、次シート原稿が待機位置に到達した時点での先シート原稿とのシート原稿間隔が設定された一定のシート原稿間隔になった時点で次シート原稿を待機位置からの給紙することで、シート原稿間隔のばらつきを無くすようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のような装置においては、シート原稿読取部の原稿読取速度、つまり搬送速度が読取倍率、読取解像度等の読取モードによって変わると給紙速度と原稿読取速度が異なってしまうために次シート原稿を待機位置から給紙した時点では設定したシート原稿間隔で給紙されるがシート原稿読取部ではシート原稿間隔が適切な一定間隔に保てないとの問題が生じる。
【0006】
つまり、原稿読取速度が速いとシート原稿の間隔が広がってしまってシート原稿の処理時間が長くなってしまい、逆に原稿読取速度が遅くなるとシート原稿の間隔が狭くなり、先シート原稿に次シート原稿が衝突して搬送異常が生じる恐れがある。
【0007】
このとき、待機位置からの次シート原稿の給紙速度を原稿読取速度と等速にすることも考えられるが、安定した分離性能を得るためには分離速度をある程度遅くしなければならないことや、シート原稿分離後にレジスト動作を行うことにより、原稿読取速度が速い場合は待機位置に次シート原稿が到達した時点で先シート原稿の後端位置が設定されたシート原稿間隔よりも大きくなってしまいそれ以上シート原稿間隔を短縮できないとの問題が生じる。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなられたものであって、所定の位置を順次通過するシート間の間隔を確実に一定に保ち、シートの処理速度を短縮することのできる装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、第1の発明は、シートを給紙する給紙手段と、この給紙手段から給紙されたシートを連続して、シート画像を読み取るための読取位置を通過させる搬送手段と、を備えたシート搬送装置において、搬送手段に向けて所定のタイミングでシートを給紙するように給紙手段を駆動制御する給紙駆動手段と、読取倍率または読取解像度によって異なる速度に設定された読取速度でシートを搬送するように搬送手段を駆動制御する搬送駆動手段と、を有し、読取倍率または読取解像度によって設定された読取速度と、所定の時間内における搬送手段にて搬送されるシートの送り量と、該所定の時間内における給紙手段にて給紙されるシートの送り量とによって給紙手段からのシート給紙間隔を設定する設定手段と、を備え、給紙駆動手段は、設定手段にて設定された給紙間隔に基づき給紙手段の給紙開始のタイミングを変更する。
また、第2の発明は、シートを給紙する給紙手段と、この給紙手段から給紙された先シートと次シートを連続して、シート画像を読み取るための読取位置を通過させる搬送手段と、を備えたシート搬送装置において、搬送手段に向けて所定のタイミングでシートを給紙するように給紙手段を駆動制御する給紙駆動手段と、読取倍率または読取解像度によって異なる速度に設定された読取速度でシートを搬送するように搬送手段を駆動制御する搬送駆動手段と、を有し、給紙駆動手段は、読取倍率または読取解像度によって設定された読取速度に応じて、給紙手段によるシートの給紙開始のタイミングを変更する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る画像読取装置に搭載されたシート搬送装置を示す図であり、図2はそのシート搬送装置の主要部を示す図である。
【0011】
図1において、10は画像読取装置本体1に搭載されたシート搬送装置であり、シート搬送装置10は装置本体1のコンタクトガラス2上面を通過するようにシート原稿を搬送するようになっている。装置本体1は、コンタクトガラス2を介してランプ等の光源3からの光を搬送されるシート原稿に照射し、その反射光をミラー4で反射させてCCDなどの読取手段により光電変換したシート原稿画像よみとる。すなわち、コンタクトガラス2上面が装置本体1の読取部を構成している。なお、装置本体1はシート原稿を載置可能な面積のコンタクトガラス5も備えており、シート搬送装置10を開閉してコンタクトガラス5上面に載置されたシート原稿を光源3やミラー4などからなる光源ユニットを副走査方向に移動させることによってコンタクトガラス5を介してシート原稿の画像を読み取ることもできるようになっている。
【0012】
シート搬送装置10は、複数枚のシート原稿を載置可能な給紙トレイ15と、給紙トレイ15上のシート原稿を1枚づつ分離してコンタクトガラス2に向けて給送する給送部(給送手段)11と、シート原稿をコンタクトガラス2上面に沿って通過させる搬送部12と、コンタクトガラス2上面を通過したシート原稿を受け取って排出する排出部13と、この排出部13から排出される画像を読み取られたシート原稿を収納する排紙トレイ16と、を備えている。さらに、このシート原稿搬送装置10は、コンタクトガラス2上面から排出されるシート原稿の排出部13でスイッチバックさせ、再び給送部11に送り込みコンタクトガラス2上面に給送させるスイッチバック部14と、を具備している。
【0013】
給紙部11は、下降して給紙トレイ15上のシート原稿の最上面に接し、シート原稿を繰り出す昇降自在な繰り出しローラ18、繰り出しローラ18で繰り出されたシート原稿を給紙する給紙ローラ19と最上位シート原稿を1枚のみを通過して2枚目以降のシート原稿の給紙を阻止する分離パット20で構成された分離手段、この分離手段で1枚に分離されたシート原稿の先端を突き当てて整合した後に下流側に送るレジストローラ対21で構成され、給紙路25に沿ってシート原稿を給紙する。
【0014】
搬送部12は、コンタクトガラス2の上流側にコンタクトガラス2にシート原稿を供給する一対の搬送ローラ22、下流側にコンタクトガラス2からシート原稿を排出する一対の搬送ローラ23を備えており、シート原稿は本体1側のコンタクトガラス2及びすくい上げガイド6とシート搬送装置10側のバックアップガイド26aで形成された搬送路26に沿って搬送される。
【0015】
排紙部13とスイッチバック部14は排紙トレイ16側の一部を共有しており、シート原稿を排紙トレイ16に排紙する排紙ローラ対24が設けられている。この排紙ローラ対24は、後述するが両面モードの際にシート原稿の後端側をニップした状態で逆回転してシート原稿をスイッチバックして給紙部13に送るように制御され、さらに排紙ローラ対24はスイッチバック部14から給紙部13及び搬送部14を介して循環されるシート原稿の先後端がすれ違う際に支障なく搬送できるように排紙駆動ローラ24aから排紙従動ローラ24bが離間するように構成されている。また、排紙部13とスイッチバック部14の共有部には、シート原稿を給紙部13に案内するフラッパ29が設けられている。このフラッパ29は、常時付勢バネ(図示せず)で下方に付勢されており、シート原稿が排紙路27に沿って排紙ローラ対24に送られる際には、排紙されるシート原稿の先端により上方に押し上がりシート原稿の通過を許容し、排紙ローラ対24にてシート原稿をスイッチバックする際には下方に位置して排紙路27を塞ぎ、スイッチバック路28にシート原稿を案内するように構成されている。
【0016】
排紙路27は、コンタクトガラス2に対向して設けられたバックアップガイド26aを延設した排紙上ガイド27aと、排紙トレイ16と一体に樹脂形成された排紙下ガイド27bで形成され、スイッチバック路28は、フラッパ29のシート原稿案内面に連続して設けられたスイッチバック下ガイド28bとスイッチバック上ガイド28aとでシート原稿をレジストローラ対21のニップ点に案内するように形成されている。つまり、スイッチバック路28と給紙路25とはレジストローラ対21のニップ点で合流するように構成されており、この合流位置にはレジストローラ対21のニップ点にシート原稿を誘込むマイラ28cが延設されている。
【0017】
次に、各ローラの駆動構成について図3、図4に基づき説明すると、本実施例の装置では、正逆転自在な給紙モータM1と搬送モータM2で各ローラを駆動するように構成されており、給紙モータM1の正転駆動はプーリP16からプーリP36にタイミングベルトT16を介して伝達され、プーリP36の駆動はギヤZ17、ギヤZ19、給紙ローラ19の駆動軸に取り付けられたギヤZ18の順に伝達されて、給紙ローラ19がシート原稿を給紙する方向に回転する。給紙ローラ19の駆動軸には、プ−リP18が設けられており、繰り出しローラ18の軸に設けられたプーリP11との間に張架したタイミングベルトT2を介して繰り出しローラ18にも駆動が伝達される。また、給紙ローラ19の駆動軸には、繰り出しローラ18を支持する昇降アーム18aの一端側が取り付けられており、この駆動軸の給紙方向の回転(給紙モータM1の正転駆動)により昇降アームが回動して繰り出しローラ18が下降し、繰り出しローラがシート原稿に接触すると、バネクラッチA、バネクラッチBの作用により昇降アーム18aに対して給紙ローラ19の駆動軸は空転するように構成している。このとき、レジスト駆動ローラ21aは、その駆動軸に設けられたプーリP28と、プ−リP36と同軸に設けられたプーリP22に張架したタイミングベルトT3により連結されているが、プーリP28内に設けられたワンウエイクラッチOW2の作用で回転しない。
【0018】
給紙モータM1の逆転駆動は、プーリP16からプーリP36にタイミングベルトT1を介して伝達され、プーリP36と同軸に設けられたプーリ22からタイミングベルトT3を介してレジスト駆動ローラ21aの軸に取り付けられたプーリP28に伝達され、レジスト駆動ローラ21aを給紙方向に回転させる。このとき、給紙ローラ19の駆動軸にも給紙モータM1の逆転駆動が伝達され、昇降アーム18aを反時計回りに回動させることにより繰り出しローラを上昇させるが、給紙ローラ19はその内部に設けられたワンウエイクラッチWO1の作用で回転しない。上昇された昇降アームは規制部材(図示せず)に当接し、バネクラッチCの作用により昇降アーム18aに対して給紙ローラ19の駆動軸は空転するように構成している。
【0019】
搬送モータM2は、その駆動軸に設けられたプーリP26からタイミングベルトT4を介してプーリP46に駆動を伝達し、プーリP46の同軸に設けられたプ−リP33からタイミングベルトT6を介して搬送駆動ローラ23aの軸に取り付けられたプーリP32に駆動が伝達されて搬送排出駆動ローラ23aが正回転または逆回転される。さらに、プーリP32に伝達された駆動は、タイミングベルトT7を介して搬送駆動ローラ22aの軸に取り付けられたプーリP31に駆動が伝達されて搬送駆動ローラ22aが正回転または逆回転されるように構成されている。また、タイミングベルトT4を介してプーリP46に伝達された搬送モータM2の駆動は、プーリP46の同軸に設けられたプ−リP42からタイミングベルトT5を介して排紙駆動ローラ24aの軸に取り付けられたプーリP48に駆動が伝達されて排紙駆動ローラ24aが正回転または逆回転される。
【0020】
シート原稿トレイ15には、シート原稿給紙方向に複数のセンサS1,S2,S3が設けられており、この複数のセンサS1,S2,S3のON−OFF状態によりシート原稿トレイ上に載置されたシート原稿の長さが検出される。また、給紙トレイ15上に載置されたシート原稿の幅方向をサイドガイド17の移動量によって出力が変化するボリューム(図示せず)から検出し、このシート原稿幅の検出結果と複数のセンサS1,S2,S3によって検出されるシート原稿長さに基づきシート原稿サイズを判断する。
【0021】
また、シート原稿を案内する経路中には、給紙トレイ15上にシート原稿が載置されたことを検出するエンプティセンサS4、給紙路25を給紙されるシート原稿の端部を検出するレジストセンサS5、コンタクトガラス2の手前に設けられシート原稿の端部を検出するリードセンサS6、コンタクトガラス2から排出されるシート原稿の端部を検出する排出センサS7がそれぞれ設けられ、これらの各センサS1〜S7は、装置全体の駆動を制御するCPU203に接続されてる。
【0022】
CPU203は、、図5の制御ブロック図に示すように画像読取装置1からの読取倍率、解像度等の情報や搬送モード等の指令を受けて選択されたROM201内に格納された制御プログラムに従ってシート原稿搬送動作の制御を実行する。この制御プログラムでは上述した各種センサから検知信号、ROM201に格納された制御用パラメータの初期値、及びRAM202に一時的に記憶された画像読取装置1からの指令内容や制御変数等により各モータM1、M2、及びソレノイドSOLを駆動制御する。
【0023】
次に、上記構成からなるシート搬送装置のシート原稿搬送動作のシート原稿の片面を読み取る片面モードについて説明する。
【0024】
エンプティセンサS4がON状態、すなわち給紙トレイ15上にシート原稿が載置されたことが検知されると給紙モータM1が正転駆動され、1枚目のシート原稿D1が給紙される。このとき、繰り出しローラ18と給紙ローラ19は、シート原稿送り方向に回転されるが、レジストローラ対21はワンウエイクラッチWO2の作用によって回転しない。そして、レジストセンサS5が給送されたシート原稿の先端を検知すると、その検知から所定時間後に給紙モータM1は一旦停止される。給紙モータM1が停止したとき、シート原稿の先端はレジストローラ対21のニップ部に当て付けられてたわみが形成され、シート原稿の先端が整合されスキューが除去される。そして、この一旦停止後、給紙モータM1は逆転駆動されると共に、搬送モータM2が駆動され、さらに圧接ソレノイドSOLが励磁される。このとき、繰り出しローラ18はシート原稿から離間する位置に上昇し、給紙ローラ19は、ワンウエイクラッチWO1の作用によって駆動が断たれ、レジストローラ対21のレジスト駆動ローラ21aはシート原稿送り方向に回転される。
【0025】
上記モータM1,M2の回転駆動により、シート原稿D1は給紙路25から搬送路26に搬送され、リードセンサS6がシート原稿D1の先端の通過を検知した後、所定時間経過して給紙モータM1は停止され、搬送モータM2は一時的に停止される。そして、画像読取装置本体1からの読取搬送信号を受けると搬送モータM2が再駆動される。シート原稿D1の表面(片面)は読取手段によって副走査され、読取られる。このとき、シート原稿D1は、その先端で排紙路27を塞ぐように配置されたフラッパ29の先端を押し上げて排紙トレイ16上に搬送される。
【0026】
シート原稿D1が送り出された後、レジストセンサS5がシート原稿D1の後端の通過を検知すると、給紙トレイ15に次のシート原稿があるか否か確認し、給紙トレイ15にシート原稿がある場合は、1枚目のシート原稿D1と同様に2枚目のシート原稿D2の給紙動作が始まる。2枚目のシート原稿D2の給紙に際しては先のシート原稿の場合と同様に給紙モータM1の正転駆動により繰り出しローラ18、給紙モータ19が回転しシート原稿D2をレジストローラ対21のニップ点に突き当ててスキューの除去がなされる。そして、後述する給送タイミングにより給紙モータM1が逆転駆動されて、2枚目もシート原稿が搬送ローラ対22に送られる。このとき1枚目のシート原稿D1と2枚目D2のシート原稿の間隔は設定された一定間隔に保たれ、2枚目のシート原稿D2の先端がリードセンサS6に検出されてから所定時間後に給紙モータM1の駆動は停止され、搬送モータM2も停止する。ここで、2枚目のシート原稿D2は、その先端位置がコンタクトガラスの手前で停止した状態となっており、また、1枚目のシート原稿D1はその後端側を排紙ローラ対24にニップされて停止する。
【0027】
そして、画像読取装置本体1からの読取搬送信号を受けると搬送モータM2が再駆動される。シート原稿D2の表面は前述した読取手段によって副走査され、読み取られる。この2枚目のシート原稿D2読み取り中に1枚目のシート原稿D1は、排紙トレイ16上に排紙されることとなる。
【0028】
その後、2枚目のシート原稿D2の後端の通過をレジストセンサS5が検出すると、エンプティセンサS4が次のシート原稿の存在を検知しているか否か確認し、存在する場合には、2枚目のシート原稿D2と同様に3枚目のシート原稿D3の給紙動作を始める。以降、エンプティセンサS4がシート原稿の存在を検知している限り、シート原稿D4,D5…についても同様な処理が行われる。
【0029】
なお、最後のシート原稿は、S14において、エンプティセンサS4はOFF状態となり、これにより、排出センサS7が最後のシート原稿の後端を検知してから排紙トレイ16に排紙されるのに要する所定時間後に搬送モータM2を駆動が停止、圧接ソレノイドSOLの励磁を解除して、全てのシート原稿の処理が終了する。
【0030】
ここで、本実施の形態では、プラテン上を通過する2枚のシート原稿を30mmとなるように先行するシート原稿に対する後続のシート原稿のレジストローラ対21のニップ点からの給送のタイミングを制御している。
【0031】
以下に、この給送タイミングについて図6、図7、図8、図9に基き、詳しく説明する。
【0032】
図6は、給紙モータM1の逆転時のシート原稿給送速度と搬送モータM2のシート原稿搬送速度を時系列に示したタイミングチャートである。
【0033】
まず、時刻t0にレジストローラ対21の駆動を開始するとシート原稿は、加速しながらt1後に最高速度Vmに達する。その後、一定時間の最高速度Vmで給送し、t2時間後に減速してt3後に搬送モータM2のシート原稿搬送速度と等速となるように制御される。
【0034】
一方、搬送モータM2は読取倍率、読取解像度等のモードにより設定される本体からの読取速度指令に応じたシート原稿読取速度Vでシート原稿を搬送するように制御される。
【0035】
このとき、プラテン上を通過する2枚のシート原稿を一定の間隔L(30mm)にするためには、後続シート原稿がシート原稿読取速度Vに減速された時点t3までの先行シート原稿後端の送り量と後続シート原稿先端の送り量との差が30mmなるように後続シート原稿の給送タイミングを制御すれば、その後は先行シート原稿と後続シート原稿はシート原稿原稿読取速度Vで搬送されてシート原稿間隔Lを30mmに維持した状態で搬送されることとなる。
【0036】
ここで、給紙モータM1の逆転起動からシート原稿読取速度Vに減速されるまでの後続シート原稿の先端の送り量は、加速時間T1(t1−t0)間にシート原稿が送られた量E1、最高速度時間T2(t2−t1)間にシート原稿が送られた量E2、減速時間T3(t3−t2)間にシート原稿が送られて量E3の総和により求めらる。この求められた後続シート原稿の先端の送り量(E1+E2+E3)と後続シート原稿が送られる時間T1、T2、T3の総和された時間の先行シート原稿の送られた量E0とから給送タイミングを制御して得られる先行シート原稿の送り量、すなわち後続シート原稿の給送開始時の先行シート原稿と後続シート原稿との初期間隔Lxを求めると、
E0+(Lx−ΔLx)−(E1+E2+E3)=30
Lx=30−E0+ΔLx+(E1+E2+E3)
となり、シート原稿送り量E0、E1、E2、E3は、
E0=(T1+T2+T3)・V
E1=T1・Vm/2
E2=T2・Vm
E3=(Vm+V)・T3/2
で求められ、したがって、各送り時間T1、T2、T3は、
T1=2E1/2
T2=E2/Vm
T3=2E3/(Vm+V)
となる。なお、ΔLxはレジストセンサS2からレジストローラ対21のニップ点までの距離である。
【0037】
このとき、シート原稿が給送を開始してから減速が完了するまでの距離(送り量)は、レジストローラ対21と搬送ローラ対22の配置によって予め設定され、給紙モータM1の加速、減速するための給紙モータM1駆動パルスも脱調等を考慮した必要なトルクによって予め定められている。これらの予め設定された値は、図5の制御ブロック図に示すようにROM201内に格納されており、このROM201に格納された値に基き、RAM202内に割り付けられたメモリreadspeed、returnpls、constMM、upMM、downMMを用いてLxを算出する。
【0038】
図7、図8はLxを算出するための算出フローチャートであって、画像読取装置1からの情報によりシート原稿原稿読取速度Vを取得し(ST100)、readspeedに一時記憶する。シート原稿間隔Lに予め定めたシート原稿が給送を開始してから減速が完了するまでの距離(E1+E2+E3)を加算した値(L+E1+E2+E3)をreturnplsに記憶し(ST101)、また予め定めたシート原稿が給送を開始してから減速が完了するまでの距離(E1+E2+E3)をconstMMに記憶する(ST102)。
【0039】
次に、給紙モータM1の加速パルスを取得し(ST103)、この加速パルスに1パルスに相当するシート原稿の送り量を積算することにより加速時の送り量(E1)を求める。この加速時の送り量(E1)はupMMに記憶される(ST104)。そして、constMMに記憶した値(E1+E2+E3)からupMMに記憶した値(E1)を減算し、その値(E2+E3)をconstMMに記憶し(ST105)、upMMに記憶した加速時の送り量(E1)から加速時間(T1)を算出し、upMMに記憶する(ST106)。
【0040】
同様に、減速時の送り量(E3)についても、減速パルスを取得し(ST107)、この減速パルスに1パルスに相当するシート原稿の送り量を積算することにより減速時の送り量(E3)を求める。この減速時の送り量(E3)をdownMMに記憶する(ST108)。このとき、減速パルス数はシート原稿読取速度Vによって変わるので、それに伴い減速時の送り量(E3)も変わることとなる。
【0041】
そして、constMMに記憶した値(E2+E3)からdownMMに記憶した値(E3)を減算し、その値をconstMMに記憶する(ST109)。このconstMMに記憶された値は、最高速度Vmでシート原稿を搬送する送り量(E2)となる。
【0042】
そして、downMMに記憶した減速時の送り量(E3)から減速時間(T3)を算出し、downMMに記憶し(ST110)、さらに最高速度Vmの搬送時間(T2)を算出してconstMMに記憶する(ST111)。
【0043】
これまでの過程で、加速時間T1、最高速度で送られる時間T2、減速時間T3が求められ、それぞれconstMM、upMM、downMMに記憶されることとなる。
【0044】
次に、constMM、upMM、downMMの値を加算し、シート原稿が給送を開始してから減速が完了するまでの時間Tを算出し、これにreadspeedに記憶されているシート原稿原稿読取速度Vの値を積算することで、先行シート原稿の後端の送り量(E0)を求め、constMMに記憶する(ST112)。
【0045】
このconstMMに記憶した先行シート原稿の後端の送り量(E0)を先にreturnplsに記憶した値(L+E1+E2+E3)から減算した値がレジストセンサS2からの先行シート原稿の送り量、つまり後続シート原稿の先端がレジストセンサS2の位置にあるときの先行シート原稿後端との間隔Lx´となる。しかし、実際の後続シート原稿の給送のタイミングはレジストセンサS2の先行シート原稿の後端検出に基き行われるので、Lx´に予め設定されているレジストセンサS2からレジストローラ対21までの距離ΔLxを加算することによりシート原稿給送開始時の後続シート原稿と先行シート原稿の初期間隔Lxが求められる(図9(c)参照)。このようにして求められた値(Lx)はreturnplsに記憶され(ST113)、このreturnplsに格納された値(Lx)が後続シート原稿の給送開始のタイミングを規定する距離Lxとなる。この距離Lxを搬送モータM2の1パルスあたりのシート原稿送り量で割算し(ST114)、パルス値を求める。このパルス値により後続シート原稿の給送開始時期を制御する。
【0046】
本実施の形態では、シート原稿が給送を開始してから減速が完了するまでの送り量を44.4mmと設定し、加速パルスから求めた加速時の送り量E1を17.1mm、減速パルスから求めた減速時の送り量E2を8.3mmする。また、最高速度Vmを380mm/secと設定している。
【0047】
このような条件において、シート原稿読取倍率が100%の場合、シート原稿原稿読取速度Vは、130mm/secであるため、
L+(E1+E2+E3)=30+44.4=74.4mm
T1=17.1×2/380=0.090sce
T3=8.5×2/380+130≒0.033sce
E2=44.4−(17.1+8.5)=18.8mm
T2=18.8/380≒0.049sce
となり、先行シート原稿の後端の送り量E0は、
E0=(0.09+0.033+0.049)×130=22.36mm
となり、これからLxを求めると、
Lx=74.4−22.36+3.00=55.04mm
が演算される。この値を搬送モータM2のパルスを換算すると1300パルスとなる。
【0048】
このように演算された値により制御される後続シート原稿の給送のタイミングを図9に基き説明すると、搬送ローラ対22でプラテン上に供給された先行シート原稿は、一定の原稿読取速度Vで搬送されて、その後端がレジストセンサS2にて検出される(図9(a))とカウンタにより搬送モータM2の駆動パルスのカウントが開始される。このカウント中に後続シート原稿は繰出しローラ、給紙ローラによりニップ点に送られて停止する(図9(b))こととなる。後続シート原稿が停止中も先行シート原稿は搬送され、その後にカウンタのカウント値が55.04mmに相当するパルス1300と等しくなった時点(図9(c))で、給紙モータM1が逆転起動されてレジストローラ対21が駆動し、停止中の後続シート原稿が給送される。給送された後続シート原稿は、加速されて0.09sec後に最高速度380mm/secに到達し、0.049scc最高速度380mm/sで搬送された後減速して0.033secにシート原稿原稿読取速度130mm/sで給送される。この過程でシート原稿原稿読取速度130mm/sで搬送される先行シート原稿との間隔が除々に狭められて後続シート原稿が減速されてシート原稿原稿読取速度130mm/sとなった時点では先行シート原稿との間隔が約30mmとなる(図9(d))。
【0049】
このように、後続シート原稿の給送開始時の先行シート原稿と後続シート原稿との初期間隔Lxを予め演算して設定することにより、シート原稿の原稿読取速度が変わってもプラテン上を通過するシート原稿間隔を一定に維持することが可能となる。
【0050】
本実施の形態では、レジストセンサS2からレジストローラ対21までの距離ΔLxを考慮してLxを演算したが、レジストセンサS2をレジストニップ点の近路に配置すれば、ΔLxは考慮しなくてもよい。
【0051】
また、本実施の形態では、後続シート原稿のレジストローラのニップ点からの給送のタイミングを制御したが、給紙トレイ上からの給紙タイミングを制御してもよく、さらに、レジストローラ対と搬送ローラ対との間の所定の位置に後続シート原稿を停止し、その所定の位置からの給送のタイミングを制御してもよい。
【0052】
次に、シート原稿の両面を読み取る両面モードについて説明する。
【0053】
給紙トレイ15上にシート原稿が載置されたことがエンプティセンサS4で検知されると1枚目のシート原稿D1は片面モードと同様に給紙モータM1の正転駆動により繰り出しローラ18、給紙ローラ19を回転させ、レジストローラ対21のニップ点にシート原稿を突きあててスキューを除去し、給紙モータM1の逆転駆動と搬送モータM2の正転駆動により搬送されるシート原稿D1は、その先端をリードセンサS6に検知された後に給紙モータM1、搬送モータM2は一時的に停止され、シート原稿D1はその先端位置がコンタクトガラス2の手前で停止した状態となる。このとき、圧接ソレノイドSOLが励磁されて排紙ローラ対24が圧接される。
【0054】
そして、画像読取装置本体1からの読取搬送信号を受けると搬送モータM2が正転駆動されことにより、シート原稿の表面はコンタクトガラス2上に送られて読取手段によって副走査され、読み取られて、コンタクトガラス2で読取処理されたシート原稿D1は排紙路27に案内される。
【0055】
排紙路27に案内されたシート原稿D1は、その先端で排紙路27を塞ぐように配置されたフラッパ29の先端を押し上げて排紙トレイ16上に搬送される。この搬送状態で、排紙センサS7がシート原稿D1の後端を検知してからシート原稿D1の後端がフラッパ29の位置を通過するのに要する時間が経過すると搬送モータM2の駆動が停止され、シート原稿D1はその後端側が排紙ローラ対24にニップされて停止する。
【0056】
その後、搬送モータM2は逆転駆動される。これにより、排紙駆動ローラ24aは逆回転し、シート原稿D1はスイッチバックされ、シート原稿の通過に伴って排紙路27を塞ぐ位置に移動したフラッパ29のシート原稿案内面に沿ってスイッチバック路28を案内される。逆転駆動される搬送モータM2は、スイッチバック路28に案内されるシート原稿D1の先端がレジストセンサS5で検知された後に、レジストローラ対21のニップ部でたわみが形成されて、スキューを除去して、所定時間経過後に停止される。
【0057】
そして、シート原稿D1を再給紙するために給紙モータM2を逆転駆動する。給紙モータM2の逆転駆動によりレジスト駆動ローラ21aが給紙方向に回転し、レジストローラ対21にシート原稿D1の先端が確実にニップする時間経過後に、圧接ソレノイドSOLの励磁を解除し、排紙従動ローラ24bを下方に移動させて排紙駆動ローラ24aから離間させるとともに、搬送モータM2を正転駆動する。
【0058】
シート原稿D1は給紙路25に沿って反転されて給紙され、その先端がリードセンサS6によって検知されると、搬送モータM2は所定時間後に停止するとともに給紙モータM1を停止する。その後、画像読取装置本体1からの読取搬送信号により搬送モータM2が再駆動され、シート原稿D1の裏面が読取手段によって副走査されて読み取られる。このとき、排紙トレイ16に送られるシート原稿D1の先端側と再給紙されるシート原稿D1の後端側が排紙ローラ対24を含む排紙路27とスイッチバック路28の共通部ですれ違うこととなるが、排紙ローラ対24が離間した状態となっているため支障なく搬送ができる。
【0059】
その後、レジストセンサS5がシート原稿D1の後端を検知したとき、圧接ソレノイドSOLが励磁されて排紙ローラ対24が圧接され、排紙センサS7がシート原稿D1の後端を検知してから時間t11が経過すると搬送モータM2の駆動が停止し、シート原稿D1はその後端側が排紙ローラ対24にニップされて停止する。
【0060】
そして、シート原稿D1は排紙トレイ16に頁順を揃えて排紙するために、搬送モータM2を逆転駆動し、スイッチバック路28にてレジストローラ対21のニップ部にシート原稿D1の先端を突き当ててスキューを除去し、給紙モータM1の逆転駆動により給紙路25に沿って反転されて送り、リードセンサS6のシート原稿D1の先端検出により給紙モータM1の駆動を停止する。
【0061】
そして、搬送モータM2を正転駆動とともに圧接ソレノイドSOLを解除して、シート原稿D1はコンタクトガラス2上に搬送されることになるが、ここではシート原稿D1の読取走査しないため、コンタクトガラス2の手前で停止することなく、排紙路27に搬送される。
【0062】
このシート原稿D1が排紙路27に搬送される過程で、レジストセンサS5がシート原稿D1の後端を検出すると、圧接ソレノイドSOLの励磁して排紙ローラ対24を圧接するとともに、給紙トレイ15のシート原稿の有無を確認し、次のシート原稿D2がある場合、1枚目のシート原稿D1と同様に2枚目のシート原稿D2の給紙動作を始める。
【0063】
2枚目のシート原稿D2の給紙制御の工程は1枚目のシート原稿D1の場合と同様に給紙モータM1の正転駆動により繰り出しローラ18、給紙モータ19が回転しシート原稿D2をレジストローラ対21のニップ点に突き当ててスキューの除去がなされる。そして、給紙モータM1が逆転駆動されてシート原稿D2は給紙路25に沿って送られ、2枚目のシート原稿D2の読み取り中に1枚目のシート原稿D1が排紙トレイ16に排紙される。
【0064】
以降、2枚目のシート原稿D2は、1枚目のシート原稿D1と同様の制御工程で処理されることとなり、エンプティセンサS4がシート原稿の存在を検知している限り、シート原稿D3,D4…についても同様な処理が行われる。
【0065】
なお、最後のシート原稿は、排出センサS7が最後のシート原稿の後端を検知してから排紙トレイ16に排紙されるのに要する時間後に搬送モータM2の駆動を停止し、圧接ソレノイドSOLの励磁を解除して、全てのシート原稿の処理を終了する。
【0066】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像読取装置に搭載されたシート搬送装置の断面図である。
【図2】図1に示す自動原稿送り装置の拡大断面図である。
【図3】図1に示す自動原稿送り装置の駆動図である。
【図4】図1に示す自動原稿送り装置の駆動図である。
【図5】図1に示す自動原稿送り装置の制御ブロック図である。
【図6】給紙モータと搬送モータの速度変化を示すタイミングチャート図である。
【図7】給送タイミングを算出する算出フローチャート図である。
【図8】図8に続く給送タイミングを算出する算出フローチャート図である。
【図9】原稿の搬送状態を示す模式図である。
【符号の説明】
10 シート搬送装置
10a 外装カバー
11 給送部
12 搬送部
13 排出部
15 給紙トレイ
18 繰り出しローラ
19 給紙ローラ
20 分離パット
21 レジストローラ対
22、23 搬送ローラ対
Claims (4)
- シートを給紙する給紙手段と、該給紙手段から給紙されたシートを連続して、シート画像を読み取るための読取位置を通過させる搬送手段と、を備えたシート搬送装置において、
前記搬送手段に向けて所定のタイミングでシートを給紙するように前記給紙手段を駆動制御する給紙駆動手段と、
読取倍率または読取解像度によって異なる速度に設定された読取速度でシートを搬送するように前記搬送手段を駆動制御する搬送駆動手段と、を有し、
読取倍率または読取解像度によって設定された前記読取速度と、所定の時間内における前記搬送手段にて搬送されるシートの送り量と、該所定の時間内における前記給紙手段にて給紙されるシートの送り量と、によって前記給紙手段からのシート給紙間隔を設定する設定手段と、を備え、
前記給紙駆動手段は、前記設定手段にて設定された給紙間隔に基づき前記給紙手段の給紙開始のタイミングを変更することを特徴とするシート搬送装置。 - 前記設定手段は、読取倍率または読取解像度によって設定された読取速度から搬送手段によるシートの送り量と給紙手段によるシートの送り量とを予め算出し、この算出された各送り量に基き、シートが前記給紙手段から給紙を開始する時点でのシート間の初期間隔を演算し、この演算結果によってシート給紙間隔を設定することを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。 .
- シートを給紙する給紙手段と、該給紙手段から給紙されたシートを連続して、シート画像を読み取るための読取位置を通過させる搬送手段と、を備えたシート搬送装置において、
前記搬送手段に向けて所定のタイミングでシートを給紙するように前記給紙手段を駆動制御する給紙駆動手段と、
読取倍率または読取解像度によって異なる速度に設定された読取速度でシートを搬送するように前記搬送手段を駆動制御する搬送駆動手段と、を有し、
前記給紙駆動手段は、読取倍率または読取解像度によって設定された前記読取速度に応じて、前記給紙手段によるシートの給紙開始のタイミングを変更することを特徴とするシート搬送装置。 - 前記給紙手段は、シートを1枚に分離して送る分離手段とこの分離手段にて送られたシートをレジストして搬送手段に給紙するレジストローラとを有し、
前記給紙駆動手段は、前記レジストローラからの給紙のタイミングを変更することを特徴とする請求項1または請求項3に記載のシート搬送装置。
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