JP3695623B2 - 複合金属酸化物の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の排ガス浄化用触媒の担体として有用な、Al−Ti複合酸化物を製造する方法に関する。本発明の製造方法によれば、きわめて均一なAl−Ti複合酸化物を製造することができる。
【0002】
【従来の技術】
自動車の排ガス浄化用触媒の担体としては、比表面積が大きく活性の高いアルミナ( Al2O3)が広く用いられている。また近年、酸素過剰のリーン雰囲気の排ガス中においても窒素酸化物(NOx )を浄化することが課題となり、 Al2O3などの担体に、貴金属とともにアルカリ金属やアルカリ土類金属からなるNOx 吸蔵材を担持した触媒が開発されている(特開平5-317652号など)。この触媒によれば、NOx はNOx 吸蔵材に吸着され、それがHCなどの還元性ガスと反応して浄化されるため、リーン雰囲気においてもNOx の排出を抑制することができる。
【0003】
ところが排ガス中には燃料に含まれる硫黄に起因するSO2 が含まれ、これが貴金属上でリーン雰囲気中の酸素と反応してSO3 などのSOx となる。そしてこれが排ガス中に含まれる水蒸気により容易に硫酸となり、これらがアルカリ性のNOx 吸蔵材と反応して亜硫酸塩や硫酸塩が生成し、これによりNOx 吸蔵材の機能が低下することが明らかとなった。この現象は硫黄被毒と称されている。また、 Al2O3などの多孔質担体はSOx を吸着しやすいという性質があることから、上記硫黄被毒が促進されるという問題がある。
【0004】
一方、TiO2はSO2 を吸着しないので、TiO2担体を用いることが想起され実験が行われた。その結果、SO2 はTiO2には吸着されずそのまま下流に流れ、貴金属と直接接触したSO2 のみが酸化されるだけであるので硫黄被毒の程度は少ないことが明らかとなった。ところがTiO2担体では初期活性が低く、耐久試験後のNOx の浄化性能も低いままであるという不具合があることも明らかとなった。
【0005】
そこで特開平8-099034号公報には、TiO2−Al2O3 などの複合金属酸化物からなる担体を用いることが提案されている。これによりNOx 吸蔵材の硫黄被毒が抑制され、耐久試験後にも高いNOx 浄化能が確保できる。
このような複合金属酸化物を製造する方法として、例えば特公平2-033644号公報に開示された製造方法が知られている。この製造方法は、2種類以上の含酸素有機金属化合物を、多座あるいは架橋配位能を有する極性化合物を含む溶液中で混合し、加水分解によりゲル化させた後、乾燥・焼成することを特徴としている。この製造方法によれば、比較的均一な複合金属酸化物を容易に製造することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特公平2-033644号公報には、含酸素有機金属化合物として金属アルコキシドなどが例示されている。そこでAl−Ti複合酸化物を製造するために上記製造方法を利用しようとすれば、アルミニウムアルコキシドとチタンアルコキシドを用いることが考えられる。
【0007】
ところがアルミニウムアルコキシドとチタンアルコキシドでは加水分解速度が異なるために、特公平2-033644号公報に開示された製造方法によりAl−Ti複合酸化物を製造すると、後述するように、充分に均一な組成のAl−Ti複合酸化物を得ることが困難であった。
そのため特公平2-033644号公報に開示された製造方法により得られたAl−Ti複合酸化物を担体とした触媒では、TiO2による硫黄被毒抑制作用が不充分となり、耐久試験後のNOx 浄化率の低下の抑制が不充分であった。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、充分に均一な組成のAl−Ti複合酸化物を、容易にかつ安定して製造できるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1に記載の複合金属酸化物の製造方法の特徴は、アルミニウムアルコキシドの少なくとも一つ以上のアルコキシル基がキレート剤で置換された置換Alアルコキシドと、チタンの塩及びアルコキシドの少なくとも一方とを有機溶媒中で混合した溶液を調製し、溶液中にてアルコキシドを加水分解した後乾燥・焼成することにある。
【0010】
また請求項1に記載の複合金属酸化物の製造方法をさらに具体化する請求項2に記載の複合金属酸化物の製造方法の特徴は、アルミニウムトリイソプロポキシドの少なくとも一つ以上のイソプロポキシル基がアセト酢酸エチルで置換された置換Alプロポキシドと、チタンテトライソプロポキシドとを有機溶媒中で混合した溶液を調製し、溶液中にてアルコキシドを加水分解した後乾燥・焼成することにある。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、Al−Ti複合酸化物の製造に特公平2-033644号公報に開示された製造方法を応用すべく研究を行った。しかしながらこの製造方法でAl−Ti複合酸化物を製造すると、焼成温度を 900℃程度にすると比表面積が低下すること、焼成によりα-Al2O3が生成することなどが明らかとなり、製造されたAl−Ti複合酸化物中には複合酸化物を構成しない遊離の Al2O3が多く残存していることがわかった。
【0012】
そしてこの原因を追求した結果、アルミニウムアルコキシドの方がチタンアルコキシドより加水分解速度が大きいことが明らかとなったのである。つまりアルミニウムアルコキシドとチタンアルコキシドとが共存した状態で加水分解すると、アルミニウムアルコキシドの方が速く加水分解するために、焼成後複合化しない Al2O3が残留する。このように遊離した Al2O3は、高温でα-Al2O3となって比表面積が低下するため、触媒に用いると活性が低下するという不具合が生じる。
【0013】
そこで請求項1に記載の製造方法では、アルミニウムアルコキシドの少なくとも一つのアルコキシル基がキレート剤で置換された置換Alアルコキシドを用いている。置換Alアルコキシドを用いることにより、アルミニウムとチタンとがキレート剤を介して化合すると考えられる。
また加水分解速度は、置換Alアルコキシドの方がアルミニウムアルコキシドより小さく、置換Alアルコキシドとチタンアルコキシドの加水分解速度はほぼ同等となる。そして置換Alアルコキシドは有機溶媒中で安定して存在するので、キレート剤の解離により加水分解速度の大きいアルミニウムアルコキシドが遊離するような不具合が生じない。
【0014】
これらの理由により、Al−Ti複合酸化物中に複合酸化物を構成しない遊離の Al2O3が残存するのが抑制され、比表面積が大きくかつ均一な組成のAl−Ti複合酸化物が得られる。
また請求項2に記載の製造方法では、アルミニウムトリイソプロポキシドの少なくとも一つ以上のイソプロポキシル基がアセト酢酸エチルで置換された置換Alプロポキシドと、チタニウムテトライソプロポキシドとを用いている。この置換Alプロポキシドとチタニウムテトライソプロポキシドとの加水分解速度はきわめて接近しているため、複合酸化物を構成しない遊離の Al2O3が残存するのが一層抑制され、一層比表面積が大きくかつ均一な組成のAl−Ti複合酸化物が得られる。
【0015】
さらにイソプロポキシル基をアセト酢酸エチルで置換した置換Alプロポキシドは、室温で2−プロパノールに溶解するので、Al−Ti複合酸化物の収率が2倍に向上するという効果もある。
Al2O3源であるアルミニウムアルコキシドとしては、乾燥などの容易さからアルコキシル基の炭素数が1〜5のアルコキシドが好ましく、アルミニウムメトキシド、アルミニウムエトキシド、アルミニウムプロポキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムブトキシド、アルミニウムイソブトキシドなどを用いることができる。
【0016】
本発明の製造方法では、上記アルミニウムアルコキシドのアルコキシル基の少なくとも一つがキレート剤で置換された置換Alアルコキシドを用いている。アルミニウムアルコキシドのアルコキシル基の全部がキレート剤で置換されていると、得られるAl−Ti複合酸化物の比表面積が低下する場合がある。したがってアルコキシル基の1〜2個がキレート剤で置換された置換Alアルコキシドが用いられ、なかでも2個のアルコキシル基がキレート剤で置換されたものは、加水分解速度がチタンアルコキシドの加水分解速度により接近しているので特に望ましい。
【0017】
キレート剤としては、ジメチルグリオキシム、ジチゾン、オキシン、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン、グリシン、EDTA、NTAなどを用いることができる。
TiO2源であるチタンの塩としては、用いる有機溶媒に溶解する塩が用いられ、硝酸塩、塩化物、酢酸塩、あるいはチタン酸アンモニウム、チタン錯体などを用いることができる。
【0018】
またTiO2源であるチタンアルコキシドとしては、乾燥などの容易さからアルコキシル基の炭素数が1〜5のアルコキシドが好ましく、チタンメトキシド、チタンエトキシド、チタンプロポキシド、チタンイソプロポキシド、チタンブトキシド、チタンイソブトキシドなどを用いることができる。
Al2O3源とTiO2源との混合割合は、目的とするAl−Ti複合酸化物の組成に応じて決められる。排ガス浄化用触媒の担体として利用される場合には、 Al2O3/TiO2=30/1〜1/30の範囲となるように混合するのが好ましい。
【0019】
有機溶媒としては、混合される化合物を溶解するものが用いられ、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec-ブタノール、tert−ブタノールなどを用いることができる。
溶液中のアルコキシドを加水分解するには、空気中の水分を利用することもできるが、溶液を所定温度で攪拌しながら水を添加することが好ましい。反応を急激に行わせることにより、得られるAl−Ti複合酸化物の比表面積を一層大きくすることができる。
【0020】
この水の添加量は、少なすぎると加水分解に長時間必要となり、多すぎると均一な加水分解が困難となってAl−Ti複合酸化物の組成が不均一となる。したがって水の添加量は、用いるアルコキシドに対してモル比で 0.5〜20の範囲が好ましく、モル比で1〜10の範囲が特に望ましい。
また加水分解反応を一層促進するために、アンモニア、炭酸アンモニウム、アミン類などのアルカリ物質、あるいは蟻酸、シュウ酸、酒石酸などの酸類からなる加水分解促進剤を添加することも好ましい。
【0021】
この加水分解工程における加熱温度は、35〜 150℃の範囲とすることが望ましい。35℃未満では反応速度が小さくて反応に長時間必要となり、時間が短いと複合化しない遊離の Al2O3の残存量が多くなる。また加熱温度が 150℃を超えると、アルコキシドが分解する場合がある。40〜 100℃の範囲とするのが特に望ましい。
【0022】
加水分解後、析出物が乾燥されて溶媒などが除去され、次いで焼成されることでAl−Ti複合酸化物が得られる。乾燥条件は特に制限されない。また焼成温度は、 500〜1200℃とすることが好ましい。 500℃未満では安定したAl−Ti複合酸化物の形成が困難となり、1200℃を超えるとAl−Ti複合酸化物の比表面積が低下する。
【0023】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
図1に示す模式図に従ってAl−Ti複合酸化物を製造した。
先ず Al2O3源としてのエチルアセテートアルミニウムジイソプロピレート(Al-EAA)(置換Alアルコキシド) 154.6gと、TiO2源としてのチタンテトライソプロポキシド( Ti(O-i-C3H7)4)40.1gを 423.4gの2−プロパノール中に加え、82℃で2時間攪拌して溶解した(図1(A))。
【0024】
次に上記溶液を環流下で82℃に保持して攪拌しながら、 121.9gのイオン交換水を滴下してアルコキシドを加水分解し、環流下の82℃で4時間攪拌を続けて熟成を行った(図1(B))。
その後減圧乾燥して溶媒を除去し、さらに 120℃で12時間乾燥した(図1(C))。その後 480℃で4時間仮焼し、大気中にて 800℃で5時間焼成して(図1(D))、本実施例のAl−Ti複合酸化物を得た。
【0025】
得られたAl−Ti複合酸化物の比表面積をBET法にて測定し、結果を図2に示す。またX線回折分析を行い、そのチャート図を図3に示す。
(実施例2)
焼成温度を 800℃に代えて 900℃としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2のAl−Ti複合酸化物を得た。そして比表面積を実施例1と同様に測定し結果を図2に示す。またX線回折チャート図を図4に示す。
【0026】
(実施例3)
溶解時、加水分解時及び熟成時の加熱温度を82℃に代えて35℃としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3のAl−Ti複合酸化物を得た。そして比表面積を実施例1と同様に測定し結果を図2に示す。またX線回折チャート図を図3に示す。
【0027】
(実施例4)
焼成温度を 800℃に代えて 900℃としたこと以外は実施例3と同様にして、実施例4のAl−Ti複合酸化物を得た。そして比表面積を実施例1と同様に測定し結果を図2に示す。またX線回折チャート図を図4に示す。
(実施例5)
溶解時、加水分解時及び熟成時の加熱温度を82℃に代えて50℃としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例5のAl−Ti複合酸化物を得た。そして比表面積を実施例1と同様に測定し結果を図2に示す。またX線回折チャート図を図3に示す。
【0028】
(実施例6)
焼成温度を 800℃に代えて 900℃としたこと以外は実施例5と同様にして、実施例6のAl−Ti複合酸化物を得た。そして比表面積を実施例1と同様に測定し結果を図2に示す。またX線回折チャート図を図4に示す。
(実施例7)
溶解時、加水分解時及び熟成時の加熱温度を82℃に代えて65℃としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例7のAl−Ti複合酸化物を得た。そして比表面積を実施例1と同様に測定し結果を図2に示す。またX線回折チャート図を図3に示す。
【0029】
(実施例8)
焼成温度を 800℃に代えて 900℃としたこと以外は実施例7と同様にして、実施例8のAl−Ti複合酸化物を得た。そして比表面積を実施例1と同様に測定し結果を図2に示す。またX線回折チャート図を図4に示す。
(実施例9)
TiO2源として、チタンテトライソプロポキシド( Ti(O-i-C3H7)4)40.1gに代えて TiCl4を26.7g用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例9のAl−Ti複合酸化物を得た。そして比表面積を実施例1と同様に測定し結果を図2に示す。
【0030】
(実施例10)
焼成温度を 800℃に代えて 900℃としたこと以外は実施例9と同様にして、実施例10のAl−Ti複合酸化物を得た。そして比表面積を実施例1と同様に測定し結果を図2に示す。
(比較例1)
Al2O3源としてのアルミニウムトリイソプロポキシド( Al(O-i-C3H7)4) 115.1gと、TiO2源としてのチタンテトライソプロポキシド( Ti(O-i-C3H7)4)40.1gを 423.4gの2−プロパノール中に加え、82℃で2時間攪拌して溶解した。
【0031】
次に上記溶液を82℃に保持して攪拌しながら、28.2gの2,4-ペンタンジオン(アセチルアセトン)を滴下し、さらに82℃で2時間攪拌した。その後溶液を82℃に保持して攪拌しながら、 121.9gのイオン交換水を滴下してアルコキシドを加水分解し、82℃で4時間攪拌を続けて熟成を行った。
その後減圧乾燥して溶媒を除去し、さらに 120℃で12時間乾燥した。その後 480℃で4時間仮焼し、大気中にて 800℃で5時間焼成して、本比較例のAl−Ti複合酸化物を得た。そして比表面積を実施例1と同様に測定し結果を図2に示す。またX線回折チャート図を図3に示す。
【0032】
(比較例2)
焼成温度を 800℃に代えて 900℃としたこと以外は比較例1と同様にして、比較例2のAl−Ti複合酸化物を得た。そして比表面積を実施例1と同様に測定し結果を図2に示す。またX線回折チャート図を図4に示す。
(比較例3)
28.2gの2,4-ペンタンジオン(アセチルアセトン)の代わりに36.7gのアセト酢酸エチルを滴下したこと以外は比較例1と同様にして比較例3のAl−Ti複合酸化物を得た。そして比表面積を実施例1と同様に測定し結果を図2に示す。またX線回折チャート図を図3に示す。
【0033】
(比較例4)
焼成温度を 800℃に代えて 900℃としたこと以外は比較例3と同様にして、比較例4のAl−Ti複合酸化物を得た。そして比表面積を実施例1と同様に測定し結果を図2に示す。またX線回折チャート図を図4に示す。
(評価)
各実施例及び比較例のAl−Ti複合酸化物を製造するのに採用したキレート剤の種類、溶解時、加水分解時及び熟成時の加熱温度及び焼成温度を表1にまとめて示す。
【0034】
【表1】
Figure 0003695623
【0035】
図2より、 800℃で焼成したものでは、実施例中で実施例3が最も比表面積が小さい。しかし実施例3のAl−Ti複合酸化物でも比較例1及び比較例3と同等の比表面積を有し、他の実施例のAl−Ti複合酸化物は比較例1及び比較例3より高い比表面積を有していることがわかる。また 900℃で焼成したものでは、実施例4を除いて実施例のAl−Ti複合酸化物が比較例より高い比表面積を示していることがわかる。
【0036】
したがって本発明の製造方法によれば焼成温度が 800℃の場合には加熱温度を35℃以上とし、焼成温度が 900℃の場合には加熱温度を50℃以上とすることにより、従来の製造方法に比べて同等以上の比表面積をもつAl−Ti複合酸化物を製造できることがわかる。
図4では、各Al−Ti複合酸化物のいずれにもα-Al2O3のピークが観察される。α-Al2O3は普通のアルミナを加熱すると生成するものであるから、α-Al2O3の存在はAl−Ti複合酸化物となっていない遊離のアルミナの存在を証明している。しかしα-Al2O3のピーク強度は、実施例では加熱温度が上昇するにつれて小さくなり、実施例6で比較例2及び比較例4と同等のピーク強度となっている。したがってAl−Ti複合酸化物の均一性という観点からは、実施例6で比較例2,4と同程度であり、加熱温度が65℃及び82℃の実施例8及び実施例2では比較例2,4よりも高い均一性を有している。
【0037】
つまり加熱温度を50℃以上とし、焼成温度を 900℃とすることにより、比較例に用いた従来の製造方法に比べて同等以上に均一なAl−Ti複合酸化物を製造することができる。これは図2の結果とも一致し、比表面積とα-Al2O3の含有量との間には密接な関係があることがわかるとともに、実施例の製造方法によれば比較例に比べて一層均一な組成のAl−Ti複合酸化物を確実に製造できることが明らかである。
【0038】
一方、図3では、各Al−Ti複合酸化物のいずれにもα-Al2O3のピークは観察されず、 800℃までの焼成温度であれば加熱温度を35℃としても比較例と同等に均一なAl−Ti複合酸化物を製造できることが明らかである。
以上、本発明の実施例について説明したが、この本発明の実施例には特許請求の範囲に記載した技術的事項以外に次のような各種の技術的事項の実施態様を有するものであることを付記しておく。
(1)加水分解は35〜 150℃に加熱して行うことを特徴とする請求項1に記載の複合金属酸化物の製造方法。
(2)加水分解は40〜 100℃に加熱して行うことを特徴とする請求項1に記載の複合金属酸化物の製造方法。
(3)加水分解は50〜 82℃に加熱して行うことを特徴とする請求項2に記載の複合金属酸化物の製造方法。
【0039】
【発明の効果】
すなわち本発明の製造方法によれば、均一な組成のAl−Ti複合酸化物を容易にかつ確実に製造することができる。したがって排ガス浄化用触媒の担体として極めて有用なAl−Ti複合酸化物を安定して供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の製造方法の工程順序を示す説明図である。
【図2】実施例及び比較例で製造されたAl−Ti複合酸化物の比表面積を示す棒グラフである。
【図3】実施例及び比較例で製造されたAl−Ti複合酸化物のX線回折チャート図である。
【図4】実施例及び比較例で製造されたAl−Ti複合酸化物のX線回折チャート図である。

Claims (4)

  1. アルミニウムアルコキシドの少なくとも一つ以上のアルコキシル基がキレート剤で置換された置換Alアルコキシドと、チタンの塩及びアルコキシドの少なくとも一方とを有機溶媒中で混合した溶液を調製し、該溶液中にてアルコキシドを加水分解した後乾燥・焼成することを特徴とする複合金属酸化物の製造方法。
  2. アルミニウムトリイソプロポキシドの少なくとも一つ以上のイソプロポキシル基がアセト酢酸エチルで置換された置換Alプロポキシドと、チタンテトライソプロポキシドとを有機溶媒中で混合した溶液を調製し、該溶液中にてアルコキシドを加水分解した後乾燥・焼成することを特徴とする複合金属酸化物の製造方法。
  3. 加水分解は 35 150 ℃に加熱して行う請求項1に記載の複合金属酸化物の製造方法。
  4. 加水分解は 50 82 ℃に加熱して行う請求項2に記載の複合金属酸化物の製造方法。
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