JP3761489B2 - 蕗用保持板および水耕栽培用容器 - Google Patents

蕗用保持板および水耕栽培用容器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、蕗(ふき)の茎葉(葉柄とも言う)、蕗の薹(とう)を盆栽等にして観賞、栽培するため、蕗の根茎(地下茎、種株とも言う)から育てるのに使用するもので、蕗の根茎を簡単に保持しうる蕗用保持板および水耕栽培用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、蕗の栽培は、蕗の種株を一定期間冷蔵庫で貯蔵して休眠させ、その後ビニールハウス等で定植して生産されている。また、蕗の薹、蕗の花穂を根茎ごと植木鉢に土植えして盆栽として観賞されることもある。
植物の水耕栽培としては、球根の栽培が知られており、その球根の水耕栽培をするための球根支持装置として、板製の受け子の中央に球根支持孔を設け、外周縁に3個以上の放射状切欠口を設け、その切欠口から球根抱持突起板を突設し、この突起板を内向に放射状に屈折して設けたもの(実公昭37−17941号公報参照)、或いは、球根の水栽培容器として、球根保持部に蓋部の上面から水平に複数の弾性を有する舌片と、下方に弾性を有する垂下支持体とからなるもの(実公平2−24452号公報参照)などが公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
球根の水耕栽培をする容器、装置は、前記したように公知ですが、いずれも球根を周りから爪で放射状に保持し、球根の根が伸び水に浸かって生育するもので、長い蕗の根茎(種株)を保持するものはなく、しかも、従来、蕗を水耕栽培するための保持板、鉢等はなく、蕗を観賞用として水耕栽培されることもなかった。
【0004】
この発明者は蕗の茎葉(葉柄)、蕗の薹を観賞用等にするために蕗の根茎(地下茎、種株とも言う)を簡単に保持する蕗用保持板と、しかも蕗を水耕栽培することを考え、この保持板を容器に備えて、蕗の根茎を簡単に水耕栽培で生育させて、根茎から出る茎葉の色彩の変化、或いは蕗の薹を観賞して楽しむことができるようにすることを考案した。
この発明は、この蕗の根茎を挟持爪、挟持片、挟持板或いは押さえ部材で簡単に保持でき、蕗が生長する際の茎葉の色彩の変化、蕗の薹等を観賞、栽培できる蕗用保持板を提供することを目的とする。また、その蕗用保持板を鉢、容器に備えて蕗の生長を観賞する水耕栽培用容器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決する手段】
この発明の請求項1の蕗用保持板5は、板体1の上面であって、1列或いは複数列で、かつ各列に任意の間隔をおいて複数箇所に蕗の根茎Aを両側より挟持するための複数の挟持爪2を対向して設け、かつ板体1の挟持爪間若しくは任意の複数箇所に根茎Aの根のための穴3を設け、複数の挟持爪間で根茎を挟持しうるようにしたことを特徴とするものである。
【0006】
この発明の請求項2の蕗用保持板5は、板体1の上面に1列或いは複数列で、かつ各列に任意の間隔をおいて複数箇所に蕗の根茎Aを挟持するための挟持片12を板体に対し常時は閉じる方向に付勢手段13で付勢して備え、かつ前記板体には挟持片の箇所若しくは任意の複数箇所に根茎の根のための穴3を設け、該挟持片と板体との間で付勢手段により根茎を挟持しうるようにしたことを特徴とするものである。
【0007】
この発明の請求項3の蕗用保持板5は、板体1の上面に1列或いは複数列で、かつ各列に任意の間隔をおいて複数箇所に固定板21と、それに対してガイド溝24に沿って進退可能で常時は閉じる方向に付勢手段23で付勢する挟持板22とを備え、かつ前記板体には固定板と挟持板間若しくは任意の複数箇所に根茎の根のための穴3を設け、前記固定板と挟持板との間で付勢手段により根茎Aを挟持しうるようにしたことを特徴とするものである。
【0008】
この発明の請求項4の蕗用保持板5は、板体1の上面に1列或いは複数列で、かつ各列に任意の間隔をおいて複数箇所に蕗の根茎を通すための一対の支持片31を設け、該一対の支持片に蕗の根茎を押さえるための押さえ部材32を脱着可能に被せ、かつ前記板体には支持片間若しくは任意の複数箇所に根茎の根のための穴3を設け、押さえ部材を支持片に被せて根茎を保持しうるようにしたことを特徴とするものである。
【0009】
この発明の請求項5の水耕栽培用容器40は、請求項1〜4に記載したいずれかの蕗用保持板5を上部に備えたものである。
【0010】
請求項6の発明は、請求項5記載の水耕栽培用容器40の底部に取除き可能な蓋或いは栓体を設けたものである。
【0011】
この第1の発明の構成によれば、蕗の根茎を適宜長さに切断して用意し、板体の上面に1列或いは複数列の複数箇所に対向して設けた複数の挟持爪を弾性を利用して開いて蕗の根茎の複数箇所を両側から挟持して保持する。保持板上に保持した根茎から芽が出て上方へ茎葉が伸び、根茎から出る根は複数の穴を通じて下方へ伸びる。蕗の根茎は水に浸けなくとも時期になると、切断した端、中間の節から芽が出て、茎葉が現れる。芽から蕗の薹が出て、花穂がつくこともある。
この蕗の根茎を挟持した蕗用保持板を鉢、容器に適宜備え、容器に水を入れて水耕栽培するか、或いは土を入れて時々水を与えると、茎葉は生育する。この茎葉の生育において紫外線の受け方で茎の色彩が、紫に変色し、葉はグリーンとなるのを盆栽として観賞する。また、蕗の薹が出れば、花を観賞できる。蕗用保持板の板体を楕円形、長方形等横長の形状とすれば、長い蕗の根茎を1又は複数本並べることができる。長い蕗の根茎の複数箇所から蕗の茎葉を出させることができる。
【0012】
この第2の発明の構成によれば、板体の上面に設けた各挟持片を付勢手段に抗して開いて板体上に蕗の根茎を挿入し、付勢手段により挟持片を閉じて根茎を挟持して保持する。保持板に保持した根茎から芽が出て上方へ茎葉が伸び、根は複数の穴を通じて下方へ伸びる。而して、前記と同様に、板体に保持した蕗の根茎から芽が出て、茎葉、蕗の薹が現れ生長するのを観賞する。
【0013】
この第3の発明の構成によれば、板体の上面に設けた固定板に対して挟持板を付勢手段に抗して開いてその間に蕗の根茎を挿入してから付勢手段で挟持板を固定板側へ押圧させて挟持する。保持板に保持した根茎から芽が出て上方へ茎葉が伸び、根茎から出る根は複数の穴を通じて下方へ伸びる。而して、前記と同様に、板体に保持した蕗の根茎から芽が出て、茎葉、蕗の薹が現れ生長するのを観賞する。
【0014】
この第4の発明の構成によれば、板体の上面に設けた一対の支持片に押さえ部材を脱着可能に被せるので、蕗の根茎を保持するときに、押さえ部材を外して一対の支持片間に根茎を挿入してから押さえ部材を支持片に被せて根茎を保持する。而して、前記と同様に、板体に保持した蕗の根茎から芽が出て、茎葉、蕗の薹が現れ生長するのを観賞する。根茎から出る根は複数の穴を通じて下方へ伸びる。
【0015】
この第5の発明の水耕栽培用容器の構成によれば、請求項1〜4記載のいずれかの蕗用保持板を上部に備え、容器に水、培養液等の液体を入れ、蕗の根が伸びて生育させる。板体に保持した蕗の根茎から芽が出て、茎葉、蕗の薹が現れるのを観賞する。
【0016】
この第6の発明の構成によれば、容器の底部に蓋或いは栓体を設けたので、水耕栽培の場合には、蓋或いは栓体は取らないで、容器として使用して、水、培養液等液体を入れて使用する。また、土壌栽培に変える場合には、蓋を引き剥がし、或いは打ち抜き、或いは栓体を抜いて排水孔をあけ、容器に土を入れて通常の鉢として使用する。
【0017】
【発明の実施の形態】
この発明の蕗用保持板の実施形態を図面に基づいて説明する。図1はこの発明の蕗用保持板の平面図、図2は同一部破断正面図、図3は蕗用保持板の挟持爪の拡大斜視図、図4は蕗の茎を挟持爪で挟持した状態の斜視図、図5は同断面図、図6は蕗用保持板の挟持爪の別の実施形態を示す拡大斜視図、図7は蕗の根茎を挟持した状態の斜視図、図8は蕗用保持板の別の実施形態を示す平面図、図9は同一部破断側面図、図10は蕗用保持板の別の実施形態で、挟持片を備えた平面図、図11は同側面図、図12は蕗用保持板の別の実施形態で、固定板と挟持板を備えた平面図、図13は同側断面図、図14は蕗を挟持する状態の同側断面図、図15は同断面図、図16は支持片に押さえ部材を被せた状態の平面図、図17は同断面図、図18は根茎に茎葉が生長した状態の蕗用保持板の断面図、図19は根茎に蕗の薹が咲いた状態の蕗用保持板の断面図である。
【0018】
図1乃至図9において、この発明の蕗用保持板5は、合成樹脂製、ゴム製、金属製等板体1であって、上面に1列或いは複数列で、各列に任意の間隔をおいて蕗の根茎(地下茎、種株)Aを保持する複数の挟持爪2を対向して設け、かつ板体1には挟持爪間若しくは任意の複数箇所に蕗の根Dのための複数の穴3が設けられている。任意の箇所としては対向する挟持片間、隣の挟持片との間、或いは各列間などをいう。
長い蕗の根茎Aは根茎を上記板体の長さよりは短い長さに切り、この1又は複数本の根茎を上記保持板に設けた1又は複数列の複数の挟持爪2に挟持する。
【0019】
蕗用保持板5の板体1は、少なくとも適当な長さに切った蕗の根茎Aを並べることができる広さとする。実施形態では3本の蕗の根茎を間隔を開けて並べることができる広さとしてある。この保持板の形状は、図1に示す楕円形、図9に示す長方形等横長の形状とするのが好ましい。板体1は、弾力性のある材質で、厚みは少なくとも根茎、茎葉等の重さを保持できる厚みとする。合成樹脂製の板体の場合には例えば厚みは2〜3mm程度とする。前記板体1の形状は、横長としたが、それに限るものではなく、円形、或いは正方形等でもよい。
また、板体1の上面には板体の補強のために挟持爪の間に凸条4が設けられている。この凸条4は板体に対して縦方向、或いは横方向若しくは斜め方向等に設けることができる。凸条4は板体の上面に設けたが、これに限られるものでなく、下面等に設けても良い。
【0020】
根茎Aを挟持する複数の挟持爪2は板体1の上面に1列或いは複数列に任意の間隔をおいて対向して設けられている。すなわち、一対の挟持爪2、2は隣り合わせで反対向きとし、根茎Aを通す間隔を開けて対向して設けられ、交叉状とされて根茎を両側から挟むように設けられる。この挟持爪2は、細長い長方形でかつ厚みは若干薄く形成され、挟持爪の先端を手で弾性を利用して引き起こして根茎を入れてから、手を離すと、挟持爪の復元力で根茎が挟持される。この挟持爪の幅は蕗の芽、茎葉の邪魔にならないように幅狭とし、厚みは弾性を持たせ、復元力で根茎を挟持するために約1mm程度とするのが好ましい。この挟持爪の挟持圧は根茎を傷めない程度で、両側から挟むようにする。この挟持爪は板体と一体でも、別体として接着材で接着するものでも良い。
【0021】
前記一対の対向して設ける挟持爪2、2は板体1と一体に彎曲状に形成し、その彎曲状の挟持爪を引き起こして蕗の根茎Aを両側から挟持する。この構成により、蕗用保持板の板体に彎曲状に形成した挟持爪の弾性を利用して復元力で蕗の根茎に圧接され、その彎曲面で蕗の根茎が的確、かつ簡単に保持できる。挟持爪の設け方は上記のものに限定されるものではない。
【0022】
図1、図8において、挟持爪2は3列の各列の複数箇所に一対ずつ等間隔をおいて蕗の根茎Aを両側より保持するように対向して設けられ、弾性を持たせて常時復元力で元に戻るように設けられている。
蕗の根茎Aを挟持するとき、図4、図5、図7に示すように交叉状とした挟持爪2、2の先端を弾性を利用して手で引き起こして根茎Aを挿入し、その後手を離すと挟持爪2の復元力で挟持される。根茎は挟持爪で交叉状に挟持されるので、蕗の根茎Aが抜け出ることがなく、安定して保持できる。また、挟持爪2は蕗の根茎から出る芽、茎葉、根等の邪魔になることはない。
前記一対の挟持爪は隣り合わせに対向して設けてあるが、間隔を開けて設けることもできる。また、挟持爪2を長方形状としたが、これに限られるものではなく、例えば、根元を幅広くし、先細の形状等適宜形状に形成することもできる。一対の挟持爪は互い違いに設けたが、これに限られるものではなく、挟持爪を相対向して設けることもできる。その場合には相対向する挟持爪が復元位置で当たらないように設ける。
また、3列の挟持爪の配列は、直線状でかつ平行に設けられている。盆栽として、茎葉が出る状態を考えて、根茎の配列の位置を変えることもできる。すなわち、根茎は多少は曲げることができるので、挟持爪の配列を、例えば、上下の列は曲線上に設けておき、根茎を中央の列は直線状に、かつ上下の列は円弧に沿って曲線上に配置することもできる。
【0023】
図1における実施形態では、板体1が楕円形で、中央部は長いので、挟持爪2を設ける箇所が多く、上下は短いので、挟持爪の数を若干少なくして、中央に長い根茎を、上下に短い根茎を保持できるようにしてある。その板体1に一対の挟持爪が千鳥状に配置されているが、これに限られるものではなく、例えば図8に示すように縦横に揃えて配置してもよい。
【0024】
前記蕗用保持板5の板体1に設ける蕗の根のための穴3は蕗の根が下方に伸び、水耕栽培では根を水の中に張り出させることができ、又、土壌栽培では根を土に根付かせる。穴3の大きさは、少なくとも根が入る大きさとする。一対の挟持爪2の間に挟持爪とほぼ同じ幅に蕗の根のための穴3が形成され、また、隣設する挟持爪とのほぼ中間にも適宜形状の穴3が形成されている。すなわち、蕗の根茎Aの節の間隔は不揃いで、たくさんあるので、節が挟持爪のところだけでなく、隣の挟持爪との間にも位置し、節の当たり、端などから根、茎葉が出る。そこで穴3は板体1の任意の複数箇所に設け、根茎の根が複数の穴3から出るようにする。前記穴3の形状は挟持爪を切り出した四角形の穴と、挟持爪間の円形の穴が形成されているが、これに限られるものでなく、楕円、多角形等適宜形状とすることは自由にできる。
【0025】
図6および図7に示す別の実施形態の蕗用保持板5は、一対の挟持爪2が板体に切り込み形成され、挟持爪を引き起こして蕗の根茎を挟持しうるように一体形成されている。一対の挟持爪2は、隣接して対向して形成され、弾性を持たせて復元力で元に戻るように設けられている。この一対の挟持爪2を引き起こすと、そこに根のための穴3が形成される。この構成により、蕗用保持板の板体に切り込み形成した挟持爪を弾性を利用して引き起こして板体上に蕗の根茎を挿入してから手を離すと、挟持片の復元力で根茎が圧接され、簡単に保持できる。
【0026】
図8および図9に示す別の実施形態の蕗用保持板5は、板体1を長方形として、上面に1列或いは複数列で、各列に任意の間隔をおいて複数の挟持爪2が縦横に揃えて配置されている。挟持爪の設け方は前記実施形態と同じである。この蕗用保持板5の場合にも前記と同様に適宜の長さの蕗の根茎を挟持爪2で挟持することができる。また、板体1の下面には補強用の凸条4が設けられている。
【0027】
図10および図11に示す別の実施形態の蕗用保持板5は、挟持片を付勢手段に抗して開いて蕗の根茎を挟むものである。
この蕗用保持板5は、板体1の上面に1列或いは複数列で、かつ各列に任意の間隔をおいて複数箇所に蕗の根茎を挟持するための挟持片12が常時は閉じる方向に付勢手段13で付勢して備えられる。挟持片12は板体1の上面に設けた支持部14に軸15で枢支され、その軸に付勢手段13としてバネを備え、挟持片の後端において、バネの一端を板体側と、その他端を挟持片の裏面とに当て或いは装着し、挟持片の後端を広げてその先端側を常時は閉じる方向へ付勢させる。バネの圧力は蕗の根茎を傷めないように、軽く根茎を押さえる程度の適正な圧力とする。
また、前記板体1には、前記実施形態と同様に挟持片の箇所若しくは任意の複数箇所に根茎の根のための穴3が設けられる。任意の箇所としては対向する挟持片間、隣の挟持片の間、或いは各列間などをいう。
この構成により、蕗用保持板の板体の支持部に備えた挟持片12の後端をバネ13に抗して押し下げて挟持片の先端側を起こして板体上に蕗の根茎を挿入してから手を離すと、挟持片の復元力で根茎が圧接され、簡単に保持できる。
挟持片は、各列の片側に間隔をおいて設けた場合を示したが、これに限られるものではなく、前記実施形態のように一対の挟持片を対設して、両側より挟持することもできる。
【0028】
図12乃至図15に示す別の実施形態の蕗用保持板5は、固定板に対して挟持板を進退して蕗の根茎を挟持するものである。
この蕗用保持板5は、板体1の上面に1列或いは複数列で、かつ各列に任意の間隔をおいて複数箇所に固定板21と、それに対してガイド溝24に沿って進退可能で、常時は閉じる方向に付勢手段23で付勢して備えた挟持板22とが備えられ、固定板に対して挟持板22が接離可能とされる。
固定板21は板体1に一体に固定されている。挟持板22は台形状として、ガイド溝24は、板体1の上面に断面がアリ溝の形状に設けられ、該ガイド溝24に台形状の挟持片22が移動可能に嵌合され、その背面と板体1に設けたバネ受け止め部25との間にバネ23が挟持板を常時前方へ付勢した状態で装着される。ガイド溝24前端と固定板21との間隔は少なくとも根茎Aの径よりは狭くしておき、固定板と挟持片22間で根茎Aを軽く挟むことができるようにする。バネの圧力は蕗の根茎を傷めないように、軽く根茎を押さえる程度の適正な圧力とする。
前記板体1には固定板と挟持板間若しくは任意の複数箇所に根茎の根のための穴3が設けられている。任意の箇所としては対向する固定板と挟持板間、隣の固定板と挟持片の間、或いは各列間などをいう。
この構成により、蕗用保持板の板体の固定板21に対して挟持板22をバネ23に抗して後退させて、固定板と挟持板との間を広げて蕗の根茎Aを挿入してから手を離すと、挟持板がバネの復元力で押されて、簡単に根茎を挟持することができる。
【0029】
図16、図17に示す別の実施形態の蕗用保持板5は、支持片に蕗の根茎を押さえる押さえ部材を被せて根茎を保持するものである。
この蕗用保持板5は、板体の上面に1列或いは複数列で、かつ各列に任意の間隔をおいて複数箇所に対向して根茎を通すため(根茎を位置決めするため)の支持片31、31が一体的に形成されるか、或いは別体として接着材で固着される。支持片31は、その長さが芽、茎葉の伸びるのに邪魔にならないように比較的短く設けられている。余り長いと根茎の芽から茎葉が伸びる邪魔になる。
押さえ部材32は、合成樹脂製、金属製等で支持片とほぼ同じ長さで、一対の支持片31、31に被せて根茎Aを押さえることができる形状、例えば、断面形状をコ字型、冠形、円弧型等とし、しかも弾性、バネ圧を持たせ、支持片に被せる。この押さえ部材もその長さが芽、茎葉の伸びるのに邪魔にならないように比較的短く設けられている。余り長いと根茎の芽から茎葉が伸びる邪魔になる。
この押さえ部材32は対向する支持片31、31に弾性、バネ圧で脱着可能に設けられる。
実施形態では、一対の支持片31は斜めに形成され、押さえ部材32の弾性、バネ圧を利用して上方から支持片の内面或いは外面に脱着可能に被せて嵌める。押さえ部材32は上方より支持片の外側に被せて嵌めつけるようにしてあるが、これに限るものでなく、押さえ部材32の両側を押圧して狭ばめて支持片の内側に挿入して被せることもできる。また、支持片は上記形状に限られるものではなく、例えば、板体に支持片を垂直に設けて押さえ部材を被せるようにもできる。また、前記実施形態と同様に板体には支持片間若しくは任意の複数箇所に根茎の根のための穴3が設けられている。任意の箇所としては対向する支持片間、隣の支持片との間、或いは各列間などをいう。
この構成により、蕗用保持板の板体の支持片31から押さえ部材32を外して支持片間に蕗の根茎を挿入してから押さえ部材32を被せて、簡単に根茎を押さえることができる。
【0030】
蕗の栽培方法の一例を図1の実施形態により説明する。
蕗は種株とする根茎を養成し、種株の充実を図り、ほ場から根茎を6月に掘り上げ、水洗いして冷蔵庫に入れ、1ヶ月以上休眠させてから取り出して、適当な長さに切断する。根茎は節より少し離れたところで切断する。節の極く近くで切断すると根茎が腐る。根茎は、芽、古根がついたものがある。盆栽としては、芽が同じように出ている根茎を保持板に並べ、茎葉がほぼ同じように伸びるようにするのが好ましい。
この切断した根茎のうち長いのを、蕗用保持板5の中央の列の挟持爪2に挟持し、短いのを上下の列の挟持爪2にほぼ平行に挟持する。
この蕗の根茎を挟持した蕗用保持板を鉢、容器に適宜備え、根茎より自然に芽、根が出て伸び始める。容器に水、培養液等を入れて水耕栽培するか、或いは土を入れて時々水を与えると、茎葉は生育して大きくなる。 蕗は約20〜30cmの高さになる。
図18、図19に示すように根茎から出る茎葉、蕗の薹は挟持爪、挟持片、挟持板等を除けて生長する。根は挟持爪を除けて穴より下方に伸びる。
根茎Aは切断した端、節等から芽が出て茎葉B、或いは蕗の薹C等が出る。その複数の茎葉Bが出て変色するのを楽しむ。日光(紫外線)が当たると変色する。葉がグリーンで、茎が赤紫、紫に変色する。直射日光が当たらないとグリーンが多くなる。直射日光が当たると赤、紫、グリーンの3色となり観賞用として色彩が映える。蕗の薹が出れば、花を観賞できる。根は根茎の節のところ、茎の端、茎の中途などから出るので、前記した複数の穴より下方に伸びる。
蕗用保持板5の挟持爪、挟持板等に蕗の根茎に限らず、三つ葉、菜類、ネギなど苗、或いは種を入れたスポンジ等を保持して三つ葉、菜類、ネギなども生長させ、寄せ植えとして楽しむこともできる。
【0031】
図20は蕗用保持板を備えた水耕栽培容器の平面図、図21は蕗が生育した水耕栽培容器の一部破断正面図、図22は容器の底部の引き剥がし型蓋を示す平面図である。
【0032】
図20および図21において、この発明の水耕栽培用容器40は、前記した蕗用保持板5を上部に保持したものである。
この水耕栽培用容器40の形状は前記した蕗用保持板5を入れるようにする。蕗用保持板5が楕円形、長方形等横長の場合、容器、鉢もそれに合わせた形状とする。容器の材質は合成樹脂製、陶磁器、セラミック、金属製等とする。水耕栽培用容器40は、蕗の水耕栽培のために水、培養液等液体を入れて使用する。培養液は蕗の生育に必要な肥料等を入れたものである。
水耕栽培用容器40には、上部内周面に蕗用保持板5を受けて保持する段部41が設けられている。段部は全周に設けた場合を示したが、これに限られるものではなく、複数箇所に段部を設けたものでもよい。この段部に蕗用保持板5を載せて、蕗の水耕栽培の場合にはに保持板の下面近くまで、液体を入れる。
前記段部41の複数箇所に保持板の厚みに相当する間隔をおいて断面コ字型突起部を設け、蕗用保持板を弾性を利用して脱着可能に嵌め込み、保持するようにもできる。
【0033】
水耕栽培用容器40にはその底部42に取り除き可能な蓋43或いは栓体を設け、水耕栽培用容器として使用するときは、蓋或いは栓体を付けたまま使用でき、水耕栽培から土による栽培に変えるときには、蓋或いは栓体を取り除いてこの容器を使用することができる。水耕栽培用容器40は水耕栽培と土壌栽培に両用できる。
図21および図22に示す実施形態では、合成樹脂製の容器40の底部には内面中央に引き剥がし型蓋44が設けられている。例えば、底部中央に薄肉部43が設けられ、その薄肉部にプレス加工により円形、楕円形等適宜形状の切り抜き線を入れて引き剥がすための蓋44が設けられ、かつその蓋44に指をかける輪を有する指掛け部45が設けられ、指掛け部を引っ張って蓋44を引き剥がし、開口しうるようにする。この蓋44は水が漏れないように設ける。前記指掛け部45は容器の底部の外側に設けると、指掛け部が何かに引っ掛かって剥がれ、水漏れを生ずる恐れがあるので、指掛け部は容器の内部に設けるのが好ましい。
実施形態では、蓋を指掛け部で剥がす場合を示したが、これに限られるものではなく、例えば、容器の底部に打ち抜き可能なめくら蓋を設けるか、或いは容器の底部に排出孔を設けてゴム、合成樹脂製等の栓体を水漏れしないように嵌合するか或いはねじ込む等して備えることもできる。
【0034】
水耕栽培用容器の構成によれば、前記した蕗用保持板を上部の段部41に保持し、容器に蕗用保持板の近くまで水、培養液等の液体を入れ、蕗の根が伸びて生育させ、茎葉がグリーンより赤紫、茶系のグリーンに変色するのを観賞することができる。蕗は食用とすることもできる。
容器の底部に引き剥がし型蓋44を設けたので、水耕栽培の場合には、蓋は取らないで、容器として使用して、水、培養液等液体を入れて使用することができる。また、土壌栽培に変える場合には、水を捨て、容器内部の蓋の指掛け部45に指をかけて引っ張って蓋を引き剥がして開口し、容器に土を入れて通常の植木鉢として使用することができる。
【0035】
以上の実施形態を示したが、この発明はこの形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の形態を実施しうるものである。上記実施形態では、蕗用保持板を蕗の根茎を栽培する場合について、説明したが、この蕗用保持板は野菜、例えば、三つ葉、菜類、ネギ、或いは植物、例えば球根の栽培にも利用することができる。
野菜の種場合には、例えば、挟持爪に挟持しうる大きさの適宜形状、例えば、四角形或いは棒状スポンジ等を利用して、スポンジに種を入れて、それを挟持して栽培することができる。この場合にはスポンジの位置まで水に浸けて使用する。
保持板の挟持爪に色々な野菜の種を入れたスポンジを挟持することで、いろいろな野菜が生育して盆栽として楽しむことができ、大きくなれば、食用として利用することもできる。
【0036】
【発明の効果】
この発明によれば、複数の挟持爪で蕗の根茎を挟持して簡単に保持でき、根茎から出る根は複数の穴を通じて下方へ伸ばすことができる。蕗の根茎を保持板に保持して、根茎から茎葉が生長するとき、紫外線の受け方で茎葉の色彩が、緑、赤、紫に変化するのを観賞することができる。また、蕗の薹が咲けば、花を観賞できる。蕗の他に野菜、植物などを寄せ植えして楽しむこともできる。
蕗用保持板の板体を楕円形、長方形等横長の形状とすれば、長い蕗の根茎を並べ、長い蕗の根茎の複数箇所から蕗の茎葉、蕗の薹を生長させることができる。
【0037】
この発明によれば、挟持片と板体間で付勢手段により蕗の根茎を挟持して簡単に保持でき、根茎から出る根は複数の穴を通じて下方へ伸ばすことができる。蕗の根茎を保持板に保持して、根茎から茎葉が生長するとき、紫外線の受け方で茎葉の色彩が、緑、赤、紫に変化するのを観賞することができる。
【0038】
この発明によれば、板体の上面に設けた固定板と挟持板との間に蕗の根茎を挿入して付勢手段により挟持して簡単に保持でき、根茎から出る根は複数の穴を通じて下方へ伸ばすことができる。蕗の根茎を保持板に保持して、根茎から茎葉が出て紫外線の受け方で茎葉の色彩が、緑、赤、紫に変化するのを観賞することができる。
【0039】
この発明によれば、板体の支持片間に根茎を挿入し押さえ部材を被せて、根茎を簡単に保持でき、根茎から出る根は複数の穴を通じて下方へ伸ばすことができる。蕗の根茎を保持板に保持して、根茎から茎葉が出て紫外線の受け方で茎葉の色彩が、緑、赤、紫に変化するのを観賞することができる。
【0040】
この発明の水耕栽培用容器によれば、水、培養液等の液体を入れて蕗の根が伸びて蕗を生育させることができる。また、容器の底部に蓋或いは栓体を設け、水耕栽培の場合には、容器として水、培養液等液体を入れて使用することができ、また、土壌栽培に変える場合には、蓋、或いは栓体を取り除いて排水孔とし、容器に土を入れて通常の鉢として使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の蕗用保持板の平面図である。
【図2】同一部破断正面図である。
【図3】蕗用保持板の挟持爪の拡大斜視図である。
【図4】蕗の根茎を挟持爪で挟持した状態の斜視図である。
【図5】同断面図である。
【図6】蕗用保持板の挟持爪の別の実施形態を示す拡大斜視図である。
【図7】蕗の根茎を挟持爪で挟持した状態の斜視図である。
【図8】蕗用保持板の別の実施形態を示す平面図である。
【図9】同一部破断側面図である。
【図10】蕗用保持板の別の実施形態で、挟持片を備えた平面図である。
【図11】同側面図である。
【図12】蕗用保持板の別の実施形態で、固定板と挟持板を備えた平面図である。
【図13】同側断面図である。
【図14】蕗を挟持する状態の同側断面図である。
【図15】同断面図である。
【図16】支持片に押さえ部材を被せた状態の平面図である。
【図17】同断面図である。
【図18】根茎に茎葉が生長した状態の蕗用保持板の断面図である。
【図19】根茎に蕗の薹が咲いた状態の蕗用保持板の断面図である。
【図20】蕗用保持板を備えた容器の平面図である。
【図21】蕗が生育した状態の容器の一部破断正面図である。
【図22】容器の底部の引き剥がし型蓋を示す平面図である。
【符号の説明】
1 板体
2 挟持爪
3 穴
5 蕗用保持板
12 挟持片
13 バネ
21 固定板
22 挟持板
23 バネ
24 ガイド溝
31 支持片
32 押さえ部材
40 水耕栽培用容器
44 蓋
A 根茎
B 茎葉
C 蕗の薹
D 根

Claims (6)

  1. 板体の上面に1列或いは複数列で、かつ各列に任意の間隔をおいて複数箇所に蕗の根茎を両側より挟持するための複数の挟持爪を対向して設け、
    かつ板体には前記挟持爪間若しくは任意の複数箇所に根茎の根のための穴を設け、
    複数の挟持爪間で根茎を挟持しうるようにしたことを特徴とする蕗用保持板。
  2. 板体の上面に1列或いは複数列で、かつ各列に任意の間隔をおいて複数箇所に蕗の根茎を挟持するための挟持片を板体に対し常時は閉じる方向に付勢手段で付勢して備え、
    かつ前記板体には挟持片の箇所若しくは任意の複数箇所に根茎の根のための穴を設け、
    該挟持片と板体との間で付勢手段により根茎を挟持しうるようにしたことを特徴とする蕗用保持板。
  3. 板体の上面に1列或いは複数列で、かつ各列に任意の間隔をおいて複数箇所に固定板と、それに対してガイド溝に沿って進退可能で常時は閉じる方向に付勢手段で付勢する挟持板とを備え、
    かつ前記板体には固定板と挟持板間若しくは任意の複数箇所に根茎の根のための穴を設け、
    前記固定板と挟持板との間で付勢手段により根茎を挟持しうるようにしたことを特徴とする蕗用保持板。
  4. 板体の上面に1列或いは複数列で、かつ各列に任意の間隔をおいて複数箇所に蕗の根茎を通すための一対の支持片を設け、
    該一対の支持片に蕗の根茎を押さえるための押さえ部材を脱着可能に被せ、
    かつ前記板体には支持片間若しくは任意の複数箇所に根茎の根のための穴を設け、
    押さえ部材を支持片に被せて根茎を保持しうるようにしたことを特徴とする蕗用保持板。
  5. 請求項1〜4に記載したいずれかの蕗用保持板を上部に備えた水耕栽培用容器。
  6. 底部に取除き可能な蓋或いは栓体を設けた請求項5記載の水耕栽培用容器。
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