JP3763873B2 - シートスライド装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、シートを自動的に移動させるのに利用されるシートスライド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
シートを自動的に移動させるシートスライド装置としては、シートモータに備えたアーマチュアが、ケーブルを介して一方のリードスクリューに歯車連結されているとともに、他方のリードスクリューにケーブルを介さずに歯車連結されているものが知られている。一方のリードスクリューはシートに固定される一方のアッパレールに平行に配置され、他方のリードスクリューはシートに固定される他方のアッパレールに平行に配置され、一方、他方のアッパレールが移動可能に取付けられた一方、他方のロアレールが車体側に固定されている。一方、他方のロアレールには一方、他方のリードスクリューにねじ込まれた一方、他方のナット部材が固定されているため、シートモータのアーマチュアが回転することによって、ケーブルを介して一方のリードスクリューが回転するとともに、ケーブルを介さずに他方のリードスクリューが回転し、一方、他方のリードスクリューが一方、他方のナット部材に対して離れる側または近づく側にシートを移動させる。一方、他方のリードスクリューが回転すると、一方、他方のリードスクリュー上にそれぞれ配置されたストッパに対し、一方、他方のナット部材がそれぞれ衝突するため、シートの移動が停止する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記したシートスライド装置では、一方のリードスクリュー上に、シートの移動量に対応して一方のナット部材が衝突する2個のストッパが配置され、他方のリードスクリュー上にも、シートの移動量に対応して他方のナット部材が衝突する2個のストッパがそれぞれ配置されていたため、一方のリードスクリュー上のストッパと、他方のリードスクリュー上のストッパとが対称配置されずに位置ずれしたものとなっていると、一方、他方のリードスクリューが回転した際、ケーブルを介して歯車連結された一方のリードスクリュー上で一方のナット部材がストッパに衝突しても、ケーブルを介さずに直接歯車連結された他方のリードスクリュー上で他方のナット部材がストッパに同時に衝突せずに、その後も、他方のリードスクリューが他方のナット部材に対して移動することとなるため、アーマチュアに結合されたケーブルにシートを通常移動させる際よりも大きな負荷荷重がかかり、その負荷荷重に耐えるように、ケーブルにワイヤ縒線を内装したものが用いられていた。そのため、大きな荷重に耐え得るためのワイヤ縒線を内装したケーブルを作成するにあたり、ワイヤ縒線の端部を溶接等でジョイントに結合するという容易でない作業を強いられるという問題点があった。また、一方、他方のリードスクリューに2個ずつのストッパをそれぞれ配置することによって、部品点数が大きくなるという問題点もあり、これらの問題点を解決することが課題となっていた。
【0004】
【発明の目的】
この発明に係わるシートスライド装置は、ワイヤ縒線等を用いることがなく作業が容易で簡素なケーブルを用いることができるとともに、ストッパの数を減らすことによって、部品点数の減少を図れるシートスライド装置を提供することを目的としている。
【0005】
【発明の構成】
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係わるシートスライド装置では、車体側に固定されるロアレールと、ロアレールに沿って移動可能に取付けられ、シートに固定されるアッパレールと、正方向または逆方向の電源の接続により正回転または逆回転するアーマチュアを備えたシートモータと、シートモータにおいてアーマチュアの一方側に結合された樹脂製の回転芯部を有するケーブルと、シートモータの一方側に配置され、ケーブルを介してアーマチュアに結合された第1の減速機構と、シートモータの他方側に配置され、シートモータのアーマチュアに結合された第2の減速機構と、アッパレールに平行に配置され、第1の減速機構の出力側に結合された第1のリードスクリューと、アッパレールに平行に配置され、第2の減速機構の出力側に結合された第2のリードスクリューと、ロアレールに固定され、第1のリードスクリューに噛合された第1のナット部材と、ロアレールに固定され、第2のリードスクリューに噛合された第2のナット部材とを備え、第1のリードスクリュー上を移動する第1のナット部材が自由に移動可能な如く構成するとともに、第2のリードスクリュー上には、第2のナット部材の一方側のストローク端において該第2のナット部材に衝突可能な第1のストッパと、該第2のナット部材の他方側のストローク端において該第2のナット部材に衝突可能な第2のストッパが配置されている構成としたことを特徴としている。
【0007】
この発明の請求項2に係わるシートスライド装置では、車体側に固定されるロアレールと、ロアレールに沿って移動可能に取付けられ、シートに固定されるアッパレールと、モータケース内に回転可能に配置されていて正方向または逆方向の電源の接続により正回転または逆回転するアーマチュアを備えたシートモータと、シートモータにおいてアーマチュアの一方側に結合された樹脂製の回転芯部を有するケーブルと、シートモータの一方側に配置された第1のギヤボックスと、シートモータの他方側に配置され、第1のギヤボックスと一対の第2のギヤボックスと、第1のギヤボックス内に回転可能に配置され、ケーブルに結合された第1の入力歯車と、第2のギヤボックス内に回転可能に配置され、アーマチュアの他方側に結合された第2の入力歯車と、第1のギヤボックス内に回転可能に配置され、第1の入力歯車に噛合された第1の出力歯車と、第2のギヤボックス内に回転可能に配置され、第2の入力歯車に噛合された第2の出力歯車と、アッパレールに平行に配置され、第1の出力歯車に結合された第1のリードスクリューと、アッパレールに平行に配置され、第2の出力歯車に結合された第2のリードスクリューと、ロアレールに固定され、第1のリードスクリューに噛合された第1のナット部材と、ロアレールに固定され、第2のリードスクリューに噛合された第2のナット部材とを備え、第1のリードスクリュー上を移動する第1のナット部材が自由に移動可能な如く構成するとともに、第2のリードスクリュー上には、第2のナット部材の一方側のストローク端において該第2のナット部材に衝突可能な第1のストッパと、該第2のナット部材の他方側のストローク端において該第2のナット部材に衝突可能な第2のストッパが配置されている構成としたことを特徴としている。
【0008】
この発明の請求項3に係わるシートスライド装置では、ケーブルには、回転芯部の一端側に配置されていて第1のギヤボックス側で第1の入力歯車に結合可能な第1の結合部と、回転芯部の他端側に配置されていてアーマチュアの一方側に結合可能な第2の結合部と、回転芯部の外側に、回転芯部とは硬度差のある異種の樹脂で一体的に成形されていて、回転芯部を回転可能に支持しているアウタケーシングと、アウタケーシングの一端部寄りに固着されていて第1の結合部を回転可能に支持する第1のケーシングエンドと、アウタケーシングの他端部寄りに固着されていて第2の結合部を回転可能に支持する第2のケーシングエンドと、第1のケーシングエンドの端部に配置されていて第1のギヤボックスに着脱可能に取付けられた第1の締付部材と、第2のケーシングエンドの端部に配置されていてシートモータのモータケースに着脱可能に取付けられた第2の締付部材を備えている構成としたことを特徴としている。
【0009】
【発明の作用】
この発明の請求項1、2または3に係わるシートスライド装置において、第1のストッパ及び第2のストッパは、第2のリードスクリューには取付けられているが、第1のリードスクリューに取付けられていない。そして、シートが移動して一方側のストローク端または他方側のストローク端に到達することによって、第2のナット部材が第1のストッパまたは第2のストッパに衝突した際、その動力伝達経路にケ−ブルがないので、直ちに第2のナット部材は移動を停止する。このため、第1のナット部材は第2のナット部材がストッパに衝突するのと同時に移動を停止する。それ故、ケーブルに大きな負荷荷重がかかることはなく、該ケーブルに高い回転強度が要求されることはない。
【0010】
【実施例】
図1ないし図5にはこの発明に係わるシートスライド装置の第1実施例が示されている。
【0011】
図2に示されるこの発明に係わるシートスライド装置1は、主として、シートモータ2、右側のロアレール3、左側のロアレール4、右側のアッパレール5、左側のアッパレール6、第1のリードスクリュー7、第2のリードスクリュー8、第1のギヤボックス9、第2のギヤボックス10、第1のナット部材11、第2のナット部材12から構成されている。
【0012】
シートモータ2は、第2のギヤボックス10側に取付けられており、モータケース2aに収容されたアーマチュア2bが、正側の電源の接続によって正回転し、逆側の電源の接続によって逆回転する。このアーマチュア2bに備えたアーマチュア軸2b1は、モータケース2aの一端側において、後述するケーブル13に備えた第2の結合部13cが結合されているため、ケーブル13を介して第1のギヤボックス9内で後述する第1のウオームギヤ14に間接的に結合されている一方、モータケース2aの他端側において第2のギヤボックス10内で後述する第2のウオームギヤ15に直接結合されている。
【0013】
第1のリードスクリュー7は、右側のアッパレール5に沿って延びていて中央に設けられた雄ねじ7aに、後述する第1のナット部材11がねじ込まれており、一端側が第1のギヤボックス9内に配置され、他端側が右側のアッパーレール5の端部で回転可能に支持されている。
【0014】
第2のリードスクリュー8は、左側のアッパレール6に沿って延びていて中央に設けられた雄ねじ8aに、後述する第2のナット部材12がねじ込まれており、一端側が第2のギヤボックス10内に配置され、他端側が左側のアッパーレール6の端部で回転可能に支持されている。
【0015】
第2のリードスクリュー8には、雄ねじ8aの両端部に第1のストッパ30、第2のストッパ31が固定されている。第1、第2のストッパ30、31には環状に形成されていて雄ねじ8a側に対向配置されたゴム製のダンパー部30a、31aと、ダンパー部30a、31aの外側にダンパー部30a、31aに当接可能に形成されたダンパーホルダ30b、31bが備えられている。第1、第2のストッパ30、31は、第2のリードスクリュー8にのみ取付けられており、第1のリードスクリュー7にストッパは取付けられていない。第1、第2のストッパ30、31には、後述する第2のナット部材12が衝突可能になっている。
【0016】
第1、第2のリードスクリュー7、8の一端寄りには、図3に示されるように、雄ねじ7a、8aに比べて小径のヘリカルギヤ取付用軸部7b、8bが形成されており、ヘリカルギヤ取付用軸部7b、8bの先端寄りには、断面が小判形状をなす回止部7b1、8b1が形成されている。そして、第1、第2のリードスクリュー7、8の一端には、ヘリカルギヤ取付用軸部7b、8bに比べて小径のねじ部7c、8cが備えられている。
【0017】
第1、第2のリードスクリュー7、8は、ヘリカルギヤ取付用軸部7b、8bの基端側に配置された一方側の平座金16、17および先端側に配置された他方側の平座金18、19を介して、後述する第1の減速機構、第2の減速機構の一部を構成する第1のヘリカルギヤ20、第2のヘリカルギヤ21が回止部7b1、8b1において回り止められて結合され、ヘリカルギヤ取付用軸部7b、8bに装着された一方側の平座金16、17と第1、第2のヘリカルギヤ20、21と他方側の平座金18、19の外側に第1、第2のリードスクリューナット22、23がそれぞれねじ込まれることによって、第1、第2のヘリカルギヤ20、21が固定されている。
【0018】
第1のギヤボックス9は、右側のアッパレール5側に配置されていて、上部が図示しないシートに固定されている。
【0019】
第2のギヤボックス10は、右側のアッパレール5に平行配置されている左側のアッパレール6側に配置されていて、上部が上記シートに固定されている。
【0020】
右側のアッパレール5は、右側のロアレール3上を移動可能に組付けられ、左側のアッパレール6は左側のロアレール4上を移動可能に組付けられている。
【0021】
第1のギヤボックス9のケース9a内には、図3に示されるように、第1の減速機構の一部を構成していて第1の入力歯車である第1のウオームギヤ14が回転可能に収容されているとともに、この第1のウオームギヤ14に対し直交して噛合された第1の出力歯車である第1のヘリカルギヤ20が第1、第2の軸受24、25によって回転可能に支持されている。
【0022】
第1のウオームギヤ14の中央には、角孔状の挿入部14aが形成されているため、この挿入部14aに、後述するケーブル13に備えられた第1の結合部13bが挿入される。
【0023】
第1のヘリカルギヤ20の中央には、丸孔状に形成されたリードスクリュー挿入孔20aが備えられているとともに、このリードスクリュー挿入孔20aの端部寄りに、小判孔状に形成された回止孔20bが備えられているため、リードスクリュー挿入孔20aに第1のリードスクリュー7のヘリカルギヤ取付用軸部7bが挿入されることによって、第1のリードスクリュー7の回止部7b1が回止孔20bにおいて回り止められる。
【0024】
第2のギヤボックス10にも、第1のギヤボックス9と同様にして、ケース10a内に第2の減速機構の一部を構成していて第2の入力歯車である第2のウオームギヤ15が回転可能に収容され、第3、第4の軸受26、27によって第2の出力歯車である第2のヘリカルギヤ21が回転可能に支持されている。
【0025】
第2のウオームギヤ15のほぼ中央には、角孔状の挿入部15aが形成されているため、この挿入部15aに、シートモータ2のアーマチュア2b1に有するアーマチュア軸2b1が結合される。
【0026】
第2のヘリカルギヤ21の中央には、丸孔状に形成されたリードスクリュー挿入孔21aが備えられているとともに、このリードスクリュー挿入孔21aの端部寄りに、小判孔状に形成された回止孔21bが備えられているため、リードスクリュー挿入孔21aに第2のリードスクリュー8のヘリカルギヤ取付用軸部8bが挿入されることによって、第2のリードスクリュー8の回止部8b1が回止孔21bにおいて回り止められる。
【0027】
一方、第1のギヤボックス9内で第1のウオームギヤ14に結合されているとともにシートモータ2のアーマチュア軸2b1にも結合されているケーブル13には、図4に示されるように、回転芯部13a、第1の結合部13b、第2の結合部13c、アウタケーシング13d、第1のケーシングエンド13e、第2のケーシングエンド13f、第1の締付部材13g、第2の締付部材13hが備えられている。
【0028】
回転芯部13aは、ポリアセタールやナイロンなどの可撓性樹脂を素材として丸棒状に形成されている。回転芯部13aの端部寄りには、第1、第2の結合部13b、13cがそれぞれ形成されている。
【0029】
第1、第2の結合部13b、13cは角棒状に形成されており、第1の結合部13bは、第1のギヤボックス9内において第1のウオームギヤ14の挿入部14aに挿入されて回り止められている。第2の結合部13cは、シートモータ2のモータケース2aに形成されたケーブル連結部2a1内でアーマチュア軸2b1に結合されている。
【0030】
回転芯部13aの外側には潤滑油脂層13iが形成され、潤滑油脂層13iの外側にアウタケーシング13dが配置されている。
【0031】
アウタケーシング13dは、回転芯部13aに比べて硬度差(回転芯部13aよりも硬度が高い。)があって回転心部13aとは異なるポリウレタン,ポリプロピレンを素材として、潤滑油脂層13iを介し回転芯部13aの外側に一体的にして筒形状に成形されているため、アウタケーシング13dの内部で回転芯部13aが回転可能になっている。アウタケーシング13dの端部には第1、第2のケーシングエンド13e、13fが配置されている。
【0032】
第1のケーシングエンド13eは、円筒形状をなし、基端部がアウタケーシング13dの一端側に6角加締によって固着され、先端部に、鍔状に形成されたフック13e1が第1の締付部材13gに掛止されている。第1のケーシングエンド13eの内側には、潤滑油脂が塗布されている。
【0033】
第2のケーシングエンド13fは、第1のケーシングエンド13eと同様にして円筒形状をなし、基端部がアウタケーシング13dの他端側に6角加締によって固着され、先端部に、鍔状に形成されたフック13f1が第2の締付部材13hに掛止されている。第2のケーシングエンド13fの内側には、潤滑油脂が塗布されている。
【0034】
第1の締付部材13gは、円筒形状をなし、内周側に雌ねじ13g1が形成されている。雌ねじ13g1は、第1のギヤボックス9に備えたケース9aの側部に形成された雄ねじ9a1にねじ込まれる。
【0035】
第1の締付部材13gは、基端部が第1のケーシングエンド13eのフック13e1に掛止されているため、回転芯部13aの第1の結合部13bが第1のギヤボックス9内において第1のウオームギヤ14に形成された挿入部14aに挿入されてから、雌ねじ13g1がケース9aの雄ねじ9a1にねじ込まれることによって、回転芯部13aの一端側を第1のギヤボックス9に連結する機能をもつ。また、第1の締付部材13gは、雌ねじ13g1がケース9aの雄ねじ9a1に対して戻されると、回転芯部13aの一端側を第1のギヤボックス9から離脱させるため、ケーブル13と第1のギヤボックス9とを着脱可能に結合する。
【0036】
第2の締付部材13hは、第1の締付部材13gと同一の円筒形状をなし、内周側に図示しない雌ねじが形成され、この雌ねじがシートモータ2のモータケース2aに有するケーブル連結部2a1の外側に形成された図示しない雄ねじにねじ込まれる。この第2の締付部材13hはケーブル13とシートモータ2のモータケース2aとを着脱可能に結合する。
【0037】
一方、第1、第2のリードスクリュー7、8の雄ねじ7a、8aにねじ込まれている第1、第2のナット部材11、12には、第1、第2のリードスクリュー7、8にそれぞれ噛合うナット本体11a、12aと、ナット本体11a、12aを収容したナットハウジング11b、12bとが備えられており、ナットハウジング11b、12bは右側のロアレール3、左側のロアレール4にねじ止められているため、第1、第2のリードスクリュー7、8が正回転すると、第1、第2のリードスクリュー7、8の雄ねじ7a、8aが螺挿されながら、第1、第2のナット部材11、12に対し第1、第2のギヤボックス9、10を離れる側に移動させ、これに反して、第1、第2のリードスクリュー7、8が逆回転すると、第1、第2のリードスクリュー7、8の雄ねじ7a、8aが螺挿されながら、第1、第2のナット部材11、12に対して第1、第2のギヤボックス9、10を近付ける側に移動させる。
【0038】
このような構造を有するシートスライド装置1は、右側、左側のアッパレール5、6がシートの下面に取付けられるとともに、右側、左側のロアレール3、4がフロアパネルに固定されて車体に組付けられ、シートモータ2のアーマチュア2bには電源を接続させるためのコントローラが電気的に接続される。コントローラはオートドライビングポジションシステムに併設されているため、マニュアルスイッチの操作によってマニュアル作動用の電流を供給するとともに、イグニションスイッチのオン位置からオフ位置への切換えや、ドアが閉じている状態から開けられた際に発生する検出信号によってオート作動用の電流を供給するようになっている。
【0039】
マニュアルスイッチが前進側に切換えられることによって、シートモータ2のアーマチュア2bに逆側の電源が接続されると、アーマチュア軸2b1が逆回転するため、ケーブル13の回転芯部13aを介して第1のギヤボックス9内で第1のウオームギヤ14が逆回転し、第1のウオームギヤ14が逆回転することによって、第1のヘリカルギヤ20も逆回転し、第1のリードスクリュー7が逆回転する。と同時に、第2のギヤボックス10内でアーマチュア軸2b1に直接結合された第2のウオームギヤ15が逆回転し、第2のウオームギヤ15が逆回転することによって、第2のヘリカルギヤ21も逆回転し、第2のリードスクリュー8が逆回転することにより、第1、第2のギヤボックス9、10が第1、第2のナット部材11、12から離れる側に移動されるため、シートが前進移動される。
【0040】
シートが前進移動され、最前位置に到達して、第2のリードスクリュー8上に取付けられた第2のストッパ31のダンパー部31aが第2のナット部材12に衝突し、シートが最前位置で停止される。
【0041】
上記に反して、マニュアルスイッチが後退側に切換えられることによって、シートモータ2のアーマチュア2bに正側の電源が接続されると、アーマチュア軸2b1が正回転するため、ケーブル13の回転芯部13aを介して第1のギヤボックス9内で第1のウオームギヤ14が正回転し、第1のウオームギヤ14が正回転することによって、第1のヘリカルギヤ20も正回転し、第1のリードスクリュー7が正回転する。と同時に、第2のギヤボックス10内でアーマチュア軸2b1に直接結合された第2のウオームギヤ15が正回転し、第2のウオームギヤ15が正回転することによって、第2のヘリカルギヤ21も正回転し、第2のリードスクリュー8が正回転することにより、第1、第2のギヤボックス9、10が第1、第2のナット部材11、12に近付く側に移動されるため、シートが後退移動される。
【0042】
シートが後退移動され、最後位置に到達して、第2のリードスクリュー8上に取付けられた第1のストッパ30のダンパー部30aが第2のナット部材12に衝突し、シートが最後位置で停止される。
【0043】
そして、イグニションスイッチがオン位置からオフ位置へ切換えられ、ドアが閉じている状態から開けられると、シートモータ2のアーマチュア2bにコントローラよりオート作動用の電流が供給され、シートモータ2のアーマチュア2bに正側の電源が接続されてアーマチュア軸2b1が正回転するため、第1、第2のリードスクリュー7、8が正回転されて第1、第2のギヤボックス9、10が近付く側に移動され、シートが後退移動する。シートが予め定められた位置に到達すると、コントローラによってアーマチュア2bに対する電流の供給がカットオフされるため、シートを乗員の乗降をしやすい後退位置に停止させるものとなる。
【0044】
上述したように、シートモータ2のアーマチュア2bに樹脂製のケーブル13を介して結合された第1のリードスクリュー7が逆回転または正回転した際に、第1のリードスクリュー7上で第1のナット部材11に衝突するストッパは存在せずに、第2のリードスクリュー8が逆回転または正回転した際に、シートが移動して一方側のストローク端または他方側のストローク端に到達すると、第1のストッパ30または第2のストッパ31が第2のリードスクリュー8上で第2のナット部材12に衝突することによってシートの移動が停止する。このとき、動力伝達経路にケ−ブル13が介在していないので、直ちに第2のナット部材12は移動を停止する。このため、第1のナット部材11は第2のナット部材12が第1のストッパ30または第2のストッパ31に衝突するのと同時に移動を停止する。それ故、ケーブル13に対してシートを通常移動させる際よりも大きな負荷荷重がかかることがない。
【0045】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明の請求項1、2、3に係わるシートスライド装置によれば、ストッパは、第2のリードスクリューにのみ取付けられ、第1のリードスクリューには取付けられていない。そして、シートが移動して一方側のストローク端または他方側のストローク端に到達することによって、第2のナット部材が第1のストッパまたは第2のストッパに衝突してシートの移動が停止する。このとき、動力伝達経路にケ−ブルが介在していないので、直ちに第2のナット部材は移動を停止し、第1のナット部材は第1のリードスクリュー上でストッパに衝突せずに第2のナット部材と同時に移動を停止する。それ故、ケーブル13に対してシートを通常移動させる際よりも大きな負荷荷重がかかることがないので、ワイヤ縒線等を用いることがなく作業が容易で簡素なケーブルを用いることができるという優れた効果を奏する。またストッパの数が減少する効果も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わるシートスライド装置の一実施例においてのケーブルまわりの部分縦断平面図である。
【図2】この発明に係わるシートスライド装置の全体概要図である。
【図3】図1に示したシートスライド装置においてのギヤボックスの縦断面図である。
【図4】図1に示したシートスライド装置においてのケーブル単体の部分縦断側面図である。
【図5】図4に示したケーブルの(A−A)線断面図である。
【符号の説明】
1 シートスライド装置
2 シートモータ
2b アーマチュア
3 (ロアレール)右側のロアレール
4 (ロアレール)左側のロアレール
5 (アッパレール)右側のアッパレール
6 (アッパレール)左側のアッパレール
7 第1のリードスクリュー
8 第2のリードスクリュー
9 第1のギヤボックス
10 第2のギヤボックス
11 第1のナット部材
12 第2のナット部材
13 ケーブル
13a 回転芯部
13b 第1の結合部
13c 第2の結合部
13d アウタケーシング
13e 第1のケーシングエンド
13f 第2のケーシングエンド
13g 第1の締付部材
13h 第2の締付部材
14 (第1の減速機構)(第1の入力歯車)第1のウオームギヤ
14a 挿入部
15 (第2の減速機構)(第2の入力歯車)第2のウオームギヤ
15a 挿入部
20 (第1の減速機構)(第1の出力歯車)第1のヘリカルギヤ
21 (第2の減速機構)(第2の出力歯車)第2のヘリカルギヤ
30 (ストッパ)第1のストッパ
31 (ストッパ)第2のストッパ
Claims (3)
- 車体側に固定されるロアレールと、上記ロアレールに沿って移動可能に取付けられ、シートに固定されるアッパレールと、正方向または逆方向の電源の接続により正回転または逆回転するアーマチュアを備えたシートモータと、上記シートモータにおいてアーマチュアの一方側に結合された樹脂製の回転芯部を有するケーブルと、上記シートモータの一方側に配置され、上記ケーブルを介して上記アーマチュアに結合された第1の減速機構と、上記シートモータの他方側に配置され、上記シートモータのアーマチュアに結合された第2の減速機構と、上記アッパレールに平行に配置され、上記第1の減速機構の出力側に結合された第1のリードスクリューと、上記アッパレールに平行に配置され、上記第2の減速機構の出力側に結合された第2のリードスクリューと、上記ロアレールに固定され、上記第1のリードスクリューに噛合された第1のナット部材と、上記ロアレールに固定され、上記第2のリードスクリューに噛合された第2のナット部材とを備え、上記第1のリードスクリュー上を移動する上記第1のナット部材が自由に移動可能な如く構成するとともに、上記第2のリードスクリュー上には、上記第2のナット部材の一方側のストローク端において該第2のナット部材に衝突可能な第1のストッパと、該第2のナット部材の他方側のストローク端において該第2のナット部材に衝突可能な第2のストッパが配置されていることを特徴とするシートスライド装置。
- 車体側に固定されるロアレールと、上記ロアレールに沿って移動可能に取付けられ、シートに固定されるアッパレールと、モータケース内に回転可能に配置されていて正方向または逆方向の電源の接続により正回転または逆回転するアーマチュアを備えたシートモータと、上記シートモータにおいてアーマチュアの一方側に結合された樹脂製の回転芯部を有するケーブルと、上記シートモータの一方側に配置された第1のギヤボックスと、上記シートモータの他方側に配置され、上記第1のギヤボックスと一対の第2のギヤボックスと、上記第1のギヤボックス内に回転可能に配置され、上記ケーブルに結合された第1の入力歯車と、上記第2のギヤボックス内に回転可能に配置され、アーマチュアの他方側に結合された第2の入力歯車と、上記第1のギヤボックス内に回転可能に配置され、上記第1の入力歯車に噛合された第1の出力歯車と、上記第2のギヤボックス内に回転可能に配置され、上記第2の入力歯車に噛合された第2の出力歯車と、上記アッパレールに平行に配置され、上記第1の出力歯車に結合された第1のリードスクリューと、上記アッパレールに平行に配置され、上記第2の出力歯車に結合された第2のリードスクリューと、上記ロアレールに固定され、上記第1のリードスクリューに噛合された第1のナット部材と、上記ロアレールに固定され、上記第2のリードスクリューに噛合された第2のナット部材とを備え、上記第1のリードスクリュー上を移動する上記第1のナット部材が自由に移動可能な如く構成するとともに、上記第2のリードスクリュー上には、上記第2のナット部材の一方側のストローク端において該第2のナット部材に衝突可能な第1のストッパと、該第2のナット部材の他方側のストローク端において該第2のナット部材に衝突可能な第2のストッパが配置されていることを特徴とするシートスライド装置。
- ケーブルには、回転芯部の一端側に配置されていて第1のギヤボックス側で第1の入力歯車に結合可能な第1の結合部と、該回転芯部の他端側に配置されていてアーマチュアの一方側に結合可能な第2の結合部と、該回転芯部の外側に、該回転芯部とは硬度差のある異種の樹脂で一体的に成形されていて、該回転芯部を回転可能に支持しているアウタケーシングと、上記アウタケーシングの一端部寄りに固着されていて上記第1の結合部を回転可能に支持する第1のケーシングエンドと、該アウタケーシングの他端部寄りに固着されていて上記第2の結合部を回転可能に支持する第2のケーシングエンドと、上記第1のケーシングエンドの端部に配置されていて上記第1のギヤボックスに着脱可能に取付けられた第1の締付部材と、上記第2のケーシングエンドの端部に配置されていてシートモータのモータケースに着脱可能に取付けられた第2の締付部材を備えていることを特徴とする請求項2に記載のシートスライド装置。
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