JP3820663B2 - シールド掘進機のエレクタ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シールド工法におけるセグメントを組み立てるシールド掘進機のエレクタ装置において、特に種類の違うセグメントを組み立てるためのシールド掘進機のエレクタ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、平板セグメントをトンネル内に組み立てるエレクタ装置は、エレクタ本体の下端部に設けられた一対の把持爪を近接離間させることによって平板セグメントの上面中央部に突設されたフランジ付ピンを挟むと共に、平板セグメントの両端をサポートパッド等で押さえることによって、平板セグメントを把持するようにしている。
【0003】
また、中子セグメントをトンネル内に組み立てるエレクタ装置は、エレクタ本体に設けられた一対のアームを中子セグメントの上面に形成された肉抜き部に挿入してアームの先端側から肉抜き部の側壁のピン穴にピンを挿入して中子セグメントを把持するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一つの工事で平板セグメントと中子セグメント等の複数種類のセグメントを使い分ける方法は、今後必要になると思われるため、その対策が要求されている。その対策の一つとしては、それぞれの把持部(把持爪,アーム)の構造が違うために、上述のようにエレクタ装置を複数設けて組み立てることが考えられるが、これでは、エレクタ装置の構造が複雑になると共に、製作コストが上昇してしまう。
【0005】
また、一方のセグメントに対応するエレクタ装置を設け、その把持部を、他方のセグメントに対応する把持部と交換することも考えられるが、各把持部(把持爪,アーム)の大きさが異なるため、セグメントの把持高さが平板セグメント用の把持爪と中子セグメント用のアームとで異なってしまい、セグメントの受け渡し部の高さを調整しなければならないという問題が発生する。
【0006】
そこで、本発明は上記従来の問題点を解決するために案出されたものであり、その目的は、簡単な構造で平板セグメントと中子セグメント等の複数種類のセグメントを組み立てると共に、セグメントの把持高さがズレないシールド掘進機のエレクタ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決すべく本発明は、平板セグメントと中子セグメントとを選択的に組み立てるシールド掘進機のエレクタ装置であって、エレクタ本体に、平板セグメント把持用の把持爪をそれぞれ取り付けるための一対の支持部材を近接離間移動自在に設け、この支持部材を離間させたときそれら支持部材の間に、中子セグメント用の把持ユニットを収納するための収納スペースを形成したものである。
【0008】
本発明によれば、平板セグメント用の把持爪が取り付けられる一対の支持部材を離間させ、その間に中子セグメント用の把持ユニットの収納スペースを形成したので、平板セグメントと中子セグメントとで、セグメントの把持高さを略同等にすることができる。
【0009】
また、上記中子セグメント用の把持ユニットに、中子セグメントの肉抜き部に挿入される一対のアームを回動自在に設け、上記エレクタ本体と各支持部材との間に、支持部材を近接離間移動させるためのアクチュエータをそれぞれ着脱自在に設け、上記アームに、当該アームを回動すべくアクチュエータの支持部材側の端部を取り付けるための取付座を設けたものが望ましい。
【0010】
これによれば、アームを回動させる装置を省略することができ、エレクタ装置の構造をさらに簡単にすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。
【0012】
本発明に係るシールド掘進機のエレクタ装置は、平板セグメントと中子セグメントとを選択的に組み立てるシールド掘進機のエレクタ装置であって、エレクタ装置本体の支持部材に、平板セグメント把持用の把持爪或いは中子セグメント用の把持ユニットを選択的に取り付けるもので、その取付け部に特長を有するものである。
【0013】
まず、平板セグメントを組み立てる場合のシールド掘進機のエレクタ装置の構成について説明する。
【0014】
図1及び図2は、本発明に係るシールド掘進機のエレクタ装置に平板セグメント把持用の把持爪を取り付けた状態を示した正面図、図5は、このエレクタ装置を上方から見た平面図である。
【0015】
図1及び図2に示すように、平板セグメントを組み立てる場合のエレクタ装置1aは、トンネルの内周に沿って回転自在のフレーム体2に固定されている。このエレクタ装置1aには、平板セグメント3把持用の一対の把持爪4a,4bをそれぞれ取り付けるための一対の支持部材5a,5bが近接離間移動自在に設けられている。
【0016】
支持部材5a,5bは左右対称で略直方体に形成されており、フレーム体2側に固定された固定ガイド板6a,6bが、その支持部材5a,5b内部に挿入されている。そして、支持部材5a,5bは、固定ガイド板6a,6bに沿ってトンネルの横断面方向に移動自在になっている。
【0017】
また、把持爪4a,4bには、これらが近接したときに、平板セグメント3の上面中央部に取り付けられたフランジ付ピン7を挟み込んで把持するための半円状の切欠き部8a,8b(図5参照)がそれぞれ形成されている。そして、把持爪4a,4bは支持部材5a,5bの向き合った中心側の下端部にボルト等を介して取外し自在に固定され、支持部材5a,5bが近接離間することによって、上記フランジ付ピン7を把持、開放するようになっている。
【0018】
支持部材5a,5bの中央側には、これらを近接離間移動させるためのアクチュエータであるシリンダ9a,9bの先端部がピン結合されている。これらのシリンダ9a,9bの基端部は、各支持部材5a,5bよりも外側のフレーム体2の固定側にそれぞれピン結合されている。シリンダ9a,9bがそれぞれ伸長することにより、各支持部材5a,5bが、中央側に押し出され近接する。また、シリンダ9a,9bがそれぞれ縮退することにより、各支持部材5a,5bが、外側に引き戻され離間する。
【0019】
固定ガイド板6a,6bの下部で各把持爪4a,4bの外側には、平板セグメント3の上面を押さえて固定するサポート体24が下方に延出して形成されている。サポート体24は、その先端部に設けられた弾性体からなるサポートパッド27が把持された平板セグメント3を押さえて、平板セグメント3の移動時の揺れを確実に止めるものである。
【0020】
次に、中子セグメントを組み立てる場合のシールド掘進機のエレクタ装置の構成について説明する。
【0021】
図3及び図4は、本発明に係るシールド掘進機のエレクタ装置に中子セグメント用の把持ユニットを取り付けた状態を示した正面図、図6は、このエレクタ装置を上方から見た平面図、図7は、その斜視図である。
【0022】
図3,図4,図6及び図7に示すように、中子セグメント11を組み立てる場合のエレクタ装置1bは、上述のエレクタ装置1aから把持爪4a,4bを取り外すと共に、支持部材5a,5bを離間させて形成される空間(収納スペース10)に、中子セグメント11を把持するための把持ユニット12を収納したものである。
【0023】
把持ユニット12には、胴部14から下方に向かって形成された一対のアーム15a,15bが設けられており、その先端部が中子セグメント11の肉抜き部16に挿入され、先端部から肉抜き部16の側壁に形成されたピン穴(図示せず)に向かってピンが延びて挿入され中子セグメント11が把持されるようになっている。このアーム15a,15bは、胴部14の前面と後面との両面それぞれに形成されている。ところで把持ユニット12の中心と中子セグメント11の中心は同一線上になるので、このアーム15a,15bは、中子セグメント11の肉抜き部16の個数によって開いた状態か、閉じた状態かが決まる。すなわち、肉抜き部16が偶数個の場合には図3に示すように、隣接する肉抜き部16間の山部17が中子セグメント11の中心に位置するので、アーム15a,15bは開いて、この山部17を跨ぐようにそれぞれ隣の肉抜き部16に挿入される。肉抜き部16が奇数個の場合には図4に示すように、肉抜き部16が中子セグメント11の中心に位置するので、アーム15a,15bは閉じて、二本とも同じ肉抜き部16に挿入されることとなる。
【0024】
アーム15a,15bの基端部には互いに連結したギア21が形成されており、胴部14内部に設けられたモータ等の駆動手段(図示せず)に連結され、アーム15a,15bが左右対称に回動するようになっている。
【0025】
なお、胴部14の前面と後面との両面それぞれのアーム15a,15bは、左側のアーム15a,15a同士及び右側のアーム15b,15b同士をその下部で前後に延びた連結部材(図示せず)を介して連結するようにしてもよい。これによれば、アーム15a,15bの強度が上がると共に、その駆動装置が単純化される。
【0026】
ところで、アーム15a,15bを回動させる方法としては、シリンダ9a,9bをそれぞれ着脱自在に設け、図4及び図6に示すように、アーム15a,15bから水平方向に延出したピン22を備えた取付座23を形成しておいて、把持ユニット12の装着後に、シリンダ9a,9bの先端部を取付座23側に取り付け替えて連結して、シリンダ9a,9bの伸縮によりアーム15a,15bを回動させることもできる。
【0027】
また、胴部14の下端部には、隣接する肉抜き部16間の山部17の傾斜した壁面32を押さえるサポート体18が形成されている。このサポート体18は、門型に形成されており、その外側面と内側面の両側にサポートパッド19がそれぞれ設けられており、山部17が中心に位置したときには、内側のサポートパッド19が山部17の壁面32を両側から挟むように固定し、肉抜き部16が中心に位置したときには、外側のサポートパッド19が中心の肉抜き部16の両側の壁面32を内側から押圧するようにして固定するようになっている。
【0028】
胴部14の上端部には、長方形のフランジ板31が設けられており、支持部材5a,5bの上端面に係止されボルトを介して固定されている。なお、把持ユニット12の取付時には、支持部材5a,5bを離間させ、把持ユニット12を前方又は後方から送り込んで、支持部材5a,5bを少し近接させて挟み込むようにする。
【0029】
以上の構成から成る本発明の実施の形態の作用を説明する。
【0030】
平板セグメント3と中子セグメント11とをトンネル内に選択的に組み立てる場合において、エレクタ装置1に平板セグメント3把持用の把持爪4と、中子セグメント11用の把持ユニット12との把持部材を選択的に取り付けるようにしたことによって、エレクタ装置1の支持部材5は一つ設けるだけでよく、エレクタ装置1を複数設ける必要がないので、装置の簡略化が図れる。また、支持部材5に把持爪4を取り付けて近接離間移動させるようにしたので、平板セグメント3の把持動作時と、把持ユニット12の取付時との支持部材5の移動を共通のアクチュエータであるシリンダ9で行うことができる。
【0031】
また、把持爪4と把持ユニット12との大きさ、特に高さ方向が異なるが、取付に際して、各支持部材5を近接離間移動自在として、各支持部材5を離間させその間に、中子セグメント11用の把持ユニット12を収納するための収納スペース10を形成したことによって、把持ユニット12と把持爪4との高さ方向の大きさの違いを吸収することができるので、セグメントの把持高さの調整を行う必要がなく、共通のセグメント供給装置を使用することができる。
【0032】
さらに、シリンダ9を把持ユニット12のアーム15に連結させ、シリンダ9の伸縮によってアーム15を回動させるようにすれば、アーム15の駆動装置を新たに設ける必要がなくなるので、さらなる装置の簡略化が図れる。
【0033】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、エレクタ装置に平板セグメント把持用の把持爪と、中子セグメント用の把持ユニットとの把持部材を選択的に取り付けるようにしたことによって、部品点数が減少し、装置の簡略化が図れると共に、製作コストの低減が図れる。
【0034】
また、離間された支持部材の間の収納スペースに把持ユニットを収納して取り付けるようにしたので、平板セグメントと中子セグメントとでセグメントの把持高さが略一定となり、受け渡し部の高さの調整の必要がないという優れた効果を発揮する。
【0035】
また、アームの取付座にアクチュエータを連結すれば、アーム専用の駆動装置が不要となるので、装置の簡略化、低コスト化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシールド掘進機のエレクタ装置に平板セグメント把持用の把持爪を取り付けた状態を示した正面図である。
【図2】図1の平板セグメントを把持した状態を示した正面図である。
【図3】本発明に係るシールド掘進機のエレクタ装置に中子セグメント用の把持ユニットを取り付けて偶数の肉抜き部を有した中子セグメントを把持した状態を示した正面図である。
【図4】本発明に係るシールド掘進機のエレクタ装置に中子セグメント用の把持ユニットを取り付けて奇数の肉抜き部を有した中子セグメントを把持した状態を示した正面図である。
【図5】図1のエレクタ装置を示した平面図である。
【図6】図4のエレクタ装置を示した平面図である。
【図7】図4のエレクタ装置を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 エレクタ装置
3 平板セグメント
4 把持爪
5 支持部材
9 シリンダ(アクチュエータ)
10 収納スペース
11 中子セグメント
12 把持ユニット
15 アーム
16 肉抜き部
23 取付座
Claims (2)
- 平板セグメントと中子セグメントとを選択的に組み立てるシールド掘進機のエレクタ装置であって、エレクタ本体に、平板セグメント把持用の把持爪をそれぞれ取り付けるための一対の支持部材を近接離間移動自在に設け、該支持部材を離間させたときそれら支持部材の間に、中子セグメント用の把持ユニットを収納するための収納スペースを形成したことを特徴とするシールド掘進機のエレクタ装置。
- 上記中子セグメント用の把持ユニットに、中子セグメントの肉抜き部に挿入される一対のアームを回動自在に設け、上記エレクタ本体と各支持部材との間に、支持部材を近接離間移動させるためのアクチュエータをそれぞれ着脱自在に設け、上記アームに、当該アームを回動すべくアクチュエータの支持部材側の端部を取り付けるための取付座を設けた請求項1記載のシールド掘進機のエレクタ装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03026297A JP3820663B2 (ja) | 1997-02-14 | 1997-02-14 | シールド掘進機のエレクタ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03026297A JP3820663B2 (ja) | 1997-02-14 | 1997-02-14 | シールド掘進機のエレクタ装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10227198A JPH10227198A (ja) | 1998-08-25 |
| JP3820663B2 true JP3820663B2 (ja) | 2006-09-13 |
Family
ID=12298799
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03026297A Expired - Lifetime JP3820663B2 (ja) | 1997-02-14 | 1997-02-14 | シールド掘進機のエレクタ装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3820663B2 (ja) |
Family Cites Families (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH069117Y2 (ja) * | 1989-01-31 | 1994-03-09 | 日立建機株式会社 | シールド掘進機のエレクタ装置 |
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| JP3669035B2 (ja) * | 1996-03-07 | 2005-07-06 | 石川島播磨重工業株式会社 | シールド掘進機のセグメント組立装置 |
-
1997
- 1997-02-14 JP JP03026297A patent/JP3820663B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10227198A (ja) | 1998-08-25 |
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