JP3932525B2 - 混合装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二種類以上の液体、例えば二液性の接着剤を混合するのに適した混合装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
接着剤、塗料等には、2種類以上の液体を混合することにより、個々の液体単独では得られない高い硬化性や接着性を発揮するものがある。このような液体を混合するために従来より用いられている混合装置は、2つのポートを設けたケーシング内にロータを設け、各ポートからケーシング内に導入された二液をロータを回転駆動することで混合している。ロータには、攪拌効率を高めて短時間で二液を混合するために、種々の形状の攪拌翼が設けられている。例えば特開平8−112520号公報に記載の混合装置には、ロータの外周面及びケーシングの内壁面に多数の凹凸が形成されており、特開2000−237568号公報に記載の混合装置では、ロータの外周面に螺旋状に並ぶ多数の凸部が形成されている。
【0003】
このような混合装置では、ケーシング内で混合液が硬化するのを防止するため、作業終了ごとにケーシング内に有機溶剤を導入することにより、ケーシングの内部を洗浄していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、環境保全の観点から有機溶剤の使用は、その処理等に問題があるため好ましくない。このため、有機溶剤による洗浄の代替方法として、作業終了後、上記二液のうち一方の液体をケーシング内に連続的に導入することでケーシング内に付着している混合液を押し出し、ケーシング内を一方の液体に置換することにより洗浄する方法も考えられる(以下、「置換洗浄法」という)。この方法により、有機溶剤を使用することなく、ケーシング内から硬化の原因となる混合液を排除することができる。また、このとき使用される液体は二液のうちの一方のみであるため、ケーシング内にこの液体が残留しても硬化することはない。
【0005】
ところが、上記のような混合装置では、攪拌翼によりロータの形状が非常に複雑になっているため、二液を高い効率で混合できるものの、置換洗浄法によって混合液を完全に除去することができない場合があった。例えば、ロータに形成された凸部の付け根等に混合液が付着すると、ケーシング内に導入される液体によってこれを除去することが困難となり、ケーシング内を完全に洗浄することができないという問題があった。
【0006】
さらに、次のような問題もある。ロータは、軸受けによってケーシングに支持されているが、ケーシング内から液体が漏れるのを防止するため、軸受けにはロータと摺接するシール部材が設けられている。ここで、ロータの回転によりシール部材とロータとの間に摩擦熱が発生すると、その摩擦熱によってケーシング内に導入された二液の硬化反応が促進される。そのため、シール部材の近傍は、特に混合液が硬化しやすい状況にあり、洗浄の妨げになっていた。また、これに起因して、硬化した混合液によりシール部材が破損するという問題もある。
【0007】
このような二液の混合によるシール部材の破損を防止するため、例えば特開平8−142048号公報に記載の混合装置では、2つのポートのうち、一方のポートからの液体の吐出方向をロータの一端部側へ傾斜させるとともに、他方のポートの吐出方向をロータの他端部側へ傾斜させている。この構成により、各ポートから吐出される液体は、ロータの軸方向に対して互いに反対側へ吐出され、二液の混合が防止される。
【0008】
ところが、この混合装置では、液体の粘度が小さく、2つの液体に比重差がある場合には、これらが流動して混合することがあり、この混合液がシール部材近傍へ進入し、硬化するという問題があった。その結果、混合液の洗浄が困難になっていた。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、混合液の洗浄が容易であり、しかも短時間で洗浄を行うことができる混合装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の前記目的は、ケーシングと、該ケーシングの円筒状の内部空間で軸周りに回転駆動可能なロータと、前記内部空間の壁面に設けられ液体を導入する2以上の導入口とを備え、前記各導入口から前記内部空間に導入された液体を前記ロータの回転により混合する混合装置において、前記ロータは、外周面から放射状に延びる複数の攪拌翼を備え、該攪拌翼間における凹部の底部と該攪拌翼の頂部との間が前記ロータの中心側に凸のなめらかな曲面で形成されていることを特徴とする混合装置により達成される。
【0011】
また、本発明の前記目的は、ケーシングと、該ケーシングの内部空間で軸周りに回転駆動可能なロータと、前記内部空間の壁面に設けられ液体を導入する第1及び第2の導入口とを備え、前記各導入口から前記内部空間に導入された液体を前記ロータの回転により混合する混合装置において、前記内部空間の壁面において、前記ロータの軸周りに環状の溝部が形成されており、前記ロータは、径方向に突出し先端部が隙間を介して前記溝部に収容される仕切り部を備え、前記各導入口は前記仕切り部を挟んで、前記ロータの一端部側及び他端部側にそれぞれ設けられていることを特徴とする混合装置によっても達成される。
【0012】
前記各導入口から延びる液体の導入通路の少なくとも一つは、内部空間の壁面から略接線方向に延びていることが好ましい。
【0013】
また、前記導入口の少なくとも1つは、該導入口を開閉する逆止弁を備えていることがさらに好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る混合装置を、二液性の接着剤の混合装置に適用した場合の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係る混合装置の正面断面図、図2は図1のA−A線断面図、図3は図1のB−B線断面図である。
【0015】
図1に示すように、本実施形態の混合装置1は、2つの液体を混合して硬化性及び接着性に優れた一の接着剤を生成するものであり、ケーシング3と、このケーシング3内で駆動装置(図示省略)により回転駆動するロータ5とを備えている。ケーシング3及びロータ5の表面には、混合された接着剤の付着を防止するため、例えば鏡面処理、メッキ処理、或いはフッ素樹脂処理等を施すことが好ましい。ケーシング3は、ロータ5の軸方向に並ぶ3つのブロック、つまり同図中の上から並ぶ第1,第2,及び第3ブロック7,9,11を接合してなり、ロータ5を収容する円筒状の内部空間13が、これら3つのブロック7,9,11を貫通して形成されている。
【0016】
第1ブロック7上部の開口7aには、ロータ5の上端部が挿通されるとともに、この上端部の外周面に摺接するシール部材15が設けられている。このシール部材15によりケーシング3内の液体が外部に漏れるのを防止している。図2に示すように、第1ブロック7には、一方の液体(以下、「A液」という)を内部空間13に導入する第1ポート(第1の導入口)17が形成されている。この第1ポート17から延びる液体の導入通路17aは、内部空間13の壁面から接線方向に延びた後、直角に屈曲しており、その途中に第1ポート17を開閉する第1逆止弁19が取り付けられている。この第1逆止弁19は、ケーシング3外部の圧力が内部空間13より所定圧力だけ大きくなったときに、弁体19aがバネ19bに抗して移動し、第1ポート17を開状態とするように構成されている。
【0017】
図1に示すように、第2ブロック9には、他方の液体(以下、「B液」という)を内部空間13に導入する第2ポート(第2の導入口)21が形成されている。この第2ポート21には、上記第1ポート17と同様に、ケーシング3外部の圧力が内部空間13より所定圧力だけ大きくなったときに開状態となる第2逆止弁23が設けられている。特に、この第2逆止弁23は、第2ポート21より大きい径の弁体23aを備えており、この弁体23aが内部空間13側から第2ポート21を塞いでいる。そして、弁体23aがバネ23bに抗して内部空間13側に移動することで第2ポート21を開状態にするように構成されている。そのため、例えば混合液の攪拌により内部空間13の圧力が激しく変動した場合であっても、内部空間13側からの押圧力により弁体23aが移動してポート21が開くことはない。したがって、内部空間13から混合液が流入し第2ポート21内に付着するのを確実に防止することができる。
【0018】
第3ブロック11の内部空間13の壁面は、上端から下方に延びる垂直な壁面13aと、この壁面13aから連続する漏斗状の傾斜面13bとで構成されており、傾斜面13bの下端に混合液が排出される排出口25が形成されている。垂直な壁面13aと傾斜面13bとの連結部分は、なめらかな曲線状に形成されており、これによって混合物の付着を防止している。
【0019】
第1ブロック7と第2ブロック9との接合部には、ロータ5の軸周りに環状の溝部27が形成されている。また、ロータ5においてこの溝部27と対応する位置には、径方向に突出する円板状の仕切り部29が形成されており、この仕切り部29の先端が隙間を介して溝部27に収容されている。この構成により、仕切り部29とブロック7,9との間に径方向外方に突出する断面略V字形の微小流路31が形成される。
【0020】
ロータ5において第2逆止弁23と対向する位置には、円弧状の凹部33が形成されており、第2逆止弁23の弁体23aが移動して内部空間13に突出したときに、ロータ5と干渉しないようになっている。
【0021】
図3に示すように、ロータ5の下端部には、液体を攪拌するための4枚の攪拌翼35が設けられている。これら攪拌翼35は、内部空間13の壁面に向かって放射状に延び、その頂部が壁面と所定の微小距離で対向している。また、隣り合う攪拌翼35の頂部を結ぶ凹部37は、断面が曲率半径一定で、ロータの中心側に凸の円弧状に形成されており、この凹部37と内部空間13の壁面とで断面が楕円状の混合空間Sを形成している。この混合空間S内で、後述するように、液体の混合が行われる。
【0022】
図1に示すように、攪拌翼35の頂部と内部空間13の壁面とは一定の微小距離Tを介して対向しており、これにより混合液の滞留を防止しロータ5或いは壁面に混合液が付着するのを防止することができる。また、攪拌翼35の下端部は、上記した内部空間13の傾斜面13bに沿うようになめらかな漏斗状に形成されている。
【0023】
次に、上記のように構成された混合装置の動作について説明する。まず、駆動装置1によりロータ5を回転駆動させた状態で、第1ポート17から内部空間13へ所定量のA液を吐出する。図2に示すように、吐出されたA液は、ロータ5の回転による遠心力によって内部空間13の壁面に沿って旋回し、起動時に内部空間13に残留するエアを押し出しながら自重によって壁面と仕切り部29との間の微小流路31を経て下方へと流れていく。続いて、第2ポート21から所定量のB液を吐出すると、下方に流れてきたA液と合流した後、ロータ5の攪拌翼35によって混合される。ここで、上記微小流路31は、V字形に屈曲し第1及び第2ポート17,21間の流路抵抗を大きくしているため、第2ポート21から吐出したB液が、第1ポート17側へ流れ込むのを防止することができる。
【0024】
攪拌翼35では、次のように二液の混合が行われる。すなわち、図3に示すように、混合された二液が、攪拌翼35間の凹部37と壁面との間に形成される断面楕円状の混合空間Sに流れ込み、この混合空間Sでロータ5とともに軸周りに回転する。これにより、混合液には、壁面との摩擦力によって回転流が生じ、激しく攪拌されながら効率よく混合が促進されていく。その後、混合液は自重により下方へ移動し、排出口25から吐出される。
【0025】
以上のように、本実施形態によれば、ロータ5の凹部37と内部空間13の壁面とで断面楕円状の混合空間Sが形成されるため、上記のように二液を高い効率で混合することができるほか、次のような効果を得ることができる。すなわち、混合液が凹部37内で激しく回転されるため、凹部37内での混合液の付着を防止することができる。特に、凹部37が角部を有しない曲面で構成されているため、たとえ混合液が付着した場合であっても、置換洗浄法により、付着した混合液を容易に洗い流すことができる。また、攪拌翼35の頂部と内部空間の壁面との間隔が一定であることによっても混合液の滞留が防止されるため、洗浄を容易にしている。したがって、洗浄に使用する液体の量を少なくすることができ、短時間で、かつ低コストでケーシング3の洗浄を行うことが可能となる。さらに、形状が複雑でないため、ロータ5の製造を低コストで行うことができる。
【0026】
なお、凹部37の断面積を大きくすることで、混合液の収容容積を大きくすることができるため、混合装置を大型化することなく、処理能力を向上することができるという利点もある。
【0027】
また、本実施形態では、内部空間13の壁面に設けられた溝部27と、ロータ5の外周面から径方向に延び溝部27に収容される仕切り部29とを備えており、さらに第1及び第2ポート17,21が仕切り部29を挟んでロータ5の軸方向に対して反対側に設けられているため、上記のように第2ポート21から吐出されたB液が第1ポート17側へ流れ二液が混合するのを防止することができる。これにより従来から問題となっていたシール部材15の破損が防止される。すなわち、第1ポート17の近傍では、ロータ5とシール部材15とが摺接して摩擦熱が生じるため、この摩擦熱によって混合液の硬化が促進されやすい状態にあり、この部分に二液の混合液が流れ込むと、シール部材15上で混合液が硬化し、シール部材15が破損することがあった。しかしながら、上記のように構成することにより、シール部材15の破損の原因となる混合液の流入を確実に防止することができる。
【0028】
特に、両液体の粘性が低くA液の比重がB液よりも重い場合には、A液が自重により下方に移動してB液と入れ替わりやすくなるが、このような場合であってもB液の第1ポート17側への流入を確実に防止することができる。つまり、仕切り部29が回転しているため、仕切り部29周辺で流れる液体には遠心力が作用する。遠心力が作用すると、A液はB液より比重が重いため径方向外方に移動する一方、B液は径方向内方に移動する。そのため、図4に示すように、仕切り部29の外形に沿う微小流路31では、A液が径方向外方、つまり微小流路31の屈曲部分に集まって、B液の流入を遮断する。その結果、B液のシール部材15側への進入を防止することができ、シール部材15の破損を確実に防止することができる。
【0029】
なお、上記混合装置1は、ロータ5が垂直方向に向く縦置きにしているが、ロータ5が水平方向に向く横置きにした場合であっても、同様の効果を得ることができる。すなわち、横置きにすると比重の小さいB液は微小流路の上側へ移動する一方、比重の大きいA液は微小流路の下側へ移動するが、このような液体に対しても仕切り部が回転することで遠心力が作用し、上記したようにB液が仕切り部の径方向内方へ移動するとともに、A液が径方向外方へ移動する。その結果、微小流路の最外部、つまりV字形の屈曲部にA液が集まり、比重の軽いB液が微小流路を通過しようとするのを妨げる。したがって、第1ポート近傍での二液の混合が確実に防止される。
【0030】
このように、本実施形態に係る混合装置1では、混合液が流入して第1ポート17近傍で硬化しないため、置換洗浄法によるケーシング3内の洗浄が容易になり、その結果、短時間でかつ低コストでの洗浄が可能となる。
【0031】
また、本実施形態では、図2に示すように、第1ポート17から延びる導入通路17aが内部空間13の壁面から接線方向に延びているため、吐出されたA液をロータ5の回転に伴って壁面に沿って流すことができる。そのため、吐出されたA液をポート17と反対側の壁面まで確実に送ることができ、内部空間13に残留するエアをA液とともに確実に押し出すことができる。その結果、エアの影響を受けることなく、均一な混合比で二液を混合することが可能となる。
【0032】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
【0033】
例えば、上記実施形態では、ロータ5に設けられている凹部37の数を「4」にしているが、これに限定されるものではなく、3以上であれば効率のよい液体の混合を達成することができる。ここで、凹部37の断面形状は、上記のもの以外に、例えば図5(a)に示すように、曲率半径が小さい円弧で構成したり、或いは図5(b)に示すように、曲率が異なる曲線を連結して構成することもできる。また、図5(c)に示すように、凹部37の一部、例えば底部に直線部分が含まれていてもよく、要するに凹部37がなめらかな曲面を含む面で構成されていればよく、内部空間13の壁面と凹部37の壁面とで構成される混合空間S内の液体に回転流が生ずるような形状であればよい。
【0034】
また、ポートの数を「3」以上にして、3液以上を混合することも可能である。新たに追加するポートは、第1ブロック7或いは第2ブロック9のいずれにも設けることができるが、混合すると硬化する二液を吐出するポートは、仕切り部29を挟む位置に配置する必要がある。また、上記実施形態では、仕切り部29と溝部27との隙間が断面V字形になっているが、例えばコ字形或いは、U字形となるように、仕切り部29と溝部27を形成してもよい。また、仕切り部29の形状を溝部27との間に隙間が形成される円形以外の形状にすることもできる。
【0035】
また、各導入口を開閉する逆止弁の構造は、上記実施形態で示したバネの付勢力に抗して弁体が移動するタイプのもの以外に、例えばケーシング内部及び外部の圧力をモニタし、外部の圧力が内部より所定圧力だけ大きくなったときに開状態となるように制御されたニードル弁等を用いることができる。
【0036】
なお、上記実施形態では、本発明の混合装置を、二種類の液体を混合して接着剤を生成する場合に適用しているが、これ以外にも例えば二種類以上の塗料、コーティング材、ポッティング材等を混合する場合にも適用することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、ロータの曲面状の凹部と内部空間の壁面とで周囲になめらかな曲面を有する空間が形成されており、当該空間内に流入した二以上の液体には、ロータの回転によって内部空間の壁面から摩擦力を受け回転流が形成される。そのため、凹部内では、液体が激しく攪拌され高い効率で混合することができる。また、液体が凹部内で激しく回転されるため、凹部内での混合液の付着を防止することができる。特に、凹部が角部を有しない曲面で構成されているため、たとえ混合液が付着した場合であっても、付着した混合液を容易に洗い流すことができる。したがって、洗浄に使用する液体の量を少なくすることができ、短時間で、かつ低コストでケーシングの洗浄を行うことが可能となる。
【0038】
また、請求項2に記載の発明によれば、内部空間の壁面でロータの軸周りに形成された溝部と、ロータに設けられこの溝部に隙間を介して収容される仕切り部とを備え、さらに第1及び第2の導入口が仕切り部を挟んでロータの一端部側及び他端部側にそれぞれ設けられている。そのため、仕切り部と溝部とで形成される隙間により二つの導入口の間の流路抵抗を大きくすることができる。その結果、一方の導入口から吐出された液体が他方の導入口側へ流れて二液が混合するのを防止でき、例えば混合すると硬化する二液性の接着剤の場合には、一方の導入口側で混合液が硬化するのを未然に防止することができる。
【0039】
特に、一方の導入口側に、ロータとケーシングとの間で液体の漏れを防止するシール部材が設けられている場合には、このシール部材の破損を防止できるという効果がある。すなわち、シール部材の近傍では、ロータとシール部材とが摺接して摩擦熱が生じるため、この摩擦熱によって混合液の硬化が促進されやすい状態にあり、この部分に二液の混合液が流れ込むと、シール部材上で混合液が硬化し、シール部材が破損することがあった。しかしながら、上記のように構成することにより、シール部材の破損の原因となる混合液の流入を確実に防止することができる。このように、請求項2記載の発明では、二液が混合して一方の導入口側で混合液が硬化するのを防止できるため、ケーシング内の洗浄を容易に行うことが可能となり、その結果、短時間でかつ低コストで洗浄を行うことができる。
【0040】
また、請求項3に記載の発明によれば、導入口から延びる液体の導入通路が、内部空間の壁面から略接線方向に延びているので、吐出された液体をロータの回転に伴って壁面に沿って流すことができる。そのため、吐出された液体を導入口と反対側の壁面まで確実に送ることができ、ケーシング内に残留するエアを液体とともに確実に押し出すことができる。その結果、エアの影響を受けることなく、均一な混合比で二液を混合することが可能となる。
【0041】
また、請求項4に記載の発明によれば、導入口に逆止弁が設けられているため、ケーシング内から導入口側に液体が流入するのを防止することができる。例えば液体が二液性の接着剤である場合に、一方の液体が他方の液体の導入口内に流入すると、導入口内で液体の硬化が起こり、洗浄が非常に困難になるが、上記のように構成することで、導入口内での液体の硬化を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る混合装置の一実施形態を示す縦断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】仕切り部の回転による二液の分布状態を示す縦断面図である。
【図5】ロータの他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 混合装置
3 ケーシング
5 ロータ
13 内部空間
17 第1ポート(第1の導入口)
19 第1逆止弁
21 第2ポート(第2の導入口)
23 第2逆止弁
27 溝部
29 仕切り部
35 攪拌翼
37 凹部

Claims (4)

  1. 排出口を有するケーシングと、該ケーシングの円筒状の内部空間で軸周りに回転駆動可能なロータと、前記内部空間の壁面に設けられ液体を導入する2以上の導入口とを備え、前記各導入口から前記内部空間に導入された液体を前記ロータの回転により混合し、前記排出口から排出する混合装置において、
    前記ロータは、外周面から放射状に延びる複数の攪拌翼を備え、該攪拌翼間における凹部の底部と該攪拌翼の頂部との間が前記ロータの中心側に凸のなめらかな曲面で形成され
    前記各攪拌翼は、前記排出口に近い側の導入口側から前記排出口へ向けて連続して延びており、
    前記内部空間における前記撹拌翼と対向する壁面は、平滑に形成されていることを特徴とする混合装置。
  2. 前記内部空間の壁面には第1の導入口と第2の導入口とが設けられており、
    前記内部空間の壁面において、前記ロータの軸周りに環状の溝部が形成されており、
    前記ロータは、径方向に突出し先端部が隙間を介して前記溝部に収容される仕切り部を備え、
    前記各導入口は前記仕切り部を挟んで、前記ロータの一端部側及び他端部側にそれぞれ設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の混合装置。
  3. 前記各導入口から延びる液体の導入通路の少なくとも一つは、前記内部空間の壁面から略接線方向に延びていることを特徴とする請求項1または2に記載の混合装置。
  4. 前記導入口の少なくとも1つは、該導入口を開閉する逆止弁を備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の混合装置。
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