JP3961022B2 - 流動層熱反応装置 - Google Patents

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Description

(発明の属する技術分野)
本発明は、不燃分を含む固形状の可燃物、例えば、産業廃棄物、都市ごみ、石炭等が流動層炉において燃焼又はガス化される流動層熱反応装置、例えば、流動層燃焼装置、流動層ガス化装置、流動層炭化装置等として使用可能な流動層熱反応装置に関する。より詳しくは、本発明は、流動層炉から不燃分を円滑に排出し、炉内特定個所における不燃分の堆積を避け、前述の可燃物を均一に効率的に燃焼又はガス化させ、熱エネルギー又は可燃ガス等の生成物を安定して回収することが可能な流動層熱反応装置に関する。
(従来の技術)
経済の発展に伴い、産業廃棄物、都市ごみ等の不燃分を含む固形状の可燃物の発生量は、増加の一途をたどっている。これらの可燃物は、多量のエネルギーを含むが、性質、形状等が、多様であり、また多量の不定形不燃分が混入していることから、安定燃焼させ、エネルギーを有効に利用すること又はガス化し可燃ガスを取出すが困難である。
JP−A−4−214110(特開平4−214110号公報)は、不燃物を含んだ廃棄物を流動層炉で燃焼させ、その際、不燃物を円滑に炉外へ排出し、安定燃焼させるようにした廃棄物用流動床燃焼装置を開示する。この公報の図1の燃焼装置においては、不燃物排出口50が空気分散板40と炉壁の間に形成され、空気分散板の上面44が、不燃物排出口50の側が低位となるように傾斜され、空気分散板40の低位の側へ高位の側よりも多い空気量が供給される。しかしながら、空気分散板40の低位の側においては、供給される多量の空気によって激しく流動化されるため、流動層は、液体に近い特性を呈する。そのため、流動層内においては流動層よりも比重の大きな物質は沈降し、比重の小さい物質が浮遊する、いわゆる比重分離作用が生じる。そのため比重の大きな不燃分は沈降し、その結果、不燃物排出口50へ達する前に炉底に堆積し、また、炉底平面において流動化ガスの供給されない不燃物排出口50が開口するから、不燃物排出口50の上方の流動層が安定しない問題点がある。
JP−A−4−214110の公報の図11の熱処理装置は、炉中央部から2つの不燃物排出口95a、95bへ向かうそれぞれ下降傾斜面を備える空気分散板90a、90b、及び炉側壁から不燃分排出口95a、95bへ向かうそれぞれ下降傾斜面を備える空気分散板90c、90dを備え、空気室93c、93eを介し不燃物排出口に近接する分散板から他の部分より多くの空気が供給されるが、多量の空気によって激しく流動化される流動層は、液体に近い特性を呈し、流動層内においては、流動層よりも比重の大きな物質が沈降し、小さな物質が浮遊する、いわゆる比重分離が生じる。
比重の大きな不燃分が沈降する結果、不燃物排出口95a、95bへ達する前に炉底に堆積して不燃物の円滑な排出に支障を生じるほか、次第に流動不良となり、運転不能となる。一方、炉底平面においては、流動化ガスの吹き込まれない不燃物排出口が開口するから、不燃物排出口の近傍や上方には、流動しない固定層が形成され、その固定層が立ちはだかることによって流動層内の円滑な純還流の形成が阻害されるため、流動層内における燃料の分散混合、不燃分の排出に支障をきたす問題がある。
JP−B2−5−19044(特公平5−19044号公報)は、金属片や土石等の不燃物を含む廃棄物を焼却処理する流動床炉を開示する。この公報の流動床炉の炉床は、その中央に配置される不燃物排出口5へ向かう下降傾斜面を備え、炉床の単位面積当たりの流動化空気量は、不燃物排出口付近において大であり、炉側壁に近いほど段階的に小さくなるように供給される。従って、流動層内において中央の不燃物排出口5手前で上昇し、炉側壁付近で沈降する循環流を生じるが、一方廃棄物は、不燃分排出口5の直上に供給されるため、供給された廃棄物は、上昇流によって吹き上げられ、層上で燃焼したり、あるいはフリーボードへ飛散燃焼するなど流動層内部での燃焼効率が低下する問題点がある。
また、そのような問題点を除くために炉側壁側から廃棄物を投入する場合は、沈降流に乗って流動層内への分散混合が改善され層内燃焼率は向上するが、不燃物排出口5手前では、多量の空気が供給されているから、JP−A−4−214110の場合と同じく、多量の空気によって激しく流動化されている流動層は、液体に近い特性を呈し、そこでは流動層よりも比重の大きな物質は沈下し、小さな物質は、浮遊するいわゆる比重分離を生じる。そのため、比重の大きな不燃分は、沈降し、その結果不燃分排出口へ達する前に不燃分が炉底に堆積し、円滑な排出に支障が生じる問題点がある。不燃分の搬出に関する問題は、同様の流動層を有する流動層ガス化装置においても同様である。
(発明が解決しようとする課題)
本発明の一般的な目的は、従来の技術の有する上記の問題点を解消し、不燃分を含む固形状の可燃物、例えば、産業廃棄物、都市ごみ、石炭等、が流動層炉において燃焼される流動層熱反応装置であって、比重の大きな不燃分が、流動層炉から円滑に取出され、炉内特定個所における不燃分の堆積が解消されて炉内の流動化が安定し、可燃物が均一に燃焼又はガス化されることが可能な流動層熱反応装置を提供することである。
鉄等の大比重の不燃分は、移動層(流動媒体が固定層と流動層との間の遷移状態)により支持されるときは沈降しにくく水平移動が可能であるが、流動媒体が激しく流動化した流動層内では急速に沈降して堆積し、移動や排出が困難となる事実に鑑み、本発明の目的は、より詳しくは、炉内へ供給された不燃分を含む可燃物を移動層により不燃分取出口の付近へ移動させ、不燃分取出口の付近において、流動媒体を激しく流動化し可燃分を急速に燃焼又はガス化させると共に、大比重の不燃分を可燃分から沈降分離し不燃分取出口から排出できる流動層熱反応装置を提供することである。
本発明の他の目的は、不燃分取出口により流動化ガスの流れが途切れることがないようにし、炉内に形成される流動媒体の主流動層及び主循環流を安定化し、可燃物の良好な燃焼又はガス化が可能な流動層熱反応装置を提供することである。
本発明の別の目的は、炉内へ供給される不燃分を含む可燃物が、流体媒体の沈降流及び水平流中で移動する間に、風選作用により、小比重高可燃分濃度の上方流動層と大比重高不燃分濃度の下方流動層を生じ、高可燃分濃度の上層が不燃分取出口を越えて上向流へ混合されて更に循環され、大比重高不燃分濃度の下方流動層中の不燃分及び流動媒体が不燃分取出口から優先的に炉外へ取出される流動層熱反応装置を提供することである。
本発明の更に別の目的は、不燃分を効果的に炉外へ排出することができると共に、主流動層とは別に形成される副流動層内に収熱器を配置し、安定して熱エネルギーを回収できる流動層熱反応装置を提供することである。本発明のその他の目的は、図面、実施例の説明、及び添付の特許請求の範囲において明らかにされる。
(課題を解決するための手段)
本発明は、流動層炉で不燃分を含む可燃物が燃焼又はガス化される流動層熱反応装置を提供する。本発明の装置においては、それぞれ多数の流動化ガス供給孔を備える弱散気板及び強散気板が炉内底部に配置されて主流動層を形成し、弱散気板と強散気板の間に細長い又は円環形の不燃分取出口が配置される。流動層炉へ可燃物を供給する可燃物供給口は、弱散気板の上方に可燃物を落下させ得るように配置される。弱散気板は、流動媒体に比較的小さな流動化速度を与え流動媒体の沈降流を形成するように流動化ガスを供給可能であると共に不燃分取出口へ向かう下降傾斜面を備える。
強散気板は、流動媒体に比較的大きな流動化速度を与え流動媒体の上向流を形成するように流動化ガスを供給可能である。流動媒体は、沈降流と上向流内を交互に流れる主循環流を形成する。不燃分取出口からは、流動化ガスの一部分が多数の流動化ガス供給孔を備える追加散気板を介して供給され不燃分取出口付近の流動媒体を流動化して主流動層に連続させ、主循環流を安定化する。本発明の流動層熱反応装置は、流動化ガスを、空気、水蒸気、酸素、若しくは燃焼排ガス、又はそれらの混合物とし、空気、酸素等の酸化性ガスの可燃物に対する供給割合を調節することにより、可燃物を燃焼させ又はガス化させる機能を有する。
可燃物供給口から供給された可燃物は、流動媒体の沈降流と一緒に炉底付近へ下降し、次に弱散気板の下降傾斜面に沿って水平方向へ移動する間に、下方から上向きに供給される流動化ガスによる風選作用を受け、不燃分取出口付近において、小比重高可燃分濃度の上方流動層と大比重高不燃分濃度の下方流動層を生じる。可燃分の濃度の高い上方流動層は、不燃分取出口を越えて流動媒体の上向流へ混合され更に循環され燃焼される。下方流動層の流動媒体及び不燃分は、不燃分取出口から優先的に取出される。
好ましくは、弱散気板と不燃分取出口の間に多数の流動化ガス供給孔を備える補助散気板が配置され、補助散気板は、流動媒体に比較的大きな流動化速度を与えるように流動化ガスを供給可能であると共に、弱散気板の下方端縁と不燃分取出口の間に不燃分取出口へ向かう弱散気板より急勾配の下降傾斜面を備える。また、強散気板の上方に傾斜壁が配置されて強散気板の上方へ上昇する流動化ガス及び流動媒体を弱散気板の上方、即ち炉中央部へ転向させる。傾斜壁の上方には、フリーボードが配置される。強散気板は、不燃分取出口から離れるに伴い上昇する上昇傾斜面を備えると共に、不燃分取出口から離れるに伴い流動化速度が順次増加するように構成される。
また、前記傾斜壁と炉側壁の間に熱回収室が形成され、熱回収室は、傾斜壁の上方及び下方で炉中央部と連通され、熱回収室内に収熱器が配置され、強散気板と炉側壁の間に強散気板の外方端縁に連続する第3散気板が配置され、第3散気板は、熱回収室内の流動媒体に比較的小さな流動化速度を与えるように流動化ガスを供給可能であると共に、強散気板と同様の勾配を有する上昇傾斜面を備える。炉底の平面形状は、矩形又は円形とすることができる。矩形の炉底は、矩形の弱散気板、不燃分取出口及び強散気板を平行に配置するか、矩形且つ山形の弱散気板の稜線に関し対称的に矩形の不燃分取出口及び強散気板を配置することにより形成される。円形の炉底は、中央が高く周縁が低い円錐形の弱散気板、弱散気板に同心に配置される複数の部分円環形を有する不燃分取出口、及び円環形の強散気板により形成される。
本発明の別の形態において、流動層炉において不燃分を含む可燃物が燃焼又はガス化される流動層熱反応装置は、それぞれ多数の流動化ガス供給孔を備える弱散気板、補助散気板及び強散気板を炉内底部に有し、補助散気板と強散気板の間に不燃分取出口が配置される。弱散気板の上方に可燃物供給口が配置されて弱散気板の上へ可燃物を落下させることが可能にされる。弱散気板は、流動媒体に比較的小さな流動化速度を与え流動媒体の沈降流を形成するように流動化ガスを供給可能であると共に、不燃分取出口へ向かう下降傾斜面を備える。
補助散気板は、流動媒体に比較的大きな流動化速度を与えるように流動化ガスを供給可能であると共に、弱散気板の下方端縁と不燃分取出口の間に不燃分取出口へ向かう弱散気板より急勾配の下降傾斜面を備える。強散気板は、流動媒体に比較的大きな流動化速度を与え流動媒体の上向流を形成するように流動化ガスを供給可能である。補助散気板の下降傾斜面の下方端縁が、水平方向において隣接する強散気板の端縁に重なると共に垂直方向に離間して位置される。前記不燃分取出口は、両端縁の間の垂直方向の間隙に開口、即ち、横方向に開口される。
好ましくは、強散気板の上方に傾斜壁が配置されて強散気板の上方へ上昇する流動化ガス及び流動媒体を弱散気板の上方、即ち、炉中央部へ転向させる。傾斜壁の上方には、フリーボードが配置される。強散気板は、不燃分取出口から離れるに伴い上昇する上昇傾斜面を備えると共に、不燃分取出口から離れるに伴い流動化速度が順次増加するように構成される。また、前記傾斜壁と炉側壁の間に熱回収室が形成され、熱回収室は、傾斜壁の上方及び下方で炉中央部と連通され、熱回収室内に収熱器が配置され、強散気板と炉側壁の間に強散気板の外方端縁連続する第3散気板が配置される。第3散気板は、熱回収室内の流動媒体に比較的小さな流動化速度を与えるように流動化ガスを供給可能であると共に、強散気板とほぼ同様の勾配を有する上昇傾斜面を備える。
炉底の平面形状は、矩形又は円形とすることができる。矩形の炉底は、矩形の弱散気板及び強散気板を平行に配置するか、矩形で且つ山形の弱散気板の稜線に関し対称的に矩形の弱散気板及び強散気板を配置することにより形成される。また、円形の炉底は、円錐形の弱散気板、弱散気板に同心に配置される逆円錐形の強散気板、及び弱散気板の外周端縁と強散気板の内周端縁の間の垂直方向間隙に開口される不燃分取出口により形成される。
(発明の作用)
本発明の流動層熱反応装置においては、弱散気板から供給される流動化ガスが、流動媒体に比較的小さな流動化速度を与えて流動媒体の沈降流を形成し、強散気板から供給される流動化ガスが、流動媒体に比較的大きな流動化速度を与えて流動媒体の上向流を形成し、沈降流及び上向流を含む主流動層が形成される。流動媒体は、沈降流により下降した後、弱散気板の下降傾斜面に案内され強散気板付近で上向流となり上昇する。流動層上部に達した流動媒体は、炉中央部に引き寄せられ再び沈降流となり、主流動層内を循環する主循環流を形成する。
不燃分取出口に配置した追加散気板から比較的大きな流動化速度を与えるように流動化ガスを供給することによって、不燃分取出口の開口近傍及び上方を激しく流動化し、その結果、不燃分取出口上方も固定層ではなく流動層となることによって、弱散気板から強散気板へと流動化域が連続することになり、弱流動化域で沈降し、強流動化域で上昇する主循環流は、途切れることなく安定して形成される。強散気板の上方の傾斜壁は、強散気板の上方へ上昇する流動化ガス及び流動媒体を炉中央部へ転向させ、主循環流の形成を促進する。
可燃物は、可燃物供給口から、弱散気板の上方へ落下される。弱散気板の上方は、緩やかに流動化しており、固定層と流動層の中間状態である移動層とよばれる状態にある。移動層においては、可燃物及び不燃分は、流動媒体中に懸吊された状態となっているため、流動層内の循環流と一緒に下降し、次に流動化速度の大きい強散気板上方の流動化域へ水平方向に移動する。しかしながら、可燃物及び不燃分は、流動媒体中に懸吊された状態になっているとはいえ、緩やか流動状態にあるため水平方向へ移動する間に、移動層よりも比重の大きな物質は、次第に沈降し、比重の小さな物質は、浮遊するいわゆる比重分離がゆっくりと生じる。その結果、比重の小さな可燃物が上方へ、比重の大きな不燃分は、下方へ移動し、高可燃分濃度の上方流動層と、高不燃分濃度の下方流動層が形成される。
小比重高可燃分濃度の上方流動層は、不燃分取出口を越えて流動媒体の上向流へ混合され、燃焼装置とする場合、流動化速度の大きい酸化雰囲気の上向流の中で十分に燃焼される。上方流動層は、不燃分が比較的少ないから、上向流内で良好に燃焼される。また、ガス化装置とする場合、上方流動層において、可燃物が効率的に部分燃焼及び熱分解され、良好なガス化が行われる。
大比重高不燃分濃度の下方流動層は、弱散気板の下降傾斜面に案内され、弱散気板と強散気板の間に配置される不燃物取出口へ入り、流動媒体及び不燃分が、不燃分取出口から取出される。即ち、弱散気板上方の流動媒体は、移動層の状態にあるので、鉄等の極めて比重の大きな不燃分であっも移動層に支持されて、不燃分取出口付近へ移動され、炉底へ堆積しない。一方、不燃分取出口内に設けた散気板から比較的大きな流動化速度を与えるように流動化ガスを供給することによって、不燃分取出口の入口近傍及び上方を激しく流動化している。
その結果、不燃分取出口の入口近傍及び上方は、固定層や移動層ではなく、激しく流動化された状態にあるため、流動層は、液体に近い特性を呈する。そのため、流動層内においては、流動層よりも比重の大きな物質が沈降し、比重の小さな物質が浮遊するいわゆる比重分離が容易に生じる。そのため比重の大きな不燃分は、急速にしかも不燃分排出口に向かって沈降するため、不燃分の排出は、極めて容易且つ円滑となる。このように炉内の不燃分は、円滑に効率的に取出されるので、炉内の燃焼やガス化を妨げない。風選作用により可燃分と不燃分が分離され、ほぼ不燃分のみ取出されるため、炉内からの損失熱量も少なく、取り出された不燃分の処理も比較的容易である。
好ましくは、弱散気板より急勾配の補助散気板により、比較的大きな流動化速度の流動化ガスが供給され、弱散気板上から移動した移動層を流動層に変えるので、不燃分の風選作用が急速に進み、特に鉄等の大比重の不燃分が補助散気板上へ沈降する。しかしながら、補助散気板は、急勾配を有するので、大比重の不燃分を円滑に不燃分取出口へ案内する。強散気板は、不燃分取出口から離間するに伴い流動化速度が順次増加するように構成されて、炉中央部を中心とする主循環流の形成を促進する。
第3散気板は、熱回収室内の流動媒体に比較的小さな流動化速度を与え、熱回収室内に下方へ移動する移動層を形成する。傾斜壁により炉中央部へ転向される上向流の上部の一部の流動媒体が傾斜壁の上端を越えて熱回収室へ入り、移動層となって下降し、収熱器と熱交換して冷却された後、第3散気板に沿って強散気板上へ案内され、上向流に混合されて上向流内で燃焼熱により加熱される。このようにして、熱回収室の下降流と主燃焼室内の上向流により流動媒体の副循環流が形成され、流動層炉内の燃焼熱が、熱回収室内の収熱器により回収される。第10図に示すように、収熱器の総括伝熱係数は、流動化速度により大きく変化するから、第3散気板を通る流動化ガス量を変えることにより、収熱量を容易に制御することができる。
前記流動層炉の平面形状を矩形とすることにより、炉の設計及び製造を比較的容易とすることができる。しかしながら、炉の平面形状が円形であることにより、流動層炉の側壁の耐圧性を増加可能であり、炉内を低圧として廃棄物燃焼の臭気や有害ガスの漏洩を防ぐことや、反対に炉内を高圧としてガスタービンを駆動可能な高圧ガスを得ることが容易となる。
本発明の別の形態において、不燃分取出口の周囲の散気板について、一方の散気板の下方端縁が、他方の散気板の下方端縁と平面図においてほぼ接すると共に、垂直方向に離間して位置され、不燃分取出口は、両端縁の間の垂直方向の間隙に開口することにより、不燃分取出口内面に散気板を設けなくとも、不燃分取出口上方を流動化することができる。その結果、弱散気板から強散気板へと流動化域が連続することとなり、弱流動化域で沈降し、強流動化域で上昇する循環流は、途切れることなく安定して形成される。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の第1実施例の流動層熱反応装置の主要部の図解的な垂直断面図。
図2は、本発明の第2実施例の流動層熱反応装置の主要部の図解的な垂直断面図。
図3は、本発明の第3実施例の流動層熱反応装置の主要部の図解的な垂直断面図。
図4は、本発明の第4実施例の流動層熱反応装置の主要部の図解的な垂直断面図。
図5は、本発明の第5実施例の流動層熱反応装置の炉底部分の図解的な透視図。
図6は、図5の流動層熱反応装置の炉底部分の図解的な平面図。
図7は、図5の流動層熱反応装置の炉底部分の図解的な垂直断面図。
図8は、本発明の第6実施例の流動層熱反応装置の炉底部分の図解的な透視図。
図9は、本発明の第7実施例の流動層熱反応装置の炉底部分の図解的な平面図。
図10は、本発明の流動層熱反応装置における収熱器の総括伝熱係数と第3散気板から供給される流動化ガスの流動化速度の関係を示すグラフである。
図11は、本発明の第8実施例の流動層熱反応装置の炉底部分の図解的な断面図である。
(発明の実施の形態)
以下に、本発明の複数の実施例が、図面を参照して説明されるが、本発明の技術的範囲は、これらの実施例に限定されず、特許請求の範囲によって定義される。図1〜図9は、燃焼装置として構成した本発明の実施例の流動層熱反応装置、図11は、ガス化炉として構成した本発明の実施例の流動層熱反応装置を示し、各図において、同一又は対応する部材は、同一の符号を付され、重複する説明が省略される。
図1は、本発明の第1実施例の主要部の図解的な垂直断面図である。図1において、流動層熱反応装置は、流動層炉1の炉内底部中央に配置される不燃分取出口8、不燃分取出口8と側壁42の間にそれぞれ配置される弱散気板2及び強散気板3、弱散気板2の上方に配置される可燃物供給口10、強散気板3の上方に配置される傾斜壁9、並びに傾斜壁9の上方に設けられるフリーボード44を具備する。炉の平面形状は、矩形又は円形とすることができる。炉1において、砂等の不燃性粒子からなる流動媒体が、弱散気板2、強散気板3から炉内へ上向きに吹込まれる空気等の流動化ガスにより吹上げられ浮遊状態となることにより、主流動層が形成され、主流動層の変動する上面43が、傾斜壁9の途中の高さに位置される。燃焼を行うときは、流動化ガスの酸素含有量が大きくされが、流動化ガスの酸素含有量を少なくすることにより、可燃物のガス化を行うことができる。
弱散気板2の下方に配置される弱散気室4は、ガス供給源14から配管62及びコネクタ6等を介して流動化ガスを供給される。流動化ガスは、弱散気室4に設けられた多数の流動化ガス供給孔72を介し、比較的小さな流動化速度で炉内へ供給され、弱散気板2の上方に流動媒体の弱流動化域17を形成する。弱流動化域17内においては、流動媒体の沈降流18が形成される。弱散気板2の上面は、垂直断面において、不燃分取出口8へ向かって低くなるような下降傾斜面とされる。図1において、沈降流18は、弱散気板2の上面の付近で下降傾斜面に沿う概略水平流19となる。
強散気板3は、多数の流動化ガス供給孔74を備え、下方に強散気室5を備える。強散気室5は、ガス供給源15から配管64及びコネクタ7を介して流動化ガスを供給される。流動化ガスは、強散気室5から、多数の流動化ガス供給孔74を介し、比較的大きな流動化速度で炉内へ供給され、強散気板3の上方に流動媒体の強流動化域16を形成する。強流動化域16内においては、流動媒体の上向流20が形成される。強散気板3の上面は、垂直断面において不燃分取出口8付近において最も低く、側壁42へ向かって高くなるような上昇傾斜面とされる。
図1において、流動層炉1の流動媒体は、上向流20の上部から弱流動化域17の上部、即ち、沈降流18の上部へ移動し、次に沈降流18内で下降し、そして水平流19において上向流20の下部へ移動して、主循環流を生じる。傾斜壁9は、炉側壁42から炉中央部に向かって高くなるように傾斜し、上向流を弱散気板2の上方へ強制的に転向させる。
流動層炉1へ可燃物38を供給する可燃物供給口10は、弱散気板2の上方に配置されて弱散気板2の上へ可燃物を落下させる。可燃物供給口10から供給された可燃物38は、流動媒体の沈降流18に混入して熱分解又は部分燃焼しながら一緒に炉底付近へ下降し、次に弱散気板2の下降傾斜面に沿う流動媒体の水平流19に混入して水平方向に不燃分取出口8の方へ移動する。水平流19中の可燃物は、上向きに供給される流動化ガスによる風選作用及び比重分離作用を受け、比重の大きい不燃分11が水平流の下方へ移動し、比重の小さい可燃分が上方に集まる。それによって、不燃分取出口8付近において、小比重高可燃分濃度の上方流動層12と大比重高不燃分濃度の下方流動層13が形成される。
可燃分濃度の高い上方流動層12は、不燃分取出口8を越えて流動媒体の上向流20へ混合され、酸化雰囲気と強い流動化により燃焼される。流動層内で発生した燃焼ガスは、流動層の上面43を越えてフリーボード44へ上昇し、必要に応じ、二次燃焼され、除塵され、熱エネルギー回収され、大気中へ排出される。下方流動層13中の流動媒体及び不燃分は、不燃分取出口8から取出される。不燃分取出口8と連通する通路40は、図示しないホッパー、排出ダンパー等を介し、不燃物取出口8へ落下した不燃物及び流動媒体を炉外へ排出可能にする。不燃分と一緒に炉外へ取出された流動媒体は、図示しない手段により回収され、流動層炉1へ戻される。
図1の流動層熱反応装置においては、ガス供給源15から、配管64、分岐管66、ノズル21を介して、流動化ガスが通路40内へ供給される。流動化ガスは、通路40から不燃分取出口8を通り炉内へ上向きに吹込まれ、不燃分取出口8の上方において流動媒体を流動化させ、弱散気板2上から強散気板3上へ連続する主流動層を形成して流動媒体の主循環流を安定化する。
強散気板3は、不燃分取出口8から離れるに伴い上昇する上昇傾斜面を備え、弱散気板2の下降傾斜面に沿って不燃分取出口8上へほぼ水平方向に移動する水平流19から分離した上方流動層12を徐々に上向流20に変えることにより、主循環流を安定化し、また強散気板3上への不燃分の堆積を防止している。また、強散気板3から供給される流動化ガスは、不燃分取出口から離れるに伴い流動化速度が次第に増加するように構成することも可能であり、主循環流の形成に効果的である。
図2は、本発明の第2実施例の流動層熱反応装置の主要部の図解的な垂直断面図である。図2において、流動層熱反応装置は、流動層炉1の炉内底部中央に配置される弱散気板2、弱散気板2の両側に配置され多数の流動化ガス供給孔76を備える補助散気板3’、補助散気板3’と側壁42の間に配置される不燃分取出口8及び強散気板3、弱散気板2の上方に配置される可燃物供給口10、強散気板3の上方に配置される傾斜壁9、並びに傾斜壁9の上方に設けられるフリーボード44を具備する。
弱散気板2の上面は、垂直断面において、中央で最も高く、不燃分取出口8へ向かって低くなるような下降傾斜面とされる。炉の水平断面が円形の場合は、弱散気板2の上面は、円錐面となる。図2においては、沈降流18は、弱散気板2の頂部73付近で分割され、左右の下降傾斜面に沿う2つの概略水平流19、19となる。炉の水平断面が円形の場合は、強散気板3の上面は、内周縁より外周縁が高くなる逆円錐面となる。
図2において、弱散気板2の端縁部分が、多数の流動化ガス供給孔76を備える補助散気板3’に連結される。補助散気板3’の下方に補助散気室5’が配置される。補助散気室5’は、ガス供給源15から配管64、分岐管68、弁68’、コネクタ7’等をを介して流動化ガスを供給される。流動化ガスは、補助散気室5’から、流動化ガス供給孔76を介し、比較的大きな流動化速度で炉内へ供給され、補助散気板3’上方の流動媒体を流動化する。
図2において、流動層炉1の流動媒体は、上向流20の上部から弱流動化域17の上部、即ち、沈降流18の上部へ移動し、次に沈降流18内で下降し、そして水平流19、19において上向流20の下部へ移動して、主循環流を生じる。移動層から成る沈降流18は、弱散気板2の頂部73付近で分割され、左右の下降傾斜面に沿う2つの水平流19、19となり、炉平面が矩形の場合、主循環流は、左右2個できる。
弱散気板2上の水平流は、流動媒体の流動化の程度が小さい移動層であるので、水平流中の比重の極めて大きな鉄等の不燃分も炉底に堆積することなく、移動される。水平流が補助散気板3’の上方に達すると、補助散気板3’から供給される流動ガスにより移動層が流動化速度の大きな流動層に変化するため、比重の大きな不燃分が風選作用により急速に沈降する。補助散気板3’の下降傾斜角は、弱散気板2よりも急勾配とされるので、沈降した大比重の不燃分は、重力の作用で補助散気板3’の下降傾斜面に沿って不燃分取出口へ移動される。図2の装置は、補助散気板3’及び補助散気室5’が具備される点、並びに弱散気板2、不燃分取出口及び強散気板が、炉中心に関し対称的に形成される点を除き、図1の装置とほぼ同一であり、重複する説明が省略される。
図3は、本発明の第3実施例の流動層熱反応装置の主要部の図解的な垂直断面図である。図3において、補助散気板3’の傾斜角が、図2のものより急勾配とされ、補助散気板3’の下方端縁77が、平面図において、隣接する強散気板3の下方端縁75へ接するように伸長されると共に、隣接する強散気板3の端縁75から垂直方向に離間して位置され、不燃分取出口8は、両端縁の垂直方向間隙に、即ち、横向きに開口される。流動化ガスは、不燃分取出口8からは供給されないが、不燃分取出口8は、平面上の開口面積を具備せず、流動化ガスの上向流を途切ることがないので、流動媒体の主循環流を乱すことがない。図3の装置のその他の構造は、図1又は図2の装置とほぼ同様であり、説明は省略される。
図4は、本発明の第4実施例の流動層熱反応装置の主要部の垂直断面図であり、不燃分取出口8が、図3の装置と同様に、横向きに開口され、流動化ガスは、不燃分取出口8からは供給されない。図4の装置は、主燃焼室を構成する炉中央部に隣接して、即ち、強散気板3上方の傾斜壁24と炉側壁42の間に、熱回収室25を具備し、熱回収室25内には、収熱器27が配置される。傾斜壁24は、垂直方向の下方延長部を備える。強散気板3とほぼ同様の勾配を備える第3散気板28が、強散気板3の外方端縁から傾斜壁24の垂直投影部分を越えて炉側壁42へ伸長する。
傾斜壁24の下方延長部の端縁と第3散気板28の間の垂直方向の間隙が、炉中央部と熱回収室25の下部の間の下方連通路29を画成する。また、傾斜壁24の上端と炉側壁の間に複数の垂直方向スクリーン管23が配置され、スクリーン管23の間が、熱回収室25の上部と炉中央部を連通する上方連通路23’を画成する。ガス供給源32と第3散気板28の下方の第3散気室30が、配管68”、コネクタ31等を介して連通される。第3散気室30から、多数の流動化ガス供給孔78を介し、流動化ガスが、比較的小さな流動化速度で熱回収室25内へ供給され、流動媒体の沈降する副循環流26を形成する。
傾斜壁24により炉中央部へ向けられる上向流20の流動媒体の一部が、傾斜壁24上の上方連通路23’を通る反転流22となり、熱回収室25の上部へ入り、沈降流となって下降し、次に下方連通路29を通り主循環流の上向流20に混入されて上昇し、上向流20の上方へ到達することにより、熱回収室を通る流動媒体の副循環流26が形成される。副循環流26の流動媒体は、熱回収室25内で収熱器27により熱交換されて冷却され、上向流20内で燃焼熱により加熱される。第10図に示すように、収熱器の総括伝熱係数は、流動化速度に依存して大きく変化するから、収熱量の制御は、第3散気板28を通る流動化ガス量を変化させることにより効果的に行い得る。
図1及び図2の装置においては、不燃分取出口8から流動化ガスが供給され、主流動層に不連続部分がなく、安定した主循環流が形成される。また、図3及び図4の装置においては、補助散気板3’の端縁が、隣接する強散気板の端縁から垂直方向に離間して位置され、両端縁の間の垂直方向の間隙に不燃分取出口8が開口され、平面図において、炉底から上向きに供給される流動化ガスの流れに不連続部分がなく、図1及び図2の装置と同様に、安定した主流動層が形成される。
図5、図6及び図7は、それぞれ本発明の第5実施例の流動層熱反応装置の円形炉底部分を示す透視図、平面図及び断面図であり、図2の実施例において、炉の平面形状を円形とした場合に相当する。図7は、図6の線A−Aに沿う断面図である。即ち、弱散気板2上面は、中央が高く周囲が低い円錐面であり、弱散気板2と同心的に、環形の補助散気板3’、4個の部分円環形の不燃分取出口8、及び強散気板3が配置される。補助散気板3’の傾斜面は、中央の弱散気板2の傾斜面より急勾配とされる。強散気板3は、内周縁が低く、外周縁が高い環状の逆円錐面を備え、強散気室5の外形は、円環形である。
図5、図6、図7において、4個の部分円環形の不燃分取出口8が設けられ、不燃分取出口の間に半径方向に4個の第4散気板3”が配置される。第4散気板3”は、両側の不燃分取出口8へそれぞれ向かう2つの下降傾斜面を備える。第4散気板3”の下降傾斜面は、大比重の不燃分を不燃分取出口8へ案内して、第4散気板3”上への不燃分の堆積を防止する。図5、図6及び図7のその他の構造、機能は、図2の実施例とほぼ同様であり、説明は、省略される。
図8は、本発明の第6実施例の流動層熱反応装置の炉底部分の図解的な透視図であり、図2の実施例において、炉の平面形状を矩形とした場合に相当する。図8において、弱散気板2は、平面図において、矩形であり、中央に稜線73’を有する屋根形状とされ、弱散気板2、補助散気板3’、不燃分取出口8、及び強散気板3は、稜線73’に関して対称的に配置され、いずれも矩形とされる。図8の装置は、稜線73’に垂直方向且つ不燃分取出口8の端縁に沿う第4散気板3”を含む。第4散気板3”は、不燃分取出口8へ向かう下降傾斜面を備える。第4散気板3”の下降傾斜面は、大比重の不燃分を不燃分取出口8へ案内して第4散気板3”上への堆積を防止する。その他の構造、機能は、図2の実施例とほぼ同様であり、説明は、省略される。
図9は、本発明の第7実施例の流動層熱反応装置の炉底部分の図解的な平面図であり、図2の実施例において、炉の平面形状を矩形とした場合に相当し、図8とほぼ同様の配置を有するが、強散気板3の不燃分取出口8に隣接する端縁が、弱散気板2の傾斜面の延長面内にあり、強散気板3の側壁に隣接する端縁が、弱散気板2の傾斜面の延長面より上方にある点で、図8のものと異なっている。その他の構造、機能は、図2又は図8の実施例とほぼ同様であり、説明は、省略される。図8、図9の装置は、曲面部分が少ないので、設計、加工が比較的簡単であり、製造コストが小さい。
図10は、本発明の流動層熱反応装置における収熱器の総括伝熱係数と第3散気板28から供給される流動化ガスによる流動化速度の関係を示すグラフである。流動化速度が0〜0.3m/sの範囲、特に0.05〜0.25m/sにおいて、収熱器の総括伝熱係数は、流動化速度に応じて大きく変化する。従って、このような流動化速度の範囲で熱回収室の流動化速度を調整することにより、総括伝熱係数を変化させ、収熱量を広い範囲で制御することができる。
図11は、本発明の第8実施例の流動層熱反応装置の図解的な断面図であり、流動層熱反応装置に熔融燃焼炉90を連結した構造を備える。流動層熱反応装置は、図2と同様の構造を有するが、ガス化炉として運転される。流動層炉1において生成された可燃ガス、チャーやタール等の軽量微細な未燃分、飛灰等を含む生成物は、後段処理として、熔融燃焼炉90の垂直円筒形の一次燃焼室82において、二次空気又は酸素83を加えられて、例えば、1350℃付近の高温で燃焼兼灰熔融され、更に傾斜された二次燃焼室84おいて燃焼兼灰熔融され、排気室92において排ガス93と熔融スラグ95に分離され別々に排出される。二次燃焼室84は、必要に応じて設ける。
(発明の効果)
発明の主なる効果及び利点は、次の通りである。
(1)流動層熱反応装置においては、流動媒体の沈降流と上向流を含む主循環流が形成され、可燃物が沈降流の上部へ落下されて主循環流に混合され燃焼されるので、サイズ、不燃分含有量、比重等が変化する廃棄物等の可燃物を均一に効率的に燃焼又はガス化させることができる。
(2)可燃物は、燃焼され分解されガス化されながら沈降流及び水平流を移動し、大比重の不燃分が、流動化ガスの風選作用及び比重分離作用により小比重の可燃分から徐々に分離されながら、弱散気板の下降傾斜面に沿って不燃分取出口へ案内され、そこで比重分離されて沈降分離し、炉内から円滑に取出されるので、不燃分が炉底に堆積せず、流動化ガスの供給、燃焼又はガス化、収熱等における不燃分による障害が少なく、また取出された不燃分は、可燃分が少ないため処理が容易である。
(3)不燃分取出口から流動化ガスの一部が供給されるか又は不燃分取出口が横向きに開口され、上向きに開口しないことにより、炉底面全体から流動化ガスの供給が行われ、流動媒体の安定した主循環流が形成されるので、可燃物の均一で効率的な燃焼又はガス化と装置の円滑な運転が可能であり、燃焼空気量を調節することにより可燃物の完全燃焼あるいは高効率のガス化が可能である。
(4)熱回収室は、傾斜壁と炉側壁の間に形成され、熱回収室下方に強散気板とほぼ同様の勾配を有し不燃分取出口へ向かう下降傾斜面を有する第3散気板を配置したので、熱回収室内の不燃分が円滑に不燃分取出口へ案内され、収熱を妨げることがない。また、収熱器の熱伝達率が第3散気板からの流動化ガスを調節することにより大きく変化させることができ、収熱量の調節が容易である。

Claims (8)

  1. 流動層炉(1)において不燃分を含む可燃物(38)が燃焼される流動層燃焼装置であって、
    それぞれ多数の流動化ガス供給孔を備える弱散気板(2)、補助散気板(3’)、及び強散気板(3)が炉内底部に配置され、
    補助散気板と強散気板の間に不燃分取出口(8)が配置され、
    可燃物供給口(10)が弱散気板の上方へ可燃物を落下させ得るように配置され、
    弱散気板(2)は、流動媒体に比較的小さな流動化速度を与え流動媒体の沈降流(18)を形成するように流動化ガスを供給可能であると共に、不燃分取出口へ向かう下降傾斜面を備え、
    補助散気板(3’)は、流動媒体に比較的大きな流動化速度を与えるように流動化ガスを供給可能であると共に、弱散気板の下方端縁と不燃分取出口(8)の間に不燃分取出口に向かう弱散気板より急勾配の下降傾斜面を備え、
    強散気板(3)は、流動媒体に比較的大きな流動化速度を与え流動媒体の上向流(20)を形成するように流動化ガスを供給可能であり、
    補助散気板の下降傾斜面の下方端縁(77)が、平面図において隣接する強散気板の端縁(75)にほぼ接すると共に垂直方向に離間して位置され、
    前記不燃分取出口(8)は、両端縁の間の垂直方向の間隙に開口されることを特徴とする流動層燃焼装置。
  2. 前記強散気板(3)の上方に傾斜壁(24)が配置されて強散気板の上方へ上昇する流動化ガス及び流動媒体を炉中央部へ転向させ、強散気板は、不燃分取出口から離れるに伴い上昇する上昇傾斜面を備えると共に、不燃分取出口から離れるに伴い流動化速度が順次増加するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の流動層燃焼装置。
  3. 前記傾斜壁(24)と炉側壁(42)の間に熱回収室(25)が形成され、熱回収室は、傾斜壁の上方及び下方で炉中央部と連通され、熱回収室内に収熱器(27)が配置され、強散気板と炉側壁の間に強散気板の外方端縁に連続する第3散気板(28)が配置され、第3散気板は、熱回収室内の流動媒体に比較的小さな流動化速度を与えるように流動化ガスを供給可能であると共に、強散気板と同様の勾配を有する上昇傾斜面を備えることを特徴とする請求項2に記載の流動層燃焼装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の流動層燃焼装置であって、前記流動層炉の炉底及び弱散気板(2)は、平面図において、それぞれほぼ円形であり、弱散気板は、円形部分の中央が高く周縁が低い円錐形を有し、不燃分取出口(8)は、弱散気板に同心に配置される複数の部分円環形を有し、強散気板(3)は、弱散気板に同心に配置される円環形であることを特徴とする流動層燃焼装置。
  5. 流動層炉(1)において不燃分を含む可燃物(38)がガス化される流動層熱反応装置であって、
    それぞれ多数の流動化ガス供給孔を備える弱散気板(2)、補助散気板(3’)、及び強散気板(3)が炉内底部に配置され、
    補助散気板と強散気板の間に不燃分取出口(8)が配置され、
    可燃物供給口(10)が弱散気板の上方へ可燃物を落下させ得るように配置され、
    弱散気板(2)は、流動媒体に比較的小さな流動化速度を与え流動媒体の沈降流(18)を形成するように流動化ガスを供給可能であると共に、不燃分取出口へ向かう下降傾斜面を備え、
    補助散気板(3’)は、流動媒体に比較的大きな流動化速度を与えるように流動化ガスを供給可能であると共に、弱散気板の下方端縁と不燃分取出口(8)の間に不燃分取出口に向かう弱散気板より急勾配の下降傾斜面を備え、
    強散気板(3)は、流動媒体に比較的大きな流動化速度を与え流動媒体の上向流(20)を形成するように流動化ガスを供給可能であり、
    補助散気板の下降傾斜面の下方端縁(77)が、平面図において隣接する強散気板の端縁(75)にほぼ接すると共に垂直方向に離間して位置され、
    前記不燃分取出口(8)は、両端縁の間の垂直方向の間隙に開口されることを特徴とする流動層熱反応装置。
  6. 前記強散気板(3)の上方に傾斜壁(24)が配置されて強散気板の上方へ上昇する流動化ガス及び流動媒体を炉中央部へ転向させ、強散気板は、不燃分取出口から離れるに伴い上昇する上昇傾斜面を備えると共に、不燃分取出口から離れるに伴い流動化速度が順次増加するように構成されることを特徴とする請求項5に記載の流動層熱反応装置。
  7. 前記流動層炉において生成される飛灰を含む生成物を導入して該飛灰を溶融する溶融燃焼炉(90)を備える請求項5又は6に記載の流動層熱反応装置。
  8. 流動化ガスは、空気、水蒸気、酸素又は燃焼排気ガスのいずれか1つ又は複数の組合せであることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の流動層熱反応装置。
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