JP4002623B2 - プラズマ再充填を使用して光ファイバ・プレフォームを得るための方法 - Google Patents

プラズマ再充填を使用して光ファイバ・プレフォームを得るための方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマ再充填を使用して光ファイバ・プレフォームを得るための方法に関する。本発明はまた、この方法から得られるプレフォーム、及びこのプレフォームから引出し成形した光ファイバをもカバーする。
【0002】
【従来の技術】
プレフォームからの光ファイバの製造は従来から存在する。プラズマ再充填技法によるプレフォームの製造は周知であり、例えば欧州特許出願第450465A1号明細書に記載されている。
【0003】
ファイバの光幾何学的特性が、伝達特性を決定する。これらの特性には、ファイバの外形、特にファイバの横断面における様々な同心部分の表面、及びこれら様々な部分の光学特性が含まれる。これらの光幾何学的特性は、ファイバ化の効果を考慮して、ファイバがそれから引出し成形されるプレフォームの光幾何学的特性から生ずるものである。
【0004】
理想的なファイバは、その全長にわたって一定の公称光幾何学的特性を有する。理想的なファイバは、完全に円筒形であり、その有効長全体にわたって一定の公称光幾何学的特性を有するプレフォームから得られる。
【0005】
しかし実際に、完全に矯正するのが困難な様々な影響が、この理想の達成を妨げている。このため、欧州特許出願第440130A1号明細書は、ここではこれ以上の問題にしない同心性の欠如の他に、直径の不規則性について述べている。これらは、一つまたは複数の矯正段階を必要とする、仕上げプレフォームの機械加工によって矯正され、このためコストが上乗せされ生産効率の損失が生じる。さらに、問題の矯正方法は、MCVD(改良式化学蒸着,内付けCVD)の名称で知られている方法によって直接得られるプレフォームを対象とし、プラズマ再充填によって得られるプレフォームは対象としない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明は、改善された光幾何学的性質を持つプレフォームを提供するプラズマ再充填を使用して光ファイバ・プレフォームを得る方法を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の特徴によれば、この目的は、プラズマ再充填パスの少なくとも一つを、プレフォームの光幾何学的性質を改善するために変更することによって達成される。
【0008】
したがって本発明は、プラズマ再充填プロセスに作用することによってプレフォームの光幾何学的性質を改善するという原理に基づくもので、これは追加の矯正ステップまたは矯正段階は全く必要でない。
【0009】
本発明の別の特徴によれば、前記の変更された再充填パスは、最終再充填段階の一つであり、これらの段階では、再充填プロセスが変更されない間は、付着した再充填層の厚さはプレフォームの有効部分に沿ってほぼ一定である。
【0010】
実際に、周知のプラズマ再充填法によって得られるプレフォームの光幾何学的性質の軸方向変化の原因の一つは、あらゆる周知の方法(MCVD、VAD、OVPD・・・)によって実現される再充填すべき一次プレフォームのみにあるのではなく、プラズマ再充填方法自体にもあり、特に初期プラズマ再充填段階にある。次に、周知の方法では常に、プラズマ再充填層の厚さは最終的には一定となる。したがって本発明は、この時間に、プレフォームの光幾何学的性質のすべての逸脱を矯正するように、プラズマ再充填プロセスに作用することを予定している。
【0011】
さらに具体的には、本発明によれば、再充填プロセスをプレフォームの所定の直径から出発して変更する。
【0012】
本発明の他の態様によれば、変更された再充填プロセスは、プラズマ再充填パラメータ、特に再充填粒子の流量、プラズマの温度、又はプレフォームに沿ったプラズマの軸方向の移動速度の少なくとも一つを制御された形で軸方向に変更することから成る。再充填粒子の流量を取上げることが好ましい。
【0013】
その上、本発明の他の態様によれば、前記の制御された形での軸方向の変更は、プレフォームの直径の軸方向偏差を評価すること、及び変更された前記再充填パスが直径の軸方向偏差を減少させるような方向に前記のパラメータを軸方向に変更することを含む。換言すれば、予め決定された直径の軸方向偏差に応じて、再充填パスを変更し、この再充填パスの後に前記の偏差が小さくなり、できればなくなるように、プレフォームの直径を加減する。
【0014】
さらに詳細には、本発明によれば下記の操作を行うことができる。すなわち、
− 直径が過大になるほどさらに薄い層を付着させるために、前記偏差に比例して粒子の流量を減少させること、
− 直径が過大な場合に厚さを減らした層を付着させるために、又は厚さを所定の値だけ減らすために、粒子の流量を所定の量だけ減少させること、あるいは
− 粒子の流量を完全に停止すること。これは、プラズマの作用で蒸発によってプレフォームの局部的融除を引き起こす。
【0015】
本発明のさらに他の態様によれば、前記の軸方向偏差の評価は、測定パス中に直径の軸方向測定によって実施され、これは再充填パスと同時に行うと有利であり、この軸方向偏差は前記の測定結果と基準プロファイルとの比較によって決定される。
【0016】
第1の実施態様では、前記の基準プロファイルは、前記の測定パス中に観測された最小の軸方向直径を含む。これは円筒形状に対する偏差に相当する。しかし、第2の実施態様では、前記の基準プロファイルは、プラズマ再充填の前にプレフォームについて行われた測定から導かれた直径の軸方向補正項も含む。これによって、プレフォーム外径に対するプレフォームの芯のテーパ度など、プラズマ再充填前の段階に起源をもつプレフォームの光幾何学的特性の異常を考慮し、これを矯正することができる。
【0017】
本発明はまた、一方ではプレフォームを、他方ではこのようなプレフォームから出されるファイバを対象とするもので、これらは、先に定義した光ファイバのプレフォーム製造方法を適用した結果得られる部分的再充填層の構造を有する。
【0018】
本発明は、限定的ではなく例示的なものとして次に示す一実施態様の添付図面を参照した説明によって、さらによく理解されよう。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を実施することのできるプラズマ再充填装置を、非常に一般的な形で示したものである。
【0020】
この装置は、一つの透明窓2を備えた外被1中に、プレフォーム3、それに向けられるプラズマ・トーチ4及び再充填粒子供給ノズル5を含む。外被の外部では、窓2の後部に配置されたCCDカメラ6が、プレフォーム3に照準を合わせている。このカメラは、カメラが向けられたプレフォームの直径の測定値を、伝送値の形で、リンク7によって再充填プロセス制御装置8に提供する。この制御装置は、多重リンク9を介して、再充填プロ セスの実施条件に関する他の指示を受け取る。再充填プロセスの内部動作プログラムの影響下で、装置8は、出力リンク10を介して粒子流量計量供給装置11に粒子流量制御値を供給し、これにしたがって粒子流量計量供給装置はノズル5に粒子を供給する。また装置8は、出力多重リンク12を介して、制御プロセスの他の実施態様を決定する他の制御値も提供する。
【0021】
図1に示した装置の要素はすべて当技術分野では周知である。図示されていない他の要素も同様に周知である。すなわち、回転と移行の駆動装置を有するプレフォーム3の支持手段、プレフォーム3の縦軸に平行に移行させるための駆動装置を有するプラズマ・トーチ4とノズル5の支持台車、プレフォームの角位置と台車の縦方向の位置とを算定する手段が、前述の欧州特許出願第440130A1号明細書に記載されている。前記の第1台車の移動と連動して移動する第2台車の形をとってもよい、測定パスでプレフォーム3の連続する位置に、カメラ6を照準合せできるようにする手段も、同じく周知の技術に属する。粒子流量計量供給装置は、例えば、ウォーム又は振動フィーダ付きのひずみ計付き重力式計量供給装置である。
【0022】
プラズマ再充填は右から左へ、次いで左から右へのパスで行われ、このパス中に、プラズマ・トーチ4とノズル5がプレフォームの長さを走査する。
【0023】
同時に、カメラ6は測定パスを実現して、プレフォーム3の全長にわたってその直径の連続値を提供する。簡単にするために、カメラは2つのパスのうちの例えば右から左への1パスしか測定を実施せず、次のパス中はカメラの出力を無効にすることが好ましい。したがって、必要な測定値は後述するように外挿によって得られる。
【0024】
次に図2によって、本発明のプレフォーム製造方法の一実施態様を説明する。このフローチャートは再充填プロセスの基本的ステップを示す。
【0025】
この再充填プロセスはINITで示される初期設定ステップから開始し、このステップで各種の再充填パラメータが決定され、又このステップでプロセス制御装置は、いくつかのプロセス実施条件、例えば外被1又はプレフォーム3の定義された温度が達成されるのを待つ。
【0026】
条件が集まると、再充填プロセスは第1パス、又はN=0ならばパスP1を開始する。
【0027】
次に、PASSで示されるステップで、パス番号が検査される。Gで示される右から左へのパスか、あるいはDで示される左から右へのパスかである。
【0028】
パスGの場合には、再充填パスはMES.ΦN+1で示される測定パスを伴い、この測定パスで、プレフォームの一端から他端までの直径の一連の増分値が提供される。これらの値から、平均直径の値ΦN+1が導かれる。これは、プレフォームの有効長に沿って測定された値の算術平均とすることができる。
【0029】
有効長とは、それぞれ約10センチメートルの二つの終端部の間で、所望の品質のファイバを提供するのに十分に均一な光幾何学的特性を有するような長さである。
【0030】
パスDの場合には、測定パスは存在しない。それでもプレフォームの直径の値は必要であり、これは、前のパスGで収集された測定値から外挿によって得られる。最初は、これら以前の値はないが、あとでわかるようにこれは大したことではない。
【0031】
二つのパスGの後に、次のパスDで、EP=(Φ−ΦN−2)/2を提供する計算ステップが実行される。Φの値は、前のパスすなわちパスGで記録された平均直径の値である。ΦN−2の値は、これに先行するパスGの値である。差Φ−ΦN−2は、二つのパスで付着された平均厚さである。したがってEPは、前の二つのパスにおける1パスの平均厚さである。EPをΦに加えると、この測定をパスDの間に行った場合にプレフォームに沿った直径が取るはずの値の線形外挿が提供される。
【0032】
次のステップでは、値ΔΦ=Φ−ΦN+1が計算される。Φは、完成したプレフォームが名目上有するべき目標の直径である。差ΔΦは、付着すべく残っている厚さである。これは評価される。ΔΦ≦0.2mmの場合、プレフォームの直径は、再充填プロセスを中断するための目標直径に十分に近く、これはGLAと名付けたステップによって示されている。0.2mm<ΔΦ<EPの場合には、この直径は1パスの平均厚さより小さく不足する。したがって、一定流量のとき1パス又は2パスでΔΦ≦0.2mmに達し、再充填プロセスの終りに達するように、ステップAJUSTで粒子流量計量供給装置の流量を減少した値に調整する。
【0033】
ΔΦ≧EPの場合には、再充填プロセスの後に少なくとも一つの完全なパスが続くことができる。
【0034】
そのとき、プレフォームの直径が評価される。
【0035】
ΔΦ−8mm>0の場合には、再充填プロセスはまだ、プレフォームの光幾何学的欠陥の矯正を企てることが有用になる段階に達していない。そこで粒子の流量KGはその公称値KG=1に調整される。パスPN+1はその公称値に等しい一定流量で完了する。したがって、再充填プロセスはその開始からΔΦ−8mm=0になるまで進行する。したがって、プロセス開始時にはこの段階に達していないので、パスDでプレフォームの平均直径のほぼ正確な値を確立できなくてもかまわない。
【0036】
ΔΦ−8mm≦0の場合には、プレフォームの光幾何学的特性を改善するために、再充填プロセスは、少なくとも1再充填パスで、しばしば複数パスで軸方向に変更される。
【0037】
図2の例では、これは、まずCALCdΦで示される矯正すべき直径の偏差dΦを計算するステップを適用することによって得られる。
【0038】
図1の制御装置8で実施されるこの計算ステップは、第1の実施例では、プレフォームに沿った直径の評価、最小直径の決定、及びプレフォームに沿った各点における偏差、すなわちこの最小直径に対するその点における直径の超過分の計算からなる。こうして得られたdΦと呼ばれる数値の集合は(xは、プレフォームに沿った軸方向寸法に対応する)、プラズマ再充填のパラメータの少なくとも1つを軸方向に変更するために使用されるこの実施態様では、このパラメータは粒子の流量KGであるが、台車の移動速度、またはプラズマ・トーチからの流量、さらには他のパラメータも利用できることは明らかである。
【0039】
さらに、本発明の第2の実施例では、偏差の計算様式は、たとえば再充填プロセスを開始する前に、このプロセスのいずれかの段階で得られるプレフォームの光幾何学的特性のリストを基にして実行される直径の軸方向偏差の評価という、もっと一般的な形を取ることができ、この評価は、基準プロファイル、すなわち、ファイバ化の後に得られた光ファイバが所望の一定の光幾何学的特性を持つような光幾何学的性質を得るために、プレフォームがその有効長にわたって達成すべき一連の直径を定義する。
【0040】
図2に示す実施態様では、プラズマ再充填の変更は偏差の値に依存する。すなわち、
− dΦ<0.7mmの場合には、粒子の流量はKF=1−0.7dΦに減少し、ただ1パスのみで矯正を行うことができる。
【0041】
− dΦが0.7mmと2mmとの間にある場合には、再充填プロセスにおいて著しい不均一性を導入しないように、複数のパスで矯正を行わなければならず、粒子の流量は公称流量の0.5倍に調整される。
【0042】
− dΦが2mmを超える場合には、プレフォームの端部の一つが問題であり、そこでは厚さが最初はプレフォームの有効部分に沿った厚さよりも著しく大きくなり、粒子の流量は中断される。この条件では、プラズマは各パスで過剰厚さの一部を蒸発させることになる。
【0043】
上に述べた光ファイバのプレフォームを得る方法の効果を、図3の曲線によって図示する。これらの曲線はそれぞれ、140mmの原点から840mmまでのその有効長(L)におけるプレフォームの直径(D)を表す。
【0044】
下の曲線は、測定された直径が33〜35mmに達したときに、特に約200mmと740mmにおいて、著しく不均一な形を示す。偏差補正プロセスが実施される。その後、再充填の変更の効果により、直径がほぼ38、40、42、及び44mmのパスにおいて直径の不均一性が減少し、最終パスの前に直径がプレフォームの有効部分のすべてに沿ってほぼ一定になる。
【0045】
図4は、図3のほぼ36mmのパスにおける粒子流量KGの目標値を例として示す。この図で、流量は、偏差ゼロのまれな軸方向点では時々1に達するが、長さの大部分では偏差に比例して変更され、偏差が大きすぎるときには0.5に低下することがわかる。
【0046】
いうまでもなく、上述の説明は非限定的な例として示されたものにすぎず、特に数値は、当該の実施態様に応じて変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施することのできるプラズマ再充填装置の全体図である。
【図2】 本発明の一実施例を示すプラズマ再充填プロセスのフローチャートである。
【図3】 本発明の効果を示す、プレフォームに沿った一連の直径の曲線を示す図である。
【図4】 図2のフローチャートの適用を示す曲線である。
【符号の説明】
1 外被
2 透明窓
3 プレフォーム
4 プラズマ・トーチ
5 再充填粒子供給ノズル
6 CCDカメラ
7 リンク
8 再充填プロセス制御装置
9 多重リンク
10 出力リンク
11 粒子流量計量供給装置
12 出力多重リンク

Claims (11)

  1. プラズマ再充填を使用して光ファイバ・プレフォームを得る方法であって、該方法が、少なくとも1つの変更再充填パスを有し、該変更再充填パスの間に、再充填プロセスのプラズマ再充填パラメータが、プレフォームの光幾何学的特性を改善するために軸方向で変更されることを特徴とする、光ファイバ・プレフォームを得る方法。
  2. 前記の変更再充填パスが、複数の最終再充填パスの一つであり、それら最終再充填パスでは、再充填プロセスが変更されない間は、付着された再充填層の厚さはプレフォームの有効部分に沿ってほぼ一定であることを特徴とする、請求項1に記載の光ファイバ用プレフォームを得る方法。
  3. 前記のプラズマ再充填パラメータがプレフォームの所定の直径から変更され、この直径から、すべての再充填パスが変更されることを特徴とする、請求項2に記載の光ファイバ用プレフォームを得る方法。
  4. 前記の変更された再充填プロセスが、プレフォームの光幾何学的特性の制御された軸方向矯正を行うために、再充填粒子流量、プラズマ温度、プラズマ軸方向移動速度を含むプラズマ再充填パラメータのうち少なくとも一つの制御された軸方向修正からなることを特徴とする、請求項3に記載の光ファイバ用プレフォームを得る方法。
  5. 前記の変更されたパラメータが粒子の流量であることを特徴とする、請求項4に記載の光ファイバ用プレフォームを得る方法。
  6. 前記の制御された軸方向修正が、プレフォームの直径の軸方向偏差を評価すること、ならびに前記の変更された再充填パスが前記の直径の軸方向偏差を減少させるような方向に、前記パラメータを軸方向で修正することを含むことを特徴とする、請求項4に記載の光ファイバ用プレフォームを得る方法。
  7. 前記粒子流量の前記修正が、
    − 前記偏差に比例する流量の減少、
    − 流量の所定の減少、
    − 粒子流量の完全な停止、
    のうちから前記の偏差の大きさに従って選択されることを特徴とする、請求項5または6に記載の光ファイバ用プレフォームを得る方法。
  8. 前記の評価が、測定パス中に直径を軸方向に測定し、前記の軸方向の測定結果と基準プロファイルとの比較により前記の直径の軸方向偏差を決定することによって実施されることを特徴とする、請求項6に記載の光ファイバ用プレフォームを得る方法。
  9. 前記の基準プロファイルが、前記測定パス中に観測された軸方向の最小直径を含むことを特徴とする、請求項8に記載の光ファイバ用プレフォームを得る方法。
  10. 前記の基準プロファイルが、プラズマ再充填の前にプレフォームについて行われた測定から導かれた直径の軸方向補正項をさらに含むことを特徴とする、請求項9に記載の光ファイバ用プレフォームを得る方法。
  11. 前記の測定パスが再充填パスと同時に行われることを特徴とする、請求項8に記載の光ファイバ用プレフォームを得る方法。
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