JP4006151B2 - 駆動式スライドドアのスイッチ構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車に適する駆動式スライドドアのスイッチ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ワンボックスタイプのスライドドアにあっては、助勢手段となる駆動装置によって乗員が大きな操作力を必要とすることなくスライドドアの開扉が可能となっている。
【0003】
スライドドアは、全開時に、保持機構によって全開位置で保持されるようになる。保持機構は、例えば、全開位置に近づくとスライドドアに設けられたローラが、ガイドレールに設けられた突起部を乗り越えることで、全開位置に保持される構造となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
保持機構となる突起部は、スライドドアを全開位置に位置決めする機能を有する反面、スライドドアを閉める時には、その突起部を乗り越えなくてはならず、一種の障害物となる。特に、閉扉を人力で行なうタイプの車両にあっては、突起部によってより大きな操作力を必要とする。また、駆動装置によって閉扉を行なうタイプの車両にあっても、突起部を乗り越えるようにスライドドアを人力で一旦閉扉方向へ作動することで、その閉扉動作によりスイッチ回路が働き、駆動装置によって閉扉させる手段となっているため、閉扉初期動作時に大きな操作力を必要としていたものである。
【0005】
また、電気的に行なう手段にあっては、スライドドアの開扉動作完了時を駆動部のパルスの検知信号で、あるいは、駆動部に働く負荷の検知信号で駆動装置をオフに制御するため、回路構成が複雑になると共に、高価となって、コスト面で望ましくなかった。
【0006】
そこで、この発明は、安価に提供できると共に、大きな操作力を必要とせずにスライドドアの開閉動作を可能とした駆動式スライドドアのスイッチ構造を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明の請求項1にあっては、スライドドアの全開位置手前にガイドレールに設けた突起部を前記スライドドア側に設けたガイドローラが開扉方向に乗り越える全開位置保持機構を備えると共に、駆動装置によって開閉するスライドドアに設けられたドア側スイッチ端子と、車体に設けられた車体側スイッチ端子から成り、前記スライドドアの全開時に、前記ドア側スイッチ端子と車体側スイッチ端子が電気的に接続し、インサイドハンドル又はアウトサイドハンドルのハンドル操作信号が前記駆動装置へ伝達されるスイッチ回路を備え、前記スイッチ回路は、開放口を有し前記車体側に取付けられるハウジング内に設けられた接触端子と、前記スライドドア側に取付けられスライドドアの全開時に前記開放口からハウジング内に進入し、前記接触端子と電気的に接続し合う接続端子とで構成され、全開時、前記ハンドル操作信号で前記ガイドローラが前記全開位置手前に設けた突起部を全閉方向に乗り越え、前記スライドドアを閉扉方向へ前記駆動装置を駆動させることを特徴とする。
【0008】
これにより、スライドドアの全開時において、車室内、あるいは、車外からインサイドハンドル又はアウトサイドハンドル操作で、スイッチ回路が働き、駆動装置によってスライドドアを閉扉方向へ駆動することができる。この結果、全開位置手前に全開位置保持機構となる突起部が設けられていても、人力によるスライドドアの閉扉初期操作時の大きな力を必要とせず、しかも、車体側スイッチ端子とドア側スイッチ端子の2部品で済むため、部品点数が少なくなり、部品管理工数、組立性の面において大変好ましいものとなる。
【0009】
また、この発明の請求項2によれば、駆動装置によって開閉するスライドドアに設けられたドア側スイッチ端子と、車体に設けられた車体側スイッチ端子から成り、前記スライドドアの全開時に前記ドア側スイッチ端子と車体側スイッチ端子が電気的に接続し、インサイドハンドル又はアウトサイドハンドルのハンドル操作信号が前記駆動装置へ伝達される第2のスイッチ回路と、スライドドアの全開時に前記ドア側スイッチ端子が車体側スイッチ端子の電気的な接続子の接触を断ち、前記駆動装置を停止させる第1のスイッチ回路とを備えている。
【0010】
これにより、スライドドアの全開時には、第1のスイッチ回路が働き、駆動装置を停止させる。
【0011】
また、スライドドアの全開時において、車室内、あるいは、車外からインサイドハンドル又はアウトサイドハンドルのハンドル操作により、第2のスイッチ回路が働き、駆動装置によってスライドドアを閉扉方向へ駆動する。この結果、人力によるスライドドアの閉扉初期操作時の大きな力を必要としない。また、スイッチも安価な構造で済む。
【0013】
これにより、車体側スイッチ端子とドア側スイッチ端子の2部品で済むため、部品点数が少なくなり、部品管理工数、組立性の面において大変好ましいものとなる。
【0014】
また、この発明の請求項3によれば、接触端子を、開放口へ向けて進・退自在に付勢する。
【0015】
これにより、接触端子はスライドドアの全開位置の手前から完了位置まで、接続端子と確実に電気的に接続し合う状態が得られる。
【0016】
また、この発明の請求項4によれば、ハウジング内に第1、第2の接触端子と、その第1、第2の接触端子の間に可動端子を設け、付勢ばねによって付勢される前記可動端子と、その可動端子と電気的に接続し合う前記第1の接触端子とで第1のスイッチ回路を構成する一方、第2のスイッチ回路を、スライドドアの全開時に、前記ハウジング内に進入し付勢ばねに抗して可動端子を押圧する押圧端子と、前記可動端子を介して電気的に接続し合う前記第2の接触端子とで構成する。
【0017】
これにより、車体側スイッチ端子とドア側スイッチ端子の2部品で済むため、部品点数が少なくなり、部品管理工数、組付性の面において大変好ましいものとなる。
【0018】
また、この発明の請求項5によれば、第2の接触端子を、可動端子側となる前方へ向けて進・退自在に付勢する。
【0019】
これにより、第2の接触端子は、スライドドアの全開位置の手前から完了位置まで、可動端子と確実に電気的に接続し合う状態が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図10の図面を参照しながらこの発明の第1の実施形態について具体的に説明する。
【0021】
図8において、1はワンボックス車両のスライドドアを示している。
【0022】
スライドドア1は図10に示すように前方の上下のガイドレール3と後方のガイドレール5のガイド面に沿ってスライド可能な前後のガイドローラ7によって支持されている。
【0023】
前方のガイドレール3のレール面3aの後方には、図1に示すように、前記ガイドローラ7が乗越えることで、スライドドア1を全開位置に位置決めする全開位置保持機構となる突起部9が形成されている。
【0024】
後方のガイドレール5には、スライドドア1を開閉制御する駆動装置11が設けられている。
【0025】
駆動装置11は、前後のローラ13,13にエンドレスに掛回されたケーブル15に、スライドドア1のガイドローラ7が結合連結され、第2のスイッチ回路S−2からの信号によってケーブル15を前後(図10矢印)に牽引制御することで、スライドドア1を開扉方向又は閉扉方向へ駆動する。また、第1のスイッチ回路S−1からの信号によって全開位置で作動停止するようになっている。
【0026】
第1、第2のスイッチ回路S−1,S−2は、図1に示すように、前記スライドドア1のガイドローラ7に設けられたドア側スイッチ端子DSを構成する接続端子となる押圧端子17と、前記ガイドレール7に設けられた車体側スイッチ端子STとなる第1、第2の接触端子19,21と、第1、第2の接触端子19,21の間に配置され、スライド移動可能な可動端子23とで構成されている。
【0027】
第1、第2の接触端子19,21と可動端子23は、円筒状のハウジング25内に配置され、第1の接触端子19は、導電性の材質により中央部位が貫通した貫通孔27を有する円板状に形成され、ハウジング25の前方開放口に固定支持されている。
【0028】
第2の接触端子21は、導電性の材料により、スライド可能な内筒29と外筒31の二重構造となっていて外筒31は、ハウジング25の後部に固着された支持部材33によって固定支持されている。内筒29は、内部に組込まれた付勢ばね35により前方(図1左方)へ向け押圧されていて、外筒31から前方へ向けて大きく突出し、前面が接触端子面29aとなっている。
【0029】
可動端子23は、導電性の材料により円板状に作られていて、ハウジング25内に組込まれた付勢ばね37により前方へ向け押圧されていて、前記第1の接触端子19と接続している。これにより、スライドドア1の全開時に可動端子23は第1の接触端子19から離れることで、接触を断ち、前記駆動装置11の駆動回路39へ作動停止信号を伝達する第1のスイッチ回路S−1を構成している。
【0030】
一方、ドア側スイッチ端子DSを構成する接続端子となる押圧端子17は、導電性の材料により前記第1の接触端子19の貫通孔27内を進入できるようロッド状に形成され、ガイドローラ7に固定支持された端子保持部材41によって支持されている。これにより、スライドドア1の全開時に、貫通孔27からハウジング25内に進入して可動端子23を付勢ばね37に抗して押圧し、全開完了時において、押圧端子17,可動端子23,第2の接触端子21とによってインサイドハンドル1b又はアウトサイドハンドル1aの操作信号、即ち、オン信号を前記駆動装置11の駆動回路39へ伝達する第2のスイッチ回路S−2を構成している。
【0031】
第2のスイッチ回路S−2の第2の接触端子21は、全開位置の手前において、図6に示すように可動端子23は内筒29と電気的に接触し合うと共に、全開完了時に、図7に示すように可動端子23は内筒29及び外筒31と電気的に接続し合う確実で安定した回路構成が得られるようになっている。
【0032】
このように構成されたスライドドア1のスイッチ構造によれば、スライドドア1の開扉途上において、押圧端子17は、スライドドア1と共に移動し、可動端子23から離れた位置にある。
【0033】
この時、可動端子23は付勢ばね37によって前方へ付勢され、第1の接触端子19と電気的に接続している。さらに、開扉が進み、スライド開口完了前において、図5、図6に示すように、ガイドローラ7は突起部9を乗り越えると共に、押圧端子17は付勢ばね37に抗して可動端子23を押圧する。これにより、第1のスイッチ回路S−1が働き、駆動装置11の作動を停止させる。同時に、図7に示すように、外筒31内へ内筒29を確実に押し込んだ固定接触となる確実な第2のスイッチ回路S−2が構成されると共に、スライドドア1の全開状態が得られる。
【0034】
この場合、図10に示すようにスライドドア1のドア内部の接続用ハウジング43に、例えば、ウインドレギュレータ又はドアスピーカ等を接続することで、ドア開扉時においても、安定した確実な電気供給が得られるようになる。
【0035】
次に、スライドドア1を閉める場合には、インサイドハンドル1b又はアウトサイドハンドル1aのハンドル操作信号で、駆動装置11はケーブル15を介してスライドドア1をスライド閉扉する。
【0036】
この時のハンドル操作信号は、外筒31及び内筒29と同時に接触し合う可動端子23によって駆動装置11へ向けて確実に安定した信号が送れる。しかも、スライドドア1は、駆動装置11によって、スライドドア1に設けたガイドローラ7が、全開位置手前に設けた突起部9を全開位置から閉扉方向に向かって乗り越え、スライドドア1が閉扉方向へ向うため、人力によるスライドドア1の操作力は全く必要としない。しかも、スイッチ回路の複雑化を招くこともない。
【0037】
一方、スライドドア1の閉扉時に、可動端子23は押圧端子17による押圧が解除されるため、付勢ばね37による付勢力によって図1のように第1の接触端子19と接続し合う待機状態の第1のスイッチ回路S−1が構成されるようになる。
【0038】
図11から図16は、スイッチ構造の第2の実施形態を示したものである。
【0039】
即ち、ドア側スイッチ端子DSと車体側スイッチ端子STとで、スイッチ回路Sを構成する。
【0040】
車体側スイッチ端子STは、スリーブ45内に設けられ、付勢ばね48により前方(図面左方)へ付勢された内筒47と外筒49とで構成され、外筒49は、スリーブ45の後端部に保持部材50によって固定支持されている。このように構成された車体側スイッチ端子STをガイドレール3に設ける。
【0041】
ドア側スイッチ端子DSは、スライドドア1の全開時に、前記スリーブ45の開放口51から進入し、前記内筒47と電気的に接触し合う接続端子となる接触端子53とで構成し、そのドア側スイッチ端子DSを、ガイドローラ7に端子保持部材55を介して設けるようにするものである。
【0042】
なお、他の構成要素は第1の実施形態と同一のため同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0043】
したがって、この第2の実施形態によれば、スライドドア1の全開時において、インサイドハンドル1b又はアウトサイドハンドル1aのハンドル操作信号で、駆動装置11はケーブル15を介してスライドドア1をスライド閉扉する。この時、スライドドア1は突起部9を乗り越え閉扉方向へ向かうため、人力によるスライドドア1の操作力は全く必要としない。しかも、スイッチ回路の複雑化を招くこともない。
【0044】
しかも、ドア側スイッチ端子DSと車体側スイッチ端子STの2部品で済むため部品点数が少なくて済むと共に、部品管理工数を減らすことができる。
【0045】
また、取付けも容易となる。
【0046】
【発明の効果】
以上、説明したようにこの発明のスライドドアのスイッチ構造によれば、特に、全開位置保持機構となる突起部によって保持された全開位置のスライドドアをインサイド又はアウトサイドハンドルを操作することで作動する駆動装置によって、人力による大きな初期操作力を必要とすることなく、容易に閉扉することができる。しかも、ドア側スイッチ端子と車体側スイッチ端子の確実な接続状態が得られる。
【0047】
また、部品点数は、ドア側スイッチ端子と車体側スイッチ端子の2部品で済むため、安価に提供できると共に、部品管理工数及び組付性の面において大変好ましいものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるスライドドアのスイッチ構造を示した概要説明図(a)と電気回路図(b)。
【図2】スイッチ構造の分解斜視図。
【図3】スライドドアの開扉時に、ガイドローラが突起部を乗り越える状態の動作図(a)とその電気回路図(b)。
【図4】スライドドアの開扉時に、ガイドローラが突起部を乗り越えた状態の動作図(a)とその電気回路図(b)。
【図5】スライドドアの開扉時に、押圧端子が可動端子を押圧した状態の動作図(a)とその電気回路図(b)。
【図6】スライドドアの全開位置手前において、押圧端子、可動端子、第2の接触端子が接触した状態の動作図(a)とその電気回路図(b)。
【図7】スライドの全開完了時に、各端子が接触した状態の動作図(a)とその電気回路図(b)。
【図8】ワンボックス車両の側面図。
【図9】図8のA−A線から見た概要説明図。
【図10】図8のスライドドアを開扉した動作説明図。
【図11】第2の実施形態を示したスイッチ構造の図1と同様の概要説明図(a)とその電気回路図(b)。
【図12】スイッチ構造の分解斜視図。
【図13】 スライドドアの開扉時に、ガイドローラが突起部を乗り越える状態の動作図(a)とその電気回路図(b)。
【図14】スライドドアの開扉時に、ガイドローラが突起部を乗り越えた状態の動作図(a)とその電気回路図(b)。
【図15】スライドドアの全開位置手前において、接続端子と車体側スイッチ端子を構成する内筒と接触し合う状態の動作図(a)とその電気回路図(b)。
【図16】スライドドアの全開完了時の動作図(a)とその電気回路図(b)。
【符号の説明】
1 スライドドア
1a アウトサイドハンドル
1b インサイドハンドル
11 駆動装置
DS ドア側スイッチ端子
ST 車体側スイッチ端子
S,S−1,S−2 スイッチ回路

Claims (5)

  1. スライドドアの全開位置手前にガイドレールに設けた突起部を前記スライドドア側に設けたガイドローラが開扉方向に乗り越える全開位置保持機構を備えると共に、駆動装置によって開閉するスライドドアに設けられたドア側スイッチ端子と、車体に設けられた車体側スイッチ端子から成り、前記スライドドアの全開時に、前記ドア側スイッチ端子と車体側スイッチ端子が電気的に接続し、インサイドハンドル又はアウトサイドハンドルのハンドル操作信号が前記駆動装置へ伝達されるスイッチ回路を備え、前記スイッチ回路は、開放口を有し前記車体側に取付けられるハウジング内に設けられた接触端子と、前記スライドドア側に取付けられスライドドアの全開時に前記開放口からハウジング内に進入し、前記接触端子と電気的に接続し合う接続端子とで構成され、全開時、前記ハンドル操作信号で前記ガイドローラが前記全開位置手前に設けた突起部を全閉方向に乗り越え、前記スライドドアを閉扉方向へ前記駆動装置を駆動させることを特徴とする駆動式スライドドアのスイッチ構造。
  2. 駆動装置によって開閉するスライドドアに設けられたドア側スイッチ端子と、車体に設けられた車体側スイッチ端子から成り、前記スライドドアの全開時に前記ドア側スイッチ端子と車体側スイッチ端子が電気的に接続し、インサイドハンドル又はアウトサイドハンドルのハンドル操作信号が前記駆動装置へ伝達される第2のスイッチ回路と、スライドドアの全開時に前記ドア側スイッチ端子が車体側スイッチ端子の電気的な接続子の接触を断ち、前記駆動装置を停止させる第1のスイッチ回路とを備えていることを特徴とする駆動式スライドドアのスイッチ構造。
  3. 接触端子は、開放口へ向けて進・退自在に付勢されていることを特徴とする請求項1記載の駆動式スライドドアのスイッチ構造。
  4. 第1のスイッチ回路は、ハウジング内に第1、第2の接触端子と、その第1、第2の接触端子の間に可動端子が設けられると共に、付勢ばねによって付勢される前記可動端子と、その可動端子と電気的に接続し合う前記第1の接触端子とで構成される一方、第2のスイッチ回路は、スライドドアの全開時に、前記ハウジング内に進入し付勢ばねに抗して可動端子を押圧する押圧端子と、前記可動端子を介して電気的に接続し合う前記第2の接触端子とで構成されることを特徴とする請求項2記載の駆動式スライドドアのスイッチ構造。
  5. 第2の接触端子は、可動端子側となる前方へ向けて進・退自在に付勢されていることを特徴とする請求項4記載の駆動式スライドドアのスイッチ構造。
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