JP4065246B2 - 粉体の付着力測定方法及び粉体付着力測定装置 - Google Patents

粉体の付着力測定方法及び粉体付着力測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、粉体の付着力測定方法及び粉体付着力測定装置に関し、特に、電子写真分野等の粉体を取り扱う分野に適用可能なトナー等の付着力測定に関するものである。
粉体を取り扱う分野では、粉体の様々な特性値を把握することが重要である。粉体の特性値の一つとして、粉体の付着力がある。粉体の付着力を測定する方法は、粉体の付着している物体から粉体を分離するのに必要な力を見積る方法が一般的である。粉体を分離させる方法としては、遠心力、振動、衝撃、空気圧、電界、磁界等を用いた方法が知られている。
例えば、トナー粒子をAFMのカンチレバー先端に付着させ、感光体表面との付着力を測定する方法がある(例えば、非特許文献1参照)。また、遠心力を作用させて基板から粉体を分離する方法がある(例えば、特許文献1参照)。また、基板を振動させて粉体を基板から分離する方法がある(例えば、特許文献2参照)。また、基板と粉体捕集部材間に電界をかけて粉体を基板から分離する方法がある(例えば、特許文献3参照)。また、粉体に超音波を作用させて粉体を基板から分離する方法により、基板と粉体間の付着力を測定する方法がある(例えば、特許文献4参照)。
また、磁性粒子に付着した微粒子を機械的及び電界により磁性粒子から分離することにより、磁性粒子と微粒子間の付着力を測定する方法がある(例えば、特許文献5参照)。
なお、粉体間の付着力を測定する方法として一般的に良く知られている方法として、粉体を分割可能な容器に充填し、この容器を分割する際の引張強度を測定する二分割セル法がある(例えば、非特許文献2参照)。
また、粉体間付着力測定で、粉体層を形成した基板に遠心力を作用させる方法で粉体間付着力を測定しているものがある(例えば、特許文献6参照)。
また、針先端に付着させた粉体粒子を、基板に付着させた粉体に接触させ、引き剥がす際の力を測定して粉体間の付着力を測定する方法がある(例えば、特許文献7参照)。
特開平10−267772号公報 特開平11−153538号公報 特開2001−228075号公報 特開2002−71484号公報 特開2003−98065号公報 特開平11−258081号公報 特開2001−183289号公報 Mary L.Ott,et al.,"Atomic force microscopy adhesion measurements of surface−modified toners for xerographic applications"、Colloids and Surfaces、Physicochemical and Engineering Aspects 87、1994、p.245−256 早川宗八郎編、粉体物性測定法、朝倉書店、1955、p.94
なお、電子写真方式の画像形成プロセスにおいては、画像を形成する帯電粉体であるトナーが感光体等の画像形成部材間で付着・分離が繰り返されており、トナーと画像形成部材間の付着力は重要な特性値である。また、画像形成部材上に形成されたトナー像は、トナー粒子が2層以上重なっており、トナー粒子間の付着力がプロセスの特性に重要な影響を及ぼしている。特に、転写プロセスにおいては、転写チリや中抜け画像等の画像品質を劣化させる現象の発生要因がトナー間付着力と密接な関係にあり、トナー間付着力の制御が重要な課題となっている。
しかしながら、非特許文献1と特許文献1〜4との方法は、いずれも粉体と粉体が付着している物体間との付着力を測定する方法であるため、粉体間の付着力を測定するのが困難となる。
また、非特許文献2のように帯電した粉体間の付着力を測定する場合は、一度何らかの手段で帯電させた粉体を容器に充填させる必要がある。このため、電子写真プロセスにおいて画像形成部材上に形成されたトナー層のように、粉体層を物体に付着させた状態での粉体間付着力を測定することはできない。また、通常の粉体は粒径や帯電量に分布があり、粉体間付着力には分布があるが、この方法では粉体間の付着力分布を測定することができない。
また、特許文献6の方法は、粉体層を物体に付着させた状態での測定が可能で定量性も良いが、測定手順が多く、測定時間がかかるという問題点がある。また、粉体層からの分離粒子数が非常に多いため、分離した粒子同士が接触、又は積層してしまい、各粒子の粒径を計測することができないため、付着力の分布を測定することができないという問題点がある。
また、特許文献7の方法は、粉体間の付着力を正確に測定することができるが、粉体間付着力の平均値及び分布を得るには、多数の粉体粒子について測定を実施する必要があり、手間と時間がかかるという問題点がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、帯電した粉体間の付着力分布を定量的で容易に測定できる粉体の付着力測定方法及び粉体付着力測定装置を提供すること目的とするものである。
かかる目的を達成するために、本発明は以下の特徴を有する。
本発明にかかる粉体付着力測定方法は、電極を有する第1の基板上に帯電した粉体粒子を二層以上付着し、第1の基板上に粉体層を形成し、電極を有する第2の基板を、粉体層に接触しないように対置し、第1の基板と、第2の基板と、の間に空気層を設け、第1の基板と、第2の基板と、の基板間に電位差を設け、第1の基板上に付着した一部の粒子を、第2の基板上に移動させ、第1の基板上の粉体重量m1と、第2の基板上の粉体重量m2と、を測定し、粉体重量比ηを式(1)より求め、粉体層の層厚をd2とし、粉体重量比ηに対応する粉体層分割位置Zsを式(2)より求め、粉体層分割位置Zsにおける電界E(Zs)を求め、粉体の帯電量分布の測定値と、電界E(Zs)と、から粉体間の付着力分布を求めることを特徴とするものである。これにより、帯電した粉体が基板上に付着した状態での測定を実施することが可能となるため、容易に粉体間の付着力分布を測定することが可能となる。
Figure 0004065246
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また、本発明にかかる粉体付着力測定方法は、電極を形成した基板が平板状で、第1の基板と第2の基板とが平行に対置していることを特徴とするものである。これにより、電界が基板に平行な面内で均一となるため、粉体の移動量も面内で均一となり、精度の高い測定が可能となる。
また、本発明にかかる粉体付着力測定方法は、第1の基板と、第2の基板との電極上部に絶縁層が設けられていることを特徴とするものである。これにより、両基板間での放電や接触によるリーク電流の発生が抑制され、粉体間付着力の値が得られ、定量性の高い安定した測定が可能となる。
また、本発明にかかる粉体付着力測定方法は、第1の基板上の絶縁層を層1、粉体層を層2、空気層を層3、第2の基板の絶縁層を層4とし、各層の比誘電率、層厚をそれぞれεi、di(i=1〜4(1〜4は、各層の番号)、Di=di/εi(i=1〜4)、各Diの和をD、ε0を真空の誘電率とし、粉体単位重量当たりの帯電量Q/M、粉体の真比重δ、粉体の嵩密度M/V、粉体粒子の誘電率εpを用いて、粉体層の電荷密度ρを式(3)より求め、粉体層の誘電率ε2を式(4)より求め、第1の基板の電極に電圧V1、第2の基板の電極に電圧V2を印加した場合の電界E(zs)を式(5)により求めることを特徴とするものである。このように、測定された粉体重量比から得られる粉体層分割位置と、粉体に関するパラメータ等を計算式に代入することで、定量性の高い粉体間付着力の値を得ることが可能となる。
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また、本発明にかかる粉体付着力測定方法は、粉体間の付着力の測定値として、粉体重量比ηが0.5以下に対応する測定値を用いることを特徴とするものである。このように、粉体が基板から分離しない範囲での測定値を用いることで、粉体と基板間の付着力の影響が無く、粉体間の付着力のみを測定可能となる。
また、本発明にかかる粉体付着力測定方法は、基板間の電位差、及び、基板間の距離を、基板間で放電が発生しない範囲内に設定したことを特徴とするものである。これにより、放電による測定への影響を回避することになるため、正確な測定が可能となる。
また、本発明にかかる粉体付着力測定方法は、粉体としてトナーを用い、第1の基板上にトナー層を形成する方法として、電子写真方式における現像方式を用いることを特徴とするものである。これにより、現像で形成されたトナー層におけるトナー間の付着力分布を測定することが可能となるため、電子写真プロセスやトナーの開発に寄与することが可能となる。
また、本発明にかかる粉体付着力測定装置は、電極を有する第1の基板上に帯電した粉体粒子を二層以上付着させ、第1の基板に粉体層を形成する粉体付着手段と、電極を有する第2の基板を第1の基板上に形成した粉体層に接触しないように、第1の基板に対置させ、第1の基板と第2の基板との両基板間に電位差を設け、第1の基板上に形成した粉体層の一部の粒子を、第2の基板に移動させる粉体移動手段と、第1の基板上の粉体重量m1と、第2の基板上の粉体重量m2と、を測定する重量測定手段と、粉体の帯電量分布を測定する帯電量分布測定手段と、粉体重量比ηを式(1)より求め、粉体層の層厚をd2とし、粉体重量比ηに対応する粉体層分割位置Zsを式(2)より求め、粉体層分割位置Zsにおける電界E(Zs)を求め、粉体の帯電量分布の測定値と、電界E(Zs)と、から粉体間の付着力分布を求める付着力分布計算手段と、を有することを特徴とするものである。これにより、帯電した粉体が基板上に付着した状態での測定を実施することが可能となるため、容易に粉体間の付着力分布を測定することが可能となる。
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また、本発明にかかる粉体付着力測定装置は、電極を形成した基板が平板状で、第1の基板と第2の基板とが平行に対置していることを特徴とするものである。これにより、電界が基板に平行な面内で均一となるため、粉体の移動量も面内で均一となり、精度の高い測定が可能となる。
また、本発明にかかる粉体付着力測定装置は、第1の基板と、第2の基板との電極上部に絶縁層が設けられていることを特徴とするものである。これにより、両基板間での放電や接触によるリーク電流の発生が抑制され、粉体間付着力の値が得られ、定量性の高い安定した測定が可能となる。
また、本発明にかかる粉体付着力測定装置は、第1の基板上の絶縁層を層1、粉体層を層2、空気層を層3、第2の基板の絶縁層を層4とし、各層の比誘電率、層厚をそれぞれεi、di(i=1〜4(1〜4は、各層の番号)、Di=di/εi(i=1〜4)、各Diの和をD、ε0を真空の誘電率とし、粉体単位重量当たりの帯電量Q/M、粉体の真比重δ、粉体の嵩密度M/V、粉体粒子の誘電率εpを用いて、粉体層の電荷密度ρを式(3)より求め、粉体層の誘電率ε2を式(4)より求め、第1の基板の電極に電圧V1、第2の基板の電極に電圧V2を印加した場合の電界E(zs)を式(5)により求める電界計算手段を有することを特徴とするものである。このように、測定された粉体重量比から得られる粉体層分割位置と、粉体に関するパラメータ等を計算式に代入することで、定量性の高い粉体間付着力の値を得ることが可能となる。
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また、本発明にかかる粉体付着力測定装置は、粉体としてトナーを用い、第1の基板上にトナー層を形成する手段として、電子写真方式における現像手段を用いることを特徴とするものである。これにより、現像で形成されたトナー層におけるトナー間の付着力分布を測定することが可能となるため、電子写真プロセスやトナーの開発に寄与することが可能となる。
本発明にかかる粉体の付着力測定方法及び粉体付着力測定装置は、電極を有する第1の基板上に帯電した粉体粒子を二層以上付着し、第1の基板上に粉体層を形成し、電極を有する第2の基板を、粉体層に接触しないように対置し、第1の基板と、第2の基板と、の間に空気層を設け、第1の基板と、第2の基板と、の基板間に電位差を設け、第1の基板上に付着した一部の粒子を、第2の基板上に移動させ、第1の基板上の粉体重量m1と、第2の基板上の粉体重量m2と、を測定し、粉体重量比ηを式(1)より求め、粉体層の層厚をd2とし、粉体重量比ηに対応する粉体層分割位置Zsを式(2)より求め、粉体層分割位置Zsにおける電界E(Zs)を求め、粉体の帯電量分布の測定値と、電界E(Zs)と、から粉体間の付着力分布を求めることで、帯電した粉体が基板上に付着した状態での測定を実施することが可能となるため、容易に粉体間の付着力分布を測定することが可能となる。
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まず、図1、図2を参照しながら、本発明にかかる粉体の付着力測定方法及び粉体付着力測定装置の特徴について説明する。
本発明にかかる本発明にかかる粉体の付着力測定方法及び粉体付着力測定装置は、電極を有する第1の基板(5、1)上に帯電した粉体粒子を二層以上付着し、第1の基板(5、1)上に粉体層(2)を形成し、電極を有する第2の基板(4、6)を、粉体層(2)に接触しないように対置し、第1の基板(5、1)と、第2の基板(4、6)と、の間に空気層(3)を設け、第1の基板(5、1)と、第2の基板(4、6)と、の基板間に電位差を設け、第1の基板(5、1)上に付着した一部の粒子を、第2の基板(4、6)上に移動させ、第1の基板(5、1)上の粉体重量m1と、第2の基板(4、6)上の粉体重量m2と、を測定し、粉体重量比ηを式(1)より求め、粉体層(2)の層厚をd2とし、粉体重量比ηに対応する粉体層分割位置Zsを式(2)より求め、粉体層分割位置Zsにおける電界E(Zs)を求め、粉体の帯電量分布の測定値と、電界E(Zs)と、から粉体間の付着力分布を求める。これにより、帯電した粉体が基板上に付着した状態での測定を実施することが可能となるため、容易に粉体間の付着力分布を測定することが可能となる。
Figure 0004065246
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以下、図面を参照しながら、本発明にかかる粉体の付着力測定方法及び粉体付着力測定装置の実施形態について詳細に説明する。
まず、図1を参照しながら本発明にかかる粉体付着力測定装置の具備する粉体移動手段について説明する。なお、図1は、本発明における粉体移動手段の一例を示唆する。
平板状の金属板(5)上に絶縁膜(1)を形成した第1の基板(5、1)上に、帯電した粉体粒子が2層以上積層した粉体層(2)が付着した状態で、その第1の基板(5、1)と、平板状の金属板(6)上に絶縁膜(4)を形成した第2の基板(4、6)と、が平行となるように、基板保持部材(10)内に設置されている。
なお、第1の基板(5、1)と第2の基板(4、6)との両基板間には、第1の基板(5、1)に積層した粉体層(2)が第2の基板(4、6)と接触しないような間隔を保つように絶縁性のスペーサ(7)が設置されている。このスペーサ(7)により、第1の基板(5、1)に積層された粉体層(2)と、第2の基板(4、6)との間には空気層(3)が設けられることになる。
なお、金属板(5)は、定電圧電源(8)と接続され、金属板(6)は、定電圧電源(9)と接続されており、粉体(2)が第1の基板(5、1)から第2の基板(4、6)へ移動するような電位差が基板間に印加されることになる。定電圧電源(8)の電圧をV1、定電圧電源(9)の電圧をV2とすると、帯電した粉体(2)の帯電極性が正の場合はV1>V2、逆に、帯電極性が負の場合はV1<V2となるように電圧を設定することになる。
なお、図1では、電源を2個用いているが、金属板(5、6)の一方を接地して、電源を1個で電圧を印加するように構築することも可能である。また、第1の基板(5、1)と第2の基板(4、6)を構成するものとして金属板(5、6)を用いているが、絶縁体に電極面を設けることで第1の基板と第2の基板とを構築することも可能である。
次に、図2を参照しながら、第1の基板(5、1)に粉体粒子を2層以上付着した粉体層(2)に電圧を印加させた際の状態について説明する。なお、図2は、電圧を印加する前の粉体層(2)の拡大図を示唆する。
図2に示唆する粉体層(2)に電圧を印加すると、粉体層(2)は、第2の基板(4、6)へ移動する粒子(2b)と第2の基板(4、6)に移動しない粒子(2a)に分離することになる。第2の基板(4、6)へ移動する粒子(2b)の重量をm2、第2の基板(4、6)に移動しない粒子(2a)の重量をm1とすると、粉体層(2)から移動した粒子の割合を示す粉体重量比ηを以下の式(1)で定義でき、粉体層(2)をηで表される重量比で分割するような分割平面を仮定することができることになる。
図2に示唆するように、絶縁層(1)の表面から分割平面までの距離をZsとすると、zsは、式(1)により求まる粉体重量比ηを用いて式(2)のように表されることになる。なお、d2は、粉体層(2)の層厚を示唆する。
Figure 0004065246
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なお、粉体層分割面においては、粉体粒子を移動させる力として作用する電界によるクーロン力:Fと、粉体粒子を粉体層(2)に保持する力として作用する粉体間付着力と、が釣り合うことになる。電界によるクーロン力:Fは、粉体1粒子の帯電量qと粉体層分割面における電界E(zs)との積から計算される。なお、粉体間の付着力分布は、粉体の帯電量分布と、電界E(zs)と、から計算されるクーロン力:F=qE(zs)の分布から求めることができる。
粉体層分割面における電界E(zs)は、後述する式(3)〜式(5)により求めることができる。
なお、図1のような平行平板間の電界は、基板に平行な面内で一定なので、1次元のポワソン方程式を解くことにより計算することが可能となる。絶縁層(1)、粉体層(2)、空気層(3)、絶縁層(4)の層厚d及び比誘電率εを、それぞれd1、ε1、d2、ε2、d3、ε3、d4、ε4とし、Di=di/εi(i=1〜4)、各Diの和をD、粉体層(2)の体積電荷密度をρ、真空の誘電率をε0とすると、粉体層分割面における電界E(zs)は式(5)により算出することが可能となる。なお、1〜4の各番号は、層の番号を示唆する。
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なお、粉体層(2)内は粉体粒子と空気とが混合しており、単位重量当たりの粉体帯電量をQ/M、粉体の真比重δ、粉体の嵩密度をM/V、粉体粒子の誘電率をεpとすると、粉体層(2)の体積電荷密度ρ及び比誘電率ε2は、それぞれ式(3)、式(4)から算出することが可能となる。
Figure 0004065246
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このように、粉体間の付着力分布は、式(1)から算出される粉体重量比ηを基に、式(2)から算出される粉体分割位置zs、及び、印加電圧や粉体等に関するパラメータを、式(5)に代入し、電界E(zs)を算出し、その算出した電界E(zs)と、帯電量分布と、から算出されるクーロン力:F=qE(zs)の分布により求めることが可能となる。
なお、粉体層(2)は、粉体粒子を2層以上積層しているが、粉体粒子が1層の場合は、粉体粒子が第1の基板(5、1)から分離するため、粉体粒子と第1の基板(5、1)間の付着力を測定することになり、粉体間の付着力を測定できないことになる。また、粉体粒子を2層以上積層している粉体層(2)においても、粉体間付着力のみを測定するには、第1の基板(5、1)から粉体粒子が分離しない範囲で測定する必要がある。
粉体重量比ηが1に近いほど、第1の基板(5、1)から分離する粉体粒子が多いので、ηが一定の値以下となる条件で測定する必要がある。粉体粒子を2層積層した粉体層(2)の場合は、粉体重量比ηが1/2以下、3層積層した粉体層(2)の場合は、粉体重量比ηが2/3以下となり、層数が多いほど粉体重量比ηの上限が大きくなるが、粉体重量比ηが0.5以下であれば特に問題ない。このため、粉体間付着力の測定値として、粉体重量比ηが0.5以下に対応する測定値を用いることが好ましい。これにより、粉体と基板間の付着力の影響が無く、粉体間の付着力のみを測定することが可能となる。また、基板間の電位差、及び、基板間の距離を、基板間で放電が発生しない範囲内に設定することが好ましい。これにより、放電による測定への影響を回避できるため、正確な測定が可能となる。
次に、図3を参照しながら、本発明の粉体付着力測定装置の具備する粉体付着手段について説明する。図3は、本発明における粉体付着手段の一例を示唆しており、電子写真方式の二成分現像方式による現像装置を示している。
図3に示唆するように、現像装置(21)内では、粉体の5〜10倍程度の粒径を有する磁性粒子と粉体とが保持され、スクリュー等により構成される撹拌装置(22)によって混合・撹拌されることになる。混合・撹拌された粉体は、摩擦帯電し、磁性粒子に付着した状態で現像スリーブ(23)に供給されることになる。現像スリーブ(23)内部には、磁石が備えられており、また、表面が回転できるように構成されている。また、現像スリーブ(23)は、表面に磁性粒子がチェーン状に穂立ちされて磁気ブラシが形成される。現像スリーブ(23)上に形成された磁気ブラシは、規制板(24)により、その高さが規制され、第1の基板(5、1)に近接する領域に搬送される。なお、図3に示唆する粉体付着手段は、現像スリーブ(23)と第1の基板(5、1)とが、一定の間隔を挟んで近接するように配置されて現像領域を形成し、第1の基板(5、1)に接続された電源(8)と、現像スリーブ(23)に接続された電源(25)と、から電圧が印加されると、粉体粒子が磁性粒子から分離し、第1の基板(5、1)に移動するような電界が発生することになる。
第1の基板(5、1)は、移動機構により一定の速度で平行移動するため、現像領域を通過した第1の基板(5、1)の表面に、粉体粒子が付着し、第1の基板(5、1)に粉体層(2)が形成されることになる。なお、第1の基板(5、1)上の粉体付着量は、粉体や磁性粒子の量、粉体の帯電量、第1の基板(5、1)と現像スリーブ(23)と間の電位差、間隔、速度等により制御することができる。
なお、本発明にかかる粉体付着力測定装置は、図3に示唆するように、粉体付着手段として二成分現像方式による現像装置を用いたが、磁性粉体を用いずに、粉体を現像スリーブから直接付着させる一成分現像方式による現像装置を適用することも可能である。また、粉体付着手段としては、電子写真方式に限らず、粉体粒子を2層以上均一に付着できれば特に限定しないものとする。
また、本発明にかかる粉体付着力測定装置は、図1に示唆する粉体移動手段と、図3に示唆する粉体付着手段と、が独立した形態としたが、図4に示唆するように、粉体移動手段と粉体付着手段と、を1つの装置内に配置して、粉体層(2)を形成する第1の基板(5、1)が粉体付着手段から粉体移動手段へ自動的に移動できるよう構築することも可能である。なお、図4の場合は、第1の基板(5、1)と、第2の基板(4、6)との間隔を制御する手段として、ステージ(11)を用いている。
次に、図5を参照しながら、本発明における粉体重量測定手段の一例について説明する。なお、図5は、粉体重量と共に粉体帯電量も測定できる装置の一部を示唆する。
本発明における粉体重量測定手段は、図5に示唆するように、部材(31)と、部材(32)と、から構成され、部材(31)は、粉体を吸引する吸引ノズル(33)と、粉体を導入する粉体導入部(34)と、導入された粉体の電荷量を測定するための電極(35)と、から構成される。また、部材(32)は、吸引された粉体を保持するフィルター(36)と、フィルター(36)を保持するために設置した金網(37)と、吸引ポンプに接続される吸引口(38)とから構成される。
本発明における粉体重量測定手段は、図5において、斜線部は金属、網点部はプラスチックで構成されており、2重の金属容器から構成されている。なお、内側の容器は、電極(35)を通して電荷測定装置に接続され、外側の容器は接地されることになる。
本発明における粉体重量測定手段は、図5に示唆するように、部材(31)と部材(32)とを結合することで、吸引された粉体がフィルター(36)に付着して内側の容器内に保持されることになり、粉体の電荷量を測定することができることになる。このため、フィルター(36)は、測定毎に交換する必要がある。なお、基板に付着した粉体の重量は、粉体吸引後の部材(31)と部材(32)との重量を天秤で計測し、粉体吸引前の重量を差し引くことで測定できる。また、粉体吸引時に測定した粉体帯電量Qと粉体重量Mとから、単位重量当たりの粉体帯電量Q/Mを求めることができる。
図5の例では、基板上の粉体を吸引して粉体重量を測定したが、粉体重量を測定は、基板上の粉体を粘着性テープ等へ付着させて測定することも可能であり、また、粉体を基板から除去することによる基板の重量変化から測定することも可能である。
次に、本発明における帯電量分布測定手段について説明する。
粉体の帯電量分布測定方法には様々なものがあるが、以下にその例を示す。
まず、特開昭63−263475号公報に記載されている電界による作用を受けたトナーの落下位置から帯電量を求める方法がある。また、特開昭63−118634号公報に記載されている音波による振動と電界による作用を受けて運動する帯電粒子の位相遅れと偏向量をレーザドップラー法によって測定することにより、粒径と帯電量を同時に求めるレーザドップラー法がある。このレーザドップラー法を用いた測定装置はイースパートアナライザー((株)ホソカワミクロン)として商品化されている。
次に、粉体間の付着力分布を測定する方法について図3、図4を基に説明する。
まず、図3に示唆するように、粉体と磁性粒子とを混合して、現像装置(21)内へ導入し、撹拌装置(22)で十分撹拌する。電源(8)と電源(25)とから電圧を印加し、第1の基板(5、1)と現像スリーブ(23)間に電位差を設け、現像スリーブ(23)の回転と第1の基板(5、1)の平行移動を行い、図4に示唆するように、第1の基板(5、1)上に粉体層(2)を形成する。粉体層(2)が形成された第1の基板(5、1)を第2の基板(4、6)と対置させ、電源(8)と電源(9)とから電圧を印加し、第1の基板(5、1)と第2の基板(4、6)と間に電位差を設け、粉体層(2)の一部を第2の基板(4、6)へ移動する。そして、第1の基板(5、1)上と第2の基板(4、6)上との粉体重量を測定する。第1の基板(5、1)上と第2の基板(4、6)上との粉体重量を式(1)に代入し、重量比ηを求める。
次に、重量比ηを式(2)に代入することで粉体層分割位置zsを求め、式(5)に各パラメータを代入することで電界E(zs)を求める。
また、上記と同様にして第1の基板(5、1)上に粉体層(2)を形成し、第1の基板(5、1)を測定装置から取り外し、イースパートアナライザーの測定粒子取り入れ口上部に設置する。そして、第1の基板(5、1)上に形成した粉体層(2)に空気を吹き付けることで、粉体粒子を飛翔させ、測定粒子取り入れ口に粉体粒子を導入し、粉体の帯電量分布を測定する。帯電量分布における各帯電量qと電界E(zs)との積となるクーロン力F=qE(zs)の分布を求め、粉体間の付着力分布とする。
次に、式(5)に代入する各パラメータの測定方法について説明する。
粉体の真比重δは、液浸法(ピクノメータ法)や圧力比較法(ベックマン法)により測定できる。粉体層(2)の体積電荷密度ρは、Q/Mと嵩密度M/Vとを式(3)に代入することにより見積ることができる。なお、第1の基板(5、1)上に形成された粉体層(2)の嵩密度を直接測定することはできないのが、粉体の嵩密度はJIS規格で定められた方法により測定できる。
粉体層(2)の比誘電率ε2は、M/V、δ、及び粉体粒子の比誘電率εpより、式(4)により見積ることができる。比誘電率は、LCRメータを用いた容量法等により測定できる。粉体層(2)の層厚d2は、高倍率で物体表面の3次元形状測定が可能な装置、例えばキーエンス社の超深度形状測定顕微鏡等により測定できる。絶縁層(1)や絶縁層(4)の層厚は、機械的、あるいは、光学的な厚み測定装置を用いて測定できる。空気層(3)の層厚としては、スペーサ(7)の厚みから粉体層(2)の層厚を差し引いた値を用いることができる。
次に、上記の測定装置を用いた粉体間の付着力分布の測定例について説明する。
電子写真プロセスにおける転写プロセスとの対応を想定して、第1の基板(5、1)上に誘電率が感光体と同程度のポリカーボネート層を形成し、第2の基板(4、6)上に転写ベルトを導電性接着剤で貼り付け、測定を実施した。ポリカーボネート層は、比誘電率ε1が3.3、膜厚d1が6μmで、転写ベルトは、比誘電率ε4が11.1、膜厚d4が150μmである。
リコー製のトナーとキャリアを用い、図4に示唆する装置で第1の基板(5、1)上にトナー層を形成した。トナー粒子の比誘電率εpは、3.2、真比重δは、1.25g/cm3、トナーの嵩密度M/Vは、0.455g/cm3で、式(4)よりトナー層の比誘電率ε2は、1.8である。トナー層のQ/Mは、−28μC/gで、式(3)よりトナー層の体積電荷密度ρは、−12.7C/m3である。また、トナー層の層厚d2は、12.2μmである。
第1の基板(5、1)と第2の基板(4、6)との電位差(V2−V1)を700Vとし、基板間距離Zが150μm、100μm、75μmにおける重量比ηを測定した。各Zにおけるηと、トナー層の分割位置zsと、zsにおける電界E(zs)と、を図6に示唆する。図6に示唆する表から、E(zs)の平均値は、0.689MV/mとなった。
また、図4に示唆する装置で、第1の基板(5、1)上に形成したトナー層の帯電量分布を測定し、帯電量分布における各帯電量qとE(zs)の平均値との積qE(zs)の分布を求め、粉体間付着力Fの分布とした。付着力分布の測定結果を図7に示唆する。なお、本測定では第1の基板(5、1)と第2の基板(4、6)との電位差を一定にして基板間距離Zを変更したが、Zを一定にして電位差を変更しても同様の結果が得られることになる。
なお、上述する実施例は、本発明の好適な実施例であり、上記実施例のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
本発明における粉体移動手段の一例を示す概略構成図である。 本発明の粉体付着力測定方法を説明するための図である。 本発明の粉体付着手段の一例を示す概略構成図である。 本発明の粉体移動手段及び粉体付着手段の一例を示す概略構成図である。 本発明における粉体重量測定手段の一例を示す概略構成図である。 基板間距離Zが150μm、100μm、75μmにおける重量比ηと、トナー層の分割位置zsと、zsにおける電界E(zs)と、を示唆する表である。 本発明を用いて測定した粉体間の付着力分布の一例を示す図である。
符号の説明
1 絶縁層
2 粉体層
3 空気層
4 絶縁層
5 金属平板
6 金属平板
7 スペーサ
8 電源
9 電源
10 基板保持部材
11 ステージ
21 現像装置
22 撹拌装置
23 現像スリーブ
24 規制板
25 電源
31 粉体吸引装置部材
32 粉体吸引装置部材
33 吸引ノズル
34 粉体導入部
35 電極
36 フィルター
37 金網
38 吸引口
(5、1) 第1の基板
(4、6) 第2の基板

Claims (12)

  1. 電極を有する第1の基板上に帯電した粉体粒子を二層以上付着し、前記第1の基板上に粉体層を形成し、電極を有する第2の基板を、前記粉体層に接触しないように対置し、前記第1の基板と、前記第2の基板と、の間に空気層を設け、前記第1の基板と、前記第2の基板と、の基板間に電位差を設け、前記第1の基板上に付着した一部の粒子を、前記第2の基板上に移動させ、前記第1の基板上の粉体重量m1と、前記第2の基板上の粉体重量m2と、を測定し、粉体重量比ηを式(1)より求め、前記粉体層の層厚をd2とし、粉体重量比ηに対応する粉体層分割位置Zsを式(2)より求め、粉体層分割位置Zsにおける電界E(Zs)を求め、粉体の帯電量分布の測定値と、前記電界E(Zs)と、から粉体間の付着力分布を求めることを特徴とする粉体付着力測定方法。
    Figure 0004065246
    Figure 0004065246
  2. 前記電極を形成した基板が平板状で、前記第1の基板と前記第2の基板とが平行に対置していることを特徴とする請求項1記載の粉体付着力測定方法。
  3. 前記第1の基板と、前記第2の基板との電極上部に絶縁層が設けられていることを特徴とする請求項1記載の粉体付着力測定方法。
  4. 前記第1の基板上の絶縁層を層1、前記粉体層を層2、空気層を層3、前記第2の基板の絶縁層を層4とし、前記各層の比誘電率、層厚をそれぞれεi、di(i=1〜4(1〜4は、各層の番号)、Di=di/εi(i=1〜4)、各Diの和をD、ε0を真空の誘電率とし、粉体単位重量当たりの帯電量Q/M、粉体の真比重δ、粉体の嵩密度M/V、粉体粒子の誘電率εpを用いて、前記粉体層の電荷密度ρを式(3)より求め、前記粉体層の誘電率ε2を式(4)より求め、前記第1の基板の電極に電圧V1、前記第2の基板の電極に電圧V2を印加した場合の前記電界E(zs)を式(5)により求めることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の粉体付着力測定方法。
    Figure 0004065246
    Figure 0004065246
    Figure 0004065246
  5. 前記粉体間の付着力の測定値として、前記粉体重量比ηが0.5以下に対応する測定値を用いることを特徴とする請求項1記載の粉体付着力測定方法。
  6. 前記基板間の電位差、及び、前記基板間の距離を、前記基板間で放電が発生しない範囲内に設定したことを特徴とする請求項1記載の粉体付着力測定方法。
  7. 前記粉体としてトナーを用い、前記第1の基板上にトナー層を形成する方法として、電子写真方式における現像方式を用いることを特徴とする請求項1記載の粉体付着力測定方法。
  8. 電極を有する第1の基板上に帯電した粉体粒子を二層以上付着させ、前記第1の基板に粉体層を形成する粉体付着手段と、
    電極を有する第2の基板を前記第1の基板上に形成した粉体層に接触しないように、前記第1の基板に対置させ、前記第1の基板と前記第2の基板との両基板間に電位差を設け、前記第1の基板上に形成した粉体層の一部の粒子を、前記第2の基板に移動させる粉体移動手段と、
    前記第1の基板上の粉体重量m1と、前記第2の基板上の粉体重量m2と、を測定する重量測定手段と、
    前記粉体の帯電量分布を測定する帯電量分布測定手段と、
    粉体重量比ηを式(1)より求め、前記粉体層の層厚をd2とし、粉体重量比ηに対応する粉体層分割位置Zsを式(2)より求め、粉体層分割位置Zsにおける電界E(Zs)を求め、粉体の帯電量分布の測定値と、前記電界E(Zs)と、から粉体間の付着力分布を求める付着力分布計算手段と、
    を有することを特徴とする粉体付着力測定装置。
    Figure 0004065246
    Figure 0004065246
  9. 前記電極を形成した基板が平板状で、前記第1の基板と前記第2の基板とが平行に対置していることを特徴とする請求項8記載の粉体付着力測定装置。
  10. 前記第1の基板と、前記第2の基板との電極上部に絶縁層が設けられていることを特徴とする請求項8記載の粉体付着力測定装置。
  11. 前記第1の基板上の絶縁層を層1、前記粉体層を層2、空気層を層3、前記第2の基板の絶縁層を層4とし、前記各層の比誘電率、層厚をそれぞれεi、di(i=1〜4(1〜4は、各層の番号)、Di=di/εi(i=1〜4)、各Diの和をD、ε0を真空の誘電率とし、粉体単位重量当たりの帯電量Q/M、粉体の真比重δ、粉体の嵩密度M/V、粉体粒子の誘電率εpを用いて、前記粉体層の電荷密度ρを式(3)より求め、前記粉体層の誘電率ε2を式(4)より求め、前記第1の基板の電極に電圧V1、前記第2の基板の電極に電圧V2を印加した場合の前記電界E(zs)を式(5)により求める電界計算手段を有することを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載の粉体付着力測定装置。
    Figure 0004065246
    Figure 0004065246
    Figure 0004065246
  12. 前記粉体としてトナーを用い、前記第1の基板上にトナー層を形成する手段として、電子写真方式における現像手段を用いることを特徴とする請求項8記載の粉体付着力測定装置。
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