JP4073676B2 - Da変換器及びda変換方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルデータをPWM(パルス幅変調)でアナログ電圧に変換するDA変換器及びDA変換方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルデータをPWMでアナログ電圧に変換する従来のDA変換器として、例えば、実開平3−53042号公報、実開平6−13231号公報などに示されている技術が知られている。
【0003】
図22は従来技術によるDA変換器(DAC)の構成を示すブロック図、図23は出力されるパルス信号を示す図である。図22において、11はリングカウンタ(CUNT)、12はマグネチュードコンパレータ(COMP)である。
【0004】
図22に示す従来技術は、実現するDACの分解能と等しいbit 数(例では8bit )のリングカウンタ(CUNT)11と、マグネチュードコンパレータ(COMP)12とを有して構成され、コンパレータ12の入力端子A0〜A7には、出力したいレベルに対応した同じbit 数の設定データDSET が図示しないCPU等から印加されている。
【0005】
なお、従来技術及び本発明が対象とするDA変換器は、ディジタル複写機やスキャナー等の原稿読取部における読取レベルの自動調整の制御等において、例えば、アナログ信号の直流レベルやAD変換器のフルスケールレベルやゼロスケールレベルを調整するフィードバック回路に使用するもので、設定データDSET が変化する時間間隔は、カウンタの繰り返し周期であるPwm周期に比較して充分に大きな時間間隔を有するものである。
【0006】
カウンタ11は、マスタークロックMCLKを常にカウントし、そのカウント値Q0〜Q7をコンパレータ12の入力端子B0〜B7に出力する。コンパレータ12は、図23(a)に示すように、DSET >カウント値の場合、比較結果として、設定データDSET に応じたパルス幅のパルス信号Vpwm =Hを出力する。パルス信号Vpwm は、抵抗R、コンデンサCによるRCフィルタにより平滑化され、設定データDSET に応じたレベルのアナログ電圧Vdac として出力される。
【0007】
図23(b)には、設定データDSET =128である場合のパルス信号Vpwm とアナログ電圧Vdac との信号波形を▲1▼として、また、設定データDSET =64である場合のパルス信号Vpwm とアナログ電圧Vdac との信号波形を▲2▼として示している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
アナログ電圧Vdac と設定値DSET との関係は、図22、図23の例の場合、以下に示す式で表すことができる。
【0009】
Vdac=DSET/256×(Vh−Vl)+Vl
Vh:Vpwm=Hの出力時電圧
Vl:Vpwm=Lの出力時電圧
このとき、Vpwm が“H”又は“L”の間、Vdac の変化は実現する分解能(図の例では8bit →1/256)の1/2以下である必要がある。このためには、
Vdac(0):Vpwm=Hの直前のVdac
Vdac(1):Vpwm=Lの直前のVdac
τ:RCフィルター時定数
を満足する必要がある。
【0010】
ここで、τ>>T(=Th+Tl)の場合、Th=Tlが上記式1の最大値、式2の最小値となる。更に、Vl=0の場合、式1と式2とは等価となり、定常状態を考えると、
となる。
【0011】
マスタクロックMCLKとして10MHzを使う場合、RCフィルタの時定数τは、
となる。従って、ゼロからフルスケールまで変化させた場合の応答時間t(誤差:1/2LSB=1/512)は、
t=−τ×ln(1/512)=20.6ms
となり、非常に長い時間が掛かってしまう。
【0012】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、CPU等を用いずに、簡単な構成で、同等の応答時間であれば、PWM型DACのリップル電圧を小さく抑え、同等のリップル電圧であればフィルタの時定数を小さくして応答時間を短くすることができるDA変換器及びDA変換方法を提供することを目的とする。
【0013】
また、本発明は、アナログ要素を多く含まないデジタルICに集積化の容易な構成のDA変換器及びDA変換方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の手段は、設定データをアナログ電圧として出力するDA変換器において、nビットの設定データの上位nhビットと基準クロックとが入力され、設定データの上位nhビットのデータに応じたパルス幅のPWM信号とPWM信号の周期を示すPWM周期信号とを発生するPWM信号発生部と、PWM信号発生部からのPWM信号、PWM周期信号及び設定データの下位nlビットのデータが入力され、設定データの下位nlビットの状態に応じてnl+1ビットに拡張された多ビットPWM信号を出力する端数処理部と、端数処理部からの多ビットPWM信号の状態に応じてHレベルを規定するレベル規定部と、レベル規定部からのレベル規定されたPWM信号の平均電圧を求める平滑部とを備え、前記PWM信号発生部は、マスタクロックをカウントするカウンタと、該カウンタの出力及び設定データの上位nhビットが入力され、前記カウンタの出力値が前記設定値の上位nhビットの値より大きいときにHレベルを出力する比較手段とを備えて構成され、前記端数処理部は、前記比較手段の出力、前記カウンタのオーバフローを示す信号及び前記設定データの下位nlビットのそれぞれのビットが入力される複数のマルチプレクサを備えて構成され、前記複数のマルチプレクサのそれぞれは、前記カウンタのオーバフローを示す信号により、前記比較手段の出力、前記設定データの下位nlビットのそれぞれの一方を選択して出力し、前記レベル規定部は、ラダー回路により構成され、前記比較手段の出力と前記複数のマルチプレクサのそれぞれからの出力とが入力されることを特徴とする。
【0015】
第2の手段は、設定データをアナログ電圧として出力するDA変換方法において、nビットの設定データの上位nhビットと基準クロックとにより、設定データの上位nhビットのデータに応じた幅のPWM信号とPWM信号の周期を示すPWM周期信号とを発生し、PWM信号、PWM周期信号及び設定データの下位nlビットのデータにより、設定データの下位nlビットの状態に応じてnl+1ビットに拡張された多ビットPWM信号を生成し、多ビットPWM信号の状態に応じてHレベルを規定し、レベル規定されたPWM信号の平均電圧を求めて、アナログ電圧として出力し、前記PWM信号とPWM信号の周期を示すPWM周期信号とは、マスタクロックをカウントし、カウントの出力と設定データの上位nhビットとを比較し、前記カウンタの出力値が前記設定値の上位nhビットの値より大きいときにHレベルを出力させることにより発生させ、前記多ビットPWM信号は、前記カウント出力のオーバフローを示す信号により、前記比較出力または前記設定データの下位nlビットのそれぞれを選択して出力することにより生成され、前記比較出力と前記多ビットPWM信号とにより、前記Hレベルが規定されることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるDA変換器及びDA変換方法の実施形態を図面により詳細に説明する。
【0020】
<第1の実施形態>
図1は本発明の第1の実施形態によるDA変換器の構成を示すブロック図、図2は本発明の第1の実施形態によるDA変換器のより詳細な構成を示すブロック図、図3は図1に示すDA変換器の出力パルス信号の波形を示す図、図4はDA変換器の出力パルス信号のより詳細な波形を示す図である。図1、図2において、8はPwm信号発生部、9は端数処理部、10は平滑部、11aはリングカウンタ(CUNT)、12aはマグネチュードコンパレータ(COMP)、13はデータセレクタ(SEL)である。
【0021】
本発明の第1の実施形態によるDA変換器は、図1に示すように、Pwm信号発生部8と、端数処理部9と、平滑部10とにより構成されている。Pwm信号発生部8は、メインクロックMCLKと設定データDSET の上位側ビットが印加され、Pwm信号とPwm周期信号とを生成して、これらの信号を端数処理部9に出力している。端数処理部9は、メインクロックMCLKと設定データDSET の下位側ビットが印加され、分割Pwm信号を生成して、この信号を平滑部10に出力している。平滑部10は、分割Pwm信号を平滑して、アナログ信号を出力する。
【0022】
前述したDA変換器の詳細な構成を示す図2において、8ビットのカウンタ(CUNT)11aの下位6ビットの出力とマグネチュードコンパレータ(COMP)12aのA>B出力とが、図1でのPwm信号発生部8を構成し、CUNT11aの上位2ビットと、インバータゲートINV1、INV2、論理積ゲートAND1〜AND3、論理和ゲートOR1及びデータセレクタ(SEL)13と、COMP12aのA≧B出力とが、図1での端数処理部9を構成し、抵抗Rと容量Cとが平滑部10を構成している。
【0023】
次に、図2を参照して、その動作について説明する。
【0024】
図2において、マスタークロックMCLKを8bit でカウントするCUNT11aの出力Q0〜Q7のうち、下位6bit の信号Q0〜Q5は、6bit のマグネチュードコンパレータ(COMP)12aの入力端子B0〜B5に入力され、上位2bit の信号Q6、Q7は、インバータINV1、INV2、ANDゲートAND1〜AND3、ORゲートOR1からなるCOMP出力選択信号発生部14に入力されている。コンパレータ12aのもう一方の入力端子A0〜A5には、8bit の設定データDSET の上位6bit の信号D2〜D7が印加される。
【0025】
コンパレータ12aは、A入力がB入力より大きい場合に“H”れべるの“A>B”信号と、A入力がB入力以上の場合に“H”レベルの“A≧B”信号をそれぞれCOMP出力選択部(SEL)13のA入力、B入力の端子に出力する。COMP出力選択部13は、選択信号端子“SELA”がHレベルのときA入力を選択し、LのときB入力を選択して図3に示すようなパルス信号Vpwm を出力する。パルス信号Vpwm は、抵抗R、コンデンサCによるRCフィルタにより平滑化され、RCフィルタの出力はDA変換器の出力として設定データDSET に応じたアナログ電圧Vdac を出力する。
【0026】
図3に示す例では、8bit の分解能でPWM周期(T)を4つに分割した例を示している。図3に示すように、Tは256×Tmclk(MCLKの周期)であり、T1〜T4はTの1/4である64×Tmclkとなる。また、T1〜T4のHレベルの幅は、それぞれ、
Th1=int(DSET/4)
Th2=Th1+int(DSET‘/3)×Tmclk
Th3=Th1+int(DSET‘/2)×Tmclk
Th4=Th1+DSET‘−int(DSET’/2)*2×Tmclk
(DSET‘=DSET−int(DSET/4)×4
int():少数以下切捨て)
であり、Th1〜Th4でのmax−minは1×Tmclk以下である。
【0027】
本発明の第1の実施形態は、以上より、従来技術と比較して、H又はLの幅が約1/4となり、すなわち、リップル周波数が約4倍となり、アナログ電圧Vdac でのH幅、L幅中の許容される電圧変化が従来技術の場合と同じであるので、RCフィルタに必要な時定数が約1/4で済むことになり、応答時間も約1/4とすることができる。
【0028】
前述した例では、Tを4分割した場合を示したが、任意の分割数で実現可能である。但し、DACのbit 数をnとした場合、2^(n-1)より分割数が多いと、前述の構成を実現することができず、また、分割数として2^m(mはn−1以下の整数)の場合の方が簡単な構成で実現することができる。なお、「^」は、^以降がべき指数であることを示す。
【0029】
図4には、設定データDSET =128である場合のパルス信号Vpwm とアナログ電圧Vdac との信号波形を▲1▼として、また、設定データDSET =64である場合のパルス信号Vpwm とアナログ電圧Vdac との信号波形を▲2▼として示している。
【0030】
<第2の実施形態>
図5は本発明の第2の実施形態によるDA変換器の構成を示すブロック図、図6は本発明の第2の実施形態によるDA変換器のより詳細な構成を示すブロック図、図7は図1に示すDA変換器の出力パルス信号の波形を示す図、図8は設定データDSET 4〜7のbit 、A>BとVpwm との関係を説明する図、図9はDA変換器の出力パルス信号のより詳細な波形を示す図である。図5、図6において、8aはPwm信号発生部、15は振幅規定部、16はLowレベル規定部、17は電圧合成部、11bはリングカウンタ(CUNT)、12bはマグネチュードコンパレータ(COMP)であり、他の符号は、図1の場合と同一である。
【0031】
図5に示す本発明の第2の実施形態によるDA変換器は、メインクロックMCLKと設定データDSET の下位側のbit が印加され、Pwm信号を生成するPwm信号発生部8aと、Pwm信号発生部8aからのPwm信号を受けて振幅規定を行う振幅規定部15と、設定データDSET の上位側のbit が印加され、Lowレベルを規定してLow電圧を出力するLowレベル規定部16と、振幅規定部15からの電圧とLowレベル規定部16からのLow電圧とを合成する電圧合成部17と、平滑部10とにより構成される。
【0032】
前述したDA変換器の詳細な構成を示す図6において、4bit のカウンタ(CUNT)と4bit マグネチュードコンパレータ(COMP)とが図5でのPWM信号発生部8aを構成し、buf 0〜buf 3と抵抗R1〜R8とが図5の振幅規定部15、Lレベル規定部16、電圧合成部17を構成し、抵抗Rと容量Cとが平滑部10を構成している。
【0033】
次に、図6を参照して、その動作について説明する。ここで説明する本発明の第2の実施形態は、DA変換器のbit 数として8bit 、M個のレベルとして16のレベルの場合を示す。
【0034】
図に示すように、マスタークロックMCLKをカウントする4bit のカウンタ(CUNT)11bの出力は、A入力がB入力より大きいとき“H”レベルを出力する(A>B)4bit マグネチュードコンパレータ(COMP)12bのB入力端子B0〜B3に印加され、コンパレータ12bのもう一方のA入力端子A0〜A3には8bit の設定データDSET0〜DSET7の下位4bit のDSET0〜DSET3が印加される。
【0035】
また、8bit の設定データDSET0〜DSET7の上位4bit のDSET4〜DSET7は、それぞれ、バッファbuf 0〜buf 3に接続され、COMPの出力(A>B)とバッファbuf 0〜buf 3の出力とは、R1〜R8からなるR−2Rラダーに接続されている。
【0036】
R−2Rラダーの出力Vpwm 、COMP12bの出力(A>B)とbuf 0〜buf 3の出力レベルとによって異なり、各々の“H”レベルをVh、“L”レベルをVlとし、DSET4をLSB、DSET7をMSBとしたDSEThで表すと、
A>B=Lの時、Vpwm =(Vh−Vl)×DSETh/16+Vl
A>B=Hの時、Vpwm =(Vh−Vl)×(DSETh+1)/16+Vl
となり、8bit の設定データDSET の上位4bit でLレベルを規定し(振幅は一定)、下位4bit でパルス幅変調した図7に示すような信号となる。
【0037】
図8に設定データDSET 4〜DSET 7のbit 値、A>BとVpwm との関係を一覧として示しており、また、図9には、設定データDSET =136である場合のパルス信号Vpwm とアナログ電圧Vdac との信号波形を▲1▼として、また、設定データDSET =72である場合のパルス信号Vpwm とアナログ電圧Vdac との信号波形を▲2▼として示している。このようなパルス信号Vpwm は、抵抗R、コンデンサCによるRCフィルターを通してアナログ電圧Vdac として出力される。
【0038】
前述した本発明の第2の実施形態によるDA変換器によれば、従来技術の場合に比較して、Hレベル又はLレベルの間の時間が約1/16となり、HレベルとLレベルとの差も1/16となるが、許容電圧変化は変わらないため、必要なRCフィルターの時定数を(1/16)×(1/16)=1/256と小さなものとすることができる。
【0039】
前述した本発明の第2の実施形態は、Mを16として説明したが、他の値でも可能である。但し、M=2^m(m:0〜n−1の整数、n:DACのビット数)の方が構成が非常に簡単になる。また、例として示したM=16や32程度までであれば、アナログ要素としてのR−2Rラダー抵抗を必要な精度でデジタルICに集積することが容易である。なお、この実施形態は、アナログ要素としてのR−2Rラダー抵抗をIC内に集積化することなく、外付けとして構成することもできる。
【0040】
<第3の実施形態>
図10は本発明の第3の実施形態によるDA変換器の構成を示すブロック図、図11は本発明の第2の実施形態によるDA変換器のより詳細な構成を示すブロック図、図12はMPX0〜MPX3の各出力、A>BとVpwm との関係を説明する図、図13はDA変換器の出力パルス信号の波形を示す図である。図10、図11において、9aは端数処理定部、11cはリングカウンタ(CUNT)、12cはマグネチュードコンパレータ(COMP)、18はレベル規定部であり、他の符号は図1の場合と同一である。
【0041】
図10に示す本発明の第3の実施形態によるDA変換器は、メインクロックMCLKと設定データDSET の上位側ビットが印加され、Pwm信号とPwm周期信号とを生成するPwm信号発生部8と、メインクロックMCLKと設定データDSET の下位側ビットが印加され、多ビットPwm信号を生成する端数処理部9と、レベル規定部18と、平滑部10とにより構成されている。
【0042】
前述したDA変換器の詳細な構成を示す図11において、4bit のカウンタ(CUNT)と4bit のマグネチュードコンパレータ(COMP)と図10でのPWM信号発生部8を構成し、MPX0〜MPX3が図10での端数処理部9aを構成し、抵抗R1〜R8が図10でのレベル規定部18を構成し、抵抗Rと容量Cとが平滑部10を構成している。
【0043】
次に、図11を参照して、その動作について説明する。ここで説明する本発明の第3の実施形態は、DA変換器のbit 数として8bit 、M個のレベルとして16のレベルの場合を示す。
【0044】
図に示すように、マスタクロックMCLKをカウントする4bit のカウンタ(CUNT)11cの出力は、A入力がB入力より大きいとき“H”レベルを出力する(A>B)4bit のマグネチュードコンパレータ(COMP)12cのB入力(B0〜B3)に印加され、COMP12cのもう一方の入力A(A0〜A3)には、設定データDSET の上位4bit DSET4〜DSET7が接続されている。また、設定データDSET の下位4bit DSET0〜DSET3は、マルチプレクサMPX0〜MPX3のそれぞれに接続されている。MPX0〜MPX3の出力は、端子SELに接続されたCUNT11cのCO出力(Q0〜Q3の全てが“H”のとき“H”となる)により、CO=Lのとき、A>Bが選択出力され、CO=Hのとき、DSET0〜DSET3のそれぞれが選択出力されたものとなる。COMP12cの出力(A>B)とMPX0〜MPX3の出力とは、R1〜R8からなるR−2Rラダーに接続されている。
【0045】
R−2Rラダーの出力Vpwm は、A>BとMPX0〜MPX3の出力レベルによって異なり、それぞれの“H”レベルをVh、“L”レベルをVlとし、MPX0の出力をLSB、MPX3の出力をMSBとしたMPXで表すと、
CO=Lの場合、
A>B=Lの時、 Vpwm=Vl
A>B=Hの時、 Vpwm=Vh
CO=Hの場合、
A>B=Lの時、 Vpwm=(Vh−Vl)×MPX/16+Vl
A>B=Hの時、 Vpwm=(Vh−Vl)×(MPX+1)/16+Vl
となり、設定データDSET の上位4bit でHレベルの幅が規定されたVl−Vh振幅の信号と、pwm 周期の最後の単位パルス幅で設定データDSET の下位4bit でHレベルが規定された信号となる。
【0046】
図12にMPX0〜MPX3の出力、A>BとVpwm との関係を一覧として示しており、また、図13には、設定データDSET =136である場合のパルス信号Vpwm 、アナログ電圧Vdac 、リップル電圧Vrip の各信号波形を▲1▼として、また、設定データDSET =68である場合のパルス信号Vpwm 、アナログ電圧Vdac 、リップル電圧Vrip の各信号波形を▲2▼として示している。このようなパルス信号Vpwm は、抵抗R、コンデンサCによるRCフィルターを通してアナログ電圧Vdac として出力される。
【0047】
前述した本発明の第3の実施形態によるDA変換器によれば、従来技術の場合と比較して、Hレベル又はLレベルの間の時間が約1/16となるが、許容電圧変化が変わらないため、必要なRCフィルターの時定数を約1/16とすることができる。
【0048】
前述した本発明の第3の実施形態は、Mを16として説明したが、他の値でも可能である。但し、M=2^m(m:0〜n−1の整数、n:DACのビット数)の方が構成が非常に簡単になる。また、例として示したM=16や32程度までであれば、アナログ要素としてのR−2Rラダー抵抗を必要な精度でデジタルICに集積することが容易である。
【0049】
<第4の実施形態>
図14は本発明の第4の実施形態によるDA変換器の構成を示すブロック図、図15は本発明の第4の実施形態によるDA変換器のより詳細な構成を示すブロック図、図16は図1に示すDA変換器の出力パルス信号の波形を示す図、図17はDA変換器の出力パルス信号のより詳細な波形を示す図である。図14、図15において、8bはPwm信号発生部、11dはリングカウンタ(CUNT)、12dはマグネチュードコンパレータ(COMP)であり、他の符号は図1、図5の場合と同一である。
【0050】
図14に示す本発明の第4の実施形態によるDA変換器は、メインクロックMCLKと設定データDSET の中間のbit が印加され、Pwm信号とPwm周期信号とを生成するPwm信号発生部8aと、メインクロックMCLKと設定データDSET の下位側のbit が印加され、かつ、Pwm信号発生部8aからのPwm信号とPwm周期信号とを受けて端数処理を行い分割Pwm信号を生成する端数処理部9と、この分割Pwm信号を受けて振幅規定を行う振幅規定部15と、設定データDSET の上位側のbit が印加され、Lowレベルを規定してLow電圧を出力するLowレベル規定部16と、振幅規定部15からの電圧とLowレベル規定部16からのLow電圧とを合成する電圧合成部17と、平滑部10とにより構成される。
【0051】
前述したDA変換器の詳細な構成を示す図15において、4ビットのカウンタ(CUNT)11dの下位2bit と2bit マグネチュードコンパレータ(COMP)12dとが図14でのPwm信号発生部8bを構成し、CUNT11dの上位2bit とINV1、INV2、AND1〜AND3、OR1及びCOMP12dのA≧B出力と、SEL13とが図14での端数処理部9を構成し、さらに、buf 0〜buf 3とR1〜R8とが図14でのLレベル規定部16、振幅規定部15、電圧合成部17を構成し、抵抗Rと容量Cとが平滑部10を構成している。
【0052】
次に、図15を参照して、その動作について説明する。ここで説明する本発明の第4の実施形態は、8bit の設定データDSET の上位4bit をLレベル規定に使用し、Pwm周期を4分割している例であり、前述で説明した本発明の第1の実施形態と第2の実施形態とを組み合わせた構成である。。
【0053】
図に示すように、マスタクロックMCLKをカウントする4bit のカウンタ(CUNT)11dの出力(Q0〜Q3)の下位2bit は、2bit のマグネチュードコンパレータ(COMP)12dのB入力(B0〜B1)に印加され、上位2bit は、INV1、INV2、AND1〜AND3及びOR1によるセレクタ選択信号発生部に接続されている。また、設定データDSET は、その上位4bit がbuf 0〜buf 3を通してR−2Rラダーに印加され、中間の2bit のDSET3〜DSET2がCOMP12dのもう一方の入力A(A0〜A1)に入力され、下位2bit のDSET1、DSET0がセレクタ選択信号発生部に接続されている。COMP12dは、AがBより大きいときに“H”を出力するA>B端子とAがB以上のとき“H”を出力するA≧B端子とを有し、それぞれセレクター(SEL)13のB入力とA入力とに接続されている。SEL13の選択信号入力端子SELAには、選択信号発生部からの出力が印加され、SEL13は、SELAがHのときにA入力の信号を選択して出力する。SEL13の出力は、抵抗R1を通してR−2Rラダーの下位ビット側(R2側)に印加されている。R−2Rラダーの出力Vpwm は、抵抗R、コンデンサCによるRCフィルターに接続されアナログ電圧Vdac として出力される。
【0054】
前述した本発明の第4の実施形態によるDC変換器の出力であるVpwm の波形を図16に示しており、また、図17には、設定データDSET =136である場合のパルス信号Vpwm 、アナログ電圧Vdac 、リップル電圧Vrip の各信号波形を▲1▼として、また、設定データDSET =72である場合のパルス信号Vpwm 、アナログ電圧Vdac 、リップル電圧Vrip の各信号波形を▲2▼として示している。
【0055】
前述した本発明の第4の実施形態は、PWM周期としてが、T=256/16×Tmclk=16×Tmclkで、さらに、T1〜T4が、16/4×Tmclk=4×Tmclkであり、従来技術と比較するとHレベル、Lレベルの保持時間を1/64とすることができる。また、電圧レベルとしては、従来技術の1/16となり、Hレベル、Lレベルの間の許容電圧変化は変化しないので、RCフィルターに必要な時定数を(1/64)×(1/16)=1/1024とすることができる。
【0056】
<第5の実施形態>
図18は本発明の第5の実施形態によるDA変換器の構成を示すブロック図、図19は本発明の第4の実施形態によるDA変換器のより詳細な構成を示すブロック図、図20は図18に示すDA変換器の出力パルス信号の波形を示す図である。図18、図19において、9bは端数処理部A、9cは端数処理部B、11eはリングカウンタ(CUNT)、12eはマグネチュードコンパレータ(COMP)であり、他の符号は図1、図10の場合と同一である。
【0057】
図18に示す本発明の第5の実施形態によるDA変換器は、メインクロックMCLKと設定データDSET の上位側ビットが印加され、Pwm信号とPwm周期信号とを生成するPwm信号発生部8と、メインクロックMCLKと設定データDSET の中間ビットが印加され、Pwm信号発生部8からのPwm信号とPwm周期信号とを受けて分割Pwm信号とPwm周期信号とを生成する端数処理部A9bと、メインクロックMCLKと設定データDSET の下位側ビットが印加され、端数処理部A9bからの分割Pwm信号とPwm周期信号とを受けて多ビットPwm信号を生成する端数処理部B9cと、レベル規定部18と、平滑部10とにより構成されている。
【0058】
前述したDA変換器の詳細な構成を示す図19において、4ビットカウンタ(CUNT)11eの下位2bit と2bit マグネチュードコンパレータ(COMP)12eとが図18でのPwm信号発生部8を構成し、CUNT11eの上位2bit とINV1、INV2、AND1〜AND3、OR1、COMP12eのA≧B出力、及び、SEL13とが図18での端数処理部A9bを構成し、MPX0〜MPX3が図18での端数処理部B9cを構成し、さらに、抵抗R1〜R8が図18のレベル規定部を構成し、抵抗Rと容量Cとが平滑部を構成している。
【0059】
次に、図15を参照して、その動作について説明する。ここで説明する本発明の第5の実施形態は、8bit の設定データDSET の上位4bit でPwm周期を4分割し、下位4bit に応じたHレベルの単位パルス幅をPwm信号に追加するようにしたものであり、前述で説明した本発明の第1の実施形態と第3の実施形態とを組み合わせた構成である。
【0060】
図に示すように、マスタクロックMCLKをカウントする4bit のカウンタ(CUNT)の出力(Q0〜Q3)の下位2bit は、2bit マグネチュードコンパレータ12e(COMP)のB入力(B0〜B1)に印加され、上位2bit は、INV1、INV2、AND1〜AND3及びOR1によるセレクタ選択信号発生部に印加されている。また、設定データDSET は、下位4bit がMPX0〜MPX3のB入力に、上位2bit DSET6〜DSET7がCOMP12eのもう一方の入力A(A0〜A1)に入力され、中間の2bit DSET4、DSET5がセレクタ選択信号発生部に入力されている。COMP12aの出力は、AがBより大きいときに“H”を出力するA>B端子と、AがB以上のときに“H”を出力するA≧B端子とがあり、それぞれセレクター(SEL)13のB入力、A入力に接続されている。SEL13の選択信号入力端子(SELA)には、選択信号発生部からの出力が印加され、入力端子SELAにHが入力されたときA入力が選択されて出力される。SEL13の出力は、抵抗R1を通してR−2Rラダーの下位ビット側(R2側)に接続されると共に、MPX0〜MPX3のA入力に接続される。MPX0〜MPX3のSEL端子には、CUNT11eのCO出力(Q0〜Q3が全て“H”のとき“H”となる)が接続され、B入力端子には設定データの下位4bit の各bit が入力され、MPX0〜MPX3の出力は、R−2Rラダーに接続される。R−2Rラダーの出力Vpwm は、抵抗R、コンデンサCによるRCフィルターに接続されアナログ電圧Vdac として出力される。
【0061】
前述した本発明の第5の実施形態によるDC変換器の出力であるVpwm の波形を図20に示しており、ここでは、設定データDSET =136である場合のパルス信号Vpwm 、アナログ電圧Vdac 、リップル電圧Vrip の各信号波形を▲1▼として、また、設定データDSET =68である場合のパルス信号Vpwm 、アナログ電圧Vdac 、リップル電圧Vrip の各信号波形を▲2▼として示している。
【0062】
前述した本発明の第5の実施形態は、PWM周期がT=256/16×Tmclk=16×Tmclkで、T1〜T4が16/4×Tmclk=4×Tmclkであり、従来技術と比較するとHレベル、Lレベルの保持時間を1/64とすることができ、このため、RCフィルターに必要な時定数を1/64とすることができる。
【0063】
前述した本発明の第1〜第4の実施形態によれば、ローパスフィルタに要求される時定数を大幅に減らすことができるのでDA変換器の応答時間を短くすることができる。また、本発明の第2〜第5の実施形態は、アナログ要素として4bit 〜6bit 程度のR−2Rラダーを含むが、この程度であれば、デジタルICでも容易に実現することができるので、容易にデジタルICに集積化することができる。
【0064】
図21は従来技術に対する本発明の第1〜第5の実施形態の効果を説明する図である。図示例は、DA変換器の分解能を8bit 、マスタクロックを10MHz、ローパスフィルタの時定数を従来技術でのリップル電圧が1/2LSBとなる時定数(3227μs)を基準とし、さらに、論理レベルVh=5V、Vl=0Vとして、リップル電圧(LSB)、リップル電圧低減率、応答速度(μs)、応答速度改善率を示している。なお、リップル電圧低減率は、同一ローパスフィルタでのリップル電圧の割合であり、応答速度改善率は、同一リップル電圧でのフルスケール変化(誤差1/2LSB)の応答速度の割合である。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、PWM型DA変換器のローパスフィルタに要求される時定数を大幅に減らすことができるので応答時間を短くすることができる。また、本発明によれば、アナログ要素として含まれる4bit 〜6bit 程度のR−2Rラダーは容易にデジタルICでも実現できるので、デジタルICに集積化することが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるDA変換器の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態によるDA変換器のより詳細な構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示すDA変換器の出力パルス信号の波形を示す図である。
【図4】DA変換器の出力パルス信号のより詳細な波形を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態によるDA変換器の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施形態によるDA変換器のより詳細な構成を示すブロック図である。
【図7】図1に示すDA変換器の出力パルス信号の波形を示す図である。
【図8】設定データDSET 4〜7のbit 、A>BとVpwm との関係を説明する図である。
【図9】DA変換器の出力パルス信号のより詳細な波形を示す図である。
【図10】本発明の第3の実施形態によるDA変換器の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第2の実施形態によるDA変換器のより詳細な構成を示すブロック図である。
【図12】MPX0〜MPX3の各出力、A>BとVpwm との関係を説明する図である。
【図13】DA変換器の出力パルス信号の波形を示す図である。
【図14】本発明の第4の実施形態によるDA変換器の構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の第4の実施形態によるDA変換器のより詳細な構成を示すブロック図である。
【図16】図1に示すDA変換器の出力パルス信号の波形を示す図である。
【図17】DA変換器の出力パルス信号のより詳細な波形を示す図である。
【図18】本発明の第5の実施形態によるDA変換器の構成を示すブロック図である。
【図19】本発明の第4の実施形態によるDA変換器のより詳細な構成を示すブロック図である。
【図20】図6−1に示すDA変換器の出力パルス信号の波形を示す図である。
【図21】従来技術に対する本発明の第1〜第5の実施形態の効果を説明する図である。
【図22】従来技術によるDA変換器(DAC)の構成を示すブロック図である。
【図23】従来技術によるDA変換器から出力されるパルス信号を示す図である。
【符号の説明】
8、8a、8b Pwm信号発生部
9、9a〜9c 端数処理部
10 平滑部
11、11a〜11e リングカウンタ(CUNT)
12、12a〜12e マグネチュードコンパレータ(COMP)
13 データセレクタ(SEL)
15 振幅規定部
16 Lowレベル規定部
17 電圧合成部
18 レベル規定部
Claims (2)
- 設定データをアナログ電圧として出力するDA変換器において、
nビットの設定データの上位nhビットと基準クロックとが入力され、設定データの上位nhビットのデータに応じたパルス幅のPWM信号とPWM信号の周期を示すPWM周期信号とを発生するPWM信号発生部と、
PWM信号発生部からのPWM信号、PWM周期信号及び設定データの下位nlビットのデータが入力され、設定データの下位nlビットの状態に応じてnl+1ビットに拡張された多ビットPWM信号を出力する端数処理部と、
端数処理部からの多ビットPWM信号の状態に応じてHレベルを規定するレベル規定部と、
レベル規定部からのレベル規定されたPWM信号の平均電圧を求める平滑部とを備え、
前記PWM信号発生部は、マスタクロックをカウントするカウンタと、該カウンタの出力及び設定データの上位nhビットが入力され、前記カウンタの出力値が前記設定値の上位nhビットの値より大きいときにHレベルを出力する比較手段とを備えて構成され、
前記端数処理部は、前記比較手段の出力、前記カウンタのオーバフローを示す信号及び前記設定データの下位nlビットのそれぞれのビットが入力される複数のマルチプレクサを備えて構成され、
前記複数のマルチプレクサのそれぞれは、前記カウンタのオーバフローを示す信号により、前記比較手段の出力、前記設定データの下位nlビットのそれぞれの一方を選択して出力し、
前記レベル規定部は、ラダー回路により構成され、前記比較手段の出力と前記複数のマルチプレクサのそれぞれからの出力とが入力されることを特徴とするDA変換器。 - 設定データをアナログ電圧として出力するDA変換方法において、
nビットの設定データの上位nhビットと基準クロックとにより、設定データの上位nhビットのデータに応じた幅のPWM信号とPWM信号の周期を示すPWM周期信号とを発生し、
PWM信号、PWM周期信号及び設定データの下位nlビットのデータにより、設定データの下位nlビットの状態に応じてnl+1ビットに拡張された多ビットPWM信号を生成し、
多ビットPWM信号の状態に応じてHレベルを規定し、
レベル規定されたPWM信号の平均電圧を求めて、アナログ電圧として出力し、
前記PWM信号とPWM信号の周期を示すPWM周期信号とは、マスタクロックをカウントし、カウントの出力と設定データの上位nhビットとを比較し、前記カウンタの出力値が前記設定値の上位nhビットの値より大きいときにHレベルを出力させることにより発生させ、
前記多ビットPWM信号は、前記カウント出力のオーバフローを示す信号により、前記比較出力または前記設定データの下位nlビットのそれぞれを選択して出力することにより生成され、
前記比較出力と前記多ビットPWM信号とにより、前記Hレベルが規定されることを特徴とするDA変換方法。
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