JP4105334B2 - 黒白現像/定着組成物、画像形成方法及びキット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は一般的に写真、特に、黒白写真要素の改善された明室処理方法に関する。具体的には、本発明は、特定のイエロー色素含有現像/定着モノバス組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
米国特許第5,370,977 号明細書には、特性が改善され、ある種の平板状粒子ハロゲン化銀乳剤を含有する歯科用フィルムが記載されている。そのような歯科用フィルムでは分光増感は行われないが、不用意な露光でフィルムがカブルのを防止するために、この乳剤は、光に対する乳剤感度を低下させる「減感剤」として認定されるものを含有する。これらの歯科用フィルムのために、通常の処理溶液及び処理条件が記載されている。
【0003】
室内光及びUV放射線に対するフィルム感度を低下させるために、放射線写真フィルム用の他の減感化合物が米国特許第3,630,744 号明細書に記載されている。また、これらのフィルムの一般的な処理も記載されている。
【0004】
米国特許第4,803,150 号明細書に記載されている二重塗布間接放射線写真要素は、「クロスオーバー」を減らすある種の微結晶性粒状色素を含有する。これらの要素は、増感紙と一緒に用いるように設計されている。クロスオーバーは、増感紙によって放出された光がフィルム支持体を通りぬけて反対側にあるハロゲン化銀粒子を露光する場合に発生し、画像シャープネスを低下させる。上述の粒状色素は望ましくないクロスオーバー露光を吸収するが、通常処理時に脱色される。従って、通常の使用並びに90秒以内に色素を脱色するために、pH10の現像液が記載されている。その後に通常の定着及び洗浄が続く。
【0005】
銀被覆量がより多いので、3分間以上直接放射線写真フィルムを処理することが、うまくいくやり方である。そのような処理は、典型的に、黒白現像、定着、洗浄及び乾燥工程を含む。この方法で処理されたフィルムは、その後に目で見る用意ができている。
【0006】
従って、直接放射線写真フィルム(歯科用フィルムを含む)は、室内光及びUV並びにX線に対していくらか感度を有するので、処理前及び処理時の不用意な室内光露光を避けるように注意しなければならない。室内光に対して感度が低く、暗室もしくは他の特別な条件を必要としないで取扱及び処理できる写真フィルムの要望がある。そのようなフィルムは歯科用画像形成及び工業用画像形成等の多くの有用な用途があるであろう。しかし、通常の処理液及び方法では、そのようなフィルムに適した放射線写真画像を与えることはできない。
【0007】
「モノバス」溶液も写真化学処理の分野では公知である。この溶液は一般的に長い処理時間を要し、現像液及び定着液に共通の成分(即ち、高pH及び亜硫酸塩)を含有する。
連続処理工程において、明室取扱可能なフィルム(歯科用放射線写真フィルムを含む)を処理するために、現像組成物と定着組成物を別個に用いることが当該技術分野では知られている。これらの組成物は当該技術分野における進歩を示すが、光防護色素と減感剤が早まって不活性化されないように、お互いに関してpHのバランスを別個に取らねばならない。とりわけ、現像組成物は定着組成物よりも低いpH及び亜硫酸塩濃度を有する。従って、現像組成物活性度が制限され、「モノバス」処理よりもさらに複雑である。
【0008】
「不透明」モノバス組成物は粒状不透明剤、例えばカーボンブラックを含有する。そのような希釈カーボンブラック組成物は、適切に処理時の光をブロックし、60秒以内で黒白フィルムを処理するのに十分に分散されたままとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
この処理システムは60秒以内に黒白画像を提供するのに有効であるが、粒状不透明剤(例えば、カーボンブラック)を、処理フィルムの表面から完全に除去するのが難しいという欠点を有している。さらに、処理組成物が不透明性を有するために、溶液を見て現像の進行を観察することが困難である。
従って、黒白写真要素が、既知の処理システムに付随する利点を伴って、室内光下で完全に取扱も処理もできるが、カーボンブラックもしくは他の不透明剤の使用に由来する上記問題点を防止する技法が必要である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、約10〜約12.5のpHを有し、そして
少なくとも0.05モル/Lの黒白現像主薬、
最大0.5モル/Lの亜硫酸塩、
少なくとも0.5モル/Lの亜硫酸塩以外の定着主薬、及び
少なくとも1重量%の約350nm〜約500nmの最大吸収波長を有する水溶性着色剤
を含んでなる現像/定着モノバスを用いて、当該技術分野に進歩を提供する。
【0011】
また、本発明は、
像様露光したハロゲン化銀写真要素を、上記組成物と接触させる工程を含んでなる黒白画像を提供する方法であって、
当該方法は120秒内に実施され、そして
前記要素が、少なくとも一層がハロゲン化銀乳剤層である一層以上の層を上に有する支持体を含んでなる黒白画像提供方法も与える。
【0012】
好ましい態様では、当該要素は、前記層のうちの一層に、スペクトルの可視及びUV部分の電磁輻射線を吸収し且つ前記接触工程で脱色される微結晶性粒状色素、そして各ハロゲン化銀乳剤層に、その電磁輻射線に対する露光によって生成される電子を捕捉することによって、スペクトルの可視部分の電磁輻射線に対する前記ハロゲン化銀乳剤層の感度を低下させる減感剤をさらに含んでなる。
【0013】
本発明は、室内光下で放射線写真要素を処理する手段を提供する。そのようなフィルム及び処理は、歯科用並びにある種の工業用途においてかなり有利であることがわかるであろう。従って通常の暗室は処理には必要ない。好ましい態様では、当該要素はフィルム支持体の両側にハロゲン化銀乳剤層を有する直接放射線写真フィルムである。さらに、好ましい態様では、当該要素は室内光取扱用にも設計される。
【0014】
これらの利点は、要素組成並びに処理組成物及び条件のの独特の組合せによって達成される。本発明のモノバス組成物は、単独の簡単な溶液で現像主薬と定着主薬を混ぜ、そして適当な濃度の成分(例えば、亜硫酸塩)及びpHを有し、所望の特徴を全て提供する。水溶性着色剤(即ち、水溶性「イエロー」色素)の存在下で、要素を現像及び定着することによって、要素は安全光条件下で処理される。この着色剤は、最初から現像/定着モノバス組成物の成分となるか、又は現像/定着の直前もしくはその間に別途添加する(即ち、接触工程時に実質的に同時に添加する)ことができ、使用時に容易に水溶性のままとなることができる。
【0015】
この水溶性着色剤は処理される要素から粒状物質が流出する問題を防止するだけでなく、現像が進行するのを観察することができるように透明な処理モノバス組成物も提供する。本発明で用いられる「イエロー」着色剤はこれらの利点を提供するが、水溶性「グリーン」もしくは「ブルー」着色剤又は色素はそうではない。従って、本発明に有用な着色剤は、約350nm〜約500nmの最大吸収波長(λmax )を有しなければならない。
好ましい態様では、処理される要素は可視及びUV輻射線を吸収するが、X線は吸収しない粒状色素を含有する。これらの色素は明室取扱いを可能にするが、それらは、その後処理中に脱色される。さらに、露光によって放出される電子を捕捉するハロゲン化銀減感剤の存在によって、更なる光防護をこの要素に与えるが、これらの色素は明らかにX線に影響されない。
【0016】
本発明に用いる処理組成物及び条件は、迅速画像形成を提供すると同時に、現像及び定着時に粒状色素を脱色するように設計される。潜像の現像が、亜硫酸塩による粒状色素の脱色を伴って同時に起きる。
また、好ましい態様では、酸性最終洗浄液を定着後に使用して、その後の現像を停止し、定着主薬を除去する。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明はハロゲン化銀写真要素、好ましくは、放射線写真フィルム(例えば、歯科用フィルム)において、黒白画像を提供するのに有用である。本発明を用いて処理することができる他の種類の要素には、航空写真用フィルム、黒白映画用フィルム、デュプリケーティングフィルム及びコピーフィルム、並びにアマチュア及びプロ用連続階調黒白フィルムが含まれるが、これらに限定するものではない。そのような材料の組成は当該技術分野では周知であるが、それらを明室取扱可能にする具体的な特徴をさらに次に記載する。
【0018】
本発明の黒白現像/定着モノバス組成物は、写真処理において現像と定着の両方の機能を提供する組成物をいう。この組成物は、ジヒドロキシベンゼン及びそれらの誘導体、並びにアスコルビン酸及びそれらの誘導体を含む一種以上の黒白現像主薬を含有する。
この現像/定着組成物は一種以上の補助現像主薬も含むことができ、それらも周知である(例えば、Mason,Photographic Processing Chemistry, Forcal Press, London, 1975 )。どの補助現像主薬も用いることができるが、3−ピラゾリドン現像主薬(「フェニドン」タイプ現像主薬としても知られている)が好ましい。そのような化合物は、例えば、米国特許第5,236,816 号明細書に記載されている。
【0019】
当該現像/定着組成物に、単独もしくは混合物のいずれかで有機カブリ防止剤が存在するのも好ましい。そのような化合物は処理された要素の光沢カブリ外観を抑制する。好適なカブリ防止剤には、ベンズイミダゾール類、ベンゾトリアゾール類、メルカプトテトラゾール類、インダゾール類及びメルカプトチアジアゾール類が含まれるが、これらに限定するものではない。
【0020】
当該現像/定着組成物は、一種以上の亜硫酸塩保恒剤もしくは酸化防止剤も含む。亜硫酸塩を含んだ種々の通常の黒白現像保恒剤を使用することができる。「亜硫酸塩」保恒剤は、本明細書では、水性アルカリ溶液中で亜硫酸イオンを生成もしくは提供することができるイオウ化合物を意味する。それ等の例には、アルカリ金属亜硫酸塩、アルカリ金属重亜硫酸塩、アルカリ金属メタ重亜硫酸塩、アミンイオウジオキシド錯体、亜硫酸及びカルボニル−重亜硫酸アダクツが含まれるが、これらに限定するものではない。
【0021】
前記組成物中に種々の既知の緩衝剤、例えば、炭酸塩及びリン酸塩を含んで、約10〜約12.5の所望のpHに維持することができる。本発明の実施では炭酸塩が好ましい。好ましくは、現像/定着組成物のpHは約10.5〜約12であり、より好ましくは、約11〜約12である。
【0022】
一種以上の水溶性着色剤が現像/定着組成物の使用時に存在することが必要である。着色剤がこの現像/定着組成物の成分であることが好ましいが、必要ならば、別個に加えることもできる。いずれの場合も、この着色剤は、少なくとも処理に必要な時間、好ましくは、かなりの長さの時間、現像組成物中で「色安定」でなければならない。換言すれば、この着色剤は容易に脱色されない方がよい。本明細書に記載する一種以上の着色剤は、約350nm〜約500nm、好ましくは、約390nm〜約490nmの範囲に最大吸収波長(λmax )をもたなければならない。これらの着色剤は溶液中では透明であるので、着色剤を含有する現像組成物は一般的に透明である。
【0023】
処理される写真要素は最長500nmの光に対して感度を有するので、処理溶液で使用する着色剤が、可能な限り350nm〜500nm全体にわたって光防護を提供しなければならないことは、当業者にとって自明であろう。ある場合には、単独の「広帯域」着色剤がこの目的に役に立つであろう。別の場合では、着色剤の混合物も必要とすることができる。
【0024】
有用な着色剤を、アニオン性モノアゾ色素、アニオン性ジアゾ色素、ナフタレンスルホン酸色素、及び水溶性スチリル色素等の周知のクラスを含む、多種多様の水溶性色素(その大部分は「イエロー」色素)から選択することができる。アニオン性モノアゾ色素が好ましい。そのような着色剤の代表的な例には、これらに限定されないが、通常の食用着色色素、タルトラジン(アシッドイエロー23)、ナフトールイエローS(アシッドイエロー1)、ピナクリプトールイエロー、モルダントオレンジ6(クロームオレンジGR)、モルダントブラウン33(アシッドアントラセンブラウンRH)、モルダントイエロー12、チアゾールイエローG(ダイレクトイエロー9)、及びファーストイエロー(アシッドイエロー9)が含まれる。「イエロー」色素(複数でもよい)が必要な光防護を提供する限りは、必要ならば、「イエロー」色素の混合物、及び「イエロー」色素と他の色素(例えばブルー色素)との混合物を含む着色剤の混合物も用いることができる。
【0025】
水溶性着色剤を現像/定着組成物とは別個に加える場合は、要素を現像/定着組成物に接触させる直前もしくは直後に、適当な水溶液からそれを添加することができる。
いずれの場合も、得られる現像/定着組成物に存在する着色剤の量は、総組成物重量に基づいて、通常、少なくとも1重量%、且つ通常、5重量%未満、好ましくは3重量%未満である。
【0026】
モノバスは、チオ硫酸塩(チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウム、チオ硫酸カリウム及び当該技術分野で容易に知られている他のチオ硫酸塩を含む)、メルカプト置換された化合物(例えば、Haist による、Modern Photographic Processing, John Wiley & Sons, N.Y., 1979 に記載のもの)、チオシアネート類(例えば、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸アンモニウム及び当該技術分野で容易に知られている他のチオシアン酸塩)、アミン類並びにハロゲン化物から選ばれる、一種以上の定着主薬(亜硫酸塩以外)も含有する。必要な場合は、定着主薬の混合物も用いることができる。好ましい態様では、チオシアン酸塩(例えば、チオシアン酸ナトリウム)とチオ硫酸塩(例えば、チオ硫酸ナトリウム)の混合物を用いる。そのような混合物では、チオシアン酸塩に対するチオ硫酸塩のモル比は、約2:1〜約1:3、好ましくは、約1:1〜約1:2である。ナトリウム塩定着主薬が環境上の利点から好ましい。
【0027】
必要に応じて、本発明の現像/定着組成物は、溶液中の遊離金属イオン(例えば、銀イオン)と安定錯体を形成するように一般的に機能する一種以上の金属イオン封鎖剤を通常量で含有する。
この現像/定着組成物は、種々の現像抑制剤、現像促進剤、膨潤コントロール剤及び安定剤を含む他の添加物を、各通常量で含有することができる。そのような、任意選択成分の例は、米国特許第5,236,816 号、同5,474,879 号、特開平7-56286 号公報、及び欧州特許出願公開第0585792 号公報に記載されている。
【0028】
上記の必須成分及びいくつかの任意成分が、表I に挙げた一般的な量及び好ましい量(最小量及び最大量は、全て、大体の量である)で水性現像/定着組成物に存在する。乾燥形態で処方する場合、現像用液は、液体濃度を与えるのに適した当業者に容易に明らかな量で必須成分を有するであろう。
【0029】
【表1】
【0030】
モノバス成分を水に溶解もしくは分散し、酸もしくは緩衝剤でpHを所望の値に調節して、モノバス組成物を調製する。この組成物は、濃縮形態でも用意され、使用前もしくは使用時に実施強度に希釈される。また、当該組成物の成分を二つ以上の部分からなるキットで用意し、所望の強度に水と混ぜて希釈し、処理装置に入れることもできる。この組成物はそれ自体補充剤として用いることができ、また別の同じような溶液を補充剤として用いることもできる。
【0031】
処理は、提供された写真要素の種類に適したいずれの現像処理装置でも行うことができる。例えば、放射線写真フィルムの場合、現像及び現像及び定着の両方の工程を実施するのに適した一つ以上の容器を用いて当該方法を実施することができる。こうして、この処理装置もしくは処理容器は、室内光に対してむき出しでもよく、もしくは室内光に対して閉じられていてもよいが、本発明の主要な利点は、この処理装置もしくは処理容器が不透光性(light-tight)であることを必要としないということである。
【0032】
現像/定着の後、好ましいが必須ではない好適な酸性洗浄工程を置いて、定着によって溶解した銀塩及び過剰の定着主薬を除去し、要素内の膨潤を減らす。洗浄液は水でよいが、好ましくは、洗浄液は酸性であり、より好ましくは、pH7以下、好ましくは、約pH4.5〜約7である(適当な薬剤もしくは緩衝剤によって提供される)。
【0033】
本発明の処理時間及び条件を次の表IIに示す(最小値及び最大値は、全て、大体の値、即ち、「約」である)。本発明の方法の総時間は、一般的に、40秒以上、好ましくは60秒以上、そして一般的に120秒未満、好ましくは、90秒未満である。
【表2】
【0034】
本発明を用いて処理される要素は、両側が一層以上のハロゲン化銀写真乳剤層で塗布されている、通常の柔軟性、透明フィルム支持体(ポリエステル、酢酸セルロースもしくはポリカーボネート)から構成される。放射線写真フィルムの場合、完全現像されたフィルム中で得ようとするブルーブラック画像色調に寄与するために、青みがかった支持体材料を用いることが一般的である。
一般的に、そのような要素、乳剤、及び層構成は、リサーチディスクロージャー(Research Disclosure )、刊行物36544 、1994年9 月を含む、多くの刊行物に記載されている。リサーチディスクロージャーは、Kenneth Mason Publications, Ltd., Dudley Annex, 12a North Street, Emsworth, Hampshire PO10 7DQ, England によって出版されている。
【0035】
好ましいハロゲン化銀乳剤には、臭化銀及び臭ヨウ化銀(総銀に基づいて最大15モル%ヨウ化物を含む)が含まれる。好ましいハロゲン化銀乳剤には、前硬膜された平板状粒子乳剤(例えば、米国特許第4,414,304 号明細書に記載されている、アスペクト比少なくとも2の平板状粒子を少なくとも50%含む)が含まれる。これ等の乳剤は主として臭化銀及び総銀に基づいて最大15モル%のヨウ化物、平均厚約0.3μm未満(好ましくは、総銀に基づいて最大3モル%のヨウ化物及び平均厚約0.2μm未満)の薄型の平板状粒子を典型的に含む。粒子は通常前硬膜されたコロイド、例えば、前硬膜されたゼラチン(通常の硬膜剤を用いる)に分散される。
【0036】
各要素は一層以上のハロゲン化銀乳剤層を支持体の各面上に有し、各面もしくは別個の面上の層は同じ組成でも異なる組成でもよい。このように、層のハロゲン化銀は同じであっても異なっていてもよい。一つの態様では、放射線写真フィルムは支持体の両側に二層のハロゲン化銀乳剤層を有し、支持体に最も近い層は臭化銀粒子だけを含有する。支持体の各面もしくは両面の銀被覆量は同じでも異なっていてもよい。一般的に、各面の総銀被覆量は少なくとも約5gAg/m2 、好ましくは、少なくとも約15gAg/m2 である。
【0037】
また、要素の各面は保護オーバーコートを含むことができ、また片側だけでもオーバーコート層を有することができる。そのような層は親水性コロイド材料、及び表面特性を改善するために、必要に応じて写真に通常使用される他の添加剤(例えば、艶消し剤)を含有する。そのような層の被覆量は、一般的に、保護コロイド(例えば、ゼラチン)少なくとも0.6g/m2 である。好ましい要素は、支持体の少なくとも一方の側にオーバーコート層を有する。
【0038】
要素の片側もしくは両側の塗布層の総乾燥厚は少なくとも3μm、好ましくは、少なくとも4μmとなることができる。この厚みは一般的には7μm未満であり、好ましくは、6μm未満である。
上記したように、好ましい態様では、本発明に従って処理される要素は、一種類以上の粒状色素及び/もしくは一種類以上の減感剤を含有し、明室取扱性を提供する。それらが、約350〜約550nmの全ての入射電磁輻射線を吸収するならば、そのような材料は有用である。
【0039】
この要素は、スペクトルの可視及びUV領域の電磁輻射線を吸収する上記の一種類以上の粒状色素をこの要素は有利に含有する。これらの色素は、通常、オーバーコート層(複数でもよい)に置かれるが、定着時にそれらの色素が容易に分解される限りは一つ以上の場所に存在することができる。
そのような粒状色素は、一般的に、コーティングを促進し、処理時の急速分解を促進するような大きさを有する。一般的に、粒子が小さいほどこれらの目的に最適であり、平均直径10μm未満、好ましくは、1μm未満のものである。この粒状色素は最も一般的に、小さくても0.01μm以下までの大きさにわたって溶液から晶出させることによって作成される。
【0040】
重要な基準は、そのような色素が写真要素の親水性コロイド層において粒状形態のままであることである。種々の層について本明細書で述べたものを含む、当業者に認識されているような種々の親水性コロイドを用いることができる。この粒状色素をオーバーコート層に配置した場合は、一般的に、バインダー材料以外は、この粒状色素が唯一の成分である。
有用な粒状色素のクラスには、例えば、メロシアニン、オキソノール、ヘミオキソノール、スチリル及びアリーリデン色素を含む非イオン性ポリメチン色素のような非イオン性クラスの化合物が含まれるが、これらに限定するものではない。望ましいコータビリティ特性(pH5〜6且つ40℃で溶解する)を有し、コーティング後も粒状形態のままである限りは、シアニンクラスのアニオン性色素も有用となることができる。いくつかの有用な粒状色素が、例えば、米国特許第4,803,150 号明細書に記載されている。
【0041】
当該要素中の粒状色素の有用な量は、支持体の各面について少なくとも0.5g/m2 、好ましくは、少なくとも0.7g/m2 である。一般的に、そのような材料の上限は、2g/m2 であり、好ましくは1.5g/m2 未満で使用する。当該要素の一層以上の層に、粒状色素の混合物を用いることができる。
また、本発明に従って処理される要素は、追加の可視光及びUV光防護を提供するために、ハロゲン化銀乳剤層(複数でもよい)に一種類以上の「減感剤」も含んでいる。写真及び放射線写真において知られているような通常の減感剤を用いることができる。例えば、リサーチディスクロージャー、308 巻、1989年12月、刊行物308119、セクションIII に種々の減感剤が記載されている。そのような化合物のクラスには、アゾメチン色素(例えば、米国特許第3,630,744 号明細書に記載されているもの)が含まれる。
【0042】
より具体的には、当該要素中の減感剤の有用な量は、支持体の各面上で少なくとも1.5mg/m2 であり、好ましくは、少なくとも1.7mg/m2 である。一般的にそのような材料の上限は4mg/m2 であり、好ましくは3mg/m2 未満で使用する。当該要素の一層以上の層に減感剤の混合物を用いることもできる。
【0043】
本発明の処理方法は、当該方法を用いるのに必要な構成要素のいくつかもしくは全部をふくんだ処理キットを用いて有利に実施することができる。最小限でも、この処理キットは本発明の着色剤含有黒白現像/定着組成物を含み、さらに、処理容器、写真要素(それらの一種以上のサンプル)、使用説明書、洗浄液、液体もしくは組成物計量装置又は写真処理キットの他の通常の部品等の一種以上の他の部品を含んでもよい。全ての構成要素は、ガラスもしくはプラスチック瓶、液体不透過性のパケットもしくはバイアルに、乾燥もしくは液体形態で好適に包装することができる。歯科用フィルムを処理する場合、当該キットは典型的に一種以上のすぐ使用できる歯科用フィルムサンプルもしくはパケットを含むであろう。
【0044】
【実施例】
次の例は具体例を提供するものであって、決して限定するものではない。
例に用いた材料及び方法
次の層配列及び組成で、放射線写真フィルムを調製した:
【0045】
注)色素I* は、ビス[1−(4−カルボキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン−4]モノメチンオキソノールである。
色素II**は、4−(4−ジメチルアミノベンジリデン)−1−(4−カルボキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オンである。
【0046】
表III 中の現像/定着組成物を例1及び2に用いた。水酸化ナトリウムを添加して各溶液のpH値を調節したが、この目的では他の好適な塩基を用いてもよい。
【表3】
【0047】
例1及び2:
上述した放射線写真フィルムのサンプルを室内光(500ルクス蛍光灯)に60秒間露光し、室内光下で制限された攪拌で、次の処理プロトコールを用いて上記の種々の処理溶液で処理した。特記しない限り、処理を室温で行った。
現像/定着 60秒
洗浄(水) 20秒
種々の水溶性着色剤を1重量%の量でこの現像/定着組成物に加えた。通常のセンシトメトリー方法を用いて得られたセンシトメトリー結果を次の表IVに示す。
【0048】
【表4】
【0049】
「比較Dmin 」は、モノバス組成物に着色剤を含有しないで暗室で処理した場合との比較である。「ダイナミックレンジ」は当該技術分野での通常の意味を有する。これらの処理方法で使用した着色剤は、通常の水溶性食用着色色素である。使用した各着色剤の正確なλmax を決定しなかったが、この波長領域はλmax を見出すことができる帯域を示す。
【0050】
表IVの結果は、「イエロー」着色剤無しで室内光下で処理されたフィルムは、完全に露光された(Dmin が高い)ことを示す。「イエロー」着色剤の存在下で処理すると、著しい「カブリ」もしくはDmin もなく、室内光防護を提供した。これらの処理のダイナミックレンジは、着色剤を用いないで暗室で処理して得られる場合に匹敵した。これらの着色剤は約350nm〜約500nmの領域に最大吸収波長を有する。本発明の範囲外のレッド、グリーン及びブルー着色剤は、Dmin 値が非常に高いので十分な室内光防護を提供しなかった。
Claims (3)
- 10〜12.5のpHを有し、そして
少なくとも0.05モル/Lの黒白現像主薬、
最大0.5モル/Lの亜硫酸塩、
少なくとも0.5モル/Lの亜硫酸塩以外の定着主薬、及び
少なくとも1重量%の350nm〜500nmの最大吸収波長を有する水溶性着色剤
を含んでなる黒白現像/定着組成物。 - 像様露光したハロゲン化銀写真要素を、請求項1に記載の組成物と接触させる工程を含んでなる黒白画像を提供する方法であって、
120秒未満内で実施され、そして
前記要素が、少なくとも一層がハロゲン化銀乳剤層である一層以上の層を上に有する支持体を含んでなる黒白画像提供方法。 - a)請求項1に記載の組成物、並びに
b)一つ以上の次の構成材料:
i )処理容器、及び
ii)少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤を含むハロゲン化銀写真要素
を含んでなる写真処理キット。
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