JP4131696B2 - 印刷機の運転方法及びオフセット輪転印刷機 - Google Patents
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Description
給紙部1は、巻取ロール11,12が装着されるリールスタンド13を備えており、印刷稼働の途上で新,旧巻取紙を互いに接続して連続的にウェブ(帯状の用紙)10を給送すべく機能する。ここでは、巻取ロール12は使用中のものであり、巻取ロール11は次の使用のために準備されたものである。新旧巻取ロール11,12の交換は、まず、リールスタンド13のアーム14を図中時計周り方向にターンさせて、新巻取ロール11をウェブ10の走行ラインに接近させる。そして、旧巻取ロール12から繰り出されるウェブ10の走行速度に新巻取ロール11の周速度を同期させる。同期完了後、図示しない紙継ぎ装置を作動させて新巻取ロール11の先端の糊付け部をウェブ10に押し付けて紙継ぎした後、旧巻取ロール12とウェブ10とを紙継ぎ装置のカッターにより切り離す。これにより旧巻取ロール12から新巻取ロール11へのウェブ10の紙継ぎが完了する。
図5は、上述の印刷機における刷版交換時(即ち、印刷終了時から印刷立上げ時の間)の運転方法及びウェブの張力状態を示す図であり、(a)はかかる運転方法を印刷ユニット31a〜31dの回転速度とウェブ10の走行速度(印刷速度)の時間変化によって示したタイムチャート、(b)はウェブ10の張力の時間変化を示したタイムチャートである。なお、図5(a)中の実線が印刷ユニットの回転速度を示したものであり、破線がウェブの走行速度を回転速度に換算して示したものである。実線と破線が重なる部分は実線のみを示している。
さらに、ドライヤ加熱工程Hが開始され、ドライヤ部4が加熱されると、ここではウェブ10が白紙である(即ち、水分が少ない)とともに、通常運転時よりも遅い速度でドライヤ部4を通過するため、ウェブ10が過剰に加熱されて過乾燥状態になってしまい、その結果、上述したしわが、より発生しやすくなってしまう。
なお、ここでは、前述した課題(しわの発生)が生じるケースとして、オフセット輪転印刷機における刷版交換時を例に挙げて説明したが、前述した課題は、刷版交換時に限らず、少なくともウェブ10への印刷終了時或いは印刷立上げ時において発生しうるものであり、また、胴脱状態時に特に生じ易いが、胴脱状態でなくとも生じる可能性がある。
上記第1張力抑制工程は、上記用紙への印刷終了時に、上記印刷部において印刷胴の胴脱が行なわれたら開始することが好ましい。
上記用紙の印刷立ち上げ時に、上記用紙を停止状態から加速走行させてから上記印刷部において上記印刷胴の胴入れが行なわれるまでの間、上記インフィード部から上記クーリング部までの間の上記用紙の張力状態を、張力0を下回らない範囲で通常印刷時の張力よりも低くなるように制御する第2張力抑制工程を備えることが好ましい。
上記第2張力抑制工程は、上記印刷胴の胴入れが行なわれたら終了することが好ましい。
上記第1張力抑制工程及び上記第2張力抑制工程における上記の用紙の張力状態の制御は、上記インフィード部のローラの周速を、通常印刷時よりも、上記クーリング部のローラまたは上記折機のニッピングローラの周速に近づけることにより行なわれることが好ましい。
また、本発明の印刷機の運転方法は、給紙部から連続して繰り出される帯状の用紙をインフィード部,印刷部,ドライヤ部,クーリング部,折機の順に通過させて所望の印刷を施した折帖に加工する、オフセット輪転印刷機の運転方法であって、上記用紙の印刷立ち上げ時に、上記用紙を停止状態から加速走行させてから上記印刷部において印刷胴の胴入れが行なわれるまでの間、上記インフィード部から上記クーリング部までの間の上記用紙の張力状態を、張力0を下回らない範囲で通常印刷時の張力よりも低くなるように制御する第1張力抑制工程を備えたことを特徴としている。
上記張力抑制工程における上記の用紙の張力状態の制御は、上記インフィード部のローラの周速を、通常印刷時よりも、上記クーリング部のローラまたは上記折機のニッピングローラの周速に近づけることにより行なわれることが好ましい。
上記張力抑制制御装置は、上記用紙の印刷立ち上げ時に、上記用紙を停止状態から加速走行させてから上記印刷部において上記印刷胴の胴入れが行なわれるまでの間、上記インフィード部から上記クーリング部までの上記用紙の張力状態を、張力0を下回らない範囲で通常印刷時の張力よりも低くなるように制御することが好ましい。
また、本発明のオフセット輪転印刷機は、給紙部の巻取ロールから連続して繰り出されインフィード部を通過した帯状の用紙を複数の印刷ユニットからなる印刷部に案内し、上記各印刷ユニットにおいて印刷を施された上記用紙をドライヤ部で乾燥しクーリング部で冷却した後に折機により所望の折帖に加工する、オフセット輪転印刷機であって、上記用紙の印刷立ち上げ時に、上記用紙を停止状態から加速走行させてから上記印刷部において印刷胴の胴入れが行なわれるまでの間、上記インフィード部から上記クーリング部までの間の上記用紙の張力状態を、張力0を下回らない範囲で通常印刷時の張力よりも低くなるように制御する張力抑制制御装置をそなえていることを特徴としている。
上記張力抑制制御装置は、上記インフィード部のローラの周速を、通常印刷時よりも、上記クーリング部のローラまたは上記折機のニッピングローラの周速に近づけることにより上記の用紙の張力状態を制御することが好ましい。
[1]一実施形態
図1,図2は本発明の一実施形態としての印刷機の運転方法及びオフセット輪転印刷機を示すもので、図1はそのオフセット輪転印刷機の機能構成を模式的に示すブロック図、図2はその印刷機における印刷終了時から印刷立上げ時の間(刷版交換時)の運転方法及びウェブの張力状態を示す図であり、(a)はかかる運転方法を印刷ユニット31a〜31dの回転速度とウェブ10の走行速度(印刷速度)の時間変化によって示したタイムチャート、(b)はウェブ10の張力の時間変化を示したタイムチャートである。
図1,図4に示すように、本実施形態のオフセット輪転印刷機(以下、単に印刷機という)は、給紙部1,インフィード部2,印刷部3,ドライヤ部4,クーリング部5,ウェブパス部6,折機7をそなえて構成されている。さらに、本実施形態の印刷機は、図1に示すように、制御装置8をそなえて構成されている。
なお、本オフセット輪転印刷機では、張力抑制制御部9及びインフィード部2が、印刷部3の刷版を交換する際に行なわれる胴脱時に、ウェブ10の張力状態を、張力0を下回らない範囲で通常運転時の張力よりも低下させる張力抑制制御装置15として構成される。
図2(a)に示すように、まず、今回の印刷が終了すると、図5(a)に示す従来の印刷機の運転方法と同様に、ウェブ10の走行速度を所定の生産速度から停止状態まで減速させていく減速工程Aが行なわれる。このとき、ウェブ10の走行速度(即ち、印刷ユニット31a〜31dの回転速度)において比較的短時間の一定速度期間が設けられ、この期間内にインキローラ群のインキを刷り減らすインキ刷り減らし工程Bが行なわれた後、さらに、比較的長時間の一定速度期間が設けられ、この期間内に各印刷ユニット31a〜31dのブランケット胴32a〜32d,33a〜33dの洗浄を行なうブランケット洗浄工程Qが行われる。ここで、ブランケット洗浄工程Q開始直前[図2(a)点X参照]に、印刷部3の各印刷ユニット31a〜31dにおけるブランケット胴32a〜32d,33a〜33dのウェブ10に対する係合を解除する胴脱が行なわれる。
そして、版交換工程C終了後には、ウェブ10を停止状態から所定の調整速度まで加速走行させる始動工程Dが行なわれ、この始動工程Dと並行して、ウェブ10を定速で走行させながらドライヤ部4を再加熱するドライヤ加熱工程Hが行われるとともに、各印刷ユニット31a〜31dを高速回転することによりブランケット胴32a〜32d,33a〜33dから洗浄液を除去する洗浄液除去工程Mと、インキローラ群へのインキの予備供給を行なうインキ予備供給工程Gとが行なわれる。
そして、本実施形態の印刷機の運転方法では、図2(a)に示すように、ウェブ10の印刷終了時における減速工程Aで、印刷部3においてウェブ10に対する胴脱が行なわれてからウェブ10の走行速度が停止状態になるまでの間、張力抑制制御部9によってウェブ10を案内するローラのうち少なくとも一つのローラ(ここでは、インフィードローラ21)の回転を、他のローラとは独立して制御することにより、ウェブ10の張力状態を、ウェブ10の張力0を下回らない範囲で可能な限り低下させる張力抑制制御を行なう張力抑制工程R1が行われる。
さらに、張力抑制工程R2後には、張力制御部8aにより、ウェブ10を案内するローラのうち少なくとも一つのローラの回転を他のローラとは独立して制御して、ウェブ10に通常運転時の張力を付与する張力付与工程F′が行なわれる。
したがって、上述したような従来の印刷機の運転方法では、胴脱時にウェブ10がフリーになる距離が長くなることによりしわが発生し、ウェブ10が薄紙である場合には、上記のしわが発生しやすくなっていたが、本実施形態の印刷機の運転方法では、胴脱時にウェブ10の張力状態が、通常運転時よりも低く、且つ、張力0を下回らない範囲で可能な限り低下されるため、ブランケット胴の胴脱によりウェブ10がフリーとなる距離が大幅に長くなっても、しわの発生が確実に抑制され、さらに、ウェブ10が薄紙である場合でも、上記のしわの発生を確実に抑制することができる。また、仮に、ウェブ10が過乾燥になったり、ウェブ10の乾燥が不均一状態になったりしても、ウェブ10の張力が十分に低いため、しわの発生が確実に抑制される。
以上、本発明の一実施形態としての印刷機の運転方法及びオフセット輪転印刷機について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述した実施形態では、印刷終了時から印刷立上げ時までの間の代表的な例として、刷版を交換する場合についての印刷機の運転方法について説明したが、本発明にかかる印刷機の運転方法は、これに限定されるものではなく、版交換以外でも何らかの理由で通常運転を一旦終了してから再度通常運転を実施するまでの間(印刷終了時から印刷立上げ時までの間)の印刷機の運転方法として、広く適用しうる。また、上述した実施形態では、胴脱状態時に張力抑制制御をおこなっているが、胴脱状態でなくてもウェブ10にしわが発生する場合には、本張力抑制制御を適用すればしわの発生を抑えることができる。
この場合、例えば、減速工程Aで、ウェブ10の走行速度が予め設定された走行速度以下に低下したら、張力抑制工程R1を開始し、ウェブ10が停止状態になったら張力抑制工程R1を終了する。始動工程Dでは、始動工程Dの始動とともに張力抑制工程R2を開始し、ウェブ10の走行速度が予め設定された走行速度以上に上昇したら張力抑制工程R2を終了する。これにより、上述した実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
2 インフィード部
3 印刷部
4 ドライヤ部
5 クーリング部
6 ウェブパス部
7 折機
8 制御装置
8a 張力制御部
9 張力抑制制御部
10 ウェブ(用紙)
11 新巻取ロール
12 旧巻取ロール
13 リールスタンド
14 アーム
15 張力抑制制御装置
21 インフィードローラ
21a インフィードローラ駆動部
31a〜31d 印刷ユニット
32a〜32d,33a〜33d ブランケット胴
34a〜34d,35a〜35d 版胴
61 三角板
62 リードインローラ
71 ニッピングローラ
A 減速工程
B インキ刷り減らし工程
C 版交換工程
D 始動工程
E プリセット工程
F プリテンション工程
F′ 張力付与工程
G インキ予備供給工程
H ドライヤ加熱工程
J 調整工程
K 昇速工程
M 洗浄液除去工程
Q ブランケット洗浄工程
R1,R1′,R2 張力抑制工程
X 胴脱
Y 胴入れ
Claims (14)
- 給紙部から連続して繰り出される帯状の用紙をインフィード部,印刷部,ドライヤ部,クーリング部,折機の順に通過させて所望の印刷を施した折帖に加工する、オフセット輪転印刷機の運転方法であって、
印刷終了後、少なくとも上記印刷部の印刷胴の胴脱時から上記用紙が停止状態になるまでの間は、上記インフィード部から上記クーリング部までの間の上記用紙の張力状態を、張力0を下回らない範囲で通常印刷時の張力よりも低くなるように制御する第1張力抑制工程を備えたことを特徴とする、印刷機の運転方法。 - 上記第1張力抑制工程は、上記用紙への印刷終了とともに開始することを特徴とする、請求項1記載の印刷機の運転方法。
- 上記第1張力抑制工程は、上記用紙への印刷終了時に、上記印刷部において上記胴脱が行なわれたら開始することを特徴とする、請求項1記載の印刷機の運転方法。
- 上記用紙の印刷立ち上げ時に、上記用紙を停止状態から加速走行させてから上記印刷部において上記印刷胴の胴入れが行なわれるまでの間、上記インフィード部から上記クーリング部までの間の上記用紙の張力状態を、張力0を下回らない範囲で通常印刷時の張力よりも低くなるように制御する第2張力抑制工程を備えたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷機の運転方法。
- 上記第2張力抑制工程は、上記印刷胴の胴入れが行なわれたら終了することを特徴とする、請求項4記載の印刷機の運転方法。
- 上記第1張力抑制工程及び上記第2張力抑制工程における上記の用紙の張力状態の低下は、上記用紙を案内するローラのうち少なくとも一つのローラの回転を他のローラとは独立して制御することにより行なわれることを特徴とする、請求項4又は5記載の印刷機の運転方法。
- 上記第1張力抑制工程及び上記第2張力抑制工程における上記の用紙の張力状態の制御は、上記インフィード部のローラの周速を、通常印刷時よりも、上記クーリング部のローラまたは上記折機のニッピングローラの周速に近づけることにより行なわれることを特徴とする、請求項4〜6のいずれか1項に記載の印刷機の運転方法。
- 給紙部から連続して繰り出される帯状の用紙をインフィード部,印刷部,ドライヤ部,クーリング部,折機の順に通過させて所望の印刷を施した折帖に加工する、オフセット輪転印刷機の運転方法であって、
上記用紙の印刷立ち上げ時に、上記用紙を停止状態から加速走行させてから上記印刷部において印刷胴の胴入れが行なわれるまでの間、上記インフィード部から上記クーリング部までの間の上記用紙の張力状態を、張力0を下回らない範囲で通常印刷時の張力よりも低くなるように制御する張力抑制工程を備えたことを特徴とする、印刷機の運転方法。 - 上記張力抑制工程における上記の用紙の張力状態の制御は、上記インフィード部のローラの周速を、通常印刷時よりも、上記クーリング部のローラまたは上記折機のニッピングローラの周速に近づけることにより行なわれることを特徴とする、請求項8記載の印刷機の運転方法。
- 給紙部の巻取ロールから連続して繰り出されインフィード部を通過した帯状の用紙を複数の印刷ユニットからなる印刷部に案内し、上記各印刷ユニットにおいて印刷を施された上記用紙をドライヤ部で乾燥しクーリング部で冷却した後に折機により所望の折帖に加工する、オフセット輪転印刷機であって、
印刷終了後、少なくとも上記印刷部の印刷胴の胴脱時から上記用紙が停止状態になるまでの間は、上記インフィード部から上記クーリング部までの間の上記用紙の張力状態を、張力0を下回らない範囲で通常印刷時の張力よりも低くなるように制御する張力抑制制御装置をそなえていることを特徴とする、オフセット輪転印刷機。 - 上記張力抑制制御装置は、上記用紙の印刷立ち上げ時に、上記用紙を停止状態から加速走行させてから上記印刷部において上記印刷胴の胴入れが行なわれるまでの間、上記インフィード部から上記クーリング部までの上記用紙の張力状態を、張力0を下回らない範囲で通常印刷時の張力よりも低くなるように制御することを特徴とする、請求項10記載のオフセット輪転印刷機。
- 給紙部の巻取ロールから連続して繰り出されインフィード部を通過した帯状の用紙を複数の印刷ユニットからなる印刷部に案内し、上記各印刷ユニットにおいて印刷を施された上記用紙をドライヤ部で乾燥しクーリング部で冷却した後に折機により所望の折帖に加工する、オフセット輪転印刷機であって、
上記用紙の印刷立ち上げ時に、上記用紙を停止状態から加速走行させてから上記印刷部において印刷胴の胴入れが行なわれるまでの間、上記インフィード部から上記クーリング部までの間の上記用紙の張力状態を、張力0を下回らない範囲で通常印刷時の張力よりも低くなるように制御する張力抑制制御装置をそなえていることを特徴とする、オフセット輪転印刷機。 - 上記張力抑制制御装置は、上記用紙を案内するローラのうちで回転を他のローラとは独立して制御することができる少なくとも一つのローラと、該ローラの回転を制御することで、上記の用紙の張力状態を制御する張力抑制制御部とを備えたことを特徴とする、請求項10〜12のいずれか1項に記載のオフセット輪転印刷機。
- 上記張力抑制制御装置は、上記インフィード部のローラの周速を、通常印刷時よりも、上記クーリング部のローラまたは上記折機のニッピングローラの周速に近づけることにより上記の用紙の張力状態を制御することを特徴とする、請求項10〜13のいずれか1項に記載のオフセット輪転印刷機。
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