JP4166877B2 - パッキンとこれを組込んだ管継手 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パッキンとこれを組込んだ管継手に関し、特に、食品工業、医療医薬品工業分野、半導体工業分野等に広く用いられ、分解や洗浄等が容易である管継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の管継手は、機能、耐久、洗浄性に優れたサニタリー性を有する構造であることを要するため、分解、洗浄、組立てが簡単な構造であり、しかも、流体物が流路内で滞留しない構造であることが必要である。
【0003】
この分野の代表的な管継手は、ネジユニオン方式の継手とクランプ方式或はフランジ方式等のへルール継手とがあり、これらの管継手のパイプ同士やプラグ同士の接続部位に端面シールを装着した構造やOリングを装着した構造が一般に実施されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の端面シール構造は、管継手の接続荷重を大きくして締め代を多くとらないと、充分なシール性が確保できないため、それだけ管継手の着脱作業が面倒であった。
【0005】
また、Oリング装着構造は、径方向のシール性や曲げによる漏れに対して十分なシール性を発揮するが、Oリング溝部の洗浄が不充分となるため、食品業界等のサニタリー分野においてOリング形式を採用することは、極力避けるべきである。
【0006】
また、サニタリー分野における設備関連の配管継手には、前述のへルール継手が代表的なものであるが、配管の洗浄やパッキンの交換には、人手と時間が掛かるため、ソケットとプラグから成る着脱が容易な迅速継手化のニーズが存在している。
【0007】
そこで、本発明者は、上記の問題点や要望等に鑑みて開発したものであり、その目的とするところは、接続荷重が低くても充分なシール性を有し、流路内の雑菌によるコンタミネーションを防止したパッキンとこれを組込んだ管継手を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1における発明は、リング状パッキン本体の外周面に一定の空隙部を設けた2本のリップ部を形成し、この両リップ部の一端から内径方向に向かって外拡がりのテーパ面を形成したパッキンである。
【0009】
また、請求項2における発明は、一対のプラグにそれぞれ形成した外周溝に、スリーブを摺動させて施錠ボールを係合させることによりプラグとソケットとを着脱する管継手において、上記一対のプラグの接続対向面に空間を形成し、この空間にリング状パッキン本体を装着し、このパッキン本体の外周面に一定の空隙部を設けた複数のリップ部を形成し、この各リップ部の一端から内径方向に向かって外拡がりのテーパ面を形成し、前記プラグの接続対向面のテーパ部とパッキン本体のテーパ面とを当接させ、かつ、リップ部を前記空間の外径方向の内周面に当接させた管継手である。
この場合、一方のプラグの先端部に大径部を他方の先端部に小径部を形成し、この小径部に大径部を係合させた時に、前記パッキン本体を装着できる空間を形成するのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明におけるパッキンとこれを組込んだ管継手の実施形態を図面に従って具体的に説明する。
図1及び図2において、1はリング状のパッキン本体で、このパッキン本体1の両側に内径に沿って外拡がり状のテーパ面2,3を形成して、断面台形部4にする。更に、この断面台形部4の外周面に2個のリップ部5,5を環状に突出形成し、このリップ部5,5の間に空隙部6を設ける。
このパッキン本体1は、強酸性のものから強アルカリ性のものまで、多種多用の液体等の流体を適用するため、その材質は、EDPM、EPM、NBR、PTFE、Si等が好ましい。
【0011】
図3及び図4において、パッキン本体1を組込んだ管継手について説明すると、一対のプラグ7,8の外周面にそれぞれ環状の外周溝9,10を形成し、内周面を研磨して鏡面仕上げをしてコンタミネーションを防ぐようにしている。
【0012】
前記プラグ7の先端部に大径部14を形成し、前記プラグ8の先端部に小径部15を形成する。
このプラグ7の大径部14が形成される内周段部とプラグ8の小径部15内周端面とにテーパ部12,13を夫々形成する。このように構成された一対のプラグ7,8を係合させることにより、大径部14が形成される内周段部と小径部15先端面との間に空間11を形成する。
【0013】
図3において、16はソケットであり、このソケット16に求心方向に向けて複数個の出没穴17を形成し、この出没穴17にそれぞれ施錠ボール18を求遠心方向に出没自在に設け、このソケット16の両端外周面にストップリング19,19を取付け、ソケット16の外周にばね20を介して弾発させたスリーブ21,22をストップリング19との間で摺動自在に設ける。
このスリーブ21,22には、施錠ボール18が遠心方向に突出するのを防止する押え23,24と施錠ボール18を遠心方向に突出させて施錠を解除する逃げ部25,26を形成している。
なお、図中27は、プラグ7,8の端部に設けた配管接続用のヘルール部である。
【0014】
次の上記の実施形態における作用を説明する。
一対のプラグ7,8の空間11にパッキン本体1を装着し、ソケット16のスリーブ21,22で施錠ボール18を押えて一対のプラグ7,8を跨いた状態でソケット16で一対のプラグ7,8と接続すると、図3に示すように、パッキン本体1のテーパ面2,3とプラグ7,8のテーパ部12,13とがシール当接しているので、図4におけるベクトルXの分力Zが掛かるだけであり、シール面圧が大きくなり、継手の曲げによる流体の漏れもなく、締め代を抑えられるため、ソケット16とプラグ7,8の接続荷重は低くなり、それだけソケットとプラグの着脱が容易となる。
【0015】
更に、図4に示すように、背圧による力(図中矢印)がパッキン本体1に加わると、同図のベクトルOの分力Qがシール面に掛かり、流体圧が加わったときのシール性が向上する。
このように、パッキン本体1のシール力には、端面シールによる軸方向の締め代と使用圧力がパッキン本体1に加わるときの背圧の2つの力でシールしているので、少ない締め代でシールできる。
【0016】
また、パッキン本体1の外周面に形成したリップ部5,5は、ベクトルXの分力YとベクトルOの分力Pを2つのリップ部5,5の空隙部6に吸収させ、パッキン本体1の内径側に図4の二点鎖線の如く膨出することなく、空隙部6内に押圧されて移動した容積分のパッキン本体1が充填され、そのため、パッキン本体1の内径寸法とプラグ7,8の内径が常に同一寸法でストレートであるから、コンタミネーション等を極力少なくすることができる。
【0017】
また、このリップ部5,5がプラグ7,8の空間11の内周面に当接しているので、パッキン本体1の傾きや倒れを防いでいるので、長期間のシール性を保持し、しかも、サニタリー性に優れた構造を維持するようにしている。
【0018】
次に、プラグ7,8を分離して、内部を洗浄したり、パッキン本体1を交換する状態を説明する。この場合,プラグ7側を配管に固定している状態とする。
先ず、スリーブ21,22をばね20に抗して互いに接近させると、施錠ボール18,18がスリーブ21,22の逃げ部25,26に位置するので施錠が解除できる。この状態で、ソケット16をプラグ7側に摺動させてプラグ7側にソケット16を位置させることによって、プラグ7,8の両先端部を露出させる。
【0019】
次いで、プラグ8をプラグ7より引き抜くと、容易にプラグ7,8を分離することができるので、洗浄作業やパッキン本体1の交換を確実に行うことができる。
【0020】
【発明の効果】
以上のことから明らかなように、本発明によると、従来の端面シール構造と同等の締め代を与えた場合、管継手の接続荷重は、従来構造に比較して著しく軽くなると共に、シール性能も向上し、管継手の曲げ漏れに対しても充分なシール性を有する。
【0021】
また、パッキンは、内周面側に膨出することなく、パッキンの内径寸法を流路径と同一寸法に保持できるため、流路内での雑菌によるコンタミネーションを確実に防止することができ、特に、食品業界等のサニタリー分野において利用価値を発揮する。
更に、管継手の着脱或は分解や組立てが容易であるため、従来の継手に比較して配管の洗浄やパッキンの交換を容易に行うことができる等の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるパッキンの半截断面正面図である。
【図2】図1のa部拡大図である。
【図3】本発明における管継手の半截断面正面図である。
【図4】図3における部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 パッキン本体
2、3 テーパ面
5 リップ部
6 空隙部
7、8 プラグ
9、10 外周溝
11 空間
12、13 テーパ部
14 大径部
15 小径部
16 ソケット
18 施錠ボール
20 ばね
21、22 スリーブ
Claims (3)
- リング状パッキン本体の外周面に一定の空隙部を設けた2本のリップ部を形成し、この両リップ部の一端から内径方向に向かって外拡がりのテーパ面を形成したことを特徴とするパッキン。
- 一対のプラグにそれぞれ形成した外周溝に、スリーブを摺動させて施錠ボールを係合させることによりプラグとソケットとを着脱する管継手において、上記一対のプラグの接続対向面に空間を形成し、この空間にリング状パッキン本体を装着し、このパッキン本体の外周面に一定の空隙部を設けた複数のリップ部を形成し、この各リップ部の一端から内径方向に向かって外拡がりのテーパ面を形成し、前記プラグの接続対向面のテーパ部とパッキン本体のテーパ面とを当接させ、かつ、リップ部を前記空間の外径方向の内周面に当接させたことを特徴とする管継手。
- 一方のプラグの先端部に大径部を他方の先端部に小径部を形成し、この小径部に大径部を係合させた時に、前記パッキン本体を装着できる空間を形成するようにした請求項2に記載の管継手。
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