JP4171129B2 - 視野計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、眼科検査で被検者の視野を測定する視野計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の視野計として、例えばゴールドマン型の視野計では、内側面が半球形の視野ドームを有し、被検者の被検眼を視野ドームの半球形の球心に位置させ、被検者にドーム内側面の中心の固視点を固視させ、ドーム内側面にスポットライトあるいはLED等により視標を表示し、視標を移動させ、被検者が視標を視認できるようになったとき、または視標が見えなくなったときに、被検者に応答スイッチを操作させることで視野を測定している。具体的には、上記固視点を中心とする多方向について残存視野(視標が見える範囲)の角度を測定している。
【0003】
従来の視野計では、このように視野を測定した後、測定結果をプリントアウトする、あるいは表示する機能しかなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来の視野計では視野を測定し、測定結果を出力する機能しかなかったので、被検者の視能率の損失率を求める場合、検者が自ら視野計の測定データに基づいて計算していた。
【0005】
その方法では、固視点を中心として周方向に45°間隔の8方向について残存視野の角度を視野計により測定し、測定結果の8つの角度値を合計した上で560で除算する。ここで560で除算するのは、平均的な日本人の場合、前記8つの角度値の合計が560になるからである。前記除算により視能率が求められる。視能率の損失率は、100%から視能率のパーセンテージを減算することで求められる。
【0006】
しかしながら、このような計算を行なうことは検者にとって手間がかかって負担が大きく、計算の間違いも起こり得る。また、この視能率の損失率の計算は、上記の8方向だけの残存視野角度の測定結果に基づくもので、求められる損失率は近似的なものであるので、本来はより多方向の測定結果に基づいて計算するのが好ましい。しかし、そうすると計算の量が増え、検者の負担が更に大きくなってしまう。
【0007】
そこで本発明の課題は、被検者の視能率の損失率を自動的に正確に算出できる視野計を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明によれば、視野計において、
被検者の視野を測定する測定手段と、
該測定手段の測定結果を被検者の視野に対応した領域の画像として表示する表示手段と、
前記被検者の視野に対応した領域を補正するための領域指定入力手段と、
該領域指定入力手段により補正された被検者の視野に対応した領域の面積を算出し、この算出された面積を健常者の視野に対応した領域の面積で除算した値のパーセンテージを視能率とし、100%から視能率のパーセンテージを減算した値を損失率として演算する演算手段と、
該演算手段の演算結果を外部に出力する出力手段を有する構成を採用した。
【0012】
また、前記表示手段に表示された画像において、前記領域指定入力手段により指定された領域を、該領域以外の領域と異なる色で表示するようにしてもよい。
【0013】
また、前記領域指定入力手段としては、例えば透明なタッチパネルを前記表示手段の表示面上に重ねて設ける。
【0014】
このような構成によれば、視野の測定結果を、その測定結果の視野に対応した領域の画像として表示手段に表示し、その表示面上で検者に領域指定入力手段により視野に対応する任意の領域を指定する入力を行なわせることにより、検者が測定結果に対応した領域を簡単に補正することができる。そして、この補正された領域の面積に基づいて被検者の視能率の損失率を正確に演算し、外部に出力することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
〈第1の実施形態〉
本発明の第1の実施形態を図1〜3により説明する。まず、図1は本実施形態における視野計の構成を示している。
【0017】
図1において、7はCPUであり、ROM5に格納された制御プログラムに従って視野計全体の制御を行なうとともに、後述のように視野の測定結果に基づいて被検者の視能率の損失率を演算する演算処理などを行なう。CPU7にはRAM6が接続されており、これはCPU7のワーキングエリア等として使用され、後述する視野測定時の測定データや損失率の演算時の演算データ等の一時的な記憶にも使用される。
【0018】
また、CPU7には、被検者の視野を測定するための視野ドーム10がバッファ9を介して接続されている。視野ドーム10は内側面が半球形に形成され、視野測定時には、その内側面にスポットライトあるいはLED等により視標が表示され、移動される。その制御はバッファ9を介してCPU7により行なわれる。
【0019】
また、CPU7には表示手段であるモニタ8が接続されている。モニタ8はCRTディスプレイあるいは液晶ディスプレイ等からなり、視野の測定結果や視能率の損失率の演算結果などを表示する。
【0020】
さらに、CPU7には、プリンタ1、応答スイッチ2、及び操作パネル4が入出力インターフェイス3を介して接続されている。
【0021】
プリンタ1は、視野の測定結果や視能率の損失率の演算結果などの記録出力に用いられる。
【0022】
応答スイッチ2は、視野測定時に被検者が応答の操作入力を行なうために用いられる。
【0023】
操作パネル4には検者が視野計を操作するためのライトペンや各種スイッチ等の操作入力手段が設けられ、その操作により視野測定時の視標の位置、大きさ、明るさなどの測定条件を任意に、あるいは検査プログラムにより可変に設定できるようになっている。
【0024】
次に、上記構成による視野測定時の動作について説明する。
【0025】
視野測定時には、被検者の被検眼を視野ドーム10の半球形の球心に位置させ、被検者にドーム内側面の中心の固視点を固視させる。そして、操作パネル4の操作入力に応じたCPU7の制御により、視野ドーム10の内側面に視標が表示され、移動される。そして、被検者が視標を視認できるようになったとき、または視標が見えなくなったときに、応答スイッチを操作することで、応答の入力がなされ、その時の固視点を基準とする視標の位置の角度が一方向への残存視野の角度として検出され、そのデータがRAM6の所定の記憶エリアに記憶される。この測定は固視点を中心とする径方向の多方向について行なわれ、それぞれの測定データがRAM6の所定の記憶エリアに記憶される。この処理は勿論CPU7の制御によりなされる。
【0026】
そして、予め操作パネル4の操作により設定された全方向についての測定が終了したら、CPU7は、操作パネル4の操作による設定に応じて、その測定結果をモニタ8に表示、またはプリンタ1でプリントアウトさせる。その表示またはプリントアウトの形態は、例えば図2に示すような同心円のグラフとする。このグラフでは、固視点を中心として、周方向に被検眼の周方向をとり、径方向に視野の残存角度を距離で示している。図2中の破線は健常者の右目の視野の測定結果を示している。また下記の表1のように測定結果をその数値で示してもよい。ここでは前述した8方向として、上、上外、外、外下、下、下内、内、内上のそれぞれの方向(図2参照)の測定データを示しているが、後述のように被検者の視能率の損失率を正確に求めるためには、より多方向の測定を行なうのが好ましい。
【0027】
【表1】
【0028】
ところで、本実施形態では、上記のように被検者の視野の測定結果を表示ないしプリントアウトするとともに、CPU7が前記の測定結果に基づいて被検者の視能率、及びその損失率を演算し、その演算結果をモニタ8に表示、またはプリンタ1でプリントアウトさせる。
【0029】
その計算方法自体は前述した従来の方法と同じであり、上記8方向の残存視野の角度値を合計した上で560で除算して視能率を求め、100%から視能率のパーセンテージを減算することで損失率を求める。この方法によると、例えば、上記8方向の残存視野の角度値がそれぞれ10度の場合、視能率及びその損失率は下記の表2のようになる。
【0030】
【表2】
【0031】
なお、より正確な視能率及びその損失率を得るには、上記8方向より多方向について視野を測定し、その多方向の測定結果に基づいて上記のような計算方法により視能率と損失率を算出するのが好ましい。その場合、より多方向の測定を行なうことで計算の量が増えても、CPU7が計算を行なうので全く問題ない。
【0032】
また、上記視能率の算出は、視野測定後に自動的に行なってもよいが、操作パネル4の操作により、その算出を行なうモードと行なわないモードを設定できるようにしておき、その設定に応じて行なうようにしてもよい。
【0033】
その場合のCPU7の制御手順を図3のフローチャートに示してある。この制御手順では、まずステップS1で視野測定を行なった後、ステップS2で、操作パネル4の操作入力状態により、上記視能率及びその損失率の算出を行なうモードに設定されているか否か判定する。
【0034】
そして、算出を行なうモードに設定されていれば、ステップS3で上記のように視野の測定結果に基づいて視能率及びその損失率を演算し、ステップS4でその演算結果を視野の測定結果とともに外部に出力させる。すなわち、プリンタ1でプリントアウトさせる、ないしはモニタ8に表示させる。その形態は例えば前述の表2のような形態とする。
【0035】
また、算出を行なうモードに設定されていなければ、ステップS5で視野の測定結果のみをプリントアウトないし表示させる。
【0036】
以上のように、本実施形態の視野計によれば、被検者の視能率の損失率を自動的に正確に算出することができる。
【0037】
〈第2の実施形態〉
次に、本発明の第2の実施形態を図4〜6により説明する。まず、図4は本実施形態における視野計の構成を示している。図4において、第1の実施形態の図1中と共通する部分については共通の符号を付してあり、その説明は省略する。
【0038】
図4に示すように、本実施形態の視野計では、第1の実施形態と共通の構成に加えて、座標入力装置としての透明なタッチパネル11をモニタ8の表示面上に重なるように設けている。このタッチパネル11は、検者がモニタ8の表示面上で視野に対応する任意の領域を指定する入力を行なうためのものであり、入力ペンと呼ばれるペン状の座標入力指示具を接触させて手書きで領域を指定する境界の線の入力を行なうことができる。
【0039】
このような構成のもとに、本実施形態では、視野測定後に測定結果を、その測定結果の視野に対応した領域の画像としてモニタ8に表示し、その表示面上で検者にタッチパネル11で視野に対応する任意の領域を指定する入力を行なわせる。この領域の指定は、前記の測定結果として表示される領域を検者の経験によって補正するために行なわれる。そして、この指定された領域の面積に基づいて被検者の視能率の損失率を演算し、出力する。
【0040】
このような本実施形態の動作の詳細を図5のフローチャートを参照して以下に説明する。図5は本実施形態におけるCPU7の視野測定時の制御手順を示している。
【0041】
図5の制御手順では、まずステップS21で前述のように視野測定を行ない、測定が終了したら、ステップS22で視野の測定結果を、例えば図6に示すような形態で、測定結果の視野に対応した領域の画像としてモニタ8に表示させる。この表示形態は前述した図2と同様であり、固視点を中心とし、周方向に被検眼の周方向をとり、径方向に視野の残存角度を距離で示した同心円のグラフである。図6中の破線が測定結果の視野に対応した領域の境界を示している。なお、ここでは図2と同様に前述した8方向の測定結果の視野の領域を示しているが、より多方向の測定を行なった方が好ましいことは勿論である。
【0042】
次に、ステップS23において、検者にタッチパネル11で視野に対応する任意の領域を指定する入力を行なわせる。すなわち、その指定する領域の境界の線を入力ペンの手書きで入力させる。この場合、検者は、モニタ8に表示された上記測定結果の視野に対応した領域の画像を見て、その表示面上で前記領域を補正するように、指定する領域の境界の線を入力ペンの手書きで入力する。その線の各点の座標が順次タッチパネル11で検出され、その座標データがCPU7に入力され、CPU7によりRAM6の所定の記憶エリアに格納される。
【0043】
CPU7は、上記の線の入力に並行して、上記の座標データに基づいて、入力された線をモニタ8に表示させる。その表示例を図7に示してある。図7中で破線が上記測定結果の視野に対応した領域の境界の線であり、太い実線が入力された指定領域の境界の線である。
【0044】
なお、モニタ8に表示された画像上で、図8に示すように、上記のように手書き入力で指定された領域を、この領域以外の領域と異なる色で表示するようにしてもよい。
【0045】
上記の領域を指定する入力が終了したら、ステップS24で上記の座標データに基づいて、指定された領域の面積を算出する。
【0046】
次に、ステップS25において、ステップS24で算出した領域の面積に基づいて被検者の視野の視能率とその損失率を演算する。ここでは、予め健常者の視野の測定結果に対応する領域の面積をROM5に記憶しておき、ステップS24で算出した指定領域の面積を健常者の視野の測定結果に対応する領域の面積で除算して視能率を求め、100%から視能率のパーセンテージを減算して損失率を求める。
【0047】
次に、ステップS26で上記のように算出した視能率、損失率の数値データをプリンタ1でプリントアウト、ないしはモニタ8に表示させ、しかる後に処理を終了する。
【0048】
以上のように、本実施形態によれば、視野の測定結果を、その測定結果の視野に対応した領域の画像としてモニタ8に表示し、その表示面上で検者にタッチパネル11で視野に対応する任意の領域を指定する入力を行なわせることにより、検者が測定結果に対応した領域を簡単に補正することができる。そして、この補正された領域の面積に基づいて視能率、損失率を正確に演算し、出力することができる。
【0049】
なお、以上の構成において、タッチパネル11の代わりに例えばマウス等の他の入力手段により上記の領域の指定のための入力を行なうようにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、視野の測定結果を、その測定結果の視野に対応した領域の画像として表示手段に表示し、その表示面上で検者に視野に対応する任意の領域を指定する入力を行なわせることにより、検者が測定結果に対応した領域を簡単に補正することができ、この補正された領域の面積に基づいて被検者の視能率の損失率を正確に演算し、外部に出力できる優れた視野計を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における視野計の構成を示すブロック図である。
【図2】同視野計における視野測定結果の表示ないしはプリントアウトの形態を示すグラフ図である。
【図3】同視野計のCPUの制御手順を示すフローチャート図である。
【図4】第2の実施形態における視野計の構成を示すブロック図である。
【図5】同視野計のCPUの制御手順を示すフローチャート図である。
【図6】同視野計における視野測定結果の表示例を示すグラフ図である。
【図7】同視野計において、測定結果の視野に対応した領域を検者が補正するために領域を指定する入力を行なった状態のモニタの表示例を示すグラフ図である。
【図8】前記領域を指定する入力を行なった状態のモニタの他の表示例を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 プリンタ
2 応答スイッチ
3 I/Oインターフェイス
4 操作パネル
5 ROM
6 RAM
7 CPU
8 モニタ
9 バッファ
10 視野ドーム
11 タッチパネル
Claims (3)
- 被検者の視野を測定する測定手段と、
該測定手段の測定結果を被検者の視野に対応した領域の画像として表示する表示手段と、
前記被検者の視野に対応した領域を補正するための領域指定入力手段と、
該領域指定入力手段により補正された被検者の視野に対応した領域の面積を算出し、この算出された面積を健常者の視野に対応した領域の面積で除算した値のパーセンテージを視能率とし、100%から視能率のパーセンテージを減算した値を損失率として演算する演算手段と、
該演算手段の演算結果を外部に出力する出力手段を有することを特徴とする視野計。 - 前記領域指定入力手段により補正された領域を、該領域以外の領域と異なる色で表示することを特徴とする請求項1に記載の視野計。
- 前記領域指定入力手段が、前記表示手段の表示面上に重ねて設けられた透明なタッチパネルであることを特徴とする請求項1又は2に記載の視野計。
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