JP4255151B2 - 中圧lng貯槽の落圧方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数設置された中圧LNG貯槽の内、LNGを補充すべき貯槽内にローリ車等から圧力差を利用してLNGを送液する際に、LNG補充側の貯槽内を落圧させる中圧LNG貯槽の落圧方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
LNGサテライト基地等において、中圧LNG貯槽にローリ車等からLNGを補充する場合、LNGを補充すべき貯槽(以下補充側貯槽と称する)内を落圧させ、ローリ車のタンクの内圧との圧力差を利用して、LNGを送液するようになっている。
【0003】
従来、補充側貯槽内を落圧させるには、補充側貯槽内のLNGの上部に溜まった気化ガスを大気中に放散させるか或いは大容量の有水ホルダ内に落圧させるのが一般的であった。これによって、補充側貯槽の内圧を、ローリ車等のタンクの内圧よりも低くして、LNGを送液するようになっていた。
【0004】
また、BOG圧縮機によりLNG貯槽を落圧させる方法もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の気化ガスを大気中に放散させる落圧方法では、燃料として使用可能なガスを大気中に放散するため、エネルギー消費上の観点から無駄が発生するという問題があった。特に、近年の中圧LNG貯槽の大型化に伴ってLNGのガスが大気中に放散され、エネルギーロスが大きくなってくる傾向があり、経済的にも好ましくない。
【0006】
また、LNGの気化ガスの主成分であるメタンは、地球温暖化ガスの一種であり、環境上好ましくない。
【0007】
さらに、落圧時にメタンが気化するため、LNGからメタンが蒸発し、LNGが濃縮化する(LNGのカロリーが増加してしまう)という問題もあった。
【0008】
そこで、本発明は上記問題を解決するために案出されたものであって、その目的は、LNGの気化ガスを大気中へ放散させることなく、中圧LNG貯槽の落圧を行うことができる中圧LNG貯槽の落圧方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、複数設置された中圧LNG貯槽の内、LNGを補充すべき貯槽内にローリ車等から圧力差を利用してLNGを送液するに際し、LNG補充側の貯槽に対して液位の高い他の貯槽内の低温LNGを、両貯槽内の圧力差を利用してLNG補充側の貯槽上部からスプレーして、LNG補充側の貯槽内を落圧させる方法である。
【0010】
上記方法によれば、他の貯槽内の低温のLNGが、LNG補充側の貯槽上部の比較的高めの温度のガスを冷却して凝縮液化させるので、そのガス重量が減少して貯槽内を落圧させることができる。
【0011】
上記LNG補充側の貯槽内のガスを、各中圧LNG貯槽に接続された払出管或いは低圧ホルダに流して、その貯槽内を落圧させた後、上記他の貯槽からLNGを導入してスプレーするものが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0013】
図1は本発明に係る中圧LNG貯槽の落圧方法を実施するための中圧LNG貯槽設備を示した概略図である。
【0014】
まず、上記中圧LNG貯槽設備の構成について説明する。
【0015】
図示するように、地上に複数の中圧LNG貯槽1,2が設けられている。なお、本実施の形態においては、中圧LNG貯槽が二基設けられた例を挙げて説明する。
【0016】
各中圧LNG貯槽1,2の下方には、各家庭等に繋がる配管(図示せず)に熱量調整を行った後に送ガスする払出管3が敷設されている。中圧LNG貯槽1,2の底面には、払出管3に接続され貯槽内のLNGを払い出す下部払出管4が設けられている。払出管3には、気化器5と減圧弁6とが設けられており、LNGを気化器5で気化した後、減圧弁6で減圧して、その気化ガスにプロパンガス等を添加して熱量調整を行った後、都市ガスとして送ガスされる。下部払出管4にはそれぞれ払出弁7が設けられている。
【0017】
各中圧LNG貯槽1,2の上面には、LNGの気化ガスを上述の払出管3の減圧弁6よりも下流側に払い出す上部払出管8がそれぞれ設けられている。上部払出管8にはそれぞれ払出弁9が設けられている。
【0018】
一方の中圧LNG貯槽1の下部払出管4の払出弁7よりも上流部分には、他方の中圧LNG貯槽2の上面に延びて、中圧LNG貯槽1内のLNGを中圧LNG貯槽2のLNG上方のガス相14に導入するLNG導入配管11が設けられている。これと同様に、中圧LNG貯槽2の下部払出管4の払出弁7よりも上流部分には、中圧LNG貯槽1の上面に延びるLNG導入配管11が設けられている。
【0019】
これらLNG導入配管11には導入弁12がそれぞれ設けられている。LNG導入配管11の上側端部は、ガス相14内に若干突出しており、その端部には、導入されたLNGをガス相14及び貯槽内壁に噴射するチップ15が設けられている。
【0020】
上述の各中圧LNG貯槽1,2は、一方の中圧LNG貯槽1がLNGの貯留量が多くそこから払出を行う払出側貯槽16となり、他方の中圧LNG貯槽2がLNGの貯留量が少なくこれを補充すべき補充側貯槽17となる。これら払出側貯槽16と補充側貯槽17とはその内部のLNGの貯留量によって相互に交替する。図1の状態においては、左側の中圧LNG貯槽1が払出側貯槽16、右側の中圧LNG貯槽2が補充側貯槽17となっている。
【0021】
次に、本発明に係る中圧LNG貯槽の落圧方法を説明する。
【0022】
ここでは、通常のLNG貯槽運用圧力を0.5〜0.6MPaとしたケースについて以下に述べる。
【0023】
まず、補充側貯槽17の払出弁7を閉鎖した後、補充側貯槽17に設けられた上部払出管8の払出弁9を開放し、補充側貯槽17内の気化ガスを払出管3に流し、補充側貯槽17の内圧を若干下げる。
【0024】
その後、補充側貯槽17のガス相14内に突出したLNG導入配管11の導入弁12を開放する。このとき、補充側貯槽17の内圧は、払出側貯槽16の内圧に比べて低くなっているので、その圧力差によって、払出側貯槽16内底部のLNGが補充側貯槽17のガス相14に導入され、その先端のチップ15を介してスプレーされる(図中破線にて示す)。
【0025】
ガス相14の温度は略−100℃から−140℃(上方から下方に向かって低くなる)であるが、このガス相14に払出側貯槽16内底部の略−150℃のLNGをガス相14及び貯槽内壁にスプレーすることによって、気化ガスが効果的に冷却され、その熱が奪われて液化する。そのため、気化ガス重量が減少し、補充側貯槽17内が落圧することとなる。
【0026】
このように、補充側貯槽17内の気化ガスを払出管3の減圧弁6の下流側に若干流すだけで、補充側貯槽17にLNGがスプレーされ、落圧することができるので、LNGの気化ガスを大気中に放散する必要が無く、メタンの大気中への放散を防止できると共に、エネルギーロスを防止することができる。また、LNGからメタンが蒸発せず、そのカロリーの増加も防止できる。
【0027】
さらに、上記方法によれば、貯槽内での熱エネルギーの移動のみを利用して、落圧するようになっているので、ポンプ等を用いる必要が無く、LNGに外部から運動量を与えることがないので、電気等のエネルギーが不要である。
【0028】
その後、補充側貯槽17の内圧が略0.2MPa低下し、略0.3〜0.4MPaになったところで、ローリ車18からの送液を開始する。ローリ車18のタンク19の内圧は略0.5〜0.6MPaであるので、補充側貯槽17の内圧とタンク19との圧力差によって、ローリ車18のLNGは、ポンプ等を用いることなく、補充側貯槽17に自動的に送液される。
【0029】
なお、本実施の形態においては、上部払出管8によって、LNGの気化ガスを払出管3に流すようにしたが、減圧先として低圧ホルダ(図示せず)に流すようにしてもよい。
【0030】
また、本実施の形態においては、中圧LNG貯槽は二基設けられているが、もっと多数であってもよい。
【0031】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、LNGの気化ガスを大気中へ放散させることなく、中圧LNG貯槽の落圧を行うことができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る中圧LNG貯槽の落圧方法を実施するための中圧LNG貯槽設備を示した概略図である。
【符号の説明】
1,2 中圧LNG貯槽
3 払出管
16 払出側貯槽
17 補充側貯槽
18 ローリ車
Claims (2)
- 複数設置された中圧LNG貯槽の内、LNGを補充すべき貯槽内にローリ車等から圧力差を利用してLNGを送液するに際し、LNG補充側の貯槽に対して液位の高い他の貯槽内のLNGを、両貯槽内の圧力差を利用してLNG補充側の貯槽上部からスプレーして、LNG補充側の貯槽内を落圧させることを特徴とする中圧LNG貯槽の落圧方法。
- 上記LNG補充側の貯槽内のガスを、各中圧LNG貯槽に接続された払出管或いは低圧ホルダに流して、その貯槽内を落圧させた後、上記他の貯槽からLNGを導入してスプレーする請求項1記載の中圧LNG貯槽の落圧方法。
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