JP4265437B2 - 光回路基板の製造方法及び光回路基板 - Google Patents

光回路基板の製造方法及び光回路基板 Download PDF

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本発明は、光信号の入出力を光導波路のコアに設けた光路を屈曲させて偏向する光偏向器によって行なうようにした光回路基板及びその製造方法に関するものである。
光回路を構成する光導波路を備えて形成される光回路基板、例えば電気回路と光導波路が混載された光電気混載基板において、光導波路と基板に実装された電気−光変換素子との間で光を伝搬させるために、光導波路のコアに光偏向器を設け、光偏向器で光を偏向させて光路を屈折させ、光導波路から光を出射させたり、光導波路に光を入射させたりすることが行なわれている。この光偏向器は、光導波路のコアの長手方向の端部の端面に45°の角度で傾斜面を設け、傾斜面に金属の反射膜を設けることによって形成することができる。
このような光偏向器を形成するために光導波路のコアに傾斜面を加工する方法としては、金型により成形する方法、ブレードでカットする方法、レーザーにより形成する方法がある。金型により成形する方法は、金型成形でコアを成形すると共にその成形の際にコアの端部に傾斜面を形成するものであるが、成形後の収縮によって基板に反り等の変形が発生し、電気−光変換素子などを実装する際に光偏向器との位置ずれが生じるおそれがあるという問題がある。またブレードでカットする方法は、コアを形成する際にブレードで傾斜面を形成するものであるが、不必要な部分もカットされるために、コアが狭ピッチになると他のコアもカットされる等の不具合が発生する問題がある。一方、レーザにより傾斜面を形成する方法は、微細領域の加工が可能であり、また光回路基板の設計変更に対してもフレキシブルに対応が可能である等の利点を有しており、光偏向器の形成に最も適しているといえる(例えば特許文献1等参照)。
このようなレーザ加工によって光導波路3のコア2に光偏向器5の傾斜面4を形成する方法の一例を図5に示す。先ず基板11の上にクラッド用の樹脂を塗布して光照射等することによって硬化させ、図5(a)のようにクラッド1を形成する。次にクラッド1の上にコア用の樹脂を塗布し、図5(b)のようにこのコア用樹脂層6にマスク12を通して紫外線等の光を照射する。マスク12にはコア形成用パターンで光通過部12aが形成してあり、光通過部12aを通過した光がコア用樹脂層6に照射されることによって、そのパターンでコア用樹脂層6を部分的に硬化し、コア2を形成することができる。そしてコア2以外の硬化していないコア用樹脂層6を現像液に溶解させて除去することによって、図5(c)のようにコア2のパターンニングを行なうことができる。
そしてコア2の長手方向の一部において、コアの幅方向に横切るようにレーザLを照射して、コア2の一部を斜めに除去することによって、図6(a)のようにコア2の端面に傾斜面4を形成することができるものである。
特開2000−117465号公報
ここで、上記のように形成されるコア2は図5(c)に示すように、上端部の両側の角部が面取りされた状態になり、上面の断面形状が円弧状の凸形状となり易い。そしてレーザ加工でコア2の一部を斜めに除去して傾斜面4を形成する場合、レーザ加工前のコア2の形状がレーザ加工形状に反映されるものであり、このようにコア2の上部の断面形状が円弧状の凸形状であると、レーザ加工して形成される傾斜面4も図6(b)に示すように両側の角部が面取りされた断面凸円弧状に湾曲した面になり易い。
しかし、このように傾斜面4が凸湾曲した面に形成されていると、傾斜面4によって形成される光偏向器5に入射する光は反射光が散乱することになり、光を光偏向器5に反射させて光導波路3に入出力する際の光学的損失が大きく発生するという問題が生じるものであった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、光偏向器を構成する傾斜面を平坦面に形成することができ、光を反射面に反射させて光導波路に入出力する際の光学的損失を小さくすることができる光回路基板の製造方法及び光回路基板を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る光回路基板の製造方法は、クラッド1とコア2とから形成される光導波路3を備えると共に、コア2の端面を傾斜面4に形成して光を偏向入射させあるいは偏向出射させる光偏向器5を設けた光回路基板を製造するにあたって、クラッド1の上にコア用樹脂層6を形成した後、コア用樹脂層6に選択的に光を照射して導波路パターン形状のコア2を形成すると共に現像してコア2以外のコア用樹脂層6を除去し、次にコア2を覆うように樹脂を被覆して上面が平坦な被覆樹脂層7を形成し、被覆樹脂層7の上からレーザを照射してコア2の上に被覆される被覆樹脂層7及びコア2の上部を除去すると共に、コア2の上部のこの除去は断面形状が円弧状の凸形状に形成される部分より深く行ない、この除去した部分に露出する箇所においてコア2に光偏向器5の傾斜面4を形成する加工を行なうことを特徴とするものである。
この発明によれば、パターニングして形成するコア2の上部の断面形状が円弧状の凸形状であっても、被覆樹脂層7の上からレーザ照射して被覆樹脂層7及びコア2の上部を除去することによって、被覆樹脂層7の平坦面が反映されてコア2の上面を平坦面に形成することができるものであり、上面が平坦面となったコア2に加工する傾斜面4を高い平面度で形成することができ、光を光偏向器5の傾斜面4に反射させて光導波路3に入出力する際の光学的損失を小さくすることができるものである。
また請求項2の発明は、請求項1において、コア2より屈折率が小さい樹脂の樹脂液をコア2を覆うように塗布した後、この樹脂液の上に平面板8を重ねた状態で樹脂液を硬化させることによって、上面が平坦な被覆樹脂層7を形成することを特徴とするものである。
この発明によれば、被覆樹脂層7を上面の平坦度を高く形成することができ、被覆樹脂層7の上からレーザ照射してコア2の上面を平坦面に形成するにあたって、その平坦度を高く得ることができるものである。
本発明に係る光回路基板は、上記の請求項1又は2に記載の方法で製造されたものであり、コア2に加工する傾斜面4を平面度高く形成することができ、光を光偏向器5に反射させて光導波路3に入出力する際の光学的損失を小さくすることができるものである。
本発明によれば、パターニングして形成するコア2の上部の断面形状が円弧状の凸形状であっても、被覆樹脂層7の上からレーザ照射して被覆樹脂層7及びコア2の上部を除去することによって、被覆樹脂層7の平坦面が反映されてコア2の上面を平坦面に形成することができる。従って、上面が平坦面となったコア2に加工する傾斜面4を平坦面に容易に形成することができるものであり、光を光偏向器5に反射させて光導波路3に入出力する際の光学的損失を小さくすることができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1及び図2は本発明の実施の形態の一例を示すものであり、先ず電気回路板などで形成される透明な基板11の上に図2(a)のようにクラッド1を形成する。クラッド1を形成するにあたたっては、透明な液状の光硬化性樹脂を基板11の表面にスピンコート等で塗布し、これに紫外線などの光を照射して硬化させることによって行なうことができる。次にクラッド1の上にコア用樹脂層6を形成する。このコア用の樹脂としては、クラッド1の樹脂より屈折率が高い透明樹脂を用いるものであり、液状の光硬化性樹脂をクラッド1の表面にスピンコート等で塗布することによってコア用樹脂層6を形成することができる。
そして図2(b)のようにこのコア用樹脂層6の上にマスク12を配置し、マスク12を通して紫外線等の光を照射する。マスク12にはコア形成用のパターン形状で光通過部12aが形成してあり、光通過部12aのみを通過した光がコア用樹脂層6にパターン形状で照射されることによって、光照射されたパターン形状でコア用樹脂層6を部分的に硬化させ、コア用樹脂層6にパターン形状のコア2を形成することができる。そしてコア2以外の硬化していないコア用樹脂層6を現像液に溶解させて除去することによって、図2(c)のようにクラッド1の上に突出するコア2を形成することができる。このように形成されるコア2は図2(c)に示すように、上端部の両側の角部が面取りされた状態になり、上面の断面形状が円弧状の凸形状となり易い。
このようにクラッド1の上に突出するコア2を形成した後、図2(d)のようにコア2を被覆するように被覆樹脂層7を形成する。被覆樹脂層7の樹脂としては、コア2の樹脂より屈折率が低い透明樹脂を用いるものであり、液状の光硬化性樹脂を塗布し、紫外線等の光を照射して硬化させることによって被覆樹脂層7を形成することができる。ここで、被覆樹脂層7の上面は平坦面になるように形成するものであり、流動性が良好な低粘性樹脂を用いて、被覆樹脂層7の上面ができるだけ平坦面になるようにするのが好ましい。従って被覆樹脂層7の樹脂の粘度は100〜3000cpsの範囲であることが望ましい。また被覆樹脂層7とコア2のレーザ照射によるエッチングレートができるだけ等しくなるように被覆樹脂層7の樹脂を選定するのが望ましい。
次に、被覆樹脂層7が十分に硬化した後、コア2に光偏向器5を形成する箇所において被覆樹脂層7の上からレーザを照射する。レーザの照射は、パターン形状のコア2の長手方向の一部において、コア2の幅方向の全長及びその両側の被覆樹脂層7を含む範囲で行なわれるものである。そしてこの範囲において均一な出力でレーザLを照射することによって、図2(e)及び図1(a)のように、コア2の上を被覆する被覆樹脂層7及びコア2の上部を除去することができ、さらにコア2の両側の被覆樹脂層7を除去することができるものであり、これらを除去した部分に凹所13が形成されるものである。この凹所13の底面には図2(e)のようにコア2と被覆樹脂層7とが面一に露出しており、上記のように被覆樹脂層7の上面は平坦面に形成されているので、レーザ照射によって形成される凹所13に露出するコア2の上面もその平坦面が反映されて平坦面に形成することができるものである。コア2の上部を除去する深さは、断面形状が円弧状の凸形状となっている部分より深くなるように設定されるものである。
上記のようにして、光偏向器5を形成する箇所のコア2の上面を平坦化した後、この箇所のコア2に傾斜面4を図1(b)のように形成する。傾斜面4を形成する加工は、コア2にレーザを照射することによって行なうことができるが、化学エッチングによって行なうことも可能である。ここで、上記のようにコア2の上面は平坦面に形成されているために、傾斜面4を平面度良く形成することができるものである。
図3はレーザ照射によって傾斜面4を形成する方法の一例を示すものであり、ハーフミラー16と全反射ミラー17と干渉計18を用いて、加工表面の状態を確認しながら傾斜面4の加工を行なうことができるようにしてある。すなわち、加工用のレーザLをハーフミラー16に向けて出力し、このレーザLをハーフミラー16に反射させ、この反射レーザLをコア2に照射してコア2に傾斜面4を加工する。そしてレーザLの一部はハーフミラー16を透過し、この透過レーザLは全反射ミラー17で反射し、この反射光Lはハーフミラー16でさらに反射して、干渉計18に入射される。一方、コア2に照射して傾斜面4を加工するレーザLの一部は加工表面で反射され、この反射光Lはハーフミラー16を透過して干渉計18に入射される。そしてこのように全反射ミラー17で反射された反射光Lと加工面で反射された反射光Lが互いに干渉して発生する干渉縞を干渉計18で観察することによって、傾斜面4の加工表面の形状を把握することができるものである。従って、このように加工表面の状態を確認しながら傾斜面4の加工を行なうことができるものであり、加工表面の状態に応じて加工用のレーザLの出力を制御することによって、傾斜面4をより高い平坦度で加工することが可能になるものである。
そして上記のように形成した傾斜面4に金属を蒸着して厚み100nm以上の反射膜14を図1(c)のように設けることによって、高い反射効率を有する光偏向器5を形成することができるものである。また被覆樹脂層7の樹脂の屈折率がコア2より低い場合やクラッド1と同材質である場合には、クラッド1とコア2と被覆樹脂層7で光導波路3を構成することができるものであり、また被覆樹脂層7がクラッドとして利用できない場合には、コア2の形状を損なわないように被覆樹脂層7を薬品等で除去して、改めてクラッドを設けることによって、クラッド1とコア2と改めて形成されるクラッドで光導波路3を構成することができるものである。そしてこのように形成される光回路基板において、光導波路3のコア2内を伝搬した光は、光偏向器5の傾斜面4で反射して光路を屈曲されて偏向し、基板11を通して出射させることができるものであり、また、基板11を通して入射した光は、光偏向器5の傾斜面4で反射して光路を屈曲されて偏向し、光導波路3内を伝搬させることができるものである。このとき、光偏向器5を形成する傾斜面4は上記のように平面度高く形成されているので、光を光偏向器5の傾斜面4に反射させて光導波路3に入出力する際の光学的損失を小さくすることができるものである。
図4は本発明の実施の形態の他の一例を示すものである。この実施の形態では、上記の図2(c)のようにクラッド1の上に突出するコア2を形成した後、コア2を被覆するように液状の樹脂を塗布して被覆樹脂層7を形成するにあたって、下面が平坦面に形成された平面板8を液状樹脂の上に重ねて密着させ、上面を平面板8で平坦面に成形した状態で硬化させて被覆樹脂層7を形成するようにしたものである。平面板8としては透明なガラス板などを用いることができるものであり、平面板8を透して紫外線等の光を照射することによって、光硬化性の樹脂を硬化させて被覆樹脂層7を形成することができるものである。液状樹脂が低粘性のものであっても塗布するだけでは上面の平坦性を得ることが難しい場合、このように平面板8で上面を成形することによって、上面の平坦度を高くした状態で被覆樹脂層7を形成することができるものであり、上記のように被覆樹脂層7の上からレーザ照射してコア2の上面を平坦面に形成するにあたって、その平坦度を高く得ることができるものである。
本発明の実施の形態の一例を示すものであり、(a)〜(c)はそれぞれ概略の側面断面図である。 同上の実施の形態の一例を示すものであり、(a)〜(e)はそれぞれ概略の正面断面図である。 同上の実施の形態の一例を示す概略の側面断面図である。 同上の他の実施の形態の一例を示す概略の正面断面図である。 従来例を示すものであり、(a)〜(c)は概略の正面断面図である。 同上の従来例を示すものであり、(a)は概略の側面断面図、(b)は(a)のイ−イ線部分での断面図である。
符号の説明
1 クラッド
2 コア
3 光導波路
4 傾斜面
5 光偏向器
6 コア用樹脂層
7 被覆樹脂層
8 平面板

Claims (3)

  1. クラッドとコアとから形成される光導波路を備えると共に、コアの端面を傾斜面に形成して光を偏向入射させあるいは偏向出射させる光偏向器を設けた光回路基板を製造するにあたって、クラッドの上にコア用樹脂層を形成した後、コア用樹脂層に選択的に光を照射して導波路パターン形状のコアを形成すると共に現像してコア以外のコア用樹脂層を除去し、次にコアを覆うように樹脂を被覆して上面が平坦な被覆樹脂層を形成し、被覆樹脂層
    の上からレーザを照射してコアの上に被覆される被覆樹脂層及びコアの上部を除去すると共に、コアの上部のこの除去は断面形状が円弧状の凸形状に形成される部分より深く行ない、この除去した部分に露出する箇所においてコアに光偏向器の傾斜面を形成する加工を行なうことを特徴とする光回路基板の製造方法。
  2. コアより屈折率が小さい樹脂の樹脂液をコアを覆うように塗布した後、この樹脂液の上に平面板を重ねた状態で樹脂液を硬化させることによって、上面が平坦な被覆樹脂層を形成することを特徴とする請求項1に記載の光回路基板の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の方法で製造されて成ることを特徴とする光回路基板。
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