JP4271299B2 - リフロー炉 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ハウジングを上下に分割したリフロー炉に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、プリント基板に各種デバイスを実装する際に、これらを接合する、一般にはんだリフロー工程と呼ばれるはんだ付け処理が、リフロー炉を用いて行われる。
上記リフロー炉では、炉内全体をはんだの溶着温度に均一に加熱保持するために、炉内に設けたヒータによって加熱された炉内空気を、同じく炉内に設けられたファンによって強制的に攪拌することが行われる。
当該リフロー炉は、メンテナンスの容易化を図るために、断熱性を有する下部ハウジングの上部に断熱性を有する上部ハウジングを分離可能に重ね合わせた構造が採用されており、各ハウジングの重ね合わせ部分は、炉内空気が外部に漏出しないようにシールされている。このシール手段として、発泡シリコン製パッキンが用いられ、このパッキンは上部ハウジングと下部ハウジングとの重ね合わせ面の間に挿入されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のリフロー炉においては、パッキンを下部ハウジングと上部ハウジングとの重ね合わせ面の間に置いて、これを上下方向から押し付けて密閉しているので、パッキンの側面は前記重ね合わせ面のパッキンの厚さに相当する隙間を通って浸入する炉内空気と直接接触する。このため、はんだの溶融時に発生するフラックスヒュームガスが、炉内空気とともにパッキンに接触してこれを腐食させる。また、パッキンの温度は、炉内空気の接触と、ハウジングの重ね合わせ面からの伝熱とにより、耐熱温度以上の250〜260℃にも上昇する。上記の原因でパッキンが劣化して、上下重ね合わせ部のシールが損なわれると、ガスが外部に漏出する。この漏出防止のため、早い段階でパッキンを取り換えなければならない問題がある。
上記のような従来の問題点に鑑み、この発明は、パッキンの劣化の少ないハウジングを上下に分割したリフロー炉を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためのこの発明のリフロー炉は、断熱材を有する下部ハウジングの上部に断熱を有する上部ハウジングを分離可能に重ね合わせ、これらハウジングの重ね合わせ面から炉内空気が漏れるのをパッキンにより防止しているリフロー炉において、
前記下部ハウジングの前記重ね合わせ面の外側かつ前記断熱材より外側に形成された外方に延びる下鍔部と、前記上部ハウジングの前記重ね合わせ面の外側かつ前記断熱材より外側に形成された外方に延びる上鍔部とにより、前記断熱材の外側において炉体の外方に開口する環状保持部が構成され、前記上部ハウジングの重ね合わせ面と前記下部ハウジングの重ね合わせ面とが互いに密着させられると共に、前記パッキンは、その外側面全体を外方に露出させかつ前記断熱材との間に隙間をおいた状態で前記環状保持部内に挟持され、両ハウジング間が密閉されていることを特徴とするものである。
上記構成のリフロー炉によれば、重ね合わせ面どうしを密着させているとともに、この重ね合わせ面の外方にパッキンを設けているので、フラックス等から発生するガスを含む炉内空気が直接パッキンに接触するのを抑制できる。また、パッキンを各ハウジングの外側の上下鍔部で構成した環状保持部に、その外側面全体を外方に露出させかつ前記断熱材との間に隙間をおいた状態で挟んでいるので、パッキンに対するハウジングからの熱伝導が少なく、パッキンに加えられた熱を放散し易い。このため、パッキンの温度上昇が抑えられる。特に、パッキンがハウジングの側壁と直接接触しないので、側壁からの伝熱による昇温が防止される。
【0005】
上記リフロー炉は、上記各ハウジングの外側板が、複数の通風孔を有し、この外側板と断熱材との間に隙間を設けることが好ましい(請求項2)。
この場合は、ハウジングの断熱材と外側板との隙間に空気層を設けることができ、この隙間で加熱された空気を、外側板に設けた通風孔を通して、外気と置換させることができるので、パッキンの昇温をさらに抑えることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下この発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら詳述する。図1はこの発明のリフロー炉の一つの実施の形態を示す断面図である。
この発明のリフロー炉は、上部ハウジング1と下部ハウジング2とに分割された炉体Rと、炉内空気を昇温させるための加熱ヒータ7と、炉内全体を均一に昇温させるために炉内空気を攪拌するファン4と、このファン4を回転させるモータ5と、炉内空気が炉体Rの外部に漏出するのを防止するパッキン3と、被加熱基板Aを搬送するチェーンコンベア6とで主要部が構成されている。
【0008】
上記炉体Rを構成する各ハウジング1,2は、金属板10,20間にグラスウール等の断熱材12,22を挟んだ断熱構造のものであり、上部ハウジング1は下部ハウジング2の上に分離可能に重ね合わせてある。上記上部ハウジング1と下部ハウジング2の、それぞれの重ね合わせ面1a、2aは、平滑面であり、互いに密着させて重ね合わせてある。
【0009】
上記上部ハウジング1と下部ハウジング2のそれぞれの側壁11,21の外側板13,23は、それぞれ断熱材12,22の側面との間で隙間を設けて配置されている。このため、側壁11、21は断熱材12,22に加えて、その外側に空気層Bが設けられた2重構造である。上記外側板13,23には、上記空気層Bを外気と置換させるための複数の通風孔13a,23aが設けられている。
上記上部ハウジング1と下部ハウジング2の上記重ね合わせ面1a、2aに近接した位置には、外方に延びる上鍔部1bと下鍔部2bが設けられ、先端部で上記外側板13,23に連結されている。
【0010】
上記上鍔部1bと下鍔部2bは、互いに近接した状態で炉体Rの重ね合わせ部の全体に亘って設けられており、両者で炉体の外方に開口する環状保持部が形成され、この環状保持部内にパッキン3を挟んで炉体Rを密封している。この上下鍔部1b、2bは、図の場合各ハウジング1,2の内面の金属板10,20に連続させて形成している。上記パッキン3は、発泡シリコンゴム製リングであり、上記ハウジング1,2の側壁11,21の下側面との間に隙間を置いて配置されている。
【0011】
上記上部ハウジング1の炉内上部には、ファン4が設けられ、その下方には加熱ヒータ7が設けられ、当該ファン4は上記上部ハウジング1の外部に固定されたモータ5に連結されている。上記加熱ヒータ7は通電によって炉内空気を加熱することができる。このため、上記加熱ヒータ7によって加熱された炉内空気を、上記ファン4によって循環させることにより、熱風循環経路aが形成される。したがって、被加熱基板Aは、上記加熱ヒータ7の下方を上記下部ハウジング2内部に設けられたチェーンコンベア6によって搬送される間、熱風によって加熱される。
【0012】
上記構成であれば、加熱ヒータ7で炉内空気を昇温させ、この炉内空気をファン4で攪拌して、熱風循環経路aに沿って炉内を循環させることができる。このとき、上部ハウジング1の重ね合わせ面1aと下部ハウジング2の重ね合わせ面2aとを密着させ、且つパッキン3を炉体Rの外側に設けているので、はんだの溶融時に発生するフラックスヒュームガスを含む炉内空気が直接パッキン3に接触するのを防止できる。このため、炉内空気によってパッキン3が昇温したり、前記ガスによってパッキン3が腐食したりするのを抑制できる。
また、パッキン3を、上下鍔部1b、2bを介して各ハウジング1,2に取り付けているので、パッキン3が各ハウジング1,2からの伝熱によって昇温するのが抑制される。 特にこの実施の形態においては、各側壁11,21とパッキン3との間に隙間を設けているので、各側壁11,21からの伝熱によってパッキン3が昇温するのが、より効果的に抑制される。また、各断熱材12,22と外側板13,23との間の空気層B内の空気を、外側板13,23に設けた通風孔13a,23aによって外気と置換させるので、パッキン3の昇温をさらに抑えることができる。したがって、鍔部1b、2bとパッキン3とによって、炉内を密閉状態に維持でき、かつパッキン3を劣化させることがない。
【0013】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に係るリフロー炉によれば、はんだの溶融時に発生するフラックスヒュームガスを含む炉内空気がパッキンと接触するのを抑制でき、さらに、ハウジングからパッキンへの伝熱が抑制されるので、腐食や温度上昇によるパッキンの劣化が少ない。このため、パッキンの取り換え頻度が少なくメンテナンスが容易である。
【0014】
請求項2に係るリフロー炉によれば、パッキンの昇温をさらに抑制できるので、パッキンの劣化がさらに抑制される。
【0015】
請求項3に係るリフロー炉によれば、ハウジングからパッキンへの伝熱による、パッキンの温度上昇が抑制されるので、パッキンの劣化抑制にさらに効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のリフロー炉の一つの実施の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 上部ハウジング
11 側壁
12 断熱材
13 外側板
13a 通風孔
1a 重ね合わせ面
1b 鍔部
2 下部ハウジング
21 側壁
22 断熱材
2a 重ね合わせ面
2b 鍔部
23 外側板
23a 通風孔
3 パッキン

Claims (2)

  1. 断熱材を有する下部ハウジングの上部に断熱を有する上部ハウジングを分離可能に重ね合わせ、これらハウジングの重ね合わせ面から炉内空気が漏れるのをパッキンにより防止しているリフロー炉において、
    前記下部ハウジングの前記重ね合わせ面の外側かつ前記断熱材より外側に形成された外方に延びる下鍔部と、前記上部ハウジングの前記重ね合わせ面の外側かつ前記断熱材より外側に形成された外方に延びる上鍔部とにより、前記断熱材の外側において炉体の外方に開口する環状保持部が構成され、前記上部ハウジングの重ね合わせ面と前記下部ハウジングの重ね合わせ面とが互いに密着させられると共に、前記パッキンは、その外側面全体を外方に露出させかつ前記断熱材との間に隙間をおいた状態で前記環状保持部内に挟持され、両ハウジング間が密閉されていることを特徴とするリフロー炉。
  2. 前記各ハウジングの外側板が、複数の通風孔を有し、この外側板と断熱材との間に隙間を設けた請求項1記載のリフロー炉。
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