JP4314663B2 - 車両のフューエルタンク構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆる鞍形形状のフューエルタンクを備えた車両のフューエルタンク構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、フューエルタンクとして、鞍形形状に形成されたものが知られている(例えば、実公平5−42890号公報参照)。このような鞍形形状のタンクは、車両前後方向に延びるプロペラシャフトを跨ぐように配設され、これにより、上記フューエルタンクとプロペラシャフトとの干渉を回避するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、乗員の乗降のし易さや、車室内の居住性の観点から、車両フロアをより低くしたいという要求がある。
【0004】
ところが、上記従来のフューエルタンクにおいては、プロペラシャフトの上側に位置する部分、すなわち、このプロペラシャフトを挟んで左右両側に位置する右側タンク部と左側タンク部とを互いに連通している連通部の上下方向厚みが分厚いため、このフューエルタンクの上面が高い位置になってしまい、車両フロアを十分に低くすることが困難となってしまうという不都合がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両フロアを低くすることが可能となるフューエルタンクの構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明者は、車両フロアを低くするために、鞍形形状のフューエルタンクのプロペラシャフトの上側に位置する部分の上下方向厚みを薄くすることを思い立ったが、この部分を薄くすれば剛性が低下してしまうため、上記プロペラシャフトを挟んで車幅方向の左右両側に配設される右側及び左側タンク部の自重に抗することが困難となってしまうという不都合がある。そこで、この部分に補強部を形成することに着目して本発明を完成するに至ったものである。
【0007】
具体的に、本発明は、車両後部のフロアパネル下側に配設されるフューエルタンクと、車両前後方向に延びるプロペラシャフトと、上記プロペラシャフトの後端に連結されるリアディファレンシャル装置とを備え、上記リアディファレンシャル装置は、上記プロペラシャフトの後端に接続された4WDユニットと、この4WDユニットの後端部に連続すると共に当該4WDユニットよりも嵩高のディファレンシャルギヤと、を含んで構成され、上記フューエルタンクは、上記プロペラシャフトを挟んで車幅方向の左右両側位置に配設される右側タンク部と左側タンク部とを有し、上記フューエルタンクの前側部分には、上記右側タンク部と左側タンク部とを互いに連通させる連通部が形成され、上記連通部の後側には、上記フューエルタンクの剛性を向上させる補強部が上記右側タンク部と左側タンク部とを互いに連結するように形成され、上記連通部の下側に上記プロペラシャフトが配置されると共に、上記補強部の下側に上記4WDユニットが配置され、上記ディファレンシャルギヤは、上記補強部の後側において、当該補強部に対し側面視で高さ方向に重なるように配設されていることを特定事項とするものである。
【0008】
この場合、フューエルタンクをプロペラシャフトを挟んで車幅方向の左右両側位置に配設される右側タンク部と左側タンク部とを有するように形成することで、このフューエルタンクの容量が確保される。
【0009】
そして、補強部を形成することにより、フューエルタンクの上下方向の厚みを薄くしても、車幅方向の左右両側に配設される右側及び左側タンク部の自重に抗するだけのタンク強度が得られる。このため、上記フューエルタンクの上面位置を十分に低くすることが可能となり、その結果、車両フロアを低くすることが可能になる。
【0010】
そして、例えば4輪駆動に構成された車両においては、上記フューエルタンクをリアディファレンシャル装置を跨ぐように配設する必要がある。この場合には、プロペラシャフトを跨ぐように配設されたフューエルタンクに比べて、その上面位置が高い位置になってしまい、それに伴い上記車両フロアの位置がさらに高い位置になってしまうという不都合がある。しかしながら上記の構成では、フューエルタンクの前側部分に、右側タンク部と左側タンク部とを互いに連通させる連通部を形成し、補強部を、上記連通部の後側に形成している。この場合、連通部は内部に燃料が流通可能となるだけの空間が必要であるため、上下方向の厚みを薄く形成するのが困難であるのに対し、補強部はこの連通部に比べて薄く形成することが可能である。このため、上記補強部を薄く形成すれば、この補強部の下側には大空間が形成されることになる。そして、薄く形成された補強部の下側にリアディファレンシャル装置を配設するようにすれば、フューエルタンクの上面位置を高くすることなく、このフューエルタンクとリアディファレンシャル装置とをそれぞれ配設することが可能になる。その結果、車両フロアを十分に低くすることが可能になる。
【0011】
さらに、この場合、上記補強部がフューエルタンクの後側部分に形成されているため、例えば衝突時において、リアディファレンシャル装置が前方に移動した場合には上記リアディファレンシャル装置はこの補強部と干渉することになる。このため、上記リアディファレンシャル装置とフューエルタンク自体との干渉が回避され、フューエルタンクの破損が阻止される。
【0012】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明における車両のフューエルタンク構造によれば、リアディファレンシャル装置が配設される車両において、車両フロアを十分に低くすることができる。しかも、衝突時のリアディファレンシャル装置とフューエルタンクとの干渉を回避することができ、上記フューエルタンクを確実に保護することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。
【0014】
図1または図2は、本発明の実施形態に係る車両後部の構造を示し、1はフロアパネル7の下側に配設されるフューエルタンク、2は車両前方に配置される図示省略のエンジン・ミッションユニットから後方に延びるように配設されるプロペラシャフト、31,32はこのプロペラシャフト2の後端に接続されたリアディファレンシャル装置としての4WDユニット、及び、ディファレンシャルギアである。
【0015】
上記ディファレンシャルギア32は、リアサブフレーム4に支持されている。このリアサブフレーム4は、車両前後方向に延びるように配設されたリアサイドフレーム5,5を互いに連結するように車幅方向に延びて配設された前側横メンバ41と、この前側横メンバ41の車幅方向略中央位置から車両前後方向の後側に延びて上記リアサイドフレーム5,5にそれぞれ連結される一対の縦メンバ43,43と、この一対の縦メンバ43,43を互いに連結するように車幅方向に延びて配設された後側横メンバ42とを備えており、上記リアサイドフレーム4は平面視で井桁に組まれている(図1参照)。
【0016】
上記ディファレンシャルギア32は、上記後側横メンバ42の下面に対しミッションマウント32aを介して取付支持されるようになっている一方、上記4WDユニット31とディファレンシャルギア32との接続部分が、前側横メンバ51の下面に対しミッションマウント31a,31aを介して取付支持されるようになっている。
【0017】
そして、上記フューエルタンク1は、図1〜図4に示すように、上記プロペラシャフトを挟んで車幅方向の左右両側に配設される右側タンク部11及び左側タンク部12と、上記フューエルタンク1の前側部分において上記右側及び左側タンク部11,12を互いに連通する連通部13とを備えている(図3参照)。これにより、上記連通部13はプロペラシャフト2の上側位置に位置するようになっている。また、この連通部13は、上下方向の厚みが比較的薄くなるように形成されている。
【0018】
そして、図4に示すように、上記連通部13の後側には、補強部14が形成されている。この補強部14は、車両前後方向及び車幅方向に延びて互いに直交するように配設された複数の起立壁を備えている。そして、この補強部14は、上記連通部13に比べて、上下方向の厚みがより一層薄くなるように形成されている。この補強部14の下側には、上記4WDユニット31が配設されるようになっている(図1または図3参照)。
【0019】
このように、上記フューエルタンク1は、右側及び左側タンク部11,12と、この右側及び左側タンク部11,12を互いにつなぐ連通部13及び補強部14とによって形成され、上記プロペラシャフト2が連通部13の下側に、また、4WDユニット31が補強部の下側になるように配設された、いわゆる鞍形形状に形成されている。
【0020】
そして、上記フューエルタンク1よりも前側位置に配設された横メンバ6と、上記リアサイドフレーム5,5の上側に沿うように配設されたフロアパネル7によって、上記フューエルタンク1の上面が押さえられるようになっている一方、その下面は上記横メンバ6とリアサイドフレームとをつなぐように配設されたタンクベルト15,15によって支えられるようになっている。これにより、上記フューエルタンク1は車両に対し固定されるようになっている(図1〜図3参照)。
【0021】
つぎに、上記実施形態の作用・効果を説明する。
【0022】
フューエルタンク1をプロペラシャフト2を挟んで車幅方向の左右両側位置に配設される右側タンク部11と左側タンク部12とを有するように形成することで、このフューエルタンクとして、十分な容量を確保することができる。
【0023】
また、連通部13及び補強部14の上下方向厚みが薄くなるように形成されているため、フューエルタンク1の上面位置を低くすることができるようになる。特に、上記補強部14は連通部13に比べて薄く形成されているため、この補強部14の下側に大空間を形成することができるようになる。このため、補強部の下側に4WDユニット31が配設することができる。その結果、車両フロアを十分に低くすることができるようになる。
【0024】
さらに、連通部13を薄くなるように形成しても、補強部14が形成されているため、右側及び左側タンク部11,12の自重に抗するだけのタンク強度を得ることができるようになる。
【0025】
加えて、上記補強部14がフューエルタンク1の後部に形成されているため、例えば衝突時において、4WDユニット31及びリアディファレンシャルギヤ32が前方に移動した場合には、この4WDユニット31は補強部14と干渉することになる。このため、上記4WDユニット31及びリアディファレンシャルギヤ32とフューエルタンク1自体との干渉を回避することができ、フューエルタンク1の破損を阻止することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 車両後部の構造を示す平面説明図である。
【図2】 車両後部の構造を示す正面説明図である。
【図3】 図1のA−A断面を示す断面説明図である。
【図4】 フューエルタンクを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 フューエルタンク
2 プロペラシャフト
11 右側タンク部
12 左側タンク部
13 連通部
14 補強部
31 4WDユニット(リアディファレンシャル装置)
32 リアディファレンシャルギア(リアディファレンシャル装置)

Claims (1)

  1. 車両後部のフロアパネル下側に配設されるフューエルタンクと、車両前後方向に延びるプロペラシャフトと、上記プロペラシャフトの後端に連結されるリアディファレンシャル装置とを備え、
    上記リアディファレンシャル装置は、上記プロペラシャフトの後端に接続された4WDユニットと、この4WDユニットの後端部に連続すると共に当該4WDユニットよりも嵩高のディファレンシャルギヤと、を含んで構成され、
    上記フューエルタンクは、上記プロペラシャフトを挟んで車幅方向の左右両側位置に配設される右側タンク部と左側タンク部とを有し、
    上記フューエルタンクの前側部分には、上記右側タンク部と左側タンク部とを互いに連通させる連通部が形成され、
    上記連通部の後側には、上記フューエルタンクの剛性を向上させる補強部が上記右側タンク部と左側タンク部とを互いに連結するように形成され
    上記連通部の下側に上記プロペラシャフトが配置されると共に、上記補強部の下側に上記4WDユニットが配置され、
    上記ディファレンシャルギヤは、上記補強部の後側において、当該補強部に対し側面視で高さ方向に重なるように配設されている
    ことを特徴とする車両のフューエルタンク構造。
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