JP4334884B2 - 含フッ素芳香族化合物およびその製造方法 - Google Patents

含フッ素芳香族化合物およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4334884B2
JP4334884B2 JP2003046101A JP2003046101A JP4334884B2 JP 4334884 B2 JP4334884 B2 JP 4334884B2 JP 2003046101 A JP2003046101 A JP 2003046101A JP 2003046101 A JP2003046101 A JP 2003046101A JP 4334884 B2 JP4334884 B2 JP 4334884B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amino
fluorine
group
formula
aromatic compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003046101A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004256399A (ja
Inventor
康則 奥村
豪 増田
信志 西前
佳延 浅子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP2003046101A priority Critical patent/JP4334884B2/ja
Publication of JP2004256399A publication Critical patent/JP2004256399A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4334884B2 publication Critical patent/JP4334884B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な含フッ素芳香族化合物およびその製造方法に関し、特に、染料、医薬、農薬、高分子化合物の合成上の中間体原料として用いられる含フッ素芳香族化合物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
テトラフルオロ−m−フェニレンジアミンをはじめとするハロゲン含有フェニレンジアミン化合物は、染料、医薬、農薬、高分子化合物の合成上重要な中間体原料である。また、太陽電池、エレクトロルミネセンス素子、電子写真感光体等において、電荷輸送剤(特に、正孔輸送剤)として好適に使用される。近年においては、新規なハロゲン含有フェニレンジアミン化合物や、好適な製造方法などの開発が希求されており、研究開発が盛んに行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記現状に鑑み、本発明は、ハロゲン含有フェニレンジアミン骨格を有する化合物の原料となりうる新規な含フッ素芳香族化合物およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、下記式(1):
【0005】
【化6】
Figure 0004334884
【0006】
(式中、R1はパーフルオロアルキル基を表し、aは1または2であり、bは1〜4の整数であり、cは0〜4の整数であり、dは0〜2の整数であり、a+b+c+dは6である)
で表わされる含フッ素芳香族化合物によって達成される。
【0007】
また本発明の目的は、テトラフルオロフタロニトリルを、下記式(5):
【0008】
【化7】
Figure 0004334884
【0009】
(式中、R2はパーフルオロアルキル基であり、R3は、同一または異なって、アルキル基を表す)
で示されるパーフルオロアルキルシラン化合物と反応することからなる、含フッ素芳香族化合物の製造方法によって達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下本発明の含フッ素芳香族化合物およびその製造方法について詳細に説明する。まず、含フッ素芳香族化合物について説明する。
【0011】
式(1)において、R1はパーフルオロアルキル基である。パーフルオロアルキル基としては特に限定されないが、具体例としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、n−ノナフルオロブチル基、ウンデカフルオロペンチル基、ウンデカフルオロネオペンチル基、sec−ノナフルオロブチル基及びtert−ノナフルオロブチル基等の炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基が挙げられる。これらのうちでは、好ましくはトリフルオロメチル基及びペンタフルオロエチル基、特に好ましくはトリフルオロメチル基が用いられる。
【0012】
式(1)において、aはベンゼン環へのシアノ基(CN)の結合数を表わし、1であってもよいし、2であってもよい。CNのベンゼン環への結合位は、CNの結合数および含フッ素芳香族化合物に所望する特性によって異なる。テトラフルオロフタロニトリルを原料として本発明の含フッ素芳香族化合物が製造される場合には、通常は、2つのシアノ基はベンゼン環の隣接する部位に結合する。2つのシアノ基は1つ間をあけてベンゼン環に結合し、イソフタロニトリル誘導体を形成していてもよい。
【0013】
式(1)において、bはベンゼン環へのR1の結合数を表し、1〜4の整数、好ましくは1〜3の整数である。R1のベンゼン環への結合位は、R1の結合数ならびに含フッ素芳香族化合物に所望する特性などによって異なる。合成におけるコストや生産性を考慮すると、bが1である場合には、R1はベンゼン環の2位、3位または4位に位置することが好ましく、ベンゼン環の4位に位置することがより好ましい。また、bが2である場合には、R1はベンゼン環の2,4位、2,5位、2,6位、4,5位、3,4位、4,5位または3,5位に位置することが好ましく、4,5位に位置することがより好ましい。さらに、bが3である場合には、R1は、ベンゼン環の2,4,5位、4,5,6位、3,4,5位または3,4,6位に位置することが好ましい。
【0014】
また、前記式(1)において、cはベンゼン環へのフッ素原子(F)の結合数を表わし、0〜4の整数、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは1〜3の整数である。合成におけるコストや生産性を考慮すると、cが1である場合には、R1はベンゼン環の2位、3位または5位に位置することが好ましい。また、cが2である場合には、R1はベンゼン環の2,4位、2,5位、2,6位、4,5位、3,4位、4,5位または3,5位に位置することが好ましい。さらに、cが3である場合には、R1は、ベンゼン環の2,4,5位、4,5,6位、3,4,5位または3,4,6位に位置することが好ましい。
【0015】
また、前記式(1)において、dはベンゼン環へのアミノ基(NH2)の結合数を表わし0〜2の整数であり、好ましくは1または2である。即ち、好ましくは、本発明の含フッ素化合物は、ベンゼン環に直接結合したアミノ基を有する。ベンゼン環にアミノ基が結合している場合には、dは1であってもよいし、2であってもよい。dが1である場合には、アミノ基はベンゼン環の2位、3位または6位に位置することが好ましい。dが2である場合には、アミノ基はベンゼン環の2,4位、2,5位、2,6位、4,5位、3,4位、4,5位、3,5位、3,6位、4,6位、または5,6位に位置することが好ましい。
【0016】
なお、前記式(1)において、a〜dの合計は6である(a+b+c+d=6)。すなわち、式(1)で示される含フッ素芳香族化合物は炭素−水素(C−H)結合を持たない化合物である。炭素−水素結合を有さない場合、低誘電性、耐熱性や撥水性を増進させることができる。
【0017】
式(1)において、dが1または2である場合には、本発明の含フッ素芳香族化合物は、ベンゼン環に直接結合したアミノ基を有する。かような含フッ素芳香族化合物の一態様としては、下記式(2)で表わされるフタロニトリル誘導体が挙げられる。なお、下記式(2)は、式(1)において、a=2、d=1であり、2つのシアノ基が隣接する場合に相当する。
【0018】
【化8】
Figure 0004334884
【0019】
式(2)において、R1は前記定義通りである。アミノ基の結合部位については、特に限定されない。ベンゼン環の3位に結合していてもよいし、4位に結合していてもよいし、5位に結合していてもよいし、6位に結合していてもよい。bは1〜3の整数であり、cは0〜2の整数である。R1、FおよびNH2の結合部位については、式(1)についての説明と同様であるため、ここでは説明を省略する。なお、式(2)において、b+cは3である。
【0020】
本発明の含フッ素芳香族化合物がベンゼン環に直接結合したアミノ基を有する他の態様としては、下記式(3)で表わされるイソフタロニトリル誘導体が挙げられる。なお、下記式(3)は、式(1)において、a=2、d=1であり、2つのシアノ基が1つあけてベンゼン環に結合している場合に相当する。
【0021】
【化9】
Figure 0004334884
【0022】
式(3)において、R1は前記定義通りである。アミノ基の結合部位については、特に限定されない。ベンゼン環の2位に結合していてもよいし、4位に結合していてもよいし、5位に結合していてもよいし、6位に結合していてもよい。bは1〜3の整数であり、cは0〜2の整数である。R1、FおよびNH2の結合部位については、式(1)についての説明と同様であるため、ここでは説明を省略する。なお、式(3)において、b+cは3である。
【0023】
本発明の含フッ素芳香族化合物が、ベンゼン環に直接結合したアミノ基を有するさらに他の態様としては、下記式(4)で表わされる2−アミノベンゾニトリル誘導体が挙げられる。なお、下記式(4)は、式(1)において、a=1、d=1であり、シアノ基とアミノ基とが隣接する場合に相当する。
【0024】
【化10】
Figure 0004334884
【0025】
式(4)において、R1は前記定義通りである。bは1〜4の整数であり、cは0〜3の整数である。R1およびFの結合部位については、式(1)についての説明と同様であるため、ここでは説明を省略する。なお、式(4)において、b+cは4である。
【0026】
含フッ素芳香族化合物のうち、前記式(2)で表されるアミノ基を有するフタロニトリル誘導体としては、3−アミノ−4,6−ジフルオロ−5−トリフルオロメチルフタロニトリル、3−アミノ−5,6−ジフルオロ−4−トリフルオロメチルフタロニトリル、3−アミノ−4,5−ジフルオロ−6−トリフルオロメチルフタロニトリル、4−アミノ−3,6−ジフルオロ−5−トリフルオロメチルフタロニトリル、4−アミノ−5,6−ジフルオロ−3−トリフルオロメチルフタロニトリル、4−アミノ−3,5−ジフルオロ−6−トリフルオロメチルフタロニトリル、3−アミノ−4−フルオロ−5,6−ビストリフルオロメチルフタロニトリル、3−アミノ−5−フルオロ−4,6−ビストリフルオロメチルフタロニトリル、3−アミノ−6−フルオロ−4,5−ビストリフルオロメチルフタロニトリル、4−アミノ−3−フルオロ−5,6−ビストリフルオロメチルフタロニトリル、4−アミノ−5−フルオロ−3,6−ビストリフルオロメチルフタロニトリル、4−アミノ−6−フルオロ−3,5−ビストリフルオロメチルフタロニトリル、3−アミノ−4,5,6−トリストリフルオロメチルフタロニトリル、4−アミノ−3,5,6−トリストリフルオロメチルフタロニトリルが挙げられる。
【0027】
含フッ素芳香族化合物のうち、前記式(3)で表されるアミノ基を有するイソフタロニトリル誘導体としては、2−アミノ−4,6−ジフルオロ−5−トリフルオロメチルイソフタロニトリル、2−アミノ−4,5−ジフルオロ−6−トリフルオロメチルイソフタロニトリル、4−アミノ−2,5−ジフルオロ−6−トリフルオロメチルイソフタロニトリル、4−アミノ−2,6−ジフルオロ−5−トリフルオロメチルイソフタロニトリル、4−アミノ−5,6−ジフルオロ−2−トリフルオロメチルイソフタロニトリル、5−アミノ−2,4−ジフルオロ−6−トリフルオロメチルイソフタロニトリル、2−アミノ−4−フルオロ−5,6−ビストリフルオロメチルイソフタロニトリル、2−アミノ−5−フルオロ−4,6−ビストリフルオロメチルイソフタロニトリル、4−アミノ−6−フルオロ−2,5−ビストリフルオロメチルイソフタロニトリル、4−アミノ−2−フルオロ−5,6−ビストリフルオロメチルイソフタロニトリル、4−アミノ−5−フルオロ−2,6−ビストリフルオロメチルイソフタロニトリル、5−アミノ−2−フルオロ−4,6−ビストリフルオロメチルイソフタロニトリル、5−アミノ−4−フルオロ−2,6−ビストリフルオロメチルイソフタロニトリル、2−アミノ−4,5,6−トリストリフルオロメチルイソフタロニトリル、4−アミノ−2,5,6−トリストリフルオロメチルイソフタロニトリル、5−アミノ−2,4,6−トリストリフルオロメチルイソフタロニトリルが挙げられる。
【0028】
前記式(4)で表される2−アミノベンゾニトリル誘導体としては、2−アミノ−3,4,5,6−テトラキストリフルオロメチルベンゾニトリル、2−アミノ−3−フルオロ−4,5,6−トリストリフルオロメチルベンゾニトリル、2−アミノ−4−フルオロ−3,5,6−トリストリフルオロメチルベンゾニトリル、2−アミノ−5−フルオロ−3,4,6−トリストリフルオロメチルベンゾニトリル、2−アミノ−6−フルオロ−3,4,5−トリストリフルオロメチルベンゾニトリル、2−アミノ−3,4−ジフルオロ−5,6−ビストリフルオロメチルベンゾニトリル、2−アミノ−3,5−ジフルオロ−4,6−ビストリフルオロメチルベンゾニトリル、2−アミノ−3,6−ジフルオロ−4,5−ビストリフルオロメチルベンゾニトリル、2−アミノ−4,5−ジフルオロ−3,6−ビストリフルオロメチルベンゾニトリル、2−アミノ−4,6−ジフルオロ−3,5−ビストリフルオロメチルベンゾニトリル、2−アミノ−5,6−ジフルオロ−3,4−ビストリフルオロメチルベンゾニトリル、2−アミノ−3,4,5−トリフルオロ−6−トリフルオロメチルベンゾニトリル、2−アミノ−3,4,6−トリフルオロ−5−トリフルオロメチルベンゾニトリル、2−アミノ−4,5,6−トリフルオロ−4−トリフルオロメチルベンゾニトリルが挙げられる。
【0029】
式(1)で表わされる含フッ素芳香族化合物に属する他の化合物のうち、アミノ基を有する化合物としては、3,4−ジアミノ−5−フルオロ−6−トリフルオロメチルフタロニトリル、3,4−ジアミノ−6−フルオロ−5−トリフルオロメチルフタロニトリル、3,5−ジアミノ−4−フルオロ−6−トリフルオロメチルフタロニトリル、3,5−ジアミノ−6−フルオロ−4−トリフルオロメチルフタロニトリル、3,6−ジアミノ−4−フルオロ−5−トリフルオロメチルフタロニトリル、3,4−ジアミノ−5,6−ビストリフルオロメチルフタロニトリル、3,5−ジアミノ−4,6−ビストリフルオロメチルフタロニトリル、3,6−ジアミノ−4,5−ビストリフルオロメチルフタロニトリル、2,4−ジアミノ−5−フルオロ−6−トリフルオロメチルイソフタロニトリル、2,4−ジアミノ−6−フルオロ−5−トリフルオロメチルイソフタロニトリル、2,5−ジアミノ−4−フルオロ−6−トリフルオロメチルイソフタロニトリル、4,5−ジアミノ−2−フルオロ−6−トリフルオロメチルイソフタロニトリル、4,5−ジアミノ−6−フルオロ−2−トリフルオロメチルイソフタロニトリル、4,6−ジアミノ−2−フルオロ−5−トリフルオロメチルイソフタロニトリル、4,6−ジアミノ−5−フルオロ−2−トリフルオロメチルイソフタロニトリル、2,4−ジアミノ−5,6−ビストリフルオロメチルイソフタロニトリル、2,5−ジアミノ−4,6−ビストリフルオロメチルイソフタロニトリル、4,5−ジアミノ−2,6−ビストリフルオロメチルイソフタロニトリル、4,6−ジアミノ−2,5−ビストリフルオロメチルイソフタロニトリル、4,5−ジアミノ−2,6−ビストリフルオロメチルイソフタロニトリル、4,6−ジアミノ−2,5−ビストリフルオロメチルイソフタロニトリルが挙げられる。
【0030】
式(1)で表わされる含フッ素芳香族化合物に属する他の化合物のうち、アミノ基を有さない化合物としては、3,4,5,6−テトラキストリフルオロメチルフタロニトリル、3−フルオロ−4,5,6−トリス(トリフルオロメチル)フタロニトリル、5−フルオロ−3,4,6−トリストリフルオロメチルフタロニトリル、6−フルオロ−3,4,5−トリストリフルオロメチルフタロニトリル、3,6−ジフルオロ−4,5−ビストリフルオロメチルフタロニトリル、4,5−ジフルオロ−3,6−ビストリフルオロメチルフタロニトリル、4,6−ジフルオロ−3,5−ビストリフルオロメチルフタロニトリル、5,6−ジフルオロ−3,4−ビストリフルオロメチルフタロニトリル、3,5,6−トリフルオロ−4−トリフルオロメチルフタロニトリル、4,5,6−トリフルオロ−3−トリフルオロメチルフタロニトリル、3,4,5,6−テトラキストリフルオロメチルフタロニトリル、5−フルオロ−3,4,6−トリスペンタフルオロエチルフタロニトリル、6−フルオロ−3,4,5−トリスペンタフルオロエチルフタロニトリル、3,6−ジフルオロ−4,5−ビスペンタフルオロエチルフタロニトリル、4,5−ジフルオロ−3,6−ビスペンタフルオロエチルフタロニトリル、4,6−ジフルオロ−3,5−ビスペンタフルオロエチルフタロニトリル、5,6−ジフルオロ−3,4−ビスペンタフルオロエチルフタロニトリル、3,5,6−トリフルオロ−4−ペンタフルオロエチルフタロニトリル、4,5,6−トリフルオロ−3−ペンタフルオロエチルフタロニトリル、3,4,5,6−テトラキスペンタフルオロエチルフタロニトリルなどが挙げられる。
【0031】
式(1)で表される含フッ素芳香族化合物の中では、合成におけるコストや生産性を考慮すると3−アミノ−6−フルオロ−4,5−ビストリフルオロメチルフタロニトリル、3−アミノ−4,6−ジフルオロ−5−トリフルオロメチルフタロニトリル、4−アミノ−3,5,6−トリストリフルオロメチルフタロニトリル、2−アミノ−4,5−ジフルオロ−6−トリフルオロメチルイソフタロニトリル、4−アミノ−2,5−ジフルオロ−6−トリフルオロメチルイソフタロニトリル、2−アミノ−5−フルオロ−4,6−ビストリフルオロメチルイソフタロニトリル、5−アミノ−2,4,6−トリストリフルオロメチルイソフタロニトリル、2−アミノ−5−フルオロ−3,4,6−トリスフルオロメチルベンゾニトリル、2−アミノ−5−フルオロ−3,4,6−トリストリフルオロメチルベンゾニトリル、3,6−ジフルオロ−4,5−ビストリフルオロメチルフタロニトリル、4,6−ジフルオロ−3,5−ビストリフルオロメチルフタロニトリル、5,6−ジフルオロ−3,4−ビストリフルオロメチルフタロニトリル、3,5,6−トリフルオロ−4−トリフルオロメチルフタロニトリル、4,5,6−トリフルオロ−3−トリフルオロメチルフタロニトリル、6−フルオロ−3,4,5−トリストリフルオロメチルフタロニトリル、5−フルオロ−3,4,6−トリストリフルオロメチルフタロニトリルが特に好ましい。しかしながらこれらに限定されるものでは勿論ない。
【0032】
続いて、本発明の含フッ素芳香族化合物の製造方法について説明する。本発明の含フッ素芳香族化合物の製造方法は、特に制限されるものではない。例えば、本発明の含フッ素芳香族化合物は、テトラフルオロフタロニトリルを、前記式(5)で表されるパーフルオロアルキルシラン化合物と反応させることによって製造されうる。したがって、本発明は、テトラフルオロフタロニトリルを、前記式(5)で示されるパーフルオロアルキルシラン化合物と反応することからなる、含フッ素芳香族化合物の製造方法を提供するものである。
【0033】
本発明において、パーフルオロアルキルシラン化合物は、前記式(5)で示される化合物である。前記式(5)において、R2は、前記式(1)におけるR1の定義と同様であるのでここでは説明を省略する。また、R3は、アルキル基、好ましくは炭素原子数1〜6、より好ましくは炭素原子数1〜3の直鎖、分岐または環状のアルキル基を表す。より具体的には、前記式(5)におけるR3としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基及びシクロヘキシル基などが挙げられる。なお、前記式(5)において、R3は、それぞれ同一であってもあるいは異なるものであってもよい。これらの中では、メチル基、エチル基、プロピル基及びイソプロピル基が好ましい。これらの基を用いた場合、反応性が高い、試薬が入手し易いといった利点が生じる。特に好ましくは、R2がトリフルオロメチル基でありかつR3がすべてメチル基である。即ち、トリフルオロメチルトリメチルシラン[F3C−Si−(CH33]がパーフルオロアルキルシラン化合物として使用される。
【0034】
本発明において、パーフルオロアルキルシラン化合物の使用量は、テトラフルオロフタロニトリルと反応して所望のフトロニトリル誘導体を製造できる量であれば特に制限されず、フトロニトリル誘導体におけるR1の結合数によっても異なる。
【0035】
テトラフルオロフタロニトリルのフッ素原子が1つのパーフルオロアルキル基によって置換された含フッ素芳香族化合物(式(1)において、b=1、c=3)を合成する場合、パーフルオロアルキルシラン化合物の使用量は、テトラフルオロフタロニトリル1モルに対して、0.01〜2モルであることが好ましく、0.05〜1モルであることがより好ましい。添加量がこの範囲であると、その立体構造(立体障害性)及び電子吸引基の影響により、パーフルオロアルキルシラン化合物のR2は、テトラフルオロフタロニトリルの3位または4位に選択的に結合する傾向がある。
【0036】
テトラフルオロフタロニトリルのフッ素原子が2つのパーフルオロアルキル基によって置換された含フッ素芳香族化合物(式(1)において、b=2、c=2)を合成する場合、パーフルオロアルキルシラン化合物の使用量は、テトラフルオロフタロニトリル1モルに対して、0.5〜10モルであることが好ましく、1〜6モルであることがより好ましい。添加量がこの範囲であると、その立体構造(立体障害性)及び電子吸引基の影響により、パーフルオロアルキルシラン化合物のR2は、テトラフルオロフタロニトリルの3,4位、4,5位または3,5位に選択的に結合する傾向がある。
【0037】
テトラフルオロフタロニトリルのフッ素原子が3つのパーフルオロアルキル基によって置換されたフタロニトリル誘導体(式(1)において、b=3、c=1)を合成する場合、パーフルオロアルキルシラン化合物の使用量は、テトラフルオロフタロニトリル1モルに対して、1〜20モルであることが好ましく、1〜10モルであることがより好ましい。
【0038】
パーフルオロアルキルシラン化合物の使用量が上記範囲の下限を下回ると、パーフルオロアルキルシラン化合物のR2が十分テトラフルオロフタロニトリルに結合できず、反応が十分に進行しない場合がある。逆にパーフルオロアルキルシラン化合物の使用量が上記範囲の上限を超えると、パーフルオロアルキルシラン化合物のR2がテトラフルオロフタロニトリルにおける所望の位置以外の位置にも結合し、反応系が複雑になり、精製の手間やコストが大きくなる恐れがある。
【0039】
本発明において、テトラフルオロフタロニトリルと前記式(5)で表されるパーフルオロアルキルシラン化合物との反応は、反応効率、反応選択性及び反応収率などを考慮すると、銅化合物および/または触媒の存在下で、特に好ましくは銅化合物及び触媒の共存下で、行なわれるのが好ましい。この際使用される銅化合物としては、テトラフルオロフタロニトリルと前記式(5)で表されるパーフルオロアルキルシラン化合物との反応を効率良く進行できるものであれば特に制限されないが、例えば、ヨウ化銅、臭化銅、塩化銅、シアン化銅などが挙げられる。これらのうち、ヨウ化銅、塩化銅及びシアン化銅が好ましく使用される。なお、上記銅化合物は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
【0040】
また、本発明において使用される触媒は、テトラフルオロフタロニトリルと前記式(5)で表されるパーフルオロアルキルシラン化合物との反応を効率良く進行できるものであれば特に制限されないが、ハロゲン化物が好ましく、より具体的には、フッ化カリウム、フッ化セシウム、フッ化ナトリウム、フッ化バリウム、フッ化カルシウム、フッ化アンチモン等のフッ化物;塩化カリウム、塩化セシウム、塩化ナトリウム、塩化バリウム、塩化カルシウム、塩化アンチモン等の塩化物;ならびに臭化カリウム、臭化セシウム、臭化ナトリウム、臭化バリウム、臭化カルシウム、臭化アンチモン等の臭化物などが挙げられる。これらのうち、フッ化カリウム、フッ化セシウム及びフッ化ナトリウムが好ましく使用される。なお、上記触媒は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
【0041】
本発明における特に好ましい実施態様である銅化合物及び触媒の組合わせは、反応効率、反応選択性および反応収率などを考慮して適宜選択される。具体的には、銅化合物及び触媒の好ましい組み合わせとしては、フッ化カリウム及びヨウ化銅;フッ化カリウム及び塩化銅;フッ化ナトリウム及びヨウ化銅;フッ化セシウム及びヨウ化銅が挙げられ、特に好ましくはフッ化カリウム及びヨウ化銅である。また、銅化合物及び触媒の混合比は、反応効率、反応選択性や反応収率などを考慮して適宜選択され特に制限されるものではないが、例えば、銅化合物及び触媒のモル比は、好ましくは1:9〜9:1、より好ましくは3:7〜7:3である。さらに、銅化合物及び触媒の合計の添加量は、テトラフルオロフタロニトリルと前記式(5)で表されるパーフルオロアルキルシラン化合物との反応を良好に触媒できる量であれば特に制限されないが、テトラフルオロフタロニトリル1モルに対して、通常、0.5〜30モル、好ましくは1〜20モルである。
【0042】
また、本発明において、テトラフルオロフタロニトリルと前記式(5)で表されるパーフルオロアルキルシラン化合物との反応は、無溶媒下で行なわれてもまたは有機溶剤中で行なわれてもいずれでもよいが、反応効率、反応選択性および反応収率などを考慮すると、有機溶剤中で行なわれることが好ましい。この際使用される有機溶剤は、テトラフルオロフタロニトリルと前記式(5)で表されるパーフルオロアルキルシラン化合物との反応を阻害せず、テトラフルオロフタロニトリルや前記式(5)で表されるパーフルオロアルキルシラン化合物に対して不活性なものであれば特に制限されるものではない。具体的には、アセトニトリル及びベンゾニトリル等のニトリル類;アセトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルエチルケトン(MEK)及びシクロヘキサノン等のケトン類;クロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素、クロロエタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン及びテトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン及びキシレン等の芳香族炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン及びヘプタン等の炭化水素類;ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジフェニルエーテル、ベンジルエーテル及びtert−ブチルエーテル等のエーテル類;蟻酸メチル、蟻酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル及び酢酸イソプロピル等のエステル類;ならびにN−メチルピロリジノン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルアセトアミド、スルホラン(TMSO2)、及びジメチルスルホラン(DMSO2)などが挙げられる。これらのうち、N−メチルピロリジノン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、テトラヒドロフラン(THF)及びアセトニトリルが好ましく使用される。なお、上記有機溶剤は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよく、反応効率、反応選択性や反応収率などを考慮して適宜選択される。具体的には、2種以上の混合物の形態で使用される場合の好ましい有機溶剤の組み合わせとしては、DMF/NMP[混合比(体積比)が1/9〜9/1であることが好ましく、2/8〜8/2であることがより好ましい。また、有機溶剤の使用量(組み合わせの場合には全使用量)は、テトラフルオロフタロニトリルと前記式(2)で表されるパーフルオロアルキルシラン化合物との反応が効率良く進行する量であれば特に制限されない。例えば、有機溶剤におけるテトラフルオロフタロニトリルの濃度が、1〜60(w/v)%、好ましくは2〜40(w/v)%となるような量である。
【0043】
また、テトラフルオロフタロニトリルと前記式(5)で表されるパーフルオロアルキルシラン化合物との反応条件は、これらの反応が十分進行する条件であれば特に制限されず、一般的に合成される目的物におけるパーフルオロアルキル基の結合数によって異なる。
【0044】
テトラフルオロフタロニトリルのフッ素原子が1つのパーフルオロアルキル基によって置換されたフタロニトリル誘導体(式(1)において、b=1、c=3)を合成する場合、反応温度は、通常、−80〜100℃、好ましくは−50〜50℃である。また、反応時間は、通常、0.1〜40時間、好ましくは0.5〜20時間である。また、反応は、加圧下、常圧下または減圧下のいずれの圧力下で行なってもよいが、設備面を考慮すると、好ましくは常圧下で行われる。なお、このような反応条件により、パーフルオロアルキルシラン化合物のR2を、その立体構造(立体障害性)及び電子吸引基の影響により、テトラフルオロフタロニトリルの3位または4位に選択的に結合させることができる。
【0045】
テトラフルオロフタロニトリルのフッ素原子が2つのパーフルオロアルキル基によって置換されたフタロニトリル誘導体(式(1)において、b=2、c=2)を合成する場合、反応温度は、通常、−50〜150℃、好ましくは−50〜80℃である。反応時間は、通常、0.1〜40時間、好ましくは0.5〜20時間である。このような反応条件により、パーフルオロアルキルシラン化合物のR2を、その立体構造(立体障害性)及び電子吸引基の影響により、テトラフルオロフタロニトリルの3,4位、4,5位または3,5位に選択的に結合させることができる。
【0046】
テトラフルオロフタロニトリルのフッ素原子が3つのパーフルオロアルキル基によって置換されたフタロニトリル誘導体(式(1)において、b=3、c=1)を合成する場合、反応温度は、通常、−20〜200℃、好ましくは0〜100℃である。反応時間は、通常、0.1〜40時間、好ましくは0.5〜20時間である。
【0047】
テトラフルオロフタロニトリルと前記式(5)で表されるパーフルオロアルキルシラン化合物との反応は、上記したような所定の条件下で行なわれた後、塩酸水溶液や飽和塩化アンモニウム水溶液などの滴下により終了される。また、銅化合物など一部の成分は反応液中で懸濁しているため、反応後の目的物の精製等の後工程を行ないやすくするために、反応後の液にアンモニア水などを加えて、銅化合物等の不溶成分を溶解することが好ましい。アンモニア水を加えることで、ベンゼン環に直接結合しているフッ素原子を、アミノ基に変換させることも可能である。
【0048】
製造方法に関する上述の説明は、フタロニトリル誘導体および2−アミノベンゾニトリル誘導体についてのものであるが、イソフタロニトリル誘導体も、上述の説明に準じて製造されうる。例えば、イソフタロニトリル誘導体は、テトラフルオロイソフタロニトリルを原料として準備し、前記式(5)で示されるパーフルオロアルキルシラン化合物と反応させることによって製造されうる。用いられうるパーフルオロアルキルシラン化合物については、既に説明した通りであるため、ここでは説明を省略する。
【0049】
以下、イソフタロニトリル誘導体の製造条件について簡単に説明する。
【0050】
テトラフルオロイソフタロニトリルのフッ素原子が1つのパーフルオロアルキル基によって置換されたイソフタロニトリル誘導体(式(1)において、b=1、c=3)を合成する場合、パーフルオロアルキルシラン化合物の使用量は、テトラフルオロイソフタロニトリル1モルに対して、0.01〜2モルであることが好ましく、0.05〜1モルであることがより好ましい。なお、このような添加量では、その立体構造(立体障害性)及び電子吸引基の影響により、パーフルオロアルキルシラン化合物のR2は、テトラフルオロイソフタロニトリルの2位または4位に選択的に結合する傾向がある。また、テトラフルオロイソフタロニトリルのフッ素原子が2つのパーフルオロアルキル基によって置換されたイソフタロニトリル誘導体(式(1)において、b=2、c=2)を合成する場合、パーフルオロアルキルシラン化合物の使用量は、テトラフルオロイソフタロニトリル1モルに対して、0.5〜10モルであることが好ましく、1〜6モルであることがより好ましい。なお、このような添加量では、その立体構造(立体障害性)及び電子吸引基の影響により、パーフルオロアルキルシラン化合物のR2は、テトラフルオロイソフタロニトリルの2,4位または4,6位に選択的に結合する傾向がある。さらに、テトラフルオロイソフタロニトリルのフッ素原子が3つのパーフルオロアルキル基によって置換されたイソフタロニトリル誘導体(式(2)において、b=3、c=1)を合成する場合、パーフルオロアルキルシラン化合物の使用量は、テトラフルオロイソフタロニトリル1モルに対して、1〜20モルであることが好ましく、1〜10モルであることがより好ましい。なお、このような添加量では、その立体構造(立体障害性)及び電子吸引基の影響により、パーフルオロアルキルシラン化合物のR2は、テトラフルオロイソフタロニトリルの2,4,6位に選択的に結合する傾向がある。パーフルオロアルキルシラン化合物の使用量が上記範囲の下限を下回ると、パーフルオロアルキルシラン化合物のR2が十分テトラフルオロイソフタロニトリルに結合できず、反応が十分に進行しない場合がある。逆にパーフルオロアルキルシラン化合物の使用量が上記範囲の上限を超えると、パーフルオロアルキルシラン化合物のR2がテトラフルオロイソフタロニトリルにおける所望の位置以外の位置にも結合し、反応系が複雑になり、精製の手間やコストが大きくなる恐れがある。
【0051】
例えば、テトラフルオロイソフタロニトリルのフッ素原子が1つのパーフルオロアルキル基によって置換されたイソフタロニトリル誘導体(式(1)において、b=1、c=3)を合成する場合、反応温度は、通常、−80〜100℃、好ましくは−50〜50℃である。また、反応時間は、通常、0.1〜40時間、好ましくは0.5〜20時間である。また、反応は、加圧下、常圧下または減圧下のいずれの圧力下で行なってもよいが、設備面を考慮すると、好ましくは常圧下で行われる。なお、このような反応条件により、パーフルオロアルキルシラン化合物のR2を、その立体構造(立体障害性)及び電子吸引基の影響により、テトラフルオロイソフタロニトリルの2位または4位に選択的に結合させることができる。また、テトラフルオロイソフタロニトリルのフッ素原子が2つのパーフルオロアルキル基によって置換されたイソフタロニトリル誘導体(式(1)において、b=2、c=2)を合成する場合、反応温度は、通常、−50〜150℃、好ましくは−50〜80℃である。反応時間は、通常、0.1〜40時間、好ましくは0.5〜20時間である。このような反応条件により、パーフルオロアルキルシラン化合物のR2を、その立体構造(立体障害性)及び電子吸引基の影響により、テトラフルオロイソフタロニトリルの2,4位または4,6位に選択的に結合させることができる。さらに、テトラフルオロイソフタロニトリルのフッ素原子が3つのパーフルオロアルキル基によって置換されたイソフタロニトリル誘導体(式(1)において、b=3、c=1)を合成する場合、反応温度は、通常、−20〜200℃、好ましくは0〜100℃である。反応時間は、通常、0.1〜40時間、好ましくは0.5〜20時間である。このような反応条件により、パーフルオロアルキルシラン化合物のR2を、その立体構造(立体障害性)及び電子吸引基の影響により、テトラフルオロイソフタロニトリルの2,4,6位に選択的に結合させることができる。
【0052】
本発明に係る製造方法によって含フッ素芳香族化合物を製造した場合には、製造条件によっては、2以上の含フッ素芳香族化合物が含まれる場合がある。この場合には、カラムクロマトグラフィーなどの公知の手法を用いて分離すればよい。また精製にあたっては、シリカゲルやアルミナ等によるカラムクロマトグラフィー、抽出、蒸留、好ましくは固体蒸留、再結晶、再沈及び昇華などの公知の方法によって精製することによって、高い純度で製造できる。
【0053】
【実施例】
<実施例1>
アルゴン雰囲気下、100ml容のフラスコに、原料としてテトラフルオロフタロニトリル(5.0g、25mmol)、銅化合物としてヨウ化銅(14.2g、75mmol)、触媒として乾燥したフッ化カリウム(5.81g、100mmol)、ならびに、溶媒としてNMP(25ml)およびDMF(25ml)を仕込んだ。溶液を氷冷して、温度を0℃に保持した。ここに、トリフルオロメチルトリメチルシラン(10.7g、75mmol)を滴下し、反応混合液を50℃で8時間反応させた。反応液をクエンチするために10質量%のアンモニア水を添加し、生成物をエーテルで抽出した。溶媒を留去したのち、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エチルアセテート=1:1)で分離精製し、3−アミノ−6−フルオロ−4,5−ビストリフルオロメチルフタロニトリル(600mg、収率9%)、および、2−アミノ−5−フルオロ−3,4,6−トリストリフルオロメチルベンゾニトリル(263mg、収率3%)を得た。
【0054】
【化11】
Figure 0004334884
【0055】
得られた3−アミノ−6−フルオロ−4,5−ビストリフルオロメチルフタロニトリル、および、2−アミノ−5−フルオロ−3,4,6−トリストリフルオロメチルベンゾニトリルを19F−NMRスペクトルで分析したところ、それぞれ図1および図2に示される結果が得られた。
【0056】
【発明の効果】
上述したように、本発明によって新規なフトロニトリル誘導体が提供される。本発明に係るフトロニトリル誘導体は、染料、医薬、農薬、高分子化合物の合成上重要な中間体原料として、また、優れた耐熱性、撥水性、耐薬品性及び低誘電性を有する樹脂の原料として使用されることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 3−アミノ−6−フルオロ−4,5−ビストリフルオロメチルフタロニトリルの19F−NMRスペクトルである。
【図2】 2−アミノ−5−フルオロ−3,4,6−トリストリフルオロメチルベンゾニトリルの19F−NMRスペクトルである。

Claims (7)

  1. 下記式(1):
    Figure 0004334884
    (式中、Rはパーフルオロアルキル基を表し、aは1または2であり、bは1〜4の整数であり、cは0〜4の整数であり、dは1または2であり、a+b+c+dは6である)
    で表わされる含フッ素芳香族化合物。
  2. 下記式(2):
    Figure 0004334884
    (式中、Rは前記定義通りであり、bは1〜3の整数であり、cは0〜2の整数であり、b+cは3である)
    で示されるフタロニトリル誘導体である、請求項1に記載の含フッ素芳香族化合物。
  3. 下記式(3):
    Figure 0004334884
    (式中、Rは前記定義通りであり、bは1〜3の整数であり、cは0〜2の整数であり、b+cは3である)
    で示されるイソフタロニトリル誘導体である、請求項1に記載の含フッ素芳香族化合物。
  4. 下記式(4):
    Figure 0004334884
    (式中、Rは前記定義通りであり、bは1〜4の整数であり、cは0〜3の整数であり、b+cは4である)
    で示される2−アミノベンゾニトリル誘導体である、請求項1に記載の含フッ素芳香族化合物。
  5. テトラフルオロフタロニトリルを、下記式(5):
    Figure 0004334884
    (式中、Rはパーフルオロアルキル基であり、Rは、同一または異なって、アルキル基を表す)
    で示されるパーフルオロアルキルシラン化合物と反応することからなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の含フッ素芳香族化合物の製造方法。
  6. 前記テトラフルオロフタロニトリルと前記パーフルオロアルキルシラン化合物との反応後に、ベンゼン環に直接結合しているフッ素原子をアミノ基に変換する、請求項5に記載の含フッ素芳香族化合物の製造方法。
  7. 前記アミノ基への変換をアンモニア水の添加により行う、請求項6に記載の含フッ素芳香族化合物の製造方法。
JP2003046101A 2003-02-24 2003-02-24 含フッ素芳香族化合物およびその製造方法 Expired - Fee Related JP4334884B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003046101A JP4334884B2 (ja) 2003-02-24 2003-02-24 含フッ素芳香族化合物およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003046101A JP4334884B2 (ja) 2003-02-24 2003-02-24 含フッ素芳香族化合物およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004256399A JP2004256399A (ja) 2004-09-16
JP4334884B2 true JP4334884B2 (ja) 2009-09-30

Family

ID=33112745

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003046101A Expired - Fee Related JP4334884B2 (ja) 2003-02-24 2003-02-24 含フッ素芳香族化合物およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4334884B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5072679B2 (ja) * 2008-03-25 2012-11-14 公益財団法人相模中央化学研究所 ベンゾトリフルオリド類の製造方法
JP5219086B2 (ja) * 2009-03-24 2013-06-26 国立大学法人九州大学 トリフルオロメチルアレーン類の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004256399A (ja) 2004-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI620745B (zh) 芳香族化合物之製造方法
CN103408445B (zh) 一种芳胺类衍生物及其制备方法
US10618868B2 (en) Method for preparing 2-aryl malonamide and applications thereof
TW201813959A (zh) 雙呋喃二鹵化物,用於製造雙呋喃二鹵化物的方法,及利用雙呋喃二鹵化物製造雙呋喃二酸、雙呋喃二醇或雙呋喃二胺的方法
CN101665394A (zh) 从苯乙酮一锅法直接制备α-氟代苯乙酮的方法
TW202039415A (zh) 用於製備經取代苯胺之方法
JP2019081748A (ja) ハロゲン化合物の製造方法
JP5008404B2 (ja) メチレンジスルホネート化合物の製造方法
JP4092111B2 (ja) 含フッ素芳香族化合物及びその製法
TW201139389A (en) Process for the preparation of 5-substituted 1-alkyltetrazoles
JP2004256399A (ja) 含フッ素芳香族化合物およびその製造方法
CN105523873A (zh) 含氟三元环化合物、其制备方法及氟烷基锍盐的制备方法
JP6399814B2 (ja) ジクロロメチルアルキルエーテル化合物の製造方法
CA2234132A1 (en) Process to chloroketoamines using carbamates
JP4316299B2 (ja) 鎖状乳酸オリゴマー誘導体およびその製造方法
JPH0948761A (ja) 3−(4−シアノフェニル)ウラシル誘導体の製造法
JP2015048322A (ja) ビス(トリフルオロメチル)亜鉛・dmpu錯体、その製造方法並びにそれを用いたトリフルオロメチル基含有化合物の製造方法
JP6853086B2 (ja) 芳香族化合物およびその製造方法
JP4243683B2 (ja) 1−テトラロン類の製造方法
CN114989086B (zh) 一种制备含氟苯并喹啉杂环化合物的方法
JPH0475231B2 (ja)
JP6853709B2 (ja) 芳香族化合物およびその製造方法
CN101048387A (zh) 苯基2-嘧啶酮及其新的中间体的制备方法
JP2706554B2 (ja) 4―トリフルオロメチルアニリン誘導体及びその製造法
CN106431983A (zh) 一种2‑苄氧基苯甲腈类化合物及其制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040701

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050223

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050425

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050914

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090602

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090624

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120703

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120703

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130703

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees