JP4355441B2 - 熱処理装置及び熱処理方法及び半導体デバイスの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は熱処理装置、特に縦型炉を具備した熱処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
市場では半導体デバイスの高集積化が要求されると共に、更に安価な半導体デバイスが要求されている。
【0003】
半導体デバイスを製造する装置として縦型拡散・CVD装置等の熱処理装置があり、この熱処理装置でシリコンウェーハに薄膜の生成、不純物の拡散等の処理を行っている。
【0004】
斯かる熱処理装置に於いて、市場の要求を満たす様に基板処理を行う為には、ウェーハのサーマルバジェットの低減と自然酸化膜が形成されることを抑制しなければならないと共にスループットの向上が図られなければならない。
【0005】
基板処理に於いて、熱処理炉の昇温、降温工程は避けられないものであるが、膜成形の為の昇温降温時間は膜種により異なるが処理サイクルタイムの40〜60%を占めている。この昇温降温時間はスループットの観点からは無駄時間であり、且つデバイス特性の観点からは長い時間熱負荷が与えられることによる弊害が生じることになる。
【0006】
この為、低温で熱処理炉にウェーハを装入し、短時間で処理温度迄昇温し、熱処理後素早く熱処理炉から取出し得る温度迄降温することが必要となり、昇温時間、降温時間を短縮することで熱負荷が低減し品質が向上し、又サイクルタイムの短縮に伴うスループットの向上が図れ、半導体デバイスの低廉化が期待できる。
【0007】
斯かる、高速昇温、高速降温の性能を持つ炉としてRHC(Rapid Heating Canister)炉がある。
【0008】
図3に於いて、従来のRHC炉を説明する。
【0009】
図中、1は石英製の反応管であり、該反応管1はSiC製の均熱管2の内部に同心に設けられ、該均熱管2は筒状のヒータ3に囲繞されている。該ヒータ3は前記均熱管2を介して前記反応管1、均熱管2の内部を加熱する。前記ヒータ3は通常抵抗発熱線で構成され、前記均熱管2を介して加熱することで加熱斑が解消される。又、前記ヒータ3はカンタルヒータ線(Fe、Al、Crの合金線)であり、高温となるとFeイオン、Cuイオン、Alイオン、Crイオン、Liイオン等の金属イオンを放出する。前記均熱管2に用いられるSiCは金属イオンを捕捉するので、金属汚染を防止する機能を有している。
【0010】
前記反応管1にはボート4が図示しないボートエレベータにより装入、引出しされる様になっており、前記ボート4にはウェーハ5が水平姿勢で多段に保持される。又、前記ヒータ3の上端部には排気ダクト6が連通され、該排気ダクト6には前記ヒータ3側よりダンパ7、冷却器8、ブロア9が設けられている。
【0011】
前記ウェーハ5の処理は、該ウェーハ5が装填された前記ボート4が前記反応管1に装入され、前記ヒータ3の加熱により所定温度迄加熱昇温される。該ヒータ3により加熱した状態で図示しない反応ガス導入口より反応ガスが導入され、所要の熱処理がなされる。
【0012】
処理が完了すると、前記ボート4の引出し時に於ける前記ウェーハ5の自然酸化を防止する為、炉、反応管等の急冷が行われ、所定温度迄降温される。
【0013】
急冷は、前記ダンパ7が開き前記ブロア9が駆動され、前記ヒータ3内の空気が吸引排気されることで行われる。炉外の空気が前記ヒータ3の下端部より吸引され、前記ヒータ3と均熱管2との間を流通して前記ヒータ3、均熱管2を冷却し、該均熱管2が冷却されることで前記反応管1、ウェーハ5が冷却される。又、冷却により昇温した空気は前記冷却器8で冷却され、前記ブロア9を経て排気される。
【0014】
前記均熱管2、反応管1、ウェーハ5が所定温度迄冷却された後、前記ボート4が引出され、該ボート4より前記ウェーハ5が移載される。
【0015】
図4、図5により他の従来例を説明する。
【0016】
尚、図4、図5中、図3中で示したものと同等の構成を示すものについては同符号を付し、その説明を省略する。
【0017】
ヒータ3は断熱材10と該断熱材10の内面に沿って螺旋状に設けられた発熱線11を有しており、該発熱線11は図5に示す様に中空管であり、該発熱線11は反応管1の軸心を中心とするコイル形状に成形されている。前記発熱線11のコイル中心に面した位置には、所要のピッチで多数のガス吹出し孔12が穿設されている。前記発熱線11は両端が閉塞され、又発熱線の軸心方向に沿って適宜の間隔で前記発熱線11にガス導入管13が複数箇所に連通される。該ガス導入管13からは冷却用のガスが供給される。
【0018】
ウェーハ5の処理が完了し、冷却を行う場合、ダンパ7が開き前記ブロア9が駆動され、前記ヒータ3内の空気が吸引排気される。前記ガス導入管13から発熱線11内に冷却ガスが導入され、導入したガスは多数の前記ガス吹出し孔12より前記ヒータ3の内面全域へ均等に流入する。
【0019】
而して、該ヒータ3の内部に温度の低い冷却ガスが均等に流入し、均熱管2を均等に冷却する。該均熱管2が均等に冷却されることで、反応管1、ボート4上のウェーハ5が均一に冷却降温される。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
図3で示した従来例の前者では、炉外の空気が、ヒータ3、均熱管2の下端部よりヒータ3内部に流入し、上昇し上部より排気されるので、冷却空気温度は均熱管2の下端で低く、上端で高くなっている。この為、均熱管2は最初に室温に近い空気が通過する炉口下部から冷え始め、下部からの熱影響の大きい上部がなかなか冷えないという問題があった。又、急冷時の均熱管2の降温速度が反応管1の上下方向で相違すると、反応管1内のウェーハ5についても上下の位置の相違で降温速度に相違が生じる。更に、ウェーハ5の降温は熱容量の大きい均熱管2を介して行われるので、その影響は更に大きくなる。従って、ウェーハ5の上下方向での成膜特性に影響が生ずるという不具合があった。
【0021】
図4、図5で示す、従来例の後者では、ヒータ3の全面から冷却ガスを流出させることから、均熱管2の上下方向での降温速度の均一性は確保することができる。然し、やはり均熱管2を介してウェーハ5を冷却することとなり、ウェーハ5の大きな降温速度は得られてない。
【0022】
後者の従来例では、8インチウェーハを炉内に150枚装入した場合で、実用的な冷却ガス流量(〜10m3 /min )で均熱管2の降温速度は30〜40℃/min であり、ウェーハ5の降温速度は25〜35℃/min であった。
【0023】
従って、現状で要求されるウェーハの降温速度(〜50℃/min 以上)を得ることは困難であった。
【0024】
本発明は斯かる実情に鑑み、ウェーハの上下方向での降温速度を均一に保持しつつ、而も大きな降温速度が得られる様にしようとするものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明は、反応管、均熱管、ヒータが同心に設けられ、前記反応管内部で基板が熱処理される熱処理装置に於いて、前記反応管と均熱管との間に第1空間が形成され、前記均熱管と前記ヒータ間に第2空間が形成され、前記第1空間に冷却ガスを供給し、前記均熱管の上端より排出すると共に前記ヒータの外周囲から前記第2空間に冷却ガスを供給し、前記ヒータの上端より排出する様構成した熱処理装置に係るものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
【0027】
図1中、図3中で示したものと同等のものには同符号を付してある。
【0028】
ヒータベース15に円筒状のヒータ16が立設され、該ヒータ16の内部に同心に均熱管17、更に反応管1が設けられ、前記ヒータ16と前記均熱管17との間には第2円筒空間19が形成され、前記均熱管17と前記反応管1との間には第1円筒空間18が形成されている。前記反応管1内にはウェーハ5を水平多段に保持するボート4が挿脱可能である。
【0029】
前記ヒータ16の外側には第3円筒空間22を形成する様ヒータケース21が設けられ、前記ヒータ16は円筒断熱材23、該円筒断熱材23の内周面にコイル形状に設けられた発熱線11等から構成され、前記ヒータ16、ヒータケース21の上端は上部断熱材24により閉塞されている。
【0030】
前記円筒断熱材23の略上半部には前記第3円筒空間22と前記第2円筒空間19とを連通するガス吹出し口25が均等な分布となる様所要数穿設されている。前記第3円筒空間22の下部は流量調整弁29を介して冷却ガス供給源(図示せず)に所要箇所で接続されている。前記第3円筒空間22には全周で均一に冷却ガスが供給される様に、各接続位置での冷却ガスの供給側の圧力損失が同等となる様に設定されている。
【0031】
前記均熱管17の上端には排気口26が形成される。該排気口26は前記均熱管17と同心に設けられ、上方に向かってノズル形状に突出している。前記第1円筒空間18の下部は流量調整弁31を介して冷却ガス供給源(図示せず)に所要箇所で接続されている。該第1円筒空間18に於いても、冷却ガスが均一に供給される様に、各接続位置での冷却ガスの供給側の圧力損失が同等となる様に設定されている。
【0032】
前記上部断熱材24は下面と側面に開口するエルボ形状の排気導路27が形成され、該排気導路27の下面開口28は前記排気口26と同心であり、該排気口26より充分大きな開口面積を有し、前記第1円筒空間18、第2円筒空間19に連通している。
【0033】
ウェーハの処理に於いては従来例と同様であるので説明を省略し、以下はウェーハの降温作用について説明する。
【0034】
前記流量調整弁31、流量調整弁29を開放して冷却ガス(空気、又は窒素ガス等の不活性ガス)を供給する。
【0035】
前記第1円筒空間18に流入した冷却ガスは降温作用に於ける主流の冷却ガス流であり、該第1円筒空間18を上昇する過程で、前記反応管1と均熱管17とを同時に冷却する。冷却ガスは前記排気口26を通って前記排気導路27より排気される。
【0036】
又、前記第3円筒空間22に供給された冷却ガスは副流の冷却ガス流であり、前記ガス吹出し口25を通って前記第2円筒空間19に流入し、前記均熱管17の略上半部を外面より冷却し、冷却後前記排気導路27に流入して排気される。
【0037】
上記した様に、主流冷却ガスを前記第1円筒空間18に流入させ、熱容量の小さい反応管1を直接冷却するので、前記ウェーハ5に対する冷却効果が大きく該ウェーハ5は急速に冷却される。
【0038】
尚、冷却ガスが前記第1円筒空間18を上昇する過程で、前記反応管1、均熱管17からの吸熱により温度が上昇し、前記反応管1の上部、即ち上部のウェーハ5の冷却効果が低下するが、前記均熱管17の上半部は副流冷却ガスにより冷却されるので、該副流冷却ガスによる冷却と、前記主流冷却ガスとの相乗冷却作用により、ウェーハは全域で均等に冷却される。
【0039】
冷却の状態を図2を参照して説明する。図2(B)中、B線は主流冷却ガスによる冷却効果を示し、図2(B)中、C線は副流冷却ガスによる冷却効果を示している。主流冷却ガスの冷却効果は炉の上部に於いて低下している。
【0040】
図2(A)中、A線は主流、副流冷却ガスによる合成冷却効果を示している。主流冷却ガスの流路上での冷却効果の低減を副流冷却ガスが補充し、全体として均等な冷却効果が得られているのが分かる。
【0041】
次に、本実施の形態に於けるウェーハ金属汚染の抑制作用について説明する。
【0042】
金属汚染の現象は、ヒータ源である発熱線11が高温となり、金属イオンが放出され、拡散現象によって移動する。移動した金属イオンは温度の低い部位(部材)に吸収される。
【0043】
本発明は、斯かる金属イオンの拡散現象を利用したものであり、前記排気口26部分を低温化し、該排気口26で金属イオンを捕獲し、金属イオンが前記均熱管17内に拡散しない様にしたものである。
【0044】
前記排気口26は前記第1円筒空間18を流れた主流冷却ガスが前記排気口26のノズル形状の効果で絞られ前記排気導路27より排出される。更に、前記第2円筒空間19を上昇した副流冷却ガスが絞られ、前記排気口26のノズル形状により抵抗少なく前記排気導路27に導かれ排出される。従って、前記排気口26部分を流れる主流冷却ガス、副流冷却ガスの流速は大きく、前記排気口26は他の部分より冷却効果が大きい。又、該排気口26は前記発熱線11より離れた位置にあり、該発熱線11からの熱を受け難い。
【0045】
尚、実測によればヒータ温度が1000℃で前記上部断熱材24の排気口26近傍が130℃前後というデータが得られており、従って、該排気口26と上部断熱材24の温度差を考慮しても、前記排気口26の温度は180℃前後というデータが得られている。この温度は、ウェーハ温度より充分に低く、金属イオンの吸収効果も充分に得られる。
【0046】
又、前記均熱管17の上部が絞られて、前記排気口26が開口されていることから、前記ウェーハ5からの熱の逃げが抑制され、該ウェーハ5の均熱加熱を可能としている。
【0047】
本発明によれば、降温速度は8インチのプロセスウェーハを150枚処理した場合で、50〜60℃/min の降温速度が得られている。
【0048】
尚、上記実施の形態で、前記流量調整弁29、流量調整弁31を調整し、第1円筒空間18、第2円筒空間19の冷却ガスの流量を制御することで、前記ウェーハ5の冷却状態を制御することができる。又、前記ガス吹出し口25の分布状態、例えば上方に向かって数を多くする等の選択をすることも可能であり、又該ガス吹出し口25は円筒断熱材23の上下に亘り全面に設け、分布状態を適宜選択する様にしてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上述べた如く本発明によれば、反応管、均熱管、ヒータが同心に設けられ、前記反応管内部で基板が熱処理される熱処理装置に於いて、前記反応管と均熱管との間に第1空間が形成され、前記均熱管と前記ヒータ間に第2空間が形成され、前記第1空間に冷却ガスを供給し、前記均熱管の上端より排出すると共に前記ヒータの外周囲から前記第2空間に冷却ガスを供給し、前記ヒータの上端より排出する様構成したので、熱容量の小さい反応管が冷却ガスにより直接冷却されるので、基板に対する冷却効果が大きく、又反応管と共に均熱管を同時に直接冷却するので、大きな降温速度が得られる。更に、前記均熱管を外側から補助的に冷却するので、冷却の態様を選択、例えば上部を部分的に冷却等すれば降温時に於ける熱分布を均等にすることが可能である等の優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す断面図である。
【図2】同前実施の形態に於ける降温時の温度分布を示す線図である。
【図3】従来例の概略断面図である。
【図4】他の従来例の断面図である。
【図5】該他の従来例の部分図である。
【符号の説明】
1 反応管
4 ボート
5 ウェーハ
16 ヒータ
17 均熱管
18 第1円筒空間
19 第2円筒空間
23 円筒断熱材
24 上部断熱材
25 ガス吹出し口
26 排気口
27 排気導路
29 流量調整弁
31 流量調整弁
Claims (3)
- 反応管、均熱管、ヒータが同心に設けられ、前記反応管内部で基板が熱処理される熱処理装置に於いて、前記反応管と均熱管との間に第1空間が形成され、前記均熱管と前記ヒータとの間に第2空間が形成され、前記均熱管上部が絞られ、絞られた上端に該均熱管と同心に排気口が開口され、前記ヒータ上端の上部断熱材に下面開口が前記排気口と同心である排気導路が形成され、前記下面開口は前記排気口より大きな開口面積を有すると共に前記第1空間と前記第2空間に連通しており、前記第1空間に冷却ガスを供給し、前記排気口より排出すると共に前記ヒータの外周囲から前記第2空間に冷却ガスを供給し、前記第1空間の冷却ガス及び前記第2空間の冷却ガスを、前記下面開口より排出する様構成したことを特徴とする熱処理装置。
- 反応管、均熱管、ヒータが同心に設けられ、前記反応管と前記均熱管との間に第1空間が形成され、前記均熱管と前記ヒータとの間に第2空間が形成され、前記均熱管は上部が絞られ、絞られた上端に該均熱管と同心に排気口が開口され、前記ヒータ上端の上部断熱材に排気導路が形成され、該排気導路の下面には前記排気口と同心で該排気口よりも大きな開口面積を有すると共に、前記第1空間と前記第2空間と連通した下面開口が形成され、前記反応管の内部で基板を処理する熱処理方法であって、前記第1空間に冷却ガスを供給し、前記排気口を経て前記下面開口より排出すると共に前記ヒータの外周囲から前記第2空間に冷却ガスを供給し、前記排気口の周囲から前記下面開口より排出する工程を有することを特徴とする熱処理方法。
- 反応管、均熱管、ヒータが同心に設けられ、前記反応管と前記均熱管との間に第1空間が形成され、前記均熱管と前記ヒータとの間に第2空間が形成され、前記均熱管は上部が絞られ、絞られた上端に該均熱管と同心に排気口が開口され、前記ヒータ上端の上部断熱材に排気導路が形成され、該排気導路の下面には前記排気口と同心で該排気口よりも大きな開口面積を有すると共に、前記第1空間と前記第2空間と連通した下面開口が形成され、前記反応管の内部で基板を処理する半導体デバイスの製造方法であって、前記第1空間に冷却ガスを供給し、前記排気口を経て前記下面開口より排出すると共に前記ヒータの外周囲から前記第2空間に冷却ガスを供給し、前記排気口の周囲から前記下面開口より排出する工程を有することを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
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