JP4364346B2 - 車輪 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、田植機、レンコン収穫機、湛水直播機、管理機等に使用される車輪に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図4〜図7に示すように、田植機やレンコン収穫機等に使用される農用の車輪1として、例えば、リム2にソリッドタイプのタイヤ3を固定して成るものがある。
この車輪1は、該車輪1の径方向中央部に位置する筒状のボス4と、このボス4から車輪径方向外方Dに突出する複数本の丸パイプ等からなるスポーク5と、これらスポーク5の車輪径方向外端部に固着された丸パイプ材等からなる円環状のリム2と、このリム2を全周に亘って被覆するように該リム2に固着されたゴム様弾性体で形成されたタイヤ3とから主構成されているゴム焼き付け型車輪である。
【0003】
前記ボス4は、車輪径方向の面に直交する方向(車輪軸心方向E)の軸心を有していて、田植機等の車軸に外嵌されて固定され、車軸と共に車輪1が回転することで田植機等が走行する。
タイヤ3は、リム2を全周に亘って被覆するように該リム2に固着された環状のタイヤ本体6を備えており、このタイヤ本体6の外周側(接地面側)には、直進性を確保する大リブ7及び小リブ8と、トラクションを確保するラグ9とが、それぞれ車輪周方向Gに間隔をおいて且つタイヤ本体6から一体的に突出するように形成されている。
【0004】
大リブ7及び小リブ8は、タイヤ本体6の車輪軸心方向Eの中央部に設けられると共に、車輪周方向Gに亘って且つ交互に設けられている。
ラグ9は、大リブ7及びタイヤ本体6から一体的に突出するように、各大リブ7の側方に位置し、且つ大リブ7の右側方(車輪軸心方向E一側)に位置するラグ9と、大リブ9の左側方(車輪軸心方向E他側)に位置するラグ9とが、車輪周方向Gにおいて交互に配置されるように(千鳥状に)設けられている。
また、ラグ9は側面視で略三角形状を呈しており、その車輪軸心方向端面9aはタイヤ本体6の車輪軸心方向E端部と面一状とされ、該端面9aには、軽量化及びクッション性能の向上を目的とした凹部10が形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の車輪1にあっては、該車輪1を田植機等に装着して水田等にて作業を行った場合に(圃場走行時に)、土表面下で、ラグ9の端面9aに設けられた凹部10に泥土が入るので、ラグ9が土表面から抜け出ると、凹部10によって泥土が持ち上げられることとなり、馬力損失が大となると共に、作業終了後に車輪1を洗浄する際において、凹部10に詰まった泥土を取り出すのに労力を要する(特に,凹部10に詰まった泥土が乾燥すると取り出すのが困難である)という問題がある。
【0006】
また、前記従来の車輪1にあっては、圃場走行時に、車輪周方向Gで隣り合うラグ9間に詰まった泥土が持ち上げられるので、前記と同様に、馬力損失が大となると共に、作業終了後に車輪1を洗浄する際において、ラグ9間に詰まった泥土を取り出すのに労力を要するという問題もある。
さらに、前記従来の車輪1において、タイヤ本体6の反接地側(内周側)の面は、車輪軸心方向E中央部から外方に向かうに従って車輪径方向外方Dに移行する斜面Fとされており、この斜面Fと車輪軸心方向Eとの成す角度α(これを傾斜角度という)は40°以下とされている。
【0007】
この傾斜角度αが40°以下であると、圃場走行時に、前記斜面Fで泥を持ち上げるため、馬力損失が大となるという問題もある。
そこで、本発明は、タイヤによって持ち上げられる泥土を減少させると共にタイヤへの泥付きや泥詰まりを減少させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明が前記目的を達成するために講じた技術的手段は、ゴム様弾性体から形成されたタイヤを備え、このタイヤは環状のリムに固定されるタイヤ本体と、このタイヤ本体の外周側に車輪周方向に間隔をおいて設けられたラグとを備えて構成され、前記タイヤ本体は、リムが埋設された内周側部分と、リムよりも車輪径方向外方に位置する外周側部分とを備えている車輪において、
タイヤ本体の外周側部分が、内周側部分よりも車輪軸心方向外方側に張り出し状とされており、
タイヤ本体の外周側部分の側部の弾性変形により車輪周方向で隣り合うラグ間に詰まった泥土を該ラグから剥離させるべく、リムの車輪径方向外方側の端部よりも車輪径方向外方側で且つタイヤ本体の外周側部分の内周側の面より内周側に空間が形成されるように、タイヤ本体の外周側部分の内周側の面からタイヤ本体の内周側部分の側面にかけてタイヤ本体の内部側に向けて凹む窪みが形成されていることを特徴とする。
【0009】
また、ラグの車輪軸心方向端面に凹部が形成され、この凹部の、車輪径方向内方側が、車輪径方向内方に向かって開放状に形成されていてもよい。
前記構成に加えて、ラグの車輪軸心方向端面がタイヤ本体の車輪軸心方向端部よりも車輪軸心方向外方に突出しているのがよい。
また、前記構成に加えて、タイヤ本体側面の、外周側部分と内周側部分との間が、タイヤ本体内部側に向けて凹む湾曲状に形成されているのがよい。
さらに、タイヤ本体の外周側部分の車輪軸心方向幅をBとし、タイヤ本体の内周側部分の車輪軸心方向幅をCとしたとき、C/B≦0.7となるように形成されているのがよい。
【0010】
また、タイヤ本体の反接地側の面が、車輪軸心方向中央部から外方に向かうに従って車輪径方向外方に移行する斜面とされており、この斜面と、車輪軸心方向との成す角度が45°以上とされるのがよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、リム2にソリッドタイプのタイヤ3を固着してなる車輪1のリム2及びタイヤ3の断面を示している。
本実施の形態における車輪1も、従来の車輪と同様に、車輪1の径方向中央部に位置していて田植機等の車軸に取り付けられるボスと、このボスから車輪径方向外方Dに突出する複数本のスポークと、これらスポークの車輪径方向外端部に固着された円環状のリム2と、このリム2を全周に亘って被覆するように該リム2に固着されたゴム等の弾性体で形成されたタイヤ3とから主構成されているゴム焼き付け型車輪である。
【0012】
また、タイヤ3は、リム2を全周に亘って被覆するように該リム2に固着された環状のタイヤ本体6を備えており、このタイヤ本体6の外周側(接地面側)には、直進性を確保する大リブ7及び小リブ8と、トラクションを確保するラグ9とが、それぞれ車輪周方向Gに間隔をおいて且つタイヤ本体6から一体的に突出するように形成されている。これら大リブ7、小リブ8及びラグ9の配置構成等は従来のものと略同様である。
タイヤ本体6は、車輪径方向内方H側に位置する内周側部分6Aと、車輪径方向外方D側に位置する外周側部分6Bとに大別され、内周側部分6Aにリム2が埋設状とされ、外周側部分6Bはリム2よりも車輪径方向外方D側に位置する。
【0013】
タイヤ本体6の外周側部分6Bは、内周側部分6Aよりも車輪軸心方向E外方側に張り出し状とされている。
また、タイヤ本体6側面(車輪軸心方向E端面)の車輪径方向内方H側部分(外周側部分6Bと内周側部分6Aとの間)は、外周側部分6Bの内周側の面13から内周部分6Aの側面14に亘って、タイヤ本体6の内部側に向けて凹む湾曲状に(タイヤ本体6の外部に中心をもつアール形状に)形成されている。
したがって、従来の車輪のタイヤ本体に比べ、この実施の形態におけるタイヤ本体6の外周側部分6Bの車輪軸心方向E端部側の張り出し部分(図2のJ部分)の剛性が低下していて該部分の図2矢示K方向の弾性変形が容易となり、該張り出し部分の走行時の矢示K方向の動きによって、車輪周方向Gで隣り合うラグ9間に詰まった泥土11をラグ9から効果的に剥離(離反)させることができると共に、走行中に路面等からタイヤ本体6に作用する衝撃、振動が、前記外周側部分6Bの張り出し部分で吸収、緩和され、乗心地を向上させることができる。
【0014】
なお、前記構成を換言すると、タイヤ本体6の側面の車輪径方向内方H側部分に、タイヤ本体6の内部側に向けて湾曲状に凹む窪み17が形成されていると言え、この窪み17を形成することにより、ゴム量を削減し、軽量化が図れるという効果を奏するということが言える。
前記タイヤ本体6は、その外周側部分6Bの車輪軸心方向幅をBとし、内周側部分6Aの車輪軸心方向幅をCとしたときに、C/B≦0.7となるように形成されているのが好ましい。
【0015】
なお、図1及び図2のものでは、タイヤ本体6側面の窪み17は、外周側部分6Bの内周側の面13から内周部分6Aの側面14に亘って湾曲状とされているが、図3に示すように、外周側部分6Bの内周側の面13及び内周側部分6Aの側面14に直線部分16を備えているものであってもよい。
また、ラグ9の車輪軸心方向E端面9aは、タイヤ本体6(の外周側部分6B)の車輪軸心方向E端部よりも車輪軸心方向E外方に突出しており、さらに詳しくは、ラグ9の車輪軸心方向E端面9aの車輪径方向内方H側部分が、タイヤ本体6の外周側部分6Bの車輪軸心方向E端部よりも車輪軸心方向E外方に寸法Aだけ突出している(逆に言うと、タイヤ本体6の外周側部分6Bの車輪軸心方向E端部が、ラグ9の車輪軸心方向E端面の車輪径方向内方側部分よりも寸法Aだけ車輪軸心方向E内方に位置する)。
【0016】
そして、ラグ9の車輪軸心方向E端面に形成された凹部10の車輪径方向内方H側が、車輪軸心方向内方Hに向かって開放状とされており、水田等での作業時において、凹部10内に入って持ち上げられる泥土等が、前記凹部10の開放部分12から排出されるように構成されている。
なお、タイヤ本体6の外周側部分6Bの車輪軸心方向E端部と、ラグ9の車輪軸心方向E端面の車輪径方向内方H側部分とが、略面一状とされているものでは、タイヤ本体6の外周側部分6Bの側面の凹部10に対応する部分に、車輪径方向の溝を形成することで、凹部10の車輪径方向内方H側を、車輪軸心方向内方Hに向かって開放状とすることができる。
【0017】
タイヤ本体6の反接地側(内周側)の面は、車輪軸心方向E中央部から外方に向かうに従って車輪径方向外方Dに移行する斜面Fとされており、この斜面Fと車輪軸心方向Eとの成す傾斜角度αは45°以上とされている。
この傾斜角度αを45°以上とすることで、タイヤ本体6の内周側の面で持ち上げられる泥土を減少させることができる。
なお、本発明は、前記実施の形態のように、ソリッドタイプのタイヤ3を備えた車輪1に限定されることはなく、本発明を、リムに空気入りタイヤを着脱自在に装着してなる構成の車輪に採用してもよい。
【0018】
また、本発明とは関係のない部分の車輪1の構成は種種設計変更可能である。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、ゴム様弾性体から形成されたタイヤを備え、このタイヤは環状のリムに固定されるタイヤ本体と、このタイヤ本体の外周側に車輪周方向に間隔をおいて設けられたラグとを備えて構成され、前記タイヤ本体は、リムが埋設された内周側部分と、リムよりも車輪径方向外方に位置する外周側部分とを備えている車輪において、
タイヤ本体の外周側部分が、内周側部分よりも車輪軸心方向外方側に張り出し状とされており、
タイヤ本体の外周側部分の側部の弾性変形により車輪周方向で隣り合うラグ間に詰まった泥土を該ラグから剥離させるべく、リムの車輪径方向外方側の端部よりも車輪径方向外方側で且つタイヤ本体の外周側部分の内周側の面より内周側に空間が形成されるように、タイヤ本体の外周側部分の内周側の面からタイヤ本体の内周側部分の側面にかけてタイヤ本体の内部側に向けて凹む窪みが形成されていることにより、タイヤ本体の外周側部分の側部の弾性変形が比較的容易となり、該タイヤ本体の外周側部分の側部の走行時における動きにより、車輪周方向に隣り合うラグ間に詰まった泥土をラグから剥離させることができ、馬力損失の軽減を図ることができると共に、洗浄時の労力の軽減を図ることができ、さらに、走行中に路面等からタイヤに作用する衝撃、振動を効果的に吸収、緩和でき、乗心地を向上させることができる。
【0020】
また、ラグの車輪軸心方向端面に凹部が形成され、この凹部の、車輪径方向内方側が、車輪径方向内方に向かって開放状に形成されていることにより、凹部による泥土の持ち上げ、及び、凹部内への土付き、土詰まりを軽減することができ、馬力損失の軽減を図ることができると共に、洗浄時の労力の軽減を図ることができる。
また、ラグの車輪軸心方向端面をタイヤ本体の車輪軸心方向端部よりも車輪軸心方向外方に突出させることにより、車輪径方向内方側が車輪径方向内方に向かって開放状とされた凹部を容易に形成できる。
【0021】
また、タイヤ本体側面の、外周側部分と内周側部分との間を、タイヤ本体内部側に向けて凹む湾曲状に形成することにより、タイヤ本体の外周側部分の側部の剛性を適度に保持しつつ、該側部の弾性変形による前記効果を奏することができる。
また、タイヤ本体の外周側部分の車輪軸心方向幅をBとし、タイヤ本体の内周側部分の車輪軸心方向幅をCとしたとき、C/B≦0.7となるように形成されることにより、タイヤ本体の外周側部分の側部の剛性を適度に保持しつつ、該側部の弾性変形による前記効果を奏することができる。
【0022】
また、タイヤ本体の反接地側の面が、車輪軸心方向中央部から外方に向かうに従って車輪径方向外方に移行する斜面とされており、この斜面と、車輪軸心方向との成す角度を45°以上とすることにより、該斜面による泥土の持ち上げが軽減でき、馬力損失の軽減及び洗浄時の労力の軽減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る車輪のタイヤを径方向の面で切断した断面図である。
【図2】 本発明に係る車輪のタイヤを径方向の面で切断した断面図である。
【図3】 本発明の他の実施の形態に係る車輪のタイヤを径方向の面で切断した断面図である。
【図4】 従来の車輪の側面図である。
【図5】 従来の車輪のタイヤの外周側の展開平面図である。
【図6】 図4のL−L線矢示断面図である。
【図7】 図4のM−M線矢示断面図である。
【符号の説明】
1 車輪
2 リム
3 タイヤ
6 タイヤ本体
6A 内周側部分
6B 外周側部分
10 ラグ
B タイヤ本体の外周側部分の車輪軸心方向幅
C タイヤ本体の内周側部分の車輪軸心方向幅
E 車輪軸心方向
D 車輪径方向外方
G 周方向
H 車輪軸心方向内方
F 斜面

Claims (6)

  1. ゴム様弾性体から形成されたタイヤ(3)を備え、このタイヤ(3)は環状のリム(2)に固定されるタイヤ本体(6)と、このタイヤ本体(6)の外周側に車輪周方向(G)に間隔をおいて設けられたラグ(9)とを備えて構成され、前記タイヤ本体(6)は、リム(2)が埋設された内周側部分(6A)と、リム(2)よりも車輪径方向外方(D)に位置する外周側部分(6B)とを備えている車輪において、
    タイヤ本体(6)の外周側部分(6B)が、内周側部分(6A)よりも車輪軸心方向(E)外方側に張り出し状とされており、
    タイヤ本体(6)の外周側部分(6B)の側部の弾性変形により車輪周方向(G)で隣り合うラグ(9)間に詰まった泥土を該ラグ(9)から剥離させるべく、リム(2)の車輪径方向外方(D)側の端部よりも車輪径方向外方(D)側で且つタイヤ本体(6)の外周側部分(6B)の内周側の面(13)より内周側に空間が形成されるように、タイヤ本体(6)の外周側部分(6B)の内周側の面(13)からタイヤ本体(6)の内周側部分(6A)の側面(14)にかけてタイヤ本体(6)の内部側に向けて凹む窪み(17)が形成されていることを特徴とする車輪。
  2. ラグ(9)の車輪軸心方向(E)端面に凹部(10)が形成され、この凹部(10)の、車輪径方向内方(H)側が、車輪径方向内方(H)に向かって開放状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の車輪。
  3. ラグ(9)の車輪軸心方向(E)端面がタイヤ本体(6)の車輪軸心方向(E)端部よりも車輪軸心方向(E)外方に突出していることを特徴とする請求項1又は2に記載の車輪。
  4. タイヤ本体(6)側面の、外周側部分(6B)と内周側部分(6A)との間が、タイヤ本体(6)内部側に向けて凹む湾曲状に形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の車輪。
  5. タイヤ本体(6)の外周側部分(6B)の車輪軸心方向(E)幅をBとし、タイヤ本体(6)の内周側部分(6A)の車輪軸心方向(E)幅をCとしたとき、C/B≦0.7となるように形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の車輪。
  6. タイヤ本体(6)の反接地側の面が、車輪軸心方向(E)中央部から外方に向かうに従って車輪径方向外方(D)に移行する斜面(F)とされており、この斜面(F)と、車輪軸心方向(E)との成す角度が45°以上とされていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車輪。
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