JP4366756B2 - 回転式充填装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は回転式充填装置に係り、特に、充填バルブの開閉用に電磁弁を用い、充填開始のタイミングを電気的に制御するようにした回転式充填装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
回転式充填装置は、一般に、モータにより回転駆動される回転体と、この回転体の外周部に円周方向等間隔で設けられた複数の容器保持手段と、これら各容器保持手段にそれぞれ対応してその上方に設けられ、充填液通路を連通遮断する液バルブ等の作動弁を有する複数の充填バルブを備えている。そして、前記液バルブ等の開閉用に電磁弁を用いて電気的に開閉を制御するようにしたものが従来から知られている。
【0003】
このような回転式充填装置では、エンコーダ等の回転位置検出手段によって回転体の絶対回転位置を検出し、所定の回転位置に到達した充填バルブの電磁弁に開放指令を出力して電磁弁を作動させると、エアシリンダが作動して充填バルブを開放し容器内への充填が行なわれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記のように充填バルブの開閉用に電磁弁を用い、充填開始のタイミングを電気的に制御するようにした回転式充填装置では、電磁弁に開放指令信号を送って電磁弁を作動させた後、充填される液体が実際に充填ノズルから流れ出るまでには時間差があるため、回転体の回転速度が変動すると、有効に充填が行われる回転角が変化してしまう。特に、高速運転をすると、ノズルから液が流れ出るまでに回転移動する角度が拡大するので、有効に充填を行うことができる回転角が小さくなってしまう。このように有効に充填を行う回転角が小さくなると、充填区間内で充填を終了させるために、充填中の流量を大きくしなければならないので、充填精度が悪くなると言う問題があった。
【0005】
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、充填有効角度をできるだけ大きくすることを可能にした回転式充填装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る回転式充填装置は、回転体と、この回転体の外周部に円周方向等間隔で設けられた複数の充填バルブと、各充填バルブにそれぞれ対応して回転体に設けられた複数の容器保持手段と、回転体の絶対回転位置を検出する回転位置検出手段と、この回転位置検出手段からの回転位置信号に基づき所定の回転位置において充填バルブに開放指令を出力する制御装置とを備えており、さらに、回転体の回転速度を検出する速度検出手段を設けるとともに、充填バルブに開放指令を出力する回転位置として基準とする回転速度におけるバルブ開放位置を設定し、回転体の回転速度が前記基準とする回転速度より速くなった場合には、前記制御装置により、前記バルブ開放位置から回転方向上流側の所定位置までに位置する充填バルブ全てに対して開放指令を出力して、充填バルブに開放指令を出力する回転位置を前記バルブ開放位置から回転方向上流側に変更するようにしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態により本発明を説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る回転式充填装置の概略構成を示す平面図であり、容器搬送コンベヤ2により連続的に搬送されてきた容器4は、タイミングスクリュー6によって所定の間隔に切り離され、このタイミングスクリュー6と同期運転されている入口スターホイール8の各ポケットに引き渡され、さらに、これらタイミングスクリュー6および入口スターホイール8と同期運転されている充填装置の回転体10内に導入される。
【0008】
回転体10には、その外周寄りに円周方向等間隔で複数の充填バルブ12が設けられ、これら各充填バルブ12の下方に、それぞれ、前記入口スターホイール8から受け取った容器4を保持して搬送する容器保持手段(図示せず)が設けられている。この回転体10はモータ14によって回転駆動されるようになっており、入口スターホイール8から容器保持手段に引き渡された容器4は、回転体10の回転に伴って回転搬送される間に、所定の角度範囲(例えば、図1のaからdの範囲)で前記充填バルブ12が開放されて液体が充填され、その後、出口スターホイール16を介して前記容器搬送コンベヤ2上に排出されて次の工程に送られる。
【0009】
図2は前記充填バルブ12の一例を示すもので、図示しない充填液タンクから充填ノズル18へ充填液を供給する充填液通路20を液バルブ22によって連通遮断するようになっている。液バルブ22は、シリンダ24内を上下の圧力室26,28に区画するピストン30に、ピストンロッド32を介して連結された弁体34と、前記充填液通路20の内面に形成された弁座36とから構成されており、非作動時には、上方の圧力室26内に配置されたスプリング38によってピストン30が下方へ付勢されて、弁体34が弁座36に着座することにより前記充填液通路20を閉鎖している。
【0010】
また、ピストン30の下方の圧力室28は、電磁弁(図示せず)を介してエア圧力源に接続されており、電磁弁の作動によりこの下側圧力室28に圧力エアが導入されると、ピストン30とともに弁体34が上昇して液バルブ22が開放し、充填液通路20および充填ノズル18を介して容器4内に充填が行われる。充填液通路20を通って容器4内に充填される液量は、充填液通路20に設けた流量計40によって計量される。
【0011】
図3は前記液バルブ22開閉用の電磁弁の作動を制御する制御装置42の構成を示すブロック図であり、この図3により制御装置42の作用について説明をする。この回転式充填装置には、前記モータ14によって回転される回転体10の回転位置を検出するエンコーダ44が設けられており、回転体10の回転に伴ってエンコーダ44が発生するパルスを、制御装置42のカウンター46に入力してそのパルス数をカウントしている。回転体10には、原点を検出する原点検出手段(図示せず)が設けられており、この原点検出手段が原点を検出すると、前記カウンタ46にリセット信号48が入力されてこのカウンタ46のカウント数をリセットする。これにより回転体10が一回転して所定の基準位置に戻ったことを検出できるようにしている。
【0012】
制御装置42には、回転体10の回転速度を検出する回転速度検出手段50が設けられており、前記カウンタ46からカウント数が入力され、単位時間あたりのカウント数により回転体10の回転速度を検出する。また、この回転速度は、運転中に変更可能であり、充填装置の上流側あるいは下流側の容器4の量に応じて、または、異なるサイズの容器4に変更する場合等に調節するようになっており、この場合には、速度変更手段52からモータ14に指令信号を送りモータ14の回転速度を変更する。
【0013】
制御装置42には、回転体10の回転速度と開放される充填バルブ12との関係が予め設定されてデータ54として記憶されている。また、制御装置42の演算手段56には、前記カウンター46のカウントしたカウント数が入力されるとともに、前記回転速度検出手段50の検出した回転体10の回転速度が入力されており、演算手段56は、この回転速度における前記バルブ・速度相関データ54から、カウント数に応じて開放する充填バルブ12のナンバーを決定し、このナンバーの充填バルブ12を開放するバルブ開放指令58をバルブ駆動手段60に出力し、バルブ駆動手段60が前記電磁弁を作動させて該当する充填バルブ12を開放する。回転体10の回転速度が変更された場合には、その回転速度におけるカウント数とバルブ位置との関係から開放される充填バルブ12を選定し、その充填バルブ12に対しバルブ開放指令58を出力する。
【0014】
なお、搬送コンベヤ2上には容器センサ62が設けられており、この容器センサ62が、前記回転体10と同期運転されているタイミングスクリュー6が搬送する容器4の有無を検出し、前記演算手段56に入力する。この容器センサ62から容器有りの信号が演算手段56に入力されたときにだけ、演算手段56が、この容器4と対応する充填バルブ12のナンバーを認識してこの充填バルブ12に対して前記バルブ開放指令58を出力する。
【0015】
【実施例】
前記構成の回転式充填装置の作動について具体例により説明する。回転体10に設けられた充填バルブ12の数が30であり、カウンター46によるカウント数が40カウントで充填バルブ12が1ピッチとすると、1200カウントで回転体10が一回転することとなる。200bpmの能力で運転する場合を基準として制御を行い、例えば、カウンター46によるカウント数が100カウントでナンバー1バルブを開放することにする(図1のa位置が200bpmの場合のバルブ開放位置を示す)。すると、次のナンバー2バルブはカウント数が140カウントになると前記a位置に到達して開放される。以下、ナンバー3バルブ以降も順に40カウントごとに図1のa位置に到達して開放される。その後、1180カウントでナンバー28バルブが開放され、1200カウントでカウンター46がリセットされた後20カウントでナンバー29バルブが、そして、60カウントでナンバー30バルブが開放される。
【0016】
この回転式充填装置は、運転能力(回転体10の回転速度)を調整できるようになっており、その上流側あるいは下流側の容器4の量に応じて、または、処理される容器4のサイズが変更されて充填容量が変わった場合等に運転能力を変更する。例えば、下流側の処理機への容器供給量が不足してきた場合や、1リットルの容器4への充填を行った後500ミリリットルの容器4への充填に変更する場合等には、この充填装置の運転速度を速める。そこで、この実施例では処理能力を前記200bpmから400bpmに変更して制御を行うことにする。
【0017】
この場合には、カウンター46のカウント数が100カウントになると、このカウント数を100〜180カウントに読み替え、ナンバー1,ナンバー2,ナンバー3の3バルブを開放する。つまり、100カウントの時点でナンバー1バルブは図1のa位置にあり、このナンバー1バルブから80カウント分回転方向後方側(図1中のb位置)にあるナンバー3バルブまでに同時にバルブ開放指令58を出力する。次にカウント数が140になると、このカウントを140〜220カウントに読み替えて、ナンバー2,ナンバー3,ナンバー4バルブを開放する。このように運転速度が速くなったときには、前記200bpmでの基準の制御の場合よりも、回転方向の上流側(後方側)の充填バルブ12を開放する。
【0018】
この実施例では、200bpmの能力で運転している場合には図1のa位置にある充填バルブ12を開放するように電磁弁にバルブ開放指令58を送るが、400bpmではa位置からb位置までの間に位置する充填バルブすべてに対してバルブ開放指令58が出されて開放される。従って、高速運転時には、低速運転時よりも早い時点で電磁弁を開放するので、バルブ開放指令58から実際に液バルブ22が開放して液体がノズル18から充填され始めるまでの間に時間差があっても、十分な有効充填角度を確保することができる。
【0019】
なお、運転速度が速くなった場合(例えば400bpm)に、遅い速度(例えば200bpm)で運転していた場合よりも回転方向上流側のバルブにバルブ開放指令を出力すればよいので、100カウント時にナンバー3バルブ(基準となる200bpmで運転している場合には180カウントでバルブ開放指令58が出される)を開放することにより目的を達成することができるが、運転速度の切換えの時点で、中間のバルブに対する開放指令58が抜けてしまうので、開放するバルブを連続する3バルブとしている。また、前記制御装置42には、開放バルブ記憶手段64が設けられており、一度開放指令が出されたバルブは、充填区間の最後まで記憶されており継続して充填が行われる。
【0020】
また、運転速度をさらに速くして600bpmにした場合には、100カウントを100〜260カウントに読み替えてナンバー1バルブからナンバー5バルブまでの5個のバルブに同時にバルブ開放指令58を出力する。つまり、100カウントの時点でナンバー1バルブは図1のa位置にあり、このナンバー1バルブから160カウント分回転方向後方側(図1中のc位置)にあるナンバー5バルブまでに同時にバルブ開放指令58を出力する。
【0021】
カウンター46のカウント数が140カウントになるとこのカウントを140〜300カウントに読み替え、ナンバー2バルブからナンバー6バルブまでの5個のバルブに開放指令を出力する。この実施例では、600bpmの能力で運転する場合には、100カウントの時点で図1のc位置のバルブまでにバルブ開放指令58を出力する。このように運転速度が速くなると、その速度に応じてバルブ開放指令58を出力するタイミングをさらに早めるので、十分な有効充填角度を確保することができる。なお、図1のc位置ではこの充填バルブに対応する容器保持手段にまだ容器4が供給されていないが、停止信号66によって運転が停止した場合に、回転体10が停止するまでに慣性等により回転する間に容器4が導入される範囲内であれば、容器4の供給前に、対応する充填バルブ12にバルブ開放指令58を出力しても問題はない。なお、前記のように基準の運転速度(200bpm)から、高速運転(400bpm,600bpm)に変更して運転している際に停止信号66が入力された場合には、前記基準の運転速度における制御に切り換えられる。
【0022】
前記実施例では、処理速度(この例では、200bpm、400bpm、600bpm)に応じて予め設定された回転速度と開放される充填バルブ12との関係を記憶しておき、このデータ54に基づいて充填バルブ12を順次開放するようにしたが、このような段階的な指令ではなく、回転速度の変動に応じて無段階でバルブ開放指令58を出力することもできる。
【0023】
例えば、カウンター46から入力されるカウント数と、回転速度検出手段50から入力される回転体10の回転速度から、演算手段56が以下の数式に基づいて演算を行い、該当する充填バルブ12を算出してバルブ開放指令58を出力するようにすることもできる。
加算するカウント(n)=速度(BPM)/定数(K) ……(1)
現在の速度(BPMnow)での開放するバルブに対するカウント
=現在のカウント数〜現在のカウント数+n ……(2)
【0024】
例えば、前記実施例と同様に100カウントでナンバー1バルブを開放するものとし、現在の運転速度が400bpmでカウント数が100、定数(K)=5とすると、(1)式からn=400/5=80、従って、(2)式から100〜180カウントに対応する充填バルブ12、すなわち、ナンバー1,ナンバー2およびナンバー3バルブに対してバルブ開放指令58が出力されることになる。また、運転速度が500bpmで、カウント数が150カウントとすると、n=500/5=100であり、150〜250カウントに対応するバルブ、すなわち、ナンバー3,ナンバー4バルブに対してバルブ開放指令58が出力される。
【0025】
なお、前記実施例では流量計40により充填流量を計測しつつ充填を行う流量充填装置について説明したが、流量充填装置に限るものではなく、ウエイト式充填装置あるいはタイマー式充填装置等であっても、充填開始のタイミングを電気的に制御しているものであれば適用可能である。また、前記実施例では、運転速度を変更した場合は、カウント数を読み換えて、このカウント数に対応するナンバーのバルブに開放指令を出力するようにしたが、直接バルブナンバーを指定するように設定することもできる。例えば、前記のように、200bpmで運転し、100カウントでナンバー1バルブを開放する場合に、400bpmに変更したときには、100カウントでナンバー1ないしナンバー3バルブにバルブ開放指令を出力するように設定しても良い。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、回転体と、この回転体の外周部に円周方向等間隔で設けられた複数の充填バルブと、各充填バルブにそれぞれ対応して回転体に設けられた複数の容器保持手段と、回転体の絶対回転位置を検出する回転位置検出手段と、この回転位置検出手段からの回転位置信号に基づき所定の回転位置において充填バルブに開放指令を出力する制御装置とを備えた回転式充填装置において、回転体の回転速度を検出する速度検出手段を設けるとともに、充填バルブに開放指令を出力する回転位置として基準とする回転速度におけるバルブ開放位置を設定し、回転体の回転速度が前記基準とする回転速度より速くなった場合には、前記制御装置により、前記バルブ開放位置から回転方向上流側の所定位置までに位置する充填バルブ全てに対して開放指令を出力して、充填バルブに開放指令を出力する回転位置を前記バルブ開放位置から回転方向上流側に変更するようにしたことにより、回転速度を速くした場合でも、十分な充填有効角を確保することができる。従って、低流量で時間をかけて充填することができるので、高精度な充填を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る回転式充填装置の全体の構成を簡略化して示す平面図である。
【図2】前記回転式充填装置に用いられる充填バルブの一例を示す縦断面図である。
【図3】前記回転式充填装置のバルブ開閉制御を行う制御装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 回転体
12 充填バルブ
14 モータ
42 制御装置
44 回転位置検出手段(エンコーダ)
50 速度検出手段

Claims (1)

  1. 回転体と、この回転体の外周部に円周方向等間隔で設けられた複数の充填バルブと、各充填バルブにそれぞれ対応して回転体に設けられた複数の容器保持手段と、回転体の絶対回転位置を検出する回転位置検出手段と、この回転位置検出手段からの回転位置信号に基づき所定の回転位置において充填バルブに開放指令を出力する制御装置とを備えた回転式充填装置において、
    回転体の回転速度を検出する速度検出手段を設けるとともに、充填バルブに開放指令を出力する回転位置として基準とする回転速度におけるバルブ開放位置を設定し、回転体の回転速度が前記基準とする回転速度より速くなった場合には、前記制御装置により、前記バルブ開放位置から回転方向上流側の所定位置までに位置する充填バルブ全てに対して開放指令を出力して、充填バルブに開放指令を出力する回転位置を前記バルブ開放位置から回転方向上流側に変更することを特徴とする回転式充填装置。
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