JP4428564B2 - 発色剤を塗布して発色させる描画材料 - Google Patents
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Description
また、紅や黄色に発色する材料がないため、いろいろな色が作り出せないという欠点があり、紅や黄色に発色し、絵の具や発色剤を塗った跡が目立った変色をしないという特徴を持った陰顕インクの性質を持った描画材料を作ることが課題であった。
さらに、極微量で強い呈色反応する材料を用いる、または安価で強い呈色反応する材料を用い、安価な材料費で製作することのできる陰顕インクの性質を持った描画材料を作ることが課題である。
(1)ヨウ化カリウムなどのヨウ化物と、発色剤に含ませた硝酸ビスマス、硫酸ビスマス、塩化ビスマスなどの三価のビスマス塩とのBiI4−イオン生成による黄色呈色反応。(2)黄血ソーダ、黄血カリウムなどのヘキサシアノ鉄(II)酸塩と、発色剤に含ませた硫酸鉄(III)、塩化鉄(III)、硝酸鉄(III)などの三価の鉄塩とのヘキサシアノ鉄(II)酸鉄(III)(プルシアンブルー)生成による青色呈色反応。
(3)ジメチルグリオキシムと、発色剤に含ませた硝酸ニッケル(II)、硫酸ニッケル(II)、塩化ニッケル(II)などの二価のニッケル塩との間で発生する紅色錯体生成による紅色呈色反応。
(4)サリチル酸やサリチル酸ナトリウム、サリチル酸カリウムなどのサリチル酸塩と、発色剤に含ませた硫酸鉄(III)、塩化鉄(III)、硝酸鉄(III)などの三価の鉄塩との橙色の呈色反応。本反応は水溶液中では赤紫の呈色反応を与えるが、紙に塗布した状態では橙色の呈色反応を与える。
(5)アルミノンと、発色剤に含ませた硫酸鉄(III)、塩化鉄(III)、硝酸鉄(III)などの三価の鉄塩との紅色の呈色反応。本反応は水溶液中では紫の呈色反応を与えるが、紙に塗布した状態では紅色の非常に強い呈色反応を与える。なお、アルミノンは三価のアルミニウム塩との紅色の呈色反応が分析化学の分野で広く利用されているが、呈色反応としては三価の鉄塩との反応がずっと強い反応を示し、本用途では三価の鉄塩との反応を利用する。
(6)タンニン酸またはタンニン酸塩と、発色剤に含ませた硫酸鉄(III)、塩化鉄(III)、硝酸鉄(III)などの三価の鉄塩との灰色または近黒色の呈色反応。本反応は水溶液中では青紫の強い呈色反応を与えるが、紙に塗布した状態では灰色または近黒色の呈色反応を与える。
なお、ヨウ化物、ヘキサシアノ鉄(II)酸塩、ジメチルグリオキシム、サリチル酸、サリチル酸塩、アルミノン、タンニン酸、タンニン酸塩はお互いに混合しても発色反応を起こさないため、それぞれを塗布しているときに混じっても発色せず、混合してこれらの中間色を出すこともできる。
また、ジメチルグリオキシムと発色剤に含ませた硝酸ニッケル(II)、硫酸ニッケル(II)、塩化ニッケル(II)などの二価のニッケル塩による錯体、またはアルミノンと発色剤に含ませた硫酸鉄(III)、塩化鉄(III)、硝酸鉄(III)などの三価の鉄塩との錯体は同じ紅色を与えるため、紅色の発色にアルミノンを用い、ジメチルグリオキシムを用いない場合には、発色剤側の二価のニッケル塩を省略することができる。
これら(1)から(6)の呈色反応は、それぞれ非常に少ない化合物量で強い発色を得るもので、使用する絵の具や発色剤の使い方から考えて、化合物濃度が低い状態で使いたい本用途に適した組み合わせである。また材料を製作する際の経済性も考慮して、少ない材料または安価な材料で発色を行わせることができ、その結果安価な画材を得ることができる。
ジエチルジチオカルバミン酸塩の黄変防止効果は顕著で、一旦黄変したヘキサシアノ鉄(II)酸塩水溶液も、これを加えると無色透明な溶液に戻る。しかし加えすぎるとヘキサシアノ鉄(II)酸塩と三価の鉄塩との間で起こる青色の反応を妨害し、黄色の呈色反応によりくすんだ青となるので、使用は少量に留めるか黄変した溶液を無色に戻すために少量用いる。
また、藍色は青に少量の紅を加えることで作成することもできるが、これだけでは深みのある藍が出ない。そこで[請求項4]に示したとおり、黄血ソーダなどのヘキサシアノ鉄(II)酸塩の青色の発色を補助し、鉄(III)塩と反応して深みのある青を強く発色させる効果を持ったタイロンを少量添加し、ヘキサシアノ鉄(II)酸塩−鉄(III)塩の青色にこの深みのある青を加えることで藍を発色させる。
また、[0005]の(6)で示したタンニン酸またはタンニン酸塩と、三価の鉄塩との灰色または近黒色化合物生成による灰色呈色反応は、中性か弱アルカリ性でないと良い発色を示さない。そこで、[請求項5]で示したように、発色剤に含まれる三価の鉄塩との灰色化合物生成反応を確実に起こさせるための補助材料として、炭酸カリウムなどの水溶性炭酸塩または水酸化ナトリウムなどの水溶性水酸化物、炭酸カルシウムなどの水に難溶性の炭酸塩の全てまたはいずれかをタンニン酸またはタンニン酸塩に添加する。
[0005]の(4)で示したサリチル酸塩と三価の鉄塩との橙色の呈色反応はこの目的で用いるもので、混合せず単独で用いて橙色を与えるために使用する。なお、前述のとおり本反応は水溶液中では赤紫の呈色反応であるが、紙に塗布した状態では橙色の呈色となる。
ここで単純にこれらを水に溶解させた溶液とすると、塩基性ビスマス塩が沈殿し、また紙に塗布したときには鉄(III)塩から水酸化鉄などの褐色物が析出し、汚い紙面になってしまう。
そこで[請求項6]では鉄(III)塩から褐色の生成物が発生しないようにリン酸を加えることを定義している。硫酸根や硝酸根が紙の塩類と反応して余剰となった鉄(III)塩は、このリン酸と強固に結合して無色のリン酸鉄となり、紙面を褐色に汚すことがない。
また、[請求項7]ではビスマス塩が塩基性ビスマス塩として白色沈殿を生じやすいことを防止する方策として、希硫酸などの無機酸を加えることを記述している。酸性にすることでビスマス塩は無色の溶液として溶解し、沈殿を生じない。白色の沈殿となった塩基性ビスマス塩は、ヨウ化物との黄色イオン生成には寄与しないため、ビスマス塩を沈殿させないようにする必要がある。
希硫酸などの無機酸は、硝酸、塩酸、リン酸でも可能であるが、硝酸は皮膚などのタンパク質と反応して茶色に変色させる作用があり、危険性も大きいので避けた方がよい。また、塩酸は塩素イオンを含んでおり、これが鉄(III)塩と反応した塩化鉄(III)は硫酸鉄(III)より黄色が強いため、紙に塗ったときの色を減らす意味では避けたほうがよい。リン酸は多用するとヘキサシアノ鉄(II)酸鉄(III)(プルシアンブルー)生成を妨害して青の発色が弱くなるため避けたほうが良い。従ってビスマス塩の沈殿防止に加える酸としては、希硫酸が最も適しているといえる。希硫酸濃度は例として後述するが、2%程度の濃度で十分ビスマス塩の沈殿防止効果が期待できる。
アルミノンは水溶液としたとき赤色をしているが、濃度の低い状態で紙に塗布すると色は目立たなくなり、ヘキサシアノ鉄(II)酸塩と混合するとさらに色は薄くなる。
なお、炭酸水素塩の例としては、前記に記載した炭酸水素カリウムの他に、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウムなどが、水溶性炭酸塩の例としては前記に記載した炭酸ナトリウムの他に、炭酸カリウム、炭酸アンモニウムなどが、水に難溶性の炭酸塩の例としては前記に記載した炭酸カルシウムの他に炭酸マグネシウムなどが適用できる。
こうした方法による場合には、たとえば以下のpH8.5程度またはそれ以下の弱アルカリ性に変色点を持つ次の化合物を組み合わせて、塗布時には非常に薄い塩酸などを加えてpH7未満の酸性側として黄色または赤色に発色させ、弱アルカリ性の発色剤を塗布したときにpH7.5以上のアルカリ性になるようにし、それぞれ強い黄、青、紅色に発色し、これらを組み合わせて赤橙黄緑青藍紫紅などの各種の色を出現させることができる。(1)BTB : pH7.6以上で黄色/緑色から青色に変色。
(2)PR : pH7.5以上で黄色から赤色、 pH8.4以上で紅色に変色。
(3)NR : pH8.0以上で赤色から黄色に変色。
(4)p−NP: pH7.0以上で無色から黄色に変色。
(5)m−NP: pH8.5以上で無色から黄色に変色。
上記の略号の意味はBTB:ブロムチモールブルー、PR:フェノールレッド、NR:ニュートラルレッド、p−NP:p−ニトロフェノール、m−NP:m−ニトロフェノールである。
なお、塗布時にpH7未満の酸性とするために加える酸として、非常に薄い塩酸を例示したが、これは薄いリン酸でも、薄い硫酸でも、薄い硝酸、クエン酸、酢酸、乳酸、酒石酸、蓚酸などでも適用できるが、乾いたときに酸の大部分が揮発して、絵の具が中性に近い状態となる塩酸が最も適していると考えられる。
炭酸カリウムの水溶液を、[0016]、[0017]で示した絵の具に塗布すると、pH8.5以上のアルカリ性となり、[0016]の(1)から(5)に示した化合物は全て変色点を過ぎてアルカリ性側の発色となる。時間が経つと、空気中の炭酸ガスの中和作用により、アルカリ性が下がってくるが、炭酸カリウムは炭酸ガスと反応して炭酸水素カリウムとなり、ここで吸湿性がなくなって炭酸ガスの吸収が停止する。このときのpHは約8.5で、十分アルカリ性側の発色を維持することができるpHである。従って経時変化による色あせが少ない。
なお、発色剤としては炭酸カリウム水溶液が最も適しているとしたが、炭酸ナトリウムも同様に適している。水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなども適用可能であるが、炭酸カリウムなどの炭酸塩に比べアルカリ性が強く、推奨できない。また炭酸アンモニウムも使用できるが、アンモニア臭があるため推奨できない。
[0016]に示した化合物に比して、仮に発色化合物としてフェノールフタレインやチモールフタレインを用いている場合には、これらは炭酸カリウムでは発色させることのできないpH域に変色点があり、水酸化ナトリウムなどのように、より高いpHを示す化合物を発色剤として使用せざるを得ないが、これは高いアルカリ性のため、より人体への危険性が高く、皮膚に付着した場合には強く肌を荒れさせる原因となる。また、空気中の炭酸ガスを吸収してpHが下がりやすく、高いpH域での変色点のためすぐに色が消えてしまう。
こうした本考案を適用するに適した紙を自製する場合の要点としては、多孔質で吸水性が高く過度の酸性にならないバッファ作用を持った炭酸カルシウムの粉末や、吸水性が高く、一旦吸収した本考案の絵の具を発色剤の塗布により外に逃がさない効果を持った、吸水ポリマーなどの材料を表面に含ませた紙が最も適している。
また、陰顕インクと呼ばれる画材に紅や黄色に発色する材料がなかったため、いろいろな色が作り出せないという欠点があり、紅や黄色に発色する材料を与え、3原色の混合によってさまざまな色を作り出すことができるようにするものである。
点眼器状の容器1に水10cc当たりヨウ化カリウム0.1g、チオ尿素0.025g、PVA0.2g、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム0.025gを溶解させ、黄色発色の絵の具原液1とする。
点眼器状の容器2に水10cc当たり黄血ソーダ0.1g、亜硫酸ナトリウム0.1g、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム0.01g、PVA0.2gを溶解させ、青色発色の絵の具原液2とする。保存は遮光容器内とする。
点眼器状の容器3に水10cc当たりジメチルグリオキシム0.07g、水酸化ナトリウム0.05g、炭酸カリウム0.18g、PVA0.2gを溶解させ、炭酸カルシウム微粉末0.2gをよく混合して紅色発色の絵の具原液3とする。ジメチルグリオキシムは予め3cc程度の水に上記の水酸化ナトリウムを溶かした溶液に溶かし、後で水に薄めるようにすると良く溶ける。
点眼器状の容器4に水5ccとエチルアルコール5ccを混合したエチルアルコール50%の液体を用意し、ここにサリチル酸0.2gを溶解させ、炭酸カルシウム微粉末2.0gを混合し、橙色発色の絵の具原液4とする。
点眼器状の容器5に水10cc当たりタイロン0.2gを溶解させ、タイロンの酸化防止のため0.2gの亜硫酸ナトリウムを溶解させ、赤色及び藍色発色のための絵の具発色補助原液5とする。保存は遮光容器内とする。
点眼器状の容器6に水10cc当たり炭酸カルシウム微粉末4.0gを混合し、赤色及び藍色発色のための絵の具発色補助原液6とする。
点眼器状の容器7に水100cc当たりリン酸0.26g、硫酸2.0g、硫酸鉄(III)0.66g、硝酸ニッケル(II)0.66gを溶解させ発色剤原液7とする。硫酸鉄(III)は溶けにくいが、少し暖めて十分攪拌していると完全に溶解する。
点眼器状の容器8にグリセリン100ccを準備し、硝酸ビスマス(III)4.0gを溶解させ、発色剤原液8とする。硝酸ビスマス(III)は溶けにくいが、少し暖めて十分攪拌していると完全に溶解する。
原液1 原液2 原液3 原液4 原液5 原液6 単位[cc]
1赤 1.1 1.1 0.55 0.55
2橙 3.3
3黄 3.3
4緑 2.6 0.7
5青 3.3
6藍 2.4 0.5 0.4
7紫 1.7 1.6
8紅 3.3
原液7 原液8 単位[cc]
発色剤9 3.0 1.0
塗った絵の具が乾いたら、[0028]で作成した発色剤9を塗ると、各色が発色して当初意図した絵が現れる。発色剤9の塗布は、はけなどを使い、液は付けすぎず、少なすぎず、ゆっくりとしみ込ませながら塗ると良い発色を示す。
なお、インクジェット紙としては、発明者の経験では以下のメーカから出しているものが相性が良く、にじみが少なく、発色が鮮やかで、描画した後あるいは発色剤を塗布した跡の痕跡が薄く、良い特性を示した。
(1)コニカ社 インクジェット用紙 KIK100A4SHM
(2)コニカ社 インクジェット用紙 KIK100A4SH
(3)APICA社 インクジェット用紙 WP712
(4)エプソン社 インクジェット用紙 KA4250NSF
(5)コクヨ社 インクジェット用紙 KJ1210N
(6)サンワサプライ インクジェット用紙 JP−DF−120
(7)ビクターJVC インクジェット用紙 PF−F110A4F
(8)フジフィルム社 インクジェット用紙 HA450
(9)フジフィルム社 インクジェット用紙 SA4100
特に(1)のコニカ社のものが良い特性であった。他にも各社のフォトプリント紙や光沢紙は更に良い特性を示すが、紙の単価が高く、本絵の具の用途に用いるにはインクジェット紙程度の吸水性があれば十分目的を達する。
点眼器状の容器1に水10cc当たりヨウ化カリウム0.1g、チオ尿素0.025g、PVA0.2g、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム0.025gを溶解させ、黄色発色の絵の具原液1とする。
点眼器状の容器2に水10cc当たり黄血ソーダ0.1g、亜硫酸ナトリウム0.1g、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム0.01g、PVA0.2gを溶解させ、青色発色の絵の具原液2とする。保存は遮光容器内とする。
点眼器状の容器3に水10cc当たりアルミノン0.2g、PVA0.2gを溶解させ紅色発色の絵の具原液3とする。
点眼器状の容器4に水5ccとエチルアルコール5ccを混合したエチルアルコール50%の液体を用意し、ここにサリチル酸0.2gを溶解させ、炭酸カルシウムの微粉末2.0gを混合し、橙色発色の絵の具原液4とする。
点眼器状の容器5に水10cc当たりタイロン0.2gを溶解させ、タイロンの酸化防止のため0.2gの亜硫酸ナトリウムを溶解させ、赤色及び藍色発色のための絵の具発色補助原液5とする。保存は遮光容器内とする。
点眼器状の容器6に水10cc当たり炭酸カルシウム1.7gを混合し、紅色発色のための絵の具発色補助原液6とする。
点眼器状の容器7に水100cc当たりリン酸0.35g、硫酸2.8g、硫酸鉄(III)1.1gを溶解させ発色剤原液7とする。硫酸鉄(III)は溶けにくいが、少し暖めて十分攪拌していると完全に溶解する。
点眼器状の容器8にグリセリン100ccを準備し、硝酸ビスマス(III)4.0gを溶解させ、発色剤原液8とする。硝酸ビスマス(III)は溶けにくいが、少し暖めて十分攪拌していると完全に溶解する。
単位[cc]
原液1 原液2 原液3 原液4 原液5 原液6 水
1’赤 1.0 0.33 0.5 1.0 0.47
2’橙 3.3
3’黄 3.3
4’緑 2.6 0.7
5’青 3.3
6’藍 2.85 0.45
7’紫 1.3 0.5 1.0 0.5
8’紅 0.5 1.0 1.8
1’赤及び6’藍は塗布する直前で、炭酸カルシウム微粉末を2.0gを混合する。混合して放置すると若干発色するため、塗布する直前で混合したほうが良い。
また、0’黒を次の割合で試薬を混合して作成する。すなわち0’黒は水3.3ccにヨウ化カリウム0.0066g、タンニン酸0.04gを溶解させる。
原液7 原液8 単位[cc]
発色剤9’ 3.0 1.0
塗った絵の具が乾いたら、[0032]で作成した発色剤9’を塗ると、各色が発色して当初意図した絵が現れる。発色剤9の塗布は、はけなどを使い、液は付けすぎず、少なすぎず、ゆっくりとしみ込ませながら塗ると良い発色を示す。
なお、インクジェット紙としては、[0029]で示したものと同様のものが良い特性を示した。
点眼器状の容器Aに20%のエチルアルコール水溶液を10cc用意し、BTBを0.02g溶解させる。これを青色発色の絵の具原液Aとする。
点眼器状の容器Bに50%のエチルアルコール水溶液を10cc用意し、BTBを0.06g溶解させる。これを青色発色の絵の具原液Bとする。
点眼器状の容器Cに20%のエチルアルコール水溶液を10cc用意し、PRを0.02g溶解させる。これを紅色発色の絵の具原液Cとする。
点眼器状の容器Dに水を10cc用意し、NRを0.02g溶解させる。これを黄色発色の絵の具原液Dとする。
点眼器状の容器Eに水を10cc用意し、p−NPを0.05g溶解させる。これを黄色発色の絵の具原液Eとする。
点眼器状の容器Fに50%のエチルアルコール水溶液を10cc用意し、p−NPを0.2g溶解させる。これを黄色発色の絵の具原液Fとする。
点眼器状の容器Gに20%のエチルアルコール水溶液を10cc用意し、m−NPを0.05g溶解させる。これを黄色発色の絵の具原液Gとする。
点眼器状の容器Hに50%のエチルアルコール水溶液を10cc用意し、m−NPを0.2g溶解させる。これを黄色発色の絵の具原液Hとする。
点眼器状の容器Iに水を100cc用意し、PVAを4.0g、35%塩酸0.5ccを溶解させる。これを絵の具の薄め液原液Iとする。
点眼器状の容器Jにグリセリンを10cc用意し、これを絵の具の薄め液原液Jとする。
単位[cc]
原液A 原液B 原液C 原液D 原液E 原液F 原液I 原液J
イ赤 0.6 4.4 1.0 4.0
ロ橙 6.0 4.0
ハ黄 1.5 4.5 4.0
ニ緑 2.2 2.3 1.5 4.0
ホ青 5.5 0.5 4.0
ヘ藍 4.5 1.5 4.0
ト紫 1.4 0.6 4.0 4.0
チ紅 6.0 4.0
イ赤、ニ緑、ホ青、ヘ藍、ト紫、チ紅は上記の状態では、酸性の発色として黄色を、ロ橙、ハ黄は酸性の発色として赤色をしている。ロ橙、ハ黄を酸性で赤色の調合としたのは、発色前と発色後の色が同じ系統であるため、おもしろみに欠けると考え、黄色ではない系統の色になるように調整したためである。発色前には非常に薄い黄色で、発色後に橙または濃い黄色となるように調合したものが、次に記すロ’橙’、ハ’黄’の絵の具であるが、発明者の経験では前記ロ橙、ハ黄の調合の方が色変化がはっきりしており、おもしろみがあるように考える。
ロ’橙’、ハ’黄’の調合方法の一例としては、以下のように実施する。次の割合で[0034]で作成した原液C、G、H、Iを混合して、それぞれロ’橙’、ハ’黄’の絵の具とする。
原液C 原液G 原液H 原液I
ロ’橙’ 1.0 3.0 2.0 4.0
ハ’黄’ 4.0 2.0 4.0
塗った絵の具が乾いたら、[0036]で作成した発色剤リを塗ると、各色が発色して当初意図した絵が現れる。発色剤リの塗布は、はけなどを使い、液は付けすぎず、少なすぎず、ゆっくりとしみ込ませながら塗ると良い発色を示す。
なお、インクジェット紙としては、(1)、(2)のコニカ社のものが塗ったときの色合い、発色したときの色の鮮やかさ、変色の差の違いがはっきりしていると感じたが、各メーカから出しているものに大きな差はなかった。
(1)コニカ社 インクジェット用紙 KIK100A4SHM
(2)コニカ社 インクジェット用紙 KIK100A4SH
また材料を製作する際の経済性も考慮しており、少ない材料または安価な材料で発色を行わせることができる呈色反応と材料を利用しており、その結果、本発明を適用することにより、安価な画材を得ることができる。
Claims (9)
- 紙等に塗布した時点で色の発色しない絵の具と、この絵の具を発色させるために後から塗布する発色剤からなる描画材料において、先に塗布する絵の具として、ヨウ化カリウムなどのヨウ化物、黄血ソーダなどのヘキサシアノ鉄(II)酸塩、ジメチルグリオキシム、サリチル酸やサリチル酸ナトリウムなどのサリチル酸塩、アウリントリカルボン酸トリアンモニウム塩(以下略称はアルミノン)などのアウリントリカルボン酸塩、タンニン酸またはタンニン酸塩の全てまたはいずれかを適切な割合で混合したものを用い、後から塗布する発色剤として硫酸鉄(III)などの三価の鉄塩、硝酸ニッケルなどの二価のニッケル塩、硝酸ビスマスなどの三価のビスマス塩の全てまたはいずれかを混合した水溶液を用い、絵の具と発色剤の化合物の間で起こる有色錯体などの生成により各種の色を出現させる描画材料。
- [請求項1]の描画材料において、紙等に塗布した時点で色の発色しない絵の具のうち、黄色を発色させるヨウ化カリウムなどのヨウ化物と、絵の具を発色させるために後から塗布する発色剤としてのビスマス塩との反応による発色を補助する材料として、当該絵の具中のヨウ化物にチオ尿素、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウムなどのジエチルジチオカルバミン酸塩の両方またはいずれかを添加することを特徴とする描画材料。
- [請求項1]の描画材料において、紙等に塗布した時点で色の発色しない絵の具のうち、鉄(III)塩との反応により青色を発色させる黄血ソーダなどのヘキサシアノ鉄(II)酸塩の、保管時の黄変を防止する補助材料として、当該絵の具中のヘキサシアノ鉄(II)酸塩に亜硫酸ナトリウムなどの亜硫酸塩と、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウムなどのジエチルジチオカルバミン酸塩の両方またはいずれかを添加することを特徴とする描画材料。
- [請求項1]の描画材料において、紙等に塗布した時点で色の発色しない絵の具のうち、青色を発色させる黄血ソーダなどのヘキサシアノ鉄(II)酸塩と鉄(III)塩との反応による発色を補助し、鉄(III)塩と反応して深い青色に発色させる効果を持った4・5−ジヒドロキシベンゼン−1・3−ジスルホン酸二ナトリウム(以下略称はタイロン)を当該絵の具中に添加することを特徴とする描画材料。
- [請求項1]の描画材料において、紙等に塗布した時点で色の発色しない絵の具のうち、二価のニッケル塩との間で錯体を形成して紅色を発色させるジメチルグリオキシムの水溶性を確保し、発色剤との反応を確実に起こさせるための補助材料として、また三価の鉄塩との間で化合物を形成して灰色または近黒色を発色させるタンニン酸またはタンニン酸塩の、紙に塗布し発色させたときの発色性を良好に保つための補助材料として、炭酸カリウムなどの水溶性炭酸塩または水酸化ナトリウムなどの水溶性水酸化物、炭酸カルシウムなどの水に難溶性の炭酸塩の全てまたはいずれかを、当該絵の具中のジメチルグリオキシムまたはタンニン酸またはタンニン酸塩に添加することを特徴とする描画材料。
- [請求項1]の描画材料において、紙等に塗布した時点で色の発色しない絵の具を発色させるために後から塗布する発色剤に、硫酸鉄(III)などの三価の鉄塩の紙等に塗布後の経時変化による茶褐色の変色を抑える効果をもったリン酸を添加することを特徴とする描画材料。
- [請求項1]のの描画材料において、紙等に塗布した時点で色の発色しない絵の具を発色させるために後から塗布する発色剤に、硝酸ビスマスなどの三価のビスマス塩から、水に難溶性の塩基性塩が発生することを抑える働きを持った希硫酸などの無機酸を添加することを特徴とする描画材料。
- [請求項1]の描画材料において、紙等に塗布した時点で色の発色しない絵の具を発色させるために後から塗布する発色剤の調合方法として、水に希硫酸、リン酸、硫酸鉄(III)などの三価の鉄塩、硝酸ニッケルなどの二価のニッケル塩の全てまたはいずれかを溶解させておき、グリセリンまたはグリセリン水溶液に溶解させた硝酸ビスマスなどの三価のビスマス塩を、当該発色剤を使用する直前で混合することで、ビスマスの難溶性塩発生を抑えることを特徴とする描画材料。
- [請求項1]の描画材料において、紙等に塗布した時点で色の発色しない絵の具のうち、三価の鉄塩との間で有色錯体を形成して紅色を発色させるアルミノンの、紙に塗布し発色させたときの発色性を良好に保つための補助材料として、炭酸水素カリウムなどの水溶性炭酸水素塩または炭酸ナトリウムなどの水溶性炭酸塩、炭酸カルシウムなどの水に難溶性の炭酸塩の全てまたはいずれかを、当該絵の具中のアルミノンに添加することを特徴とする描画材料。
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