JP4497565B2 - 改善された被覆有害生物防除剤マトリツクス、その製造方法及びこれらを含む組成物 - Google Patents
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Description
【発明の背景】
ある種の有害生物防除剤(pesticidal agent)は太陽からの紫外線照射により不活性化される。これらの有害生物防除剤は有害生物(pest)の防除に有用であり、そして紫外線照射に曝露される場所に施用されるため、これらの薬剤を含む光安定性組成物に対する必要性がある。
【0002】
有害生物防除剤の紫外線失活を防止するため、紫外線吸収剤及び/または反射剤並びに有害生物防除剤を含む組成物が製造された。
【0003】
米国特許第3,541,203号には昆虫防除に対して保護されたウイルス組成物が記載されている。好適な組成物はウイルス、化学作用(actinic)光吸収物質及び高分子結合物質を含む。しかしながら、米国特許第3,541,203号の好適な組成物を製造するために用いられる方法は毒性物質の使用及び可燃性溶媒を用いる多数の洗浄工程を必要とし、かくて商業的製造には不適当である。
【0004】
米国特許第4,948,586号にはマイクロカプセル化された殺虫性病原体が開示されている。4つのマイクロカプセル化された組成物がアウトグラファ・カリフォルニカ(Autographa californica)NPVの光失活を減少させることが示される。しかしながら、マイクロカプセル化された組成物は太陽光に曝露された際に元の活性の30.7〜71.43%のみを保持する。米国特許第4,948,586号に多段を有し、そして時間と労力を共に必要とするマイクロカプセル化された殺虫性病原体の製造方法が開示される。米国特許第4,948,586号に記載される方法もマイクロカプセル化された殺虫性病原体も共に紫外線照射に安定な生成物を提供するには完全には満足されない。
【0005】
米国特許第5,560,909号には重合体を沈殿させ、そして殺虫剤を捕捉するために充填された重合体の充填の改良を必要とする殺虫剤組成物の製造方法が開示されている。しかしながら、この方法は重合体上の少量の官能基が最終生成物中に充填されたままで残り、効能のより少ない生成物を生じさせるために完全には満足できるものではない。
【0006】
ヨーロッパ特許出願公開第697170号には被覆重合体が完全に溶解することを必要とし、そしてかかる溶解を得るために被覆溶液のpHを調整する被覆された殺虫剤の製造方法が開示されている。残念ながら、かかる溶解は被覆重合体の望ましい特性のある部分を減少させ、効能のより少ない生成物を生じさせる。
【0007】
【発明の要約】
本発明はa)有害生物防除剤、pH依存性重合体及び水からなり、ここにpHが重合体の可溶化pH以下である水性混合物を調製し;そしてb)工程(a)の水性混合物を乾燥して被覆された有害生物防除剤マトリックスを生成させることを特徴とする、被覆された有害生物防除剤マトリックスの改善された製造方法からなる。水性混合物は場合によっては可塑剤、紫外線保護剤、活性増強剤及び/または滑走剤(glidant)を含んでいてもよく、かくて被覆された有害生物防除剤マトリックス中に存在することになる。好ましくは、有害生物防除剤は粒状の化学的殺虫剤またはウイルス、バクテリアもしくは菌・カビの殺虫性病原体である。
【0008】
また本発明は適当な担体と一緒になった被覆された有害生物防除剤マトリックスからなる有害生物防除用水和剤組成物からなる。
【0009】
更に本発明は本発明の方法により製造されるマトリックスを施用することを特徴とする有害生物の改善された残留防除方法からなる。
【0010】
被覆重合体の所望の特性を保持し、かくて紫外線照射に対する曝露後もその元の有害生物防除活性のかなりの量を保持する被覆された有害生物防除剤マトリックスを提供することが本発明の目的である。
【0011】
また有害生物防除剤の分解を回避する温和な条件下での被覆された有害生物防除剤マトリックスの改善された製造方法を提供することが本発明の目的である。本発明の他の目的は次の記述及び付属の特許請求の範囲から本分野に精通せる者には明らかになるであろう。
【0012】
【発明の詳細】
本発明の改善された方法は
a)有害生物防除剤、pH依存性重合体、場合によっては可塑剤、場合によっては紫外線保護剤、場合によっては活性増強剤、場合によっては滑走剤、及び水を含み、ここで水性混合物のpHがpH依存性重合体の可溶化pH以下である水性混合物を調製し;そして
b)工程(a)の水性混合物を乾燥して被覆された有害生物防除剤マトリックスを生成させることを特徴とする。
【0013】
有利なことに、重合体中の実質的な数の遊離カルボン酸基をその塩の形態に転化せずにpH依存性重合体から製造される被覆された有害生物防除剤マトリックスは紫外線照射に曝露後に高い百分率でその元の活性を保持し、そしてヨーロッパ特許出願公開第697170に記載される被覆方法により製造される被覆された有害生物防除剤と比較して大きな残留活性を有することが見いだされた。本法はpHがpH依存性重合体の可溶化pH以下である水性マトリックスを与えることによりこのことを達成させる。
【0014】
本発明の好適な具体例において、本発明の方法により製造される被覆された有害生物防除剤マトリックスは有害生物防除剤約1〜50重量%、pH依存性重合体約5〜50重量%、可塑剤0〜約25重量%、紫外線保護剤0〜約30重量%、活性増強剤(enhancer)0〜約75重量%、及び滑走剤0〜約15重量%を含む。
【0015】
本発明の方法により製造されるより好適な被覆された有害生物防除剤マトリックスは有害生物防除剤約5〜35重量%、pH依存性重合体約10〜45重量%、可塑剤0〜約25重量%、紫外線保護剤0〜約20重量%、活性増強剤0〜約45重量%、及び滑走剤0〜約10重量%を含むものである。
【0016】
本発明の水性混合物はpH依存性重合体をマトリックス粒子の外側に被覆フィルムを、そして内側に結合フィルムを形成させるいずれかの通常の乾燥技術を用いて乾燥し得る。好ましくは、水性混合物は噴霧乾燥または空気乾燥する。本発明の被覆された有害生物防除剤マトリックスは好ましくは約20μmより小さい粒径を有し、そしてより好ましくは約2〜10μmの粒径を有する。
【0017】
本発明における使用に適する有害生物防除剤には化学的または生物学的殺虫剤、殺ダニ剤(acaricides)、殺線虫剤(nematicides)、殺菌・殺カビ剤(fungicides)、除草剤など、及びその混合物が含まれる。殊に、紫外線照射によりその望ましい活性が失活される有害生物防除剤が本発明における使用に好ましい有害生物防除剤である。
【0018】
化学的殺虫剤にはアリールピロール例えばクロルフェナピル;アミジノヒドラゾン例えばヒドラメチルノン;ヒドラジンカルボキシアミド例えば米国特許第5,543,573号に記載されるもの;1,4−ジアリール−2−フルオロ−2−ブテン例えば1−[1−(p−クロロフェニル)−2−フルオロ−4−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)−2−ブテニル]シクロプロパン、(R,S)−(Z)−を含めてヨーロッパ特許出願公開第811593に記載されるもの;1−置換された−2−(ニトロメチレン)イミダゾリジン例えばイミダクロプリド及び1−(6−クロロ−3−ピリジル)−2−(ニトロメチレン)イミダゾリジン;フェニルピラゾール例えばフィプロニル;など並びにその混合物が含まれるが、これに限定されない。本発明の化学的殺虫剤は固体状態の場合に好ましくは被覆前に約10μmより小さい粒径を有し、そしてより好ましくは約0.1〜5μmの粒径を有する。
【0019】
生物学的殺虫剤には全ての天然及び遺伝的に改質化された種々の昆虫の生物学的防除剤例えばウイルス病原体、バクテリア病原体、及び菌・カビ病原体が含まれる。使用に適するウイルス病原体にはDNAウイルス、RNAウイルス及び分類されていないウイルス例えばゴナド特異的(gonad-specific)ウイルス(GSV)が含まれる。
【0020】
DNAウイルスには二重鎖エンベロープDNA例えば(サブファミリー、次に種)エントモポックスビリナエ(Entomopoxvirinae)[メロロンタ・メロロンタ・エントモポックスウイルス(Melolontha melolontha entomopoxvirus)]、及びユーバクロビリナエ(Eubaculovirinae)[オートグラファ・カルホルニカ(Autographa californica) MNPV;ヘリオコベルパ・ゼア(Heliocoverpa zea)NPV;トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)GV]、並びに二重鎖非エンベロープDNAウイルス例えばイリドビリダエ(Iridoviridae)[チロ・イリデセント(Chilo iridescent)ウイルス]及び単鎖非エンベロープDNAウイルス例えばパーボビリダエ(Parvoviridae)[ガレリア・デンソウイルス(Galleria densovirus)]が含まれる。
【0021】
RNAウイルスには二重鎖エンベロープRNAウイルス例えばトガビリダエ(Togaviridae)[シンドビス(Sindbis)ウイルス]、ブニアビリダエ(Bunyaviridae)[ビート・リーフカール(Beet leafcurl)ウイルス]及びフラビビリダエ(Flaviviridae)[ベッセルブロン(Wesselbron)ウイルス]、並びに二重鎖非エンベロープRNAウイルス例えばレオビリダエ(Reoviridae)[コリパルタ(Corriparta)ウイルス]及びビルナビリダエ(Birnaviridae)[ドロソフィラ(Drosophila)Xウイルス]、並びに単鎖非エンベロープRNAウイルス例えばピコルナビリダエ(Picornaviridae)[クリケット・パラリシス(Cricket paralysis)ウイルス]、テトラビリダエ(Tetraviridae)[ヘリオチス・アーミゲラ・スタント(Heliothis armigera stunt)ウイルス]及びノダビリダエ(Nodaviridae)[ブラック・ビートル(Black beetle)ウイルス]が含まれる。
【0022】
二重鎖DNAウイルスユーバクロビリナエ(Eubaculovirinae)のサブファミリーにはこれらのものがそのライフサイクル中に閉鎖体を生じさせるために生物学的防除に殊に有用である2つの属のニュークリア・ポリヘドロシス(nuclear polyhedrosis)ウイルス(NPVs)及びグラニュロシス(granulosis)ウイルスが含まれる。NPVsの例にはリマントリア・ジスパー(Lymantria dispar)NPV[ジプシー・モス(Gypsy moth)NPV];オートグラファ・カルホルニカ(Autographa californica)NPVs例えばV8vEGTDEL、V8vEGTDEL-AaIT、AcMNPV E2、AcMNPV L1、AcMNPV V8、及びAcMNPV Px1;アナグラファ・ファルシフェラ(Anagrapha falcifera)NPV[セロリ・ルーパー(looper)NPV];スポドプテラ・リトラリス(Spodoptera littoralis)NPV;スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)NPV;ヘリオチス・アーミゲラ(Heliothis armigera)NPV;マメストラ・ブラシカエ(Mamestra brassicae)NPV;コリストネウラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana)NPV;トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)NPV;ヘリコベルパ・ゼア(Heliocoverpa zea)NPV;及びラチプルシア・オウ(Rachiplusia ou)NPV;などが含まれる。GVsの例にはシディア・ポモネラ(Cydia pomonella)GV[コドリング・モス(coddling moth)GV]、ピエリス・ブラシカエ(Pieris brassicae)GV、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)GV;アルトゲイア・ラパエ(Artogeia rapae)GV、プロジア・インタープンクテラ(Plodia interpunctella)GV[インディアン・ミール・モス(Indian meal moth)]、などが含まれる。エントモポックスウイルス(EPVs)の例にはメロロンタ・メロロンタEPV、アムサクタ・ムーレイ(Amsacta moorei)EPV、ロクスタ・ミグラトリア(Locusta migratoria)EPV、メラノプラス・サングイニペス(Melanoplus sanguinipes)EPV、シストセルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria)EPV、エーデス・イジプチ(Aedes Aegypti)EPV、チロノムス・ルリズス(Chironomus luridus)EPV、などが含まれる。
【0023】
使用に適するバクテリア病原体にはバシルス・ツリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)、バシルス・レンチモルブス(Bacillus lentimorbus)、バシルス・セレウス(Bacillus cereus)、バシルス・ポピリアエ(Bacillus popilliae)、フォトルハブズス・ルミネッセンス(Photorhabdus luminescens)、キセノルハブズス・ネマトフィルス(Xenorhabdus nematophilus)、などが含まれるが、これに限定されない。使用に適する菌・カビ病原体にはビューベリア・バシアナ(Beauveria bassiana)、エントモフトラ(Entomophthora)種、メタリジウム・アニソプリアエ(Metarrhizium anisopliae)、などが含まれるが、これに限定されない。
【0024】
AcMNPV E2は本明細書に参考として併記するヨーロッパ特許第621337号及び関連出願の1993年1月25日付け、米国特許出願第08/009,264号に記載される。AcMNPV V8及びV8vEGTDELは本明細書に参考として併記する米国特許第5,662,897号に記載される。V8vEGTDEL-AaITはヨーロッパ特許出願公開第697170及び関連出願の1994年7月27日付け、米国特許出願第08/322,679号に記載される。AcMNPV Px1は本明細書に参考として併記する関連出願の1998年5月8日付け、米国特許出願第60/084,705号に記載される。
【0025】
本発明における使用に適する除草剤には化学的及び生物学的除草剤が含まれる。化学的除草剤にはジニトロアニリン例えばペンジメトリン及びトリフルラリン;イミダゾリノン例えばイマゼタピル、イマザキン、イマザメタベンズ−メチル、イマザピル、イマザモックス及びイマザピク;ハロアセトアニリド例えばアラクロル、メトラクロル、及びプロパクロル;など;並びにその混合物が含まれるが、これに限定されない。生物学的除草剤には菌・カビ病原体例えばダクチラリア・ヒギンシイ(Dactylaria higginsii)、など及びその混合物が含まれるが、これに限定されない。
【0026】
本発明における使用に適するpH依存性重合体には約pH5.5以下では本質的に不溶性である重合体例えばアクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体、メタクリル酸/アクリル酸メチル/メタクリル酸メチル共重合体など、及びその混合物が含まれる。好適なpH依存性重合体にはエステルに対する遊離カルボキシル基の比が約1:1であるアクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体(EudragitR L 30、可溶化pH>5.5、 Rohm Pharma GmbH、ウエイタースタット、ドイツ国から入手;及びKollicoatR MAE 30 D、可溶化pH>5.5、BASF、ルドウィグシャフテン、ドイツ国から入手)、エステルに対する遊離カルボキシル基の比が約1:1〜約1:2であるメタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体(EudragitR S100、1:2比、可溶化pH>7.0、Rohm Pharma;及びEudragitR L100、1:1比、可溶化pH>6.0、Rohm Pharmaから入手)、メタクリル酸、アクリル酸メチル及びメタクリル酸メチルの比が約1:5:2〜3:7:3であるメタクリル酸/アクリル酸メチル/メタクリル酸メチル共重合体(調製4110D,1:6.5:2.5比、可溶化pH>7.2、Rohm Pharmaから入手)、及びその混合物が含まれる。
【0027】
pH依存性重合体は被覆された有害生物防除剤マトリックスが有害生物の場所に施用される場合に有害生物防除剤の早期放出を防止するために本質的に約pH5.5以下では不溶性であるべきである。加えて、有害生物防除剤が殺虫剤である場合、pH依存性重合体は有害生物防除剤が被覆された有害生物防除剤マトリックスから容易に放出されるように昆虫の消化管の環境中で可溶性であるべきである。好ましくは、有害生物防除剤が昆虫の消化管中で容易に放出されることを保証するために、pH依存性重合体は約pH7以上で可溶性であるべきである。
【0028】
本発明の好適な具体例において、メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体は乾燥する前に共重合体粒子の凝集を減少させるために殊に塩基で可溶化させる。しかしながら、加える塩基の量は共重合体を十分に可溶化させるに必要とされる量より十分低いものであることを理解すべきである。代表的には、10%より少ない共重合体の遊離カルボン酸基を塩に転化させる。本発明のメタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体を部分的に可溶化させるに使用する際に適する塩基には水酸化アンモニウム、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土金属水酸化物などが含まれ、水酸化アンモニウムが好ましい。
【0029】
本発明の方法において可塑剤はpH依存性重合体の最低フィルム生成温度を減少させるために用いる。本発明における使用に適する可塑剤には本分野で公知のいずれかの通常の薬剤例えばポリ(エチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、クエン酸エステル例えばクエン酸トリエチルなど、ヒマシ油、トリアセチンなどまたはその混合物が含まれる。好適な可塑剤には約1,000〜10,000の平均分子量を有するポリ(エチレングリコール)及びクエン酸トリエチルが含まれる。
【0030】
本発明において有害生物防除剤の光失活を減少させるために紫外線保護剤を用いる。使用に適する紫外線保護剤には紫外線吸収剤及び紫外線反射剤またはその混合物が含まれる。紫外線吸収剤には種々の形態の炭素例えばカーボン・ブラック(木炭);ベンゾフェノン例えば2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン(CYASORBR UV9、Cytec Industries、ウエストパターソン、ニュージャージーから入手)、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン(CYASORBR UV24、Cytec Industriesから入手)、2−ヒドロキシ−4−アクリロイルオキシエトキシベンゾフェノン(CYASORBR UV2098、Cytec Industriesから入手)、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン(CYASORBR UV531、Cytec Industriesから入手);染料例えばコンゴー・レッド、マラカイト・グリーン、マラカイト・グリーン塩酸塩、メチル・オレンジ、メチル・グリーン、ブリリアント・グリーン、アクリジン・イエロー、FDCグリーン、FDCイエロー、FDCレッドなどが含まれる。紫外線反射剤には二酸化チタンなどが含まれる。好適な紫外線保護剤にはカーボン・ブラック、ベンゾフェノン、染料及び二酸化チタンが含まれ;二酸化チタン、カーボン・ブラック、CYASORBR UV9及びCYASORBR
UV24が最も好ましい。
【0031】
活性増強剤は本発明において有害生物防除剤の有害生物防除活性を増強するために用いる。本発明の使用に適する活性増強剤には米国特許第5,124,149号に記載される蛍光明色化剤及び米国特許第5,246,936号に記載されるスチルベン化合物が含まれる。有害生物防除活性を増強するに加え、スチルベン化合物はまたある紫外線照射からの保護を与える。好適なスチルベン化合物は4,4’−ジアミノ−2,2’−スチルベンジスルホン酸の同族体、即ちCalcofluor White(Sigma Chemical Co.、セントルイス、ミズーリから入手)例えばCalcofluor White M2R、Calcofluor White ABT、Calcofluor White LD、Calcofluor White RWP等;Blancophor(Mobay Chemicals、ピッツバーグ、ペンシルベニアから入手)例えばBlancophor BBH、Blancophor MBBH、Blancophor BHC等;INTRAWITER(複素環式スチルベン誘導体、Crompton and Knowles Corp.、シャルロッテ、ノースカロライナから入手)例えば INTRAWITER CF等;Leucophor(Sandoz Chemicals Corp.、シャルロッテ、ノースカロライナから入手)例えばLeucophor BS、Leucophor BSB、Leucophor EKB、Leucophor PAB等;Phorwite(Mobay Chemicalsから入手)例えばPhorwite AR、Phorwite BBU、Phorwite BKL、Phorwite CL、Phorwite RKK等などである。Blancophor BBH、Calcofluor White M2R及びPhorwite ARが最も好適なスチルベン化合物である。
【0032】
滑走剤は本発明の方法において乾燥され、被覆された有害生物防除剤マトリックスを一緒に粘着することから保護するために用いる。加えて、滑走剤はまた紫外線照射からのある保護を与える。本発明における使用に適する滑走剤にはタルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、硫酸カルシウムなどまたはその混合物が含まれ、タルクが好ましい。
【0033】
また他の適合する転化剤例えば保護剤、安定剤(トレハロース)、発泡防止剤、離型剤、菌・カビ防止剤、バクテリア防止剤などを本発明のマトリックス中に含めることができる。明らかに、菌・カビ防止剤及びバクテリア防止剤は一般に菌・カビ病原体及びバクテリア病原体をそれぞれ用いる場合には用いられない。
【0034】
また本発明は分散剤約0.5〜40重量%;流動増強剤約1〜10重量%;充填剤約10〜70重量%;湿潤剤0〜約25重量%;pH修正剤0〜約35重量%;及び本発明の方法により製造される被覆された有害生物防除剤マトリックス約5〜75重量%からなる有害生物防除用水和剤(wettable powder)組成物を提供する。
【0035】
好適な本発明の有害生物防除剤組成物の水和剤は分散剤約2〜15重量%;流動増強剤約1〜10重量%;充填剤約10〜60重量%;湿潤剤0〜約15重量%;pH修正剤0〜約20重量%;及び本発明の方法により製造される被覆された有害生物防除剤マトリックス約5〜75重量%を含むものである。
【0036】
有害生物防除剤が生物学的薬剤である場合、本発明の水和剤組成物は好ましくは分散剤約2〜10重量%;流動増強剤約1〜10重量%;充填剤約20〜50重量%;pH修正剤約2〜20重量%;及び本発明の方法により製造される被覆された生物学的薬剤マトリックス約15〜60重量%を含む。
【0037】
本発明の有害生物防除用水和剤組成物に有用である分散剤には本分野で公知のいずれかの通常の薬剤が含まれる。好適な分散剤は陰イオン剤例えばホルムアルデヒドと縮合多環芳香族化合物のスルホン化生成物との縮合生成物の塩、リグノスルホン酸ナトリウムなどまたはその混合物であり、ナフタレンホルムアルデヒド縮合体のスルホン酸ナトリウム例えばMORWETR D425(Witcoから入手)、LOMARR PW(Henkel、アンブラー、ペンシルベニアから入手)及びDARVANR 1(R.T. Vanderbilt Co.、ノーウォーク、コネチカットから入手)が最も好ましい。
【0038】
本発明の有害生物防除用水和剤組成物に有用な流動増強剤には本分野で公知の通常の流動増強剤が含まれ、ケイ酸塩例えばケイ酸カルシウムが好ましい。MICRO-CELR E(Celite Corp.、ロンポック、カリフォルニアから入手される合成ケイ酸カルシウム水和物)が最も好ましい流動増強剤である。
【0039】
本発明の組成物における使用に適する充填剤には天然及び合成粘土及びケイ酸塩例えば天然ケイ酸塩例えばケイソウ土;ケイ酸マグネシウム例えばタルク;ケイ酸マグネシウムアルミニウム例えばアタパルジャイト及びバーミクライト;ケイ酸アルミニウム例えばカオリナイト、モンモリロナイト及び雲母;並びに水和したケイ酸アルミニウム例えばカオリン粘土が含まれる。好適な充填剤は水和したケイ酸アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びケイ酸マグネシウムアルミニウムであり、カオリン粘土が最も好適な充填剤である。
【0040】
本発明における使用に適する湿潤剤には本分野で公知のいずれかの通常の薬剤が含まれる。好適な湿潤剤には陰イオン剤例えばN−メチル−N−オレオイルタウリン酸ナトリウム、オクチルフェノキシポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシポリエトキシエタノール、ジオクチルスルホ琥珀酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、スルホン化されたアルキルカルボン酸ナトリウムなどまたはその混合物が含まれる。アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム及びスルホン化されたアルキルカルボン酸ナトリウムの混合物(Witco、ヒューストン、テキサスから入手されるMORWETR EFW)が高度に好適な湿潤剤である。
【0041】
pH修正剤は本発明の組成物から製造される水性タンク混合物のpHを約pH5.2以下に保持するために用いられる。使用に適するpH修正剤にはフタル酸水素カリウム、及び固体有機酸例えばクエン酸、グルタミン酸、マレイン酸、d,l−マレイン酸、グルタル酸、イソフタル酸、琥珀酸、フマール酸、アジピン酸など、並びにその混合物が含まれるが、これに限定されない。本発明の組成物におけるpH修正剤としてはクエン酸が特に有用である。本発明の組成物において、約50μm以上、好ましくは約100μm以上の平均粒径を有する粒状クエン酸を用いることが好ましい。粒状有機酸の使用は微小化された有機酸を含む水和剤組成物と比較する場合に本発明の水和剤組成物の貯蔵安定性を改善する。
【0042】
本発明の有害生物防除剤組成物の水和剤は代表的には分散剤、増量剤、流動増強剤、場合によっては湿潤剤及び場合によってはpH修正剤を配合し、予備混合物を生成させることにより製造する。次にこの予備混合物を被覆された有害生物防除剤マトリックスと混合し、本発明の所望の有害生物防除剤組成物の水和剤を生成させる。
【0043】
有害生物の防除のために、本発明の有害生物防除剤組成物の水和剤は水で希釈して水性タンク混合物を生成させ、そしてタンク混合物を有害生物の場所に施用する。
【0044】
驚くべきことに、本発明の被覆された有害生物防除剤マトリックスはヨーロッパ特許出願公開第697170号に記載される水性被覆工程により製造される被覆された有害生物防除剤と比較した場合、改善された有害生物の残留防除を与える。従って、本発明は有害生物の場合に有害生物防除的に有効量の本発明の方法により製造される被覆された有害生物防除剤マトリックスを施用することによる有害生物の残留防除の改善方法を与える。
【0045】
また他の成分例えば誘引剤、粘着剤、発泡防止剤などを本発明の水和剤組成物に加えることができる。しかしながら、これらの追加の成分は一般に別々にタンク混合物に加える。また賦形剤または賦形剤混合物をタンク混合物に加えることができる。
【0046】
本発明を更に理解するために、主にそのより詳細の説明のために次の実施例を表す。本発明は特許請求の範囲に定義されるもの以外によって限定されるべきものではない。
【0047】
【実施例】
実施例1
アクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体を用いる被覆された有害生物防除剤マトリックスの製造
V8vEGTDEL 多面封入体(PIBs)(工業用12.43g、PIBs7.5g、約1.27×1011PIBs/g、平均PIB径約2.5μm)、水(65.02g)、Blancophor BBH(28.04g、平均粒径約1μm)、PEG 5000[ポリ(エチレングリコール)平均MW 5000、10重量%溶液14.0g]、及びKollicoatR MAE 30D(46.70g)の混合物を撹拌し、スラリーを得た。スラリーを80メッシュのふるいを通して濾過し、そしてBuchi噴霧乾燥器(モデル190)を用いて噴霧乾燥し、表IIの組成物1として定義される被覆された有害生物防除剤マトリックスを得た。
【0048】
表Iに示される成分を用いる以外は本質的に同様の方法を用い、表IIにおいて組成物2〜17として定義される被覆された有害生物防除剤マトリックスを製造した。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
実施例2
メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体を用いる被覆された有害生物防除 剤マトリックスの製造
順次V8vEGTDEL 多面封入体(工業用13.0g、PIBs6.0g、約1.27×1011PIBs/g、平均PIB径約2.5μm)、水、共重合体スラリー[前以てEudroxide溶液(15.24g)、水(166g)、1N水酸化アンモニウム溶液(15.24g)及びクエン酸トリエチル(15.0g)を混合することにより製造]、Blancophor BBH(14.0g)、タルク(3.21g)、木炭(9.0g)、水中のCalcofluor M2R(14.0g)及び水を混合することによりスラリーを製造した。次に生じたスラリーを80メッシュのふるいを通して濾過し、そしてBuchi噴霧乾燥器(モデル190)を用いて噴霧乾燥し、表IVの組成物18として定義される被覆された有害生物防除剤マトリックスを得た。
【0053】
表IIIに示される成分を用いる以外は本質的に同様の方法を用い、表IVにおいて組成物19〜26として定義される被覆された有害生物防除剤マトリックスを製造した。
【0054】
【表4】
【0055】
【表5】
【0056】
実施例3
メタクリル酸/アクリル酸メチル/メタクリル酸メチル共重合体を用いる被覆された有害生物防除剤マトリックスの製造
クロルフェナピル(3.00g、平均粒径約2.5μm)、水(100.00g)、Blancophor BBH(12.00g、平均粒径約1μm)、クエン酸トリエチル(0.23g)、Preparation 4110D(22.50g)、タルク(3.00g)及びMORWETRD425(1.50g)の混合物を撹拌し、スラリーを得た。スラリーを80メッシュのふるいを通して濾過し、そしてBuchi噴霧乾燥器(モデル190)を用いて噴霧乾燥し、表VIの組成物27として定義される被覆された有害生物防除剤マトリックスを得た。
【0057】
表Vに示される成分を用いる以外は本質的に同様の方法を用い、表VIにおいて組成物28〜32として定義される被覆された有害生物防除剤マトリックスを製造した。
【0058】
【表6】
【0059】
【表7】
【0060】
実施例4
メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体、REAX R 85A及びIndulin R Cを用いる被覆された有害生物防除剤マトリックスの製造
V8vEGTDEL 多面封入体(工業用13.0g、PIBs6.0g、約1.27×1011PIBs/g、平均PIB径約2.5μm)及び水酸化アンモニウム溶液(15.0g、pH9.5)を15分間撹拌し、REAXR85A(0.18g、Westvaco、チャールストンハイツ、サウスカロライナから入手したリグノスルホン酸ナトリウム)で処理し、15分間撹拌し、IndulinRC(2%溶液12.0g、pH11、Westvacoから入手したリグニン酸ナトリウム)で処理し、1時間撹拌し、そして希硫酸を用いて2.5時間にわたってpH4.5に徐々に調整した。45分間撹拌した後、多面封入体混合物を実施例2に記載の共重合体スラリー(56.6g)、BlancophorBBH(14.70g)、タルク(3.21g)、木炭(9.0g)、水中のCalcofluor M2R(3.30g)及び水と混合し、スラリーを得た。スラリーを80メッシュのふるいを通して濾過し、そしてBuchi噴霧乾燥器(モデル190)を用いて噴霧乾燥し、表VIIの組成物33として定義される被覆された有害生物防除剤マトリックスを得た。
【0061】
【表8】
【0062】
実施例5
有害生物防除剤組成物の水和剤の製造
表VI中に組成物18として定義される被覆された有害生物防除剤マトリックス(23.13g)をMORWETREFW(3.84g)、MORWETRD425(7.68g)、カオリン粘土(23.03g)。MICRO−CELRE(2.30g)及びクエン酸(11.52g)の予備混合物に加えた。生じた混合物を配合し、表VIII中の組成物34として定義される水和剤組成物を得た。
【0063】
本質的に同様の方法を用い、表VIII中に組成物35〜53として定義される水和剤組成物を製造した。
【0064】
【表9】
【0065】
【表10】
【0066】
実施例6
タバコ・バドワーム( tobacco budworm )に対する本発明の有害生物防除剤組成物の水和剤及びヨーロッパ特許出願公開第697170号に記載の有害生物防除剤組成物の水和剤の評価
下に定義される水和剤組成物34、36、37及び43、並びに対照組成物を新たに生まれたタバコ・バドワーム(H.virescens)に対する効能に対して野外で処理された葉の生物試験を通して綿変種IAC−22に対して試験した。各々の組成物を水、0.2w/v% KINETICR(Helena化学会社、メンフィス、テネシーから入手した非イオン性界面活性剤混合物)及び3.3w/v% MIRASPERSER(A.E.Staley 製造会社、Decatur、イリノイから入手した2−ヒドロキシプロピルエーテル澱粉)と混合した。加えて、0.1w/v% クエン酸を水性対照組成物に加えた。中空コーンノズルの2フィートブーム(3/列;1中心及び2滴)を用いて200L/haに校正したCO2バックパック噴霧器で処理を行った。
【0067】
生物試験のために、最初の活性に対する施用に続いて1〜2時間後、そして残留活性のために1、2、3及び4日後に葉を集めた。処理した葉を湿潤した濾紙を有するペトリ皿中に置いた(1葉/皿;4幼虫/皿;16皿/−全体で64幼虫/処理/採取期間で処理)。4日間の処理された葉を幼虫に食べさせた後、これらのものを未処理の綿の葉;1匹の幼虫/セルの片を含む餌トレーに移した。4日後、生きている幼虫を数えた。結果を表IXに要約する。
【0068】
表IXのデータから分かるように、本発明の方法により製造された被覆された有害生物防除剤マトリックスを含む組成物は一般にヨーロッパ特許出願公開第697170号に記載される水性法により製造された対照組成物よりH.ビレセンス(H.virescens)に対して大きい残留活性を有していた。殊に、組成物34は対照組成物よりかなり大きい残留活性を有していた。このことは組成物34及び対照組成物中に用いられた共重合体が同じEudragidRS100であったために特に驚くべき発見である。
【0069】
【表11】
【0070】
1ヨーロッパ特許出願公開第697170号記載の水性法により製造。被覆された有害生物防除剤は15.31重量%の、V8vEGTDEL 多面封入体、15.31重量%のEudragidRS100、0.43重量%のPEG 8000、23.04重量%の木炭及び45.92重量%のBlancophorBBHを含んでいた。
【0071】
【表12】
【0072】
実施例7
綿及びレタス上でのタバコ・バドワーム( tobacco budworm )に対する有害生物防除剤組成物の水和剤の評価
表VIIIからの組成物39及び49を野外で処理された葉の生物試験を通してレタス変種グリーン−タワー(Green-Towers)及び綿変種デルタ−パイン(Delta-Pine)51上で新たに生まれたタバコ・バドワーム(H.virescens)に対する効能に対して試験した。プロットは3フィート列間隔での綿及びレタスの細片(約40フィート長)であった。各々の組成物を水と混合し、そして8×1011多面封入体/エーカーで施用した。DIPELR2X[Abbott研究所、ノースシカゴ、イリノイから入手したバシルス・ツルンジエンシスクルスタキ(Bacillus thuringiensis var. Kurstaki)]を標準として1.0ポンド生成物/エーカーで施用した。中空コーンノズルの2フィートブーム(3/列;1中心及び2滴)を用いて20ガロン/エーカー配給に校正したCO2バックパック噴霧器で処理を行った。
【0073】
生物試験のために、最初の活性に対する施用に続いて1〜2時間後、そして残留活性のために2、3、4及び5日後に葉を集めた。処理した葉を湿潤した濾紙を有するペトリ皿中に置いた(1葉/皿;4幼虫/皿;16皿/−全体で64幼虫/処理/採取期間で処理)。2日間の処理された葉を幼虫に食べさせた後、これらのものを餌トレーに移した;1匹の幼虫/セル。また餌の場所に移して2、4、6及び8日後に、生きている幼虫を数えた。結果を表X及びXIに要約する。表X及びXIのデータから分かるように、本発明の有害生物防除剤組成物(組成物39及び49)はタバコ・バドワームに対して食餌4、6及び8日後にDIPELR2Xより大きい残留活性を有していた。
【0074】
【表13】
【0075】
【表14】
【0076】
実施例8
ヘリオチス・ビレセンス( Heliothis virescens )に対する未照射及び照射水和剤組成物の評価
1トレー当たり32個の開いた面のウエル(4×4×2.5cm、L×W×H)を含むプラスチック製の生物試験トレーをこの評価における試験場所として用いた。Stoneville餌(大豆/小麦胚芽)5mlを各々のウエル中に注ぎ、そして硬化させた。有害生物防除剤組成物の水和剤の水性懸濁液を硬化された餌の表面にわたって均一に広げ、1ウエル当たり2×103のV8vEGTDEL多面封入体を与えた。トレーの半分を紫外線ランプ(トレー上30cmに設定した2個のFS40UVB球、Atlantic Ultraviolet 社、ベイショア、NY)下で4時間置いた。次に全てのトレーに1ウエル当たり1匹の生後3日のH.ビレセンス(virescens)を感染させた。ウエルを穴の開いた透明なプラスチック製シートで覆い、そして一定の蛍光下にて約27℃の温度で保持した。10日後、ウエルを調べ、そして幼虫の致死率の測定を行った。結果を表XIIに要約する。
【0077】
有利なことに、本発明の有害生物防除剤組成物の水和剤(組成物No.35、36、38及び40)は紫外線に4時間さらした後にその元の活性の少なくとも73%を保持していた。
【0078】
【表15】
【0079】
実施例9
ノースカロライナにおけるたばこに対する有害生物防除剤組成物の水和剤の野外評価
クレイトン、ノースカロライナの近くで生長するたばこに対して野外評価を行った。2×1011、5×1011及び8×1011体/エーカーでの本発明の水和剤組成物(組成物46)、1.0ポンド水和剤(WP)/エーカーでのバシルス・ツリンジエンシス(DIPELR2X、Abbott研究所)、及び0.75ポンド活性成分(ai)/エーカーでのアセフェート(ORTHENER75SP、Valent USA、ワルナット・クリーク、カリフォルニアから入手)をH.ビレセンス(virescens)に対する効能に対して比較した。生物学的物質を昆虫味覚刺激剤(AGRISENSE、フレスノ、カリフォルニアから入手したPHEASTR)を含む水に懸濁させ;アセフェートの水性希釈剤はPHEASTRを含んでいなかった。処理及び未処理のチェックを任意の完全ブロックデザインにおいて4回(小プロット)繰り返した。細かいヘアブラシを用いることにより、生後1〜2日の実験室で孵化したH.ビレセンス(virescens)を各プロット中の葉の下側に置いた。またH.ビレセンス(virescens)の自然感染が試験場所で生じた。1及び8日の各人工的感染前にたばこに対して処理を約2時間行った。各々のたばこの列上に中心を有するシングルD2−33ノズルを通して25ガロン/エーカーの配給に校正したトラクターに積んだCO2加圧ブーム噴霧器で処理を行った。施用中のブーム圧力は60ポンド/in2であった。
【0080】
最初の施用の2及び5日並びに第二の施用の5及び9日後、生きているH.ビレセンス(virescens)を各プロット中で20植物上で計数した。加えて、幼虫の食餌により生じた葉の損傷の肉眼的評価を第二の施用後にしたの評価尺度を用いて14日後に行った。結果を表XIIIに要約する。
【0081】
評価尺度
評価 意味
4 厳しい損傷
3 重大な損傷
2 中程度の損傷
1 少々の損傷
0 損傷なし
表XIIIのデータから分かるように、本発明の水和剤組成物(組成物46)はたばこに対する良好なH.ビレセンス(virescens)の防除を与えた。事実、試験の17日目に、本発明の組成物はDIPELR2X及びアセフェートより良好なH.ビレセンス(virescens)の防除を与えた。
【0082】
【表16】
【0083】
実施例10
ジョージアでのたばこにおけるタバコ・バドワームに対する有害生物防除剤組成物の水和剤の野外評価
チフトン、ジョージア近くで生長した網で保護した(flue-cured)たばこ(K−236変種)に対して野外評価を行った。2×1011、5×1011及び8×1011体/エーカーでの本発明の水和剤組成物(組成物47)、1.0パイント/エーカーでのバシルス・ツリンジエンシス(DIPELR4L、Abbott研究所)、及び0.6ポンド活性成分(ai)/エーカーでのメトミル(LANNATER2.4L、DuPont、ウイルミントン、デラウエアーから入手)をH.ビレセンス(virescens)に対する効能に対して比較した。生物学的物質を2.0パイント/エーカーで昆虫味覚刺激剤(CCT社、カールスバッド、カリフォルニアから入手したCOAXR)を含む水に懸濁させ;メトミルの水性希釈剤はCOAXRを含んでいなかった。処理及び未処理のチェックを任意の完全ブロックデザインにおいて4回繰り返した。処理の繰り返しはたばこの5列で20フィートプロットからなっていた。試験の1、5、9、17、及び22日にたばこに処理を行った。1列当たり3つのTX12(Spraying System、ウイートン、IL)中空−コーンノズル(1つのノズルは列の中心及び1つのノズルは列の2つの側の各々に向く)を通して20.7ガロン/エーカーの配給に校正されたバックパック、CO2加圧ブーム噴霧器を用いて処理を行った。施用中のブーム圧力は40ポンド/in2であった。
【0084】
試験の5、8、12、22、26及び29日目に、生きているH.ビレセンス(virescens)を各プロット中で20植物上で計数した。結果を表XIVに要約する。
【0085】
表XIVのデータから分かるように、本発明の水和剤組成物(組成物47)は良好なH.ビレセンス(virescens)の防除を与えた。
【0086】
【表17】
【0087】
実施例11
クロルフェナピルからなる水和剤組成物のUV安定性の評価
表VIIIからの水和剤組成物50及び51、並びに下記の対照組成物をUV安定性に対して評価した。各々の試験組成物の水性懸濁液を400 l/haを与えるように校正したノズルを有するベルト噴霧器を用いてプラスチック製ペトリ皿(100mm×15mm)に塗布した。試験物質を1ヘクタール当たり0.5、1.0及び5.0gに相当するクロルフェナピルを与えるような割合で塗布した。皿を乾燥し、そしてUV−Bランプ(280〜315nm)または自然光のいずれかを用いて種々の期間UV光にさらした。次に3匹の2齢のタバコ・バドワーム幼虫(Heliothis virescens)を各皿中に置き、そして皿を覆った。皿を26.7℃で48時間保持した後、生きている幼虫を数えた。結果を表XV及びXVIに要約する。
【0088】
表XV及びXVIのデータから分かるように、本発明の水和剤組成物を用いて行ったクロルフェナピル処理はクロルフェナピルを有害生物防除剤マトリックス中に配合しない対照組成物よりUV曝露にかなり安定であった。
【0089】
【表18】
【0090】
【表19】
【0091】
本発明の主なる特徴及び態様は以下のとおりである。
【0092】
1.a)有害生物防除剤、pH依存性重合体、場合によっては可塑剤、場合によっては紫外線保護剤、場合によっては活性増強剤、場合によっては滑走剤、及び水を含み、ここで水性混合物のpHがpH依存性重合体の可溶化pH以下である水性混合物を調製し;そして
b)工程(a)の水性混合物を乾燥して被覆された有害生物防除剤マトリックスを生成させることを特徴とする、被覆された有害生物防除剤マトリックスの製造方法。
【0093】
2.可塑剤が水性混合物中に存在する、上記1に記載の方法。
【0094】
3.活性増強剤が水性混合物中に存在する、上記1に記載の方法。
【0095】
4.紫外線保護剤が水性混合物中に存在する、上記1に記載の方法。
【0096】
5.有害生物防除剤が殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌・殺カビ剤及び除草剤並びにその混合物よりなる群から選ばれる、上記1に記載の方法。
【0097】
6.殺虫剤が化学的または生物学的殺虫剤である、上記5に記載の方法。
【0098】
7.化学的殺虫剤がクロルフェナピル、ヒドラメチルノン、イミダクロピリド、1−(6−クロロ−3−ピリジル)−2−(ニトロメチレン)イミダゾリジン、フィプロニル、及び1−[1−(p−クロロフェニル)−2−フルオロ−4−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)−2−ブテニル]シクロプロパン、(R,S)−(Z)−、並びにその混合物よりなる群から選ばれる、上記6に記載の方法。
【0099】
8.生物学的殺虫剤がV8vEGTDEL、V8vEGTDEL-AaIT、ヘリオチス・ゼア(Heliothis zea)NPV、リマントリア・ジスパー(Lymantria dispar)NPV、AcMNPV E2、AcMNPV L1、AcMNPV V8、AcMNPV Px1、及びバシルス・ツリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)、並びにその混合物よりなる群から選ばれる、上記6に記載の方法。
【0100】
9.pH依存性重合体がアクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体、メタクリル酸/アクリル酸メチル/メタクリル酸メチル共重合体、及びその混合物よりなる群から選ばれ;可塑剤がポリ(エチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)、クエン酸エステル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、ヒマシ油、トリアセチン、及びその混合物よりなる群から選ばれ;紫外線保護剤がカーボン・ブラック、ベンゾフェノン、染料、二酸化チタン、及びその混合物よりなる群から選ばれ;活性増強剤がスチルベン化合物であり;そして滑走剤がタルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、硫酸カルシウム、及びその混合物よりなる群から選ばれる、上記1に記載の方法。
【0101】
10.pH依存性重合体が、遊離カルボキシル基対エステルの比が約1:1であるアクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体、遊離カルボキシル基対エステルの比が約1:1〜約1:2であるメタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体、単量体の比が約1:5:2〜3:7:3であるメタクリル酸/アクリル酸メチル/メタクリル酸メチル共重合体、及びその混合物よりなる群から選ばれ;可塑剤がクエン酸トリエチル及び約1,000〜10,000の平均分子量を有するポリ(エチレングリコール)よりなる群から選ばれ;そしてスチルベン化合物がBlancophor BBH、Calcofluor White M2R、Phorwite AR、及びその混合物よりなる群から選ばれる、上記9に記載の方法。
【0102】
11.pH依存性重合体がメタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体であり、そして殊に塩基で可溶化される、上記1に記載の方法。
【0103】
12.塩基が水酸化アンモニウム、アルカリ金属水酸化物、及びアルカリ土金属水酸化物よりなる群から選ばれる、上記11に記載の方法。
【0104】
13.該乾燥工程において水性混合物を噴霧乾燥させる、上記1に記載の方法。
14.被覆された有害生物防除剤マトリックスが約20μmより小さい粒径を有する、上記1に記載の方法。
【0105】
15.被覆された有害生物防除剤マトリックスが約2〜10μmの粒径を有する、上記14に記載の方法。
【0106】
16.被覆された有害生物防除剤マトリックスが有害生物防除剤約1〜50重量%、pH依存性重合体約5〜50重量%、可塑剤0〜約25重量%、紫外線保護剤0〜約30重量%、活性増強剤0〜約75重量%、及び滑走剤0〜約15重量%を含むことを特徴とする、上記1に記載の方法。
【0107】
17.有害生物防除剤約1〜50重量%、重合体中の実質的な数の遊離カルボン酸基がその塩の形態に転化されていないpH依存性重合体約5〜50重量%、可塑剤0〜約25重量%、紫外線保護剤0〜約30重量%、活性増強剤0〜約75重量%、及び滑走剤0〜約15重量%を含む、被覆された有害生物防除剤マトリックス。
【0108】
18.有害生物防除剤約5〜35重量%、pH依存性重合体約10〜45重量%、可塑剤0〜約25重量%、紫外線保護剤0〜約20重量%、活性増強剤0〜約45重量%、及び滑走剤0〜約10重量%を含む、上記17に記載の被覆された有害生物防除剤マトリックス。
【0109】
19.pH依存性重合体がアクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体、メタクリル酸/アクリル酸メチル/メタクリル酸メチル共重合体、及びその混合物よりなる群から選ばれ;可塑剤がポリ(エチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)、クエン酸エステル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、ヒマシ油、トリアセチン、及びその混合物よりなる群から選ばれ;紫外線保護剤がカーボン・ブラック、ベンゾフェノン、染料、二酸化チタン、及びその混合物よりなる群から選ばれ;活性増強剤がスチルベン化合物であり;そして滑走剤がタルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、硫酸カルシウム、及びその混合物よりなる群から選ばれる、上記17に記載の被覆された有害生物防除剤マトリックス。
【0110】
20.pH依存性重合体が、遊離カルボキシル基対エステルの比が約1:1であるアクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体、遊離カルボキシル基対エステルの比が約1:1〜約1:2であるメタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体、単量体の比が約1:5:2〜3:7:3であるメタクリル酸/アクリル酸メチル/メタクリル酸メチル共重合体、及びその混合物よりなる群から選ばれ;可塑剤がクエン酸トリエチル及び約1,000〜10,000の平均分子量を有するポリ(エチレングリコール)よりなる群から選ばれ;そしてスチルベン化合物がBlancophor BBH、Calcofluor White M2R、Phorwite AR、及びその混合物よりなる群から選ばれる、上記19に記載の被覆された有害生物防除剤マトリックス。
【0111】
21.殺虫剤が化学的殺虫剤または生物学的殺虫剤である、上記17に記載の被覆された有害生物防除剤マトリックス。
【0112】
22.化学的殺虫剤がクロルフェナピル、ヒドラメチルノン、イミダクロピリド、1−(6−クロロ−3−ピリジル)−2−(ニトロメチレン)イミダゾリジン、フィプロニル、及び1−[1−(p−クロロフェニル)−2−フルオロ−4−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)−2−ブテニル]シクロプロパン、(R,S)−(Z)−、並びにその混合物よりなる群から選ばれる、上記21に記載の被覆された有害生物防除剤マトリックス。
【0113】
23.生物学的殺虫剤がV8vEGTDEL、V8vEGTDEL-AaIT、ヘリオチス・ゼア(Heliothis zea)NPV、リマントリア・ジスパー(Lymantria dispar)NPV、AcMNPV E2、AcMNPV L1、AcMNPV V8、AcMNPV Px1、及びバシルス・ツリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)、並びにその混合物よりなる群から選ばれる、上記21に記載の被覆された有害生物防除剤マトリックス。
【0114】
24.約20μmより小さい粒径を有する、上記17に記載の被覆された有害生物防除剤マトリックス。
【0115】
25.約2〜10μmの粒径を有する、上記24に記載の被覆された有害生物防除剤マトリックス。
【0116】
26.分散剤約0.5〜40重量%;流動増強剤約1〜10重量%;充填剤約10〜70重量%;湿潤剤0〜約25重量%;pH修正剤0〜約35重量%;及び上記17に記載の被覆された有害生物防除剤マトリックス約5〜75重量%を含む有害生物防除用水和剤組成物。
【0117】
27.分散剤約2〜15重量%;流動増強剤約1〜10重量%;充填剤約10〜60重量%;湿潤剤0〜約15重量%;pH修正剤0〜約20重量%;及び被覆された有害生物防除剤マトリックス約5〜75重量%を含む、上記26に記載の組成物。
【0118】
28.被覆された有害生物防除剤マトリックス中の有害生物防除剤が生物学的薬剤である、上記26に記載の組成物。
【0119】
29.分散剤約2〜10重量%;流動増強剤約1〜10重量%;充填剤約20〜50重量%;pH修正剤約2〜20重量%;及び被覆された有害生物防除剤マトリックス約15〜60重量%を含む、上記28に記載の組成物。
【0120】
30.pH修正剤が有機酸である、上記26に記載の組成物。
【0121】
31.有機酸がクエン酸である、上記30に記載の組成物。
【0122】
32.有機酸が約50μmより大きい平均粒径を有する、上記30に記載の組成物。
【0123】
33.有機酸が約100μmより大きい平均粒径を有する、上記32に記載の組成物。
【0124】
34.上記1に記載の方法により製造される被覆された有害生物防除剤マトリックス。
【0125】
35.有害生物の場所に有害生物防除的に有効量の上記34に記載の被覆された有害生物防除剤マトリックスを施用することを特徴とする、有害生物のり残留防除の改善方法。
Claims (5)
- a)有害生物防除剤、pH依存性重合体、及び水を含み、ただし水性混合物のpHがpH依存性重合体の可溶化pH以下である水性混合物を調製し;そして
b)工程(a)の水性混合物を乾燥して被覆された有害生物防除剤マトリックスを生成させ、
ここで、pH依存性重合体が、遊離カルボキシル基対エステルの比が1:1であるアクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体、遊離カルボキシル基対エステルの比が1:1〜1:2であるメタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体、メタクリル酸、アクリル酸メチル及びメタクリル酸メチルのモノマー比が1:5:2〜3:7:3であるメタクリル酸/アクリル酸メチル/メタクリル酸メチル共重合体ならびにそれらの混合物よりなる群から選ばれる
ことを特徴とする被覆された有害生物防除剤マトリックスの製造方法。 - 有害生物防除剤1〜50重量%、重合体中の実質的な数の遊離カルボン酸基がその塩の形態に転化されていない請求項1に記載のpH依存性重合体5〜50重量%、可塑剤0〜25重量%、紫外線保護剤0〜30重量%、活性増強剤0〜75重量%、及び滑走剤0〜15重量%を含むことを特徴とする被覆された有害生物防除剤マトリックス。
- 分散剤2〜10重量%;流動増強剤1〜10重量%;充填剤20〜50重量%;湿潤剤0〜25重量%;pH修正剤2〜20重量%;及び請求項2に記載の被覆された有害生物防除剤マトリックス15〜60重量%を含むことを特徴とする有害生物防除用水和剤組成物。
- 請求項1に記載の方法により製造される被覆された有害生物防除剤マトリックス。
- 有害生物の場所に、有害生物を防除するのに有効な量の請求項3に記載の被覆された有害生物防除剤マトリックスを施用することを特徴とする有害生物の残留防除の改善方法。
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