JP4502145B2 - 現像ローラ、現像装置および画像形成装置 - Google Patents

現像ローラ、現像装置および画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は外周面に凹凸部を有してトナーを搬送する現像ローラ、現像ローラを有する現像装置、および現像装置を備えた画像形成装置の技術分野に関する。
従来、非磁性一成分トナーで静電潜像を現像する現像装置では、現像ローラ上で摩擦帯電によりトナーに電荷を付与している。この現像ローラとして、外周面に凹凸部を有しかつ凸部の表面が平坦またはほぼ平坦な現像ローラが知られている(例えば、特許文献1参照)。図6(a)に示すように現像ローラaは基材bとこの基材bの表面をめっき等により被覆した表面層cとからなる。
特開2007−121948号公報。
現像ローラaで搬送されるトナーeの量はトナー規制ブレードfで規制される。トナーeの規制方式として、凸部gの平坦部hに、図6(a)に示すトナー規制ブレードfの先端エッジf1あるいは図6(b)に示す先端エッジf1を含む所定領域f2を摺擦させて平坦部h上に部分的にトナーeを載せず、大部分のトナーeを凹部i内に規制する方式がある。
一方、図6(c)に示すように基材bの基材凸部jの表面kには、基材bの凹凸部加工前のセンタレス加工等により多数の微小基材凹部m(図示例では、説明の便宜上1つの微小基材凹部mのみ図示)が形成されている。すなわち、基材凸部jの表面はある程度の表面粗さを有している。このため、基材凸部cの表面を被覆して形成された凸部gにおける表面層cにも、多数の微小凹部n(図示例では、説明の便宜上1つの微小凹部nのみ図示)が形成され、ある程度の表面粗さ(微小凹凸部)を有している。
ところで、現像ローラaにはトナー規制ブレードf以外にトナー供給ローラ(不図示)も当接される。また、トナーeの母粒子を被覆する外添剤の1つとして、一般に硬度の高いシリカやチタニアが用いられている。このため、画像形成回数が多くなってくると、平坦部hにおける表面層cの表面が、トナー供給ローラやトナー規制ブレードfの押圧によりシリカやチタニアで現像ローラaが摺擦されることによって削られる。そして、図6(d)に示すようにこの表面層cの表面が非常になめらか(微小凹凸部のない鏡面状態)になり、トナー規制ブレードfの凸部gへの接触面積が増大する。その結果、現像ローラaとトナー規制ブレードfとの密着性が高くなる。特に、凸部gの平坦部hの一部がトナーeで被覆されていない場合やトナー規制ブレードfがゴムブレードである場合には、この密着性が増大する傾向にある。
現像ローラaとトナー規制ブレードfとの密着性が高いと、トナー規制ブレードfがびびりを生じてその先端が欠けたり、トナー規制ブレードfのなき(トナー規制ブレードfが現像ローラaとの密着で発生するキュッ、キュッという音)が発生したりする。更に、密着するトナー規制ブレードfにより、現像ローラaの回転抵抗が増大するため、現像ローラaの駆動トルクを上昇させなければならない。そこで、長期にわたる良好な現像を行うには、前述の密着性および現像ローラaの耐久性にそれぞれ改良の余地がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、長期にわたる画像形成により表面層が摩耗しても、当接部材との密着性をより一層抑制して耐久性を更に一層向上させて、より長期にわたって良好な現像を行うことのできる現像ローラ、現像装置および画像形成装置を提供することである。
前述の課題を解決するために、本発明に係る現像ローラによれば、溝の底部より突出する凸部が平坦部を有するとともに、基材に形成される基材凸部が基材平坦部を有する。また、基材平坦部がその表面から下方に凹んだ複数の基材凹部を有するとともに、凸部の平坦部が複数の基材凹部に対応して形成される凹部を有する。そして、平坦部の基材凹部による表面層の表面粗さが、平坦部における表面層の厚みより大きく、平坦部における表面層が摩耗して基材凸部の基材平坦部が露出したとき、凹部の少なくとも一部が基材凹部における表面層に存在する。これにより、現像ローラの凸部の平坦部を、基材平坦部が露出する現像ローラの寿命を迎えるまで一定の表面粗さに維持することができる。その場合、表面層が無電解めっきにより構成されることで、微小な凹部が基材凹部により正確に対応して形成することができる。これにより、トナー規制ブレードと凸部の平坦部との密着性の増大を長期にわたって抑制することができる。
したがって、現像ローラとの密着によるトナー規制ブレードのびびりおよびトナー規制ブレードのなきをともに効果的に防止できるとともに、このびびりによるトナー規制ブレードの欠けも防止することができる。このようにして、現像ローラおよびトナー規制ブレードの各耐久性が従来に比べてより一層向上することができ、現像ローラのトナー帯電性を長期にわたって良好に維持することができる。
また、トナー規制ブレードと凸部の平坦部との密着性の増大を抑制できることから、現像ローラの駆動トルクの増大も長期にわたって抑制することができる。
その結果、この現像ローラを有する本発明の現像装置は、潜像担持体の静電潜像を長期にわたって良好に現像することができる。
特に、トナー規制ブレードの少なくとも先端エッジを凸部の平坦部に当接することにより、トナーが凸部の平坦部を部分的に被覆するようにトナーを規制する方式においては、トナー規制ブレードと凸部の平坦部との密着性の増大を長期にわたってより効果的に抑制することができる。
また、規則性を有する溝で凹凸部を構成した場合には、トナー規制ブレードのなきをより効果的に防止することができる。
一方、この現像装置を備える本発明の画像形成装置は長期にわたって良好な画質の画像を形成することができる。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の一例を模式的に示す図である。
図1に示すように、この例の画像形成装置1は、基本的には前述の特許文献1に記載の従来の画像形成装置1と同じ構成を有している。まず、この従来の画像形成装置1と同じ構成について説明する。
装置本体2内に図1において時計回りの回転方向αに回転可能に設けられた潜像担持体である感光体3を備えている。この感光体3の外周近傍に位置して、帯電装置4が設けられている。また、感光体3の外周近傍には、現像装置であるロータリー現像ユニット5、一次転写装置6、およびクリーニング装置7が、それぞれ帯電装置4より感光体3の回転方向αに向かってこれらの順に配置されている。ロータリー現像ユニット5は、イエロー用の現像装置5Y、マゼンタ用の現像装置5M、シアン用の現像装置5C、およびブラック用の現像装置5Kを有している。そして、これらの各現像装置5Y,5M,5C,5Kは、中心軸を中心に回転方向β(図1において反時計回り)に回転可能に設けられたロータリ5aに着脱可能に支持されている。更に、帯電装置4およびクリーニング装置7の下方には、露光装置8が配置されている。
更に、画像形成装置1は、中間転写媒体である無端ベルト状の中間転写ベルト9を備えている。この中間転写ベルト9は、ベルト駆動ローラ10および従動ローラ11に掛け渡されている。ベルト駆動ローラ10には、図示しないモータの回転駆動力が伝達される。そして、ベルト駆動ローラ10によって、中間転写ベルト9は一次転写装置6で感光体2に圧接されながら、回転方向γ(図1において、反時計回り)に回転するようになっている。
中間転写ベルト9のベルト駆動ローラ10側には、二次転写装置12が設けられている。また、露光装置8の下方には、転写紙等のシート状の転写材(不図示;本発明の転写媒体に相当)が収納された転写材カセット13が設けられている。更に、転写材カセット13から二次転写装置12への転写材搬送経路14には、二次転写装置12の近傍に位置してピックアップローラ15およびゲートローラ対16が設けられている。
二次転写装置12の上方には、定着装置17が設けられている。この定着装置17は、加熱ローラ18と、この加熱ローラに圧接される加圧ローラ19とを有している。更に、装置本体2の上部には、排転写材トレイ20が設けられている。また、定着装置17と排転写材トレイ20との間には、排転写材ローラ対21が設けられている。
このように構成されたこの例の画像形成装置1においては、帯電装置4によって一様に帯電された感光体3に、露光装置8の例えばレーザ光L等によって、例えばまずイエローの静電潜像を形成される。感光体3のイエローの静電潜像は、ロータリ5aの回転で図示の現像位置に位置決めされたイエロー用の現像装置5Yのイエローのトナーによって現像される。こうして、感光体3にイエローのトナー像が形成される。このイエロートナー像は一次転写装置6によって中間転写ベルト9に転写される。転写後に感光体3に残留するトナーは、クリーニング装置7のクリーニングブレード等によって掻き落とされて、回収される。
次に、前述と同様に帯電装置4によって再び一様に帯電された感光体3に、露光装置8によって、マゼンタの静電潜像を形成される。このマゼンタの静電潜像は、現像位置に位置決めされたマゼンタ用の現像装置5Mのマゼンタのトナーによって現像される。この感光体3上のマゼンタのトナー像は一次転写装置6によって中間転写ベルト9に、イエローのトナー像に色重ねされて転写される。転写後に感光体3に残留するトナーは、クリーニング装置7によって回収される。以後、シアンおよびブラックについても同様にしてそれぞれ感光体3にトナー像が順次形成され、これらのトナー像が順次中間転写ベルト9に、先に転写されたトナー像に色重ねされて転写される。こうして、中間転写ベルト9にフルカラーのトナー像が形成される。同様にして、転写後に感光体3に残留する各トナーは、それぞれクリーニング装置7によって回収される。
中間転写ベルト9に転写されたフルカラーのトナー像は転写材カセット13から転写材搬送経路14を通って搬送されてくる転写材に、二次転写装置12によって転写される。このとき、転写材はゲートローラ対16によって、中間転写ベルト9のフルカラーのトナー像にタイミングを合わされて二次転写装置12に搬送される。
転写材に定着されたトナー像は、定着装置12の加熱ローラ18および加圧ローラ19によって加熱、加圧定着される。こうして画像が形成された転写材は転写材搬送経路14を通って搬送されて、排転写材ローラ対21によって排転写材トレイ20に排出され、収容される。
次に、この例の画像形成装置1の特徴部分の構成について説明する。
この例の画像形成装置1における各色の現像装置5Y,5M,5C,5Kは、いずれもまったく同じ構成を有している。したがって、以下の現像装置5Y,5M,5C,5Kの説明においては、各色の符号Y,M,C,Kを省略して説明する。その場合、現像装置には、ロータリー現像ユニット5と区別するために符号5′を付す。
図2は、この例の実施の形態の現像装置の長手方向と直交する方向に沿う断面図である。
この例の現像装置5′は長い容器状に形成される。図2に示すように、この現像装置5′は、前述の特許文献1に記載の現像装置と同様に長いハウジング22に、トナー収容部23、トナー供給ローラ24、現像ローラ25、およびトナー規制ブレード26を有している。これらのトナー収容部23、トナー供給ローラ24、現像ローラ25、およびトナー規制ブレード26は、現像装置5′の長手方向(図2において紙面と直交する方向)に沿って延設されている。
トナー収容部23は、仕切り壁27によって2つの第1および第2トナー収容部23a,23bに区画されている。その場合、トナー収容部23は、図2において第1および第2トナー収容部23a,23bの上部が互いに連通する連通部23cとして形成されている。この状態では、仕切り壁27により第1および第2トナー収容部23a,23b間のトナー28の移動が抑制される。ロータリー現像ユニット5のロータリ5aが回転して現像装置5′が図2に示す状態と上下逆の状態になると、第1および第2トナー収容部23a,23bにそれぞれ収容されたトナー28が連通部23c側に移動する。ロータリ5aが更に回転して現像装置5′が図2に示す状態になると、トナー28は第1および第2トナー収容部23a,23b側に再び移動する。これにより、前に第1トナー収容部23a内に収容されたトナー28の一部が第2トナー収容部23b内に移動し、また前に第2トナー収容部23b内に収容されたトナー28の一部が第1トナー収容部23a内に移動して、トナー収容部23内のトナー28が混合撹拌される。このトナー28はそのトナー母粒子が外添剤で被覆された非磁性一成分トナーである。その場合、本発明では外添剤として少なくともシリカが用いられる。
第1トナー収容部23a内の図2において下部には、トナー供給ローラ24が図2において時計回りに回転可能に設けられている。また、ハンジング22の外部には現像ローラ25が図2において反時計回りに回転可能に設けられている。そして、現像ローラ25は、感光体3に近接して(非接触で)設けられている。また、現像ローラ25はハウジング22の開口22aを通してトナー供給ローラ24に所定の当接圧で当接されている。更に、トナー規制ブレード26がハウジング22に設けられている。このトナー規制ブレード26は、現像ローラ25とトナー供給ローラ24とのニップ部(当接部)より現像ローラ25の回転方向下流側の位置で現像ローラ25に当接している。これにより、トナー規制ブレード26は、トナー供給ローラ24から現像ローラ25に供給されたトナー28の層厚を規制する。したがって、トナー規制ブレード26によって規制されたトナー28が現像ローラ25によって感光体3の方へ搬送される。そして、現像ローラ25で搬送されたトナー28によって感光体3の静電潜像が非接触で現像されて、感光体3に各色のトナー像が形成される。
図3(a)に示すように、現像ローラ25の外周面には、前述の特許文献1に記載の現像ローラと同様に網の目状の凹凸パターンが形成されている。この例の現像ローラ25ではこの凹凸パターンとして、その外周面の軸方向所定位置に溝29が全周にわたって形成されている。その場合、溝29は、軸方向に対して所定角(図示例では45°であるが、これに限定されない)で傾斜した螺旋状に連続して形成され規則性を有する所定数の第1傾斜溝29aと、これらの第1傾斜溝29aと傾斜が逆方向に傾斜した螺旋状に連続する所定数の第2傾斜溝29bとからなる。これらの第1および第2傾斜溝29a,29bは、いずれもそれらの傾斜方向に所定のピッチ間隔pでかつ軸方向に所定幅Wに形成されている。なお、第1および第2傾斜溝29a,29bの各傾斜角および各ピッチは、いずれも互いに異ならせることもできる。
図3(b)に示すように、現像ローラ25は、基材25aと、この基材25aの外周面に形成された表面層25bとからなる。基材25aは、5056アルミ合金や6063アルミ合金等のアルミニウム系やSTKM等の鉄系等の金属材料のスリーブからなる。また、表面層25bは基材25a上に施されたニッケル系めっきやクロム系めっき等のめっき層からなる。この表面層25bにより、現像ローラ25の表面の硬度や電気特性が改善されて、現像ローラ25はその耐久性が向上しかつ帯電性が良好となっている。
図3(c)に示すように、現像ローラ25の基材25aの外周面には、第1および第2傾斜溝29a,29bを構成するための第1および第2傾斜基材溝29a′,29b′がそれぞれ転造加工によって形成されている。この基材における第1および第2傾斜基材溝29a′,29b′の加工方法は従来公知の加工方法を採用することができる。したがって、この加工方法の説明は省略する。そして、基材25aの外周面には、第1および第2傾斜基材溝29a′,29b′で囲まれた所定数の島状の基材凸部30′が形成されている。なお、本発明では、基材凸部30′は第1および第2傾斜基材溝29a′,29b′の底部から見て外方に突出していることで凸部という。
これらの基材凸部30′の形状は、第1および第2傾斜基材溝29a′,29b′の傾斜角が45°でかつそれらのピッチが互いに同じに設定された場合には正方形状を呈し、第1および第2傾斜基材溝29a′,29b′の傾斜角が45°以外の角度でかつそれらのピッチが互いに同じに設定された場合には菱形状を呈する。また、基材凸部30′の形状は、第1および第2傾斜基材溝29a′,29b′の傾斜角が45°でかつそれらのピッチが互いに異なるように設定された場合には長方形状を呈し、第1および第2傾斜基材溝29a′,29b′の傾斜角が45°以外の角度でかつそれらのピッチが互いに異なるように設定された場合には平行四辺形状を呈する。
そして、第1および第2傾斜基材溝29a′,29b′、基材凸部30′が形成された基材25aの外周面にニッケル系無電解めっき等のめっきを施すことで、基材25aの表面に表面層25bが形成される。基材25aに表面層25bが形成された状態では、この表面層25bに第1および第2傾斜基材溝29a′,29b′、基材凸部30′とそれぞれ同形状の第1および第2傾斜溝29a,29b、凸部30が形成される(なお、第1および第2傾斜溝29a,29bの大きさは第1および第2傾斜基材溝29a′,29b′の大きさより小さく、また凸部30の大きさは基材凸部30′の大きさより大きい。)。
こうして、第1および第2傾斜溝29a,29bと凸部30とにより、現像ローラ25の外周面には凹凸部(つまり、凹部および凸部)が形成される。その場合、凸部30の幅(例えば、図3(b)において凸部30の左右両側壁間の長さ)が凸部30の下部側から上部側に向かって連続して小さくなるように、凸部30の左右の側壁(つまり、凹凸部の境界部)が傾斜して形成されている。なお、図3(b)は現像ローラ25の軸方向に沿う断面を示しているが、現像ローラ25の周方向(現像ローラ25の回転方向)においても、凸部30の両側壁が同様に傾斜して形成されている。すなわち、凸部30は、その四方の側壁が傾斜して截頭四角錐台形状に形成されている。
ところで、図4(a)に示すように、この例の現像ローラ25においても前述と同様に基材25aの基材凸部30′の表面の基材平坦部30a′には、この基材平坦部30a′より下方に凹んだ複数の微小な基材凹部30c′が形成される(なお、図4(a)に示す例では、説明の便宜上1つの基材凹部30c′のみ図示)。これらの基材凹部30c′は、基材25aの凹凸部加工前の表面仕上げにおいて、適宜の手段により微小のすじ状に粗さを付けることで形成される。なお、すじ状の基材凹部30c′に代えて、微小なバラストで複数の基材凹部30c′を形成することもできる。
複数の微小な基材凹部30c′により、基材凸部30′の基材平坦部30a′は所定の表面粗さr′を有している。また、基材凸部30′の基材平坦部30a′を被覆して形成される凸部30における平坦部30aの表面層25bにも、この平坦部30aより下方に基材凹部30c′に対応して凹んだ複数の微小の凹部30cが形成される。すなわち、凸部30の平坦部30aは所定の表面粗さrを有している。その場合、表面層25bが無電解めっきにより構成されることで、微小な凹部30cが基材凹部30c′により正確に対応して形成される。
そして、この例の現像ローラ25では、表面層25の凸部30の平坦部30aにおける表面粗さrが、表面層25bの厚みtより大きく設定されている(t<r)。この表面粗さrとしては、例えば十点平均高さRzを用いることができる。すなわち、この例の現像ローラ25では、表面層25の凸部30の平坦部30aにおける十点平均高さRzが、表面層25bの厚みtより大きく設定されている(t<Rz)。その場合、平坦部30aの十点平均高さRzの測定は、例えば、ミツトヨ製サーフテスト(表面粗さ測定器)を用いることができる。
なお、表面粗さrとして、他に例えば中心線平均高さ(Ra)や最大高さ(Rmax)を用いることもできる。これらの表面粗さの測定は従来周知であるので、それらの説明は省略する。また、基材凸部30′の基材平坦部30a′における表面粗さr′も前述と同様にして測定することができる。
本発明の現像ローラ25の耐久実験を行った。実験に用いた画像形成装置は、セイコーエプソン社製LP9000Cのプリンタである。そして、このプリンタに用いられている現像ローラに代えて、次の現像ローラ25を用いた。その場合、この現像ローラ25が使用可能にするために、セイコーエプソン社製LP9000Cのプリンタを改造した。耐久実験における画像形成条件は、LP9000Cのプリンタの標準の画像形成条件である。
現像ローラ25の基材25aにSTKM材を用いて、基材25aに凹凸部を加工する前にセンタレス加工により基材25aの表面仕上げを行った。このとき、図4(a)に示す複数のすじ状の凹部30c′が形成された。このときの基材25aの1つの基材凸部30′における基材平坦部30a′の十点平均表面高さRzは2μmであった。
次いで、図4(a)で示すように転造加工で表面に基材凹凸深さ(基材凹部の底から基材凸部の上面までの高さ)4.5μm、基材凹凸ピッチ100μm、基材凹凸深さの1/2ラインでの基材凸部の幅57μm、基材凹凸深さの約1/2ラインでの基材凹部の幅43μmの凹凸部を形成した。
表面層25bとして、無電解ニッケル-リン(Ni-P)めっきにより厚み1.5μmのめっき層を基材表面に形成した。図5(a)に示すように、このときの現像ローラ25の凹凸部は、凹凸深さ(溝29a,29bの底から凸部30の上面までの高さ)6μm、凹凸ピッチ100μm、凹凸深さの1/2ラインでの凸部30の幅60μm、凹凸深さの1/2ラインでの凹部(溝29a,29b)の幅40μmであった。前述の基材凹凸部(溝29a′,29b′、凸部30′)および表面層現像ローラの凹凸部(溝29a,29b、凸部30)は、3次元測定用レーザ顕微鏡であるKeyence製 VK−9500で測定した。表面層25bの形成後、凸部30の平坦部30aにおける表面層25bに、複数のすじ状の凹部30cが形成された。このときの凸部30における平坦部30aの十点平均表面高さRzは1.8μmであった。すなわち、平坦部30aの十点平均表面高さRzが表面層25bの厚みtの1.5μmより大きい(平坦部30aの十点平均表面高さRz>表面層25bの厚みt)。
また、トナー供給ローラ24はウレタン発泡ローラで形成して現像ローラ25に対して食い込み量1.5mmで設置した。更に、トナー規制ブレード26はウレタンゴムからなるブレードで構成した。そして、図4(a)に示すようにトナー規制ブレード26の先端エッジ26aを凸部30の平坦部30aに当接させた。このときの先端エッジ26aの当接圧は40g/cmに設定した。
更に、用いたトナーは2種類のトナーである。そのうち1つのトナーは、粉砕法で作製されたポリエステル粒子にCCA、WAX、顔料を適量内添してトナー母粒子を構成するとともに、このトナー母粒子に20nmの小粒径シリカ、40nmの中粒径シリカ、100nmの大粒径シリカ、および30nmチタニアを外添して、平均粒径D50が4.5μmであり凹凸深さ6μmより小さい小粒径トナーである。他の1つのトナーは、重合法で作製されたスチレンアクリル粒子にWAX、顔料を適量内添してトナー母粒子を構成するとともに、このトナー母粒子に20nmの小粒径シリカ、40nmの中粒径シリカ、100nmの大粒径シリカ、および30nmチタニアを外添して、平均粒径D50が前述のトナーと同じく4.5μmである小粒径トナーである。
そして、LP9000Cの標準画像形成条件で、A4普通紙にモノクロのハーフトーン25%で耐久画像形成実験を行った。この実験の結果、図5(b)に実線で示された初期のプロファイルを有する凸部30の表面層25bの平坦部30aが、画像形成回数が増加するにしたがって一点鎖線で示すように平坦状のプロファイルに摩耗する傾向となった。凸部30のこのような平坦状の摩耗プロファイルは、前述の2番目の小粒径トナーを用いた場合にも、同様の湾曲したプロファイルに摩耗する傾向となった。
画像形成回数が増大するにつれて、図4(b)に示すように凸部30の平坦部30aがほぼ平坦状に摩耗していく。この摩耗により、平坦部30aにおける表面層25bの複数の凹部30cの一部が消滅するが、複数の凹部30cの残部は表面層25bにいまだ存在している。すなわち、凸部30の平坦部30aにおける表面層25bには、所定の表面粗さが維持されている。これにより、トナー規制ブレード26と凸部30の平坦部30aとの接触面積の増大が抑制されるとともに、残留する凹部30aにトナー28の遊離外添剤等が侵入するようになる。したがって、トナー規制ブレード26と凸部30の平坦部30aとの密着性の増大が抑制されるとともに残留する凹部30a内の遊離外添剤等が侵入することにより、トナー規制ブレード26が平坦部30aに食い付いてびびりおよびなきを発生することが抑制される。
画像形成回数が更に増大して、図4(c)に示すように凸部30の平坦部30aが更に摩耗すると、基材25aの基材凸部30′の基材平坦部30a′が露出して、現像ローラ25が寿命となる。このときにも、平坦部30aにおける表面層25bの複数の凹部30cの更に一部が消滅するが、複数の凹部30cの残部は表面層25bにいまだ存在している。すなわち、凸部30の平坦部30aにおける表面層25bには、一定の表面粗さが維持されている。したがって、現像ローラ25は凸部30の平坦部30aにおける一定の表面粗さにより、基材平坦部30a′が露出する寿命を迎えるまでトナー規制ブレード26と凸部30の平坦部30aとの密着性の増大が抑制される。これにより、現像ローラ25の耐久性が向上する。
このようにして、この例の現像ローラ25によれば、凸部30の平坦部30aにおける十点平均表面高さRzを表面層25bの厚みtより大きく(平坦部30aの十点平均表面高さRz>表面層25bの厚みt)設定しているので、現像ローラ25の凸部30の平坦部30aを、現像ローラ25が寿命を迎えるまで一定の表面粗さに維持することができる。その場合、表面層25bが無電解めっきにより構成されることで、微小な凹部30cが基材凹部30c′により正確に対応して形成することができる。これにより、トナー規制ブレード26と凸部30の平坦部30aとの密着性の増大を長期にわたって抑制することができる。
したがって、現像ローラ25との密着によるトナー規制ブレード26のびびりおよびトナー規制ブレード26のなきをともに効果的に防止できるとともに、このびびりによるトナー規制ブレード26の欠けも防止することができる。このようにして、現像ローラ25およびトナー規制ブレード26の各耐久性が従来に比べてより一層向上することができ、現像ローラ25のトナー帯電性を長期にわたって良好に維持することができる。
また、トナー規制ブレード26と凸部30の平坦部30aとの密着性の増大を抑制できることから、現像ローラ25の駆動トルクの増大も長期にわたって抑制することができる。
その結果、この現像ローラ25を有する現像装置5′は、感光体3の静電潜像を長期にわたって良好に現像することができ、またこの現像装置5′を備える画像形成装置1は長期にわたって良好な画質の画像を形成することができる。
特に、トナー規制ブレード26の少なくとも先端エッジ(つまり、先端エッジまたは先端エッジを含む所定領域)26aを凸部30の平坦部30aに当接することにより、凸部30の平坦部30aについて部分的にトナーが被覆しないようにトナーを規制する方式において、トナー規制ブレード26と凸部30の平坦部30aとの密着性の増大を長期にわたってより効果的に抑制することができる。
また、規則性を有する溝で凹凸部を構成した場合には、トナー規制ブレード26のなきをより効果的に防止することができる。
なお、前述の例ではロータリー現像ユニット5を有する画像形成装置1に適用しているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、例えば、画像形成ユニットがタンデムに配置された画像形成装置、4サイクルの画像形成装置、単色の画像形成装置、あるいはトナー像を潜像担持体から転写材(本発明の転写媒体に相当)へ直接転写する画像形成装置(つまり、中間転写媒体を備えない画像形成装置)等、少なくとも凹凸部を有する現像ローラを備える現像装置を備えたどのような画像形成装置にも適用することができる。
また、現像ローラ25の凹凸部は転造加工による規則性を有する溝で構成する以外に、例えば切削加工等の他の加工方法による凹凸部で形成することもできる。要は、本発明は、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内でどのような画像形成装置にも適用することができる。
本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の一例を模式的に示す図である。 図1に示す現像装置を模式的に示す断面図である。 (a)は現像ローラ、トナー供給ローラ、およびトナー規制部材を模式的に示す図、(b)は(a)におけるIIIB−IIIB線に沿う部分断面図、(c)は(b)における基材のみを示す部分断面図である。 (a)は現像ローラの1つの凸部を模式的に示す部分断面図、(b)は現像ローラの摩耗の一過程を模式的に示す部分断面図、(c)は現像ローラの摩耗の更なる一過程を模式的に示す部分断面図である。 (a)は現像ローラの凹凸部のサイズを示す図、(b)はトナー粒径が現像ローラの凹凸部の深さより小さい場合における現像ローラの摩耗の過程を説明する図である。 (a)はトナー規制ブレードの先端エッジを凸部の平坦部に当接させて行うトナー規制方式を説明する図、(b)はトナー規制ブレードの先端エッジを含む所定領域を凸部の平坦部に当接させて行うトナー規制方式を説明する図、(c)は表面層が形成された従来の現像ローラの凸部を模式的に示す部分断面図、(d)は(c)における凸部の表面層の摩耗を説明する部分断面図である。
符号の説明
1…画像形成装置、3…感光体、5…ロータリー現像ユニット、5Y,5M,5C,5K,5′…現像装置、24…トナー供給ローラ、25…現像ローラ、25a…基材、25b…表面層、26…トナー規制ブレード、26a…トナー規制ブレードの先端エッジ、28…トナー、29…溝、29a…第1傾斜溝、29b…第2傾斜溝、29a′…第1傾斜基材溝、29b′…第2傾斜基材溝、30…凸部、30′…基材凸部、30a…平坦部、30a′…基材平坦部、30c…凹部、30c′…基材凹部

Claims (7)

  1. 外周面の所定領域に形成された基材および前記基材溝の底部から突出する基材凸部を有する基材と、この基材の外周面に形成されかつ前記基材および前記基材凸部にそれぞれ対応したおよび凸部を外周面に有する表面層とを少なくとも有し、
    前記凸部は平坦部を有するとともに、前記基材凸部は基材平坦部を有し、
    前記基材平坦部はその表面から下方に凹んだ複数の基材凹部を有するとともに、前記凸部の平坦部は、前記複数の基材凹部に対応して形成される凹部を有し、
    前記平坦部の前記基材凹部による前記表面層の表面粗さが、前記平坦部における前記表面層の厚みより大きく、前記平坦部における前記表面層が摩耗して前記基材凸部の前記基材平坦部が露出したとき、前記凹部の少なくとも一部が前記基材凹部における表面層に存在することを特徴とする現像ローラ。
  2. 前記表面層は無電解めっきにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の現像ローラ。
  3. 前記平坦部の表面粗さは、十点平均表面高さであることを特徴とする請求項1または2に記載の現像ローラ。
  4. 前記基材は螺旋状に連続する溝で形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1に記載の現像ローラ。
  5. 潜像担持体へトナーを搬送する現像ローラと、この現像ローラに当接して前記トナーを供給するトナー供給ローラと、前記現像ローラに当接して前記潜像担持体へ搬送するトナーの量を規制するトナー規制部材とを少なくとも有し、
    前記現像ローラは請求項1ないし4のいずれか1に記載の現像ローラであり、前記トナー規制部材はトナー規制ブレードであることを特徴とする現像装置。
  6. 前記トナー規制部材の少なくとも先端エッジが前記平坦部における前記表面層に当接していることを特徴とする請求項5に記載の現像装置。
  7. 少なくとも静電潜像が形成される潜像担持体と、前記静電潜像をトナーにより現像して前記潜像担持体にトナー像を形成する現像装置と、前記潜像担持体のトナー像を転写媒体に転写する転写装置とを少なくとも備え、
    前記現像装置は請求項5または6に記載の現像装置であることを特徴とする画像形成装置。
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