JP4555960B2 - 戸車装置 - Google Patents

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Description

本発明は、引戸の下端角部に取り付けられて、戸車を前記引戸の高さ方向及び巾方向に位置調整可能に設置する、取付枠と戸車支持枠とからなる戸車装置に関する。
住宅建築物の内部において、例えば隣接する部屋と部屋との間を仕切る仕切壁に開口形成された出入口を開閉するための建具として、溝やレールに沿って引き滑らせながら出入口を開閉する引戸が多用されている。引戸によれば、丁番等の金物を軸として回転するような形式で出入口を開閉する開戸と比較して、出入口を開閉する際の戸の占有領域をコンパクトにすることができ、建物内の空間をより有効に利用することが可能になる。また、引戸には、例えば床面に敷設したレールに沿った当該引戸のスライド移動による出入口の開閉を軽快に行うことができるようにするために、その下端部に戸車が取り付けられる。これらの戸車は、引戸の下端角部にビス等を介して埋め込むように取り付けられる本体ケース(取付枠)と、この本体ケースの内側の収容部に収容される、戸車を回転自在に軸支した戸車本体(戸車支持枠)とからなる戸車装置を用いることにより、引戸の下端部の所定の位置に強固且つ安定した状態で設置されることになる。
一方、引戸は、これを例えば出入口の周囲の開口枠等の内側に設置する際に、当該引戸や開口枠等の寸法誤差や施工誤差等の影響を受けて、開口枠等に対して傾いた状態で設置されることにより、周囲の開口枠等との間に隙間を生じる場合がある。また、引戸の枠体を構成する縦枠や横枠が乾燥収縮等の影響を受けることにより、縦枠や横枠に撓みや反りが生じて引戸の巾方向に枠体が変形すると、例えば引戸が複数枚重ねて配置される引違戸である場合や、引戸が戸袋に出し入れ可能に収容されるものである場合に、例えば引戸のスライド移動時に相互に接触し合ったり、引戸が戸袋の開口縁部に接触することになって、引戸の円滑なスライド移動に障害を及ぼすことになると共に、引戸が破損しやすくなる。
これに対して、例えば開口枠等の内側に引戸を設置した後に、必要に応じて、戸車を引戸の高さ方向及び巾方向に位置調整可能として、引戸の傾きの修正を行ったり、引戸のスライド移動時における他の引戸や戸袋との接触を回避できるようにした戸車装置が開示されている(例えば、特許文献1参、特許文献2参照)。
特開平9−125803号公報 特開平10−259683号公報
しかしながら、引戸の設置後に、引戸の高さ方向及び巾方向に戸車の位置調整を可能とした上記従来の戸車装置によれば、いずれも、これらの位置調整を行うための操作は、引戸の小口面に沿って配置される部分である本体ケース(取付枠)の前方端面壁部に露出して設けられた、回転機構やスライド機構等に対する操作部を介して行うものであるため、十分な位置調整を行うことができない場合がある。すなわち、これらの操作部を介した戸車の位置調整は、引戸の小口面から行う必要があるため、当該小口面と、例えば出入口の周囲の開口枠の内側面との間に相当の空間が残置された状態でなければ、操作を行うことが難しく、例えば開口枠の内側面に引戸の小口面を当接させた状態のまま、隙間を見ながら引戸の傾きを精度良く調整することは困難である。
また、引戸が戸袋に出し入れ可能に収容されるものである場合には、引戸を戸袋から引き出して出入口を閉塞した時でも、引戸の後端部は戸袋の内部に隠れている状態となるため、引戸の後端部側の小口面に対して操作を行うことは不可能である。したがって、このような場合、例えば戸袋の開口縁部に沿って取り付けられた縦枠カバー材を一旦撤去して引戸を取り外した後に、戸車の位置調整を行ってから再び引戸を設置して縦枠カバー材を取り付け直すといった作業が必要になって、多くの手間を要することになると共に、引戸を設置したままの状態で、戸車の位置調整を精度良く行うことは困難である。
本発明は、このような従来の課題に着目してなされたもので、引戸の設置後に、戸車の高さ方向及び巾方向の位置調整を容易且つ精度良く行うことを可能にする戸車装置を提供することを目的とする。
本発明は、引戸の下端角部に取り付けられて、戸車を前記引戸の高さ方向及び小口面の巾方向に位置調整可能に設置する、取付枠と戸車支持枠とからなる戸車装置において、前記取付枠に設けられたネジ機構を介して、前記取付枠の内側の戸車収容部で前記戸車支持枠を揺動又はスライド移動させることにより、前記戸車の位置調整が行われるようになっており、且つ前記ネジ機構の操作は、前記取付枠の、前記引戸の側面に沿って配置される側面壁部に露出する回転操作部を介して行われるようになっており、前記戸車を前記引戸の巾方向に位置調整可能とするネジ機構は、前記取付枠の両側の前記側面壁部に跨るように設けられて回転可能に支持される巾方向調整用ネジロッドと、該巾方向調整用ネジロッドに沿って巾方向に進退可能に螺着されると共に、前記戸車支持枠が連結される戸車基台部とからなり、該戸車基台部には、前記取付枠の前記前方端面壁部と対向して配置される後方端面壁部と接触する面に、スライドガイド突条が突出して設けられていると共に、前記戸車支持枠側の面に、挟込み縦リブが突出して設けられており、前記戸車支持枠は、前記取付枠の両側の前記側面壁部に跨るように設けられたピン軸を中心として回転可能な状態で、一対のピン軸連結リブによって前記戸車基台部の前記挟込み縦リブを両側から挟み込むようにしつつ、前記ピン軸連結リブを介して前記ピン軸に軸支されるようになっており、前記戸車基台部の前記挟込み縦リブの先端部分には、前記ピン軸の外周面に沿った半円形状の凹状切欠きが形成されており、前記取付枠の前記後方端面壁部の内側面には、前記スライドガイド突条をスライド可能に係止させるスライドガイド溝が設けられており、前記スライドガイド突条と前記スライドガイド溝とのスライド可能な係合状態と、前記挟込み縦リブの前記凹状切欠きと前記ピン軸とのスライド可能な係合状態とによって支持されつつ、前記戸車基台部は前記引戸の小口面の巾方向にスライド移動する戸車装置を提供することにより、上記目的を達成したものである。
そして、本発明の戸車装置によれば、前記回転操作部は、前記側面壁部において、前記戸車支持枠を挟んだ前記取付枠の前方端面壁部とは反対側に露出していることが好ましい。
また、本発明の戸車装置によれば、前記戸車を前記引戸の高さ方向に位置調整可能とするネジ機構は、前記取付枠の天面壁部の長手方向と平行に延設すると共に、回転可能に支持されて前記戸車収容部の上部に設けられるネジロッドと、該ネジロッドに沿って進退可能に螺着されるスライダー部材と、該ネジロッドに固着されるロッド側歯車と、前記側面壁部に回転可能に支持されると共に前記回転操作部を備え、且つ前記ロッド側歯車と一体となってギア機構を構成する操作部側歯車を有する上下調整用回転体と、前記戸車収容部に上下動可能に収容された前記戸車支持枠の上部に設けられて前記スライダー部材と接続することにより、前記スライダー部材の進退に伴って前記戸車支持枠を上下動させる上下動接続部とからなることが好ましい。
さらにまた、本発明の戸車装置によれば、前記戸車収容部の上部に設けられる前記ネジロッドは、前記取付枠の前方端面壁部に露出する端面回転操作部からの操作によっても回転することが好ましい。
ここで、上記記載において、引戸の巾方向は、引戸の厚さ方向でもある、引戸の小口面における巾方向を意味するものであり、取付枠の前方端面壁部は、引戸の小口面に沿って配設される端面壁部を意味するものあって、引戸の前端の小口面に配設される端面壁部及び後端の小口面に配設される端面壁部の双方を含むものである。
本発明の戸車装置によれば、引戸の設置後に、戸車の高さ方向及び巾方向の位置調整を容易且つ精度良く行うことができる。
本発明の好ましい一実施形態に係る戸車装置10は、図1に示すように、引戸11の下端角部に取り付けられて、戸車12を引戸11の高さ方向X及び巾方向Yに位置調整可能に、強固且つ安定した状態で設置するために用いられるものである。
すなわち、本実施形態の戸車装置10は、図2(a)〜(c)及び図3(a),(b)に示すように、扁平な中空箱形形状の取付枠13と、戸車12を回転自在に軸支した戸車支持枠14とからなり、取付枠13に設けられたネジ機構を介して、取付枠13の内側の戸車収容部15で戸車支持枠14を揺動又はスライド移動させることにより、戸車12の高さ方向X及び巾方向Yの位置調整が行われるようになっており、且つネジ機構の操作は、取付枠12の側面壁部16に露出する回転操作部17,18を介して行われるようになっている。
また、本実施形態によれば、回転操作部17,18は、側面壁部16において、戸車支持枠14を挟んだ取付枠13の前方端面壁部19とは反対側に露出している。
さらに、本実施形態によれば、戸車12を引戸11の高さ方向Xに位置調整可能とする高さ方向ネジ機構は、取付枠13の天面壁部20の長手方向Lと平行に延設すると共に、回転可能に支持されて戸車収容部15の上部に設けられるネジロッド21と、このネジロッド21に沿って進退可能に螺着されるスライダー部材22と、ネジロッド21に固着されるロッド側歯車23と、側面壁部16に回転可能に支持されると共に上下方向の回転操作部17を備え、且つロッド側歯車23と一体となってギア機構を構成する操作部側歯車24を有する上下調整用回転体25と、戸車収容部15に上下動可能に収容された戸車支持枠14の上部に設けられて、スライダー部材22と接続することにより、スライダー部材22の進退に伴って戸車支持枠14を上下動させる、切欠き凹部26による上下動接続部とによって構成されている。
さらにまた、本実施形態によれば、戸車12を引戸11の巾方向Yに位置調整可能とする巾方向ネジ機構は、両側の側面壁部16に跨るように設けられて回転可能に支持される巾方向調整用ネジロッド27と、この巾方向調整用ネジロッド27に沿って巾方向Yに進退可能に螺着されると共に、戸車支持枠14が連結される戸車基台部28とによって構成される。
そして、本実施形態によれば、中空箱形形状の取付枠13は、例えばポリアミド、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリプチレンテレフタレート等の合成樹脂を使用して、射出成形等の成形手段により形成されるもので、上端部に円弧状の横断面形状を備える、側面が縦30〜60mm程度、横40〜70mm程度、巾(厚さ)が12〜25mm程度の大きさの、平坦な略六面体形状を有している。また左右一対の側面壁部16と、前方端面壁部19と、後方端面壁部29と、天面壁部20とによって囲まれる内側の中空内部が、下面を開口面とした戸車収容部15となっている。さらに、天面壁部20には、略中央部分を貫通するようにして、当該天面壁部20の長手方向Lに延設する固定ピン挿通孔30が開口形成されていると共に、天面壁部20の上部には、長手方向の2箇所に凹状の窪み部31が設けられている。
また、左右一対の側面壁部16には、上下方向の回転操作部17と巾方向の回転操作部18が臨む位置に、上下操作開口32及び左右操作開口33が各々開口形成されていると共に、戸車支持枠14のピン軸34の両端が各々挿通固定されるピン軸挿通孔35が開口形成されている。また前方端面壁部19には、固定ピン挿通孔30の開口部の下方に配置されて、ネジロッド21の端面回転操作部36が臨む位置に、端面操作開口37が開口形成されている。
戸車12を回転自在に軸支する戸車支持枠14は、戸車12を挟んだ両側に配置される一対の側面プレート38を、上端部分で帯板状の連結プレート39によってコの字断面形状に連結一体化することにより形成されており、またこれの下部において、両側の側面プレート38に跨って設けられた回転支持軸40に回転自在に軸支されて、戸車12が、その下部を戸車支持枠14から下方に突出させた状態で、一対の側面プレート38の間に取り付けられることになる。
また、各側面プレート38の戸車基台部28側には、当該戸車基台部28側に突出して、ピン軸連結リブ41が設けられており、このピン軸連結リブ41に開口形成されたピン軸挿通孔42に、ピン軸34を挿通するようにして戸車支持枠14が取り付けられることにより、戸車支持枠14は、ピン軸34を中心として回転可能な状態で、取付枠13の戸車収容部15に配設されることになる。また戸車基台部28には、後述するように、戸車支持枠14側に突出して、一対の側面プレート38間の巾と略同様の巾を有する挟込み縦リブ43が設けられており、一対のピン軸連結リブ41によって両側から挟込み縦リブ43を挟み込むようにしつつ、ピン軸連結リブ41を介して戸車支持枠14がピン軸34に軸支されるようになっている。ピン軸連結リブ41によって挟込み縦リブ43を挟み込むようにして戸車支持枠14が戸車基台部28に連結されていることにより、戸車基台部28の巾方向Yへの移動に伴って、戸車支持枠14は、巾方向Yにスライド移動できるようになっている。なお、戸車支持枠14の一対の側面プレート38の外側面間の巾は、戸車収容部15の中空巾よりも例えば4〜10mm程度小さくなっており、この小さくなった範囲で戸車支持枠14をスライド移動させることにより、戸車12を引戸11の巾方向Yに位置調整できるようになっている。
さらに、戸車支持枠14の上部には、スライダー部材22を遊嵌接続させる切欠き凹部26が、上下動接続部として設けられている。切欠き凹部26は、戸車支持枠14の上端面を構成する連結プレート39の長手方向Lの中間部分から一対の側面プレート38の上部に亘って、側面形状が略矩形となるように切り欠かれて形成されている。切欠き凹部26には、スライダー部材22の下半部分を遊嵌係止できるようになっている。スライダー部材22を取付枠13の後方端面壁部29側に移動させて、下半部分の略全体が切欠き凹部26に挿入係止され、連結プレート39がネジロッド21と略平行に配置された状態では(図3(a)参照)、戸車12が取付枠13の下方に僅かに突出した状態となる。またスライダー部材22を取付枠13の前方端面壁部19側に移動させて、戸車支持枠14をピン軸34を中心に回動させることにより連結プレート39をネジロッド21に対して前方に傾けさせた状態では(図3(b)参照)、戸車12の取付枠13の下方への突出量が増加することになるので、スライダー部材22をネジロッド21に沿って長手方向Lにスライド移動させることにより、戸車12を引戸11の高さ方向Xに位置調整することが可能になる。
そして、本実施形態によれば、高さ方向ネジ機構を構成するネジロッド21は、戸車収容部15の上部において、両端が戸車収容部15の内壁面に形成された段差部や凹部に回転可能に係止されることにより、天面壁部20の長手方向Lに沿って、固定ピン挿通孔30と平行に延設して設けられる。ネジロッド21には、これの略全長に亘って外周面に雄ネジが設けられており、雌ネジ孔を有するスライダー部材22が螺着されることになる。また、本実施形態によれば、ネジロッド21の前方端面壁部19側の端部には、円盤形状の端面回転操作部36が一体接合されて取り付けられており、この端面回転操作部36を戸車収容部15の内壁面の段差部に係止することにより、ネジロッド21の一方の端部が回転可能に支持される。端面回転操作部36の外側面は、前方端面壁部19に開口形成された端面操作開口37に臨んで配置されることにより、端面回転操作部36に対する前方端面壁部19側からの操作によっても、ネジロッド21を回転させて、スライダー部材22をネジロット21に沿ってスライド移動させることができるようになっている。
ネジロッド21に沿って進退可能に螺着されるスライダー部材22は、雌ネジ孔を有する略六面体形状の部材であって、例えば前方端面壁部19側から視た正面形状が、戸車収容部15の上半部分の正面形状と略合致する矩形形状を備えていることにより、当該スライダー部材22自体の回転が阻止されて、ネジロッド21の回転に伴う共廻りが防止されることになる。また、ネジロッド21の回転によって、スライダー部材22がネジロッド21に沿って長手方向Lに進退スライドすることにより、上下動接続部である切欠き凹部26を介して戸車支持枠14の傾倒角度を調整することが可能になり、これによって戸車12の突出量を制御して、高さ方向Xの位置調整を行うことができるようになっている。なお、スライダー部材22は、天面壁部20の下面から下方に突出して設けられたストッパー突起44に当接することにより、前方端面壁部19側への移動が規制されており、これによって、スライダー部材22が切欠き凹部26から外れたり、戸車支持枠14の側面プレート38が取付枠13の下方に飛び出したりするのを効果的に回避することが可能になる。
ネジロッド21に固着されるロッド側歯車23は、スライダー部材22よりも後方端面壁部29側に配置されて、ネジロッド21と同心状に一体接合される歯車である。ロッド側歯車23は、上下調整用回転体25設けられた操作部側歯車24と歯合して、この操作部側歯車24と共にギア機構を構成することにより、上下調整用回転体25の回転操作部17による、取付枠13の側面壁部16に沿った面における回転を、ネジロッド21の回転にスムーズに変換する。
取付枠13の側面壁部16に回転可能に支持されて取り付けられる上下調整用回転体25は、例えば円形ドラム形状を有する回転体である。上下調整用回転体25は、外側の回転操作部17を側面壁部16に開口形成された上下操作開口32に臨ませると共に、内側の操作部側歯車24を戸車収容部15においてロッド側歯車23と歯合させた状態で取り付けられる。そして、取付枠13の側面壁部16側からの回転操作部17に対する操作によって、上下調整用回転体25を左右に回転させると共に、操作部側歯車24及びロッド側歯車23によるギア機構を介して、ネジロッド21を左右に回転させることにより、スライダー部材22を進退させて、戸車12の高さを容易に調整することが可能になる。
また、本実施形態によれば、巾方向ネジ機構を構成する巾方向調整用ネジロッド27は、略全長に亘って外周面に雄ネジが設けられると共に、両側の端面部が巾方向の回転操作部18となった略円柱形状を有する部材である。巾方向調整用ネジロッド27は、両側の回転操作部18を、取付枠13の側面壁部16に開口形成された左右操作開口33に臨ませた状態で、当該左右操作開口33に各々填め込むようにして取り付けることにより、両側の側面壁部16に跨るようにして回転可能に支持されることになる。
巾方向調整用ネジロッド27に螺着される戸車基台部28は、略六面体形状を有する部材であって、後方端面壁部29と接触する面にスライドガイド突状45a,45bが上下に平行に突出して設けられていると共に、戸車支持枠14側の面には、挟込み縦リブ43が突出して設けられている。戸車基台部28は、中央部分を巾方向Yに貫通する雌ネジ孔を介して巾方向調整用ネジロッド27に螺着されることにより、巾方向調整用ネジロッド27の回転に伴ってスライド移動する。また、後方端面壁部29の内側面には、スライドガイド突状45a,45bをスライド可能に係止させるスライドガイド溝46a,46bが、上下に平行に延設して設けられていると共に、挟込み縦リブ43の先端部分には、ピン軸34の外周面に沿った半円形状の凹状切欠きが形成されており、スライドガイド突状45a,45bとスライドガイド溝46a,46bとのスライド可能な係合状態と、挟込み縦リブ43の凹状切欠きとピン軸34とのスライド可能な係合状態とによって強固に支持されつつ、戸車基台部28は、それ自体が回転することなく安定した状態で巾方向Yにスライド移動することが可能になる。またこれによって、戸車基台部28に連結一体化された戸車支持枠14及び戸車12もまた、引戸11の巾方向Yに安定した状態でスライド移動することが可能になる。
なお、戸車基台部28の長さ(巾)は、戸車支持枠14の一対の側面プレート38の外側面間の巾と同様に、戸車収容部15の中空巾よりも例えば4〜10mm程度小さくなっており、この小さくなった範囲で戸車収容部15と共に戸車基台部28をスライド移動させることにより、戸車12を引戸11の巾方向Yに位置調整できるようになっている。
上述の構成を備える本実施形態の戸車装置10は、従来の戸車装置10と同様の方法によって、引戸11の下端角部に取り付けられる。すなわち、図1に示すように、引戸11の下端角部にルーター等を用いて予め切欠き形成された、戸車装置10の外径形状と合致する形状の取付け凹部47に、戸車装置10を填め込むようにして設置した後に、固定ピン挿通孔30を介して固定ピン48を打ち込むことにより、戸車装置10は、強固かつ安定した状態で、引戸11の下端角部に容易に固定されることになる。また、引戸11の下端部側面には、戸車装置10が取り付けられた際の、上下方向の回転操作部17及び巾方向の回転操作部18と合致する位置に、操作部用開口49が開口形成されており、これらの操作部用開口49を介して、引戸11の側面から、戸車装置10に対する戸車12の位置調整を行うための操作を行うことができるようになっている。なお、戸車12の位置調整のための操作を行わない間は、操作部用開口49に例えばゴム製のキャップ50を取り付けておくことにより、操作部17,18を目立たないようにしておくことができる。
そして、本実施形態の戸車装置10によれば、引戸の設置後に、戸車の高さ方向及び巾方向の位置調整を容易且つ精度良く行うことができる。すなわち、本実施形態によれば、取付枠13に設けられたネジ機構を介して、取付枠13の内側の戸車収容部15で戸車支持枠14を揺動又はスライド移動させることにより、戸車12の位置調整が行われるようになっており、且つネジ機構の操作は、取付枠12の側面壁部16に露出する回転操作部17,18を介して行われるので、引戸11の側面に対する例えば出入口の正面からの操作によって、容易且つ精度良く位置調整を行うことが可能になる。また引戸11の小口面との間に操作用の空間を必要としないこから、例えば開口枠の内側面に引戸の小口面を当接させた状態のまま、隙間を見ながら引戸の傾きを精度良く調整することが可能になると共に、戸袋に出し入れ可能に収容される引戸に対して、当該引戸を取り外すことなく、設置したままの状態でも位置調整を容易に行うことが可能になる。
また、本実施形態によれば、回転操作部17,18は、側面壁部16において、戸車支持枠14を挟んだ取付枠13の前方端面壁部19とは反対側に露出しているので、当該回転操作部17,18は、引戸11の小口面から相当程度離れた位置に配置されることになり、したがって例えば引戸11が引違戸を構成するものであって、端部において相互に重なる部分が生じていても、この重なる部分を回避した位置で、引戸11の側面から、位置調整のための操作を容易に行うことが可能になる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、回転操作部を、戸車支持枠を挟んだ取付枠の前方端面壁部とは反対側に露出させて設ける必要は必ずしもない。また、戸車を高さ方向に位置調整可能とするネジ機構や、戸車を巾方向に位置調整可能とするネジ機構は、上記実施形態の構成に限定されることなく、その他の種々の構造のものを採用することができる。さらに、戸車収容部の上部に設けられるネジロットを、取付枠の前方端面壁部の端面回転操作部からの操作によっても回転するように構成する必要は必ずしもない。
本発明の一実施形態に係る戸車装置を引戸の下端角部に取り付ける状況を説明する斜視図である。 (a)は本発明の一実施形態に係る戸車装置の側面図、(b)は(a)を左方から視た端面図、(c)は(a)を下方から視た底面図である。 (a)及び(b)は本発明の一実施形態に係る戸車装置の側断面図である。
符号の説明
10 戸車装置
11 引戸
12 戸車
13 取付枠
14 戸車支持枠
15 戸車収容部
16 側面壁部
17 上下方向の回転操作部
18 巾方向の回転操作部
19 前方端面壁部
20 天面壁部
21 ネジロッド
22 スライダー部材
23 ロッド側歯車(ギア機構)
24 操作部側歯車(ギア機構)
25 上下調整用回転体
26 切欠き凹部(上下動接続部)
27 巾方向調整用ネジロッド
28 戸車基台部
32 上下操作開口
33 左右操作開口
36 端面回転操作部
37 端面操作開口
43 挟込み縦リブ
X 引戸の高さ方向
Y 引戸の巾方向
L 天面壁部の長手方向

Claims (4)

  1. 引戸の下端角部に取り付けられて、戸車を前記引戸の高さ方向及び小口面の巾方向に位置調整可能に設置する、取付枠と戸車支持枠とからなる戸車装置において、
    前記取付枠に設けられたネジ機構を介して、前記取付枠の内側の戸車収容部で前記戸車支持枠を揺動又はスライド移動させることにより、前記戸車の位置調整が行われるようになっており、
    且つ前記ネジ機構の操作は、前記取付枠の、前記引戸の側面に沿って配置される側面壁部に露出する回転操作部を介して行われるようになっており、
    前記戸車を前記引戸の巾方向に位置調整可能とするネジ機構は、前記取付枠の両側の前記側面壁部に跨るように設けられて回転可能に支持される巾方向調整用ネジロッドと、該巾方向調整用ネジロッドに沿って巾方向に進退可能に螺着されると共に、前記戸車支持枠が連結される戸車基台部とからなり、
    該戸車基台部には、前記取付枠の前記前方端面壁部と対向して配置される後方端面壁部と接触する面に、スライドガイド突条が突出して設けられていると共に、前記戸車支持枠側の面に、挟込み縦リブが突出して設けられており、
    前記戸車支持枠は、前記取付枠の両側の前記側面壁部に跨るように設けられたピン軸を中心として回転可能な状態で、一対のピン軸連結リブによって前記戸車基台部の前記挟込み縦リブを両側から挟み込むようにしつつ、前記ピン軸連結リブを介して前記ピン軸に軸支されるようになっており、
    前記戸車基台部の前記挟込み縦リブの先端部分には、前記ピン軸の外周面に沿った半円形状の凹状切欠きが形成されており、
    前記取付枠の前記後方端面壁部の内側面には、前記スライドガイド突条をスライド可能に係止させるスライドガイド溝が設けられており、
    前記スライドガイド突条と前記スライドガイド溝とのスライド可能な係合状態と、前記挟込み縦リブの前記凹状切欠きと前記ピン軸とのスライド可能な係合状態とによって支持されつつ、前記戸車基台部は前記引戸の小口面の巾方向にスライド移動する戸車装置。
  2. 前記回転操作部は、前記引戸の側面に沿って配置される前記側面壁部において、前記戸車支持枠を挟んだ前記取付枠の前方端面壁部とは反対側に露出している請求項1に記載の戸車装置。
  3. 前記戸車を前記引戸の高さ方向に位置調整可能とするネジ機構は、前記取付枠の天面壁部の長手方向と平行に延設すると共に、回転可能に支持されて前記戸車収容部の上部に設けられるネジロッドと、該ネジロッドに沿って進退可能に螺着されるスライダー部材と、該ネジロッドに固着されるロッド側歯車と、前記側面壁部に回転可能に支持されると共に前記回転操作部を備え、且つ前記ロッド側歯車と一体となってギア機構を構成する操作部側歯車を有する上下調整用回転体と、前記戸車収容部に上下動可能に収容された前記戸車支持枠の上部に設けられて前記スライダー部材と接続することにより、前記スライダー部材の進退に伴って前記戸車支持枠を上下動させる上下動接続部とからなる請求項1又は2に記載の戸車装置。
  4. 前記戸車収容部の上部に設けられる前記ネジロッドは、前記取付枠の前方端面壁部に露出する端面回転操作部からの操作によっても回転する請求項3に記載の戸車装置。
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