JP4571002B2 - ガスセンサ - Google Patents
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このような固体高分子膜型燃料電池等の燃料電池において、従来、例えば燃料電池の酸素極側の排出系に水素検出器(ガスセンサ)を備え、この水素検出器によって、燃料極側の水素が固体高分子電解質膜を通じて酸素極側に漏洩したことを検知したときは、燃料の供給を遮断する保護装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、水素検出器としては、例えば白金等の触媒からなるガス検出素子と温度補償素子とを一対備え、水素が白金等の触媒に接触した際の燃焼により発生する熱によってガス検出素子が相対的に高温の状態になったときに、例えば雰囲気温度下等の相対的に低温の状態の温度補償素子との間に生じる電気抵抗の差異に応じて、水素ガスの濃度を検出するガス接触燃焼式の水素検出器が知られている。
このため、上記従来技術の一例に係る燃料電池の保護装置においては、燃料電池から排出される高湿潤のオフガスによって、オフガスの流路内に配置された水素検出器等に結露が発生する場合があり、この場合には、水素検出器の劣化や破損等が生じる虞がある。特に、上述した固体高分子膜型燃料電池では、通常作動温度が水の蒸気化温度よりも低く、オフガスは多湿度で水分量が多いガスとなって排出されるため、オフガス中の水分が結露しやすいという問題がある。そして、前述のガス接触燃焼式の水素検出器を、特に燃料電池の酸素極側の排出系に備える場合等において、ガス検出素子に加湿水、反応生成水等が付着した状態で通電を行うと、素子表面に局所的な温度分布の不均一が発生し、素子破壊や感度低下が生じる虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、ガスセンサの破損、劣化、検出精度の低下を防止することが可能なガスセンサを提供することを目的とする。
しかも、相対的に結露が発生し易く、発生した結露が相対的に停滞し易い、検出素子の裏側の位置、つまり検出素子に対して、被検出ガスが導入される導入部の位置と反対側の位置に除湿材を配置することにより、生成された結露水を吸着することができ、被検出ガスのガス濃度の検出精度が低下してしまったり、例えば検出素子の表面に水が付着した状態で通電されることによって、素子破損や劣化が生じてしまうことを防止することができる。
しかも、相対的に結露が発生し易く、発生した結露が相対的に停滞し易い、検出素子の裏側の位置つまり検出素子に対して、被検出ガスが導入される導入部の位置と反対側の位置に除湿材を配置することにより、生成された結露水を吸着することができ、被検出ガスのガス濃度の検出精度が低下してしまったり、例えば検出素子の表面に水が付着した状態で通電されることによって、素子破損や劣化が生じてしまうことを防止することができる。
さらに、相対的に結露が発生し易く、発生した結露が相対的に停滞し易い位置に配置された除湿材に対して、所望の吸着可能な水の量を確保することができる。
さらに、請求項2に記載の本発明のガスセンサによれば、検出素子の表面が曝される雰囲気ガスの相対湿度を低下させることができ、検出素子の表面上にて結露が生じることを防止することができる。
さらに、請求項3に記載の本発明のガスセンサによれば、ヒータにより除湿材および第2除湿材を加熱し、乾燥(つまり放湿)させることができ、除湿材および第2除湿材に対して所望の吸着可能な水の量を確保することができる。
燃料極に入口側配管6から供給された水素などの燃料ガスにより、燃料極の触媒電極上で水素がイオン化され、適度に加湿された固体高分子電解質膜を介して酸素極へと移動する、その間に生じた電子が外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。酸素極には、例えば、酸素などの酸化剤ガスあるいは空気が入口側配管7を介して供給されているために、この酸素極において、水素イオン、電子及び酸素が反応して水が生成される。そして、燃料極側、酸素極側共に出口側配管8、9から反応済みのいわゆるオフガスが系外に排出される。
ここで、ガスセンサ1が酸素極側の出口側配管9の重力方向上側に取り付けられることで、酸素極側のオフガス中に含まれる水分が冷却され、結露が発生した場合であっても、この水分が重力方向下側に排出されるようになっている。
また、例えば図3および図4に示すように、ケース21の厚さ方向の端面には筒状部26が形成されている。この筒状部26は、例えば有底の円筒状の筒状部基端部26aと、円筒状の筒状部先端部26bとが、ガスセンサ1の厚さ方向に沿って互いに同軸に接続されて構成され、この筒状部26の内部はガス検出室27として形成され、筒状部26の内部側面には、内側に向かってフランジ部28が形成され、フランジ部28の内周部分がガス導入部29として開口形成されている。
なお、筒状部26の外周面にシール材35が取り付けられ、このシール材35が出口側配管9の貫通孔9aの内周壁に密接して気密性を確保している。
このガス検出室27内には、検出素子31および温度補償素子32と共に、筒状部基端部26aのベース部34と、第1ヒータ36aおよび第2ヒータ36bと、ガス検出室27内の温度および湿度等を検出するセンサ37と、第1除湿材38aおよび第2除湿材38bと、構造体39と、焼結フィルタ40と、撥水フィルタ41とが配置されている。
そして、4個の通電用のステー33は、ガス検出室27の底面27A上からガスセンサ1の厚さ方向に沿って基端部から先端部に向かい順次配置された、略円板状のベース部34と、略円板状の第1除湿材38aと、略円板状の構造体39とを貫通した状態で、例えばベース部34により固定されている。
なお、ステー33の表面上には、腐食防止用の適宜の被覆が設けられている。
そして、各素子31,32は、構造体39の凹部39aとステーカバー33bとにより形成されてガス検出室27に連通する空間内において、各ステー33に接続されたリード線33aにより、例えばベース部34からガスセンサ1の厚さ方向に所定距離だけ離間した位置において、所定間隔を隔てて対をなすようにして配置されている。
また、ガス検出室27の内面の少なくとも1面を覆うヒータとして、例えば略円筒状のセラミックヒータからなる第2ヒータ36bはガス検出室27の内壁面27B上に配置され、第2ヒータ36bの外周面がガス検出室27の内壁面27B上を覆うように設定されている。そして、第2ヒータ36bの内周部は構造体39およびステーカバー33bの外周部に対向配置されている。
各ヒータ36a,36bは、例えば導電性のセラミックス自体を発熱体とするセラミックヒータ、あるいは、例えば非導電性のセラミックスに導電性の金属の抵抗体を備えたセラミックヒータ等であって、互いに並列に接続された回路基板30によって通電されることでガス検出室27内および各素子31,32および各除湿材38a,38bを加熱するように設定され、例えば各除湿材38a,38bに対しては、第1ヒータ36aは第1除湿材38aを加熱し、は第1除湿材38aおよび第2除湿材38bを加熱する。
各除湿材38a,38bは、例えばシリカゲル、ゼオライト、活性炭、活性アルミナ、吸水ポリマー、酸化ジルコニウム等のように雰囲気ガスの湿度状態に応じて物理的に水を吸着する吸着材からなり、水を吸着した除湿材38a,38bは各ヒータ36a,36b等により加熱されることで吸着した水を脱着して除湿材38a,38bの雰囲気ガス中に蒸発させることが可能であり、吸着および脱着の可逆性を有する吸着材とされている。
また、焼結フィルタ40および撥水フィルタ41は検査対象ガスを透過可能であって、出口側配管9内を流通するオフガスは、少なくとも焼結フィルタ40および撥水フィルタ41を透過してガス検出室27内に流通するようになっている。
温度補償素子32は、被検出ガスに対して不活性とされ、例えば検出素子31と同等のコイル32aの表面がアルミナ等の坦体で被覆されて形成されている。
そして、被検出ガスである水素が検出素子31の触媒31bに接触した際に生じる燃焼反応の発熱により高温となった検出素子31と、被検出ガスによる燃焼反応が発生せず検出素子31よりも低温の温度補償素子32との間に電気抵抗値の差が生ずることを利用し、雰囲気温度による電気抵抗値の変化分を相殺して水素濃度を検出することができるようになっている。
例えば、制御装置2は、センサ37の検出温度に基づいて各ヒータ36a,36bへの通電を制御し、センサ37から検出されるガス検出室27内の温度が、少なくとも露点温度よりも高い所定温度範囲の温度となるように、また、センサ37から検出されるガス検出室27内の相対湿度が、例えば所定湿度範囲の相対湿度や、例えば予め作成されたガス検出室27内の温度状態に応じた相対湿度のマップ等から得られる相対湿度の検索値等となるように、各ヒータ36a,36bへの通電開始および通電停止のタイミングや通電量を制御する。
例えば、制御装置2は、燃料電池5の負荷状態が高負荷状態に変化する場合等において、酸素極側の出口側配管9内を流通するオフガスの流量が増大してオフガスに曝されるガスセンサ1のガス検出室27内の温度が低下したり、例えば燃料電池5にて生成されオフガスに含まれる生成水の量が増大してガス検出室27内の相対湿度が増大する虞がある場合には、各ヒータ36a,36bへの通電量を増大させてガス検出室27内の温度を上昇させることでガス検出室27内に結露が発生することを防止する。一方、燃料電池5の負荷状態が低負荷状態に変化する場合等においては、制御装置2は、各ヒータ36a,36bへの通電量を低下させて過剰なエネルギ消費を抑制する。
また、制御装置2は、燃料電池5の作動開始時において、酸素極側の出口側配管9内におけるオフガスの流通開始に先立って、ガスセンサ1の各素子31,32と、各ヒータ36a,36bとに対する通電を開始し、燃料電池5の作動停止時において、酸素極側の出口側配管9内におけるオフガスの流通を停止した後に、ガスセンサ1の各素子31,32と、各ヒータ36a,36bとに対する通電を停止する。
ガス検出室27内に配置された各除湿材38a,38bは、ガス検出室27内の雰囲気ガスの湿度状態に応じて水の吸着または脱着を行う。
例えば、ガスセンサ1の作動時において各ヒータ36a,36bへの通電が実行されている際には、ガス検出室27内の温度が相対的に高くなることに伴い、ガス検出室27内の相対湿度が低下し、各除湿材38a,38bは水が脱着した状態、つまり吸着可能な水の量が増大した状態となる。
そして、燃料電池5の作動停止に伴い、酸素極側の出口側配管9内におけるオフガスの流通が停止された後に各ヒータ36a,36bへの通電が停止されると、ガス検出室27内の温度が低下することに伴い、ガス検出室27内の相対湿度が増大する。このとき各除湿材38a,38bは吸着可能な水の量に応じて、ガス検出室27内の雰囲気ガス中の水蒸気を含む水を吸着する。これにより、ガス検出室27内において結露が発生すること、つまりガス検出室27内の相対湿度が100%に到達したり、ガス検出室27内の温度が露点温度以下に低下することを防止することができると共に、たとえばガス検出室27内において局所的に温度が露点温度以下に低下して結露が発生した場合であっても、生成された結露水を各除湿材38a,38bにて吸着することができる。
また、ガス検出室27内の各素子31,32とガス導入部29との間において第2ヒータ36bが配置される位置よりもガス導入部29側にずれた位置に配置された第2除湿材38bは、各素子31、32の表面が曝される雰囲気ガスの相対湿度を低下させることができ、各素子31、32の表面上にて結露が生じることを防止することができる。
また、ガス検出室27の内壁面27B上を覆うようにして第2ヒータ36bが配置されることによって、ガス検出室27内において相対的に熱伝導率が高い金属等により形成されることによって結露が発生しやすい筒状部26近傍の内壁面27B上において、結露の発生を抑制することができる。
また、例えば各ヒータ36a,36bの作動停止による局所的な温度低下等に伴って結露が発生する場合であっても、発生した結露水を各除湿材38a,38bにて吸着することができ、次回の作動開始時にガスセンサ1に結露が発生している状態となることを防止することができると共に、次回の作動開始に備えてガス検出室27内の相対湿度を予め低下させておくことができる。
しかも、相対的に結露が発生し易く、発生した結露が相対的に停滞し易い、各素子31,32の裏側の位置、つまり各素子31,32に対して、オフガスが導入されるガス導入部29の位置と反対側の位置に第1除湿材28aを配置することにより、生成された結露水を吸着することができ、被検出ガスである水素のガス濃度の検出精度が低下してしまったり、例えば各素子31,32の表面に水が付着した状態で通電されることによって、素子破損や劣化が生じてしまうことを防止することができる。
また、上述した実施の形態においては、ガスセンサ1を接触燃焼式のセンサとしたが、これに限定されず、例えば半導体式等の他の方式によるセンサであってもよい。
また、上述した実施の形態においては、各素子31,32を接続してなる回路をブリッジ回路としたが、これに限定されず、例えば直列回路等のその他の回路であってもよく、検出素子31の抵抗値R4に関連した状態量として、所定接点間の電圧や電流の検出値が制御装置2へ出力されてもよい。
27 ガス検出室
29 ガス導入部(導入部)
31 検出素子
36a 第1ヒータ(環状ヒータ)
36b 第2ヒータ(ヒータ、筒状ヒータ)
38a 第1除湿材(除湿材)
38b 第2除湿材(第2除湿材)
Claims (3)
- 検査対象ガスが導入されるガス検出室内に配置された検出素子の電気抵抗値に基づき前記検査対象ガスに含まれる被検出ガスのガス濃度を検出するガスセンサであって、
前記ガス検出室の内面の少なくとも1面を覆うヒータと、
前記ガス検出室内の前記検出素子に対して、前記被検出ガスが導入される導入部の位置と反対側の位置に配置され、可逆的に水を吸着および脱着可能な除湿材と
を備え、
前記ヒータとして、前記ガス検出室の内壁面を覆う筒状ヒータと、環状ヒータとを備え、
前記筒状ヒータおよび前記環状ヒータを、前記筒状ヒータと前記環状ヒータとにより、前記除湿材を両側から挟み込むように配置することを特徴とするガスセンサ。 - 前記ガス検出室内の前記検出素子と前記導入部との間に、可逆的に水を吸着および脱着可能な第2除湿材を備えることを特徴する請求項1に記載のガスセンサ。
- 前記除湿材および前記第2除湿材を、前記除湿材と前記第2除湿材とにより、前記ヒータを両側から挟み込むように配置することを特徴とする請求項2に記載のガスセンサ。
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