JP4592982B2 - クロック切替回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はクロック切替回路、特に入力クロック周波数に異常が生じたとき、第1クロックら第2クロックに切替えるクロック切替回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル回路、例えばデジタル伝送装置等にあっては、装置内の各構成要素の動作基準としてクロックが不可欠である。従って、クロックに万一異常が生じると伝送装置の動作が停止するので、対策が必要となる。この対策として、従来のデジタル伝送装置にあっては、例えばクロック入力を2重化した冗長系とするのが一般的である。斯かる2重化されたクロック回路の一方(運用系)にトラブルが発生すると、他方(非運用系)に切替えるために使用するのがクロック切替回路である。
【0003】
クロック切替回路又はその関連回路の従来例は、例えば特開平6−141027号公報の「同期信号供給装置」および特開平4−165818号公報の「位相同期発振器の異常検出回路」等に開示されている。前者の従来技術の構成を図4のブロック図に示す。この従来の同期信号供給装置は、クロック受信回路11a、11b、受信クロック切替回路12a、12b、PLL(Phase−Locked Loop)回路13a、13b、分配器14a、14bおよび受信クロック切替制御部15により構成される。
【0004】
図4に示す同期信号供給装置において、クロック受信回路11a、11bは、2つのクロック入力CLK1およびCLK2を、それぞれ分岐して出力する。受信クロック切替回路12a、12bは、クロック受信回路11a、11bから出力された2つのクロックCLK3a、CLK3bの切替を行う。PLL回路13a、13bは、受信クロック切替回路12a、12bにより選択されたクロックCLK4a、4bの周波数変換を行う。分配器14a、14bは、PLL回路13a、13bの出力クロックCLK5a、5bを分周して分配する。このように、それぞれ冗長系を有しており、片方の系にトラブル(障害)が生じても、他方の系を使用することにより、システムとしての動作を保証する構成がとられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
PLL回路においてドリフト/スリップ検出を行うことは一般的である。しかし、従来のドリフト/スリップ検出は、PLL回路の故障検出用に用意されているもので、入力クロックの周波数に異常が発生しないことを前提にしている。PLL回路の発振クロック(出力クロック)とPLL回路に入力される入力クロックの位相監視を行うことにより、PLL回路の故障を検出している。従って、従来の回路において、選択されたクロック入力に周波数異常が生じた場合には、PLL回路が正常であるにも拘らず、PLL回路の発振クロックとクロック入力の位相関係が異常となるため、ドリフト/スリップを検出してしまう。更に、PLL回路の冗長系において、両方共に同じクロックを選択していることから両PLL回路が故障となり、選択されていないクロック入力側が正常であるにも拘らずシステム全体の故障となってしまうという課題があった。
【0006】
【発明の目的】
本発明の目的は、上述した課題に鑑み、PLL回路の故障によるシステムの故障を防止するクロック切替回路を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によるクロック切替回路は、それぞれクロックが入力される1対のクロック受信回路、受信クロック切替回路、PLL回路および分配器を有し、更に受信クロック切替制御回路の入力クロックを切替制御する受信クロック切替制御部を有し、分配器から出力クロックを出力する回路であって、1対のPLL回路より出力される周波数監視結果に基づき受信クロック切替回路の入力クロックを切りかえるスイッチ制御信号を出力する。
【0008】
また、本発明によるクロック切替回路の好適実施形態によると、1対のPLL回路の入出力クロックに基づくドリフト/スリップアラームが共に検出されたとき、受信クロック切替回路の入力クロックを切替える切替制御信号を生成する。この切替制御信号の生成後に、予め決められた一定時間中は、切替制御信号を保持する。この一定時間は、クロック信号の切替後に、PLL回路がドリフト/スリップを回復する時間よりも長く選定する。1対のPLL回路の一方のみからドリフト/スリップアラームが検出される場合には、入力クロックを保持し、クロックに切替を行わない。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるクロック切替回路の好適実施形態の構成および動作を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0010】
先ず、図1は、本発明によるクロック切替回路の好適実施形態の構成を示すブロック図である。このクロック切替回路において、図4に示す構成要素と対応する構成要素には、説明の便宜上、同様の参照符号を使用する。このクロック切替回路は、図4に示す従来のクロック切替回路と同様に、クロック受信回路11a、11b、受信クロック切替回路12a、12b、PLL回路13a、13b、分配器14a、14bおよび受信クロック切替制御部15により構成される。
【0011】
図1において、クロック受信回路11a、11bは、それぞれ外部からの入力クロックCLK1およびCLK2を受信する。クロック受信回路11a、11bは、出力クロックCLK3aおよびCLK3bを、後段の受信クロック切替回路12a12bに対して出力する。受信クロック切替回路12a、12bは、CLK3aおよびCLK3bの切替を行い、クロックCLK4aおよびCLK4bをそれぞれPLL回路13a、13bに対して出力する。PLL回路13a、13bは、クロックCLK4aおよびCLK4bに同期したクロックCLK5aおよびCLK5bを生成して分配器14a、14bに対して出力すると共にドリフト/スリップアラームALM7aおよびALM7bを生成して受信クロック制御回路15に対して出力する。これらアラームALM7aおよびALM7bは、PLL回路13a、13bが検出するドリフト/スリップアラーム信号である。また、受信クロック切替制御部15は、ALM7aおよびALM7bにより切替制御信号を生成する切替制御部である。分配器14a、14bは、それぞれクロックCLK5aおよびCLK5bを受け、それぞれ分配クロックCLK6aおよびCLK6bを生成して出力する。
【0012】
図1のクロック切替回路において、受信回路11a、11b、受信クロック切替回路12a、12b、PLL回路13a、13b、分配器14a、14bおよび受信クロック切替制御部15自体は、当業者に周知であるので、これら各回路の詳細構成は省略する。
【0013】
次に、図1に示すクロック切替回路の好適実施形態の動作を説明する。図1に示す如く、クロック受信回路11a、11bは、外部からの2つの入力クロックCLK1およびCLK2を受信し、受信クロック切替回路12a、12bに分配するクロックCLK3aおよびCLK3bを生成する。受信クロック切替回路12a、12bは、クロックCLK3aおよびCLK3bを受け、受信クロック切替制御部15からの切替制御信号によりクロックCLK3aおよびCLK3bの切替を行い、PLL回路13a、13bに対してクロックCLK4aおよびCLK4bを出力する。
【0014】
受信クロック切替制御部15は、PLL回路13a、13bにより検出された周波数ドリフト/スリップアラームALM7aおよびALM7bに基づき受信クロック切替回路12a、12bに対し、切替制御信号を出力する。PLL回路13a、13bは、受信クロックCLK4aおよびCLK4bに同期したクロックCLK5aおよびCLK5bを出力する。また、PLL回路13a、13bでは、周波数ドリフト/スリップアラームALM7aおよびALM7bを検出する。周波数ドリフト/スリップアラームALM7aおよびALM7bを検出した場合には、受信クロック切替制御部15に対し、この周波数ドリフト/スリップアラームALM7aおよびALM7bを出力する。分配器14a、14bは、PLL回路13a、13bからのクロックCLK5aおよびCLK5bを分周した出力出力クロックCLK6a、CLK6bを分配出力する。
【0015】
次に、受信クロック切替制御部15の動作を、図2のフローチャートを参照して説明する。図2において、初期状態(ステップS1)では、受信クロック切替回路12においてクロックCLK3aを選択している状態とする。このとき、クロックCLK3aの周波数異常が発生し、両PLL回路13aおよび13bにおいて周波数ドリフト/スリップアラームALM7aおよびALM7bが発生したか否かを判断する(ステップS2)。周波数ドリフト/スリップアラームALM7aおよびALM7bが発生した場合(ステップS2:Yes)には、現在クロックCLK3aを選択しているので、非選択系クロックCLK3bへの切替を行う(ステップS4)。但し、例えばPLL回路13aが故障し、周波数ドリフト/スリップアラームALM7aのみが発生した場合(ステップS2:No)には、片系のみの故障なので、入力クロックは正常でありPLL回路13a自体の故障と考えられる。そのため、現在選択中(即ち選択系)のクロックCLK3aをそのまま選択する(ステップS3)。上述したステップS4で他系への切替を実施した場合には、切替直後は周波数ドリフト/スリップアラームALM7aおよびALM7bは回復していないため、再度余計な切替を起こしてしまう可能性がある。このため、上述したステップS4での切替直後は、図1の受信クロック切替回路12への切替制御信号を予め設定されたT1秒間保持する(ステップS5)。この保持時間(T1)は、PLL回路13が入力クロック切替後に周波数ドリフト/スリップを回復するまでの時間にマージンを持つ値を、例えば実験等により求めて設定する。
【0016】
次に、図1に示す受信クロック切替回路12での切替動作を、図3のタイミングチャートを参照して説明する。図3のタイミングチャートにおいて、(a)はアラームALM7a、(b)はアラームALM7bおよび(c)はクロック4を示す。初期状態において、クロックCLK4は、CLK3aを選択している状態とする。このとき、PLL回路13a、13bでドリフト/スリップアラームALM7aおよびALM7bが発生した場合には、クロックCLK4は、クロックCLK3bを選択する。これらアラームALM7aおよびALM7bは、T2秒間発生していると考えられる。受信クロック切替制御部15では、切替制御信号を、上述したT2より長いT1秒間保持するため、再度クロックCLK3aに切替えられることはない。
【0017】
以上、本発明によるクロック切替回路の好適実施形態の構成および動作を詳述した。しかし、斯かる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではない。例えば、受信クロック切替制御部15での処理をプログラム搭載のCPU(中央演算処理装置)でも実現できることはいうまでもない。
【0018】
【発明の効果】
以上の説明から理解される如く、本発明のクロック切替回路によると、次の如き実用上の顕著な効果が得られる。先ず、選択中(選択系)の入力クロックが周波数異常となった場合に、両系のPLL回路が周波数ドリフト/スリップアラームを検出してしまい、システム故障となってしまうことを防止できる。PLL回路のドリフト/スリップアラームは、PLL回路自体の故障監視として使用されており、従来回路では両系のPLL回路でドリフト/スリップアラームが発生した場合に、両系PLL回路が故障したと判断しシステムの故障としていた。ドリフト/スリップ検出は、入力クロックとそのPLL回路の出力クロックを比較することで監視を行っているため、入力クロックが周波数異常となった場合においても発生してしまう。このため、両系PLL回路の入力クロックは同一信号であるので、その入力クロックが周波数異常となった場合に、両系PLL回路でドリフト/スリップアラームが発生してシステム故障となってしまう。しかし、本発明では、両系PLL回路のドリフト/スリップアラームが発生した場合のみ、入力クロックの周波数異常と判断し、入力クロック切替信号を制御して切替を発生させる。これにより、入力クロックが万一周波数異常になった場合でも、システム故障に陥ることはなくなるためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるクロック切替回路の好適実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1中に示す受信クロック切替制御部の動作を示すフローチャートである。
【図3】図1中に示す受信クロック切替回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図4】従来のクロック切替回路の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11a、11b クロック受信回路
12a、12b 受信クロック切替回路
13a、13b PLL回路
14a、14b 分配器
15 受信クロック切替制御部
ALM7a、ALM7b ドリフト/スリップアラーム

Claims (5)

  1. それぞれのクロックが入力される1対のクロック受信回路、受信クロック切替回路、PLL回路および分配器を有し、更に前記受信クロック切替回路の入力クロックを切替制御する受信クロック切替制御部を有し、前記分配器から出力クロックを出力するクロック切替回路において、
    前記1対のPLL回路より出力される1対の周波数監視結果の両方に基づき前記受信クロック切替回路の入力クロックを切替える切替制御信号を出力することを特徴とするクロック切替回路。
  2. 前記1対のPLL回路の入出力クロックに基づくドリフト/スリップアラームが共に検出されたとき、前記受信クロック切替回路の入力クロックを切替える切替制御信号を生成することを特徴とする請求項1に記載のクロック切替回路。
  3. 前記切替制御信号の生成後に、予め決められた一定時間中は、前記切替制御信号を保持することを特徴とする請求項1又は2に記載のクロック切替回路。
  4. 前記一定時間は、前記クロック信号の切替後に、前記PLL回路がドリフト/スリップを回復する時間より長く選定することを特徴とする請求項3に記載のクロック切替回路。
  5. 前記1対のPLL回路の一方のみから前記ドリフト/スリップアラームが検出される場合には、前記入力クロックを保持し、切替えを行わないことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のクロック切替回路。
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