JP4657407B2 - メッキ装置及びメッキ方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、メッキ装置及びメッキ方法に関するものである。さらに詳細には、被メッキ物の表面にピットが発生しないようにメッキすることができるメッキ装置及びメッキ方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、メッキを利用するものとして、配線板における導体層の形成が挙げられる。これは、次のようにして行われる。即ち、まず、樹脂等の絶縁物で形成された基板の表面を粗化して凹凸状にする。そして、その基板の表面に触媒を付与した上で、無電解メッキを施す。すると、基板の表面に無電解メッキ層が形成される。さらに、その上に電気メッキを施す。かくして、導体層を形成する。このようにして製造された配線板では、凹凸状に形成された基板の表面がアンカーとしての役割を果たすので、形成された導体層は剥がれ難い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来のメッキには次の問題点がある。即ち、メッキを施したとき、配線板の表面にピットが発生してしまうのである。配線板がメッキ液に浸されているとき、配線板の表面に気泡が付着しているので、メッキ液がくまなく配線板の表面に接触しているわけではないからである。すなわち、図6に示すように被メッキ物21の表面が粗化されているため、被メッキ物21をメッキ液に浸したときにエアが気泡24となって被メッキ物21表面の深い凹凸の部分(窪み25と呼ぶ)の中に閉じ込められた状態になる。この部分ではメッキ層が生成しないため、ピットとなるのである。さらに、電気メッキする場合には、凹凸状の被メッキ物21の表面に水素が発生するので、その水素が気泡24をなし、同様にピットの原因となる。
【0004】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものである。即ちその課題とするところは、表面にピットが発生することなく被メッキ物をメッキすることができるメッキ装置及びメッキ方法を提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために得られた本発明のメッキ装置は、凹凸状の表面を有する板状の被メッキ物をメッキ液に浸してメッキするメッキ装置であって、メッキ液を入れるメッキ槽と、メッキ槽の中に被メッキ物をセットするフレームと、メッキ槽の上縁に設けられ、フレームを支持するフレーム支持部と、フレームを打つことで被メッキ物にショック揺動を加えるハンマーと、ハンマーを昇降させる昇降装置とを有している。このフレームは、その上辺をなしフレーム支持部にセットされる支持棒と、その下辺に上方に向けて設けられ、被メッキ物を支持する被メッキ物支持部とを有し、支持棒と被メッキ物支持部との間に被メッキ物を縦向きに支持するものである。またハンマーは、支持棒を上から下向きに打つものである。
【0006】
このメッキ装置では、揺動手段によって、フレームを介して被メッキ物にショック揺動が加えられる。すると、被メッキ物に付着している気泡は、そのショック揺動によって離脱する。これにより、メッキ液は基板の表面の全体にくまなく接触するようになる。従って、被メッキ物の表面にピットが発生することなくメッキすることができる。
【0007】
また、本発明のメッキ方法は、凹凸状の表面を有する板状の被メッキ物をメッキ液に浸して行うメッキ方法において、メッキ槽の上縁のフレーム支持部にセットされる支持棒を上辺に有するともに、被メッキ物を支持する被メッキ物支持部を、上方に向けて下辺に有するフレームを用い、支持棒と被メッキ物支持部との間に被メッキ物を縦向きに支持してメッキ槽内のメッキ液に浸し、被メッキ物がメッキ液に浸されているときに、ハンマーで支持棒を上から下向きに打つことによって被メッキ物にショック揺動を加え、被メッキ物の表面の凹部に付着した気泡を離脱させる方法である。
【0008】
この方法では、被メッキ物がメッキ液に浸されているときに、被メッキ物にショック揺動を加える。すると、その衝撃によって、被メッキ物の表面に付着していた気泡が被メッキ物から離脱する。従って、メッキ液は被メッキ物全体にくまなく接触するようになるので、被メッキ物の表面は隅々までメッキされる。従って、被メッキ物の表面にピットが発生することなくメッキすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。まず、本実施形態のメッキ装置の構成について説明する。即ち、図1に示すように、メッキ装置1は、バスタブ状のメッキ槽2と、その上縁の両サイドに取り付けられたフレーム支持部3と、フレーム支持部3にセットされているフレーム4とを有している。そして、フレーム4は略長方形をしており、フレーム4の下辺には、Y字型の支持部7が上方に向けて取り付けられている。そして、フレーム4の上辺にはフレーム支持部3にセットするために支持棒6が設けられている。メッキ槽2の中には、2枚の電極8がフレーム4と平行にそしてこれをはさむように取り付けられている。
【0010】
メッキ槽2には電磁石による昇降装置9が取り付けられており、昇降装置9の先端には、フレーム4にショック揺動を加えるためのハンマー10が取り付けられている。即ち、昇降装置9によってハンマー10をフレーム4に打ち付けてフレーム4にショック揺動を加えるようになっている。従って、本実施形態では昇降装置9及びハンマー10が揺動手段として機能する。
【0011】
上記構成のメッキ装置1によって配線板5をメッキする場合には、メッキ槽2の中にメッキ液を入れる。そして、フレーム4の中に配線板5を入れて支持部7にセットする。そして、フレーム4を支持棒6でフレーム支持部3にセットして、配線板5をメッキ槽2の中に入れる。このとき、配線板5と電極8とが対面する。また、配線板5に対して、フレーム支持部3を介して通電を取るようになっている。
【0012】
次に、上記構成のメッキ装置1によってメッキする方法を説明する。まずメッキを施す前の配線板5の構成について、図2を参照しつつ簡単に説明する。配線板5においては、絶縁層11の表面が粗化されて凹凸状をなしている。そして凹凸状の絶縁層11の表面には無電解メッキが施され、無電解メッキ層12は絶縁層11に沿って凹凸状をなしている。
【0013】
次に、上述した構成の配線板5を本実施形態のメッキ装置1でメッキする工程を説明する。まず、初めにメッキ槽2の中にメッキ液を入れる。そして、上記構成の配線板5をフレーム4の上方に吊して、支持部7に配線板5をセットする。そして、支持棒6をフレーム支持部3にセットすることによって、配線板5をメッキ槽2の中に入れる。このときハンマー10を上げた状態にしておく。そして、配線板5と電極8との間に電圧をかける。しかしこのとき、凹凸状の無電解メッキ層12の表面の深い部分(窪み15とする)の中にエアによる気泡14が閉じ込められた状態になっている(図3)。そこで、このとき、昇降装置9によってハンマー10をフレーム4に打ち付ける。すると、フレーム4を介して配線板5にショック揺動が伝えられる。従って、窪み15に閉じ込められたエアによる気泡14は、ショック揺動によって窪み15から離脱する。すると、窪み14の部分にまでメッキ液が接触するようになる(図4)。この状態でメッキを行う。
そして、昇降装置9でハンマー10を上げる。
【0014】
しかし、このままメッキを続けると、再び、図3に示されるように、窪み15に気泡14が発生して閉じ込められてしまう。電気メッキにより、表面に水素が発生して、この水素が気泡14として窪み15に閉じ込められてしまうからである。これにより、この状態でメッキを続けるとその部分にピットが形成されてしまう。従って、このとき、再度、昇降装置9でハンマー10をフレーム4に打ち付け、配線板5にショック揺動を印加する。すると、窪み15に閉じ込められていた気泡14はショック揺動によって窪み15から離脱する(図4)。従って、メッキ液は窪み15に接触するようになるので、無電解メッキ層12の表面は、再び、くまなくメッキ液に接触する。そして、昇降装置9で、ハンマー10を上げる。この動作をメッキしている最中に何回か繰り返す。そして、配線板5が充分メッキされたとき、フレーム4をフレーム支持部3から取り外して配線板5をメッキ槽2の外に出す。
【0015】
上述したメッキ方法によれば、配線板5にショック揺動を加えることによって、気泡14は無電解メッキ層12の表面から離脱するので、無電解メッキ層12の表面は、くまなくメッキ液に接触する。これにより、図5に示すように、ピットが形成されることなく、無電解メッキ層12の表面はくまなく電気メッキされ、導体層13が形成される。
【0016】
以上、詳細に説明したように、本実施形態では、配線板4にショック揺動を加えることによって、無電解メッキ層12の表面の窪み15に閉じ込められた気泡14を離脱させるので、ピットが形成されることなくメッキすることができる。
これにより、ピットのないメッキ層を形成することができるメッキ装置及びメッキ方法が実現されている。
【0017】
尚、本実施形態は、単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。従って本発明は当然にその要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形、改良が可能である。例えば、本発明は電気メッキに限定されず、無電解メッキや、置換メッキ等にも適用することが可能である。また、本発明は、被メッキ物としては配線板に限らず適用することができる。
【0018】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、表面にピットが発生することなく被メッキ物をメッキすることができるメッキ装置及びメッキ方法が提供されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のメッキ装置の斜視図である。
【図2】本実施形態におけるメッキ前の配線板を示す図である。
【図3】メッキの最中の配線板において、配線板にショック揺動をかける前の状態を示す図である。
【図4】メッキの最中の配線板において、配線板にショック揺動をかけた直後の状態を示す図である。
【図5】本実施形態のメッキ装置でメッキがされた配線板を示す図である。
【図6】従来のメッキ方法によって被メッキ物がメッキ液に浸されているときの状態を示す図である。
【符号の説明】
2 メッキ槽
4 フレーム
5 配線板
6 支持棒
7 支持部
9 昇降装置
10 ハンマー
11 絶縁層
12 無電解メッキ層
13 導体層
14 気泡
Claims (2)
- 凹凸のある表面を有する板状の被メッキ物をメッキ液に浸してメッキするメッキ装置において、
メッキ液を入れるメッキ槽と、
前記メッキ槽の中に被メッキ物をセットするフレームと、
前記メッキ槽の上縁に設けられ、前記フレームを支持するフレーム支持部と、
前記フレームを打つことで被メッキ物にショック揺動を加えるハンマーと、
前記ハンマーを昇降させる昇降装置とを有し、
前記フレームは、
その上辺をなし前記フレーム支持部にセットされる支持棒と、
その下辺に上方に向けて設けられ、被メッキ物を支持する被メッキ物支持部とを有し、
前記支持棒と前記被メッキ物支持部との間に被メッキ物を縦向きに支持するものであり、
前記ハンマーは、前記支持棒を上から下向きに打つものであることを特徴とするメッキ装置。 - 凹凸のある表面を有する板状の被メッキ物をメッキ液に浸して行うメッキ方法において、
メッキ槽の上縁のフレーム支持部にセットされる支持棒を上辺に有するともに、被メッキ物を支持する被メッキ物支持部を、上方に向けて下辺に有するフレームを用い、前記支持棒と前記被メッキ物支持部との間に被メッキ物を縦向きに支持してメッキ槽内のメッキ液に浸し、
被メッキ物がメッキ液に浸されているときに、ハンマーで前記支持棒を上から下向きに打つことによって被メッキ物にショック揺動を加え、
被メッキ物の表面の凹部に付着した気泡を離脱させることを特徴とするメッキ方法。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP24891599A JP4657407B2 (ja) | 1999-09-02 | 1999-09-02 | メッキ装置及びメッキ方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24891599A JP4657407B2 (ja) | 1999-09-02 | 1999-09-02 | メッキ装置及びメッキ方法 |
Publications (2)
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|---|---|
| JP2001073199A JP2001073199A (ja) | 2001-03-21 |
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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-
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